2020年11月18日

◆政治家・森田健作の功績と汚点

                        内田 誠


「熱血漢」のイメージはなぜ消えたか?

08.10_副總統接見「日本千葉縣知事森田健作訪團」_(28272292543)

来年4月に任期満了を迎えるs知事が4選への不出馬を表明しました。会見
では「身の丈以上のことをできた」と自己評価しましたが、マスメディア
はその仕事ぶりをどう伝えてきたのでしょうか。

ジャーナリストの内田誠 さんがメルマガ『uttiiの電子版ウォッチ
DELUXE』で朝日新聞の記事を検 証。台風被害時の対応で「熱血漢」「正
義漢」のイメージが消え失せ、 「ぼんやり」してしまった人となりと仕
事に迫ろうと試みています。

知事選不出馬を決めた森田健作千葉県知事を新聞はどう報じてきたか?

きょうは《朝日》から。知事選への不出馬を決めた森田健作知事についての
記事が出ています。菅義偉首相との関係などについて書かれていますが、
私たちがこの人について覚えておくべきことは何なのか、検索の力で明ら
かにしてみることにしましょう。きょうの検索ワードは「森田健作」です。

《朝日》のサイト内には333件、この1年に限った新聞記事検索では209件
ヒットしました。多いようですが、同一イベント内に複数の記事が重なっ
ている可能性が高いので、この333件をザザッと見ておくことにします。
まずは今日の記事。見出しから。


森田知事、4選不出馬を表明 千葉県 首相は「もう1期やったら」

千葉県の森田健作知事は、来春の千葉県知事選に立候補せず、3期12年で
退任へ。森田氏が国会議員に転身した頃から親交がある菅義偉首相から
は、「もう1期やったら。応援に行くぞ」と言われたが、退任する意思を
伝えたと定例記者会見で語ったという。

森田氏は「前回の選挙で『3期目は集大成』と話してきた。公約と同じぐ
らい重い言葉だった」と説明。この時期に不出馬を表明したのは、台風災
害の時期が過ぎたことなどを挙げたという。

●uttiiの眼

森田氏といえば、数々の映画やテレビドラマに出演し、
「熱血」漢の役ど ころで知られた俳優だが、90年代には参議院議員、衆
議院議員を経て2005 年に千葉県知事に立候補。その時は敗北したが、
2009年から連続で3回当 選という経歴の持ち主。

4期目不出馬表明のタイミングについて「台風災害の時期が過ぎた」から
だという説明の背景には、本当の理由を隠すためとも見られるが、昨秋の
台風災害のときの行動について様々批判されたことがあるのかもしれない。

「俳優としての知名度」は政治家としても貴重な資産だろうが、それ以外
にこの人の政治家としてのパワーの根源に何があるのか、詳らかにしな
い。かなり不思議な政治家…というのが私の印象。

【サーチ&リサーチ】

*最も古い記事は、県警OBが3人常駐する「防犯ボックス」が、柏市に設
置されたときの開所式。2015年11月で、森田氏は既に県知事2期目。以
下、いくつか問題となったケースを拾ってみる。

2016年2月5日付

「環境省が茨城県に、東京電力福島第一原発事故で出た放射性物質で汚
染されたごみ(指定廃棄物)の分散保管を認める考えを示した」ことで、
1カ所での集約を前提にしてきた千葉県内にも波紋が広がったという。

県 内では計約3690トンを保管してきた。搬出せずにそのまま保管し続け
るこ とになるのではないかという疑念。森田知事は「環境省は、千葉県
におい ては今まで通り1カ所での処分の考えは変えていないと聞いてい
る」とい う反応。

*県立の行徳野鳥観察舎が耐震基準を満たしていないということで2015年
末に休館。存続か廃止かが議論になった。(その後、市川市立で復活)。
知事は「担当課にしっかり検討してもらい、後日、に回答する」と。


*船橋オートレースが廃止されるにあたり、最終レースの折に挨拶した森
田知事に「帰れ!」などの声。
at 08:04 | Comment(0) | 内田 誠

◆リハビリって、再び生きること

向市 眞知 (ソーシャルワーカー)


「リハビリ」という用語は訳さなくてもよいくらい、日本語になってしまいました。しかし、この用語がとてもくせものです。皆がこの用語の前向きなところにごまかされ、便利に安易に使ってしまいます。


医師は最後の医療としてリハビリにのぞみをつなげる言い方をします。家族は家にもどるためにはリハビリを頑張ってほしいと期待をかけます。患者様もリハビリを頑張れば元どおりになれると思います。リハビリとは「再び生きる」という用語と聞きました。この概念で考えるととても幅広い概念です。


病院にはリハビリテーション科があり、そのスタッフには理学療法士、作業療法士、言語聴覚訓練士という、国家資格をもった専門技師がそろっています。身体機能回復訓練に携わるスタッフです。医師が「リハビリ」という用語を使う場合にはこのようなリハビリテーション科のスタッフによる訓練をさすだけではなく、「再び生きる」心構えをもちましょう、という意味を含んでいる場合が多いのです。


しかし、患者様、家族様のほうは、リハビリは療法士がするものと思い込んでいるケースが多いように思います。よく言われるのに「リハビリが少ない」、「リハビリをしてもらえない」というクレームがあります。療法士がするものだけがリハビリなら、診療報酬上点数がとれるのは一日20分から180分です。


「リハビリを受けさせたいから入院させてほしい」とよく言われますが、一日の何分の1かの時間のリハビリだけで「再び生きる」道のりを前に進むことはむずかしいものです。あとの時間をベッドに寝ているだけでは何の意味もありません。「リハビリのために入院している」というだけの安心感の意味しかありません。


いくら日本一の理学療法士の訓練をうけたといっても、患者本人が「リハビリをする(再び生きる)」心構えになっていなければ、空振りに終わってしまいます。マヒした身体に対して、拘縮してしまわないように理学療法士が外から力を加え訓練をすることはできます。でも、訓練が終わって身体を動かさなければもとのもくあみです。


しかし、言語訓練はそうはいきません。本人が声を出そう、話そうとしなければ訓練になりません。「絶対話すものか!」と口をつぐんでいる患者様に訓練は意味をなしません。まずは声を出してみよう、話してみようという気持ちになるように心理的にリラックスしてもらうことから訓練を始められると聞きました。


