2020年06月30日

◆拉致で何もしなかった人たち

阿比留瑠比


ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が、トランプ政権の内幕を描いた著書『それが起きた部屋』が話題となっている。報道では、トランプ大統領の不規則な言動に焦点を当てているところが多いが、筆者は拉致問題に関する部分が気になった。

トランプ氏の要求

著書によると、トランプ氏は安部晋三首相の求めに従い、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との全ての会談で、日本人拉致問題について提起した。

また、米国が2018年6月、シンガポールでの初の米朝首脳会談文書を作成する交渉で、米側は拉致問題の記述を北朝鮮側に要求したという。最終的には書き込まれなかったものの、トランプ氏政権が日本のためにきちんと動いてきたことを改めて確認し、感謝の念を覚えた。

と同時に、拉致被害者の横田めぐみさんの弟、哲也さんが今月9日の記者会見で、次のように述べていたことを連想した。

「安倍政権が問題なのではなく、40年以上も何もしてこなかった政治家や『北朝鮮が拉致なんかしているはずがない』と言ってきたジャーナリストやメディアがあったからから安倍首相、安倍政権が苦しんでいる」

哲也さんは「何もしてこなかった」と指摘するのにとどめていたが、実際は何もしないどころか足を引っ張った政治家やメディアも少なくなかった。

例えば朝日新聞は平成11年8月31日付社説で、その1年前に弾道ミサイル「テポドン」を発射した北朝鮮への食糧支援再開を唱えるとともに、拉致問題についてこう書いた。

日朝国交正常化には、日本人拉致疑惑をはじめ、障害がいくつもある」

拉致問題を「じゃま」や「妨げ」を意味する障害と断じたのである。

北に迎合し続け

この年12月、北朝鮮で行われた村山富市元首相を団長とする超党派訪朝団と金容淳(キムヨンスン)朝鮮労働党書記との会談もひどいものだった。会談議事録によると、金容淳氏に「拉致という言葉は使わない約束だ」「本人の意思で行ったり来たりし行方不明ということはあり得る」と言われた村山氏は、唯々諾々と受け入れてこう述べた。

「人道上の行方不明者などについて意見交換する中で良い結果が出る方向で話し合う必要がある」

また、改革クラブの小沢辰夫元建設相は、めぐみさんと両親を会わせたいと求めつつもへりくだった。

「拉致とは言わない、船に乗ってきた人たちと仲良くなってこの国に来たと思う。おそらくこちらで立派に成長し、結婚し、お国(北朝鮮)のために働いているものと考える。(中略)十分立派にお国の公民として働いていると思うのでよろしくお願いしたい」

小沢氏は産経新聞の取材に「『船に乗ってきた人と仲良くなって』とは正式な会談では言っていない」と説明したが、なぜめぐみさんが北朝鮮の公民として働かねばならないのか。

拉致被害者を返せと強く迫るべきところで、どうして平身低頭する必要があるのだろうか」

ちなみに、朝日新聞は平成14年9月17日の小泉純一郎首相による初訪朝当日の紙面でも、次のように北朝鮮が好む行方不明者という曖昧な言葉を使っていた。

 「拉致問題解決を訴える行方不明者の家族たち」

 ¥拉致問題で何もしてこなかっただけでなく、北朝鮮のデタラメな主張に迎合し続けてきた日本の政治家やメディアより、トランプ政権のほうがはるかに役に立つし、有益だといえる。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)
松本市 久保田 康文さん採録 

◆ここまで言ってもいいんかい

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)6月28日(日曜日)弐 通巻第6561号  

  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評  

ここまで言ってもいいんかい。日本の回復の秘密は山のようにある
國際金融都市としての香港が駄目になれば、東京市場しかないではないか

      ♪
エミン・ユルマズ v 渡邊哲也
『アフターコロナ、日本がリードする世界の新秩序』(かや書房)
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ユルマズ氏と言えば、トルコからやってきた天才的相場師。日経平均が30万円になるという大胆な予測で知られるが、楽観的世界観の持ち主ではないし、理詰めの思考が前提にあって氏独特な世界観を築いていることは、前作の『米中新冷戦のはざまで日本経済は必ず浮上する』でも十分に読み取れる。

この本も小覧でま先きに取り上げた。

カウンターパートの渡邊哲也氏に関しては、いまさら紹介の必要はないだろう。この2人が次の世界秩序をいかに見通しているのかは興味あるところだ。

日本経済が急回復する理由は国際舞台から中国が消えるからだとする。国連は要らないし、日米欧主導のG20が代替できるとするのも、理想とはいえ、まだ先の話ではないだろうか。

國際金融都市としての香港が駄目になれば、東京市場しかないではないか、と誰もが口にしないことを平然と言うのも、業界のしがらみがないからだろう。

エミン・ユルマズ氏は、現在世界に拡大中のコロナ禍は「百年に一度ではない、700年に一度の悲劇である」と世界史のパースペクティブから予測を立てる。

 なぜならエルサレムの聖墳墓教会が閉鎖されたからだ。
「イエス・キリストのお墓のあった場所に建てられた教会で、世界のキリスト教徒の聖地」だが「本格的な閉鎖は1349年のペスト禍以来、679年ぶり」(12p)。

話題はあちこちといきなり北米から南米へ飛び、中東、欧州を駆けめぐるが、ハリウッド映画の次の予測の箇所も興味深い。

リチャード・ギアは、チベット仏教徒、中国批判の映画に主演し、ずっと干されていたのだ。見えないけれども資本の圧力で中国が妨害され、映画に出演できないほどだった。ハリウッドはチャイナマネーに汚染されていた。

アメリカの中国への猛烈な批判がなされ、中国企業のウォール街上場から、アメリカの年金ファンドの中国株投資にまで怒りが集中、これでハリウッドが中国礼賛の映画を撮り続けることは感情的にも、財政的にも不可能となった。

さてエミン氏の大予言の肯綮は「日経平均は5年以内に5万円に到達する」(中略)「株価というのは先を見るので、コロナウィルス収束の兆しが見えれば、後から出来た数字が悪くとも上がるんですよ。これを「『不況下の株高』といいます」(178p)。

渡邊「アメリカの中国に対する戦略によって、ウォールストリートに上場している中国株は消えるんじゃないですか」

エミン「中国株から逃げたグローバルマネーが日本に来ればもっと上に行く」(つまり日経ダウは5万円を突破する)

二人は北朝鮮の挑発的横暴で、さすがに韓国も反米・反日はまずいと気がつき、日米の仲間にふたたび戻ってくるだろうと予測する。

また香港が駄目になったらシンガポールがあるじゃないかという業界の予測に対しては「シンガポールは言論の自由のない、民主国家ではなく『明るい北朝鮮』だ」と否定的だ。

これ全編、希望と期待に溢れて愉しくなる本だが、ひとつ不満が残るのは、「日本初のクスリが世界を救う」という惹句があるのに、説明が少ないことだった。

悲観論が巷に溢れ、テレビのショーも新聞も、中国を非難しないで、安倍首相の失政ばかりを報じるのは本末転倒、本質を見つめる作業が必要になるだろう。

したがってものごとの本質、世界の対極的流れを掌握する一助になる。
     
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集中連載 「早朝特急」(24) 
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第二部 「暴走老人 アジアへ」(その4)

第三章 「ヤヌスの首」を演じるフィリピン(A)

  ▲フィリピンの経済の本格的離陸が見えた

中国勢は尊大に突っ張るが、韓国企業は苦戦、日本企業にチャンスが回ってきたのがフィリピンである。

3年ほど前から日本企業の進出が目立つようになった。
 最初は財界が「チャイナ・プラス・ワン」と言っていたためで、中国以外にも生産工場を物色していた。

日本企業は発見したのである。教育程度が高く、英語がうまい。すくなくともフィリピンで高校生なら、日本の大学生をこえる英語能力がある。ま、教育が英語でおこなわれているから、当然といえば当然だろうが。

マラカニアン宮殿ちかくの文房具屋に高校生が列を作っているのをみたことがある。

「この長い列は何?」

「友だちのノートをコピィするのです。試験がちかいから」

 10年前の日本の風景、いまでは大学付近のコピイは一枚5円?

