2019年11月13日

◆雀庵の「台湾ゲリラ掃討:戦場で英雄は育つ」

           “シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red Gables/49(2019/11/11】右下奥歯が虫歯菌にやられて
貫通した。そのうちグラグラして抜けるだろうが、痛みで涙がポロポロ出
る。子供の頃を思い出して♪お久しぶりね、あなたに会うなんて、と可笑
しくも思うが、穴に正露丸を詰めたり、こめかみと、頬、下あごにバンテ
リン(皮膚浸透性)を塗っておいたらオツムが安定してきた。

イザベラ・L・バードの「朝鮮紀行」を読み終え、長ーい長ーい絶叫マシ
ンのような驚きと感動、美醜を味わった。氏の「日本奥地紀行」は昨年読
んだから、次は「カナダ・アメリカ紀行」「ハワイ紀行」「ロッキー山脈
踏破行」「チベット人の中で」、さらに「宮本常一著 イザベラ・バード
の旅『日本奥地紀行』を読む」を読むつもりだ。

「赤毛のアン」のLMモンゴメリも大好きだが、優秀な女は「感情、気
分」に加えて男的な「理性、知性」を併せ持っているから凄い作家が多そ
うだ。

「英国 作家 女」で検索したら、

ジェーン・オースティン (「高慢と偏見」1775-1817)、アガサ・クリス
ティ (「そして誰もいなくなった」1890-1976)、シャーロット・ブロンテ
(「ジェーン・エア」1816-1855)、メアリー・シェリー (「フランケン
シュタイン」1797-1851)、ヴァージニア・ウルフ (「ダロウェイ夫人」
1882-1941)、ジョージ・エリオット (「サイラス・マーナー」
1819-1890)、エミリー・ブロンテ (「嵐が丘」1818-1848)・・・

英国はシェイクスピアの時代(1600年前後)から文学でも世界をリード
してきたが、女性作家が増えていったのは1800年代からリベラル≒アカモ
ドキ風の「女権拡張運動」(一夫一婦制批判、自由恋愛など)が盛んに
なっていたことが影響しているだろう。

日本では「元始、女性は太陽であった」と時の声を上げた平塚雷鳥らの
仕事が1900年代に始まったが、自らの醜聞とアカ狩りで、戦前は「女性に
よる文学」についてはあまりぱっとしなかったと思う。近・現代の日本で
は世界的な女性作家はいないのではないか。

孤高の一葉女史の作品は万葉文学の味わいがあって「いいなあ」と思う
が、英語にさえ翻訳されていないようで、残念なことだ。

イザベラ・L・バードとLMモンゴメリ、「L」は二人とも「ルーシー」の
略だ。モンゴメリの場合は、2歳に満たない前に母が死んで、母の母親、
モンゴメリにとっては祖母の名にちなんだものだろう。祖母はかなり強
情、厳格、非寛容で、宗教や伝統に基づく自分の価値観以外を許さないタ
イプだった。モンゴメリはこのルーシー婆さんが母親代わりになって育て
られたのだから、個室で自然や鏡の中の自分を相手におしゃべりしたり、
創作するしかない。

モンゴメリは「私はルーシーと名乗ったことはありません!」と強く
言っているが、ルーシー婆さんがいなかったら作品もなかったろう。

一方のバードは、生まれながらの虚弱体質、ベッドの中で読書したり、
窓から眺めたり、あれこれ考えて過ごすしかない。

この二人の幼少期には普通と違って大きな「陰」があったこと、孤独が
思考力や観察眼を強めたこと、という点で似通っている感じがする。「心
も体も健康で元気な奴は作家なんかにならないよ」と夏彦翁は言っていた
が、二人の環境が女性的な「感情、気分」に加えて男性的な「理性、知
性」を育んだと思う。「艱難汝を玉にす」だな。

モンゴメリの父母は名門、夫は牧師、バードの父はインドでの弁護士を
経て後に牧師、ともに上流階級に近い中流階級だったことも幸いした。良
き土の上に蒔かれたから大輪の花が咲いたという、運もあったろう。努力
したからこそ運を生かせたとも言える。

台湾清軍討伐の石光真清らの悪戦苦闘の中で、臆病だった兵士が勇者に
育っていく。J・マケインは「戦争の中には栄光から悲惨まで人生のすべ
てある」と言っていたが・・・ちょっと感動的だ。石光の手記「城下の
人」から。

<(西村二等兵は分隊中一番の臆病者で、逃げ隠れして一度も戦闘に加
わらない。山本上等兵が西村を遠くへ連れ出して説教している)

私は二人に近づき、その間に入った。

「おい西村、話は聞いた」

「申し訳ありません・・・」

「黄塵の中を行軍した時にお前は落伍したが、運が良くて助かった。あ
れから今日まで、お前は逃げ隠れしていたそうだが、他の者は皆戦った。
それでも誰一人死傷しておらん。戦というものの生き死には、これは運だ
よ。生きよう生きようと思っとるような奴の方が戸惑って撃たれるものだ。

次の戦闘からは、必ず僕の傍におれ、いいか、離れるんじゃないぞ、も
し、こそこそ逃げ出したら、その時は従卒の井手口にお前を撃ち殺す権限
を与えておく。いいか、容赦はせんぞ」

と私は彼に申し訳をさせずに叱ってから、大声で井手口を呼んで言った。

「これからの戦闘には、お前は必ずこの西村を傍に置け。離れるような
ことがあったら、撃ち殺しても、斬り殺しても、お前の勝手にしてよろしい」

井手口は不動の姿勢をして真面目な顔で、


「はっ、必ず、そう致します」

と言った。すると西村の顔色が土色になってブルブル震えだし、とうと
うしゃがみこんで動けなくなってしまった。


私は井手口と山本を促して、西村をそこに残したままさっさと引揚げた。

それから間もなくの(明治28/1895年)7月10日、敵の大部隊が来襲し
た。早速、井手口は西村二等兵を小脇にかかえるように引っ張って、私に
ついて来た。初めのうちは夢遊病者のようにふらふらしていたが、どうし
たことか、途中から急に私の前に飛び出し、地物にも拠らず立ち姿のまま
で敵に向かって突撃を始めた。

この日の戦いで、敵は百五十ほどの死体を遺棄して退却したのであるか
ら、相当に激しい戦闘だったと言える。この日から西村は生まれ変わった
ように勇敢になり、無事に凱旋して「金鵄勲章」*を受けたのであった。

初めての戦闘で眼がくらみ、腰の浮いた私を始めとして、部下たちもこ
のようにして一戦闘ごとに勇敢になり、生死を超越した暮らしを送るよう
になると、なぜか母のことも、急死した兄のことも、思い出すことが稀に
なった。兵士たちの心境も、おそらく同じようなものであったと思う。

国からの手紙などが届くどころか、敵の来襲が引続いて、糧道さえが断
たれ、無暗にバナナを食わされていたのである>

*「金鵄勲章」(きんしくんしょう)は、かつて制定されていた日本の
勲章の一つ。日本唯一の武人勲章とされ、武功のあった陸海軍の軍人およ
び軍属に与えられた。金鵄章ともいう。「金鵄」は、日本神話において、
神武東征の際に、神武天皇の弓の弭にとまった黄金色のトビ(鵄)が光り
輝き、長髄彦の軍兵の目を眩ませたという伝説に基づく。(WIKI)

発狂亭“近衛兵の父は「暑い寒い、辛い苦しい、旨い不味い」と言ったこ
とはなかった。その息子は「歯が痛い」と泣いている。戦がないと男は軟
弱になるばかりか”雀庵の病棟日記から。

【措置入院 精神病棟の日々(166)2017/1/20】産経、青木伸行「お別
れ会見 オバマ氏(トランプの)取引外交を警告『米国は大丈夫だ』エー
ル」「高い理想と現実、せめぎ合い、米と世界が漂流した8年間」。

ようやくオバマと民主党の政治が終わった。歴代唯一の反米大統領で、
米国にとっていいことを一つでもやったのか? 彼にとっては不本意だろ
うが、リベラルのどうしようもない愚かさを明らかにしたのは、愛国保守
派、サイレントマジョリティにとっては大きなプラスになった。

デタラメルケル、ダレモオランドを蹴飛ばせばEUは解体へ向かう。「通
貨、国境管理を含めて各国の主権(自由、独立)を抑制すれば戦争が起き
ない、平和が保たれる」というリベラル、EUの理念は、皮肉にも難民モド
キを手招き、加盟国のナショナリズムを煽ってしまい、「俺は俺の道を行
く」という風潮を生んでいる、というか先祖返りを促進している。


EU、米国、世界がどうなるのか、今年で方向が分かるだろう。(つづ
く)2019/11/11


◆香港警察、大学キャンパスに初突入

宮崎 正弘


令和元年(2019)11月12日(火曜日)弐 通巻第6272号 

香港警察、大学キャンパスに初突入。李嘉誠の本丸ビルも初襲撃
  警官のピストル、倒れる学生。この一枚の写真は世界に衝撃を与えた

「香港最悪の日」とメディアが伝えたが、もっと最悪になる様相である。
学生の死に抗議する集会とデモ、警官隊との衝突で、11月11日は早朝
から荒れた。

西湾河では警官隊がデモ隊にピストルを発射し、ひとりが重体。早朝から
ストが呼びかけられたため、交通機関も麻痺状態になった。

 警官が学生にピストルを撃った現場の画像が世界に流れた。

この一枚の衝撃写真は、今後の香港の運命を変えるかも知れない。あのベ
トナム戦争、泣き叫び逃げる少女の写真も衝撃的だったが、警察署長がゲ
リラ容疑の青年を、カメラの目の前にピストルで撃ち殺した。この写真が
アメリカに於けるベトナム反戦運動に火をつけ、ベトコン支持が南ベトナ
ムでも増えた。

11月11日はアリババの「独身セール」が騒がれた(売り上げ史上最高
の4兆円突破)が、香港では11の大学で授業ボイコットが呼びかけられた。

香港大学、中文大学、香港理工大学の3つのキャンパスへ催涙弾とゴム弾
を打ち込みながら警官隊が突入した。大学キャン発に警官隊が進入したの
は初めてである。

抗議する市民にガソリンをかけて火をつける事件も起こり、被害者は重篤
に陥った。警察側は、この映像をあちこちにながしているが、香港市民の
警察への信頼はゼロに近い。

この日、李嘉誠の本丸、長江実業ビルが初の襲撃を受け、入り口のガラス
が壊された。李嘉誠は中立を保っていたが、もとより江沢民人脈に近いた
め、デモ隊は味方という認識でビル襲撃は避けられてきた。