このことからわかるように、リハビリは本人次第なのです。そしてやはりリハビリも療法士と患者様の協同作業です。療法士さんの訓練の20分が終われば、患者様自らがもう一度リハビリのメニューをくりかえしてやってみることや、家族が面会時間に療法士に家族ができるリハビリを教えてもらい、リハビリの協力をしてみるなど、何倍にもふくらませていくことがリハビリの道のりなのです。


療法士さんまかせにしないこと、繰り返しやっていくこと、退院しても療法士さんがいなくてもリハビリ、再び生きる道のりは続いていること、それを実行するのは自分であることを忘れないでいてほしいと願っています。


更にこの認識が重要になってきています。療法士による機能回復訓練が継続してうけられる回数の上限が疾病により90日〜180日と定められました。これ以上の日数の訓練を続けても保険点数がつかないことになりました。医療機関は保険がきかなくなればリハビリを打ち切らざるをえません。

患者様も10割自費で料金を支払ってまでリハビリを続けることはできないでしょう。リハビリは入院の中でしかできないものではなく、退院しても自宅でもリハビリを続けていくいきごみが大切です。

2020年11月17日

◆法廷闘争と左翼メディア

Andy Chang


AC通信 No.815 (2020/11/14)

今日は土曜日で朝からワシントンD.C.にとらんンプ支持者の抗議デモの
群衆が集まっている。午後2時からデモが始まると言われていたのに早朝
から街路を群衆がトランプの旗 を掲げて歩き回っている。

テレビ記者の報道ではこのデモンストレーションがかなりの人数になると
予 想している。しかし左翼の新聞はバイデンが既に閣僚の物色に入った
とか大統領命令でトランプの行政 命令をストップさせるとか、警察の予
算、軍隊の予算をカットするなどと報道している。

メディアはバイデンが既に次期大統領になったと宣伝して国民を納得させ
ようとしている。トランプの法廷告訴は始まったばかりだが、左翼メディ
アはトランプ側の選挙違法の根 拠が薄い、または確実な証拠がないとし
ている。

日本や台湾のユーチューブを見れば同じアメリカ選挙の報道でも違った印
象を与える。トランプは敗北宣言をしていない、違法の証拠はたくさん上
がっているとしている。つま りユーチューブはトランプ支持、アメリカ
のメディアはバイデン支持と明らかな違いがある。台湾人は ほとんどト
ランプ支持だが、面白いことにアメリカに移住した中国人の大多数もトラ
ンプ支持である。

アメリカ全国50州の計票が終わっていよいよ法廷に告訴を持ち込むように
なったばかりで、法廷闘争の結果がどうなるかは未定の上に、選挙違法は
みな民主党州で起きたのだか ら州の地方法廷で敗訴になる可能性が高
く、トランプ側が敗訴になれば最高法廷に上訴して最終結果を 争う。だ
から左翼が早く敗北を認めろと要求しても簡単に決着がつくとは思えない。

選挙違法の証拠は数百件と言われるほどたくさん上がっている。法廷に提
訴された案件は今では20件ぐらいあるとされている。選挙委員会や郵便
局などの被告側は確証がない と言い張っている。

違法の種類を大まかに区別すると(1)主党州の司法長官が勝手に郵便票
の受け取 り日を法廷投票日の後までと変更したこと、(2)インチキ投
票、署名がない不合格票などを計上した こと、(3)郵便投票の日付け
を違法に変更したこと、(4)計票ソフトでインチキ操作ができるこ
と、(5)計票所で公開計票を拒否して密室計票したこと、(6)数学
的、統計学的に不可能な93%の 投票率、(7)計票の最中に停電が起
きた、トランプの票がバイデンに計上されたなど、(8)違法を 宣誓証
言した人がペンシルベニア州ミシガン州、ウイスコンシン州、ジョージア
州などで多数いる、告 発の内容を否定させるように証人を脅迫した録画
もある。こんなことが「世界で冠たる民主国家アメリ カ」で起きたので
ある。

ペンシルベニア州は最も多くの違法訴訟を記録していて、州の司法長官が
郵便投票の締め切り日を勝手に変更した憲法違反、郵便局の上司が遅れて
きた郵便投票を集めて日付をか えた、職員に規定期日の後に受け取った
票を集めろと命じたとか、証言を否定するよう脅迫した事件、 密室作業
などが告訴されている。既に15件の訴訟案がある。

ジョージア州は既に再計票が始まっているが、計票中に停電が起きたと
か、計票の手続きを変えるよう指示したこと、複数の老人ホームから突
然、94万人が郵便投票した疑惑な どが起きている。また、投票用紙にバ
イデンだけに投票してその他数十件の投票欄が空白となっている 票がた
くさんある。

ウイスコンシン州では投票率が90%という異例さや、水増し票、署名のな
い不合格票を計上したこと、早朝4時にバイデン票が突発的に増えたこと
などで共和党側は再計票を要 求しているが、再計票になるかはわかって
いない。

ミシガン州も違法な密室作業、Dominion と呼ぶ計票ソフトの違法操作な
ど疑問が多い。

これらの問題州の再計票の結果でトランプ勝利となる可能性はあるが、そ
れにはこれらの問題州は再計票を行うことが先決条件である。民主党州の
法廷で却下されれば最高裁ま で持ち込む必要がある。

選挙に直接的決着を与える違法はDominionと言う計票ソフトである。
Dominion計票ソフトと計票機は中国のソフトと中国製パーツが入っている
らしく、中国の選挙介入もある と言われているが、左翼メディアは総力
をあげてソフトに異常はなかったと報道している。果たして そうだろうか?

