2019年12月29日

◆パクった側が本家を訴え

鈴木傾城


気づかぬうちにすべてを盗まれる?国家ぐるみで盗む中国の怖さ…

本家が負ける

中国に進出した日本企業である良品計画だが、そのブランド『無印良品』
の商標を中国にパクられたうえに、パクリ企業に商標侵害で訴えられ、敗
訴するという事態になっている。

パクった側が本家を訴え、本家が負ける。あまりにも不条理だが、中国で
は中国企業の横暴が通り、日本企業は技術も意匠もすべて盗まれて終わりだ。


中国はアメリカに「知的財産権の侵害」を激しく糾弾されて貿易戦争を仕
掛けられているのだが、知的財産権の侵害ではアメリカだけではなく日本
も大きな被害を受けているのだから他人事ではないはずだ。

中国はあらゆるものを日本から盗んでいく

中国は盗めるものはすべて盗むために、日本企業を本土に誘致してワナを
仕掛ける。それだけではなく、日本に大量の工作員を送り込んで日本で
堂々と工作活動を行っている。

日本はスパイ防止法がないうえに、政治家たちや高齢化した経営者は技術
的なことがまるで分からないので、中国の工作員にやられ放題になってお
り、企業の機密情報から国民の個人情報までありとあらゆるものが盗まれ
続けている。

「知財も意匠も個人情報もすべて盗まれている」ということが気づかない
まま盗まれているのが日本の現状だと言っても過言ではない。まったく危
機感がないところに危機がある。


すべてを盗むのに、中国はいったいどのような方法を使っているのだろう
か。基本的に、以下の「7つの方法」が実行されている。

Next: 中国が使う「7つの盗みの手口」とは? 日本はコテンパンにやられ
ている…

at 07:56 | Comment(0) | 鈴木傾城

◆今月の法律コラム

川原 俊明 弁護士


 「弁護士費用提供サービス」

 弁護士費用提供のサービスとして、法テラスの法律扶助制度、
 各自動車保険の弁護士費用特約があります。
 
 前者は、一定の家計収入以下の場合において、
 勝訴判決の見込みがある案件、破産申立案件について、法テラスが、
 初めに弁護士に着手金、費用を立替払いした後、利用者が、毎月
 5千円〜1万円の範囲内で法テラスへ分割返済していく制度です。
 生活保護受給者の破産申立の場合には、破産申立費用全額が免除
 となり、よく利用されています。
 
 後者は、依頼者が自動車保険を締結した後で、将来事故をしたときに
 弁護士の着手金、費用に対して、保険金が支払われることになります。
 これらは、すべて費用が、依頼者の自己負担となっており、いわゆる
 事前契約型弁護士費用保険にあたります。
 
 このように一時的に、弁護士費用を立て替えてもらえますが、
 敗訴見込みの案件の場合には、法律扶助が受けられず、依頼者が
 弁護士費用を負担しなければなりません。
 
 しかし、最近、このような事前でなく、事後に弁護士費用を保証して
 もらえる契約をする会社が現れました。
 それは、株式会社日本リーガルネットワークという会社で、当社は、
 敗訴してしまった場合、和解・勝訴したが、債務者から十分に現金を
 回収できなかった場合に、当社から保証金が支払われるというものです。
 
 この保険契約の最大のメリットは、敗訴したとしても、
 依頼者に一切の費用負担がないというものです。
 敗訴した場合、立替着手金、当社への保証料の支払いも、
 当社が負担するというものです。

 ただ、気になるのは、当社がすべての契約で敗訴の場合は、誰がその
 負担をするのでしょうか?おそらく、勝訴を得て回収できた案件の
 保証金で当社がカバーする意図だと思いますが。あまりにもいい話
 なので、しばらくは、様子を見ることが必要だと思います。

2019年12月28日

◆雀庵の「台湾から大陸へ逃げ戻る漢族」

“シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red Gables/61(2019/12/27】市役所から「マイナンバー
カード・電子証明書有効期限通知書」が届いた。一読したが全く理解不
能。そもそも「マイナンバーカード」ってなにか。法的言語なのか。「個
人番号カード」らしいが、これの有効期限は数年も先だ。

「電子証明書」も何のことか分からない。電子で小生の何を証明するの
だろう。以前「住民基本台帳カード」を持たされたが、何が何だか分から
ないうちにどこかへ行ってしまった。行政の現場も民と同様に意味不明の
「ナンカナー・・・」状態。そもそも横文字が好きな人が多すぎる。「後
方指令所」でいいものを「オフサイトセンター」だって・・・

役所の言いなりになっているとバカを見るで、のう、「シニアシチズ
ン」「シルバーエイジ」のご同輩の皆さん。

PC(個人電脳)の認証パスワード、メールパスワード、メールアカウン
ト、IDとかも、どれがどれやら分からない。PCがダウンして初期化すると
か買い替えるとかすると、もう1週間くらいはお手上げだ。

昔は名前と生年月日、性別、住所、印鑑くらいでおよそのことは用が足
りたが、そのうち犯罪歴、得意体位、LGBT嗜好T、持病、恋人いない歴、
DNA、納税額、失禁頻度・・・のデータも要求され、お上から注射器で耳
たぶに埋め込まれたICチップで読み取られたり。まるでオーウェル
「1984」とか中共「6G」の世界みたいだ。イヤーな感じ。

これが文明の進化なのか。便利な面もあるが、電気が停まれば、つまり
停電が長引けばほとんど社会は、人間は動けなくなる。便利になれた人間
は「想定外」に無力だ。

そもそも歩けない。1日にせいぜい10キロ、20キロが限界だろう、「もう
歩けん、動けん、ここで野垂れ死んでも仕方がない・・・」とか。

文字は書けない。料理はできないし、そもそも都市部なら穀類などの食
糧を確保できない。魚も獲れない。猟友会が狩猟したところで、肉をさば
けない、ライターもマッチもすぐに尽きるから料理のために火を起せない。

文明が進化し、それにより自給自足もできないリスクが拡大する。文明が
進化し、その分、人間の「動物として生きる能力が後退する。文明の進歩
≒文明の後退だ。

ペットショップの犬、農場の牛や馬など、ほとんどが人工授精だろう。
これが何代も続くと、動物は生殖機能をほとんど失うようだ。たとえ性欲
があっても自然の性交ができないのである。「別に結婚しなくても困らな
いし、結婚すればいいこともあるだろうけど、厭なこともあるし・・・大
体、子供を持って育てたところで、セイフティネットになるわけじゃない
から・・・」


江戸職人で妻帯者は半分くらいだった。高級な娼妓から低級な夜鷹、湯女
までいたから性欲処理用の女には困らない。一膳めし屋なども多いから食
事も困らない。病気の時や老いぼれても、長屋がセイフティネットになっ
て一応は面倒を見てくれたから、別に所帯を持たなくてもやっていけた。


椀と箸 持って来やれと 壁をぶち


「困ったときはお互いさま」、ひもじい思いをしても隣近所が助けてくれ
たし、「大家といえば親も同然、店子といえば子も同然」で、葬式もして
くれた。(大家は管理人、オーナーは別。火事で家が焼けても借家人の被
害は小さくて済んだ。これも知恵)

今は生活保護(生保)で餓死することはないし、生保受給者の医療費は
タダだし、共同墓地も用意されているから、生涯独身でもやっていけない
ことはない。今の日本では「代々生活保護」という人「寄生家族」は珍し
くないだろうし、ほとんどの老人が生活保護、それが当たり前という地区
は増えている。奄美では高齢者の70%以上が生活保護受給者という町村が
ある!