香港の繁華街は、いま死んだようになっている。

インド人、アラブ人が蝟集する重慶大楼も静かである。外国人らはまった
くビジネスにならず、引き揚げも考えているとこぼす一方で、ブラダに続
いて有名ブランドの香港撤退が本格化しそうな雲行きともいう。

日系の航空会社は、香港便を半減あるいは中部航空便は停止している。香
港に進出の日本企業の多くも出張を取りやめている。観光ツアー? 募集
さえやめているところが蔽いようだ。
           
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読者の声   どくしゃのこえ  READERS‘OPINIONS
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  ♪
(読者の声1)祝賀御列の儀、祝賀パレード最前列にて、なんと天皇皇后
両陛下と視線がお合いする僥倖に浴しました。

まわりの観衆はほぼ全員カメラないしスマホをかざしているのですが、私
は、日の丸の小旗を振りつつ、両陛下が乗ったオープンカーを直立直視
し、日本国を立派な真の独立国として歩む先頭に立ってと祈りを込めて拝
謁をしたこともあって、私に視線を向けていただいたのかもしれません。

天皇陛下に今回初めてオーラを感じました。
 
妃殿下の微笑みは民間出自妃の健やかな微笑みでしたが、天皇陛下の微笑
みは、オーラゆえの慈愛や憂いを含んだ頬笑みでした。

5時間半並んだ今年の新年一般参賀では、上皇陛下にオーラを感じるもの
の、当時の皇太子殿下には、オーラを感じる取ることはできませんでした。

ところが1年弱ののち、血統のなせるわざなのか新天皇におなりになった
ゆえか、風格や品格が急増したことを感じ取りました。

さらに大嘗宮の儀の悠紀殿供饌の儀や主基殿供饌の儀等のいにしえからの
神事を経てさらなる畏怖を感じさせる存在におなりになることを国民の一
人としてお祈り申し上げます。(KU生 杉並)


◆文氏の横暴を止められるか 

櫻井よしこ


「 国民革命デモ、文氏の横暴を止められるか 」

韓国国民が闘っている。ソウルでは10月3日の「開天節」(韓国の建国記
念日)に続いて、9日の「ハングルの日」にも文在寅大統領の内外政策す
べてに反対する大規模デモが行われた。25日夜から26日にかけても国民各
層が集結し文政権打倒を叫んだ。

彼らの要求は、娘の不正入学をはじめ数々のスキャンダルを抱える曹国氏
の法務大臣辞任から文政権打倒へと一段と強まった。多くの国民が、曹氏
辞任だけでは文政権の悪事は終わらない、文政権の狙いは韓国という国
家、その価値観の粉砕だと、ようやく気付いたのだ。

韓国デモのこの質的変化は、デモをする人々がつい先頃まで「保守派デ
モ」と自称していたのが、「国民革命」と呼び始めたことにも表れてい
る。韓国言論界の重鎮、趙甲濟氏はこう説明する。

「文政権などの左翼勢力は『民族』や『民衆』という言葉を使って大韓民
国を否定してきました。韓国は自由と民主主義を国是としています。なの
に、種々の制度を変えてそうした価値観を抹殺しようとするのは憲法違反
です。国が憲法を守らないなら、主権者の国民が立ち上がり憲法を守る。
それが国民革命の意味です」

趙氏らの国民革命には反日スローガンはひとつもない。朝鮮問題専門家の
西岡力氏はこれを、理不尽な反日主義から脱け出した「自由と全体主義の
戦い」だと言い切った(「言論テレビ」10月25日)。

周知のように曹氏は法相就任から35日で辞任した。多くのメディアが保守
派デモ、国民の厳しい批判、検察に追い詰められた末の辞任だと分析し
た。だが真の理由は他にあるのではないか。

辞任に当たって曹氏は「私は自らに課せられた役割を果たした」と語っ
た。彼が果たしたと主張する「役割」とは、辞任表明の3時間前に発表し
た「検察改革」を含めて、長年構想を練ってきた左翼革命実現の道筋をつ
けたということであろう。曹氏や文大統領のいう検察改革の本質は、曹氏
が発案した「政治検察」、韓国型ゲシュタポの創設である。

逮捕は時間の問題

今年4月末に遡る。文政権はこのとき「高位公職者犯罪捜査処」(公捜
処)の設置法案を「迅速処理案件」に指定した。日本にはないこの制度
は、迅速処理案件に指定された法案は提出後330日が経過すれば必ず採決
すべしという制度だ。仮に法案審議の委員会が抵抗して審議が進まなくて
も、議長権限で委員会の頭越しに本会議で採決が出来る。

迅速処理案件に指定された「公捜処」設置法案は、捜査、逮捕、起訴など
の権限を検察から取り上げ、大統領直属の公捜処に移すというものだ。公
捜処のトップは大統領が直接任命するため、大統領権限が異常に強大化す
る。政治検察と呼ばれるゆえんである。捜査対象となるのは高位公職者約
6000人で、法案には以下のように詳述されている。

「大統領、国会議長と国会議員、大法院長と大法官(最高裁判所長官と最
高裁判事)、憲法裁判所長と憲法裁判官……」

その他にも高位の軍人、高位の警察官など国家の政策決定や秩序維持に携
わるあらゆる分野の高位者が対象とされている。大統領は捜査対象の一番
手に明記されているが、公捜処長官は大統領が任命するため、事実上大統
領は捜査対象にはならない。「言論テレビ」で「統一日報」論説主幹の洪
熒氏が指摘した。

「公捜処の捜査対象者は6000人ですが、うち5000人が判事と検事です。法
案をよく読んで下さい。さまざまな公職者には、たとえば『政務職以上』
とか、『特別市長』とか『警務官以上』などと条件がついています。他
方、司法に携わる者については『判事と検事』だけ、即ち、全員です。司
法権限は起訴権も含めて公捜処が全ておさえる。まさに司法クーデターです」

同法案成立を文政権が異常に急いでいる。公捜処設置法案が4月末に国会
に提出され迅速処理案件に指定されたことは前述したが、当時の様子を西
岡氏が語った。

「迅速処理案件に押し込もうとする文氏の与党に、野党第一党の自由韓国
党が反対して議場は激しい殴り合いの修羅場になりました。暴力沙汰で
やっと通したのです。そしていま、天皇陛下(現上皇陛下)の謝罪を求め
たあの国会議長の文喜相氏が330日でなく180日で採決できると言い始めま
した。法律のどこにもそんなことは一言も書かれていません。法的根拠の
全くない超法規的手法です」

文大統領一派の主張する180日目が10月28日だ。従って本稿が皆さんの目
に触れる頃、或いは公捜処設置法案は可決成立しているやもしれない。こ
のように無法を承知でごり押しする背景に曹氏を巡る深い闇があるとの見
方がある。曹氏の妻は10月24日に逮捕された。このまま捜査が続けば曹氏
の逮捕は時間の問題だ。その場合、どのような闇が暴かれるのか。

北朝鮮の麻薬スキャンダル

前述のように曹氏は公捜処を立案した人物だ。韓国を左翼独裁革命で潰そ
うと考えている点で、大統領の文氏とは同志である。思想が同じで、甘い
マスクで国民に人気のある(あった)曹氏を、文氏が後継者に考えていた
のは間違いないだろう。

曹氏を政治家にするには一定の資金が必要だ。曹氏が多額の資金をファン
ドに投資していることは判明済みだが、そのファンドの投資先にソウル市
が大規模発注をしているのである。これは政権全体による闇の政治資金作
りなのではないかとの疑惑が指摘されるゆえんである。

疑惑はまだある。2017年5月、文氏は曹氏を民情首席秘書官に任命した。
検察などの法務行政全体を監督するこの地位には検察出身者が就くのが通
例で、曹氏のような学界出身者の起用は異例だった。

洪氏は、曹氏が民情首席秘書官を務めた2年余りの間に北朝鮮の麻薬に関
する巨大スキャンダルを隠蔽した疑いも浮上していると指摘する。

捜査が進めば、一連の疑惑が文政権の致命傷となりかねない。そのような
事態を防ぐために文政権が公捜処設置法成立を急いでいる可能性もある。

それにしてもこの後ろめたい法案を韓国国会は通すのか。韓国は一院制で
300議席、3名欠員で現状勢力は297、法案可決には過半数の149が必要だ。
文氏の与党「ともに民主党」は128で、与党系無所属の1人を加えて129、
過半数に20議席不足だ。第一野党の「自由韓国党」以外の少数党は左翼政
党で、彼らが文政権に協力すれば公捜処設置法案は可決される。

一方で、国民革命デモは間違いなく勢いを増しつつある。国民革命の前で
左翼政党は文政権に肩入れできるのか。国民は勝てるのか。韓国はまさに
ぎりぎりの戦いの中にある。

『週刊新潮』 2019年11月7日号 日本ルネッサンス 第875号

◆加齢疾病連発に悩まされた夏

石岡 荘十


今日書こう、明日こそはと思いながら、胸や背中を孫の手で掻くのに忙し
くて今日に至ってしまった。何の話か。すでに畏友毛馬一三氏が本誌で報
告しているように帯状疱疹“事件”の経緯についてである。

夏は、典型的な加齢疾病といわれる病につぎつぎと襲われ、悪戦苦闘した
3ヶ月だった。この間、私を襲ったのは帯状疱疹。発症から3ヶ月、やっと
終息にこぎつけたと思ったら今度は、加齢黄班変性といわれる眼球の疾病
である。これについては今なお加療の真っ只中であり、別稿で報告したい。

帯状疱疹の兆しが現れたのは6月の末のことだった。「夏バテ」というの
は夏だけの症状だと思われがちだが、気候の変化が激しい梅雨時や初夏に
も起こりやすい。

気温の乱高下に老体がついていけず、何もする気がしない。全身がともか
くけだるい。にもかかわらず梅雨明けの7月、以前からの約束もあって、
猛暑の中、秩父盆地のど真ん中にあるゴルフ場に出陣。疲労困憊、這うよ
うにして帰宅した。完全に体力を消耗していた。これが祟った。

思い返すと、その数日前すでに左胸の皮膚に違和感があり肋骨のあたりに
ピリピリ感があった。間もなく胸から左肩甲骨下にかけて赤い斑点がぽつ
ぽつ。ゴルフの後から左側の神経に沿って激痛が走るようになった。

にもかかわらず、まだ帯状疱疹とは気がつかず、市販のかゆみ止め軟膏
(レスタミン)を塗ったり、サロンパスの湿布を患部に張ったりして凌ご
うと試みていた。無知は恐ろしい。