最初にソフトの問題が発覚したのはミシガン州のある郡の計票機で、トラ
ンプの6000票がバイデン票に変更されていたのが発覚したからである。こ
れは直ちに「単なるエ ラー」として改正されたが、このソフトを使って
いる開票所は47郡もあることがわかり、やがて全国で28の 州がこのソ
フトを使っていたことがわかった。

メディアは総力をあげてソフトに異常はなかった、ソフ トでインチキを
した証拠はないと否認した。ソフトに問題があれば今年の選挙は完全に無
効となるから 左翼はシャカリキになって否定するわけだ。

そこへ突然、新しい情報が入ってきた。

アメリカのGeteway PunditとGeller Report、Zeynep Mol @mol.zeynepな
ど複数の新聞社の報道によると、13日にドイツのフランクフルトのNATO
米軍がスペインのScytl と言うソフトウエア会社を急襲し、会社のサー
バーを押収したと言う。このサーバーこそがDominionソフ トで、報道に
よるとDominionはアメリカの計票結果をヨーロッパにある会社がこっそり
変更す ることができると言うのだ。

米軍がフランクフルトのソフト会社を急襲した事実を発表したのはLuouie
Gohmert上院議員である。

Geteway Punditの報道によると11月3日の投票結果は実際にはトランプ
410票でバイデン125票、つまりトランプ大勝利だったが、Scytl社が
Dominionソフトと使って欧州か ら遠距離操作で現在の結果に作り上げた
と言う。これが真実とすればとんでもない大事件だが、ドイツ に駐留し
ているNOTO米軍がScytl社を突襲したのは事実らしい。

さらにこの記事によると、数日前にポンペオ国務長官が自信満々と「トラ
ンプ大統領の第二期外交計画を進めている」と発言した理由は彼が急襲計
画の主催者だったからと言 う。おまけに投票日の2日後にトランプ大統領
が突然エスパー国防部長を解任した理由はエスパー氏が米軍 の急襲に不
賛成だったからと言う。

また、記事によるとポンペオ国務長官は米軍の突襲計画をCIAに通 知しな
かった、その理由はCIAの誰かが機密を民主党側に漏らす可能性があった
からと言う。

まだ少しある。この選挙に中国が介入していた可能性がある理由は、投票
日の二週間前の10月20日に中国のPARAGON社がスペインのバルセロナにあ
るScytl社を買収したからであ ると言うのだ。

Scytl社にはマイクロソフトのビル・ゲイツが4000万ドルを投資していた
とか、反ト ランプのジョージ・ソロスも
介入していたなども報道している。ここに書いた情報は本日14日にアメリ
カのブログと在米中国人のユーチューブに発表されたものでアメリカん左
翼メデイアは何も報道して いない。

この突発的なニュースが信用できるかどうかは今後の発展を見ればよい。
しかしこれが真実とすればバイデンの当選は一挙に崩れ去り、これからイ
ンチキ選挙の犯罪調査に関わる ことになる。今年の選挙は無効と判定さ
れる。

選挙が無効と判定されればどうなるか。憲法によると選挙が無効と確定し
たら国会議員が投票で大統領を選出する。しかもこの場合は国会議員の全
部が1票の投票権をつので はなく、各州の議員が1票を投じるのである。

つまり一州に1票だから多くの州で勝利したトランプが当 選する。結果が
どのように発展するか今のところ全く五里霧中である。
at 08:26 | Comment(0) | Andy Chang

◆バイデン「次期大統領」、アジア外交重視を謳いだした

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)11月14日(土曜日)弐 通巻第6699号   

アジア・ピボット、リバランスを言ったオバマ外交踏襲か、一歩踏み 込
むのか

 中国に甘く、何事にも融和的だったオバマ前政権のアジア外交はジグザ
グ路線を描き、この一貫性の欠如、曖昧な米国の態度が中国を増長させ
た。南シナ海を「中国の海」と化かしたのはオバマの不手際だったと言っ
て良いだろう。

そのオバマ政権でナンバー2を8年間も務めながら、中国とはずぶずぶの
癒着関係を維持していたのがバイデン元副大統領である。

ところが、予想だにしなかった政権獲得が視野にはいると民主党内の劇的
な反中という空気の変化を敏感に嗅ぎ分け、中国との対決姿勢を強め、ア
ジア外交に力点を移すとして日本、韓国についで豪のモリソン首相とも電
話会談を行った。

トランプの掲げた「インド太平洋戦略」重視を踏襲する姿勢だが、もっと
踏み込んだ政策に移行する等と観測筋が報じている。

さてはて、息子のス キャンダルを握っているのは中国である。中国が激
怒してスキャンダルを 暴くような事態となれば、たちまち窮地に陥る可
能性もある。

さて、次期政権で国務長官に噂されるスーザン・ライス元大統領補佐官は
問題が多い人物である。

 スーザン・ライスは黒人女性。スタンフォード大学からオックスフォー
ド大学に学び、1988年の大統領選挙でデュカキス(マサチューセッツ
州知事)が候補になったときに政策担当顧問(結果はブッシュに惨敗)、
ついで、クリントン政権で国務次官補(アフリカ担当)、ブッシュジュニ
アにゴアが負けると、下野してマッキンゼーなどを渡り歩き、オルブライ
ド国務長官との深い付き合いからオバマ政権では国連大使に抜擢された。

リビアゲートでヒラリー国務長官の失脚にともない、有力視されていた
国務長官を自ら辞退したが、すぐさまオバマ大統領の安全保障担当補佐官
として外交を担った。

だがライス女史は柔軟性に乏しく、頑迷な態度がうかがえるところから共
和党は、もし彼女が国務長官指名となれば、真っ先に上院の指名公聴会阻
止に動きそうだ。    
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜☆書評 しょひょ
う BOOKREVIEW 書評 
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国譲りの背景にあった神武天皇 vs 長髄彦(ナガスネヒコ)邪馬台国
は大和の地にあったトカ。出雲系の神々との接点を探る

  ♪
村井康彦『出雲と大和』(岩波新書)
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ベテランの歴史家が大和政権、神武天皇即位に関連する神話を、各地に
実地踏査を重ねながら、出雲と大和政権の関係を考える旅日記風の考察
で、2013年の初版以来根強く売れているという。

評者(宮崎)は必要あって本書を購い、読み進めるも、なぜか名状しが
たい違和感があった。

それは何なのかとあちこちで考えながら、ようするに著者は邪馬台国が大
和にあったという奇説を展開しており、現地踏査もさりながら『魏志倭人
伝』をなぜか金科玉条として扱っている点だということが分かった。

魏志倭人伝はシナの作文であり、原作者が伝聞をあつめたもので、信憑
性は薄いうえ、卑弥呼がいたかどうかも定かではなく、ワンノブゼムとし
て扱うのが、本来の歴史家の態度ではないか。

そのことは措くとして、神武天皇に歯向かったナガスネヒコ。このため
神武天皇は大阪湾に進入しても生駒山を越えることが不可能と知って、和
歌山から熊野灘を迂回して、新宮あたりから吉野を超えて大和へ這入った。