これが文明や人類の進化なのか。そのうち人類は退化していくのではな
いか。登り詰めれば下り坂。人間は増え過ぎたから、今度は減っていくよ
うな気がする。

小生の生まれた1950年頃、世界の人口は25億人ほど、1960年頃は30億人
と言われていた。2018年は75億人とか。増えると何かいいことがあるのだ
ろうか。「満つれば欠ける」が世のならいなら、そろそろ減ってもいいの
ではないか。先進国は減りだしている。

天は「人間増え過ぎ!」と思っているのではないか。狩猟採集だけの動
物なら「天の恵み」の範囲内でしか繁殖できないが、植物を伐採して生産
性の高い農業を始めたことで人間は天の、自然の、地球の天敵になってし
まった。まるで害獣だ。

世界中が大騒ぎするほどの疫病とか天変地異、戦争は忘れたころにやっ
てくるのか? 弱肉強食が生物のデフォルトなら、そろそろガラガラポン
が始まるのじゃないかなあ。弱肉強食・・・勝てばいいが、負ければ忸怩
たる思い、臥薪嘗胆の苦みが続くのだろう。世界は隣人をそっとしておい
てはくれないからなあ・・・

さて、台湾。オイシソウな島をほっといてくれるような時代ではないか
ら大変だ。明治28年(1895)4月17日、下関で「日清講和条約」(馬関条
約とも)が結ばれ、6月17日には初代総督樺山資紀海軍大将が台北で施政
式を挙行した。

この2か月間に反日の漢族と台湾人(先住民族系)により「台湾民主国」
が“建国”されたというエピソードがある。王育徳著「台湾」からかいつま
んで紹介しよう。

<清朝の台湾巡撫・唐景松(松は草冠)が総統に擁せられ、(私利私欲
の)有力者が要職に就いた。(軽くてパーの神輿に担がれた)唐景松は5
月2日、建国宣言文を発表した。

「日本は中国を凌辱し、欲しいままに要求を突き付けた。馬関条約は巨
額な賠償金のほかに、台湾・膨湖島(膨はサンズイ)の割譲を取り決めて
いる。台湾住民は清国に忠義を尽くし、俯首して仇敵に仕えるのを潔しと
しない。

何度も割譲拒否を要請したが、清国は国際信義を守って改約を躊躇した。

全島国民は悲憤に堪えず、他に頼るべきところがないので、自立して民
主国を樹立する決心をした。人民が余に総統の位に着くよう懇請し、余は
(当初は)これを拒絶したが、人民の意志がすでに固く、到底断り切れな
いと知って、やむを得ず総統就任を応諾した。

この日より台湾を民主国と改め、国政はすべて新設の議院で行う。

思うに、台湾は清国の二百余年の経営をへてきたもので、いま独立国を
建設するといっても歴代皇帝陛下の旧恩を偲び、以前と変わらず正朔を奉
じて藩屏となり、気脈を通ずること、一国内にあるのと変わりはないので
ある。

今後、内政を改革し外援を求め、(近代化して発展すれば)それも台湾人
民の幸福というものであろう」

独立宣言にしてはあまり格調の高いものとは言えない。「正朔を奉じて
藩屏となる」という言葉を見ると、その独立の精神が疑われる。

それもそのはず、民主国樹立は、混乱に紛れて甘い汁を吸おうとする残
留清官と、既得権益を死守しようとする富裕層/読書人階級の合同劇で
あった。

台湾民主国の立国となれば、移住民有力者の協力は不可欠であり、議会の
ような機関を設けて篭絡しなければならないが、急場の政治人材は、やは
り清官に頼らねばならず、抗戦に正規軍の協力はぜひとも必要であった。

とにかく、抗戦が相当期間持続できれば、遼東半島の場合のような国際
干渉が入るに違いないと期待は一致した。日本の南方進出を嫉妬したフラ
ンス、ドイツの動きは微妙なものがあったから、彼ら(抗戦派)の期待は
あながち根拠のないものではなかった>

それから100年後、今現在の台湾は“大習帝国”に併呑されるなんてやな
こったとすさまじい拒絶反応を示している。逆にイスラム教徒は生活保護
にありつこうとキリスト教国へ逃げ出したがり、日本では牝鶏が「専業主
婦なんてやなこった」と叫んで亡国へと進んでいる。

人生も国家もカオスの時代で、笛吹き男の煽るままに穴に、川に、海に
落ちていく。戦争という外科手術、斬った張った、ガラガラポンがないと
人類は絶滅するのではないか。

発狂亭“作業療法でせわしい師走”雀庵の病棟日記から。

【措置入院 精神病棟の日々(178)2017/1/23】産経、「トランプ外交
 まず経済 NAFTA再交渉へ」、どこをどう変えようとするのか、ギブ&
テイクだし、利権もあるし・・・交渉は長引くだろうな。

高畑昭男「価値観と理念なきトランプ外交」。つまりトランプ支持者も
ろくでなしということか。トランプは「国益最優先だ!価値観と理念を提
唱すれば雇用が生まれるのか?」と説いているのではないか。独仏のアカ
モドキ主義による「自由、民主、人権」の行き過ぎでEUから英国は逃げ始
めた。高畑は大きいだけでカロリーが低い西瓜だな。(つづく)2019/12/27


◆北極海への中国海軍の出は

宮崎 正弘

 
令和元年(2019)12月27日(金曜日) 通巻6322号  

 北極海への中国海軍の出は人民解放軍の正式な戦略決定だ
  砕氷船「雪龍」の投入は潜水艦航路の探索と海軍基地確保の前哨


 中国海軍が大型砕氷船「雪龍」の一号と二号を北極海に投入し、海域の
調査を開始していたことは広く知られる。海温、塩分、深度、海流、そし
て音響の拡大速度と防音など、多くの科学者、エンジニアが砕氷船に同乗
して詳細な調査活動を展開した。
調査隊はすでに八回派遣されている。表向きは「環境調査」という触れ込み。

 同時にグリーンランドやアイスランドに軍事基地の建設可能性を窺い、
すでに潜水艦も北極海の海を潜って、何事かを調べている。ベアリング海
では潜水艦の演習も行われた。グリーンランドには中国企業の水産業も進
出している。

 不快な思いで中国海軍の行動をウォッチしてきたのはロシア、そしてグ
リーンランドを有するデンマーク、もちろんトランプはグリーンランド購
入を打診し、西側世論が批判したが、戦略的思考の結論から提議されたの
である。

 これらは中国海軍の戦略的決定からうまれた、確乎たる戦略行使の一環
であるとアン・マリエ・ブレィディ博士は『北極のグレートパワー:中
国』(2017年、ケンブリッジ大学出版部。本邦未訳)で指摘し、欧米
の中国研究家ばかりか、ペンタゴンに大きな影響を与えた。

 1979年の中越戦争後、中国は海軍の再建という名の下に艦船の大量
建造を急ぎ、第一列島線の防御、台湾への攻撃能力の確保に力点を置いて
きた。「中国海軍の父」とも言われた劉華清はトウ小平の信頼があつく、
内陸国家から脱皮して海容国家へと向かう中国の海軍戦略を立役者だった。

 2015年頃までに、中国は海軍戦略を「近海防衛」から「遠海防衛」
に切り替え、野心の実現へむけて邁進し始める。

表向きはアデン海のソマリアの海賊退治という国際協調を名目に、艦船を
つぎつぎと海外へ送り出して公悔での演習を重ねる一方で、東シナ海から
南シナ海へ進出。第二列島線を公然と窺うようになるまでに、その海軍力
を拡充させていた。