そうこうしているうちに、赤い斑点は水ぶくれとなり、夜はベッドの上で
転々。背中を孫の手で掻きまくったものだから水ぶくれが破れ、かさぶた
へと変わったがかゆみと痛みは治まらなかった。

遂にたまらず、行きつけの病院の皮膚科に駆け込んだのはゴルフから3週
間を過ぎていた。

「帯状疱疹です。ずいぶん我慢強い方ですねぇ。もうかさぶたになり始め
ていますから、ペインクリニックに行きなさい」という。

帯状疱疹は、幼児に経験した水ぼうそうのウイルスが原因だ。ウイルスは
長い間体内の神経節に潜んでいて、加齢(50歳代〜70歳代)やストレス、
過労などが引き金となってウイルスに対する免疫力が低下すると、潜んで
いたウイルスが再び活動を始める。ウイルスは神経を伝わって皮膚に達
し、帯状疱疹として発症するとされている。

東京女子医大の統計によると、発疹する部位は、一番多いのが私のケー
ス。上肢〜胸背部(31.2%)、次いで腹背部(19.6%)、そして怖いのは
頭部〜顔面(17.6%)などとなっており、高校の友人が右顔面に発症。何
年か前のことだが、今でも顔面の筋肉がこわばっている。

最悪、失明をしたケースも報告されている。頚部〜上肢にも発症する。い
ずれの場合も体の左右どちらか一方に現れるのが特徴だ。

発症してすぐ気づき、すぐ適切な治療を受けた場合でも3週間は皮膚の痛
みや痒みが続く。痛みがやや治まってからも神経の痛みは容易に治まらな
い。数年間、痛みが消えなかったと言う症例もある厄介な加齢疾病である。

まして、私のケースは、初期治療のタイミングを逸した。その祟りで、い
まだにときどき、肋間や背中にピリピリと痛みが走る。

さて治療法である。皮膚科では坑ヘルペスウイルス薬を処方する。ウイル
スの増殖を抑える飲み薬で初期の痛みや痒みを抑える効果があるが、私は
そのチャンスを逃し、我慢強く無為に苦しんだ。

ペインクリニックでは、飲み薬と塗り薬を処方される。

【飲み薬】、

・鎮痛剤リリカプセル:今年4月、保健が適用されることとなった帯状疱
疹の最新特効薬だ。

・セレコックス:リリカカプセルが効かない場合に飲む頓服錠剤。炎症に
よる腫れや痛みを和らげる。
・メチコバール:末梢神経のしびれ、麻痺、痛みを改善する。

【塗り薬】、

・強力レスタミンコーチゾンコーワ(軟膏)

ペインクリニックでの治療5週間。月初旬にくすりの処方が終わった。発
症から3ヶ月の闘病であった。この間体力をつけようと金に糸目をつけず
美食に走った結果、太ってしまった。

毛馬一三氏が先日レポートしたとおりで、初動がこの病気治療の決め手で
ある。他山の石とされたい。


2019年11月12日

◆雀庵の「続・台湾のゲリラと蜂起に苦戦」

         “シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red Gables/48(2019/11/8】「レンタル家族」は小説の材料
になっている。筒井康隆、伊坂幸太郎が書いているから結構、人気の材料
なのだろう。派出婦は「レンタル奥さん」、派遣ワーカーは「レンタル
SE]とか、デリヘルなんて「レンタル恋人」だ。

生涯未婚率は高まり、少子化も進んでいる。当たり前ながら結婚は良い
面(楽しい)もあれば嫌な面(うんざり)もある。「良い面だけを楽しめ
るレンタル家族」のニーズは結構あるだろう。それをビジネスにするに
は、こんなやり方はどうだろう。

客が「奥さんと子供2人」1泊2日を必要としている。土曜の午後1時〜日
曜の午後6時で5万円。飲食費や遊興費などはすべて客が持つ。子供には
「お芝居ごっこ」と言っておけばいい。

奥さんちは母子家庭がいい。週末に出張すれば4週で20万円、申告不要。
「売春? 冗談じゃないわよ、恋人と会っていただけ、お小遣いをもらっ
ただけ」なのだから。生活保護などの支援金プラス「レンタル家族」業で
月に30万円ほどになるから、まあまあ安心して暮らせるのではないか。

この「疑似家庭」は1か月に1回くらいでいいのではないか。まあ「ペッ
トレンタル」だな。月に2回ほどで十分だろう。もしかして愛情というか
情愛が芽生えてきたら同棲したらいい。入籍はリスクが大き過ぎるから同
棲とか内縁関係とか事実婚とかで「別れる権利」を保持した方がいいだろ
う。相手だって同じだろう。転職の自由とか。

「レンタル家族」というのは「万引き家族」みたいに露骨すぎるから本
場のお・フランスを真似て"Famille de location"略称「ファミ・デ・ロ
カ」「ファミロカ」でどうか。「どう、ボクとファミロカしない? お試
し1週間コースとかさあ」なんてええんでないか。

仲良くしていれば子供もできて「結婚せずとも少子化止まる」、国策に
も寄与する。もてない男、苦しい母子家庭、寂しいヂヂババ・・・みんな
喜ぶぜよ、のう。やってみなはれ。

「レンタルヂイヂ」ってないかなあ、「奥さん、わしゃ下はダメですけ
んど舌は元気やさかい、使こうて下さらんかのう」

「嫌よ、タダでもいや、ダメ、絶対!」

沖縄では「ダメ、絶対!」の筆頭は「軍、基地、自衛隊」だとロバー
ト・D・エルドリッヂ(エルドリッヂ研究所代表、元在沖縄米海兵隊政務
外交部次長)が書いている(iRONNA 11/7「首里城火災、玉城デニーは
リーダーシップを果たせ」)。

「軍、基地」とはもちろん米軍で、自衛隊も大嫌いだ。「嫌よ、タダで
もいや、ダメ、絶対!」。沖縄県市町村は日米軍とは災害時の協力体制も
ほとんどできていない。正確には拒否しているのだろう、「平和の島に軍
隊はいらない」とか。中共に助けてもらうつもりか。

首里城を再建したところで、最悪の事態を想定した防火対策は取らない
だろう、すなわちトモダチ作戦も自衛隊の支援も「ダメ、絶対!」なのだ
から。造っては焼く、焼いては造る・・・資金は中共に出してもらったら
いい。子曰く「小人は養い難し」、つける薬はない。

沖縄の「売り」はアジアの安全保障の最前線ということだ。この地政学
的価値を活かせば経済は向上し、民生も安定する。今のような観光依存で
は限界がある。「観光は貧しい国の産業」というのが旅行業界の認識だ。
高学歴の子弟の就職先ではない。



戦後、日本はドルを稼ぐために「ゲイシャ、フジヤマ」で外国人旅行者を
誘致した。戦争の傷が癒えて反転攻勢へ自信がついた1964年に海外旅行自
由化、外貨持ち出しOKになるや、外国人旅行者誘致の熱意は細った。沖
縄は「脱・観光オンリー」への道を見つけなくてはならない。スイスのよ
うに兵器産業、防衛産業の最先端アイランドを目指すべきではないか。パ
イナップル、ゴーヤチャンプルでは頭脳は流出するばかりだ。

「ゆすりたかりも芸のうち」とは言え、反戦では食えん。自分の利点弱
点、優位性劣後性などをしっかり見て作戦を考え、着実に前進していくこ
とだ。三歩前進、二歩後退、匍匐でもいい、半歩でも一歩でも前進すること。

台湾清軍討伐の石光真清らの戦い、悪戦苦闘は続く。石光の手記「城下
の人」から。

<明治28/1895年6月22日、新竹城の守備についた。25日の午前1時、四戸
軍曹を枕頭山の下士哨(数名による警備探索)に派遣したところ、午前11
時頃、敵兵500名ばかりが下士哨を包囲してしまった。兵20名を率いて救
援に行き、やっとのことで合流して、敵に小銃を浴びせたが、敵兵は次第
に数を増して千名ほどになって、完全にわれわれを包囲してしまった。

ほとんどが青竜刀や槍を持った兵で、小銃は100挺ほどしかない模様で
あったが、50倍の敵に包囲されたのでは全滅である。次第に包囲を縮めて
50m程に接近してきたから、私は退却命令を出し、西門を目指して狂った
ように突進した。この時である。

「待ってくれ! 首を取られるっ!」

という絶叫が後ろに聞こえた。見ると兼氏二等兵が出遅れて窪みの中に
取り残されてしまったのである。

「馬鹿野郎! 貴様一人のために待てるかっ、首を取られたら自分で抱
えて来い!」

私がこう怒鳴って飛び出すと、兼氏二等兵も勇気が出たと見えて飛び出
し、合流した。

妙なもので、50倍の敵兵が真昼間の戦場で、わずか20名のわれわれの勢
いに気を呑まれて、呆然と見送ってしまったのである。お蔭で一人の負傷
者もなく帰還できた。戦争にはこのようなことが多いものである。

その翌日のこと、山本上等兵が西村二等兵を遠くへ連れ出して、なにか
話していた。西村が首を垂れて泣いており、山本が叱っているらしく、な
かなか終わりそうもない。西村といえば、初めて支那大陸に上陸して黄塵
万丈の中を難行軍した時、眼も鼻も口も黄塵にふさがれて行き倒れ、私の
貴重な水筒の水で命拾いした男である。

他の兵士たちも、この長談義の姿を遠くから眺めて、顔を見合わせて
笑っていた。私は不思議に思って、後ろにいた品川上等兵に、あれは何を
しておるんだ、と訊ねると、

「小隊長は本当にご存じないのですか」

「知らんね・・・」

「実は・・・申し上げにくいことなんですが、西村は分隊中一番の臆病
者で、初陣の瑞芳の戦いの時も逃げ出して大行李の所へまぎれこんでし
まって、監視兵の中に入っていたのです。戦いが済んでからのこのこ出て
きて隊に加わったのです。それからというものは、ずっと今日まで一度も
戦闘に加わりません。実にうまく抜け出してしまうんです。それで山本上
等兵が意見をしているのであります」

「ほう、それは少しも知らなかった。今日まで戦闘は十数回もあったの
に、よく抜け出せたものだな、機敏な奴だな・・・」

「本当に機敏な奴であります」

「昨日、下士哨で包囲された時は、どうしておったのか」

「救援に出発の命令が出たら、西村の奴、急に腹が痛いと言い出して、
梃子でも動かないのです。引きずってでも連れて行こうと思ったのです
が、中尉殿がさっさと先頭に立って行かれるので、仕方なく残してゆきま
した」