筆者が最初にフィリピンに行ったのは1972年の師走だった。73年の正月はマニラで迎えた。

町は汚くほこりっぽく、車は中古車がまれにはしっている程度で、乞食が多かった。マニラ湾の夕陽が綺麗なホテルに泊まったが、一泊5ドルだった記憶がある。同じホテルはJENホテルとなって、渋滞に巻き込まれると空港まで一時間かかる。当時は信号も少なく、ものの十五分で飛行場だった。

2017年、トランプ大統領が登場し、中国と正面から敵対をはじめた。貿易戦争は高関税の掛け合いとなり、中国基軸のサプライチェーンの再編がはじまると、日本企業は目の色を変えた。治安はまだ悪いが、フィリピンに進出するのも選択肢のひとつ、ということになったのだ。

同時にやや上向き、成長を享受できるようになったフィリピン国民は、自国に自信をもつようになった。これこそ、大きな変化である。

「フィリピン独立運動のカリスマ」は独立運動の闘士、ホセ・リサールである。

リサールは1861年生まれ、スペイン植民地時代にマドリッドへ留学し、スペインを批判した小説を書いて非難され、帰国しても国外退去を命じられ、日本に弐ヶ月滞在した。日本人のやさしさに感動し、とくに「忠臣蔵」を観劇して涙を流したという逸話が残る。

生誕から100年後の1961年に発見された手誌には「日本は私を魅了してしまった。美しい風景と花と樹木、平和で勇敢で愛嬌のある国民よ、さようなら」と書き残した。

亡命先のベルギーでスペインの植民地主義を痛切に批判し、弐冊目の小説を書いた。帰国後、逮捕され、ミンダナオの刑務所に四年服役し釈放、マニラにもどるや、「武装蜂起」に巻き込まれ、銃殺刑。マニラのリサール公園には、その処刑場への足跡を再現している。

リサールは独立の先駆者としてフィリピン国民から高く評価されている。国風運動とも言える。

フィリピンの経済成長は近年めざましく日本企業は重い腰をようやく上げて、進出を本格化させた。

日本語のコミュニティ新聞が日刊で発行されており、日本食レストランも賑わいを見せるようになった。街を歩いても日本人に遭遇する機会が増えた。ラーメン屋は、フィリピン人も大挙して来るようになっていた。

1991年、ピナツボ火山の大爆発によってクラーク空軍基地は3メートルの火山灰が降り注ぎ、まったくが使えなくなった。その西側にひろく開けていたスビック湾からも米国艦隊が去った。

この「力の真空」状態をみてとった中国がフィリピン領海のスカボロー礁にセメントを流し込み、埋立てて人口の島に軍事施設を建設する。主権侵害とフィリピンは抗議し、両国はにらみ合った。

マニラで反中抗議集会やデモが行われ、チャイナタウンに中国人観光客が寄りつかなくなった。

2013年、大型台風に襲われてレイテ島など甚大な被害を受けた。日本は千名をこえる自衛隊が派遣され救援活動に従事した。米国は空母を近海へ送り、ヘリコプターで医療救援物資を運んだ。

日米比が連携した「トモダチ作戦」は鮮やかな印象をフィリピン国民に与え、14年に米比両国は新しい安保条約を締結するにいたった。

台風被害によって経済は大きく後退するかに見えたが、どっこい、成長速度が落ちただけでGDPはまだまだ増殖の勢い、町並みも迅速に綺麗になった。新駅、新都心にぴかぴかの豪華ホテル、クラーク基地跡に行くと幽霊屋敷かと思ったら、これも大間違い、コリアンタウンができており、飛行場が一部再生され、クラークと仁川、香港などから直行便が乗り入れているではないか。

レイテ島に行くと、空港のあるタクロバンはマルコス大統領夫人だったイメルダの故郷でもあり、旧居は博物館になっていた。

南郊外のマッカーサーの再上陸地点には銅像が建立され(パロ海岸レッドビーチ)、なんだかフィリピンの救世主のように扱われている。実際にレイテ島は日本軍との激戦地だけに現地住民には反日感情がすこし残るが、台風被害での自衛隊の貢献も手伝ってか、日本が好きという人が増えた。

タクロバン市内に「コンクリートハウス」という原爆ドームのような建物が残る。スペイン人財閥の豪邸を日本軍が接収し第一師団司令部をおいた。それを米軍機が空爆し、残骸は戦後70年を経たいまも当時のそのままの形でのこり、所有者の台湾華僑はこれを観光拠点にしようと計画中だとか。

レイテ島西側のオルモックへ向かう。途中に激戦地リヨン峠を通過する。あちこちに日本軍人の慰霊碑があり、お線香をあげた。この起伏の激しい山岳地帯で日本軍は戦ったのである。

慰霊碑は高千穂降下部隊が活躍したブラウェンブリ飛行場跡地、ダガミにある大阪部隊の慰霊碑など。どの慰霊碑も鎮魂の石碑も、草ぼうぼうとなって遺族の訪問が老齢化とともに減少しているため淋しい風景となっている。

夕方、ようやくオルモックという港町へ着いた。海はまだ光りが映えて、きらきらと輝いていた。海浜の屋台は鮮魚料理、サンミグエルビールの旗。

ここからは対岸セブ島へフェリーもあり、格好のリゾートになっている。洒落たレストランが建ち並び、西洋人の観光客が多い。意外なことに対岸のセブ島へは日本人観光客が大挙押し寄せるリゾート地なのに、レイテ島にまでやってくる日本人はすくない。オルモックは穴場である。

 ▼「パターン死の行進」はフェイク
  
また別の機会のフィリピン行きでは、「歴史検証チーム」(?)が結成された。

「パターン、死の行進」とかの米国がでっちあげた歴史改竄(フェイク)のルートを実際に歩いて体験しようと高山正之氏ら戦史研究家たち15人でツアーを組んだ。

「パターン死の行進」は、コレヒドールで降伏した米兵6700人とフィリピン兵が7万人。合計8万人もの大人数を102キロ離れた捕虜収容所まで運ぶ途中、「日本兵の虐待によって数百人が死んだ」という「史実」が独人歩きしている。

