2019年03月03日

◆健康百話 点滴で自宅治療(後編)

  寺内 孝子(看護師)


点滴をしながら自宅で生活する方法についてお話いたします。

これは「在宅中心静脈栄養法」と言われ、病気等により口から栄養が取れない場合、口から食べても腸が栄養を吸収しない場合など様々な原因で栄養が取れない方に、太い血管に細いカテーテルを通してそこから濃度の高い栄養剤を点滴する方法なのです。

自宅に帰られる場合、埋め込み式のカテーテルを使用すれば、点滴をはずし自由に過ごす時間を作ることができやすくなります。

こうした点滴をしながら自宅で生活する方法についてお話を、前編でご紹介しました。

これは「在宅中心静脈栄養法」と言われ、病気等により口から栄養が取れない場合、口から食べても腸が栄養を吸収しない場合など様々な原因で栄養が取れない方に、太い血管に細いカテーテルを通してそこから濃度の高い栄養剤を点滴する方法なのです。

そこで80歳すぎの女性に「在宅中心静脈栄養法」で在宅療養を送ることを紹介したのですが、その話の続きを後編としていたします。

私達は、医師の紹介状や看護師の看護サマリーをもとに、何度も地域の医療機関と連絡を取り合い情報交換を行います。

同時に、お話をしていた80歳すぎの女性の娘さんには、「在宅中心静脈栄養法」を行えるようパンフレットを利用し、点滴の液をチューブに通す方法や針をさす方法・点滴が時間通りに終わるよう調節する方法・注意点などを、病棟の看護師に指導してもらいました。

退院前には患者・家族・訪問看護師・ケアマネージャー・病棟看護師・医師が集まりカンファレンス(話し合い)を行い、どんなところに注意したらいいか、どんな援助が必要か、どんなことをしてほしいかなど話し合い、患者・家族の方がより安心して自宅に帰れるように配慮しました。

また、自宅の改修をおこなうために外出してもらい、より効果的な手すりの位置を業者の人と検討してもらい、退院前に手すりをつけることができました。

この外出が自信となり回復へのはずみにもなりました。そして、必要な点滴のセットや点滴の内容を準備して、いよいよ退院となりました。

退院後顔を見せに来てくださいましたが、本当に嬉しそうににこやかで、「家がいいわ、順調に過ごせています」。「いい人達を紹介してくれて感謝しています」という言葉を頂いた時は、この仕事の喜びを感じる時でもあります。

このように点滴をしながらでも、自宅でその人らしい生活を送ることができます。迷っていらっしゃる方が一歩前に踏み出せるようお手伝いさせていただくのが、私達退院調整看護師の役割です。(完)
                    大阪厚生年金病院 看護師

2019年03月02日

◆中国はパキスタンの空爆報復を不支持

宮崎 正弘


平成31年(2019年)2月28日(木曜日)弐 通巻第6008号

パキスタン政界に衝撃。中国はパキスタンの空爆報復を支持しない
  庇護者だった筈が、なぜインドの言い分も聞き分けるのか?

インド、パキスタン国境が騒がしい。

もともとカシミールの領有をめぐって激しい国境紛争、軍事衝突を繰り返
してきたが、1999年以来、目立った動きはなかった。

インドに自爆テロをしかけ40人を殺害した過激派はパキススタンから出撃
したため、インド空軍は武装集団の拠点を空爆した。「テロリストの拠点
だったからだ」と主張するインドに対して、パキスタンは「民間人が多く
死傷した」と激怒した。死者は6人といわれる。

インド空軍機が再びパキスタン領空を侵犯した。すぐにパキスタンが撃墜
し、インド空軍のパイロットひとりを捕虜とした。

インドはミグ21,対抗したパキスタンはF16で迎撃した。

米国は「エスカレートするな」と両国に警告した。インド軍は、ただちに
次の軍事作戦を協議するため、モディ首相の自宅に軍幹部が深夜に集合し
緊急対策を協議した。

イムラン・カーン(パキスタン首相)は、「このままでは核戦争に突入す
る。早急にデリーと話し合う」としたが、インドは無反応。パキスタンは
中国の介入を期待したが、北京は冷淡にも、「今次の軍事衝突に中国は介
入しない」としてパキスタンを弁護せず、イスラマバードに衝撃が走った。