 中国海軍の目標は台湾侵略の実力整備と、同時に明日のシナリオのため
に方向性のある軍備拡充にあった。


 ▲米軍の空母を遠ざけよ、ミサイルを乱射する用意はできた

 米軍の空母を当該海域から遠ざけるために長距離ミサイル、空母キ
ラー・ミサイルを配備し、白昼堂々と南シナ海の七つの島を強奪して、海
軍基地を建設した。ハーグの國際裁判所の判決を「紙くず」と言っての
け、フィリピンのスカボロー礁も盗んだ。

 中国国防部の『2019年 国防白書』には、この北極海への戦略は意
図的に述べられていないが、中国海軍アカデミーの幹部は「近海防衛」
「遠海防衛」に加えて「大洋存在」「両極拓展」(南極も視野に入れてい
る)と戦略目標を拡げていた。
後者はいうまでもなく北極と南極が中国海軍の戦略目標に添えられたこと
である。

 ようするに中国海軍の行動にとって最大の障害は米空母だ。「米軍の空
母を遠ざけよ、ミサイルを乱射する用意はできた」というのが中国海軍の
姿勢であり、空母キラーといわれるミサイルの実験に成功、米軍の戦略に
も。影響を与えている。

 日本のメディアは、こうした中国軍の動向をまったく伝えないか軽視し
ている。
 ひとつには戦後の軍事音痴、平和惚けが重なり、いまひとつはどうぜ米
軍が守っているという、軍事同盟の脆弱性を知らない人々が奏でる奇妙な
日米同盟論の効用である。 

 中国海軍の公式文書には「新型海域」という表現がみられるようになった。
そこには中国海軍の目標が明言されており、
(1) 中国の権益の及ぶ海域の防衛
(2) 核抑止力として、第二撃を潜水艦から発射させる戦略確保のため
の潜水艦発射原潜の配備。同時に砕氷船もちかく原子力駆動の大型船が設
計段階に入った。
  ○△□◇み◎○△□や○△□◇ざ◎○△□き△□◇◎ 
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(年末年始の小誌発行)明日28日から1月4日の正月休み中は随時発行
となります 
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW  
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 オウム真理教の狂信集団が国家を支配したら、北朝鮮のごとし
  金正恩は妾腹の子。ゆえに叔父や異母兄を殺すのだ

  ♪
岩田温 v 篠原常一?『なぜ彼らは北朝鮮のチェチェ思想に従うのか』
(育鵬社)
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 個人的には面白く読み終えたが、さてはて、こういう哲学的政治思想議
論が、現代のように価値観が糜爛してしまった日本の思想破壊状況のなか
で、どれほど読まれるのか、そちらのほうに興味がある。
 学生どころか、学者も知識人も哲学論争を避けているではないか。
 チェチェ思想とは、具体的には何か、なぜ存在理由があるのかを二人の
論客は、政治思想、とりわけ全体主義イデオロギーへの懐疑から出発させ
て、北朝鮮という、おかしな「国家」の本質に横たわる謎に挑む。
 岩田氏は少壮の政治学者、相手の篠原氏は元日本共産党のばりばりの活
動家だった。ゆえに共産党という、おぞましい体質を持つ、自主性がまっ
たく欠落した組織につどう活動家らのメンタリティの分析に、その活動家
時代の経験が活きる。
 いきなり日本との比較でアイヌ先住民族認定に狂奔した活動家や沖縄に
蝟集する外人部隊、その大半が筋金入りの左翼活動家だが、かれらの物の
見方、考え方はチェチェ思想に通底するという。
つまり全体主義が人類の理想という妄想に取り憑かれた人たちである。
 チェチェ思想の根幹にある「自主」とは「服従すること」であり、オー
エルが描いた「戦争は平和」「真理とは嘘を吐き続けること」。これが
チェチェ思想の「領導芸術」という面妖なシソウに染まるのだ。
 篠原氏は、共産党時代にさかんに読まされた小説を列挙している。
 『鋼鐵はいかに鍛えられたか』とか、要するに「その命のすべてを人民
と革命のために捧げられたと言えるような生涯」「死に際して後悔がない
ようにするのが、人間としてもっとも美しい生き方」を描いた共産主義の
プロパガンダ小説であり、戦後の日本の思想空白期にはよく読まれた。ほ
かにも、『紅岩』とかベトナムの「虎の檻」のなかで戦った共産主義者を
描いた『不屈』とか、東ドイツの『裸で狼に群れの中に』とか、「一番大
事なのは肉体的声明より政治的生命」なとど力説する洗脳材料としてのブ
ンガクだった。
 こうした共産主義的人間を謳った小説類はチェチェ思想に繋がるのである。
 一方、岩田氏は「チェチェ思想はマルクス主義を超えたという立場です
からね。マルクス主義は客観主義の立場に立つから、社会については経済
的なことしか言わない。だけどチェチェ思想では、人間の主体性が変革を
もたらすと言っている。やはり宗教に近いですね」
 また日本の韓国併合のデメリットに関して篠原氏は次を指摘する。
 「日本による韓国併合の唯一の失敗は、王朝を失わせたこと」であり、
「保守層は王朝の集積から出てきた民主主義体制が進んでいく中でも、そ
こを軸に発展していく。日本もイギリスもそうですよね。だけど韓国の場
合は、その軸を日本が外してしまった」(102p)
 これを受けて岩田氏は、
 「韓国は、そういった伝統を全部爆破したような国です。だから、カル
ト思想に乗っ取られてしまう」。
よるべきものがないから手っ取り早く「反日」に走ることになるわけだ。
 チェチェ思想を解体してみれば、反日のイデオロギーに狂奔するかれら
の体質の謎が解けた。
 オウム真理教の狂信集団が国家を支配したと想定すれば、それは北朝鮮
のごとしであり、そのトップの座に座る金正恩は妾腹の子。ゆえに叔父や
異母兄を殺すのだ。隣国に存在する不思議な国の実態に迫る。 
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BOOKREVIEW 
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 名も、名誉も要らぬ。ひたすら日本と台湾の友好のためにつくした人々
がいた  
  多くのスクープをものにした辣腕記者が綴る日本滞在四十年。日台関
係の裏面史

   ♪
張茂森『日本と中国は違います台湾人記者の駐日40年』(産経新聞出版)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 日本で創刊された『台湾青年』は台湾独立を目ざす若者達の秘密結社の
機関誌だった。日本の協力者は宗像氏らで、彼は独立運動のカリスマ膨明
敏氏の外国逃亡を手助けした。鹿児島の友人で体格の似た男のパスポート
とすり替え、スウェーデンに出国させたのだ。 
 蒋介石は特務に命じ、在日スパイを駆使して独立運動活動家の摘発に余
念がなく、許世偕(のちの大使)も危うく台湾へ強制送還させられるとこ
ろだった(本欄では、事実上の台湾大使館(台北経済文化代表処)を「大
使館」とする)。
 当時、日本に於ける台湾独立運動の指導者は王育徳で、いまでは彼の業
績を顕彰する記念館が台南市に設立されている。台湾の自由民主化以後、
台湾は国際的な政治孤立状況にもめげず、健気に独立を目指す政治思想を
軸に動いてきた。
『日本人に欠けているものは何か』との問いに李登輝元総統は言下に答え
る。それは『武士道精神だ』と。
本書の著者・張茂森氏は在日四十年。台湾日報で14年、それから自由時
報の特派員として21年。留学時代を含めれば在日四十年近く、いまも現
役で台湾のテレビの東京特派員である。
記者会見やイベント、台湾選挙の取材で、いつも会うので、氏のことはよ
く知っている積もりでいたが、本書に描かれた裏話や逸話には知らないこ
とだらけだ。

