2019年03月12日

◆「わが祖国」を聴きながら

渡部 亮次郎


高く済んだ秋空の下(もと)、ひさしぶり、MDでスメタナの「わが祖国」
を聴きながら、落葉で金色に輝く公園の道を散歩した。いつもは「ラジオ
深夜便」の録音を再生したのにつづいて聴くのはモーツアルトかベートー
ヴェンなのに。

なにか壮大で厳粛な気分に浸ることができるからである。とても演歌や
フォークソングではこうは行かない。祖国、国土、独立、さらに故郷の風
物への愛を強烈に感じる。

連作交響詩『わが祖国』 (わがそこく、Ma Vlast) は、ベドルジハ・スメ
タナの代表的な作品で、1874年から1879年にかけて作曲された6つの交響
詩から成る。スメタナは聾唖者になっていた。

全6作の初演は、1882年11月5日、プラハ国民劇場横のジョフィーン島にあ
る会場で行われた。この曲は、近来、毎年行なわれるプラハの春音楽祭の
オープニング曲として演奏されることが恒例になっている。

1 ヴィシェフラド  2 ヴルタヴァ  3 シャールカ  4 ボヘミアの牧場
と森から  5 ターボル  6 ブラニークの6曲から成るから、通しで聴け
ば1時間20分ぐらいかかる。

音楽を学ぶためにプラハへ赴いたスメタナは、ある貴族の家の音楽教師の
座を獲得し、1848年には、作曲家フランツ・リストからの資金援助を受
け、彼自身の音楽学校を設立した。

1874年に梅毒に起因して聾唖(ろうあ)となるが、作曲活動を続け、この
出来事の後に書かれた代表的な作品が『わが祖国』である。

1 ヴィシェフラド
『高い城』とも訳される。かつてボヘミア国王の住んでいた、プラハの大
きな城が描かれた作品。1874年に作曲された。吟遊詩人が古代王国の栄枯
盛衰を歌う、という内容である。

この作品の冒頭に現れ、全曲を通じて繰り返し用いられる旋律の最初の部
分には、スメタナの名前の頭文字B.S.(=B♭−E♭)が音として刻まれている。

2 ヴルタヴァ 『モルダウ』の名で知られる。一連の交響詩群の中で最
も知られた作品であり、単独で演奏されたり、録音されることも多い。ヴ
ルタヴァ川(モルダウ川)の、源流近くからプラハへと流れ込むまでの様
子が描かれている。1874年に作曲された。 スメタナの故郷を思う気持ち
が現れている。

3 シャールカ 1875年に作曲された。シャールカとはチェコの伝説に登
場する勇女の名である。恋人に裏切られたことによって男への復讐を決意
した、という。そのシャールカが男の兵士達を策略にはめて皆殺しにす
る、という(男性にとっては首筋が寒くなる)内容である。

4 ボヘミアの牧場と森から 1875年に作曲された。ボヘミアの美しい風
景を音楽としたもの。途中、ドイツ風の歌やボヘミア風の歌といった民族
的な旋律も現れる。

5 ターボル 1879年に作曲された。ターボルとはボヘミア南部の町の名
である。フス派の人々の拠点であった。フス派の戦士の不屈の戦いを描い
ている。彼らの間で歌われたコラール『汝ら神の戦士たち』が用いられて
いるが、これは『ブラニーク』でも引き続き用いられる。

6 ブラニーク 1879年に作曲された。ブラニークとはボヘミア中部の山
地の名である。その山々の深い森の中にて1000年前のチェコ民族の守護聖
人と勇士達が眠っており、チェコ民族が存続の危機に瀕した時に彼らがよ
みがえって救いの手を差し伸べる、という伝説がある。

曲は、邪悪に覆われた祖国をその勇士達が勝利を収めて解放する、という
内容である。

ベドジフ(またはベドルジハ、ベトルジヒ)・スメタナ(Friedrich)
Smetana, 1824年3月2日― 1884年5月12日)

ビール(チェコ・ビール)の醸造技師の息子として、ボヘミア北部のリト
ミシュル(Leitomischl)に生まれた。若い頃にピアノとヴァイオリンを
学び、家族の参加していた趣味的な弦楽四重奏団で演奏していた。

父親の反対にも拘らず、音楽を学ぶためにプラハへ赴いたスメタナは、あ
る貴族の音楽教師の座を獲得し、1848年には、作曲家フランツ・リストか
らの資金援助を受け、彼自身の音楽学校を設立した。

1874年に梅毒に起因して聾唖(ろうあ)になっても作曲をつづけた。のち
1884年に正気を失い、プラハの精神病院へ収容され、この地で生涯を終え
た。ヴィシェフラトの有名人墓地に葬られている。