実際には米兵は武装解除しているので軽装備である。随行した日本兵のほうが背嚢に水筒、武装をしているから重い荷物でふらふらしていた。しんどいのは日本側だった。そのうえ途中で珈琲ブレークの時間があり行く先々ではおにぎりの手配までしていた。その証拠写真もたくさんある(たとえば溝口郁二氏の『戦争と絵画』)。

あまつさえ出発地点のマリベネスからサンフェルナンドまで102キロ。いまでは道なりに起点から何キロという道路標識がある。

しかし一部区間はトラックで、フェルナンドからは貨車でオドンネル基地まで20キロを運んだ。日本兵は「捕虜となって辱めを受けるな」と教わっているので、簡単に降伏する敵兵をどう対応するかわからず慌てた。

ただし行軍中にマラリア、コレラなど風土病に冒されていた米兵が五百人から六百人ほど死んだ事実は残る(一部の記録は2300名の米兵が死亡したとある)。

それにしても国際法が定めた捕虜虐待にはあたらない。またフィリピン兵は二万近くが途中で逃げたが、日本側はかれらの逃亡を黙認していた。

途中、カブカーベン(本間ーウエンライト会見地)、カボット台(代表的な激戦地)、バランガ(本間中将の司令部)、デナルピアンを経由した。ようするにコレヒドールで捕虜として米兵等を対岸に移送し、およそ88キロを行進させたのだ。

「パターン死の行進」の出発地点はマリベンスという小さな港町だった。

記念の小さな公園に「ここから出発」という「ゼロ」の石碑が建っている。その前にファストフードの店、公園内は近くの老人らが所在なく屯し、のどかな風景があった。隅っこには旭日旗も飾ってあった。

ここから西へ向かうとスビック湾である。かつて米軍の巨大な海軍基地だったが、いまでは工業団地になり、日本、香港、韓国、台湾に加えて中国も大きな投資をしている。

米軍の残した施設を利用したマリンスポーツリゾートやら、ジャングル冒険サバイバル訓練センターなど多角的に転用されている。これらは華僑か韓国企業の経営という。なるほど、フィッリピンでも、早くから現地に溶け込んだ華僑らの商魂は逞しい。

 ▲こんな簡単な道、老人でも歩けるゾ

行進ルートにもどると、峻険な山道は少なく、台地、坂道が多いが、歩行に難儀を極めるほどでもない。

 (こんな緩やかな坂道、老人でもあるけるゾ)

 フェルナンドという小さな町には駅舎が残り、展示パネルなどを於いて小粒な博物館となっていた。隣がカソリック教会である。われわれが駅舎を見学していると付近の住民がぞろぞろ出てきた。しかし住民等は笑顔で、すこしも日本人への敵愾心がなかった。

捕虜収容所跡地は大きな公園になっているが、ここまではさすがに訪れる人がいない。

 付近の町はナイトクラブで栄えたアンヘイレス、おなじくクラーク基地で栄えた町はコリアンタウンに変貌し、焼肉レストランとカラオケばかりだ。
 
マニラ近郊のマバラカットという町は特別の意味がある。

特攻隊の一番機はフィリピンから飛び立った。その基地がマバラカットである。近くにみえるのはアラヤット山、マバラカットの東飛行場跡に神風特攻隊の記念碑が建立されている。

この記念碑は地元のダニエルディソン画伯が少年時代に特攻隊員に新設にされた記憶が忘れられず浄財をあつめて建立したのだ。

ところが91年のピナツボカザン噴火でうまり、98年に再建されたが、反日派によって破壊された。現在のものは2000年に再再建された。入り口には海軍機が大きくデザインされてハイウェイからでも目立つ。慰霊碑の横に写真パネルが飾られ、近くには特攻隊生みの親だった大西滝次郎の慰霊碑がある。

私たちは特攻隊記念公園の清掃をして、線香を焚き合掌して、海ゆかばを歌った。米国が「パターン死の行進」なるフェイクをでっち上げたのは東京裁判で、なんとしても自らの原爆や空襲という非人間的残虐をすりかえ、日本を悪役と仕立てる必要があったからだ。
 
マニラに戻ると、ホテルに近いラーメン屋に繰り出し、久しぶりにと餃子を食べた。

◆中国覇権とは皇帝思想である

Andre Chang


AC通信 No.794 (2020/06/27)