数々のスクープをものにした辣腕記者が回想をこめて綴る日台友好の裏面
史、逸話に溢れている。きんさん&ぎんさんが台湾へ行ったときの舞台裏
と仕掛け人の思惑、李登輝の同級生との感動の逸話や、高座会の卒業証書
受け取りの儀式が初めて日本で挙行されたおりの感想的な場面。
こんなにも大勢の、無名の人々が必死で台湾と日本の友好のために尽力し
てきたのかと、感涙を呼ぶ物語になっている。
東日本大震災のときに寄せられた台湾からの温かい支援、その答礼に感謝
の意と礼儀をつくした日本人がいた。
本書では、歴代駐日大使への評価も展開されているが、国民党時代の軍人
出身者や台湾国内政治しか見ておらず、日本の政治家との交流に関心の薄
かった何人かの大使がいたこと。意図的に名前を挙げないが、事情を知る
台湾通には共通の認識だろう。
民進党時代、羅福全、許世偕、そして馬英九政権時代には憑寄台、蔡英文
時代になって謝長挺と知日派が続き、日本と台湾の友好の絆は深まる一方
である。
意外なのは、馬英九が任命した憑寄台を著者の張茂森氏が高く評価してい
ることで、じつは評者(宮崎)もこれに近い。
同大使は国民党という党籍にまったくとらわれずに、少年時代に東京で過
ごしてうろ覚えだった日本語を、赴任以来、もの凄い速さで復習しなし
て、ジョークも日本語で当意即妙に表現するほどだった。
馬英九が当選する前年、評者は馬に独占インタビューに赴いたことがある
(記事は『週刊朝日』に掲載)。
そのとき選対オフィスで陪席したのが憑氏で、このときから馬の外交ブ
レーンだった。政権発足後に駐日大使となって、評者は旧知ゆえに何回か
あったが、ある日、「外省人に生まれた原罪」という台詞を吐かれて、た
いそう驚いたことがある。
東日本大震災に台湾から寄せられた義援金は200億円を超えた。中国か
らの其れは3億4000万円だった。台湾からの救援隊に対して日本政府
は心ない対応を取ったが、それなら中国からの救援隊はどうだったかと言
えば、在日中国人十八万人がさっと逃げ帰った中、かれらもまた現場にア
リバイ証明のごとく現れただけでさっと帰国した。
 かくて日本人と台湾人は情緒的連帯が可能だが、日本人と中国人はまっ
たく違う。
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2006回】            
 ──「支那を亡すものは鴉片の害毒である」──上塚(24)
  司『揚子江を中心として』(織田書店 大正14年)

   ▽
 伊東は、井戸川大尉の「其の間徹頭徹尾徒歩を強行したる勇気洵に驚嘆
すべきである」と舌を巻く。7年ほど前にこの一帯を歩いた筆者の細やか
な体験からしても、伊東の旅行すら「洵に驚嘆すべきである」である。
 だが、その伊東をして「勇気洵に驚嘆すべきである」と言わしめるほど
の井戸川大尉の旅程は、想像を絶するほどに困難を極めたに違いない。

さらに西南に進んだ伊東は、井戸川大尉が遂には断念せざるを得なかっ
た騰越の地を踏んでいる。

 この地は雲南西南端に位置し、さらに西南に進めば北ビルマの要衝で漢
字で「新街」とも「八莫」とも綴るバーモに到る。バーモから南下すれば
マンダレーを経てヤンゴンに繋がり、北上すれば漢字で「蜜支那」と綴る
ミッチナー(ミイトキーナ)を経てフーコン谷地を貫きインド東部のレド
に至る。

 フーコンとは現地語で「死」を意味する。
 フーコン谷地は、その名に違わず豪雨、猛禽、毒虫、疫病に加え灼熱と
湿気の地獄である。文字通り死の谷だった。第2次大戦後半、日本軍は
フーコンの攻防戦でインパール以上の苦戦を、いや壊滅的打撃で被ったのだ。

 昭和19(1944)年から20(45)年にかけ、この地をめぐって日本、中国
(国民党軍)、アメリカ、イギリスが死闘を繰り返すほどに?西から緬北
に広がる一帯は、戦略上の要地だった。それはいまでも同じだろう。であ
ればこそ現在、中国は、この地域を経由して猛烈な勢いで“熱帯への進軍”を続ける。東南アジア大陸部制圧を狙う一帯一路である。

 伊東の旅に戻る。
 伊東は騰越を「支那帝国の西南の門に当る要地であって、英国総領事館
が置かれている」とし、「英国総領事館の調査によれば一日往来する騾の
数は二百五十頭に上り、緬甸からは木綿又は綿糸を輸入する。輸出は雄
黄、阿片等であったが、今阿片は厳禁したそうである。騰越の城は囲六
里、人口九千と注せらる」と紹介している。

 ここでいう城は城壁のことであり、この城壁に囲まれた騰越の街に9千
人が住んでいたわけだ。

 じつは人口が9千で、「一日往来する騾の数は二百五十頭」程度の騰越
に、英国は20世紀に入るや早くも総領事館を置いている。

 騰越が伊東のいう「支那帝国の西南の門」という地政学上の要地に位置
しているからだ。19世紀後半以降、英国はインドとビルマを、仏国は仏領
インドシナを、共に中国の南方に確保した殖民を拠点に中国南部への侵攻
を狙った。つまり「支那帝国の西南の門に当る要地」である騰越は、英国
にとっては中国侵攻のための橋頭堡ということになる。

「英国総領事はリットン氏」は「是非領事館に泊まれと云って非常な厚
意を尽くしてくれた」。「年齢は三十五六に過ぎない様だが精力絶倫で、
雲南総領事を兼務し、書記も助手も何も使わずに只一人で」全業務を担当
していた。
 彼の仕事ぶりを目の当たりにした伊東は、「これを我が日本の領事館の
執務振りに比べると実に非常なる差異がある」と驚嘆している。
 確か騰越には日本は領事館を置いてなかったはずだから、伊東のいう
「日本の領事館」は彼が旅の途次で接触した騰越までの各地の日本領事館
を指すと考えられる。それにしても既にこの時代から、我が在外公館の仕
事振りは大いに問題があったわけだ。

「英国総領事はリットン氏」は、伊東の旅行の「先途を気遣ひてバー
モ、マンダレー、ラングーン等の知事、印度政府の外務省及び君士但丁堡
(コンスタンチュノーブル)の英国大使等へそれぞれ紹介の書面を認めて
呉れ、医師を聘して私の健康を診断せしめ」、「出来得る丈の調査の便宜
を与えて呉れたのである」。
総領事が個人的に便宜を与えてくれたというより、背後に日英同盟をテコ
にした当時の日英友好関係があったように思う。
    
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読者の声  どくしゃのこえ  READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)以前からおかしいと思っていたのは、皇室報道です。たと
えば本日(26日)のNHK昼のニュースは、トップがIR自民党代議士
逮捕、次が中国人の殺人犯への死刑執行。三番目にやっと天皇皇后両陛下
の被災地訪問でした。
 日本は立憲君主国。憲法ですら元首に相当する位置です。つまり天皇の
動向をつねにトップに報ずべきが、民放はともかく国民から代金を集めて
いるNHKの任務ではないでしょうか。
  (HF生、さいたま市)


(宮崎正弘のコメント)英国では女王陛下の扱いが恭しく一面、立憲君主
国でなくとも、米国のメディアはトランプがトップニュースであり、アジ
アの国々でも、中国は当然ですが、元首の動向がニュースのトップに決
まっています。
 ところが朝日新聞は凶悪事件の下欄に皇室ニュースを掲載するなど、そ
の意図の浅ましさが見え透いていますね。