パキスタンの有力紙『ザ・ドーン』は、4月に北京で開催予定の「BRI
国際フォーラムに、初回ボイコットしたインドを何としても参加させたい
からだ」と報じた。

BIR国際フォーラムとは「一帯一路」(Belt Road 
Initiative)の関係国130ヶ国を招いて、国際協力を要請する
という習近平の目玉である。米国も同会議にはオブザーバーを派遣すると
している。インドは、はじめからこのフォーラムを無視してきた経緯がある。

それにしてもインド vs パキスタンの軍事衝突。ベネズエラが燃え、
米朝首脳会議が開催されているときに、不適切なタイミングで起きたもの
である。
          
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ニッキー・ヘイリー(前米国国連大使)が政治活動を再開
  「中国はアメリカにとって外国の最悪最大の脅威」だ
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 「米国の経済、文化、国家安全保障」を強力に推進させるための助言グ
ループを主導し、提言活動を開始したのは、あのニッキー・ヘイリー(前
国連大使)だ。

最初のパンチ。

「共産主義独裁の中国は、おそらく世界一の、人間性を踏みにじる悪魔的
存在である」

「米国民にとっての安全、利害、価値観に多子弟最大のそとからの脅威で
ある」として、共和党保守派の「ロシア、イランと同列に論じる」趣きに
釘を刺した。

ヘイリー女史は2016年の大統領選挙でサウス・カロライナ州知事としての
著名度もあって、最初はマルコ・ルビオ上院議員を、ついでテッド・ク
ルーズ上院議員を推薦し、トランプを終始批判し続けた。ところがトラン
プの当選直後、最初の指名がニッキー・ヘイリー国連大使だった。電撃的
ショックをワシントンにもたらした。

これはレーガンが政敵だったブッシュ陣営からベーカーを首席補佐官に任
命したような人事上の椿事でもあった。

その後の2年間、ヘイリーは、「アメリカ・フォースト」を掲げるトラン
プのナショナリズムに基づく外交を着実に推進し、中国とロシアを批判
し、国連人権委員会からは脱退し、米国の国連分担金を3億ドル弱も削減
し、それでいて「この2年間、国連は変貌した。米国の主張への理解が増
えた」と自画自賛した。

ヘイリーはインド系アメリカ人女性として、初の国連大使であり、そのタ
カ派発言に世界は注目した。

国連大使辞任の理由を「休暇を取りたい」などとしたのは下手な芝居で
あって、誰も信じておらず、ホワイトハウスの権力闘争が絡んだ。とくに
クシュナー・イバンカ夫妻との確執が伝えられた。

さて、彼女が助言集団を形成し、政治発言を再開した背景は何か?

ヘイリーは明らかに2024年の大統領選挙を視座に入れている。その政治
キャリアから言っても、発言記録からみても、資格は十分。今後の仕事
は、様々な政治的機会を利用してつねに提言をし続けながら著名度を保ち
つつ、共和党内での地歩を磐石にすることにある。

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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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―「劣等な民族が自滅して行くのは是非もないこつたよ」東京高商(5)
  東京高等商業學校東亞倶樂部『中華三千哩』(大阪屋號書店 大正9年)

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折から起こる反日運動の背景を、若者は考えた。

たとえば上海租界の「義勇隊などの御厄介になるのは日本人が一番多い癖
に志願者は一人もないそう」であり、フランス租界にあるフランス経営の
公園に「休日など行つて見たら、日本人が大部分を占領してゐ」たり、軽
快な服装をした西洋人親子が楽しんでいる中に、その輪に加わることなく
「汚れた着物を着流して時代後れの深ゴムの靴、眞?い三年越しの麥藁帽
を阿彌陀に被つて腰には烟草入れを下げてゐ」たり――上海在留日本人の姿
は「外人のそれと比較して何たる對照だらう」。