スメタナは、明確にチェコの個性の現れた音楽を書いた最初の作曲家であ
るといわれる。そのため、チェコ国民楽派 の開祖とされる。

彼の歌劇の多くは、チェコの題材に基いており、中でも『売られた花嫁』
は喜劇として最もよく知られている。彼は、チェコの民俗舞踊のリズムを
多用している。

また、彼の旋律は民謡を彷彿とさせる。同じ様にチェコの題材をその作品
中に用いた作曲家として知られる アントニン・ドヴォルザークに大きな
影響を与えた。

主な作品

歌劇
『ボヘミアのブランデンブルク人』(1862)
『売られた花嫁』(1863)
『ダリボル』(1867)
『リブシェ』(1872)
『二人のやもめ』(1874)
『口づけ』(1876)
『秘密』(1878)
『悪魔の壁』(1882)
『ヴィオラ』(未完)

管弦楽曲
祝典交響曲 作品6(1853)
交響詩『リチャード三世』(Richard III)作品11(1857-58)
交響詩『ヴァレンシュタインの陣営』作品14(1858-59)
交響詩『ハーコン・ヤルル』(Hakon Jarl)作品16 (1861-62)
連作交響詩『わが祖国』(Ma Vlast)(6曲)(1874-79)
祝典序曲 ニ長調 作品4(1848-49)
プラハの謝肉祭

室内楽曲
弦楽四重奏曲第1番ホ短調『わが生涯より』(1876)
弦楽四重奏曲第2番ニ短調(1882-83)
ピアノ三重奏曲ト短調作品15(1855)
『わが故郷から』(ヴァイオリンとピアノのための、2曲)(1880)

「わが祖国」の初演から100年に当たる1982年に、記念演奏会が東京で開
催された。(演奏は、ヴァーツラフ・ノイマンの指揮によるチェコ・フィ
ルハーモニー管弦楽団)同公演はライブ録音され、翌年レコードとして発
売された。

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』2007・11・14

◆「黄砂アレルギー」に注意

毛馬 一三

花粉症歴の経験が全く無い筆者にとって、軽い風邪症状の一種かなと思って、余り気にも止めていなかった。

ところがとんでもない。次第に喉の違和感が痛みを伴うようになり、咳も痰も出るようになった。

そこで、慌てて内科診療所に飛び込んだ。内科医は喉の症状を見た途端、「炎症がひどいですね」という。「原因は?」と訊いたら、「飛来してくる黄砂の黴によるものと思われます。花粉症ではありません」と教えてくれた。

同医師によると、黄砂によるいろんな健康被害で訪れる患者が、急増しているという。同医院から、

・抗生物質―フロモックス錠100mg(毎食後1錠・3日間分)
・咳を鎮める薬―メジコン錠15mg(毎食後2錠・7日分)
・痰や膿を薄めて、痰や鼻汁を出しやすくする薬―ムコダイン錠500mg(毎食後1錠・7日分)
・胃薬―セルベックスカプセル50mg(毎食後1カプセル・7日分)薬を貰った。

だが、マスクを付けて外出を余儀なくさせられた1週間が過ぎても喉の炎症と咳、痰共に治まる気配が無い。再診の結果、まだ喉の炎症は完治してないと診断され、改めて下記の薬を貰った。

・咳を鎮める薬―メジコン錠15mg(毎食後2錠・7日分)
・痰や膿を薄めて、出しやすくする薬―クリアナール錠200mg(毎食後1錠・7日間分)
・炎症を抑えて腫れや痛みを和らげる薬―ダーゼン5mg錠(毎食後1錠・7日分)
・SPトローチ0.2mg(28錠・1日4回)
・アズノールうがい液4%(5ml・1日4回)

2度目の薬を飲んだり、うがいを励行したところ、数日が経過してやっと喉の痛みや違和感がなくなり、咳と痰も出なくなった。

喉にこのような強度な症状が出たのは初めてのことだ。しかも気にはなっていた飛来の「黄砂」によるものだ。

今強烈になっている中国の大気汚染と原因が重なっているらしく、中国から飛来する「黄砂と大気汚染」が、日本に被害をなすりつけているのだ。気象庁も「中国で黄砂が急激に発生してる」と指摘している。日本が被害者になるのか。無性に腹が立つ。

話は後先になるが、<黄砂(こうさ)とは、中国を中心とした東アジア内陸部の砂漠または乾燥地域の砂塵が、強風を伴う砂嵐などによって上空に巻き上げられ、春を中心に東アジアなどの広範囲に飛来し、地上に降り注ぐ気象現象。あるいは、この現象を起こす砂自体のこと>である。