「・・・・・・」

「戦友の救援にさえ行かない奴ですからね、皆が怒って、最後の忠告を
して従わなかったら、中尉殿に報告して、軍法会議に回していただくこと
にしたのです」

「なるほど、判った。僕が直接訓戒するよ」>

濁流は堤の一番弱いところから崩れだす、一か所がやられたら、そこから
どんどん穴が広がる。スクラムで激突するとき、一人が倒れたら突破され
る、ビジネスのチームでも「できない坊主」どころか「足を引っ張る奴」
もいるとは夏彦翁の言である。企業では春の人事異動後に5月とか6月に小
さな異動があるが、何だかんだ言って休む奴、怠ける奴がいて、「課長、
あのバカ、どうにかしてください、士気に影響します!」となるのは珍し
くない。

怠け者の取締役営業部長が部下の創意による直訴で解任されたケースを
見たが、彼は創業時に4分の1の株主で、「解任するなら持ち株をライバル
社に売るぞ!」と威嚇、手切れ金は1億円だった。

まるでがん細胞みたいな奴はいる。放逐すると「イジメだ! 慰謝料寄
こせ」なんて叫びだす奴もいるだろう。岩波は半島人を解雇して「下郎の
逆恨み」でずいぶん悩まされたようだ。朝日などアカ新聞はほとんど乗っ
取られているのではないか。共同通信の同級生が労務担当になって「うち
は左巻きが多いから苦労するよ」とこぼしていたっけ。

発狂亭“俺は果たして前進しているのか、何となく「寄せては返す波の
音」か、「ときどき怒涛か高波か」、夏彦翁曰く「ヒトはついぞ己が見え
ない」・・・うーん、♪ウナッチャーウーナー”雀庵の病棟日記から。


【措置入院 精神病棟の日々(165)2017/1/20】産経正論、井上寿一「孤
立回避への外交力が試される」、曰く――


「英米の衝撃に共通するエスノセントリズム(自民族中心主義)は、対外
的には孤立主義に陥りがちであり、グローバリズムに対して保護貿易を主
張する。(これを促している)ポピュリズムの広がりは、アジア地域にも
及ぶ。対中関係は小康状態を維持する見通しに乏しい。盧溝橋事件の歴史
から、出来事を一定範囲に限る外交力が試されることを今日の日本は学ぶ
べきだ」

リベラル≒アカモドキは金太郎飴で、ほとんど同じことしか言わない、書
かない、書けない、書きたくないのだ。中共社会科学院の学者そっくり。
十人一色、百人一色。盧溝橋事件(1937/7/7)は中共の工作で、日本vs
蒋介石国民党の対立を煽ったという説を学習院大学学長の井上は知らない
ようだ。

蒋介石にとって最大の敵は中共であって、張学良に騙されて拘束、威嚇
された南京事件で国共合作、事実上、共匪に自軍を乗っ取られ、仕方なく
日本軍と戦わざるを得なかった。毛沢東曰く「日本が国民党を叩いてくれ
たおかげで建国できました」。


外交力は「血を流さない戦争」と西郷先生、毛沢東は言っている。日本の
外務省や政治家にその気概がある奴はいるのか。お花畑の理想論では治ま
らないのが世の常だ。


山を俯瞰する鳥の目、木々を詳細に見る虫の目、学者なら「最低二つの
目」を持たないと鳥目になってよー見えんで、のう(つづく)2019/11/8

◆「中国のAI技術の軍事転用は深刻

宮崎 正弘


令和元年(2019)11月9日(土曜日)通巻第6267号 

「中国のAI技術の軍事転用は深刻、米国のレベルを蛙飛び」とエスパー
国防長官

ステルス・ドローンや無人潜水艦、量子コンピュータで瞠目すべき進展

「無人機=ドローンやAIを駆使した無人潜水艦の開発、量子コンピュー
タで中国の国を挙げての研究・開発には瞠目すべき進歩がある」
ワシントンで開催された「AIとインテリジェンス」をめぐるシンポジウ
ムで、エスパー国防長官が発言した。

とくにエスパーはレーダーが補足できないステルス型ドローンの登場を警
戒しているとし、「中国のAI技術の軍事転用は深刻、米国のレベルを蛙
飛びだ」とした。

ペンタゴンの見立ては、EV(電気自動車)、自動運転、武器のAI化、
そして無人潜水艦の開発に熱中している事実から判断して、「中国は2030
年には世界のトップの座を得ることを目指している」としている。すでに
中東ではドローンがタンカー攻撃に使用された。

問題は中国企業自体の努力による発明で、民生用、汎用技術から得たハイ
テクではなく、軍事開発の過程ででた先端技術を米国から盗み出したの
だ。しかも中国はそれらを軍事方面でしか使用しないことである。

戦場に無人の戦車、装甲車が疾駆し、遠隔操作で戦場を支配しようとして
いるのが中国人民解放軍の秘かな方針であり、それらの技術を2030年まで
に確立し、米軍を実質的に超えようとしているとペンタゴンは見積もるのだ。

ステルス技術、電磁波妨害、ハッキングによる相手コンピュータ乗っ取
り、量子通信など、あらゆる技術を中国は軍事利用目的で捉えており、自
由世界の発想とは異なる。だから問題は深刻である、とエスパーはシンポ
ジウムで発言を締めくくった。
          
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
読者の声   どくしゃのこえ READERSPINIONS
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)羽田空港で水道水が汚染され、2日も3日も使えず、ミネ
ラルウォーターで補給したというニュースで騒いでいます。くわえて関空
ではドローンを目撃したとか、しないとかで、二十数便が欠航。

もし、これらがテロリストの仕業だったとすれば、日本はあらゆる場所が
安全保障的に無防備であることを曝していることになります。
 こうした国防上の基本問題、もっと真剣に議論されるべきではないで
しょうか。
   (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)嘗てこの欄で浜口和久、江崎道朗、坂東忠信著
『日本版 民間防衛』(青林堂)を取り上げたことがありますので、それ
を再録してみます。

 (引用開始)「ときおり地政学的・軍事的な危機が迫ると、日本でも
「民間防衛」について熱心に語られた時代があった。昭和30年代からしば
らくは、モデルがスイスと言われた。しかし国内擾乱、共産革命の危機が
去ると皆は関心を失い、日常の安逸さに埋没してしまう。自衛隊退役の予
備自衛官が、いかに少ないか、信じられないほどの体たらくを示すのが、
平成の日本だ。

しかも拉致被害に遭おうと尖閣に中国の軍艦が押し寄せようと、日本の空
が敵機で蔽われようと、目の前に危機に鈍感となり、何をどうしたら良い
のか分からない。まともな防衛策を主張すると、左翼メディアは「極右」
などと言いがかりをつける。中国の敵対行為をなかったかのように意図的
な印象操作を展開するのだから、利敵行為である。軍事的侵攻を受けたと
きだけではなく、日本は二十四時間、中国からの「間接侵略」を受けてい
る。だが、国民は不感症なのだ。よほど鈍感か、無神経か、それとも善意
の塊なのだろうか?

この本は戦国武将時代からの地政学に詳しく城の研究家でもある浜口氏
と、戦中のスパイ活動や現在の諜報工作の専門家である江崎氏と、そして
移民問題に鋭角的な問題提議をつづける警視庁刑事出身の坂東氏との合
作、まさに名物トリオの執筆陣となった。民間防衛の役割が平易に、イラ
スト入りで説かれ、テロ、戦争、移民問題、そして地震、異常気象、災害
など予期せぬ事態に遭遇したときに、いかに対応するかのマニュアルでも
ある。

第一章の「テロとスパイ工作」、第二章『戦争』、第三章が「自然災害」
と、これらは浜口氏の執筆範囲である。第四章の『移民問題』はこの人を
おいて専門家はいないと言われる坂東氏。そして第五章「インテリジェン
ス」が江口氏と、まさしく適材適所の陣容で、内容は多彩にみえて、一貫
した整合性がある。
 
さて中国がハッカー攻撃で標的とするのは何々か?

指揮系統をずたずたにし、日常生活を成立させなくするには、まず首相官
邸、放送局、ガスタンク、水道施設、発電所、化学工場、鉄道、空港、石
油コンビナート、駅、通信網、金融ネットワークなどである。すでに日本
の官公庁や大手企業の被害は続出しているうえ、年金機構が狙われ、
125万人分の個人データが盗まれてしまった。中国ばかりか北朝鮮の
ハッカー部隊も格段の進歩を遂げているとの指摘がある。北はサイバー戦
力の一元化を図り「人民武力部偵察局隷下にあったサイバー部隊121所
を偵察総局の直属とした。(中略)兵力をそれまでの500人から3000
人の規模に増強している。」

その目的は韓国軍の機密資料をハッキングし、指揮系統を痲痺させること
にある。「現役軍人や入隊対象の青年に厭戦思想を広めて、戦闘力の質的
な瓦解を実現し、国内対立を煽り、社会的混乱を増大させるなど、韓国社
会を根底から揺るがすことまで想定している」という(59p)。また北
朝鮮は「朝鮮コンピュータセンター(総勢4500人)が中心となって、日
本の重要インフラのコンピュータシステムへのサイバー攻撃のシミュレー
ションを行っている」(60p)。油断大敵である」(引用止め)。

 ♪
(読者の声2)韓国文在寅大統領が ASEANの首脳会議で安倍総理を待ち伏
せストーカー、さらには韓国大統領府が盗撮までして日韓の「首脳会談」
を捏造報道。毎度のこととはいえ、ただでさえなかった信用がマイナスです。

思えば朴槿恵政権下の世界遺産登録で尹炳世外相による土壇場の裏切りの
得意満面の笑顔から韓国の信用はゼロでした。

トランプ大統領訪韓では文在寅が米軍基地に押しかけ居座る図々しさに加
え、慰安婦をトランプ大統領に抱きつかせるという非礼もありました。

こんなことばかりして韓国人は自分の信用や格が下がると思わないところ
がすごい。日本人の理解を超えた人間と似て非なる生き物ですね。

文在寅が安倍総理の横にちょこんと座った様子は「指名が入らず必死な売
れないキャバクラ嬢」とバカにされる。余裕の安倍総理は議長国のタイプ
ラユット首相、次期議長国ベトナムフック首相、インドモディ首相とにこ
やかに歓談。
https://www.instagram.com/p/B4eto7RgdVj/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading
 韓国人のしつけ方は中国と北朝鮮に見習うとよいのでしょう。
https://www.moeruasia.net/wp/wp-content/uploads/2019/11/index_4-33.jpg
  (PB生、千葉)

(読者の声3)マクロン仏大統領が英誌『エコノミスト』のインタビュー
で「NATOは脳死」と発言し、欧州政治をガンガンと揺らしています。
トルコがはっきりとNATO離れを見せており、この発言をロシアのプー
チンは手放しで喜んだとか。マクロン大統領の真意は奈辺にあるのでしょ
う。一種の警告、それともフランスのホンネ?(TY生、横浜)


(宮崎正弘のコメント)トルコのエルドアン大統領は、欧米相手に丁々発
止の勝負をやってのけて、たしかに欧米リベラルのメディアは批判的です。

しかしトルコ外交は基本に国益、そしてイララム回帰があり、イスラム圏
とのバランスを考えると計算づくのところがあります。トルコがNATO
を離れるというのは脅しであり、イズミールにはNATO海軍本部があり
ます。

米国がむくれているのは、S400イスカンダルミサイルをトルコがロシ
アから導入したことですが、トランプはF16の供与を止め、激突場面。
ところがエルドアンの訪米を受け入れています。

むしろ単細胞はマクロンでしょう。訪中して習近平の歓迎を受けて、有頂
天に舞い上がっていました。
  ♪
(読者の声4)先に、日米開戦時の駐米大使野村吉三郎氏の英語力につい
て述べましたが、では、連合艦隊司令長官の山本五十六大将の英語力はど
うだったのでしょうか? 