極め付きは蘇州で街頭での体験になる。彼ら日本人学生が「三十人も騒が
しく鈴を鳴してこの狹い道を通つて行くと、兩方の家の内から皆んなが飛
出して來て、色?く陽に焦げけた東夷の學生が馬上顧眄の豪傑振り乍ら、
しかも、落馬せんとし乍ら往くのを眺めた。この大勢は少なからず蘇州の
排日氣勢を昂めたことゝと思うはれる」。

日本人自らの無自覚な振る舞いもまた「排日氣勢を昂めた」と考える「若
者の感覚」と、「序」に記された「拝日問題で注意すべき一事は」、「歐
米の商品を扱つて居るものが故意にやる外は支那で相當名のある實業家や
多數商人は一般に日貨排斥の意志を眞から持つては居ないので唯學生の危
害を惧れるのと民衆への氣兼から形式的にやつて居る仕事である云ふ點で
ある」と指摘する「大人の思考」の間の落差は、いったい何に起因するのか。

それが世代の、人生経験の、あるいは世間知の違いに直接的に結びついて
いるとも思えない。

この時から現在にまで続く中国における排日、あるいは反日の動きを振り
返るなら、「(上海共同租界の)義勇隊などの御厄介になるのは日本人が
一番多い癖に志願者は一人もない」ことへの疑問、大正時代の若者が上海
の公園で感じたであろう気恥ずかしさ、「東夷の學生」が蘇州の街路で皮
膚感覚で直感したであろう一種の蔑みの視線は、やはり軽視すべきではな
かったのではないか。

この時の義憤が「政治家や實業家は恕す可しと雖も、考のあると云はれる
學者までが浮れて日支親善なぞと眞面目くさつてるのは言語同斷だ」との
思いに繋がっているように思えて仕方がないのだが。

もう少し、日本人の振る舞いに対する若者の考えを追ってみたい。そこ
で、漢口の租界を訪ねた際の感想を見ておくことにする。

「何處でもそうだが、殊に支那などに於ては、未だ一般に外國の事情に通
ぜぬので、多くは服装の良否や、建物の大小美醜などで、其國の優秀貧富
などを、きめる傾向があるから、列強と相對峙して、威勢を張り、發展を
策するには、どうしても此點に於て、大なる注意を要し、居留地には他國
に劣らぬ設備をなすと共に」、在留者であれ旅行者であれ服装から立ち居
振る舞いにいたるまで、やはり「他國人に劣らぬだけの心掛けが大切」
だ。それというのも、「既に體格に於て、歐米人は無論、支那人よりも見
劣りのする我々が、服装でも醜かつたらば、彼等の蔑視を受けるのは當然
である」からだ。

言わば見た目がイチバン。

嘗められたら最後で、トコトン嘗められてしまう。

ところが「昨夏來遊した向陵の健兒」――東大の前身である第一高等学校の
学生――は、やってはイケナイことをヤッチまった。日本では超エリートで
あればこそ許される弊衣破帽というバンカラスタイルも、外地では一切通
用しない。

だが、彼らは「矢張内地そのまゝの蠻から姿でやつて來たので、事情を知
らぬ外人や支那人から、日本で最も有名な學校の生徒があの姿では、と少
なからぬ侮蔑や指彈を受けて、在留邦人も大いに迷惑した」。

「之は尤もの事で日本人たるものゝの深く省みねばならぬ事柄である」こ
とは確かだ。《QED》

◆点滴で自宅治療(前篇)

寺内 孝子(看護師)


点滴をしながら自宅で生活する方法についてお話いたします。

これは「在宅中心静脈栄養法」と言われ、病気等により口から栄養が取れない場合、口から食べても腸が栄養を吸収しない場合など様々な原因で栄養が取れない方に、太い血管に細いカテーテルを通してそこから濃度の高い栄養剤を点滴する方法なのです。

