2019年06月14日

◆中国の対米威嚇、本音は何か

櫻井よしこ


「対話? 歓迎だ。戦い? 準備はできている。我々を脅かす? やれる
わけがない」

これは6月2日、中国・国防相の魏鳳和(ウェイフォンホー)氏が米国への
対抗心も露わに中国国民の声として語った言葉だ。威嚇か、半分本気か。
米国の出方次第では戦争もあり得ると、生々しい敵対心を見せている。場
所はシンガポール、世界の安全保障問題の専門家が集う毎年恒例のアジア
安全保障会議でのことだ。

貿易戦争から始まった米中の対立は、いまや赤字黒字問題を超えて国の在
り方の根本を問う、価値観の衝突といわれる程、深刻になりつつある。対
立が深まる中で開かれたアジア安保会議に、中国は8年振りに現職の国防
大臣を送り込んだ。人民解放軍中将ら小物の軍人を出席させてきた去年ま
でとは対照的である。国際会議の場で国防の重鎮が前述のような怒りの表
現を口にしたのはなぜか。

アジア安保会議で魏氏より1日前に演説したのが米国防長官代行のパト
リック・シャナハン氏である。氏は間もなく議会での承認を経て国防長官
に就任すると見られている。氏の演説を背景まで含めて読むと、現在の米
国には、中国への非常に強い警戒心と、ここで中国の勢力を止めなければ
ならないという固い決意が満ちているのが見てとれる。

シャナハン氏は、アジア安保会議で前任の国防長官、ジェームズ・マティ
ス氏の「国家防衛戦略」を踏まえた「インド・太平洋戦略」を発表した
が、その内容は中国の心を掻き乱したに違いない。

ちなみにマティス氏の国防戦略は、米国の真の敵は非国家勢力のテロリス
トではなく、中国やロシアなどの国家だという考えに立っている。9.11以
降、テロリスト勢力を米国の主敵としてきた戦略を転換したのがトラン
プ、マティスの両氏だった。

信ずるのは危険

同じ前提に立つシャナハン氏の戦略がどれ程中国に厳しいかは、氏の戦略
報告の中で中国の項目が「修正主義勢力としての中華人民共和国」と露骨
に表現されていることからも明らかだ。また、ロシアや北朝鮮に関する記
述が各々1頁で完結しているのに対して、中国のそれはおよそ4倍にわたっ
ている。

アジア安保会議での演説は右の戦略報告と併せて考えなければならず、そ
うしたとき、シャナハン氏の演説の一言一言がより強い中国敵視の色彩を
帯びる。

シャナハン氏は、インド・太平洋は自由で開かれた海でなければならない
という、日本も全面的に同意する価値観を述べ、それを守るために使って
はならない以下の「抑圧の手法」4点を挙げた。

➀争いの場に先進の武器を持ち込み、力による恫喝で相手国の反対を封じ
込める、➁他国の選挙や社会に介入してその国の内政に影響を及ぼす、➂債
務の罠を仕掛け、腐敗を誘い、特定の政党に利益をもたらし相手国の主権
を脅かす、➃他国の軍・民の最先端技術を国家ぐるみで窃盗する、である。

この演説では中国を名指しはしていないが、前述の戦略報告ではすべて中
国の項に盛り込まれている。また、中国の悪行はすでに世界周知のことで
あるため、名指ししようがしまいが、シャナハン氏の主張が中国批判であ
ることは直ちに理解される。

シャナハン氏は強調する−−「我々は現実を希望の色で塗り替えたり、非
友好的な行動を覆い隠す美辞麗句に惑わされてはならない。言行の不一致
を問題にすべきときだ」。

日本への警告ではないかと思った程、右の件(くだ)りは現実を映し出し
ている。中国は米国との対立の負荷を緩和するために、日本に微笑外交を
展開中だ。だが、中国の微笑も涙も誠意も、信ずるのは危険である。

中国は、日本と共に一帯一路を推進し、当事国すべてが「ウィンウィン」
になる事業をしたい、日本との友好を深めたいと言葉巧みに言いながら、
尖閣の海には本稿執筆中の6月3日、53日連続で大型武装艦船4隻を送りこ
んでいるではないか。4隻は度々領海を侵犯しており、海上保安庁が小型
ながら8隻態勢で必死に島を守っている。中国は尖閣諸島の施政権を握っ
ている状況を作り、国際社会に尖閣の領有権は中国にあると印象づけ、わ
が国の領土を奪おうとしているのである。日本は中国にも領土を奪われか
ねないのだ。

友好を口にしながら、行動では領土略奪の動きを着々と進めるのが中国
だ。彼らは一度も領有したことのない南シナ海についても、たとえば
「2000年前から中国領だった」などと途方もない虚構話を吹聴する。その
種の中国の言動にシャナハン氏が言及すると、魏氏は即座に記者会見を開
いて反撃した。翌日の演説でも米国批判を展開した。

共産党の異形の支配

魏氏は米中貿易戦争について、「もし米国が話し合いたいなら我々は扉を
開けておく。もし彼らが戦いたいなら、我々は最後まで戦う」と語った。
冒頭で紹介した挑戦的な言葉はこの後に続くものだ。

台湾に関しては魏氏は奇妙な比較をしてみせた。米国は南北戦争で危うく
国が分断するところだった。だがリンカーン大統領のおかげで分断は回避
された。米国は分離してはならないのであり、中国も同様だ。だから中台
は統一しなければならないと、魏氏はいうのだ。しかし、台湾は一度も中
華人民共和国の領土であったことはない。米国の南北戦争とはなんの共通
項もない。それでも、「国家統一の擁護は人民解放軍の聖なる任務」「台
湾に対して武力行使をしないとは公約できない」と強調するのである。

さらに「人民解放軍は多くの戦争を戦ってきた。犠牲は厭わない」「圧力
や困難の度合いが高い程、中国人は勇敢になる」と胸を張り、シャナハン
氏との会談では「中国軍の決意と能力を見くびるべきではない」と一歩も
引かない構えを見せた。

対する米国は、ホワイトハウス(行政府)と議会(立法府)が一体となっ
て中国に対峙する構えが自ずと出来上がった。シャナハン氏のシンガポー
ル入りに上下両院の議員9人が同行し、シャナハン氏は彼ら一人一人を国
防戦略実現に必要な予算、約80兆円を確保してくれたリーダーとして紹介
した。最強の軍事大国である米国は、行政府も立法府も、共和党も民主党
も、一致して中国共産党の異形の支配を許容しないことを見せつけ、こち
らも一歩も引かない。

土壇場で米中が劇的に和解する可能性はゼロではないだろうが、その対立
と戦いは長期にわたる深刻な展開になると考えるべきだ。地政学上も経済
面でも、中国は日本を自陣営に引き込もうとするだろう。ここで中国の微
笑に騙されて彼らの草苅り場になってはならない。一日も早く、自立性を
高め、より強い国になることだ。そのために早急な憲法改正が必要だ。