細かい砂の粒子や、粒子に付着した物質、黄砂とともに飛来する化学物質などにより、さまざまな健康被害が生じる。

即ち、咳、痰、喘息、鼻水、痒みといった呼吸器官への被害や、目や耳への被害が目立つ。黄砂が多い日には、花粉症、喘息、アトピーなどのアレルギー疾患の悪化が見られる。>という。 
参考―フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

花粉症で悩まされるだけでなく、黄砂アレルギーで健康被害を煩わされるのでは、堪ったものではない。

ところが肝腎の黄砂による呼吸器官への被害が、増えていることにはあまり知られていないようだ。

黄砂の飛来が顕著な九州や関西では、既にこの被害が出て問題化しているが、全国にも広がるだろう。

黄砂の飛来が予測される時は、TVの「天気予報」で早めに知らせてほしい。

しかも喉などに異常を感じたら、医療機関で診察を早めに受けられることをお勧めしたい。(了)     


2019年03月11日

◆美味い自家製「紫蘇濃縮ジュース」

毛馬 一三


今年も、「紫蘇(しそ)濃縮ジュース」つくりの季節になってくる。

健康にいいから是非と団地内の友人の勧めで初めてトライしたのが、この「紫蘇(しそ)濃縮ジュース」つくりの始まりだった。

コップの中に氷に混ぜてストローで口に含むと、なんとまあ、風味・舌触り、美味さは抜群。市販のジュースなど論外だ。赤みの色合いにも魅かれてすっかりハマった。この季節の到来を今か今かと我が家は待っていた次第。

今年手に入れた紫蘇は、去年より鮮度が劣っていそうで、出来栄えはどうかなと気にしていたが、出来上がったジュースは去年より味が濃くて美味さも格別。

さて、「紫蘇(しそ)濃縮ジュース」のつくり方を再掲したい。

<紫蘇(しそ、学名Perilla frutescens)は、シソ科のシソ属の植物。中国原産。
紫蘇には、こんな由来がある。中国の後漢末、洛陽の若者が蟹を食べすぎて食中毒を起こし死にかけたが、名医・華陀が薬草を煎じ、「紫の薬」を作り、同薬を用いたところ、若者はたちまち健康を取り戻した。「紫」の「蘇る」薬だというので、この薬草を「紫蘇」というようになった>。

紫蘇の品種は2種類がある。「青紫蘇」と「赤紫蘇」である。
<i)青紫蘇は、葉や花を香味野菜として刺身のつまや天ぷらなどにする。青紫蘇の葉は野菜としては「大葉(おおば)」とも呼ばれる。
i)赤紫蘇は、梅干しなどの色づけに使用。また葉を乾燥させたものは香辛料として(特に京都で)味唐辛子に配合され、ふりかけなどにも用いられる>。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)

ところで、自家製で作る「紫蘇濃縮ジュース」には、「赤紫蘇」を使う。世間で作り方は幾通りもあるようが、その作り方をご紹介したい。

<作り方>
(1)紫蘇(300g)を水できれいに洗い、水気をよく切って鍋に入れる。
(2)鍋に水(450cc)を入れ、その中に砂糖(600g)とクエン酸(20g)を加える。
(3)紫蘇を満遍なく混ぜて、鍋をガスの中火で煮出す。
(4)10分ほど沸騰させ、紫蘇の中から泡が出したら火を止める。
(5)鍋で煮だった紫蘇を別のボールに、ザルで濾す。
(6)絞り紫蘇液が自然に冷めたら、その中に「ゆず酢」を大匙2杯弱入れる。これがこの濃縮ジュースの「隠し味」。
(7)真っ赤な紫蘇濃縮ジュースが出来上がったら、氷を入れたコップに濃縮ジュースを好みに応じて注ぎ、水や炭酸水などで4倍に薄めて飲む。

これだけの作り方で、900ccの「紫蘇濃縮ジュース」が出来上がる。冷蔵庫で保存すれば、半年の賞味期限があるという。

この「紫蘇ジュース」は、紫蘇の栄養であるビタミン類、ミネラル類が含まれているので薬用効果があり、アレルギー体質、生活習慣病、食中毒予防等に効果があるそうだ。ただし糖分の加減で、飲む量は1日2杯に抑えたほうがいいとの助言もしっかり脳に刻んでいる。

手前味噌ながら風味・美味しさ抜群の「紫蘇濃縮ジュース」の作り方を紹介させて頂いたが、このジュースが他の作り方と違う点は、隠し味の「ゆず酢」。興味を感じられたら、いま盛りの「赤紫蘇」を求めて作ってみられることを再度、お勧めしたい。(了)                             