◆令和の御代が世界のために明けた

加瀬 英明


11月14日深夜に、皇居の杜(もり)で「大嘗祭の儀」が行われた。

大嘗宮では、天皇陛下が降臨された天照大御神と、米、粟(あわ)、栗など
の新穀や、海産物を神人共食される。

この時に用いられる箸は、箸の原型といわれる、竹を削いで焙(あぶ)った
ピンセット状のものであり、皿は柏(かしわ)の葉を重ねたものだ。

大嘗宮は主基殿、悠紀殿の2棟から構成され、黒木とよばれる木肌を剥い
ていない松の木を組み、床下に藁(わら)を敷いている。

超近代都市の東京の中心で、太古の昔に発祥した祭祀が催されたのだ。

皇居で天皇陛下が親しく田植えされ、稲刈りをされることはよく知られて
いるが、栗も栽培されている。縄文時代の集落の遺跡は、栗が栽培されて
いたことを教えている。

私は比較宗教の研究者でもあるが、全国で神道について講演している。

そのような時に、私は「神道という言葉が、日本語に仲間入りをしたの
は、ごく最近のことですから、あまり気になさらないで下さい」という。
7世紀に仏教が伝来すると、それまで自然を崇める民俗信仰に名がなかっ
た。仏教と区別するために、神道、あるいは古道とよばれた。

大陸様式の仏寺が造られるまで、神道には神殿がなかった。山や、木、巨
岩、海などを神体としていた。

私はほどなく世界に、日本の時代が訪れることを、確信している。

いま、先進諸国では、一神教が急速に力を失うようになっている。

2019年に、パリのノートルダム大聖堂が炎上した。フランスの世論調
査によれば20代、30代で教会に定期的に通っている者は、7%しかな
い。アメリカのリベラル勢力が支配しているカリフォルニア州、ニュー
ヨークの州でも、キリスト教離れが進んでいる。

かわって、人々が自然と共存するエコロジーを信仰するようになっている。

日本のアニメが世界を制しているが、万物に霊(アニマ)が宿っているとい
う、エコロジーから発している。全世界を席捲している「エモジ」も、同
じことだ。自然を味わう和食が融け込みつつある。抗争に疲れはてた人類
に、八百万(やおろず)(無限)の存在と共生しようという、日本の“和の
心”が理解されつつある。

キリスト教の大伽藍は、民衆の大部分が文盲だったヨーロッパで、目で見
て分かる聖書(バイブル)の役割を果した。だが、山や、木や、巨岩のほう
が、どれだけ荘厳だろうか。

神道は“和”というと、“心の信仰”であり、それに対して人類が文字を知っ
てから生まれた、一神教をはじめとする諸宗派は、論理にもとづいてい
る。心は分かち合えるが、論理は対立を招く。

日本が中国という八岐大蛇(やまたのおろち)に呑み込まれないかぎり、世
界は日本の時代を迎えることとなろう。

◆「認知症」には「散歩」が一番

毛馬一三


最近、仕事のことが気になってイライラしたり、些細なことで怒りっぽくなることがある。「老人性うつ病」ではないかと思うと、余計に苛立ちが増してくる。

そんな折、向市眞知氏(医療ソーシャルワーカー)が、下記の11症状が半年以上続いていた場合には、「認知症の症状」と思って専門病院へ行くべきと助言してくれていたことを思い出した。

住友病院神経内科の宇高不可思医師による「こんな症状があったら要注意!」の11項目だそうだ。

それによると、

1、同じことを何度も言ったり聞いたりする
2、ものの名前が出てこない
3、置き忘れやしまい忘れが目立つ
4、時間、日付、場所の感覚が不確かになった
5、病院からもらった薬の管理ができなくなった
6、以前はあった関心や興味が失われた
7、水道の蛇口やガス栓の閉め忘れが目立つ
8、財布を盗まれたといって騒ぐ
9、複雑なテレビドラマの内容が理解できない
10、計算のまちがいが多くなった
11、ささいなことで怒りっぽくなった

私自身、どうも2、3、4、11が該当する。歴史に登場する人物の名前が出てこないことが多い。大切な「資料」を大事に保管すると、その保管場所を忘れ、大騒ぎとなる。時間の感覚も薄れてきた。2,3,4の症状は「認知症」だと理解できるが、まさか11項の怒りっぽくなつたのが、「認知症」症状に当てはまるとはショックだった。

向市眞知氏によると、
<やる気がおこらない意欲の低下もそうだし、ものごとを考える思考力や判断する力、そして手順よくし処理する実行力の低下も認知症の症状。

認知症高齢者自身の不安は、時間や場所がわからなくなったり、体験そのものを忘れていく中で暮らしているので、自分以外の外界のすべてが不安要因になってしまう。

また「まだらボケ」とか言うが、「正気の時もあるからやっかいだ」と表現される場合もある。しかしそれは逆で、やっかいと考えるのではなく、正気の部分があるのならその正気の部分を生かして日常生活を維持するように仕向けるべきだ>、という。
 
その上で、向市眞知氏は
<「認知症と言ってもしかたない」と決めつけるのは悪循環。「認知症」の方の感じる外界への不安を考えると、情報が遮断されると余計に不安が大きくなる。

不安が増幅すれば、怒りぽっくなる。そのためにも、どしどし情報を与えることが、不安の軽減につながる。そのためには外出が最適>だという。

つまり「認知症」には「散歩が大きな効果」があると向市氏は助言してくれている。外界の空気は聴覚、視覚、嗅覚への刺激になり、脳の活性化につながるからだそうだ。

そういえば、いらついて寝つきが悪かったり、些細なことに朝から腹を立つときなど、愛犬(ノーホークテリア)と朝の散歩に小1時間ほど出かけて、思い切り新鮮な朝の空気を吸い込んだことが、たしかに気持ちは軽くなり、むしろやる気が湧いてきたことを想い出す。

散歩の途中、愛犬仲間と朝の会話を交わすことも、同様な効果がある。仲間との会話は、脳の活性化に効果がある。

怒りっぽくなっるのが「認知症」の症状だとは、思いもよらなかった。これからは毎朝の散歩し、思い切り深呼吸をしながら、聴覚、視覚、嗅覚へ刺激を与えことに専念しよう。(了)

2019年12月27日

◆習主席 日本への作り笑いは一時的

加瀬 英明


日本を守る? 

この連載を執筆しているあいだに、朝鮮半島をめぐる情勢が緊張するよう になっている。

12月11日に、米国は国連安保理事会において北朝鮮が挑発を続けれ ば、経済制裁をさらに強化すべきだと、主張した。米国内で、米国が北朝 鮮の核・ミサイル施設に限定的な攻撃を加えることによって、“第二次朝 鮮戦争”が起るという声があがっている。

だが、来年、朝鮮半島に火の手があがることはないと私は思う。金正恩委 員長は、もし米国と全面戦争を戦ったら、北朝鮮が壊滅することを知って いるから、見せかけの譲歩を行って、米国をあやすこととなろう。

トランプ政権も口で凄んでも、戦いたくないのが本音だ。そこで、米朝の 騙し合いが続いてゆこう。

中国こそが、脅威だ。

習近平主席の中国は、足に深い傷を負って跛行(はこう)している。

習主席の頼みの綱である経済が、米国を怒らせたために、畏縮するように なっている。

香港で若者や一般市民が、中国の横車に対して街路を埋めて立ち上がっ て、果敢な抗議運動を、6月から休みなく続けている。

習主席は1月11日に台湾で行われる総統選挙で、親中国の国民党候補が 勝つことを、強く願ってきたのに、香港に対する一国二制度の約束を踏み 躙ることによって、台湾を中国におびき寄せる芽を、自らつんでしまっ た。頭が錯乱しているのではないか。