『週刊新潮』 2019年6月13日号 日本ルネッサンス 第855回

◆心筋梗塞は予知できる

石岡 荘十


まず、死因について。

私の父親も死因は「心不全」とされていたが、長い間、この死亡診断書に何の疑問も感じなかった。しかし、よく考えてみれば「心不全」というのは単に「心臓が動かなくなった」という意味であるから、病気の「結果」そのものであり、死のトリガー、「原因」ではない。

<最初は背中が痛いと言われたと報じられていた。亡くなった後では容易に心筋梗塞だったとは解らないのではないか。誰でも経験して学習し教訓に出来る病ではないので、発症した場合の対処は困難だろう>、これこそが「死因」となった心筋梗塞を疑わせる症状だ。

私も大動脈弁がうまく開閉しなくなり、10数年前人工の弁に置き換える手術を受けているが、そこに至る症状として<背中が痛い>を何年にもわたって、何度も経験している。

心臓の血流が途絶えると、背中が重苦しくなる。痛いと感じる人もいる。この苦しさは、血流が滞った程度(狭心症)の場合は、15分程度で回復する。不整脈のひとつ心房細動の時もそうだ。

私が何度も経験したが、それ以上自覚症状が長く、30分とか続くのは血管(冠動脈)が完全に詰まっている(心筋梗塞)だと考えた方がいい。ほっておけば死に至る。

胸が痛くなるという症状だと、「心臓がおかしいのではないか」と分かりやすいが、心筋梗塞になると左の奥歯がうずいたり痛くなったり、肩が凝ったりすることもある。歯医者や整形外科に駆け込む人もいるが、これは心筋梗塞の症状のひとつなのである。

歯医者で鎮痛剤をもらって「一丁上がり」となるが、じつは心筋梗塞の症状だ。こういうのを「放散痛」という。

不幸にして、こんな知識がなく死んでしまった後、患者を解剖すると死因が心筋梗塞であったことは明らかになる。

<発症した場合の対処は困難だろう>といっておられるが、心臓疾患の9割は、対処の仕方を誤らなければ、決して「死に至る病」ではないのである。

本誌常連の前田正晶さんが書いておられる記事が見事にそのポイントを突いている。
その要点をまとめると、

<失神するほどの、激痛と胸部に圧迫感があった。自分で119番に電話して症状を説明していた>

<放っておけば治るとかとは思ったが、何故かこれは「一過性の痛みではない」と判断した>

<救急患者を受付けてくれる大病院が多いこと、救急車が搬送してくれた先が国立国際医療センターだったこと、最も偉い先生が日曜日の当直だった>

<心筋梗塞に対応する準備が整っていたのだった。処置も素早かった>

<その判断が正しかったと後で解るのだが、私の場合は幸運の連続だった>

つまり、前田さまのケースは<幸運が重なった>結果であり、誰でもがこううまくいくわけではない。

年間の死者5千人を切る交通事故死にあの大騒ぎで安全運動を展開している。なのに、心臓疾患で年間15万人以上が死ぬ。なぜか。前田さんのような幸運の女神の恩寵に浴する人はそんなに多くない、それだけ啓蒙が行きわたっていないということだ。

<時間との争いであるなどとは知る由もないだろう。知識は皆無だった>とおっしゃるが、そんな人に幸運が訪れることは滅多にない。

この歳になったら、天下国家の危機を憂うる高邁な論議をする前に、わが身の危機管理に少しのエネルギーを注ぐべきだというのが私からのアドバイスだ。心臓病は<誰でも経験して学習し教訓に出来る病>なのである。

2019年06月13日

◆ファーウェイは

宮崎 正弘


令和元年(2019)6月12日(水曜日)通巻第6107号 

ファーウェイは「アンドロイド」に代替できるOS開発を2012年から
  「湖畔の討議」を経て秘密チームを発足、この日に備えていたとか

ファーウェイのスマホ、世界で2億台を突破している。中国市場で優に五
割のシェア。しかしOSはグーグルのアンドロイドだ。マイクロソフトと
同様に、OSそのものは公開されているが、数々のアプリは、アンドロイ
ドが基礎になる。

ところが米中貿易戦争の勃発、トランプ政権のファーウェイ排除によっ
て、スマホ販売は激甚な落ち込み、それもOS「アンドロイド」が使えな
くなるとどうなるのか、と消費者は顔面を引きつらせた。

現にフェイスブック、インスタグラムなどはファーウェイのスマホへのア
プリ事前搭載をやめた。フラッシュメモリーの大手「ウェスタンデジタ
ル」もファーウェイとの「戦略的関係」をやめると発表し、フォックスコ
ンの生産ラインの一部が停まった。

インテルがZTEへの半導体供給をやめたように、米国が同社への供給を
中断すれば、つぎに何が起きるかは眼に見えている。

ファーウェイの部品供給チェーンは、国内生産が25社、米国が33社、日本
が11社、台湾が110社。他にドイツ、韓国、香港のメーカーがファーウェ
イに部品を供給してきた。まさに国際的サプライチェーンである。

深センが中国ハイテクの本丸である。香港に隣接し、港湾も空港も複数
あって、グローバルアクセスの要衝でもある。貧しい漁村だった頃、1975
年頃だったか筆者は初めて周辺を取材したて経験があるが、当時の人口は
僅か3万、屋台が商店街で、冷蔵庫はなく、ビールも西瓜も冷えておら
ず、肉は天日の下で売っていた。

深センの人口、いまでは1300万人。ハイテクパーク、科技大道、くわえて
付近には衛星都市の中山、仏山、東莞、厚街などを抱える。ZTEも、テ
ンセントも、本社はここである。

ファーウェイ本社は深センの西海岸の悦海地区にあって本社だけでも従業
員8万人。このうち3000人がRD(研究開発)に携わっている。


 ▲独自のOS「鴻蒙」、間もなく登場

ファーウェイは記者会見して「独自OS」(鴻蒙)のスマホを八月か九月
には販売開始できる」と胸を張った。

ひそかに、この日に備えて独自の自家製のOSを開発してきたので、安心
せよという宣言、その独自OSは「鴻蒙」と名づけられた。海外では
「ARK」というブランドにすると、その手回しの良さには舌を巻く。

だが、次の話は本当だろうか。ためにするフェイクニュースのような気が
しないでもない。 

2012年、深せんの「湖畔の宿」に秘かにファーウェイ社内の腕利きエンジ
ニアを中心とする専門チームを担う社員が集められた。創業者の任正非じ
きじきに出席し、「将来、グーグルからOS使用を拒否された場合、独自
のOSを用意しておく必要がある」として、秘密チームの発足が決まっ
た。湖畔の宿の合宿は一週間続けられたという。