2019年03月10日

◆韓国の現政権は事実上の敵対勢力

櫻井よしこ


「韓国の現政権は事実上の敵対勢力 日本はあらゆる面から備えるべきだ」 

韓国大統領の文在寅氏が、1919(大正8)年3月1日に起きた反日独立の
「3・1運動」の100周年記念日を前に、2月26日、独立運動の活動家、金九
の記念館で閣議を開いた。戦時を除き、政府庁舎以外での閣議開催は初め
てだ。

文氏は、「国家的な意味を込め」た同閣議に先立ち、金九の墓をはじめ、
日本の初代首相、伊藤博文公を暗殺した安重根や日本の要人2人を殺害し
死刑になった尹奉吉ら、日本から見ればテロリストらの墓を続けて参拝し
たと、「産経新聞」が2月27日付で報じている。

他方、康京和韓国外相もスイスの国連人権理事会で異例の演説をした。
2015年に日韓両政府が慰安婦問題で最終的な合意をしたのは周知のとおり
だ。だが康氏は、その内容は「不十分」で、「被害者中心の取り組みを進
める必要がある」と、自国の前政権が誓約した合意を全面的に否定した。

日本側は菅義偉官房長官が「慰安婦問題の最終的で不可逆的な解決を日韓
政府間で確認した。政権が代わっても責任を持って実施されないといけな
い。合意の着実な実施は、わが国はもとより国際社会に対する責務だ」と
述べた。岩屋毅防衛相も自衛隊と韓国軍の関係について「韓国軍から緊張
を高めるような発信がなくなってきている」「緊張は徐々に解消に向かっ
ている」と語ったが、これ以上事を荒立てたくないとの思いで日本側が発
信するこれら警告や見方は通用していない。

戦時朝鮮人労働者問題、自衛隊機へのレーダー照射とその後も続く対日対
立姿勢、慰安婦問題での卓袱台返し、安重根ら礼讃の異例の閣議などは文
在寅政権の反日路線の表明だ。韓国全体の路線でなくとも、軌道修正は非
常に困難だと心得ておくべきだろう。

朝鮮半島全体を、歴史を縦軸とし、現在進行形の国際情勢を横軸として眺
めさえすれば、文氏がこれから直面する深刻な問題も、日本が進めるべき
対策も、明らかだ。

まず、文氏が直面する問題である。文氏は反日を意識する余り、日本を貶
め、日本に協力した人々(たとえば朴正煕元大統領やその長女の朴槿恵前
大統領)を貶め、「親日派」の清算に力を注ぐ。また現在の大韓民国の起
源を前述の100年前の反日独立運動に求め、そのときの政府は大韓民国臨
時政府だとの立場をとる。

文氏はそのうえで、北朝鮮との連邦政府構築に向けて走りたいと考えてい
る。だが、北朝鮮に求愛する文政権に対して、朝鮮労働党委員長の金正恩
氏は全く異なる考えを持つ。

金氏は3・1運動の意義など全く認めていない。従って、その日を祝ったり
もしない。金氏にとって記念すべきは故金日成主席の樹立した朝鮮民主主
義人民共和国の足跡である。祝うべき建国は1948年9月なのであり、1919
年も3・1運動も無意味だ。

この北朝鮮の主張及び公式の立場と、自らのそれをどのように整合させて
いくのかが、文氏の問題だ。文氏は金氏の持論を受け入れて、従来の自ら
の主張や現在の「パフォーマンス的な反日」を放棄するのだろうか。でき
るのだろうか。金氏に認めてもらうのに、そこまで自身を否定し、卑下で
きるのだろうか。そこまでできるのであれば逆に、文氏の大韓民国を滅ぼ
すという信念は本物だと言ってよいだろう。

朝鮮半島の現政権は、ここまで反日である。国民の半分は政権と激しく対
立してはいるが、現政権は日本にとって事実上の敵対勢力であることを日
本は冷静に見て取り、この新たな事態に軍事面を含めてあらゆる面で備え
ることだ。

米国はかつて米国の安全を守る防衛線として、朝鮮半島を除いたアチソン
ラインを引いた。その歴史が繰り返される体制がつくられていく可能性に
具体的に対応するときだ。

『週刊ダイヤモンド』 2019年3月9日号
新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1270

            

◆「なめたらいかんぜよ」

   渡部 亮次郎


2010年1月10日の産経新聞「小沢氏に訪米要請」にはのけぞった。小沢氏
が如何に「政府」要人では無いとは言え、米政府が、小澤「幹事長」に是
非とも会って「理解と支援を強く望んでいる」というのなら、お出でにな
るのが筋だろう。