本書は、このナガスネヒコ勢力こそが邪馬台国の軍勢であったという仮説
を立てる。

 「この生駒の戦いが注目されるのは、長髄彦(ナガスネヒコ)が神武の
侵攻を予め察知して待ち構えていたことである。邪馬台国としては神武軍
の侵攻を生駒でくいとめることが最初で最大の課題だからである」 (107p)
神武天皇は船団を率いて迂回し、吉野から飛鳥へ入る
 

ところが、ここでまたもナガスネヒコと土蜘蛛族、葛城などの抵抗に遭う
のだ。ややあって抵抗勢力がナガスネヒコを謀殺し、神武天皇に付いたこ
と。大神神社に縁の深い娘と政略結婚することで、ようやく大和朝 廷の
基礎が固まった。つまり神武天皇は飛鳥の先住豪族からみれば、まぎ れ
もない「外来政権」であり、伝来の出雲の勢力範囲が神武勢に取られた
ことを意味する。
 
神武天皇がおおきく迂回した熊野も、大神大社も出雲系であり、出雲が国
譲りという美談が成立する。そして出雲と同盟関係にあった高志国と、そ
の山あいに拡がった信濃の平定が、次の課題となった。

「信濃は出雲にとっては東限の、重要な土地であった」

「信濃は、大国主神と高志の沼河比売との間に生まれた建御名方神(タケ
ミナカタノミコト=長野県諏訪大社の祭神)が治める国で、『古事記』に
は、国譲りに反対した建御名方神が天の使者建御雷神(タケミカヅチ)に
負けて信濃に逃げ、国譲りを誓約したとする」(66−67p)。 

かくして信濃といえば諏訪大社である。

評者、晩秋の休日を利用して、この本を片手に下諏訪、上諏訪を歩いた。
 
大諏訪大社は全国四万六千社の八幡様の総本山である。この諏訪大社は下
諏訪に二つ、上諏訪、そして茅野の4つに分散しているが、いずれも参詣
客が多い。

 下諏訪の南に上社、茅野市に前宮、そして下諏訪に春社(上社)、秋社
(下社)がある。もっとも混雑するのは秋社である。

日本一大きいとされる青銅製の狛犬が参詣客を迎える。いずれも神楽殿、
拝殿はあるが、本殿はなく、これを諏訪式という。

祭伸はタケミナカタノカミ(建御名方神)とサカトメノカミ(八坂刀売
神)を祭る。上社が男神、下社が女神を祭ると古代より言われてきた。観
光、見学客を引きつけるのは、その巨大な注連縄である。

タカミナカタノカミは古事記に拠ると、大国主命(オオクニヌシノミコ
ト)と高志沼河姫の子とされるが、となれば高志国と諏訪の大王とが政略
結婚を意味し、出雲との連携を窺わせる。ともかく歴史学界では様々な説
があって、まとまっておらず、またサカトメノカミは記紀に記載がない。
辛うじてその存在が書かれるのは風土誌などであり、信濃固有の神ではな
いかとする説もある。

いずれにせよ、四つのお社を巡って、もっとも霊感を感じたのは下諏訪
の下社(秋社)だった。

古代からの神々の息づかいが感じられるようだったのは錯覚なのか。駅か
ら商社を歩いたが、この道は旧中山道である。旅籠や茶店、団子屋さんは
喫茶店を兼ねていた。
            
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 ■宮崎正弘独演会のお知らせ  
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第162回東アジア歴史文化研究会のご案内
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今年最後の研究会は、中国ウォッチャーの第一人者としてお馴染みの宮
崎正弘氏に「アメリカ大統領選とその後 2021年国際情勢を占う」のテー
マで語っていただきます。

今年のアメリカ大統領選は前代未聞の状態が続いております。バイデンが
勝利宣言をしましたが、トランプはいまだ負けを認めておらず、民主党の
不正選挙に対して訴訟を起こしているようです。

しばらくはこの状態が続くようです。

バイデンが来年1月20日アメリカ大統領に就任すれば、日米関係、米中関
係、ひいては東アジア情勢はいったいどう変化するのでしょうか。この度
も日本のメディアでは報道されない情報を交えつつ、情勢をわかりやすく
分析をしていただきます。

          記
日 時  12月1日(火)午後6時30分〜8時45分
場 所  常円寺・祖師堂地下ホール
     (新宿区西新宿7-12-5 電話03-3371-1797)
演題   「アメリカ大統領選とその後 2021年国際情勢を占う」
講 師 宮崎正弘氏(作家・評論家)
参加費 2,000円
連 絡 東アジア歴史文化研究会(事務局長:花田 成一)
TEL:080-7012-1782
Eメール:e-asia@topaz.ocn.ne.jp
 どなたでも、予約なしで御参加いただけます
  
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★西村眞悟の時事通信    ★西村眞悟の時事通信 
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我が国土尖閣は、我が国が守る!なんたる電話会談か
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令和2年11月13日
(金)

今朝(十三日)の新聞一面を見て、少々、苦々しい思いがするので、や
はり書いておく。その一面に大書されているのは「バイデン氏、尖閣に安
保適用確約 首相と電話会談」。

この電話会談は「日本側から求め、約15分間行われた。」と記されてい
る。そして同席した官房長官と外務省が、記者に報告した会談内容が書い
てある。それを読売新聞は日米関係全般、尖閣防衛、国際的な課題(ウイ
ルスなど)への対処、日本人拉致問題と報道し、産経新聞は、さらに加え
て「バイデンと女性初の副大統領ハリスへの祝意伝達」とある。

通訳をいれた15分間の会談で、これだけしゃべれるわけねえだろう、と
思うが、それはともかく、何故、苦々しい思いがするのか書いておく。

第一に、現在のアメリカの大統領はトランプ氏であり、その任期は来年
一月二十日までだ。現在のバイデン氏は、アメリカメディア界のほとんど
を占める左翼メディアのキャンペーンに乗って、選挙管理委員会の正式発
表を待たずに「勝利宣言」をして、各国首脳との電話会談などの「当選」
の越権的既成事実を積み上げているに過ぎない。つまり焦っているのだ。
何故、焦っているのか。大統領選挙に大規模な世紀の不正があったことが
明らかだからである。

従って、この度の菅総理側(日本側)からのバイデンに対する電話会談
の申し入れは、極めて不適切であり危険な火遊びである。我が日本が、ア
メリカの左翼メディアとリベラルのキャンペーンに乗ってバイデンの越権
的既成事実積み上げの手伝いをする必要がどこにある!