この独自OS開発チームは社内でも機密とされ、ラボは警備員の特別警戒
にあたり、2012年の秘密会以後、開発と研究が秘かに続けられてきた。場
所は東莞あたりと推定された。
 
2014年頃から米国は連邦政府職員、軍人のファーウェイのスマホ使用を禁
じ、トランプ政権になってからファーウゼイの全面禁止が検討され、まず
は地上局から排除された。

2018年12月1日、CFOの孟晩舟がカナダで拘束された。同日、サンフラ
ンシスコで「中国物理学の神童」と言われた張首晟教授が自殺した。
 
2019年に入るや、米国はファーウェイを「スパイ機関」と認定し、米国内
の部品メーカーに至るまでファーウェイ部品を使わないよう通達が及ん
だ。5月、トランプは「非常事態」を宣言し、国防権限法により、ファー
ウェイの米国市場からの駆逐を決め、同盟国に呼びかけた。英・豪・加に
続いて日本も追随し、携帯電話各社はファーウゼイ新機種の予約受付を中
止、もしくは延期するに至った。

市場でファーウェイのスマホの値崩れが起こり、中古スマホは大暴落、
OSのグレードアップをしたら使えなくなったなどの苦情が殺到した。
いよいよ正念場である。
      
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜★

読者の声 ★READERS‘ OPINIONS 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    ♪
(読者の声) 昨日、橿原神宮、神武天皇陵を参拝してきました。緑の美
しい橿原神宮では美智子皇后陛下(当時)の「遠つ世の風ひそかにも聴く
ごとく、樫の葉そよぐ参道を行く」の歌碑を拝見し感動いたしました。
 さて加藤康男『通州事件の真実 昭和十二年夏の邦人虐殺』(草思社文
庫)のご紹介がありました。私のこの事件の視点は、独ソ戦を控えたス
ターリンの支那事変を起こすための意図的な虐殺であったのではないか、
言うものです。

全体の因果関係は、1936.12.12の西安事件で蒋介石はスターリン指揮下
の中共の手先張学良に逮捕されます。この後蒋介石はそれまでの反共か
ら、反日に転向しました。

かれは翌1937年の前半には対日戦の準備を完了しました。兵員百万の半年
分の食糧というのですから驚くべきです。

兵器については、ソ連が極秘裏に北方の蘭州を兵站基地に、シベリヤ鉄道
ウランバートル経由とウルムチ経由の2系統の大トラック輸送で大量の兵
器弾薬を運び込んでいました。最終的には飛行機(爆撃機、戦闘機)1千
機、赤軍顧問(将軍、パイロットなど)4千名など上りました。軍事援助
借款の総額は2.5億ドルに上りました。

1937.7.8から蒋介石は盧溝橋事件など対日挑発を開始します。これは戦
争責任を誤魔化すためと、日本人を興奮させ、冷静さを奪うためと思われ
ます。

ロシアには「神は滅ぼす前にその理性を奪う」と言う格言があるそうで
す。相手を激昂させるのです。

したがってこの通州事件はその材料に行われたのではないか。だから意図
的に残酷な殺人を行ったのではないか。

果たして、日本人は激昂しました。それこそスターリンが狙っていたこと
でした。

蒋介石が1937.8.13に上海国際租界を奇襲すると、日本軍中枢は対応に困
りました。

作戦部長の石原完爾少将は冷静に上海からの即時撤収を主張しました。
ソ連を恐れていたからです。しかし国民が激怒していたので、他の幹部は
反撃して蒋介石に痛撃をあたえてから講和することを主張しました。これ
は支那事変が講和のない戦争であることを知らなかったということです。

なお米国の支那通スティルウェル大佐(後米国支那派遣軍総司令官)は、
日本にとっての上策は撤退。そうすれば蒋介石は国共内戦を再開せざるを
えない。下策は反撃して、泥沼の戦争に引きずり込まれること。おそらく
日本は下策をとるだろう。上策をとるにはよほど冷静な国民性と強い政府
の指導力が必要だから、と記しました。

そして残念なことに彼の予言通りになりました。これが小生の通州事件を
巡る因果関係の推理です。
詳しくは拙著『黒幕はスターリンだった』(ハート出版)をご参照下さ
い。(落合道夫)


◆敗訴していた創価学会

渡部 亮次郎


公明党が初めて衆議院に進出した時から、委員長を20年近く務めたのは国
鉄マン出身の創価学会員 竹入義勝氏。政界引退後の1996年、天皇陛下か
ら勲1等旭日大綬章を受けたのをきっかけに創価学会から糾弾されるよう
になった。

叙勲を機に朝日新聞の要請に応えて連載した「回顧録」で公明党と創価学
会の関係は「政」「教」一致であったことを赤裸々に暴露したことが創価
学会・公明党の逆鱗に触れた。

以来10年間、創価学会は機関紙「聖教新聞」で非難し続けた末、2006年5
月19日、公明党は「内部調査により、竹入が公明党委員長在職中の1986年
7月に自分の妻へ送った指輪の購入代金を公明党の会計から支出し着服横
領した」として、総額550万円の損害賠償を求める民事訴訟を東京地方裁
判所に起こした。

翌日には、創価学会の機関紙『聖教新聞』において提訴が大々的に報道さ
れ、提訴後も同紙には折に触れて横領を非難する記事が掲載された。

しかし2008年3月18日、東京地裁は「党の会計から私的流用したとは認め
られない」として請求を棄却。判決文では「横領したという当時は衆参同
日選の最中で、党トップの竹入氏が秘書や警護官もともなわずにデパート
で夫婦そろって高価な指輪を購入するのは不自然」と指摘。

その上で、購入した指輪の具体的な種類や形状が特定されていないことな
どを理由に、流用の事実は認められないとした。公明党側は即日、東京高
等裁判所に控訴した。

2008年12月4日に「互いを誹謗中傷せず、竹入が遺憾の意を表明した場合
は党側が控訴を取り下げる」との条件で和解が成立した。
学会側の事実上の敗訴であった。

この事件について、創価学会の機関紙『聖教新聞』は、着服横領事件を複
数回報道していたが、判決後も竹入との和解条項の全容は公表していない。

しかも一般のメディアも一切報じていない。この事実を明らかにしている
のは「ウィキペディア」だけである。それだけマスコミはいまや創価学
会・公明党に、広告料、コマーシャル料を通じて支配されている事を証明
している。NHKも聴取料不払いで脅されればひとたまりも無い。

創価学会・公明党は後継委員長だった矢野絢也氏苛めも何年も前から開
始。公明党元国会議員らが矢野氏の自宅に上がりこんで手帳を持ち去った
などの奇怪な出来事を巡り訴訟の応酬となった。