<【ワシントン=時事】オバマ米政権の対日政策を担うキャンベル国務次
官補(東アジア・太平洋担当)は8日、時事通信との会見で、日米安全保
障条約改定50周年を記念して、19日に日米両政府が声明を出す計画である
ことを明らかにした。

また、米政府が交渉するのは日本政府代表だが、民主党の小澤一郎幹事長
は「極めて重要な役割を認識している」と述べ、小澤幹事長の訪米を要請
した。

同次官補は、安保条約改定が行なわれた1960(昭和35)年1月19日は「最も
根幹的勝つ重要な日米安保同盟が樹立された非常に重要な日だ」と指摘。

19日に、外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス
2)や両国首脳の声明発表を希望していると述べた。

「我々の交渉相手は日本政府の公式な代表だが、小沢氏の極めて重要な役
割についても認識している。今後、同氏の理解と支援を得られることを強
く望んでいる。是非、同氏に訪米して欲しい。

同氏との充実した対話を模索することに非常に関心を持っている。」>

これに対する小沢氏の反応は明らかでないが、小沢氏は国務次官補(局長
クラス)に舐められたのだから、訪米するわけには行かないだろう。

紳士同士、武士同士の間なら、用事のあるほうが相手を訪問するのが筋だ
ろう。それなのに、日本の命運を左右するもんだいだから
小澤のほうから、訪米したらどうかというのでは、まるで属国の目下のも
のを「呼びつける」のと同じである。

時事通信の記者もどうかしている。何故、この点を質さなかったのか。国
務次官補程度とはいえ、米政府高官に単独インタビューできて舞い上がっ
たのか。

いずれにせよ、この際、小澤氏は訪米すべきではない。北京観光団引率に
次ぐ失態になる。2010・1・10

◆なぜテキサス州地裁なのか

宮崎 正弘


平成31年(2019年)3月9日(土曜日)通巻第6012号

ファーウェイの米国逆提訴は、なぜテキサス州地裁なのか
  気まぐれな米国司法、偽装移民の亡命を認め、裁判所が「不法を合法
化」している

 深センに本社を置くファーウェイは、深セン工場だけでも6万人、とな
りの東莞(広州市に隣接)には28・5秒に1台という猛スピードでスマホ
を製造する新鋭工場がある。

25の生産ラインはロボット稼働で、新型p20スマホの生産を続けている。

まもなく発動されると予想される、西側のファーウェイ制裁を前に、部品
調達がままならぬことになると読んだファーウェイは日本企業の部品発注
を増やしている。村田製作所、京セラなど、突然舞い込んだ異常な注文増
に驚きを隠さない。

制裁発動前に在庫を大量に持とうとしているからだ。

宣伝戦、心理戦、法廷戦は「超限戦」という中国の戦略テキストに書かれ
た通りの原則を踏襲しており、「これは戦争観が基底になる」とウォール
ストリートジャーナルが指摘した(3月7日)。

第一に宣伝戦である。

政治プロパガンダは芸術的でさえある中国の宣伝キャンペーンは、列強の
メディアに広告を打ち始め「ファーウェイはスパイ機関でもなく、情報を
盗んでいません」と企業イメージ広告を連続して打ち始めた。

第二が心理戦である。

あたかもWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム。
War Guilt Information Program)が、南京大虐殺とか、731部隊とか、あ
りもしなかった悪逆イメージを日本に植え付け、日本国民が自虐的に敗北
種kぎに陥ったように、米国世論にトランプの悪逆イメージを撒き散ら
す。これの中国実践編である。

ロシアゲートに便乗している側面もあり、チャイナロビー、パンアハガがー
という米国の代理人も駆使して、大がかりな心理戦争を仕掛けた。ファー
ウェイを不当に苛めているという印象操作である。
 
第三が法廷戦である。

「偽装移民を『政治亡命』として認定し、不法移民を合法化するのが、米
国の気まぐれな司法制度だ」とワシントン・タイムズが論評した。
このように、米国に限らず、欧州でも豪でも、或いは日本でもチャイナタ
ウンへ行けば、そうした法廷戦術を専門とする弁護士事務所の看板が林立
している。華字紙の広告欄をみても「移民合法化のお手伝い。xx法律事
務所」とかの広告ばかり(これは日本で発行されている中国語新聞に共通)
 