野村元大使も、山本元大将も、駐在武官の経験があります。

山本元大将は、ハーバード大学にも留学している(約2年)ほか、駐在武
官として米国に駐在し(1年3か月)、ロンドン軍縮会議にも出席していま
す。戦前の日本人としては、かなりの国際、在米経験と言えるでしょう。

しかるにイアン・トールは『太平洋の試練』(翻訳;2013年、文芸春秋
社)の中で、山本について、「彼は海外を広く旅行した国際派で、軍縮交
渉でしばしば海軍の代表を務めた。初歩的な会話ができ、すらすらと読め
る程度には英語を学んでいた」と述べています。

この書きっぷり(原書は、保有しているものの、身辺未整理で発見でき
ず、原文を引用できないのは残念です)からすれば、山本元大将の英語力
も、第一級のものとは言いかねる程度だったと思われます。

たしかに在米中は、油田地帯や、自動車工場などを見学したという話が伝
えられていますが、現地の各層の国民との間で込み入った対話をできるよ
うなレベルの英語力ではなかったもの、と私は推測します。

たしかに英語力と対象国の政治文化の理解力とは、必ずしも直ちに比例す
るものではないでしょうが、山本元大将の米国民についての理解、米国と
いう国家社会把握の程度は、それほど深いものではなかったのではない
か、と私は推測します。

少なくとも結果論という点を多少は割り引いたとしても、開戦劈頭に米国
艦隊を殲滅し、米国民の士気、抗戦意欲を阻喪せしめる、というような山
本の「作戦構想」は、米国という国家、社会、国民の実態について深奥ま
で理解できていた人間ならば考えられない妄想でしかなく、そうした愚か
な思いこみを招いた基底には、山本元大将の十分とは言えない英語力が
あったのではないか、というのが私の推測です。

真珠湾攻撃は、戦略的にはともかくとして、「戦術的には」完全な失敗と
は言い難い面があっとしても、ミッドウェー海戦については、戦略的にも
戦術的にも失敗だったというほかなく、その責任の大部分は山本元大将に
あるのではないか。

作戦そのものも愚かであった上に、戦艦大和を率いて、前線の後方に乗り
出し、何の役にも立たないまま、無線封鎖により作戦指揮能力を自ら制約
しただけでなく、貴重な油を浪費したことなども、「愚将」と言われても
やむを得ない点だと私は考えています。

これなども、多くの部下に戦時手当を支給する人気取りのためだったとも
言われますね。

ミッドウェー作戦を強引に進めようとしたのは、長期戦になるのを恐れ、
短期で決着をつける目的だったということが言われますが、これも、米国
民の思考、思想を十分に理解できていなった点ではないでしょうか。

山本元大将は、自身では、戦争を終えるには休戦しかありえず、交渉と譲
歩がそれに続くなどと考えていたようですが、ハルゼー提督は、真珠湾攻
撃後を視察して、「われわれはやつらを片づけ、日本語は地獄でしか使わ
れなくなるだろう」とつぶやいたといいます。 真珠湾攻撃の結果、「ど
んなに不安でも、戦争がどんな邪悪をもたらそうとも、報復への渇望が彼
らに栄養を与え、ささえることになった」(イアン・トール)のでした。

山本元大将は、こうした、ルーズベルト以下、将兵に至るまで、簡単に休
戦などするわけがないという米国民の思考、思想を全く理解できていな
かったのでしょう。(ヴィエトナム戦争の場合は、少なくとも、真珠湾の
ように、自国国土が襲撃されたわけではないから、少し違うと思う。)

山本元大将は、敗戦を待たずに戦死したことから、東京裁判の被告にも、
A級戦犯にも、絞首刑にもならずにすんだものの、もし敗戦後まで生き延
びていたなら、GHQからも、国内的にも、その失敗、短慮など負の側面
をかなり厳しく糾弾されたのではなかったか。

いずれにせよ、日米戦争は、第一級の語学力を持たず、したがって相手国
に対する十分な理解も持てなかった駐米大使と連合艦隊司令長官が配され
た中で始められた、ということになるのではないか。

もちろん、それが主要要因とまでは言わないまでも、リーダーの英語力の
不足が、国家の命運にまで影響を及ぼした例ではないでしょうか。
(椿本祐弘)


(宮崎正弘のコメント)40年ほど前に長岡へ行った折、山本元帥の跡地は
公園でした。4半世紀ほど前に行くと、そこの「山本五十六記念館」と
なっており、留学時代のノートも展示してありました。きれいな字面の英
語、あ、この人は真面目な人だったのだと思いました。
 
   ♪
(読者の声5)貴誌前号の書評、荒木肇『日本軍はこんな兵器で戦った』
についてです。

或る作家が「長大な銃剣格闘重視の歩兵銃、時代遅れの陸軍装備を批判
し、明治の小銃で第2次世界大戦を戦ったという戦前日本の後進性を非難
した」のが戦後の「誤った定説」というのはその通り。

日本の後進性の引き合いにドイツ軍の機甲師団が出されることもあります
が、ドイツのポーランド侵攻では相手が騎兵という時代遅れだったことも
あり、圧勝でしたが補給には軍馬もかなりの数が動員されているはず。し
かし冬のロシアではエンジンも凍り動けなくなるありさま。結局、空冷の
フォルクスワーゲンと馬が頼りの撤退戦。

日本軍のマレー攻略戦の映像を見ると火焔放射器まで使用しています。

米軍の上陸作戦で使われた上陸用舟艇は日本陸軍の大発(大発動艇)が元に
なっています。支那事変で米軍の知るところとなり米軍に真似されるとは
日本軍もたいしたもの。

初期の日本軍の兵士について「団体行動をしたことのない者には、まずヒ
ザを伸ばして歩く訓練から始めなければならなかった。

まさに銃器や火砲は、兵器の形をした科学教材であった」とある通り、学
校の体育における整列や行進、列車に乗る際の整列乗車も軍事的必要から
生まれたものです。

新興国の多くが軍事政権となるのも規律と科学的な精神を持つのが軍人し
かいないという必要性によるものでした。中国で体育といえばまず行進か
ら。軍事にアレルギーを持つ朝日新聞なら軍国風味満点の高校野球の主催
をやめてから文句をいってほしいもの。ついでに旭日旗モドキの社旗も変
えたなら朝日の記事に少1%くらいは信用が持てるかもしれませんね。
   (PB生、千葉)

  ♪
(読者の声6)貴誌10月26日通巻第6251号の記事「英国の取り締
まりが不備、英国が責任を取れ」と中国は逆転の駁論を展開――その典型の
嘘放送に見られる逃げ口上の特質が晒されている」のなかで、「遺体はす
べて中国人とされた」とありましたが、その後の英国警察の取り調べに
よって、全員がベトナム人とわかりました。この誤認の原因は何だったの
ですか?(HF生、茨城)


(宮崎正弘のコメント)その後の調べで、全員が犯罪組織に騙されたベト
ナム人でした。なぜなら全員が「中国の偽パスポート」を持っていたから
です。

英国警察は中国人とベトナム人の見分けが付かないから? あのボート
ピーポルのときだって、日本の官憲は「ベトナム難民」を偽装した中国人
だったことを見抜けませんでした。ベトナム語と広東語の区別が出来ず、
ベトナム語通訳が<?>だった。それでばれたのでした。

今回は死ぬ直前に携帯電話がベトナムの家族にかかっており、最初の段階
からベトナムの遺族が名乗り出ていた。そのことは同時に英国も発表して
いました。

検死がすすみ、ベトナムから遺族らのデータが届き、そのうえベトナムの
担当大臣らがロンドンへ飛んで、ようやく確認出来たのです。

密航ルートは、中国へはいって犯罪組織から偽パスポートが供与され、ウ
クライナ経由でEUにもぐりこんだ。

これを支援する密航斡旋のシンジケートが存在していること。ウクライ
ナ・ルーとは以前から悪名高かったのですが、まだ活用されていることも
衝撃でした。
ひょっとしてBREXIT推進のジョンション政権にとって、12月12
日の総選挙に有利に作用するかもしれません。

  ♪
(読者の声7)貴誌「読者の声」欄で(PB生、千葉)氏が佐藤優の人物
論を披瀝されましたが、小生もこの人物の人間性を疑わせるような体験談
を披露したい。

嘗て故井尻千男先生が主催された拓殖大学「日本塾」なるオープンカレッ
ジに佐藤優が講師として招かれ、演題は忘れたが支離滅裂な講演を行った
ことがある。通常の講師はレジュメを用意し、確りした講演を行うもので
あり、「日本塾」はそのレベルの高さに定評があったものである。

しかるに佐藤優はレジュメも用意せず、書斎からそのまま飛び出してきた
ようなラフな格好で現れ訳の分からない話を続け、自分でもこれでは拙い
と気付いたか、突然ケーデルを持ち出し一知半解な不完全性定理を話題に
し、受講生を煙に巻いていた。

ゲーデルの不完全性定理を理解するためには、数理論理学を勉強し、ケー
デルの証明が理解できるレベルにまで達しなければ無理であろう。文系頭
の及ぶところではない。佐藤優はクリスチャンであり、処女マリアがキリ
ストを生んだことを信じると自ら述べる文系頭の持ち主である。