2005年、公明党の元国会議員である伏木和雄、大川清幸、黒柳明の3人
が、『週刊現代』に掲載された記事で矢野の手帳を強奪したかのように報
じられ名誉を傷つけられたとして、同誌発行元の講談社および同誌編集長
と、記事に実名でコメントを寄せた矢野らを訴えた。

この裁判で東京地方裁判所は2007年12月、原告側の主張を認め、講談社と
矢野の行為が名誉毀損に当たるとして同社と矢野に総額660万円(内330万
円につき矢野と連帯)の損害賠償金の支払いと、同社側、矢野それぞれに
謝罪広告の掲載を命じる判決を言い渡した。

同裁判には、矢野が3人に対して自身の手帳の返還を求める訴訟も併合さ
れていたが、同判決は「被告矢野は、原告らの求めに応じ、自らの意思に
基づき、本件手帖等を交付し、被告矢野宅内を案内したことが認められ」
と請求を棄却。矢野は上告した。

2009年9月1日、最高裁判所第3小法廷は、週刊現代による伏木・大川・黒
柳3人への名誉毀損は認めず逆に矢野のプライバシーの侵害である旨の主
張を認め、持ち去った手帳の返却と300万円支払いを3人に命令した東京高
等裁判所判決を支持、上告を受理しない決定を下した。これもマスコミは
報道していない。

創価学会は2度までも裁判に敗れてしまった。しかもマスコミはそれを報
道しない。

「週刊文春」2009・10・1によると、
<秋谷栄之助会長の時代は、創価学会は矢野氏との関係を上手にコント
ロールしていた。「ところが数年前、体調を崩し入院していた池田大作名
誉会長が退院後、自分が不在でも問題なく組織が運営されていたことで、
秋谷氏を遠ざけるように。

そして池田氏に追従する幹部たちが矢野問題を荒立ててからおかしくなっ
た(学会幹部)。

秋谷氏は06年に会長を解任された。「後任の原田稔会長は選挙実務に疎
く、実質的に池田氏が采配している」(同前)が、公明党の比例区の得票数
は、秋谷会長時代の05年衆院選(898万票)をピークに凋落の一途。衆院
選の惨敗は「池田神話」の崩壊とも言えるのだ。

そこへ創価学会が「仏敵」としてきた矢野元委員長への叙勲を民主党の有
力議員が、内閣府に働きかけていることが明らかになった。

「仏罰論」の矛先は、今や創価学会・公明党自身に向かいかねない雲行き
となっている>。出典「ウィキペディア」2009・09・09・26


 

◆中国の対米威嚇、本音は何か

櫻井よしこ


「対話? 歓迎だ。戦い? 準備はできている。我々を脅かす? やれる
わけがない」

これは6月2日、中国・国防相の魏鳳和(ウェイフォンホー)氏が米国への
対抗心も露わに中国国民の声として語った言葉だ。威嚇か、半分本気か。
米国の出方次第では戦争もあり得ると、生々しい敵対心を見せている。場
所はシンガポール、世界の安全保障問題の専門家が集う毎年恒例のアジア
安全保障会議でのことだ。

貿易戦争から始まった米中の対立は、いまや赤字黒字問題を超えて国の在
り方の根本を問う、価値観の衝突といわれる程、深刻になりつつある。対
立が深まる中で開かれたアジア安保会議に、中国は8年振りに現職の国防
大臣を送り込んだ。人民解放軍中将ら小物の軍人を出席させてきた去年ま
でとは対照的である。国際会議の場で国防の重鎮が前述のような怒りの表
現を口にしたのはなぜか。

アジア安保会議で魏氏より1日前に演説したのが米国防長官代行のパト
リック・シャナハン氏である。氏は間もなく議会での承認を経て国防長官
に就任すると見られている。氏の演説を背景まで含めて読むと、現在の米
国には、中国への非常に強い警戒心と、ここで中国の勢力を止めなければ
ならないという固い決意が満ちているのが見てとれる。

シャナハン氏は、アジア安保会議で前任の国防長官、ジェームズ・マティ
ス氏の「国家防衛戦略」を踏まえた「インド・太平洋戦略」を発表した
が、その内容は中国の心を掻き乱したに違いない。

ちなみにマティス氏の国防戦略は、米国の真の敵は非国家勢力のテロリス
トではなく、中国やロシアなどの国家だという考えに立っている。9.11以
降、テロリスト勢力を米国の主敵としてきた戦略を転換したのがトラン
プ、マティスの両氏だった。

信ずるのは危険

同じ前提に立つシャナハン氏の戦略がどれ程中国に厳しいかは、氏の戦略
報告の中で中国の項目が「修正主義勢力としての中華人民共和国」と露骨
に表現されていることからも明らかだ。また、ロシアや北朝鮮に関する記
述が各々1頁で完結しているのに対して、中国のそれはおよそ4倍にわたっ
ている。

アジア安保会議での演説は右の戦略報告と併せて考えなければならず、そ
うしたとき、シャナハン氏の演説の一言一言がより強い中国敵視の色彩を
帯びる。

シャナハン氏は、インド・太平洋は自由で開かれた海でなければならない
という、日本も全面的に同意する価値観を述べ、それを守るために使って
はならない以下の「抑圧の手法」4点を挙げた。

➀争いの場に先進の武器を持ち込み、力による恫喝で相手国の反対を封じ
込める、➁他国の選挙や社会に介入してその国の内政に影響を及ぼす、➂債
務の罠を仕掛け、腐敗を誘い、特定の政党に利益をもたらし相手国の主権
を脅かす、➃他国の軍・民の最先端技術を国家ぐるみで窃盗する、である。

この演説では中国を名指しはしていないが、前述の戦略報告ではすべて中
国の項に盛り込まれている。また、中国の悪行はすでに世界周知のことで
あるため、名指ししようがしまいが、シャナハン氏の主張が中国批判であ
ることは直ちに理解される。

シャナハン氏は強調する−−「我々は現実を希望の色で塗り替えたり、非
友好的な行動を覆い隠す美辞麗句に惑わされてはならない。言行の不一致
を問題にすべきときだ」。

日本への警告ではないかと思った程、右の件(くだ)りは現実を映し出し
ている。中国は米国との対立の負荷を緩和するために、日本に微笑外交を
展開中だ。だが、中国の微笑も涙も誠意も、信ずるのは危険である。

中国は、日本と共に一帯一路を推進し、当事国すべてが「ウィンウィン」
になる事業をしたい、日本との友好を深めたいと言葉巧みに言いながら、
尖閣の海には本稿執筆中の6月3日、53日連続で大型武装艦船4隻を送りこ
んでいるではないか。4隻は度々領海を侵犯しており、海上保安庁が小型
ながら8隻態勢で必死に島を守っている。中国は尖閣諸島の施政権を握っ
ている状況を作り、国際社会に尖閣の領有権は中国にあると印象づけ、わ
が国の領土を奪おうとしているのである。日本は中国にも領土を奪われか
ねないのだ。