台湾国民は香港の惨状を見て、台湾独立派の民進党の蔡英文総統を再選さ せることになろう。

習主席は愚かで、優柔不断なのだ。香港市民を怒らせた「逃亡犯引き渡し 条例」を、もっと早い段階で撤回すればよかったのに、面子にこだわっ て、状況を絶望的にした。

といって、米欧、日本などの先進国が中国に厳しい経済制裁を加えること になるのを恐れて、人民武装警察軍を投入して、いっきょに解決する勇気 もない。

イスラム教徒の新疆ウィグル自治区で、100万人以上を強制収容所に送 り込んで、「再教育」を行っているのも、中国のイメージを暗いものにし て、国際的な除け者にしている。

習主席は、来春、日本に国賓として迎えられた時に、天皇を答礼として中 国に招くことによって、中国の国際イメージを回復することを狙ってい る。日本に対して作り笑いをしているが、一時的なものだ。


◆中国人ネット犯罪者を一斉検挙

宮崎 正弘
 

令和元年(2019)12月26日(木曜日) 通巻6321号  

 ネパールで122名の中国人ネット犯罪者を一斉検挙
  カトマンズ警察も中国の犯罪者には容赦しないのだ

ネパールの首都はカトマンズ、昨今は中国人が闊歩し、日本食レストラン や居酒屋も日本人は見かけない。大声で騒いでいるのは中国人である。
 
カトマンズは地震に襲われて一時、中国人ツアーは姿を消していたが、ま たもや舞い戻ってきた。中国の幾つかの都市と直行便で結ばれており、店 舗の看板も中国語表記が増えた。
 
12月23日、カトマンズ警察が中国人のハッカー犯罪組織のアジトなど を 一斉に捜索し、122名を逮捕した。彼らはVISAカードの偽造や盗 んだ 個人データを売りさばいていた。

インドネシアで85名、カンボジアのシアヌークビルでも大がかりな中国 人のハッカー集団が捜索され、拘束されル事件が相次いでいる。

一方、米国ではハッカー「ゴールドサン」(黄金の太陽)という暗号名で 知られた中国人(本名ユピンアン、音訳=愈平安)が2017年8月にロ サン ゼルス国際空港で逮捕された。1年8ヶ月、サンディアゴ連邦拘置所 に収 容され、2019年2月に釈放された。

この人物のハッキングで被害を受けた企業はクアルコム、航空・防衛企業 のパシフィック・サイエンティフィック・エナジェティック・マテリアル ズ社やライアットゲームズがある。 彼はマルウェアのブローカーで、コ ンピューターを遠隔操作できるマルウェア「Sakula」をハッカーに提供し ていた容疑を認めた。

Sakulaは数千万人の個人情報が漏えいした米健康保険大手アンセムへの ハッキング、連邦人事管理局(OPM)へのハッキングで悪用された。
 
中国人民解放軍ならびに国家安全省が欧米企業のハイテク技術を盗むた め、共同でサイバー攻撃を行っていた。

中国外務省は「関知していない」としらを切り、「我々はいかなるサイ バー攻撃にも断固として反対する」とすっとぼけたが、誰か信用する人い るの?
    
  
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評BOOKREVIEW  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜   韓国人の特徴は『事大主義』と「告げ口」の文化 
 檀君神話は紀元前24世紀トカ。この作り話は神話体系にすら基づいて いない。

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室谷克実・監修『2000年の歴史でひもとく日韓気質の違い』(宝島社)
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ムック版だが、写真、年表、語彙の説明など丁寧な編集がされていて、学 術専門書ではないが、一口メモ的に、この2千年の両国関係がすっきりと 理解できる。写真も珍しい写真やカラーが多く、地図も参考になり、保存 版として重宝する読者も多いだろう。

そのうえ総花的ムックにありがちな、あれもこれも一冊に叩き込むという 編集方針ではなく、監修者の「室谷史観」がそこはかとなく隅々にまで反 映されている。この点、類書とは異なる。

なぜ両国(日本と韓国)は理解し合えないか。

つい先日(2019年12月24日)も、中国四川省・成都で、日中韓3カ国首脳 会議が開かれたが、「北朝鮮非核化」で『連携』を確認したとは いえ、 うわべだけの話、日韓首脳会談たるや、何のために開いたの、とい う印 象をもった読者が多いだろう。韓国は約束を守って欲しい、話し合い は それからだ、というのが日本の立場である。

成都会議では3国が「RCEP早期妥協を目ざす」などと言うも、インド が加盟しない機構は、発足前に死に体である。

ほっと一息は3首脳が杜甫博物館で、日中韓首脳会談20周年の式典を催し たくらいだった。

選ばれた杜甫草堂博物館とは、中華的演出であるにせよ、奥ゆかしくも文 学的な場所、漢の文化華やかなりし頃の文学的昇華のスポットであり、じ つは評者(宮崎)も2回行っているが、厳かな雰囲気、とりわけ庭園に風 情が残る。

さて本書である。

韓国人の特徴は『事大主義』と告げ口文化、そして民族感情の基底にある 恨(はん)という得体の知れない、理解しがたい情緒的非論理。かれらの 「小中華」主義とは、シナへの劣等感の裏返しから、人工的な日本への優 越感からでてきたもので、仏教を教えたのも、鉄やらなにやら文明の利器 を授けたのも朝鮮半島に由来するという、史実も文献も史跡もない創作歴 史に酔うことである。

檀君神話が、その典型で、紀元前24世紀に、王朝があったとか、この神 話は、日本書記や古事記とは異なって、神話体系にすら基づいていない。
 半島の南部で相当数が出土した勾玉、鑑定の結果、糸魚川の翡翠だった ことが判明した。

室谷氏が強調する。

「中国の『随書』に、百済や新羅がすぐれた品が多い日本を大国と見て、 使いを送っているという一説があります。ところが日本の朝鮮史学者は絶 対に引用しない」

歴史書として一定の価値があるのは『三国史記』だけだ。

この『三国史記』では、精密でやや正確な歴史がのべられ、おそらく韓国 版『日本書紀』に該当する重要文献なのに、都合が悪いから(本当の歴史 がばれるから)史書の墓場に葬られた。

この重要な歴史文献の存在さえ韓国の国民には知らされていない。

朝鮮通信使は、じつは日本への朝貢だった。安重根は日本が改革した両斑 廃止の恨みからテロに走ったが、なぜ韓国ではこのテロリストを英雄視す るのか等々、不思議な国の謎をヴィジュアルに追求している。
             
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2005回】                   
 ──「支那を亡すものは鴉片の害毒である」──上塚(23)
上塚司『揚子江を中心として』(織田書店 大正14年)

             ▽

伊東は上海を発し、揚子江沿いに西行して貴州省の省都・貴陽に到着した。

「貴陽武備学堂の高山少佐(今の高山大佐公通氏)以下の学堂諸君の歓迎 を受け、久々にて我が同胞の温かき情に旅の疲れを休めた。此の武備学堂 は貴州省城の南郊にあり、6名の日本教習が教鞭を執って居ら」た。

当時、中国各地の地方政権指導者の多くは先を競って武備学堂、つまり 士官学校を創設し、日本から軍人を招いて強兵教育を目指した。西欧列強 の侵略から郷土を守るためには富国強兵が第一であり、ならば日露戦争に 勝利した日本に倣うべし。そこで有為の若者を日本式軍人教育で鍛え上 げ、自らが押さえる地域の富強を目指そうとしとたわけだ。