自宅に帰られる場合、埋め込み式のカテーテルを使用すれば、点滴をはずし自由に過ごす時間を作ることができやすくなります。

今回は関わった方の事例にあげて、私達の仕事を紹介します。

Aさんは80歳すぎの女性です。「在宅中心静脈栄養法」で在宅療養を送ることになりました。入院中やっと手押し車で歩ける程度に回復されましたが、自分で点滴の管理する事が難しく、同居されている娘さんの手助けが必要でした。

そこで娘さんを中心にお話を進め、まず介護保険の申請をしてもらいました。介護保険の認定がおりるまでには1ヶ月以上かかりますが、サービスが使えなければ自宅に帰ることができません。そこで前倒しという方法を使い、サービスを利用できるようにしました。

娘さんはしっかりされた方でしたが、「在宅中心静脈栄養法」をするには、訪問看護師に定期的に手技の確認や異常がないかを見てもらう「訪問看護」を利用するほうが安心できます。

また自宅から今の病院は遠く、何かあった時にすぐ相談でき、定期的に診察に来てもらえる「かかりつけ医」があったほうが、さらに安心できます。

トイレには手すりもないので立ち上がるために手すりをつけてもらうことやポータブルトイレ・介護ベッドも必要でした。そこで自宅から近いかかりつけの医・訪問看護師・ケアマネージャーをいくつか紹介し、家族の方に選んでもらいました。(つづく)
(大阪厚生年金病院 看護師)

2019年03月01日

◆トランプ「破恋」の背景に「焦り」

杉浦 正章


米朝両首脳が“誤算”競争

米朝首脳会談が事実上の物別れになった背景を探れば、米朝双方に誤算が
存在したことが分かる。とりわけ北朝鮮はトランプ頼りで“誤算の山”を築
いた実態が濃厚である。トランプは自らの「ロシア疑惑」から目をそらそ
うとしたようだが、外交を性急に自らの保全に使うという馬脚が現れてし
まったようだ。2020年の大統領選再選を意識しすぎた結果が裏目となって
出たのである。

まず北の最大の誤算は経済制裁の完全なる撤回を求めたことだろう。極め
て高い要求をした背景には、どこから情報を得たのかアメリカが撤回に応
じるという情報と判断が存在していたようだ。金正恩は、寧辺(ニョン
ビョン)、にある核施設を廃棄すれば、その見返りに制裁の全面解除が得
られるという判断だったのだ。

しかし、国務長官マイク・ポンペイオの判断は寧辺の核施設だけでは十分
ではないというものであり、かねてから大統領トランプに忠告していた。
ポンペイオ自身も「寧辺の核施設は重要だが、ミサイルや核弾頭などの兵
器システムが残る」と述べている。東倉里(トンチャリ)豊渓里(プンゲ
リ)などにも核・ミサイル施設があるとみているのだ。

米側が金正恩に示した見返りは@経済協力A平壌への連絡事務所の設置B朝
鮮戦争の終結宣言C経済制裁の緩和ーなどであった。しかし金正恩は象徴
的な終戦宣言ではなく、国連制裁の実質的な緩和、エネルギー、金融分野
での制裁解除などへと要求を膨らませた。これらの課題は7回に亘る実務
者協議でも溝が埋まらなかったものであり、首脳会談なら決着が可能とみ
た金正恩の判断は甘いと言わざるを得まい。

北朝鮮が経済制裁の完全なる削除という極めて高いハードルを可能とみた
のは寧辺を取引材料に使えば、米国が応じるという判断があったようだ。
北朝鮮にとってもはや不要となった施設を高く売りつけようとしたのである。

トランプが「金正恩氏が寧辺の核施設を廃棄すると言ったが、公にしてい
ない核施設を廃棄しない限り、非核化ではなく、核保有を認めた上での核
軍縮交渉になってしまう」と述べたのはもっともである。さすがのトラン
プも「その手は桑名」なのだ。