友好を口にしながら、行動では領土略奪の動きを着々と進めるのが中国
だ。彼らは一度も領有したことのない南シナ海についても、たとえば
「2000年前から中国領だった」などと途方もない虚構話を吹聴する。その
種の中国の言動にシャナハン氏が言及すると、魏氏は即座に記者会見を開
いて反撃した。翌日の演説でも米国批判を展開した。

共産党の異形の支配

魏氏は米中貿易戦争について、「もし米国が話し合いたいなら我々は扉を
開けておく。もし彼らが戦いたいなら、我々は最後まで戦う」と語った。
冒頭で紹介した挑戦的な言葉はこの後に続くものだ。

台湾に関しては魏氏は奇妙な比較をしてみせた。米国は南北戦争で危うく
国が分断するところだった。だがリンカーン大統領のおかげで分断は回避
された。米国は分離してはならないのであり、中国も同様だ。だから中台
は統一しなければならないと、魏氏はいうのだ。しかし、台湾は一度も中
華人民共和国の領土であったことはない。米国の南北戦争とはなんの共通
項もない。それでも、「国家統一の擁護は人民解放軍の聖なる任務」「台
湾に対して武力行使をしないとは公約できない」と強調するのである。

さらに「人民解放軍は多くの戦争を戦ってきた。犠牲は厭わない」「圧力
や困難の度合いが高い程、中国人は勇敢になる」と胸を張り、シャナハン
氏との会談では「中国軍の決意と能力を見くびるべきではない」と一歩も
引かない構えを見せた。

対する米国は、ホワイトハウス(行政府)と議会(立法府)が一体となっ
て中国に対峙する構えが自ずと出来上がった。シャナハン氏のシンガポー
ル入りに上下両院の議員9人が同行し、シャナハン氏は彼ら一人一人を国
防戦略実現に必要な予算、約80兆円を確保してくれたリーダーとして紹介
した。最強の軍事大国である米国は、行政府も立法府も、共和党も民主党
も、一致して中国共産党の異形の支配を許容しないことを見せつけ、こち
らも一歩も引かない。

土壇場で米中が劇的に和解する可能性はゼロではないだろうが、その対立
と戦いは長期にわたる深刻な展開になると考えるべきだ。地政学上も経済
面でも、中国は日本を自陣営に引き込もうとするだろう。ここで中国の微
笑に騙されて彼らの草苅り場になってはならない。一日も早く、自立性を
高め、より強い国になることだ。そのために早急な憲法改正が必要だ。

『週刊新潮』 2019年6月13日号 日本ルネッサンス 第855回

◆名所旧跡だより 平原遺跡(福岡県糸島市)

石田 岳彦


私の故郷である福岡市の周辺では、「桧原(ひばる)」、「屋形原(やかたばる)」、「前原(まえばる)」と、「原」を「はら」ではなく、「ばる」と呼ぶ地名が散在しており、上記の「平原」も「ひらはら」ではなく、「ひらばる」と読みます。

本日は福岡県糸島(いとしま)市にある平原遺跡について述べさせていただきます。

魏志倭人伝には邪馬台国を初め、多くの国名が記載されていますが、伊都(いと)国もその中の1つです。

現在の福岡市西区から糸島市にかけては、もともとは糸島郡であった地域ですが(平成の大合併で、前原市と志摩町、二丈町がまとまって糸島市が誕生し、糸島郡は最終的に消滅しました。)、この糸島郡自体、明治時代に怡土(いと)郡と志摩(しま)郡が合併して成立しました。

この怡土が伊都と通じること、佐賀県の旧松浦郡(現在の伊万里から唐津あたりにかけての地域)にあったとされる末廬国(まつら)国の南東に伊都国があったとの魏志倭人伝の記載から、伊都国は旧糸島郡にあったとされているそうです。

平原遺跡はこの伊都国の女王の墓とされています。 平原遺跡は糸島市の平原地区(遺跡の大半は発見された場所の地名で呼ばれます)にあり、周辺はのどかな農村地帯です。

そもそもこの遺跡が発見されたのも、昭和40年に地元の農家が蜜柑の木を植えようとして、銅鏡の欠片を発見したことがきっかけでした。



報告を受けた福岡県は、郷土史家の原田大六(大正6年の生まれということで、こう名付けられたそうです。)に発掘の指揮を依頼しました。

この原田大六は、糸島中学校(今の福岡県立糸島高校)を出たものの、大学では学ばず(歴史しか勉強しようとしなかったので、進学が無理だったとか)、太平洋戦争から復員した後、公職追放にあったのを契機に(軍隊において憲兵隊に入っていたのが祟ったといわれています)、中山平次郎博士に弟子入りし、博士から9年以上にわたり、1日6時間以上のマンツーマン指導を受け、考古学者になったという歴史小説の主人公にもなれそうなユニークな経歴と個性の持ち主です。

ちなみに中山博士は、現在でいうところの九州大学医学部の教授でありながら、寧ろ考古学者としての業績が有名という(九州考古学会の設立者だそうです)、これまた変わった経歴の持ち主で、この師匠にして、この弟子ありというところでしょうか。

この原田大六が、途中からは自費で発掘を継続し、遺跡からは墳墓の副葬品と見られる多くの出土品が発掘されました。

発掘品の中でも特に目立つのは39面又は40面(何分、破片で見つかったので、枚数について争いがあるようです。)発見された銅鏡で、うち4枚は直径46.5cmと、日本で発見された銅鏡として最大のものです。

他方で、剣等の武器はほとんど見つかっておらず、被葬者が女性であったことをうかがわせます。 副葬品の内容と豪華さから見て、時代は弥生時代。被葬者は王クラスの女性、つまり女王。遺跡(墳墓)のあった場所は伊都国があったとされるエリアということで、現在では、上記のように伊都国の女王の墓と推定されています。

弥生時代の女王といえば、邪馬台国の卑弥呼が有名ですが(実際には「日巫女」という太陽神を祀る神官女王の役職名だったのではないかとの説もあるそうですが)、それ以外にも女王がいたのですね。

ちなみに原田大六は玉依姫(たまよりひめ。神武天皇の母親とされる神話上の女神です。)の墓と主張していました。

平原遺跡の女王の墓は四角形(現在では少なからず形が崩れていますが)で、写真を見ればお分かりのように、その周囲には溝が掘られています。学問的には方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)と呼ばれるタイプの墓だそうで、上記の発掘品も近年になって「福岡県平原方形周溝墓出土品」という名称で一括して国宝に指定されています。