前の記事で蔡英文はDeep
Stateの傀儡であると書いた。蔡の背後にある闇の帝国は蒋

介石系(軍情報系統)と宋美齢系(国際金融資本)から成るが、台湾人の独立願望が強

い台湾では宋系よりも蒋系が政治を取り仕切っている。蒋系の目標は第一に台湾独立を

潰すこと、第二に中共打倒と中国統一である。このふたつは過去75年の間少しも変

わっていない。多くの人は台湾の統一派が中共に降参すると思っているが、彼らの目的

は昔から中共打倒である。これは非常に困難だが中台で繋がっている「幇」にとっては

不可能でない。幇(青幇、洪幇、三合会)とはシナ人の闇の帝国である。


最近民進党の元老と言われる許信良が「蔡英文が2016年から2019年の第一期の4年

間で唯一の功績は台湾独立派を潰したことだ」と言った。許信良は民進党員だが蝙蝠と

軽蔑されている親中、統一派である。蔡総統は闇の帝国の第一の目標を達成して、次の

目標は中台対談、中台間で平和協定を結ぶことと言われている。


中共は常に「92共識」、台湾は中国の一部であると言う共通の認識を認めろと要求し

台湾は一貫して否定している。これこそシナ人に共通する覇権思想の現れで、習近平は

いつも台湾、香港、南シナ海、尖閣諸島などはみんな「古くから中国の領土」と主張し

ている。シナ人の皇帝思想の証拠である。


中国3千年の歴史とは覇権闘争の歴史である。誰でも皇帝になれるし、なりたい。皇帝

になって新王国を作る。中国の歴史とは覇権闘争に勝ったものが皇帝を称して王朝を建

てることだった。項羽と劉邦、唐の李世民、明の朱元璋、近世では袁世凱や蒋介石、毛

沢東などみな同様である。中国は「古来の領土」とか「一貫して中国」などというが、

一つ一つの王朝はみんな闘争で領土を占領したのであって、譲渡された中国などはな

かった。中国共産党は清朝でないし清朝とは関係がない。明が滅んで清に領土を譲渡し

たのではない。だから中共が台湾は中国の領土、尖閣も中国の領土などと言う主張は初

めから根拠がないのである。


蒋介石は毛沢東との戦いに負けて台湾に逃げ込んだが死ぬまで中国統一を唱えていた。

蒋介石の後を継いだ蒋経国はロシア留学の経験があったので共産主義思想があり、中国

共産党と合併して台湾を併呑すると思われていたが、事実は蒋介石が息子の蒋経国をス

ターリンに人質として差し出したのだった。それだから蒋経国は反ソ連であり共産主義

に反対だったはずだ。


皇帝思想が三千年も続いているシナ人にとって、もしも蒋経国が中共と合作したら彼は

間違いなくナンバーツーである。三千年来の皇帝思想があるシナ人にとってナンバー

ツーは必ず抹殺される運命にある。毛沢東が政権を取った後ですぐに劉少奇、林彪など

を粛清した事実を見ればわかる。だから蒋経国と中共の統一は絶対にあり得ないこと

だ。その証拠に蒋経国は「三民主義統一中国」を唱えて共産主義とは違うことを明確に

していた。同じように台湾の統一派が「92共識」を認めるはずがない。彼らは統一し

たら粛清されると知っている。蒋経国は台湾人の李登輝を起用して台湾における中華民

国を強大にしようとした。その後陳水扁、馬英九、蔡英文と続いた中華民国の総統はア

メリカの圧力もあって現状維持を続けたが、だんだん中華民国の存在が薄れて台湾独立

主張が強くなった。


現状維持とは曖昧な表現である。陳水扁は少しづつ独立を推進し、馬英九は中国と平和

共存を図っても92共識は認めなかった。そして蔡英文がこの四年で台湾人民の独立運

動をすっかり無力にしたのである。闇の帝国は真っ先に独立願望を潰し、次に中国統一

を図る、少しも変わっていない。


蔡英文は何をしたいのかというと、彼女の第二期総統の就任の際に述べた彼女の主張、

「和平、対等、民主、対話」である。つまり中共と戦争はしない、双方対等の立場で中

共と平和交渉をすることである。中共と協定を結んで中台関係を良くし、やがて共産党

を倒す、覇権闘争、皇帝思想は少しも変わっていない。だが現状では中国と台湾の国力

はあまりにも違うから不可能だ。中国と台湾が対話をすることは「隆車に向かう蟷螂の

斧」だ。不利な条件で相手と平和協定を結んだら第二の香港になるだけである。


不利な条件でも対話を求め、平和協定を結ぶつもりの蔡英文の目的は「ノーベル平和

賞」を取ることだろうと童文薫女史は言う。だが私にはノーベル平和賞はないと思う。

例えば金正恩と文在寅が平和交渉をしても賞を取れなかったし、トランプと金正恩が

38度線で握手しても取れない。ノーベル賞の野望のために台湾を売り渡すような協定

は絶対に阻止しなければならない。


ノーベル賞を取ったら論文スキャンダルの追及をしないようになると彼女は思っている

らしいが、それは有り得ないことだ。三十七年も嘘をつき通した罪は必ず法の裁きを受

けるべきである。


at 07:47 | Comment(0) | Andy Chang

◆淀川河底の「蕪村の生家」と「蕪村銅像」

     毛馬 一三

                         

江戸時代の俳人与謝蕪村の生家は、淀川の河底に埋没しているのは間違いないのですが、一体河底の何処に埋没させられて仕舞ったのでしょうか。詳しい場所は未だ不明です。

確かに、大阪毛馬の淀川堤防に「蕪村生誕地」と書いた「記念碑」が建立されてはいます。しかし「蕪村生誕し幼少を過ごした生家」は、この場所ではないことははっきりしています。

実は「蕪村の生家」が、冒頭に記したように、淀川堤防から眼下に見える「淀川の川底」に在るのは事実です。なぜ淀川の川底に埋没されたのでしょうか。これは追々。

徳川時代の淀川は、よく手入れが行われていましたが、明治維新後は中々施されていなかったのです。ところが、明治18年に淀川上流の枚方で大水害が起き、下流の大阪で大被害を受けたことをきっかけに、明治政府がやっと淀川の本格的改修に乗り出しました。

その際明治政府は、単なる災害防止ためだけではなく、大阪湾から大型蒸気船を京都伏見まで通わるせる航行で「経済効果」などの多目的工事に専念することを決めました。

そのために淀川の河川周辺の陸地を大幅に埋め立て、それまでの小さな淀川を 大きな河川にする大改修を立案したのです。

これに伴い、旧淀川沿いにあった「蕪村生家」地域は埋め立ての対象となり、すべて「河川改修工事」によって川底に埋められて仕舞いました。

さて、明治政府は関西の大型河川・淀川を大改修するため、オランダから招いた河川設計者・デ・レーケとフランス留学から帰国していた設計士沖野忠雄とを引き合わせ、「淀川大改修」の設計を依頼しました。

明治政府の依頼を受けた2人は、「大改修工事」の設計を創り上げ、明治29年から工事を開始しました。

とにかくこの大型改修設計は、大阪湾に京都の宇治川や桂川、奈良からの木津川を中津川に合流させ、一気に淀川として大阪湾に繫ぐ、巨大な設計でした。

そうすれば貨物蒸気船を大阪湾と京都を結んで航行させることが出来、逆に京都・枚方などで大水害が起きた場合でも大量の水量をさらりと、大阪湾に流すことが出来るのです。二本立ての「効果狙いの設計」でした。

勿論、上流の災害で流出してくる「土砂」が、大阪に被害を与えないため「毛馬閘門」設計も創りました。

これが淀川から大阪市内に分岐させる「毛馬閘門」の設計主旨だったのです。この「毛馬閘門」からは、淀川本流から分岐して大阪市内へ流れる河川を設計しました。その河川の名を「大川」と名付けたのです。

この「大川への分岐設計」で、上流の水害に伴う土砂流失の回避は実現し、大阪の上流からの防災は、今日まで護られているのです。

このように2人による設計書は、世界の河川工事技術水準に準じたもので、明治政府が施工した「河川大改修工事」としては全国的に見ても画期的なものでした。

同工事は、明治29年から明治43年まで行われ、設計通り完成しました。

ここから本題。この「河川大改修工事」によって、与謝蕪村が生まれ、幼少を過ごした大阪市都島区毛馬町(摂津国東成郡毛馬村)は、跡形もなく淀川に埋没させられ、深い川底に沈んで仕舞いました。

明治政府の強制でしたから、当時の住民は仕方なくそれに従ったようですが、川幅も660b(従来の30数倍)となり、浅かった河の深さも5bの巨大河川に変容したのです。

この住居埋没の強制工事で、前述の如く、蕪村の生家(庄屋?)は勿論、お寺、菜の花畑、毛馬胡瓜畑跡などの、当時の地域の様子は皆目全くわかりません。今は淀川の毛馬閘門近郊にある蕪村記念碑から、淀川の眼下に見える川底が「蕪村が幼少を過ごした生家地域」だと想起出来るだけで、寂しい限りです。

淀川近郊の蕪村家(庄屋)の後継者の方といわれる毛馬町の家を訪ね、「家歴」を伺いました。しかし、「地図」も無いし、お寺も埋没して「過去帳」もないために、蕪村生誕地が淀川の河底にありことは間違いないですが、今でもどのあたりの河底にあるのか分かないのです。」という答えが返って来ただけでした。

どうか大阪毛馬町の「蕪村公園」と通り過ぎて、「毛馬閘門」と「蕪村記念碑」ある淀川堤防の上から眼下に流れる「淀川」を見ながら、その河底に蕪村生誕地があることを想いつつ、蕪村が幼少期をここで過ごしたのかと、ゆったりと瞑想して欲しいですね。

ところで本題。淀川近郊の蕪村家(庄屋)は、大阪毛馬町に在る「淀川神社」の氏子でした。このため年間の祭事や祈願の折は、この「淀川神社」に父母と一緒に蕪村「幼名―寅」は、参詣に通ったことが、江戸時代の慣習から推察出来ます。