現在、トランプ現大統領が、1月の「大統領を決める下院議員選挙」で大
統領に再選される道がまだ閉ざされてはいない。

バイデンが、「尖閣に日 米安保適用」と言ったことを喜んでいる菅内閣
よ、中共(中国人)は、相 手の「虚を突いて目的を達する」ことを常と
するのだ。明日、中国軍が、 我が国の海上保安庁の巡視船を撃沈してか
ら、上陸用舟艇で陸兵を魚釣島 に上陸させてきたらどうする。

トランプ現大統領に、「日米安保適用?あ れは、バイデンという野郎
(爺)が言ったことで、俺が言ったことではねえ」と言われたらどうする。

そこで、もう一つ、苦々しく思ったことを記しておく。

我が国の総理大臣たる者、まだ大統領になっていない男と、何と情けな
い会話をしてくれたのか!そもそも、我が国土は我が国が守るんだ。即ち
総理大臣たる者は、断固として、つまり命を懸けて、尖閣を守る責務を国
家から付与されている。

その我が国の総理大臣が、たった15分の電話会談で、大統領になって い
ない、会ったこともない他国の男に「尖閣を守ってやる」と言われて
ホッと安心するなよ!

マスコミも、菅氏と外務省の手柄みたいな報道をするな。この状態を中
共に晒していたら、本当に中共がくるぞ。

16日朝の「尖閣、日米安保適用」の大見出しをみて、菅内閣も安倍内閣ま
での従来通り、尖閣防衛をアメリカさんが来てくれると信じて、海上保安
庁の巡視船に任せたままの体制でいけると安堵したのかと苦々しく思った
次第だ。
そこで、再び、言っておく。

菅総理大臣、

この年末から年始にかけてが、一番危ない。海保の巡視船に任せる従来の
惰性、即ち、中国海警局の公船(つまり軍艦)が連日、我が国の領海と接
続海域に遊弋し続けているのに、それを断固として阻止することが出来な
い体制から脱却し、陸海空自衛隊を以て国土である尖閣防衛体制に入られ
よ。尖閣領空に侵入する中国軍機、領海に侵入する中国軍艦艇に対する交
戦規定(ROE)を現場の自衛隊各部隊に徹底させられよ。

アメリカが大統領選挙の混乱の渦中にある今こそ、決断する時だ。

断ずるに当たって断じざれば、却ってその乱を受く! 平和を望むなら
ば、戦に備えよ!
 (にしむらしんご氏は元衆議院議員)

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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読
者之声
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(読者の声1)幕末の頃、黒船という軍艦がやって来て準備の出来ていな
い、つまり非軍備の日本は植民地になる運命になっていたが、米国の南北
戦争(内戦)が始まり、米国内は開国以来の大混乱になり、その結果、日
本は数年のありがたい準備期間を天から授かった。

現在のトランプ氏再選の「内戦」も日本に、世界に対する「不干渉」をも
たらすであろう。無い袖は振れない。

バイデンかトランプか、はあまり重要ではない。顕在化した選挙戦、 CCP
菌、はいわば、バブルを潰す一本の針にすぎず、米国の膨大な恒常的 な
赤字、民間企業、国民の負債、ドルの基軸通貨としての信用、などな
ど、累積し放置して来た問題が崩れる時でもある。それは無論、日本でも
世界共通する問題。

無論、この機会を狙って今回の黒船は西から攻めてくる。どんな神風が果
たして吹いてくれるのだろうか。三峡ダムの辺りに大雨を、全世界が一団
となって祈願致しませう。(KM生)

  ♪
(読者の声2)今夜(11が多雨14日)21:00から、NHK・FM放送(ラ ジ
オ)で、「三島由紀夫と音楽」が放送されます。
https://www4.nhk.or.jp/classicmeikyu/
    (浅野正美。三島研究会幹事)

  ♪
(読者の声3)私共の仲間内の浅野和生・平成国際大学教授(一般社団法
人日米台関係研究所理事、日本李登輝友の会常務理事)の論考です。是
非、「国際情勢解題」の読者の皆様にも御一読頂きたく。(在台湾・高
雄。梅原克彦)

【浅野和生】蔡総統の「バトル・オブ・タイワン」演説
香港の戦いは終わった これから台湾の戦いが始まる
         平成国際大学教授 浅野 和生

10月10日、例年のごとく、台湾の蔡英文総統は中華民国の双十国慶節で
国民にメッセージを発したが、今年の蔡英文演説は、「バトル・オブ・タ
イワン(Battle of Taiwan)」の呼び掛けとして歴史に刻まれるかもし
れない。

今から80年前、第2次大戦の幕開け、ポーランド侵攻で勝利したドイツ
軍が、ベルギーに侵入すると、イギリスでは対独宥和《ゆうわ》政策のチェ
ンバレン首相が辞任し、対独強硬派のチャーチルが代わって首相に就任した。

<<「心理戦」仕掛ける中国>>

1940年5月下旬、ドイツ軍によってダンケルクに追い詰められた英 仏軍
は、軍用船に加えてヨットや漁船まで動員し、イギリスに向けた必死 の
撤退作戦を決行した。

撤退終了の6月3日、チャーチルは「ヨーロッパ の大部分の領土と歴史
ある名高い国々が、嫌悪すべきナチのゲシュタポの 手に落ちても、我々
は怯《ひる》まず、最後まで戦い続ける」と宣言し、 「万一英本国の大部
分が征服され餓えることになっても、海の彼方の帝国 は、いつか新大陸
がその軍事力をもって旧大陸の救出と解放に乗り出す時まで、わが艦隊を
武器に戦い続けるのだ」と訴えた

さらにドイツ軍のパリ入城後の6月18日、チャーチルは下院で「フラン
スの戦いは終わった。イギリスの戦い(Battle of Britain)が今や始
まろうとしている」「キリスト教文明の存続、われわれイギリスの生命、
諸制度、わが帝国の歴史はこの戦いに懸かっている」と述べ、「心を引き
締めて各人の義務を果たそう。もしイギリス帝国が1000年後まで続い
たら、その時の人々が『これこそ彼らのもっとも輝かしい時であった』と
言わしめようではないか」と国民に呼び掛けた。