現在の平原遺跡は、墳墓の周りが低い柵で囲まれ、その周囲は横長のレリーフが建っているのを除けば何もない広場になっており、少し離れたところに古民家(遺跡とは全く関係ありませんが、保存のため移築されたようです)が1軒ぽつんという、よく言えば開放的、率直にいえばスペースが広々と余った歴史公園となっています。個人的にはこういう長閑な雰囲気は好きですが。

平原遺跡から車で10分ほど走ると農村風景の中に4階建の立派な建物がそびえているのが見えてきます。伊都国歴史博物館です。もともとは伊都歴史資料館といったようですが、平成16年に新館が建てられて博物館に昇格したとのこと。

「福岡県平原方形周溝墓出土品」の一部は九州国立博物館の平常展示室で公開中ですが、大半の発掘品はこちらの新館に保管・展示されています。館内撮影禁止のために写真はありませんが、鈍く緑色に輝く大型の銅鏡がケースの中にずらっと並ぶ姿はさすがに壮観です。
 
展示ケースの前に、立てられた状態の銅鏡が1枚、機械仕掛けでゆっくりと回転しながら展示されていましたが、見学者が私と妻の他におらず(施設と所蔵品の豪華さを考えれば、もったいない限りです。)、静けさの中で、微妙なモーター音をあげながら回転する銅鏡の姿は率直にいって不気味でした。

この博物館の前身たる伊都歴史資料館の初代館長には、上でも述べた原田大六が予定されていたそうですが、大六が開館を待たずに死去したため、名誉館長の称号が追贈され、資料館の前に銅像が立てられました(銅像は現在も立っていますが、新館の入り口からだと目立たない場所になっています)。

自分の主導で遺跡を発掘し、国宝級の副葬品を発見して、それを納めた郷里の資料館の前に銅像を建ててもらう。郷土史家としては頂点を極めたという感じですね。大学の考古学の教授でもここまでの成功を得られる人は滅多にいないでしょう。
 
福岡市やその近郊にお住まいの方は休日にでもドライブがてらにでも、平原古墳と伊都国歴史博物館を訪れてみてください。晴れた日には本当に気持ちの良い場所ですので。(終)  <弁護士>

2019年06月12日

◆「尖閣」から遁走の売国政権

渡部 亮次郎


<尖閣ビデオは非公開、「日中」再悪化を懸念

政府・与党は7日、沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の様子を海上保
安庁が撮影したビデオについて、公開に応じない方針を固めた。

公開すれば日中両国で相互批判が再燃し、4日の日中首脳会談を機に改善
の兆しが出てきた日中関係が再び悪化しかねないとの判断からだ。

国会がビデオ提出を求める議決をした場合などは、予算委員会など関連委
員会の「秘密会」への提出とし、限定的な開示にとどめたい考えだ。

衆院予算委員会は7日開いた理事懇談会に法務省の小川敏夫法務副大臣ら
を呼び、ビデオの扱いについて協議した。法務省側は「中国人船長を起訴
するか否かの結論が出ていない段階で、捜査資料を出したケースは今まで
ない」と説明し、現時点での国会提出に難色を示した。与党側も慎重な姿
勢を示した。>
読売新聞 10月8日(金)5時14分配信

この答弁からして反日だ。あわてて釈放した船長を起訴する自信もハラも
無いくせに「起訴するか否かの結論が出ていない段階で、捜査資料を出し
たケースは今までない」とは誤魔化しもいい加減にしろ、だ。

今度の尖閣問題について菅首相には国家的見地にたった戦略がまるでな
い。背負っているのが日本という国家の運命であり、その誇りであるとい
う責任感がまるでない。

7日、偶然、取材できたところによると、最初、菅首相の訪米中、仙谷官
房長官は、困り抜いた挙句、民間人の手づるで元中国政府高官に接触。

そのルートで、ASEM会場での「偶然」の温首相との会談設営に成功した。
これが「改善の兆し」なんだそうだ。

その結果、菅首相と仙谷官房長官は「これ以上もめさせない」で一致。問
題のヴィデオの非公開の方針を決めたしまった。言うなれば「尖閣」を手
放す結果を招くかも知れないが、菅政権維持のためには、日中関係を穏便
に保つこと、止む無しと決めたのである。

これは明らかな「売国行為」である。或いは「偶然」会談をセットした
「根回し」の際、ここまで約束させられた疑いも濃厚だ。「今は書かない
で欲しい」というのが、7日取材の中国側の態度だったことからの推測だ。

尖閣諸島が日本固有の領土、東シナ海に領土問題が存在しない事は様々な
資料からも歴然たる事実である。たとえばジャーナリストの水間政憲氏が
「週刊ポスト」(10月15日号)で明らかにした1960年4月に北京市地図出版社
発行の「世界地図集」では尖閣諸島は日本の領土として日本名の「魚島」
「尖閣群島」と表記されている。

水間氏によれば、その12年後の1972年発行の同じ北京市地図出版社の地図
ではいきなり自国領として「釣魚島」「赤尾嶼)とか書き変えてある。

更に驚くべき事に中国は「清」時代の地図の改竄まで行なっているのだ。
「目的のためには、どんな手段も正当化してしまうのだ」(水間氏)。

1960年4月に北京市地図出版社発行の「世界地図集」は日本外務省中国課が
現在も所蔵しているはず。それなのに、中国と対等に向き合うのが厭だと
ばかり、遁走した菅首相。さっさと総辞職すべきだ。
私は中国人にされたくない。2010・10・8

◆ファーウェイは「アンドロイド」に

宮崎 正弘


令和元年(2019)6月12日(水曜日)通巻第6107号 

ファーウェイは「アンドロイド」に代替できるOS開発を2012年から
  「湖畔の討議」を経て秘密チームを発足、この日に備えていたとか

ファーウェイのスマホ、世界で2億台を突破している。中国市場で優に5
割のシェア。しかしOSはグーグルのアンドロイドだ。マイクロソフトと
同様に、OSそのものは公開されているが、数々のアプリは、アンドロイ
ドが基礎になる。

ところが米中貿易戦争の勃発、トランプ政権のファーウェイ排除によっ
て、スマホ販売は激甚な落ち込み、それもOS「アンドロイド」が使えな
くなるとどうなるのか、と消費者は顔面を引きつらせた。

現にフェイスブック、インスタグラムなどはファーウェイのスマホへのア
プリ事前搭載をやめた。フラッシュメモリーの大手「ウェスタンデジタ
ル」もファーウェイとの「戦略的関係」をやめると発表し、フォックスコ
ンの生産ラインの一部が停まった。

インテルがZTEへの半導体供給をやめたように、米国が同社への供給を
中断すれば、つぎに何が起きるかは眼に見えている。

ファーウェイの部品供給チェーンは、国内生産が25社、米国が33社、日本
が11社、台湾が10社。他にドイツ、韓国、香港のメーカーがファーウェイ
に部品を供給してきた。まさに国際的サプライチェーンである。