ファーウェイの言い分は「スパイ行為とか、バックドアで情報をハッキン
グしたと米国司法省がファーウェイを提訴しているが、いまだに証拠がな
いではないか」。

対して米国は「証拠を揃えたからの提訴では遅すぎる」と拙速は認めている。
 

 ▼「CHINAI」って「CHINA」プラス「AI」の新造語だが。。。

中国のR&D(開発研究費)予算は13%増加し、528億ドル(5兆8000億
円)に達した。つまり米国を抜いて世界一の予算を中国が誇示している。

5G等の世界最新技術会議は先月スペインのバルセロナで開催されたが、
或る分科会に掲げられたセミナーの名称が「CHINAI」だった。まさ
には「チャイナ」と「AI」を組み合わせた新造語、 

他方、劉昆・財政部長は「隠れ負債」を問題視している。

全人代の記者会見にでた劉昆は、苦悩に満ちた顔つきで深刻な財政状況を
示唆するのだった。

すなわち中国の地方政府の負債は27・4兆ドル(3014兆円)、ところが
2019年内に、3205億ドルの新規債権を起債し、返済期限のくる過去の負債
の償還に宛てる。要するに手形のジャンプ。借金の先延ばし。利息も併行
して増えてゆくのだから、債務は自動的に防諜していくだろう。中国の公
式発表は当てにならず、「隠れた債務」は最悪で57・8兆ドル(6358兆
円)となる。
     

◆いま時の男の子、女の子

眞鍋 峰松

最近、こんな話を耳にした。ある小学校の4年生のクラスの保護者授業参観での出来事。 担任の先生が選んだ参観授業の内容が、小学4年生はちょうど10歳ということで、20歳の半分〜「二分の一成人式」に因んだ作文の発表会。
 
学年全体の授業テーマだったそうだが、単なるありふれた授業内容や風景の参観に比べ、それにしてもなかなか面白い着想。先生方も色々と知恵を絞られたのだろう。

生徒たちはそれぞれ、生れてから10年間聞き取ってきた家庭内出来事を作文に纏め、参観日に保護者(平日だったので、保護者欠席2名を除き全員が母親ばかる)の前で対面して読み上げる、という方式だったそうだ。 

私どもの年代は、学級名簿はまず男子生徒、続いて女子生徒という順番だったが、いま時はアイウエオ順の名簿。従って、生徒の読む順番も男子が終わって、次いで女子ということでもなく、アイウエオ名簿の順番で発表する。

ところが、その場に居合わせた母親達が一様に驚いた出来事が発生した。生徒達が読んだ作文は、家族旅行の思い出や家庭内での出来事、中には生徒が風邪で寝込んだ時に母親が徹夜で看病に当たってくれた思い出などに、予め担任の先生が生徒の原文に色々とサジェッションし、完成させたものらしい。

何しろ、まだ10歳という年齢のこと、その発表内容によっては、途中で感極まって泣いたり、涙声になることも当然予想されたのだろう。ところが実際にその場で見られた光景とは、男子生徒全員が号泣、女子生徒は割合と淡々と発表し終えたというのである。

この話を耳にした私、へ〜ぇという驚きの一言。     

私は、その出来事を聞き、改めて興味を抱き、この話を私の耳に入れてくれた話し手に、それでその場の母親たちの感想は如何だったのかと確認してみた。

4年生の子供を持つ母親といえば、まず30歳台。65歳を超えた私のような年代からみれば、母親自体が我が娘と同じ年代。そこでの年令ギャップに興味も惹かれた次第。

発表会での男女生徒の感性に差があつたことへの母親たちの感想は、「男の子の方が女の子より感受性が強いからとか、本質的に優しいから」というのが多数意見だったようだ。なるほど、なるほど。

母親は、どうやら女性としてのご自分自身の経験・体験に当てはめたご意見の模様だ。昔々から、男の子は男らしく気性がさっぱりして力持ち、女の子は気が優しくて神経が細やか、という、私たち時代の世間常識はもはや通用しないことが窺える。

街角を闊歩する現代の若者達を見ての感想も、男性が女性化し、女性が男性化しているというのが典型的な今時の男女観。そのことからしても、10歳にして既にその傾向が現れているのが今の世相かも。

この話、お読みの皆さんの感想は如何でしょうか。

2019年03月09日

◆中国軍拡止まず。7・5%成長

宮崎 正弘


平成31年(2019年)3月7日(木曜日)通巻第6010号

中国軍拡止まず。7・5%成長、とりわけ海軍艦船と戦闘機、ミサイルに重点
一方でGDP成長目標を6%台に下げた

 中国の軍拡は対GDP比で7・5%の増強(前年比、インドは7・6%
の増強と見積もる)と全人代で報告された。米ドル換算で1776億
1000万ドル(サウスチャイナ・モーニングポストの米ドル換算では
1759億8000万ドル)。

しかし、この中には新兵器の研究や開発予算などは含まれておらず、常識
的にこの三倍と推定されている。中国軍のスポークスマンは「GDPの
1・3%でしかなく、批判される筋合いはない」と弁明している。