さて、6月30日、香港の国家安全維持法が発効し、香港の自由と民 主、
法の支配は終焉《しゅうえん》を告げた。香港の戦いは終わった。そも そ
もマルクス・レーニン主義と「習近平の中国の特色ある社会主義」を
もって世界の覇者になろうとする中国共産党は、「超限戦」として、通常
戦に加えて「世論戦、心理戦、法律戦」の「三戦」を戦っている。弾の飛
び交わない「法律戦」では、北京政権の思い通りに法律一本制定すること
で勝敗を決することができるのだ。

今や連日、中国軍機が台湾上空に迫っている。10月7日に台湾の 厳徳発
国防部長(国防相に相当)は、今年に入ってから中国の軍用機 1710
機、軍艦1029隻が台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入し、 うち
217機は太平洋側にまで回り込んで台湾南西のADIZに入ったと 発
表した。

9月以後、中国軍機の台湾に対する敵対的行動がにわかに活発 化してい
るが、これは軍事的脅威であるだけでなく、中国が仕掛けた「心 理戦」
でもある。香港の戦いが終わった今、台湾の戦いが始まったのだ。

さらに中国は、10月26日からの5中総会で「15年計画」を示し、習近平
長期政権の布石を打った。また、2027年に向けて「強軍思想」の徹底
と、最新の科学技術を用いた軍の現代化を急ぐ方針を明示したが、ここか
らは今世紀半ばまでに「世界一流の軍隊」を実現し、覇権に手をかけよう
とする習近平国家主席の意図が明らかである。

これに対して蔡英文総統は冒頭の演説では、新型コロナウイルスとの闘
いでの台湾の勝利を祝し、自主防衛力の強化を謳《うた》った後、次の言葉
で締めくくった。すなわち「20年後の台湾人が2020年を振り返ったと
き、あの年、私たちが時代の転機をつかみ、変化の中で勇敢に前進し、課
題を克服し、足枷《あしかせ》から脱したからこそ、自分たちは自らの意思
で未来を選択する機会を持てるのだ、と思われるようにしようではない
か」と。

<<「今が正念場」との訴え>>

80年前、チャーチルは1000年後のイギリス人の目を意識したが、蔡 英文
総統に1000年後を語るゆとりはない。しかし、台湾がBattle of  
Taiwanに勝利すれば、20年後の台湾人は「2020年の台湾の決断」を 祝う
ことになるだろう。

「新大陸が救出に乗り出してくれる」ことが必須 だが、そのためには台
湾自身が戦いに備え、自ら戦わなければならない。 だから、チャーチル
の故事に倣って、蔡英文総統は「今が正念場だ」と台 湾人に呼び掛けた
のである。
 日本はこの危機感を共有できているだろうか。

  ♪
<編集部からお知らせ> 桜チャンネルで、「宮崎正弘 vs 福島香
織」憂国忌の広報番組(7分ほど)です。
https://www.youtube.com/watch?v=hxbHHzdubfk

また「松田学チャンネル」で宮崎正弘との討論「バイデン以後の世界」
(40分)がユーチューブでご覧になれます。
『最悪に備えよ トランプはコロナとリベラルメディアに負けたのか!?』 
ゲスト:評論家 宮崎正弘氏
司会:松田政策研究所 代表 松田学
https://www.youtube.com/watch?v=WxH58P9M0oU
<主な内容>

・米国大統領選挙は混迷を極めています。様々な見方がある中で今回は評
論家の宮崎正弘氏にお聞きします。春先までは候補者も決まらなかった民
主党に今回なぜ負けているという状況になっているのか?
大きな原因はコロナとリベラルメディアの反トランプにあるのではないか?
日本はバイデン政権に移行した場合の最悪を想定し備える必要がある。

◆雀庵の「中共崩壊へのシナリオ(105」

“シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red Gables/204(2020/11/13/金】1977年頃、JALの広報宣伝
部を訪ねたら同期のA君がいて、機内誌の編集で制作会社から出向してい
るという。よもやま話の際に、A君が「産経の記者でとんでもないゴロツ
キがいる。広報部員に居丈高に『記事を書いておけ』と命令し、自分は
マージャンに興じている。何なんだ?!」と憤慨していた。


運輸省の記者クラブでも省内の専用記者室で皆さん、マージャンを楽しん
でいたと先輩のBさんが言っていた。当然、賭けマージャンだが、仲は良
くてもライバルだから、敵が何を追っているかを探る場でもあったろう。
ピンと来てさきがけで記事にして「ロン! 雉も鳴かずば撃たれまいに、
また勝っちゃった」なんて・・・「記者クラブは閉鎖的だ」とクラブ利権
に与れない社は非難するが、大体が「それならオタクがクラブを創った
ら」と反撃されるのがオチだ。



官庁や財界の主要なクラブだけでも100〜200程はありそうだから、そこに
記者を出し、入会費・会員費を負担できるのは大手メディアしかないし、
官庁などは「記者会見はクラブから依頼されたから応じたまで。うちが主
催しているわけではない。個別に取材したければ申請してください」とな
る。そのうち別のニュースに関心が移るから、それで記者クラブ論争はい
つもお仕舞。


Bさんは大臣の密使として千葉県知事と空港反対派の調停工作にも努めて
いたと、早すぎる死亡記事に書かれていた。記者と官庁は持ちつ持たれ
つ、「友達以上、恋人未満」、今までも、これからも、そういう微妙な、
タダレタ仲になりそうな、怪しい関係でいくのだろう。


「手ぐらい握ったろう、そこまではいいとしよう、けれど肩を抱く、吸う
とか揉むとか(カネを渡すとか)になると、これは則を越えた不義密通と
いう、実に世間の反発、嫉妬を招く事件になる。隠忍自重するよう
に・・・ああ、それにしてもタダレタイ・・・」


で、冒頭の産経のゴロツキ記者。これってもしかしたらニコニコしながら
ドスをぶち込む高山正之氏のことではないか。産経社内の派閥抗争で冷や
飯を食っていたらしい時代だから、いささか自暴自棄的(?)になってい
てもおかしくない。真実はいかに。