深センが中国ハイテクの本丸である。香港に隣接し、港湾も空港も複数
あって、グローバルアクセスの要衝でもある。貧しい漁村だった頃、1975
年頃だったか筆者は初めて周辺を取材したて経験があるが、当時の人口は
僅か3万、屋台が商店街で、冷蔵庫はなく、ビールも西瓜も冷えておら
ず、肉は天日の下で売っていた。

深センの人口、いまでは1300万人。ハイテクパーク、科技大道、くわえて
付近には衛星都市の中山、仏山、東莞、厚街などを抱える。ZTEも、テ
ンセントも、本社はここである。

ファーウェイ本社は深センに西海岸の悦海地区にあって本社だけでも従業
員八万人。このうち3000人がRD(研究開発)に携わっている。


 ▲独自のOS「鴻蒙」、間もなく登場

ファーウェイは記者会見して「独自OS」(鴻蒙)のスマホを八月か九月
には販売開始できる」と胸を張った。

ひそかに、この日に備えて独自の自家製のOSを開発してきたので、安心
せよという宣言、その独自OSは「鴻蒙」と名づけられた。海外では
「ARK」というブランドにすると、その手回しの良さには舌を巻く。

だが、次の話は本当だろうか。ためにするフェイクニュースのような気が
しないでもない。 

2012年、深せんの「湖畔の宿」に秘かにファーウェイ社内の腕利きエンジ
ニアを中心とする専門チームを担う社員が集められた。創業者の任正非じ
きじきに出席し、「将来、グーグルからOS使用を拒否された場合、独自
のOSを用意しておく必要がある」として、秘密チームの発足が決まっ
た。湖畔の宿の合宿は一週間続けられたという。

この独自OS開発チームは社内でも機密とされ、ラボは警備員の特別警戒
にあたり、2012年の秘密会以後、開発と研究が秘かに続けられてき
た。場所は東莞あたりと推定された。
 
2014年頃から米国は連邦政府職員、軍人のファーウェイのスマホ使用を禁
じ、トランプ政権になってからファーウゼイの全面禁止が検討され、まず
は地上局から排除された。

2018年12月1日、CFOの孟晩舟がカナダで拘束された。同日、サンフラ
ンシスコで「中国物理学の神童」と言われた張首晟教授が自殺した。

2019年に入るや、米国はファーウェイを「スパイ機関」と認定し、米国内
の部品メーカーに至るまでファーウェイ部品を使わないよう通達が及ん
だ。5月、トランプは「非常事態」を宣言し、国防権限法により、ファー
ウェイの米国市場からの駆逐を決め、同盟国に呼びかけた。英・豪・加に
続いて日本も追随し、携帯電話各社はファーウゼイ新機種の予約受付を中
止、もしくは延期するに至った。

市場でファーウェイのスマホの値崩れが起こり、中古スマホは大暴落、
OSのグレードアップをしたら使えなくなったなどの苦情が殺到した。
いよいよ正念場である。
      

◆健康百話 「感染症の簡単な予防法」

大阪厚生年金病院 薬剤部

Q.近頃、感染に関係するニュースをよく耳にしますが、簡単な予防法を教えてください。

A.まず、 「消毒」ということについて考えましょう。
「消毒」とは、人の体に害を与える細菌などの微生物の数を十分に減らすか、それらがまったく生きていけない状態をつくることを言います。

消毒には、熱を加えてやっつけてしまう方法や、消毒薬などの薬を使ってやっつけてしまう方法があります。

どちらにしても、細菌などの微生物の数を十分に減らす事を一番の目的としています。
細菌などが原因で病気になってしまう(感染する)のは、体の中に入り込んだ細菌などの数が増えすぎて、ある量を超えてしまった時です。

つまり、細菌の数を減らしてさえしまえば感染を防ぐことができるということです。
風邪の予防に手洗いやうがいが効果的と言われるのは、流水によってウィルスや細菌を洗い流し、体の中に入ってくるそれらの量を減らしているからなのです。

同じように、すり傷などの軽いけがをしてしまったら、消毒薬による消毒も必要なのですが、まず流水を使ってこまめに傷を洗ってあげることが大切です。

この流水で傷を洗ってあげるということは、傷の中にいる細菌を水で流し出して菌の数を減らすことで、もっとも身近で簡単な感染を防ぐ方法なのです。(再掲)   

2019年06月11日

◆プーチンの策略なのか

宮崎 正弘


令和元年(2019)6月10日(月曜日)通巻第6104号 

 プーチンの策略なのか、政治宣伝か、米国を牽制が目的か
  ロシアMTSがファーウェイの5Gと正式契約

 2019年6月8日からサンクトペテルブルグで開催されていたロシア
主催の「国際経済フォーラム」のメイン・ゲストは習近平だった。

プーチンと並んで「貿易は自由であらねばならない。保護主義はよくな
い」と述べて、自由貿易圏を驚かせる一方で、習は「トランプ大統領とは
友人である」と述べ、作り笑いを演じた。

他方、プーチンは日頃の憂さを晴らすかのようにアメリカを名指しで批判
し、「保護貿易主義に反対してきた米国が制裁だの、排斥だのと言うの
は、時代錯誤だ」とファーウェイの5Gプロジェクトの排除をきめたトラ
ンプ政策を批判した。

この席で、派手な政治演出があった。ロシア最大のプロバイダMTS(モ
バイル・テル、システム)が、ファーウェイの代表と固い握手を交わし、
5Gを採用する正式契約に署名した。ロシアのMTSは、ロシアばかりか
ウクライナ、ベラルーシ、アルメニアで同じシステムを使用しており、ロ
シア圏最大の通信企業である。

『モスクワ・タイムズ』によれば、「ほかにファーウェイの5Gとの契約
を準備中の欧州の国にはオーストリア、ベルギー、ルクセンブルグ、オラ
ンダ、ドイツ、仏蘭西、アイルランド、ハンガリー、ギリシア、リトアニ
ア、ポルトガルだ」と報道した(同紙、6月6日付け)。

こうした儀式によってロシアは中国との仲の良さをアピールし、米国を強
く牽制したことになるのだが、じつは焦眉の急は ロシアも中国もベネズ
エラの今後の扱い方を決めかねており、両国に意見に一致がみられないこ
とだ。

ただし、両国はもはやマドロゥ政権を見放しているらしく、現政権救済の
展望は一切語られなかった

ウォールストリートジャーナルは「ロシアの軍事顧問団ならびにマドロゥ
大統領の警備に当たってきたロシアチームは賃金不払いのため、まもなく
ベネズエラを去る」と報じた。