 西側の軍事筋が注目しているのは自前の空母配備、ジブチに中国軍の海
外基地もさることながら、海軍の艦艇増強と、ジェット戦闘機を最新鋭モ
デルと交替させ、およそ2000機増やしていることである。
とりわけ注目されるのが「殲20」で、これは米軍のF22に匹敵すると
評価される。

 ちなみに米国の国防費は7500億ドル。日本は僅かに433・7億ド
ル(中国の国防費の四分の一以下)、ロシアは448・4億ドルである。
日本の防衛予算の大半を占めるのは人件費。装備にはなにほどの予算も配
分されない。

日本は依然としてGDPの1%以下で、西側平均のGDP2%目標に届か
せるには、少なくとも10兆円の防衛予算が必要である。

しかし、中国は国防費増大の一方で、GDP成長目標を6%台としてい
る。GDP成長よりも高い軍事費増強は、さらに経済を痛めつけることに
なるが、全人代の報告では、この方面への配慮は一言もない。


◆米欧の距離拡大、世界は本当に変わるぞ

櫻井よしこ


2月15〜17日の3日間、ドイツのミュンヘンで開催された安全保障会議は米
欧関係のただならぬ軋轢を世界に示す場となった。米欧露中など多くの国
が集うこの会議は、世界の安全保障を協議する権威ある会議のひとつだ。
年来、同会議では米欧が相互に同じ立場に立って協調関係にあることを世
界に示してきた。それがいま、空中分解に近い形で、両者の溝の深さを曝
け出した。

世界情勢の分析における第一人者が田久保忠衛氏だ。氏は、ミュンヘン安
保会議で明らかになった米欧の亀裂の深さを、とりわけ日本は厳しく認識
しなければならないと説く。日米同盟が最重要なのは変わらないが、米国
一国とだけの緊密な関係では不十分な時代になっているというのである。

ドイツ首相アンゲラ・メルケル氏と、米副大統領マイク・ペンス氏の演説
から、重要な点を引いてみよう。

メルケル氏は、「国際関係は全て相互作用だ」、「世界は大いなる困惑
(パズル)」の中にあると語り始めた。

「欧州にとって、今年最悪のニュースは中距離核戦力(INF)全廃条約
の終結だ。何年にもわたるロシアの条約違反ゆえに、終結は不可避だっ
た。しかし、米ソ(露)はそもそも欧州のために同条約に合意したのでは
なかったか」

INF離脱を宣言したトランプ大統領を非難しながらも、ロシアの条約違
反にも言及するなど、バランスをとろうとしているのが見て取れる。

メルケル氏は中国も参加する新たなINF条約を作るべきだと訴えたが、
その後に演説したペンス氏はINF条約でロシアを非難した。さらにその
後に演説した中国共産党政治局員、楊潔篪氏は、メルケル提案に明確に反
対した。

イギリスのシンクタンク、国際戦略研究所(IISS)によれば、中国保
有の核兵器の95%がINF条約違反に当たる。拡大INF条約ができたと
しても、中国の加盟はあり得ない。まさにその点こそが米国離脱の理由で
ある。楊氏はこの点を問われ、素っ気なく「中国は自国防衛の必要性にお
いて核兵器の開発をしており、他国の脅威にはなっていない。INF全廃
条約の多国間化には反対だ」と答えた。

凄味のある指摘

INF条約に入るはずのない中国に参加を要請するなど、メルケル氏は親
中国である。なぜ、そうなのか。氏が演説後半で中国について語った非常
に興味深い部分は、氏の親中国の要因のひとつでもあろうか。

その話は後述するとして、欧州の安全保障について、ペンス氏は、2年前
の自身の演説を振りかえり、「アメリカ第一」は「アメリカ独り」を意味
するのではないと強調した。北大西洋条約機構(NATO)防衛に対する
「固い誓い」は米国の変わらぬ政策だと明言した後、NATO加盟国の国
防費問題をもち出した。経済活性化策を成功させ、歴史的な大減税と大幅
規制緩和を実行し、貿易における相互原則を打ち立て力をつけた米国は、
いまや世界最大の石油・天然ガスの輸出国でもある、その米国がNATO
を守ると確約しているのだと強調した。

だが、それにはNATO諸国の自助努力も必要だとして、加盟諸国は
GDPの2%を国防費に充て、2024年には国防費の20%を装備購入に充て
るよう期待すると述べた。ペンス氏の発言は、NATO諸国が敵対国から
武器装備を輸入するのを、米国は見逃しはしないという発言と対であるか
ら、米国の武器装備を買えということだ。