PB生氏の以下の言明に全面的に賛同します。「右から左までどんな意見
でも求めに応じて書き分ける売文家という存在なのかもしれませんが、あ
まりにも節操がなさすぎる」
膨大な知識をこねくり回しているにも関わらず結論がどうもおかしい。な
んとも不思議な人物です。(ちゅん)

  ♪
(読者の声8)日本文化チャンネル桜の「沖縄の声」では、首里城には元
から有った神社を別にほったらかして、神社不在のまま、そこを「正殿」
と僭称し、シナに対して屈辱的な行為をして見せる売国的なことをやって
ゐた。そのため、天の怒りを買った、この火災は「天災」であったとす
る、江崎 孝氏の論評が光ってゐますので、ご案内いたします。↓
https://www.youtube.com/watch?v=Q94sOAYr4pk
   (YK生)


  ♪
(読者の声9)大学の番付によると、世界の1400校、92国のうち、東大が
42位、京大が65位、早稲田、慶応などの大学は600位から1000位となって
いる。全国に800程あると言う「大学」は3流、5流と言った程度では無
い。将来ノーベル賞を取る人も居なくなるだろう。まずはとりあえず「文
科省をぶっ壊す」少子化よりも全児童虐待の仕組みを壊さないと、日本は
消えてしまう。(KM生)


◆「君が代」完成記念日

渡部亮次郎


国歌「君が代」は1999(平成11)年に国旗及び国歌に関する法律で公認さ
れる以前の明治時代から国歌として扱われてきた。

この曲は、平安時代に詠まれた和歌を基にした歌詞に、明治時代になって
イギリス歩兵隊の軍楽長ジョン・ウィリアム・フェントンが薩摩琵琶歌
「蓬莱山」から採って作曲を試みたが海軍に不評。

海軍から「天皇を祝うに相応しい楽曲を」と委嘱された宮内省が雅楽課の
林廣守の旋律を採用(曲はイギリスの古い賛美歌から採られた)。

これにドイツ人音楽教師エッケルトが和声をつけて編曲。1880(明治13)
年10月25日に海軍軍楽稽古場で試演された。だから10月25日が「君が代」
完成記念日とされている。

明治2(1869)年に当時薩摩藩兵の将校だった大山巌(後の日本陸軍元帥)
により、国歌あるいは儀礼音楽を設けるべきと言うフェトンの進言をいれ
て、大山の愛唱歌の歌詞の中から採用された。

当時日本の近代化のほとんどは当時世界一の大帝国だったイギリスを模範
に行っていたため、歌詞もイギリスの国歌を手本に選んだとも言われている。

九州王朝の春の祭礼の歌説というものがあり、説得力はある。九州王朝説
を唱えるのは古田武彦氏で、次のように断定している。

<「君が代」の元歌は、「わが君は千代に八千代にさざれ石の、いわおと
なりてこけのむすまで・・・」と詠われる福岡県の志賀島の志賀海神社の
春の祭礼の歌である。

「君が代」の真の誕生地は、糸島・博多湾岸であり、ここで『わがきみ』
と呼ばれているのは、天皇家ではなく、筑紫の君(九州王朝の君主)である。

この事実を知っていたからこそ、紀貫之は敢えてこれを 隠し、「題知ら
ず」「読人知らず」の形での掲載した>

文部省(現在の文部科学省)が編集した『小学唱歌集初編』(明治
21(1881)年発行)に掲載されている歌詞は、現在のものよりも長く、幻
と言われる2番が存在する。

「君が代は千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで うごきな
く常盤かきはにかぎりもあらじ」

「君が代は千尋の底のさざれ石の鵜のゐる磯とあらはるゝまで かぎりな
き御世の栄をほぎたてまつる」

後半の「さざれ石の巌となりて」は、砂や石が固まって岩が生じるという
考え方と、それを裏付けるかのような細石の存在が知られるようになった
『古今和歌集』編纂当時の知識を反映している。

明治36(1903)年にドイツで行われた「世界国歌コンクール」で、『君が
代』は1等を受賞した。

後は専ら国歌として知られるようになった『君が代』だが、それまでの賀
歌としての位置付けや、天皇が「國ノ元首ニシテ統治権ヲ総攬」していた
(明治憲法による)という時代背景から、戦前にはごく自然な国家平安の
歌として親しまれていた。

敗戦で事情は全く変わった。日本国衰退を目指すアメリカ占領軍は。それ
まで聖職者とされてきた教職員に労働者に成り下がって権力に抵抗させる
べく日教組を結成させた。

占領した沖縄では国旗の掲揚と君が代の斉唱を禁止したことでも明確なよ
うに、マッカーサーの本心は日の丸掲揚と君が代斉唱に反対であった。日
本国民が一致団結、再度、アメリカに挑戦することを恐れたのである。

それを組合の統一闘争精神に掲げたのが日教組なのである。いつの間にか
天皇を尊敬する事とか君が代を歌うことが戦争に繋がると論理を摩り替え
て、正論を吐く校長を自殺に追い込んだといわれても反論できないような
状況を招いたのである。

君が代支持の世論を背景に平成8年(1996年)頃から、教育現場で、当時
の文部省の指導により、日章旗(日の丸)の掲揚と同時に『君が代』の斉
唱の通達が強化される。

日本教職員組合(日教組)などの反対派は憲法が保障する思想・良心の自
由に反するとして、旗の掲揚並びに「君が代」斉唱は行わないと主張し
た。先生の癖に論理のすり替えの得意な人が日教組に所属する?

平成11年(1999年)には広島県立世羅高等学校で卒業式当日に校長が自殺
し、君が代斉唱や日章旗掲揚の文部省通達とそれに反対する教職員との板
挟みになっていたことが原因ではないかと言われた。

これを一つのきっかけとして日教組の意図とは反対に『国旗及び国歌に関
する法律』が成立した。法律は国旗国歌の強制にはならないと政府はした
ものの、反対派は法を根拠とした強制が教育現場でされていると主張、斉
唱・掲揚を推進する保守派との対立は続いている。

平成16年(2004年)秋の園遊会に招待された東京都教育委員・米長邦雄
(将棋士)が、(天皇)に声をかけられて「日本の学校において国旗を揚
げ、国歌を斉唱させることが私の仕事でございます」と発言し「やはり、
強制になるということでないことが望ましいですね」と言われている。

なお、天皇が公式の場で君が代を歌ったことは1度もないと言われてい
る。成人前の家庭教師ヴァイニング夫人による何がしかを勘繰る向きがな
いわけではない。08・10.25

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

◆春日局は光秀重臣の娘

毛馬 一三



春日局(かすが の つぼね)は、本名斎藤福(さいとう ふく)と云い、江戸幕府の3代将軍・徳川家光の乳母。「春日局」との名は、朝廷から賜った称号である。
ところが、福の父は本能寺の変で織田信長を暗殺した、明智光秀の重臣・斎藤利三で、福はその娘だった。

斎藤利三は捕えられ斬首されたが、そんな本能寺の変の主役の娘・福をどうして江戸幕府の大奥に招き入れ、大奥の頭の「春日局」にまで優遇したのだろうか。「謎」の一つだ。

<福は父斎藤利三の所領のあった丹後国の黒井城下館(興禅寺)で生まれる。丹波は明智光秀の所領であり、利三は重臣として丹波国内に、光秀から領地を与えられていた。
光秀の居城を守護するため、福知山城近郊の要衝である黒井城を与えられ、氷上群全域を守護していたものと思われる。福は、黒井城の平常時の住居である下館(現興禅寺)で生まれたとされている。

こうして福は、城主の姫として、幼少期をすごした。
その後、父は光秀に従い、ともに本能寺の変で織田信長を討つが、羽柴秀吉に山崎の戦いで敗戦し、帰城後に坂本城下の近江国堅田で捕らえられて斬首され、他の兄弟も落ち武者となって各地を流浪していたと考えられている。

そうなって福は、母方の実家の稲葉家に引取られ、成人するまで美濃の清水城で過ごしたとみられ、母方の親戚に当たる「三条西公国」に養育された。これによって、公家の素養である書道・歌道・香道等の教養を身につけることができた。>ウイキペディア
このような歴史背景から見て行くと、明智光秀の重臣だった父親の血を惹く実の娘が、江戸幕府に召し上げられて、「春日局」となるとは、首を傾げたくなる訳だ。

大阪堺の歴史家によると、徳川家康は本能寺の変の前に、織田信長を訪ね酒杯を頂きながら戦況を交わしている。明智光秀はこの酒杯のお世話を担務したが、段取りを信長に嫌悪されて過激の叱責を受け、信長側近の地位を剥奪された。
そこで信長を将来の身を絶望恨み、本能寺の変を決意したという。

ここで重要なことだが、重臣斎藤利三を遣って、徳川家康に信長暗殺を秘かに伝え、本能寺の変に突入したのだそうだ。そして徳川家康には、無事に京都から大阪を経て、堺まで逃げ込む方策を告げたのだという。

密告通り、京都で「変」が起こったことを知った家康は、迎えに駆けつけてきた斎藤利三の強力家来に誘導されて方策通り、堺に向けて脱出。そのあと伊賀の多数の忍者に擁護されながら、本拠城の三河城に苦労して辿りついたという。
この行動は、恰も本能寺の変とは「無縁」であり、むしろ「被害者」たる姿勢を世間に見せ付ける行動を敢えて披露したように見える。堺にはそれを裏付ける資料もが少々あるというのだ。

つまり、家康にとって、斎藤利三は命の恩人ということになる。秀吉にとってもゆるせない反乱重臣の一人斎藤利三こそ、家康にとっては恩返しをしなければならない重要人物であることは間違いないことになる。つまり、「福」は紛れもない命の恩人の娘だったのだ(歴史家)。
ところが、もう一つの見方もある。「謎」の二つ目である。

つまり、家康がすみやかに京都を脱出出来たのは、家康と光秀の間で、信長を暗殺する方策を事前から立案し合っていたものではないか。その脱出方策の実行を斎藤利三に任せ、家康の身の安全と、信長後任の詰めまでも、申し合わせていたのではないかと云う見方もある。つまり、家康こそ「暗殺首謀者」だとの見方だ。

方策は見事に成功した。ところが斎藤利三は斬首された。となれば上記と同様、家康は、紛れもない命の恩人の娘だった「福」に、父親の恩を返してやることを考えたに間違いないと考えられる。

さて、<福は、将軍家の乳母へあがるため、夫の正成と離婚する形をとった。慶長9年(1604年)に2代将軍・徳川秀忠の嫡子・竹千代(後の家光)の乳母に正式に任命される。このとき選考にあたり、福の家柄及び公家の教養と、夫・正成の戦功が評価されたといわれている。
家光の将軍就任に伴い、「将軍様御局」として大御台所・江の下で大奥の公務を取り仕切るようになる。寛永3年(1626年)の江の没後からは、家光の側室探しに尽力し、万や、楽、夏などの女性たちを次々と奥入りさせた。