貴陽からの旅は、「先年此の地を歩渉せられ、当地に数日滞在され」た鳥 居龍蔵が「旅行中乗用された轎」に修繕を加え使っている。鳥居は伊東よ り早くこの地に足を運んでいた。

さらに西南に進み上塞駅に着くと、「思いがけなや我より先に2人の日本 人が休息していた。

互いに余りの意外に呆れて、しばし顔を見詰めていたが、やがて互いに名 乗るを聞けば、一人は京都第三高等学校生野村礼譲君、一人は同茂野純一 君であった」。野村は英文学志望で岐阜大垣出身、茂野は哲学志望で和歌 山有田の人。

2人の若者が、なぜ西南中国の山中にいたのか。伊東は続ける。

「彼の京都西本願寺の大谷光瑞新法主が印度探検の一行に加わるべく、法 主の招聘に応じて昨年の大晦日に日本を発し、印度に向いた」。ところが 先代法主が急逝したため大谷光瑞新法主が急遽帰国したことから合流が叶 わなかった。だが、後に新法主とはビルマ中部の要衝で、中国人が「瓦 城」と呼ぶマンダレーで面談できたというのだが・・・。

その折、大谷新法主は「両氏に雲南より漢口に出て日本に帰ることを命じ たので、今や漢口に向かう途上にあるのである」。そこで伊東は2人と終 日語り合うことになるが、「私は光瑞新法主の雄図を両氏より詳らかに伝 聞して感興禁じ難く、つくづく今自分の試みつつある旅行の姑息にして小 規模なることを恨んだ」という。

現在でも中国西南は日本からは遥かに遠い。であればこそ、100年以上も 昔の同地における調査旅行が「姑息にして小規模」であるわけがない。に もかかわらず伊東が「雄図」と驚嘆した大谷の旅行はどのような規模だっ たのか。想像するだけでもワクワクしてくる。

伊東は西南方向に進む。

呂南街で出会った英国人牧師は、「井戸川大尉の一行及び高等学校生徒 の五人連れの一行に邂逅したと云」う。井戸川大尉一行の目的は、来るべ き戦争に備え、

この地域の兵要地誌作りではなかったか。では高等学校生徒たちは、これ また同じような用向きだったのか。あるいは上海の東亜同文書院学生が大 陸各地を長期間掛けて踏査する恒例の「大旅行」の途次だったのか。それ にしても怪しいのが英国人牧師だ。彼は雲南在住で「今緬甸の方から帰る ところであるが今日は日曜日であるから旅行を見合わせ一日読書に耽って いると云う」。やはりインテリジェンス・サービス要員と考えるのが常識 というものだろう。

いずれにせよ中国西南辺境からビルマ北部、さらにインド東部にかけ、 列強の利害と打算が入り乱れ渦を巻いていたことだけは確かだ。この国際 的なゲームに、日本も鋭く参加していたと考えたい。

さらに西南に進んだ黄連舗で、その井戸川大尉一行に出会うことになる。
「聞けば井戸川大尉は2月初旬より重慶を発し瀘州に至り、雲南を訪い、 安寧州より間道を経て景東に出た」。「景東より更に間道に由って騰越に 行かんとせしも道路一層困難なりと聞いて下関に出で、順路緬甸に入りて 今重慶に引き返すところである」。
            
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読者の声  どくしゃのこえ  READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)新春経済討論番組(1月4日)のお知らせです。
       記
番組名:「闘論!倒論!討論!2020日本よ、今...」
テーマ:新春経済討論「2020世界経済の行方」
放送予定:令和2年1月4日(土)夜公開
日本文化チャンネル桜、「YouTube」「ニコニコチャンネル」オフィシャ ルサイト。インターネット放送So-TV
<パネリスト:50音順敬称略>
安藤 裕(衆議院議員)、島倉 原(経済評論家・株式会社クレディセゾ ン主任研究員)
田村秀男(産経新聞特別記者兼論説委員)、藤和彦(経済産業研究所 上 席研究員)
三橋貴明(経世論研究所所長)、宮崎正弘(作家・評論家)
武者陵司(武者リサーチ代表・ドイツ証券グループアドバイザー)
司会:水島 総(日本文化チャンネル桜 代表)
(日本文化チャンネル桜)

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(読者の声2)中国通の宮崎さんならきっとご存じと、質問です。IRを 巡る斡旋で中国企業から数百万の賄賂を受け取った議員が逮捕されまし た。中国でハニー・トラップに引っかかったんとちがいますか?
 なぜなら秋元議員は小林興紀議員秘書から出発し郵政民営化に反対した り、意外にしっかりした保守の人ですから、中国企業の進出に積極加担し たとは考えにくいからです。(DF生、茨城)


(宮崎正弘のコメント)この事件は、小生のカバーする分野でもなく、し かし、言えることは「国策捜査」であること。政治の権力闘争が背景にか ならず絡んでいること。そして習近平国賓来日に反対する風潮が永田町に 強くあること。日中友好路線を複雑な意味を込めて突っ走る安倍政権に とって、これは足下をすくわれたのか、それとも中国の進撃度を弱める快 挙か?
   

◆文在寅の強行策、韓国崩壊の危機が現実的に

櫻井よしこ


今月16日、日韓間の戦略物資の輸出管理をめぐって東京で日韓の局長級に よる政策対話が持たれた。日本側はこれを日韓の「対話」と位置づけ、韓 国側は「協議」だと主張する。

対話と協議では意味は全く異なる。対話は意見交換であり、相互の立場を 相手に十分説明することだ。他方、協議は互いの主張を展開して交渉する ことを意味する。中部大学特任教授の細川昌彦氏が語った。

「そもそも輸出管理は各国の判断で行うもので、相手国との交渉にはなじ まないものなのです」

周知のように、韓国側は輸出管理で優遇を受ける「ホワイト国」から外さ れたことに反発して、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を 終了させると通告していた。米国の圧力でGSOMIA継続をのんだが、 その点で国内世論の批判を避けるべく、日本にも譲歩させたように繕うた めに、対話を協議と言いかえているのである。

同じ16日、韓国ではもうひとつ、非常識な動きがあった。朝鮮人戦時労働 者問題で補償基金を設立する法案が国会に提出されたのだ。文喜相(ムン ヒサン)国会議長主導の同法案は、日韓双方の企業が資金を出し合って労 働者に補償することを柱としている。

日韓議員連盟の幹部、河村建夫氏らは文氏の案に前向きだが、愚かなこと だ。朝鮮人戦時労働者問題は1965年に決着済みだ。日本側が資金を出すの は日韓の条約にも道理にも合わない。また問題解決にもつながらない。日 本が原則に目をつぶって妥協し、失敗を重ねた典型例が慰安婦問題だ。妥 協すれば戦時労働者問題は第二の慰安婦問題となって、日韓関係を悪化さ せるだけである。

対韓政策に影響を及ぼそうと頻りに動いている日韓議連所属の政治家は、 文在寅政権の内政や外交が信ずるに値するのか、きちんと見ることだ。文 氏は米国の圧力でGSOMIA維持に転換した後、中国の王毅外相を招い た。王氏は12月5日、文氏に以下の要求を突きつけた。

?米国のTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)を徹底排除せよ、?米国の 新たな中距離ミサイルを配備してはならない、?米国主導のインド・太平 洋戦略に参加してはならない、?一帯一路に前向きに取り組め、などである。

覇王の要求

まるで宗主国のような王氏の態度に、私はつい、2010年のASEAN地域 フォーラム(ARF)外相会議を思い出した。当時の外相、楊潔?氏が他 の国々の外相を「睨みつけながら」言い放ったのだ。