また蕪村が、毛馬村を出奔し江戸へ下る決意を固めた時、氏子の立場から「淀川神社」に参詣し、将来の生き方を祈願したことは、当然のことと考えられます。

そこで、今の「淀川神社」の境内に、私から呼びかけて協賛者のお力を頂き、「高さ1m60pの銅製の蕪村銅像」を建立しました。

望郷の念の強い「蕪村」は、この「生誕地参詣神社に銅像が建立した」ことに喜んでくれて帰郷して呉れるでしょう。また「淀川神社」も、「蕪村参詣神社」として、後世に伝承されるでしょう。

どうか「蕪村銅」のご拝観にきて頂くよう心からお願い致します。

取材先:国交省近畿地方整備局淀川河川事務所

2020年06月29日

◆雀庵の「中共崩壊へのシナリオ(20」

“シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red
Gables/132(2020/6/27/土】毎日が「岐路」、帰路のない岐路をキリキリ、キョロキョロ右往左往しながら、やがて「この先行き止まり」の看板に至るわけ。Dead
End、オシマイ。

絶叫マシンでも終わりがあり、「ああ、もうダメだ、洩らしちゃった、腰抜けた」、一方で「ああ、面白かったなあ、90分待ちでも価値はあるね、堪能した、また来よう」。Come
back again1 ネズミも笑顔で手を振っている。

28日朝の小生の岐路は、ボサボサ気味の庭を手入れするか、それとも壊れた扇風機を修理するか、だった。

扇風機は窓の外に置いて、外気を網戸越しに室内に取り込むもの。油断していたら雨に打たれてシンデレラ、とりあえず裏板外して集積回路を乾かしておいたが、ヒューズが飛んだらしい。

庭か扇風機か、両方できればいいが、トリアージ、優先事項は何か・・・庭は乱れていても損害にはならないが、扇風機がないとかなわん。汗でべとべと→ イラつく→ 消耗する→ 脳力低下→ シャワー→ アイスクリーム→ 胃がないので下痢→ 粗相→ 洗濯・・・

扇風機直すべし、と決定するまでは怠け心からアレコレ、グズグズするのだが、「ターゲット」が決まれば材料をそろえて一気呵成に快刀乱麻を断つ、極細銅線でヒューズ両端を結んで、ナムサン!スイッチオン!・・・やったーやったーヤッターマン!

珍しく一発でうまくいった(不適切表現みたい)が、無理をすると極細銅線から出火しかねないから要注意だ。他の扇風機を外置きにし、病み上がりのは室内用にしたが、相乗効果でかなり涼しい。


怪しいヂヂイの怪しいリペア・・・スリリングだが、良い子は真似てはいけません。

1時間ほどの作業だが、腰痛もあって本日の体育はオシマイ。これからは脳内バトル、血を流さないが何でもありのガチンコ、罵詈罵倒、悪口雑言の言論・哲学・政治学の時間だ。「ANTIFA詐話師め、今日こそテメエは地獄行きだ!」「うざってーインポヂヂイめ、踏みつぶすぞ!」・・・ゴングが鳴った!


カール“パラサイト”マルクスは妄想の人、生活破綻者で、パンも買えない日々もある。奥さんはパン屋さんから「3か月分のツケをどうにかしてくださいよ、現金じゃなければお売りできません」とダメ出しされてしまった。


「アンタ、どーするんです、お金稼いでくださいよ、飢え死にしそうなのにどこが資本論なのよ、資本なんて一銭だってありゃしない! 未来の世界じゃなくて今の我が家を救ってくださいな、明日の夢じゃなくて今日のパン! カール、アンタ分かってるの? まったくクズ、ルンペン・・・もうパンだってツケで買えないんだからね、どうすんのさ!」

「・・・ジェニー、そんなに怒らないでよ、食事もたばこも減らすようにするからさあ、エンゲルスに無心の手紙を出したんだけど、気に障ったのかなあ・・・返事がないんだ。僕も困ってるんだよ・・・パン屋には子供を買いに行かせたらどうだろうね、もしかしたらツケで売ってくれるかもしれない」

「あ、ああ、その手があったのね! カール、やっぱりあなたは天才だわ、無からパンをもたらす人、あなたはきっと神様になるわ!」

「ジェニー、愛するジェニー、そうだ、金持ちを叩いて飢えたる者にパンとワインをもたらそう、僕は神だ、僕の本が世界を救うんだ! カネの恨み晴らさでおくか・・・」


子供はパン屋からパンを受け取ると「僕、マルクス、ツケといて」と言って猛ダッシュ、ジェニーは「なんという早業!」とエンゲルスへの無心の手紙に書いている。(参考:ピエール・デュラン「人間マルクス」)

膨大な借金、稼ぎなし、タニマチ依存、大食漢、おまけに女中を孕ます(エンゲルスの子として届出)・・・奥さんは病気なって寝込んじゃう、まるで啄木そっくり、女房子供を飢えさせても借金で女郎買い・・・

世界中の不満居士がこのインモラルのペテン師、憎悪を煽る騒動士、マルクスに騙されてひどい目に遭った、今も多くの人が苦しんでいる。ヴォーリン著「知られざる革命」の続きを引用する。


<ロシア10月革命を成就するにあたって水兵、赤軍兵士、労働者、農民は、ソヴィエト(人民評議会)の権力、労働者共和国、コミューン(自治体)建設のために血を流した。労働者と農民はすっかり有頂天になった。まるで、畑、工場、仕事場に自由労働の時代が来たかに見えた。

(やがて)コミューンが(共産党員のためのものであり)生産的労働を奪い、完全に堕落させたことを我々はついに悟った。働こうという意欲と労働への興味が完全に失われてしまった。

靴職人や仕立て屋、鉛管工などは、仕事を畳んで散っていった。彼らは番人や小使いになって(糊口をしのいで)いる。(レーニン、トロツキー、スターリン率いる)ボリシェヴィキが建設しようとしてきた楽園はこのようなものである。

旧制度にかわって圧政、傲慢、情実(コネ)と、盗み、投機の新しい制度が確立された。

ひとかけらのパンをもらうたびに、一個のボタンをもらうたびに、権力者に手を差し伸べなければならない恐ろしい制度、自分を参加させることができない制度、奴隷状態と惨めな生活状態の制度・・・

共産党の独裁が我々を導いてきた「社会主義の美しい王国」とは、このようなものであった。

これは耐え難くなってきている。クロンシュタットは第一に牢獄の鎖と門を壊した。生産者が生産物の所有者になり、彼の望むようにそれを処理できるような真のソヴィエト共和国のために戦っている」>(了)

泣けるなあ、信じて、騙されて、殺されて・・・明るい未来を夢見て創った建物が、強制収容所、刑務所、臓器摘出所、生物兵器製造所・・・になった。すべての生産は共産主義の維持と強化、拡大のためである。党員以外の国民は、革命から100年たっても、多くは「食うので精一杯」だ。これが共産主義である。


それを知っていても知らない振りをするのは、自己保身と、資本主義国を転覆するためで、ターゲット国での大衆動員には「共産主義的インチキ自由平等革命論」が役立つからだろう。