また将軍の権威を背景に老中をも上回る実質的な権力を握る。
寛永6年(1629年)には、家光のほうそう治癒祈願のため伊勢神宮に参拝し、そのまま10月には上洛して御所への昇殿を図る。
しかし、武家である斎藤家の娘の身分のままでは御所に昇殿するための資格を欠くため、血族であり(福は三条西公条の玄孫になる)、育ての親でもある三条西公国の養女になろうとしたが、既に他界していたため、やむをえずその息子・三条西公条と猶妹の縁組をし、公卿三条西家(藤原氏)の娘となり参内する資格を得ている。

そして三条西 藤原福子として同年10月10日、後水尾天皇や中宮和子に拝謁、従三位の位階と「春日局」の名号及び天酌御盃をも賜るのである。
その後、寛永9年(1632年)7月20日の再上洛の際に従二位に昇叙し、緋袴着用の許しを得て、再度天酌御盃も賜わる。よって二位局とも称され、同じ従二位の平時子や北条政子に比定する位階となる。
寛永11年に正勝に先立たれ、幼少の孫正則を養育、後に兄の斎藤俊宗が後見人を務めた。寛永12年には家光の上意で義理の曾孫の堀田正敏を養子に迎えた。

寛永20年(1643年)9月14日に死去、享年64。辞世の句は「西に入る 月を誘い 法をへて 今日ぞ火宅を逃れけるかな」。法号は麟祥院殿仁淵了義尼大姉。墓所は東京都文京区の麟祥院、神奈川県小田原市の紹太寺にある〉。  ウイデペディア。
このように「福」の奇跡的な生涯を見て行くと、上記に<武家である斎藤家の娘の身分のままでは御所に昇殿するための資格を欠くため>とあって、これを秘匿した工作がはっきりしてくる。「謎」の一つは解けそうだ。

しかも、素晴らしい殿中での政治的画策の実現を図る、「福」の明晰な頭脳が分かる。

しかし、家康と明智光秀が共謀者同士だったかの、二つ目の「謎」は分からない。
                                        
この「春日局」の生涯には、誠に興味が深い。      以上

2019年11月11日

◆密告者の名前と「見返り要求」

      Andy Chang


密告者の名前は法律で秘密としているが、糞壺(Cesspool)とか泥沼
(Swamp)とか言われるワシントンで秘密は簡単に暴露される。

AC通信 No.762 Andy Chang (2019/11/08)
AC論説 No.762 密告者の名前と「見返り要求」

シフ委員長はトランプ弾劾調査は来週から公開調査になると発表した。
弾劾調査はアメリカの歴史になかったDeep State のトランプ降ろしの
陰謀だが、一週間ごとに新事実の発表があり、しかも月曜から水曜ま
では反トランプ資料の発表でメディアがトランプ罷免が必ず起きるよ
うに報道する。続いて水曜から金曜にかけてトランプ側から続々と反
論が出てきてDeep State側に不利となる。南北戦争の攻防戦とソック
リだ。

先週はペロシが国会で票決を取らずに始めた「後出しジャンケン」の
トランプ弾劾調査を合法化するため改めて国会に提案して民主党多数
で可決した。共和党側は違法で始めた調査を合法化することは出来な
いとして全員が反対票を投じた。「覆水盆に戻らず」をアメリカでは「押
し出した歯磨きはチューブに戻せない」と言う。今週はシフ委員長の
秘密聴聞記録の一部を公開し、トランプがウクライナ総統にバイデン
の調査を「見返り要求」したと発表した。

弾劾案調査は密告者がトランプとウクライナ総統と電話会談でバイデ
ンの調査を依頼したと告発したことが原因だが、密告者はトランプを
告発する前にシフ委員長の幕僚に相談したことがわかったので、これ
は告発ではなく謀叛の陰謀だと批判された。だからシフは密告者の告
発を取り下げて代わりに「見返り要求の罪」の追求に変えた。来週か
ら共和党議員も証人喚問が出来る公開聴聞となるので共和党側は密告
者を喚問すると発表した。シフは委員長の権限で密告者の喚問を拒絶
すると言う。共和党側はバイデン父子も公開喚問する予定である。

密告者の名前は法律で秘密としているが、糞壺(Cesspool)とか泥沼
(Swamp)とか言われるワシントンで秘密は簡単に暴露される。ペロシ
議長が弾劾調査を議会に提出する前日の10月30日に、Real Clear
Investigation新聞社のSperry記者が密告者の名前を発表した。だから
翌日の投票では既に多くの議員が密告者の名前を知っていたはずだ。
続いてWashington Examiner, Breitbart, The Federalistなどの新聞社も
相次いで密告者お名前を発表した。もちろん名前が暴露されても本人
が認めたわけではない。

Sperry 記者によると密告者の名前はEric Ciaramella(チャ?メラ)と
言って、反トランプ首謀者の一人ブレナン元CIAb長官の部下で、民主
党員であり、バイデン元副大統領の下でウクライナ関係の仕事をして
いた。彼はその後フェイクニュースを流した廉でホワイトハウスから
追放された33歳男性で、シフ議員の部下と仲が良いと言う。これだけ
条件が揃えば誰だって彼がシフ議員が共謀してトランプ罷免を計画
したと断定するだろう。共和党側は彼が密告者であるかどうかはとも
かく証人喚問を要求するに違いない。

更に今朝(8日)、シフ委員長が公開したテイラー駐ウクライナ大使の
秘密喚問記録に、シフ委員長がテイラー大使にCiaramellaを知ってい
るかと質問した記録があったのだ。つまり(迂闊にも)シフ委員長が
テイラー大使に密告者を知っているかと質問した「シフがチャルメラ
を吹いた」記録が公開されたのだ。これではCiaramella が密告者でな
いと否定するのは難しいだろう。

見返り要求については、多くの法学者が「見返り要求」は違法ない、
罷免の理由にならないとしている。見返りQuid Pro Quoとは「何かの
お返しに何か」を求めることだから殆ど当然である。アメリカが世界
諸国に軍資金を出してお返し条件に何かをして貰うのは当然である。
但しトランプが「軍資金提供の見返りに政敵バイデンの調査を外国に
依頼した」なら問題だ。同じくバイデンが「軍資金10億ドルでウクラ
イナの検察官の罷免を要求した」のは問題である。シフ委員長がトラ
ンプを調査してバイデンの調査を拒否するのは不公平で大問題だ。

これとは別に、バイデン副大統領が米国副大統領の威力で息子のハン
ターをBurismaガス会社の顧問に任命させたことはアメリカでは数年
前から問題視されていた権力悪用、汚職である。トランプがバイデン
の外国における汚職を調査するのは大統領として当然、違法ではない。

テイラー大使は秘密喚問の際にトランプがゼレンスキー総統に見返り
を要求したのは問題だと証言した。しかし共和党の委員がテイラー大
使にトランプが見返りを要求した証拠の来源を聞かれて、NYタイムス
の記事で知ったと答えたのである。つまり証拠がないのである。

トランプとウクライナ総統の電話会談は7月25日だがトランプが軍資
金の提供をストップしたのは8月25日、つまりトランプがウクライナ
総統に見返りを要求をしたという証拠はない。

最後になるが、Foxnewsの記事によると、密告者の弁護士の一人である
Mark Zaid氏は2017年1月、トランプの大統領就任直後に「クーデタ
は始まった」とツィートした記録が発見された。このツィートでZaid
は「クーデタは始まった。我われはトランプを最終的に罷免する。CNN
がこれの主要任務を帯びる、この国はトランプや彼の支持者を除去し
ても生存する」とも書いた。

つまりトランプ罷免クーデタはDeep Stateの陰謀で、
トランプが就任した2017年1月に始まった証拠である。Zaid
氏は単なる個人的意見にすぎないと弁解したが、このメールがDeep
Stateのトランプ罷免クーデタに大きく影響するのは間違いない。


at 09:43 | Comment(0) | Andy Chang

◆中国の「水中ドローン」

宮崎正弘


令和元年(2019)11月10日(日曜日)通巻第6268号 

中国の「水中ドローン」、37日間連続航行、2011キロ。実験に成功
   深海二千メートルに潜ったかと思えば海面すれすれを航行する 
中国科学アカデミーは「水中ドローン」の航行実験に成功したと発表した。

このAUV(AUTONOMOUS UNDERWATER 
VEHICLE)は「海鯨2000」と命名された水中遊弋のドローン
で、発表に拠れば深海も二千メートルまで潜水が可能。じっさいに37日
間、2011キロの連続航行だった(『サウスチャイナ・モーニングポス
ト』、2019年11月9日)。

航路は秘密とされるが、2011キロの航行だったとすれば、西砂諸島か
ら南砂諸島をカバーできる軍事能力を意味し、海南島三亜の基地に帰還し
た。海南島は中国海軍の潜水艦基地である。

この水中ドローン「海鯨2000」の全長は3メートル、重さが200キ
ロ。AIを積み込んで海温、塩度、海流、水中の成分、海藻などエコロ
ジーの観測を行って記録する。秒速が1・2メートル。時速4キロ。
 
もっとも水中無人探査機は英国海軍が保有する「マクボートフェイス」
で、六ヶ月連続航行6000キロの航行に成功している。
 
中国は既にドローン量産で世界一、しかも廉価なので、日本の愛好家ばか
りか、国土地理院も中国製を使っている。

昨秋開催された珠海航空ショーで初公開され、軍事関係者が驚いたのは、
むしろ中国のドローン「天鷹」(4トン)だった。これは事実上のステル
ス無人機と変わりがないシロモノ、無人攻撃機に転用が可能だからだ。
          
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1982回】               
 ――「臺灣の事、思ひ來れば、感慨無量・・・」――田川(19)
田川大吉郎『臺灣訪問の記』(白揚社 大正14年)

         △
ここで、昭和13(1938)年11月上旬に満蒙開拓青年義勇隊孫呉訓練所を訪
れた小林秀雄の感懐を思い出した。孫呉は黒龍江に沿ったソ満国境最前線
の街である。

1年前の昭和12年11月の閣議決定で成立した満蒙開拓青年義勇隊の訓練
は、翌13年1月から茨城県内原訓練所で始まる。2、3ヶ月程度の訓練後、
満蒙に送り込まれた青少年開拓団員には防衛の任務も課せられていた。