「中国は大国で、他の国々は小国だ。それは厳然たる事実だ」と。

王氏の横柄な対韓圧力も全く同じ、中華思想に基づく覇王の要求である。 だが、王氏の前で文氏は自らを卑下してみせた。習近平国家主席の国賓待 遇での訪韓を要請したのである。今年8月15日の「光復節」で、日米韓三 か国連合から統一朝鮮と中露の三か国連合への移行を示唆した文氏の本質 を表わしているではないか。

その2日後、トランプ米大統領が文氏に電話し、30分間話している。信頼 もしておらず、頼りにもしていない文氏に、トランプ氏が頼みごと、たと えば北朝鮮との関係の仲介などを頼むはずがない。中国、北朝鮮につい て、米国がどれ程厳しく構えているかを明確に伝え、文氏を牽制したと考 えて間違いないだろう。

両首脳の電話会談について、いつも「平和が訪れた」などと夢見るような 言辞を弄する文政権が「最近の朝鮮半島情勢が厳しい状況にあるとの認識 で一致した」と発表したこと自体、会談の内容の厳しさを示したとして注 目された。米韓関係の現状を産経新聞編集委員の久保田るり子氏が「言論 テレビ」で語った。

「11月28日以来、米軍の偵察機が毎日、朝鮮半島上空を飛んでいます。通 信傍受、地上監視などを同時展開しています。今月11日にはB-52爆撃機 も飛びました。通常は隠密に行っているこれらの軍事活動を、米国は意図 的に公開しています。エスパー国防長官は、今月8日、今夜にでも行動を 起こし、相手を完全に破壊する準備も整っている、とまで語りました。ま さに米軍が臨戦態勢を敷いていることを強調しているわけです」

トランプ氏が文氏に告げたのは対北朝鮮軍事介入の可能性も含めて、あら ゆる意味で厳しい内容だったはずだ。過度の対中傾斜に警告を発したと考 えてよいだろう。

文氏はしかし、米中双方の圧力を受けながら、自身の思い描く革命遂行に 全力を傾けている。日本ではほとんど報道されていないが、文氏は韓国転 覆につながる重大事に、ここにきて、具体的に手をかけたのである。選挙 制度改革法案を11月27日に、高位公職者犯罪捜査処(公捜処)新設法案を 12月13日に国会に上程した。群小野党と手を組んで両法案を実現できれ ば、文政権は自由と民主主義の大韓民国を根底から変質させ、事実上、消 滅させることができる。

北朝鮮との統一

韓国は日本とは異なり、一院制で議席数は300だ。小選挙区が253、比例は 47で、現在欠員が3名。総数297の過半数は149議席である。国家基本問題 研究所研究員の西岡力氏が言論テレビで解説した。

「文氏は小選挙区を225議席に減らして比例を75に増やし、比例分につい ては群小野党に有利な50%連動型の導入を提案しています」

現在、与党で左翼の「共に民主党」系は129で過半数に20議席足りない。 野党第一党で保守の「自由韓国党」は108だ。以下、正しい未来党や正義 党など15議席から1議席までの小政党が7党存在する。この内6党は殆んど 極左に近い。

再び西岡氏が説明した。

「国会に提案された法案では、第三党以下の弱小群党が非常に有利になり ます。仕組みは複雑で、有権者の一票の行方がわからなくなるとまで批判 されていますが、両法案は迅速処理指定を受けています。つまり、審議な しで、議長権限で採決を強行できるのです」

文氏の狙いはまず選挙制度を変えて左翼勢力が3分の2以上の議席を取れる ようにする。その上で憲法を改正し、今は禁じられている連邦制による北 朝鮮との統一を憲法上、可能にすることだろう。第二に検察の上に、捜査 権と起訴権を持つ大統領直属の第2検察(政治検察)を設置し、文政権の 不正を捜査している現在の検察をつぶし、司法を支配下に置くことであろう。

韓国の国会は12月10日に閉会されたが、文氏は法案の議決を急ぐため11 日、13日、16日と、国会再開を試みた。保守系の自由韓国党と国民有志が 物理的に抵抗して国会再開を阻止した。それでも文氏の革命への動きは止 まらない。左翼全体主義に走る文政権に日本の妥協は有害無益だ。文政権 と対立する民主勢力への応援こそが日本の国益である。

『週刊新潮』 2019年12月26日号日本ルネッサンス 第882回
        

◆心筋梗塞は予知できる

石岡 荘十


まず、死因について。

私の父親も死因は「心不全」とされていたが、長い間、この死亡診断書に何の疑問も感じなかった。しかし、よく考えてみれば「心不全」というのは単に「心臓が動かなくなった」という意味であるから、病気の「結果」そのものであり、死のトリガー、「原因」ではない。

<最初は背中が痛いと言われたと報じられていた。亡くなった後では容易に心筋梗塞だったとは解らないのではないか。誰でも経験して学習し教訓に出来る病ではないので、発症した場合の対処は困難だろう>、これこそが「死因」となった心筋梗塞を疑わせる症状だ。

私も大動脈弁がうまく開閉しなくなり、10数年前人工の弁に置き換える手術を受けているが、そこに至る症状として<背中が痛い>を何年にもわたって、何度も経験している。

心臓の血流が途絶えると、背中が重苦しくなる。痛いと感じる人もいる。この苦しさは、血流が滞った程度(狭心症)の場合は、15分程度で回復する。不整脈のひとつ心房細動の時もそうだ。

私が何度も経験したが、それ以上自覚症状が長く、30分とか続くのは血管(冠動脈)が完全に詰まっている(心筋梗塞)だと考えた方がいい。ほっておけば死に至る。

胸が痛くなるという症状だと、「心臓がおかしいのではないか」と分かりやすいが、心筋梗塞になると左の奥歯がうずいたり痛くなったり、肩が凝ったりすることもある。歯医者や整形外科に駆け込む人もいるが、これは心筋梗塞の症状のひとつなのである。

歯医者で鎮痛剤をもらって「一丁上がり」となるが、じつは心筋梗塞の症状だ。こういうのを「放散痛」という。

不幸にして、こんな知識がなく死んでしまった後、患者を解剖すると死因が心筋梗塞であったことは明らかになる。

<発症した場合の対処は困難だろう>といっておられるが、心臓疾患の9割は、対処の仕方を誤らなければ、決して「死に至る病」ではないのである。

本誌常連の前田正晶さんが書いておられる記事が見事にそのポイントを突いている。
その要点をまとめると、

<失神するほどの、激痛と胸部に圧迫感があった。自分で119番に電話して症状を説明していた>

<放っておけば治るとかとは思ったが、何故かこれは「一過性の痛みではない」と判断した>

<救急患者を受付けてくれる大病院が多いこと、救急車が搬送してくれた先が国立国際医療センターだったこと、最も偉い先生が日曜日の当直だった>

<心筋梗塞に対応する準備が整っていたのだった。処置も素早かった>

<その判断が正しかったと後で解るのだが、私の場合は幸運の連続だった>

つまり、前田さまのケースは<幸運が重なった>結果であり、誰でもがこううまくいくわけではない。

年間の死者5千人を切る交通事故死にあの大騒ぎで安全運動を展開している。なのに、心臓疾患で年間15万人以上が死ぬ。なぜか。前田さんのような幸運の女神の恩寵に浴する人はそんなに多くない、それだけ啓蒙が行きわたっていないということだ。

<時間との争いであるなどとは知る由もないだろう。知識は皆無だった>とおっしゃるが、そんな人に幸運が訪れることは滅多にない。

この歳になったら、天下国家の危機を憂うる高邁な論議をする前に、わが身の危機管理に少しのエネルギーを注ぐべきだというのが私からのアドバイスだ。心臓病は<誰でも経験して学習し教訓に出来る病>なのである。

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