本題に入ろう。小生がびっくりした高坂正堯氏の論稿「国際政治 恐怖と
希望」1966年初版からポイントをざっくり紹介する。( )内は修一。


<1950年代の半ばから米ソ(今なら米中)は発展途上国の開発に大きな関
心を払い始めた。ともに影響を与えようとしたが、実力行使など切迫した
対立にはならなかった。しかし途上国における人民革命を主張する中共の
出現は、経済交流と権力闘争(覇権拡大)を一体化するものであった


中共は途上国を「欧米先進国に抑圧された人民」と考え、途上国を赤化革
命することで「先進国を包囲する(資本主義から共産主義に転換する革命
に導く)」戦略だった。林彪曰く、


「北米、西欧を“世界の都市”とすれば、アジア、アフリカ、中南米は“世
界の農村”である。今日の世界革命もやはり“農村による都市の包囲”とい
う形勢にある。世界の革命事業は、世界人口の圧倒的多数を占めるアジ
ア、アフリカ、中南米の人民の革命闘争によって左右される」


この「都市と農村」という比喩は、興味深いことに米国でも使われてお
り、その意味は「北米や西欧などの先進工業国は農村(途上国)に工業文
明を伝える中心になるだろう」というものだ。その変革期において「共産
主義は社会が一時的にかかりやすい病気のようなもので、米国はそれらの
国が病気に妨げられることなく工業化できるよう、途上国の安定を保障し
なければならない」と言うのである。


かくして途上国の開発は、米中の巨大な権力闘争(世界覇権競争)になる
可能性は否定できないし、ソ連、西欧の先進工業国も無関心ではいないの
である>


共産主義はハシカのようなもの・・・欧米のみならず日本でもロシア革命
の影響で「大正デモクラシー」とか「マルクスボーイ」が流行ったが、ハ
シカよりもコロナ禍のようで影響力は大きく、特に米国の膝下の中南米は
未だに病膏肓、米国自身も赤色ウイルスを駆除できないでいる。サンダー
スなんてまだ影響力はあるし、ANTIFAなども跋扈、ドイツ、フランスもか
なり怪しいものだ。


先進国が後進国を独自に、あるいはOECDなどを通じて開発支援をしている
が、欧州へ押し寄せた不法移民がスマホを持っているのを見て小生はびっ
くり、「彼らは飢餓からの逃避ではなく、より良い暮らし≒生活保護≒無為
徒食≒この世の天国のために母国を捨てて欧州を目指した」と思ったもの
である。


つまり彼らは食うや食わずの絶対的貧困の状況ではなく、その点で先進国
の支援はそれなりに効果があったようだが、そこからさらに「工業化で母
国を発展させる、一流の国にするのだ」という風にはならなかったわけ
だ。為政者は支援金を横領するなどでリッチになっても、それ以外の被支
配階級は相対的に貧困であり、自国の未来に夢を託すのではなく、命懸け
の不法移民に未来の夢を託したのだ。


日進月歩で技術革新著しい先進国がいくら支援しても、後進国が先進国の
背中を見えるようにはならない、ということ。見えた途端に後ろから鉄砲
を撃って脅してきたのが中共で、米欧日は恩を仇で返されたわけだ。


今、後進国は発展どころか、コロナ禍で食うや食わずの「絶対的貧困」に
戻りつつあるようだ。「世銀 『極度の貧困』20年ぶりに悪化 新型コロナ
の影響で」(NHK2020/10/8)から


<世界銀行は7日、世界の貧困に関する報告書をまとめ、1日200円未満で
暮らす極度の貧困層が今年、7億人を超え、過去20年以上続いてきた改善
傾向は新型コロナウイルスの影響で、悪化に転じるという見通しを発表し
ました。


それによりますと、1日あたり1ドル90セント、日本円で200円未満で暮ら
す「極度の貧困層」は、今年中に、7億2930万人にのぼる見通しだとして
います。


これは、今年初めの時点の推計よりも1億人以上多く、世界の人口に占め
る割合は9.4%となり、過去20年以上にわたって続いてきた改善傾向は今
回、悪化に転じるということです。


理由について世界銀行は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた雇用環
境の悪化や、世界的な景気後退の影響で貧困層の増加を助長する地域紛争
が頻発していることをあげ、新型コロナウイルスの感染が収まらなけれ
ば、こうした極度の貧困層は、来年も当初の推計より1億5000万人増える
と見込んでいます。


世界銀行のマルパス総裁は声明で、「発展途上国の復興を支援するととも
に、コロナ後の新しい経済にも備えなければならない」と述べ、貧困層の
多い発展途上国を中心に支援の必要性を訴えました>



先進国が支援したところで後進国は種を蒔くのではなく種を食いつぶすの
だから永遠に自立できない。ようやく実ったと思ったら牙を剥いて脅して
きたのが「東風が西風を征す、世界の赤い星」中共だ。先進国が生き残り
たいのなら中共を孤立させ、張子の虎にさせ、自滅に追い込むしかない。
包囲戦だけが安全かつ有効な虎退治になると小生は思っているが、世界の
指導者はどんな方策を練っているのだろう。宥和政策で再び三度失敗する
つもりなのだろうか。目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp

◆風邪と肺炎に注意!!

 柴谷 涼子(感染管理認定看護師)


 真冬に向かうこれからは、風邪やインフルエンザが流行する季節です。特にこの時期、季節の変わり目で朝晩の気温の変化が激しいことに加えて、空気が非常に乾燥するときには、風邪の原因になるウイルスの活動も活発になり、風邪をひきやすくなります。

そこで、<事前の予防>
 日ごろのこころがけとしては、外出から帰った後のうがいと手洗いが基本です。また、お天気の良い日には、日光浴や散歩など適度な運動をするよう心がけ、入浴により身体を清潔にしておくことも大切です。

<肺炎は高齢者にとって危険な病気>
 肺炎は薬の進歩によって、かなり治療ができるようになりましたが、高齢の方にとってはまだまだ怖い病気です。とくに糖尿病や心臓、呼吸器系に慢性的な病気を抱えている方、腎不全や肝機能障害のある方も罹患しやすく、病状も重くなる可能性があります。

厚生労働省が報告している人口動態統計でも肺炎による死亡率はここ数年上昇してきています。肺炎は細菌やウイルスなどいろいろな原因で起こりますが、肺炎を起こす原因となる細菌に肺炎球菌があります。