ファシズムは定義があいまいで、現在では「ファシストめ!」とは「クソやろう!」のニュアンスらしい。せいぜい「強権独裁」あたりだろうが、それはほとんど共産主義に特有なものだ。


米国のANTIFA(アンチファッショ)は本来なら反共だろうが、今は逆に資本主義・自由主義反対、反米反トランプのアカ丸出しで、中共は大喜びだ。


煽られている多くの大衆はそんなことには興味がなく、ただのうっぷん晴らしに見える。ANTIFAを始めとするリベラル≒アカモドキ≒アカが政変を起こせるかどうかは火付強盗乱暴狼藉の拡大(パンデミックとかオーバーシュート?)が続くかどうかにかかっているが、それは無理筋ではないか。


日本には「日本憎し=中共・半島大好き」という根っからの反日屋がウジャウジャいるが、そもそも米国にはその手の反米屋はいないだろう。共和党
vs
民主党であり、どちらもたとえ政敵は憎んでも基本的に愛国、自国への誇りを持ち、国益優先ではないか。


そういう国で暴力革命はあり得ない、つまりANTIFAなどの騒動士は大統領選でトランプの足を引っ張りたいというだけのようだ。夏休みが終わって新学期が始まる9月あたりにはANTIFA騒動も終わるのではないか。

そうでないと、暴動で被害を受けたものの「仕方がない」(苦情を声高に言うと報復される、それを恐れている)と耐えてきた人々が反撃に出るかもしれない。ブーメランでANTIFAや民主党が非難される可能性もあるだろう。

ガス抜きが終わり熱狂が去ったとき、襲撃された店舗の被害者の声も表に出てくる。世論がどう動くか・・・下手をするとマイノリティへの優遇政策が縮小されるかもしれない。

米国民の分断、亀裂拡大、赤化革命がANTIFAの真の狙いなら、暴動作戦は成功ということになる。どうなんだろう。今はちょっと分からない。(2020/6/27)


◆西パプアでインドネシアからの独立運動が再燃

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)6月28日(日曜日)通巻第6560号  

西パプアでインドネシアからの独立運動が再燃
  こんどは韓国企業の土地買いに反発、自然を守れ

 インドネシアがややこしいのはボルネオの西がマレーシアとブルネイ、チモールの東はもぎ取られ、パプアも東はパプアニューギニア、島の西側と1968年以来、インドネシアが支配する。

もともとオランダ領だったため、この島はキリスト教徒が多い。

ジャワはたしかにイスラム世界だが、第2の都市ジョグジャカルタの周辺は、かつての仏教寺院がずらりと並び、世界遺産のボロブドール寺院はそのひとつである。ところがバリ島はヒンズー教ときている。

インドネシア政府は2019年に首都移転をきめた。

首都建設プロジェクトは稼働し始めた。場所はボルネオの東、カリマンタンのバリクパパンの北側、密林地帯を開墾する。ジャワ島の比重を、ほかの島へ移す意味もある。
ところがコロナ騒ぎ、工事は中座している。

政府がコロナ対策で振り回されているタイミングを狙うかのように、西パプア住民は、インドネシアからの独立を叫び始めた。これを支援するのは付近のキリバス、バヌアツなどだが、国際社会では、西パプア問題には触れようとしない。無関心である。

この島の森林資源と土地に間をつけたのは、中国ではなく、韓国だった。

土地を買い占め、森林を伐採し、パームオイルの植林事業を本格化させた。これに対して住民の反発が引き金となって都市部では暴動となった。住民らは「西パプア共和国」を名乗っているが、未承認国家である。

          
 
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読者の声 どくしゃのこえ READERS
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(読者の声1)宮崎さんが解説を書かれた林房雄『神武天皇実在論』(ハート出版)を読みながら、あの当時、バイブルだつた林先生の「大東亜戦争肯定論」、「緑の日本列島」を懐かしく思い出しました。

橘孝三郎先生の天皇論を再読したところでしたので、一層感銘深いものがありました。(YS生、水戸)


◆「尖閣」から遁走の売国政権

渡部亮次郎


<尖閣ビデオは非公開、「日中」再悪化を懸念
政府・与党は7日、沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の様子を海上保安庁が撮影したビデオについて、公開に応じない方針を固めた。

公開すれば日中両国で相互批判が再燃し、4日の日中首脳会談を機に改善の兆しが出てきた日中関係が再び悪化しかねないとの判断からだ。

国会がビデオ提出を求める議決をした場合などは、予算委員会など関連委員会の「秘密会」への提出とし、限定的な開示にとどめたい考えだ。

衆院予算委員会は7日開いた理事懇談会に法務省の小川敏夫法務副大臣らを呼び、ビデオの扱いについて協議した。法務省側は「中国人船長を起訴するか否かの結論が出ていない段階で、捜査資料を出したケースは今までない」と説明し、現時点での国会提出に難色を示した。与党側も慎重な姿勢を示した。>
読売新聞 10月8日(金)5時14分配信

この答弁からして反日だ。あわてて釈放した船長を起訴する自信もハラも無いくせに「起訴するか否かの結論が出ていない段階で、捜査資料を出したケースは今までない」とは誤魔化しもいい加減にしろ、だ。

今度の尖閣問題について菅首相には国家的見地にたった戦略がまるでない。背負っているのが日本という国家の運命であり、その誇りであるという責任感がまるでない。

7日、偶然、取材できたところによると、最初、菅首相の訪米中、仙谷官房長官は、困り抜いた挙句、民間人の手づるで元中国政府高官に接触。

そのルートで、ASEM会場での「偶然」の温首相との会談設営に成功した。これが「改善の兆し」なんだそうだ。

その結果、菅首相と仙谷官房長官は「これ以上もめさせない」で一致。問題のヴィデオの非公開の方針を決めたしまった。言うなれば「尖閣」を手放す結果を招くかも知れないが、菅政権維持のためには、日中関係を穏便に保つこと、止む無しと決めたのである。

これは明らかな「売国行為」である。或いは「偶然」会談をセットした「根回し」の際、ここまで約束させられた疑いも濃厚だ。「今は書かないで欲しい」というのが、7日取材の中国側の態度だったことからの推測だ。

尖閣諸島が日本固有の領土、東シナ海に領土問題が存在しない事は様々な資料からも歴然たる事実である。たとえばジャーナリストの水間政憲氏が「週刊ポスト」(10月15日号)で明らかにした1960年4月に北京市地図出版社発行の「世界地図集」では尖閣諸島は日本の領土として日本名の「魚釣島」「尖閣群島」と表記されている。

水間氏によれば、その12年後の1972年発行の同じ北京市地図出版社の地図ではいきなり自国領として「釣魚島」「赤尾嶼)とか書き変えてある。

更に驚くべき事に中国は「清」時代の地図の改竄まで行なっているのだ。「目的のためには、どんな手段も正当化してしまうのだ」(水間氏)。

1960年4月に北京市地図出版社発行の「世界地図集」は日本外務省中国課が現在も所蔵しているはず。それなのに、中国と対等に向き合うのが厭だとばかり、遁走した菅首相。さっさと総辞職すべきだ。
私は中国人にされたくない。2010・10・8

◆健康百話  風邪と肺炎にご注意!!