核拡散防止条約(NPT)は1970年に締結され、アメリカ合衆国、ロシア、
イギリス、フランス、中華人民共和国の5か国以外の核兵器の保有を禁止
した条約である。

北朝鮮は核兵器開発疑惑の指摘と査察要求に反発して1993年に脱退を表明
し、翌1994年にも国際原子力機関(IAEA)からの脱退を表明したことで国
連安保理が北朝鮮への制裁を検討する事態となった。その後、北朝鮮が
NPTにとどまることで米朝が合意している。

しかし、北朝鮮はNPTなどどこ吹く風とばかりに既に核爆弾を30個保有し
ているとみられており、もう核製造施設は事実上不要となっている。これ
らの施設を廃棄したところで北が核保有国であるという、戦略的な位置づ
けに変化は生じない。不要な施設を廃棄して、経済制裁が解除されれば金
正恩にとってこんなにプラスになることはないのだ。

しかし、世界の目は厳しい。こうした北の対応がますます、危険な国家と
しての北の位置づけを確たるものにするのであって、北の孤立化は一層深
まるだけだ。

一方韓国の文在寅政権は米朝合意を前提に@ソウルでの南北首脳会談開催A
北への経済協力事業の開始ーなど意気込んでいたが、時期尚早であった。
独自に行えば韓国が極東において孤立するだけであり、当分無理であろう。

今回の交渉で目立ったのはトランプ外交の付け焼き刃的な手法である。ト
ランプは金正恩と「恋に落ちた」と発言したが、恋した相手は、一枚上手
で、その結果は事実上の「破恋」としかいいようがない。

相手からは制裁の全面解除という不可能な要求を突きつけられては、恋に
落ちるどころではない。重要な外交課題に対してトランプの手法は「軽い」
のである。そもそも非核化の交渉は10年がかりを覚悟すべきものであり、
自らの手柄を意識してはいけない。

◆法律コラム

川原 俊明


「不適切動画投稿」

 不適切な動画や写真をSNS上に投稿する行為が、世間で問題と
 なっています。

 例えば、コンビニエンスストアの従業員が業務中に商品で遊ぶ写真
 や動画をインターネット上にアップしたり、会社の従業員が会社を
 誹謗中傷する内容の記事をSNS上に投稿するなど、非常識な事態
 が頻繁に生じています。

 このような不適切な行為がなされることによって、
 いったいどのような法律が問題となるのでしょうか。

 順を追って見ていきましょう。

 まずは、労働法との関係です。
 従業員は、会社と雇用契約を締結して、雇用者として働いています。
 雇用者は、使用者(働いている先の会社)の指揮命令にしたがって
 業務をしなければならず、使用者の監督下に置かれています。

 従業員は、使用者との指揮監督関係に違反したとして、懲戒処分の
 対象となります。

 もっとも、懲戒処分の対象となるかどうかについては、ケースバイ
 ケースといえるでしょう。

 つぎに、民事法との関係についてです。
 従業員が不適切な動画や写真を投稿することで、会社の信用を害す
 るような情報をインターネット上に掲載してしまうと、不法行為
 (民法第709条)が成立するおそれがあります。

 従業員は、被害を受けた会社から、民事上の損害賠償を請求される
 可能性があります。

 それから、刑法(刑事罰)との関係です。
 従業員が、会社を誹謗中傷するような内容の記事をSNS上に投稿
 した場合、名誉毀損罪(刑法第230条)にあたるとして、会社か
 ら刑事告訴されるおそれもあります。

 SNSを通じて、何でも気軽に世界中に発信できる世の中となりま
 した。その反面、容易にSNS被害が生じうることになり、問題も
 山積みです。

 このような不適切な投稿がなされることを少しでも防ぐために、
 会社は、従業員を雇用するときに誓約書を書いてもらうなどして、
 不適切な投稿をしないように周知を徹底するとともに、適切な社員
 教育を施すことが必要でしょう。