「孫呉の雪野原には、未来の夢を満載した十六から十八の千四百名余りの
一団が、昭和十三年五月、内原から到着して、満州ではじめての冬を経験
している」。

孫呉駅前の食堂で昼食の後、小林は訓練所に戻るトラックに乗せてもら
う。「冷たい風で鼻の先は痛いが、防寒具をつけているので、寒さは少し
も感じない」。

だが、同乗していた十数人の少年たちへの配給は「防寒外套、防寒靴は無
論の事、シャツ、靴下類に至るまで」「まことに不十分」だった。だか
ら、彼らは酷寒零下22度の寒風に吹かれ震えている。

やがて訓練所へ。少年らの宿舎である「一と塊の見苦しい家屋」を見た
時、小林は「千四百人の少年が、ここで冬を過すとはどういう事であるか
を理解した」。「それは本の統計にも説明にも書いてないことであった。
いや、恐らく幹部の人達も、此処へ来てはじめてそれを理解しただろ
う」。満蒙開拓青年義勇隊は、最初から欠陥を抱えたままだった。壮大な
理念のみが先行し、現実が半ば無視され、具体的方策が蔑ろにされていた
ということだ。

小林は「会った幹部の指導者達に、満州生活の経験者と呼んで差支えない
と感じた人を見付け出す事はできなかった」。満蒙開拓青少年義勇隊とい
う「この新しい仕事には、皆言わば素人であった」わけだから、やはり計
画は最初から頓挫する運命にあったに違いない。

かくて「準備の整わないうちに冬は来て了った」。「出来上がった泥壁に
藁葺きの屋根の宿舎の形こそ大きいが、建築の粗漏な点では、一般満人の
農家にも劣る」。

「本部の建物に這入ると、事務机の並んだ傍らに、白いお骨の箱が、粗末
な台の上に乗っているのが眼に付いた」。「萎びた蜜柑と南京豆とひねり
飴」が少しばかり供えられていた。もちろん小林も合掌したが、燃えない
ペエチカに苛立った少年がガソリンを掛けようとし、抱えたガソリン缶に
引火して焼死したとのこと。寒さに耐えかねた少年が憐れだ。しかも幹部
は「仏に粗末になっても適わないから」早く始末したい意向である。それ
を知って小林は「僕は気持ちが滅入って来た」と呟く。

「事件は簡単だが、無論その原因は、少年の無智などという簡単なものに
ありはしないのだ。ペエチカの構造、薪の性質、家の建て方、生活の秩序
と、果てしない原因の数を、僕は追おうとしたのではない」。

「凍った土間に立ち、露わな藁葺きの屋根裏を仰ぎ」ながら、小林は静か
に憤る。

確かに「部屋の中央には、細長いペエチカが2つあって、いい音をして燃
えている」。だが、「未だ二重窓も出来ぬ、風通しのいい部屋の氷を溶か
すわけにはいかない。やがて暗いランプが点り、食事となった。少量のご
まめの煮付けの様なものに、菜っ葉の漬物がついていた。僕は不平など書
いているのではない」。「内原の訓練所には少年の栄養研究班なるものが
あった」ではないか。

少年たちに向かって鸚鵡返しに「諸君の理想、諸君の任務、という言葉」
を口にしたであろう大人たちではあるが、哀しいかな「具体的な組織的な
方法」を思いつかない。

「五族協和」を掲げ「諸君の理想、諸君の任務」を熱く語るも、理想を実
現させるための大局的視点に立つ「具体的な組織的な方法」、つまり大戦
略を持たないという根本的な欠陥――なにやら田川が掲げた台湾統治の理想
と現実の落差にも通じるように思えるのだが。
             
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Andyの国際ニュース解説  アンディチャンのアメリカ通信
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密告者の名前と「見返り要求」
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密告者の名前は法律で秘密としているが、糞壺(Cesspool)とか泥沼
(Swamp)とか言われるワシントンで秘密は簡単に暴露される。

シフ委員長はトランプ弾劾調査は来週から公開調査になると発表した。弾
劾調査はアメリカの歴史になかったDeep State のトランプ降ろしの陰謀
だが、一週間ごとに新事実の発表があり、しかも月曜から水曜までは反ト
ランプ資料の発表でメディアがトランプ罷免が必ず起きるように報道す
る。続いて水曜から金曜にかけてトランプ側から続々と反論が出てきて
Deep State側に不利となる。南北戦争の攻防戦とソックリだ。

先週はペロシが議会で票決を取らずに始めた「後出しジャンケン」のトラ
ンプ弾劾調査を合法化するため改めて国会に提案して民主党多数で可決し
た。共和党側は違法で始めた調査を合法化することは出来ないとして全員
が反対票を投じた。

「覆水盆に戻らず」をアメリカでは「押し出した歯磨きはチューブに戻せ
ない」と言う。今週はシフ委員長の秘密聴聞記録の一部を公開し、トラン
プがウクライナ総統にバイデンの調査を「見返り要求」したと発表した。

弾劾案調査は密告者がトランプとウクライナ総統と電話会談でバイデンの
調査を依頼したと告発したことが原因だが、密告者はトランプを告発する
前にシフ委員長の幕僚に相談したことがわかったので、これは告発ではな
く謀叛の陰謀だと批判された。

だからシフは密告者の告発を取り下げて代わりに「見返り要求の罪」の追
求に変えた。来週から共和党議員も証人喚問が出来る公開聴聞となるので
共和党側は密告者を喚問すると発表した。シフは委員長の権限で密告者の
喚問を拒絶すると言う。共和党側はバイデン父子も公開喚問する予定である。

密告者の名前は法律で秘密としているが、糞壺(Cesspool)とか泥沼
(Swamp)とか言われるワシントンで秘密は簡単に暴露される。

ペロシ議長が弾劾調査を議会に提出する前日の10月30日に、Real Clear
Investigation新聞社のSperry記者が密告者の名前を発表した。だから翌
日の投票では既に多くの議員が密告者の名前を知っていたはずだ。

続いてWashington Examiner, Breitbart, The Federalistなどの新聞社も
相次いで密告者お名前を発表した。もちろん名前が暴露されても本人が認
めたわけではない。

Sperry 記者によると密告者の名前はEric Ciaramella(チャラメラ)と
言って、反トランプ首謀者の一人ブレナン元CIAb長官の部下で、民主党員
であり、バイデン元副大統領の下でウクライナ関係の仕事をしていた。

彼はその後フェイクニュースを流した廉でホワイトハウスから追放された
33歳男性で、シフ議員の部下と仲が良いと言う。

これだけ条件が揃えば誰だって彼がシフ議員が共謀してトランプ罷免を計
画したと断定するだろう。共和党側は彼が密告者であるかどうかはともか
く証人喚問を要求するに違いない。

更に11月8日、シフ委員長が公開したテイラー駐ウクライナ大使の秘密
喚問記録に、シフ委員長がテイラー大使にCiaramellaを知っているかと質
問した記録があったのだ。つまり(迂闊にも)シフ委員長がテイラー大使
に密告者を知っているかと質問した「シフがチャルメラを吹いた」記録が
公開されたのだ。これではCiaramella が密告者でないと否定するのは難
しいだろう。

見返り要求については、多くの法学者が「見返り要求」は違法ない、罷免
の理由にならないとしている。見返りQuid Pro Quoとは「何かのお返しに
何か」を求めることだから殆ど当然である。アメリカが世界諸国に軍資金
を出してお返し条件に何かをして貰うのは当然である。但しトランプが
「軍資金提供の見返りに政敵バイデンの調査を外国に依頼した」なら問題だ。

同じくバイデンが「軍資金10億ドルでウクライナの検察官の罷免を要求し
た」のは問題である。シフ委員長がトランプを調査してバイデンの調査を
拒否するのは不公平で大問題だ。

これとは別に、バイデン副大統領が米国副大統領の威力で息子のハンター
をBurismaガス会社の顧問に任命させたことはアメリカでは数年前から問
題視されていた権力悪用、汚職である。トランプがバイデンの外国におけ
る汚職を調査するのは大統領として当然、違法ではない。

テイラー大使は秘密喚問の際にトランプがゼレンスキー総統に見返りを要
求したのは問題だと証言した。しかし共和党の委員がテイラー大使にトラ
ンプが見返りを要求した証拠の来源を聞かれて、NYタイムスの記事で知っ
たと答えたのである。

つまり証拠がないのである。
 
トランプとウクライナ総統の電話会談は7月25日だがトランプが軍資金の
提供をストップしたのは8月25日、つまりトランプがウクライナ総統に見
返りを要求をしたという証拠はない。

最後になるが、Foxnewsの記事によると、密告者の弁護士の一人である
Mark Zaid氏は2017年1月、トランプの大統領就任直後に「クーデタは始
まった」とツィートした記録が発見された。

このツィートでZaidは「クーデタは始まった。我われはトランプを最終的
に罷免する。CNNがこれの主要任務を帯びる、この国はトランプや彼の支
持者を除去しても生存する」とも書いた。つまりトランプ罷免クーデタは
Deep Stateの陰謀で、トランプが就任した2017年1月に始まった証拠である。

Zaid氏は単なる個人的意見にすぎないと弁解したが、このメールがDeep
Stateのトランプ罷免クーデタに大きく影響するのは間違いない。


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読者の声   どくしゃのこえ  READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)日本文化チャンネル桜から番組のお知らせです。11月13日
(水曜日)夜の「フロントJAPAN」に宮崎正弘さんが登場します。
 ホスト浅野久美さん、ゲスト宮崎正弘さん。テーマは「中国のAI軍事
技術の瞠目するべき進展」そのほかの予定です(日本文化チャンネル桜)

  ♪
(読者の声2)中国は日本人の元市議に無期懲役の判決を出しました。現
在、日本人が冤罪で14名も中国に拘束されているのですが、日本政府は
なぜ即時釈放を強硬に要求しないのか、歯がゆくて溜まりません。

また香港問題に関しても、ペンス副大統領は「香港の民主化運動をアメリ
カは連帯している」と述べています。

安倍首相も「日本は香港の自由化を希求し、民主化運動と連帯している」
と何故言えないのか。

誰に遠慮しているのか。もし、それで習近平の来日がキャンセルになれ
ば、それこそ日本国民の大多数が望んでいることではありませんか。
                       (HF生、名古屋)
  ♪
(読者の声3)ラジオ日本から番組のお知らせです。来る11月15日(金曜
日)、午後1230からの「マット安川のズバリ勝負」に宮崎正弘先生が
生出演の予定です。

国際情勢を遡上に快刀乱麻、ご期待下さい。宮?さんの出演時間は1250頃
から1357の予定です。(ラジオ日本)