柴谷涼子(感染管理認定看護師)



風邪や感染病が流行し始めました。特にこの時期、朝晩の気温の変化が激しいことに加えて、空気が非常に乾燥するため、風邪の原因になるウイルスの活動も活発になり、風邪をひきやすくなります。

●事前の予防
 外出から帰った後の「うがいと手洗い」が基本です。また、お天気の良い日には、日光浴や散歩など適度な運動をするよう心がけ、入浴により身体を清潔にしておくことも大切です。

●高齢者にとり肺炎は危険な病気
 肺炎はお薬の進歩によって、かなり治療ができるようになりましたが、高齢者にとってはまだまだ怖い病気です。とくに糖尿病や心臓、呼吸器系に慢性的な病気を抱えている方、腎不全や肝機能障害のある方も罹患しやすく、病状も重くなる可能性があります。厚生労働省が報告している人口動態統計でも肺炎による死亡率はここ数年上昇してきています。

肺炎は細菌やウイルスなどいろいろな原因で起こりますが、肺炎を起こす原因となる細菌に「肺炎球菌」があります。

●肺炎球菌による肺炎を予防
 「肺炎球菌」は、健康な人でも鼻腔などに常在する菌です。しかし加齢などにより免疫力が低下すると、病気を引き起こしやすくなります。日本では、ペニシリンという抗生物質が効きにくい肺炎球菌の割合が増加しています。抗生物質の効きにくい肺炎球菌による肺炎に罹患すると、治療に難渋する場合があります。

 そこで、「肺炎球菌」によって起こる肺炎を予防するワクチンが、肺炎球菌ワクチンです。ただし、肺炎球菌ワクチンを接種してもこれ以外の原因で起こる肺炎は残念ながら予防することはできません。
 
ワクチンを接種して得られる免疫は約5年以上持続するといわれています。

次のような方に「肺炎球菌ワクチン接種」をおすすめします。
・65歳以上の高齢者 
・心臓や呼吸器系に慢性疾患のある方 
・糖尿病の方 
・腎不全や肝機能障害のある方

肺炎球菌ワクチンの接種については、最寄りの病院やかかりつけの医師にご相談下さい。
肺炎球菌ワクチンのみでなく、インフルエンザワクチンをまだ接種がしていない方は、是非接種してください。(再掲)

             大阪厚生年金病院 看護部看護ケア推進室

2020年06月28日

◆雀庵の「中共崩壊へのシナリオ(19」

“シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red
Gables/131(2020/6/26/金】旧暦5月6日、五月雨(さみだれ)、梅雨真っ盛り。五月蠅(うるさい)蠅はいないけれど油断すると蚊に刺される。蚊取り線香やアースノーマットをし忘れると痒いし、警戒を怠ったという悔いもあるから落ち込む。自分で自分を責め苛むのだ。


「バーカ、呆けてんじゃね? 痒い経験をいくら重ねても失敗する、学習能力ゼロ、そんなんでアカと戦争できんのかよ、足引っ張んるんじゃねーの? ボク痒くて歩けません、だって・・・笑っちゃうよ。


恩師に厳しく育てられた松陰先生は蚊に刺されても『これは私事、天下国家の大事ではない』と自戒した、眉一つ動かさない。


松陰先生とあんた、月とスッポン、同じ人間じゃねーよ、♪愛想尽かしの言葉が ダメなあんたにおにあいサ・・・世良くんも嗤ってるぜ・・・

根性なしのインポ野郎! 顔を洗って出直してこい!」


ああ、そんなに責めなくても・・・体の欠陥までも・・・もう生きるのが厭になった、遺書を書いて、あいつを責めて責めて責めぬいて、二度と表を歩けないようにしてやる、生き地獄、あいつが苦しむさまを見てやろう・・・フッフフ。


「当てつけ自殺」って日本特有なのか。「鬼神となって恨み晴らさでおくものか」とか。心中も日本産?「ならぬ恋 せめてあの世で 添い遂げん」なんてありそうだ。


WIKIの「世界保健機関による自殺率」を見た。「自殺死亡率は、統計の信頼性や更新頻度が国によって異なるため、単純な比較が難しい。WHOが2014年に発行した『世界自殺リポート』では順位付けはしていない」そうだ。


最新の2016年の人口10万人あたりの自殺率を拾ってみた(馴染みのある国だけ)。


ロシア31.0 韓国26.9 ウクライナ22.4 ベルギー20.7 ハンガリー19.1 日本18.5 フランス17.7 スイス17.2 インド16.3 フィンランド15.9 オーストリア15.6 アメリカ15.3 スウェーデン14.8 タイ14.4 ドイツ13.6 オーストラリア13.2 デンマーク12.8 オランダ12.6 カナダ12.5 ニュージーランド12.1 ノルウェー12.2 朝鮮11.2 中国9.7 イギリス8.9 イタリア8.2


(朝鮮はそもそも人口統計がないし、食糧事情も悪いからまったく当てにはならない)


寒い旧ソ連圏や北欧の自殺率の高さは、心身を温めてくれるウオッカなどによるアル中由来(鬱病、現実逃避)や日照不足の影響だろうか。欧州のリゾートは「太陽がいっぱい」を求める北欧人で賑わっている。友曰く「北欧人は真っ白!」、身体検査したようだ。

韓国は堂々の2位。強者に群がり、弱者は見捨てる、村八分による孤立を恐れる、感情的という社会、国民性ゆえか。

ハラキリ日本も上位だが、そもそも自殺を忌避する文化、倫理がない。それどころか自裁(自分の後始末)を考え、実行する人は敬意を表される、「立派な最期でした」と。


〇〇忌 昨日△△ 明日は□□・・・何十年も祀られる。みんな好きなのである、祀るのも祀られるのも。奇妙な国だが、多くの国民はその国柄を好きなんじゃないか。


些事で自殺すると「ビョーキじゃね?」と軽視されるから、やはりそれなりの大義とか哲学が求められる。努力しないと死後の栄誉は得られない、狭き門・・・あまりにも大変だから凡人はゴールになかなか達せず、「いたずらに齢を重ね」世界有数の長寿国になってしまった。

自裁好き 機会得られず 長寿かな(修)


まったく不本意というか不思議の国のそんなのアリンス、何なんだ、みんな分からないから世界の人も分からない。ビッグバン以前のことが知りたくても「永遠に分からない」のと同じ、考えて考えて、考え疲れるとようやくお迎えの車が来る。

「ずいぶん遅かったねえ」


「大陸の民族は繁殖力が凄いからなかなか回収が追いつかん、優先順位を決めて24時間年中無休でやってるけど、東の果ての小島の日本原住民、歓蛙葦(かんかえるアッシ)族はあまり繁殖しないし無害だからね、どうしても後回しさ。

島国は他民族との緊張が少ないから長生きだね、繁殖の必要はあまりない、食糧生産も少なくて済む、ただ隠れるところがないから襲われると弱いね、陸の孤島のイスラエルのように核兵器を持たないと抑止できない、攻撃力は最大の防御力だ。今のような専守防衛はノーパンミニスカで誘ってるみたい、まるで挑発だ。


長生きは結構だけれど智慧があるから「古老」でね、智慧がなければただの老人。智慧も力もない老人ばかりじゃ亡国さ。若い人が安心して繁殖できるようにするのが現役世代の務め。智慧者を集めて備えるこった・・・


おっと、お喋りが過ぎた、右良し、左良し、後方良し、前方良し、それじゃあ冥土号、出発進行!」


閑話休題。フランスは個人主義で家庭というブレーキが利かないためか、スイスはドラッグの影響だろうか、日本に次ぐ自殺率だ。米加を含めた英国系はプロテスタントで楽天的、もちろん自殺はダメだから?