メルケル氏も負けてはいない。そのひとつが「ノルドストリーム2」であ
る。ロシアの天然ガス輸出のためのパイプラインを、これまで中継国とし
て自国領土に通していたウクライナを迂回し、バルト海の海底に敷設して
ドイツが中継国になった。

ペンス氏は、全ての欧州諸国に独露パイプライン計画に反対するよう強く
呼びかけたが、メルケル氏はこう反論した。

「ウクライナを置いてけぼりにはしない。東ドイツは冷戦の時代、ロシア
のガスを買っていた。後に西独も大量に買った。いまなぜ、とやかく言わ
れるのか」、「私の左にウクライナ大統領のポロシェンコ氏、右には中国
代表の楊潔篪氏がいる前で言いにくいが、我々はロシアを中国に依存させ
てよいのか。ロシアのガス輸入を中国頼りにしてよいのか。それが欧州の
利益だとは思えない」。

米国への堂々たる反論である。中国依存にロシアを追いやってよいのか、
とは凄味のある指摘ではないか。

それでもペンス氏は、メルケル氏のノルドストリーム2を強く批判した。
対してメルケル氏は、米国の貿易赤字解消のために車に関税をかける、欧
州車が米国の安全保障の脅威になっていると主張したことを、鮮やかに
斬って捨てた。

メルケル氏の中国観

「ドイツ車は我々の誇りだ。だがBMWの最大の工場はドイツにはなく、
米国のサウス・カロライナにある。米国はそこからBMWを中国に輸出し
ているではないか!」

米国にとっては抗弁の余地のない批判をメルケル氏は舌鋒鋭く展開し、大
西洋同盟を維持する気があるのなら、このような無理な批判はするなと反
撃したのだ。

メルケル氏とペンス氏の間の溝は中国のファーウェイの脅威についても、
イランとの核合意についても全く埋まらなかった。その中でメルケル氏の
中国観は、日本人の私たちこそ記憶にとどめておくべきだろう。彼女は
ざっと以下のように語った。

中国を訪れたとき、中国政府要人はこう語ったという。「紀元後の2000年
間の内、1700年間は我々が世界最大の経済大国だった。驚くことではな
い。これから起こることは、我々が以前の場所に戻るというだけだ。(中
国が大国でなかった)過去300年間、あなたにその経験と記憶がないだけ
の話だ。この300年間は、まずヨーロッパ人が支配し、次に米国人が、そ
していま我々が共に支配している」。

次の段階で中国は以前の地位に戻ると、中国要人がドイツの現役首相に
語ったというのだ。
「我々は中国が立ち上がり、駆け上がってくるのを、見ているのだ」

『週刊新潮』 2019年3月7日号 日本ルネッサンス 第842回
                                  
          

◆切らずに治せるがん治療

田中 正博(放射線部 医師)


がん治療の3本柱といえば、手術、化学療法(抗がん剤)と放射線療法です。副作用なく完治する治療法が理想ですが、現実にはどの治療法も多かれ少なかれ副作用があります。

がんの発生した部位と広がりにより手術が得意(第一選択)であったり、化学療法がよかったりします。
 
また病気が小さければ、負担の少ない内視鏡手術で治ることもあります。 放射線療法は手術と化学療法の中間の治療法と考えられています。 手術よりも広い範囲を治療できますし、化学療法よりも強力です。

昔から放射線療法は耳鼻咽喉科のがん(手術すると声が出なくなったり、食事が飲み込みにくくなる、など後遺症が強い。)や子宮頚がん(手術と同じ程度の治療成績)は得意でした。 最近は抗がん剤と放射線療法を同時に併用することで、副作用は少し強くなりますが、治療成績が随分と向上しています。

食道がんでは手術と同程度の生存率といわれるようになってきました。手術不可能な進行したがんでも治癒する症例がでてきました。

また、手術と放射線療法を組み合わせることもしばしば行われています。 最新鋭の高精度放射線療法装置や粒子線治療装置を用いれば、副作用が少なく、T期の肺がん、肝臓がん、前立腺がんなどは本当に切らずに治るようになってきました。

また、残念ながら病気が進行していたり、手術後の再発や転移のため、今の医学では完治が難しいがんでも、放射線療法を受けることで、延命効果が期待できたり、痛みや呼吸困難などの症状が楽になることが知られています。

放射線療法以外の治療が一番いいがんも沢山ありますので、この短い文章だけで放射線療法がよいと判断することは危険ですが、がん治療=手術と決めつけずに、主治医の先生とよく相談されて、必要に応じてセカンドオピニオン(他病院での専門医の意見)を受けられて、納得できる治療を受けられることをお勧めします。      
               (大阪市立総合医療センター )