ロシアのラブロフ外相はすぐにこの報道を否定したが、かつての熱烈なベ
ネズエラ救済の姿勢はもはやない。中国も同様である。

見限られたと自覚したのか、どうか。同日、マドロゥは四ケ月に亘って封
鎖してきたコロンビアとの国境を開放した。ベネズエラからどっと避難民
が国境を越えた。国連はすでにベネズエラ難民は400万人を超えたとした。

こうした動きの反面で、ロシアへ対する外国投資の筆頭が中国でもドイツ
でもなく、意外にもアメリカだったことが判明した。

2018年統計で、アメリカの対ロシア投資は70件、全体の33%を占め、2位
のドイツは24件のプロジェクト、中国は19件だった。この数字は中国に
BRI(一帯一路)が財政的にも貧窮化しており、投資の続行が困難に
なった事態をそれとなく裏付けているのではないか。
      
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1907回】                
 ――「支那は日本にとりては『見知らぬ國』なり」――鶴見(1)
鶴見祐輔『偶像破壊期の支那』(鐵道時報局 大正12年)

              ▽
鶴見祐輔(明治18=1885年〜昭和48=1973年)が群馬県に生まれ、大正末
年から昭和初期にかけリベラルな政治家として活動し、戦後は厚生大臣や
自由党総裁を務める一方、文筆家としても『母』『子』などの小説、啓蒙
的主張に溢れた政治評論集『英雄待望論』などで社会に影響を与える一
方、岩波文化人としては正統の部類に入る鶴見和子、異端というより斜に
構えた鶴見俊輔の父親であることは知っていた。

だが、『偶像破壊期の支那』を読み進むうちに、鶴見に対する見方が変
わった。リベラルな政治家といった一般的形容詞では括れそうにないモノ
を感じたのである。では、それはどんなモノなのか。その辺りを読み解い
てみたい。

「序」は、「われ支那に客遊すること、前後5回、しかも未だ深く心を動
かしたることなし」。これまでは「空しく往いて而して空しく歸るを慣は
し」としていた。

だが「すぐる年の夏、6たび」目の旅を70日ほどかけて行った。するとど
うだ。「觸目の山河、ことごとく新粧をもつて我が眼を驚かし、遭逢の人
間、我が胸臆に深き印象を留めざるはあらず」というのだ。かくして「我
が支那觀は全く昨と異なりたるを知」ることになる。

だが変わったのは「支那の土地」でも「人」でもない。ひとえに「支那を
見る我が眼なり」。
 
「われ甞ては、日本を見るの眼をもつて、支那を見、支那をあざ笑ひた
り」。だが、今は違う。「世界を見るの眼をもつて支那を眺め、驚心駭魄
す」。

では、なぜ見る眼が変わったのか。

「支那は日本にあらず。全く異なりたる環境と人生觀をもつて成る國な
り」。つまり「支那は日本に取りては『見知らぬ國』」であるからだ。こ
の当たり前すぎるほどに当たり前の事実に、鶴見は気が付かなかった。
だから「われ久しく、支那を知れりと思ひ誤りて支那を解せず」。今に
なって「支那を知らずと思ひ到りて、初めて支那を學ばんとす」。

加えて時代の違いもある。第1次大戦は結果として「ロマノフ王家の廢墟
に、勞農政府をつくり、ホーヘンツォルレン王朝を、逝く水の如く流し
去」ってしまった。価値観が逆転してしまったのだから、やはり謙虚に
なって「新しき道を索ぐべき時」なのだ。

「この時にあたりて、吾人は過去を見」た。やはり「東洋文化の淵源とし
て支那あり」。そこで「今更のごとく古代支那の偉大に驚く」のであった。

アヘン戦争以来、「支那の苦しみたること一再にあらず」。いまや国は破
れんとする一歩手前と思いきや、じつは「支那は、新しき生に甦らんと」
している。

なぜなら第1次大戦は「大西洋の隆昌」の終焉を意味し、「いま將に、太
平洋の時代は開幕せんと」しているからだ。

「太平洋の時代は、東洋民族の時代」でもある。「日本は太平洋の樞鍵を
握り」、「支那は太平洋時代の最大因子」である。かくして「いま、兩個
の國は、如何なる思想的經驗を通過して、開かれるべき太平洋劇に登場せ
んとするか」。

どうやら鶴見は、第1次世界大戦によって西欧の時代は終わった。これか
らは太平洋の時代であり、「太平洋の樞鍵を握」る日本と「太平洋時代の
最大因子」である支那とによって拓かれる――と考え、新しい時代の予兆を
掴もうと6回目の旅行を企てたようだ。

かくして「われ今、思ふて茲に到り、支那南北の形勢を按ずるに、山河の
新粧、人間の新生、芳葩未だ發せずして、春のといき既に地に滿つ。新し
き時代の準備は、いま日本と支那の戸口にある」。太平洋の時代には「儉
難はあり、窮厄はあり、しかれども、信ある者のゆくべき途は、たヾ進む
あるのみ」。

新しい太平洋・東洋民族の時代の到来を前に「支那は、新しき生に甦らん
と」していると見做す鶴見だからこそ、旅するのは「偶像破壊期の支那」
でなければならなかった。《QED》


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(読者の声)  櫻井よしこ氏の発言が正論すぎて共産党の反応が見もの
です。

「どうして国会議員の皆さんは共産党に聞いてくれないのか。現行憲法が
施行された昭和22年、共産党の議員全員が反対した。こんなことでは日本
国を守れないと全党挙げて反対した。それなのに何で今、自分達がかつて
全否定した憲法を何で守ろうとしてるのか」
https://snjpn.net/archives/135862

かつて民青に1ヶ月所属しただけで共産党のインチキぶりに厭気が差しま
した。民主集中制という、中央の独裁を柔らかく言い換えただけの言葉に
唯々諾々と従う幹部たち。

自分の頭で考えることを放棄し、なにかあると〇〇の著書を読め、??の論
文にはこう書かれている、といった権威の押し付け。要は共産党教ですね。

共産党の集会に集まるのはゾンビのような生気のない目をしたジジババば
かり。それでも寝たきり老人になるよりはマシですから共産党にもそれな
りの存在理由があるのでしょう。

安倍総理の長期政権を批判するよりも、志位和夫委員長が長期低迷する共
産党のトップを20年も選挙もなく居座る方がどうかしている。

日本の国体を破壊する目的の共産党ですら合法な日本。それだけ皇室への
国民の思いが深く、そんな大多数の国民を信頼する政府。ある外国人が日
本のドラマを見て、どうして日本人は水戸黄門や大岡越前のような権力側
の人間が正義になるのか不思議だと言っていました。

外国では権力=私欲なのでしょう。カルロス・ゴーンのような人物が大統
領になるのが西洋のあたりまえなのでしょうね。(PB生、千葉)