ドイツ人の自殺率は低い方だが、「俺は正義、死ぬ理由がない」とか言いそうだな。この思い込みの激しさ、単純さは病的で、ヒトラーはそれに乗じた。痴呆症的ダマサレタイ病みたいで、今は病膏肓、アカモドキ≒アカのよう。

(彼らから見れば日本人は理解不能の動物だろうから、ま、お互い様)


イタリア人にはそもそも自殺は似合わないような・・・中共もコロナも恐れないのは明るい性格もあるだろうが、楽天的でケセラセラ、そこまでいくとそれなりに大したものである。アモーレ、アモーレ、アモーレミオ!


こう見てくると日独伊の枢軸国・・・やっぱ、これ、ちょっとヤバイぜ、勝てる布陣じゃなかったなあ。


これからは「中露朝韓連盟」が発足しそうだが、個性強すぎ! やたらと襲う人食いパンダ、悪事のデパート巨大ヒグマ、狂犬病の餓狼、この上なく怪しい妖怪狐・・・最初っからバラバラ!


共産主義では一致しているけれど、そもそも殺し合ってきた敵同士でもあり、自由民主人権法治&反トランプという共通の敵はあっても心の底では嫌い合っている感じ。名ばかり鉄血連盟、信心にニゴリが目立つなあ。


因みに世界全体の平均自殺率は10.6、中国は9.7。中共は「数字は創るもの」だから、平均よりちょっと下げたのだろう。実態は分からない。

長くなったので筆をおくが・・・困ったものだよヂヂイの長ションって誰かが言っていた、後ろがつかえるからね・・・ときどき正気を取り戻すと反省するんだが・・・

ヘーゲルとニーチェがヒトラーを産んだと「第三帝国の興亡」(シャイラー著)にあったなあ、「私は正義」病で干渉好き、共産主義と支那も大好きな騒動士、ドイツ人次第では続編「第三帝国の再興」や「中露独朝韓連盟」もあり得る。

マルクスを含めてドイツ人は「良かれ」と行動して「災難を招く」という残念な生き物みたいだ。小生も自戒しよう。

自由世界の主敵は中共であり、中共応援団の世界中のリベラル≒アカモドキ≒アカも敵である。まず各国有志は各国の中共応援団という「城砦」を崩して応援団を追放する。これはできる。

次いで支那の改革派の大規模デモが本丸北京の中共中央を孤立させる。これはアンチ習近平の派閥が動かなければ絶対に不可能だ。軍隊は勢いのある方に付く。車椅子でも江沢民あたりのアンチ習近平の(ロシアにおけるエリツィンのような)象徴が必要になる。

これが最大の難関だ。


人民を糾合し、軍隊も納得させるような神輿(日本は帝)が今の支那にあるのか。トウ小平クラスの大物が必要だ。英雄は激動期にヒョイと現れることがある。西郷先生や大村益次郎、東郷平八郎・・・天は優れた人材を恵まれるかどうか・・・

この難関を突破しても内紛は収まらないかもしれない。地方軍閥は支那名物だ。習近平一派の軍が辺境で抵抗し続けるならば、ロシア、ドイツなどは「援習ルート」で支援するだろう。だがこれはピンポイント爆撃、露独への経済報復などで抑制できそうだ。

そもそもプーチンは票にならないことには熱意を示さない。ドイツは難民が大好きだから100万人ほど送り込めば中共支援どころではなくなる。怒り狂ったAfDと「私は正義」教のアカが暴れまくり、EUそのものが危機になるだろう。

で、孤立無援の北京・中南海。まさに紫禁城の黄昏だ。司令塔がなくなれば各省は自立の道を探る。蓄財蓄妾美酒美食を復活できる大チャンスでもあるから、独立の動きは活発化する。手本はロシアだ。

<狡猾な一部の人々は、民営化プロセスに乗じ、コネや力や借入金を使って国家資産を破格の安値で買い占め、その過程で莫大な財産を築いた。格差が飛躍的に拡大し、「オリガルヒ」と呼ばれる
新興財閥が国家経済の重要部門を掌握して、多大な富を掌握するに至った>(「権威主義諸国の挑戦
中国、ロシアとリベラルな国際秩序への脅威」アーロン・フリードバーグ著)

まるで明治維新みたい。人類みな兄弟、やることは似ているものだ。



かくして支那は十数か国に分裂して、中共は消える。文化を共有しているために多分、米国式「各州政府と中央政府の連邦国家」になる可能性が高いが、ウイグル、チベット、モンゴル、香港などは完全に独立するかもしれない。

その先は分からない。またガラガラポンがあるかもしれないが、14億の民は資本主義・民主主義国家、自由、人権、法治などをほとんど知らない。普通の国になるまでに50年はかかるだろう。


余程のリーダーがいなければ独裁国家に逆戻りしかねないし、プーチンみたいな強権政治では、命懸けで共産党独裁を倒した意味がない。21世紀最大の事件がソフトランディングするよう、あの世で祈るだけだな。(2020/6/26)


◆「在独米軍を削減する。とポンペオ国務長官

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)6月27日(土曜日)通巻第6558号  <前日発行>

「在独米軍を削減する。その兵力をインドへシフトさせる」とポンペオ国務長官
中国の脅威がインド、ベトナム、マレーシアに迫っている

「負担が少なすぎる」

かねてからトランプ政権はドイツに苦情を述べてきた。
在独米軍経費の一部を負担せよという要求だが、ドイツは何処吹く風と受け流してきた。先週、トランプ大統領は在独米軍の9500名を削減すると一方的に発表した。ところがEU議会も沈黙、NATOも気にしている様子がない。

6月26日、ポンペオ国務長官は「中国の軍事的脅威がインド、ベトナムなどに迫っている。中印国境のラダック地区では軍事衝突がおきた。在独米軍の削減兵力を、中国の脅威に対応できるために移動する」として、候補地にインド、ベトナムなどをあげた。

米軍の駐留は主権にかかわる大問題であり、ベトナムやインドのようなナショナリズムが強い国が、すんなりと外国軍の駐留を受け入れる筈はないだろう。かのフィリピンだって米軍を追い出したのだから。

ましてや安保条約の締結も必要となる。

あまつさえ米軍の移動は国防省ペンタゴンの管轄であり、国務長官と雖も、この発言は越権行為だが、ポンペオをなじる声は聞こえない。

インドの最有力英字紙『ザ・タイムズ・オブ・インディア』(6月27日電子版)は、1面トップで、この報道を行った。

他方で、ポンペオ国務長官はハワイに於ける米中外交首脳会談が成果なく終わってことを踏まえて、EUと中国を議題とする対話を開始するとした。