<肺炎球菌による肺炎を予防する>
 肺炎球菌は健康な人でも鼻腔などに常在する菌です。しかし加齢などにより免疫力が低下すると、病気を引き起こしやすくなります。日本では、ペニシリンという抗生物質が効きにくい肺炎球菌の割合が増加しています。抗生物質の効きにくい肺炎球菌による肺炎に罹患すると、治療に難渋する場合があります。
 
肺炎球菌によって起こる肺炎を予防するワクチンが、肺炎球菌ワクチンです。ただし、肺炎球菌ワクチンを接種してもこれ以外の原因で起こる肺炎は残念ながら予防することはできません。 ワクチンを接種して得られる免疫は約5年以上持続するといわれています。

そこで、下記の方に「肺炎球菌ワクチン接種」をおすすめします。

・65歳以上の高齢者 
・心臓や呼吸器系に慢性疾患のある方 
・糖尿病の方 
・腎不全や肝機能障害のある方

 肺炎球菌ワクチンの接種については、最寄りの病院やかかりつけの医師にご相談下さい。「肺炎球菌ワクチン」だけでなく、今年も「インフルエンザワクチン」も積極的に接種しましょう。

             大阪厚生年金病院 看護部看護ケア推進室

2020年11月16日

◆勝負あった学術会議問題 

阿比留瑠比


もはや勝負はついた・・・。8日の毎日新聞朝刊の1面に掲載された世
論調査(7日実施)記事を読み、日本学術会議の会員任命見送りの件は、
もう終わっていると感じた。野党や一部マスコミが、まるで天地を揺るが
す一大事であるかのように追及してきたが、国民はついてこなかった。記
事の見出しはこうである。

 「内閣支持率7ポイント減57% 『任命拒否は問題』37% 本社世論調査」

 記事は「任命拒否問題が支持率低下の一因となったようだ」と書くが、
6割近い高支持率を維持しているのだから特に問題はない。

 また、記事の見出しは、菅義偉首相が学術会議が推薦した会員候補のう
ち6人を任命しなかったことについて、「問題だ」と答えた人が37%だっ
たことを強調している。ところが、奇妙なことに本文を読むと「問題だと
思わない」との回答が、それよりも7ポイントも多い44%に上っていた。

 「この見出しはひどい」

 記事を読んだ自民党重鎮はあきれていた。国民は任命見送りを問題視し
ているのだと、読者に印象付けたかったのだろうが、こんな不自然な作為
で世論誘導を図るから、マスコミは信用を失っていく。そして皮肉なこと
に調査結果は、こうした印象操作が通じなくなったことを物語る。



  広がる道理なし

 さすがに、記事は「この問題への批判は広がりを欠く面もあるようだ」
とも記していた。野党やマスコミは、菅政権をたたく格好の材料とばかり
に学術会議問題を取り上げたが、国民生活と関係ない一部学者のプライド
の話など、そもそも広がる道理がない。

 実社会では、上司の推薦があったはずなのにポストに就けなかったのは
任命権者である社長が悪いと言い募る者など、みっともないとされて相手
にされない。

 大げさに学問の自由の侵害だと言い立てようと、社会常識がないとみら
れるだけだろう。研究機関でもない学術会議会員になれないと学問ができ
ないなどという言い分は、おもちゃを買ってくれなきゃ勉強をしないと
駄々をこねる子供の姿を連想させる。



  説明不足も理解得る

 「菅首相が学術会議の改革を言ったのがよかった」

 前述の自民党重鎮は指摘する。学術会議側が騒げば騒ぐほど、年間10億
円もの予算がつく政府機関でありながら、党派性・政治性の強い実態や、
既得権益死守を図る一方でろくに実績を上げていない現状などが浮かび上
がる。

実際、読売新聞が6~8日に行った世論調査では、学術会議を行政改革の
対象として組織を見直すとの政府方針について、「評価する」との回答が
70%にも達し、「評価しない」は19%にとどまった。

 同様にTBS系のJNNの7、8両日実施の世論調査でも学術会議のあ
り方を見直すことに関して「賛成」(66%)が「反対」(14%)を大きく
上回っている。

 菅首相による「あしき前例」打破の会員任命見送りは、説明不足との声
は残るものの、大筋では野党やマスコミのもくろみに反して国民の理解を
得ている。

 「学術会議の件が長引いているのはほかにネタがないから。週刊誌のネ
タに火が付けばそっちにいく」

 立憲民主党幹部はこう漏らすが、その程度の話なのである。読売調査の
政党支持率をみると、立民(4%)は自民(48%)のわずか12分の1にと
どまり、追及は評価されていない。もっとも菅政権にとっては、いつまで
も学術会議の問題追及を続けてくれる方がありがたいだろうが。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)
産経ニュース【阿比留瑠比の極言御免】令和2年11月12日


松本市 久保田 康文さん採録

◆トランプは2024年に再挑戦する

宮崎 正弘

 
令和2年(2020)11月13日(金曜日)通巻第6697号

 トランプは2024年に再挑戦する(マルバーニ前首席補佐官)
不正の結果を受け入れるわけにはいかない(トランプ大統領)

 開票作業の膠着状況が続いているが、バイデン前副大統領が選挙管理委
員会の正式発表を待たずに、早々と勝利を宣言し、各国首脳と電話会談を
行って、既成事実を積み上げる作戦にでた。1月20日までトランプが現
職大統領なのだから、これは越権行為、僭越である。

米国のメディアは殆どがリベラル、民主党支持だから、その書き方は最
初からバイデン支持だ。「トランプの逆転はもはやあり得ない」という一
方的な前提に立脚しており、さきにバイデン政権を既成事実化するキャン
ペーンが一斉に行われていると考えてよいだろう。

ホワイトハウスの公式声明(11月12日)では、「選挙は不正であ
り、メディアが彼を助けようと必死である。なぜならメディアは真実が白
日の下に晒されることを望まないからだ」とした。

12日にアラスカ州の結果が発表され、トランプが勝利した。
これで217 vs 279となった。トランプは史上空前の7100万
票を獲得していることも明らかで熱狂的なトランプファンが存在してい
る。開票のやりなおしが激戦区の一部で行われ、トランプは自らの勝利を
信じて声明を出した。それは「民主党の不正選挙、それを支援する左翼メ
ディア」という総括である。

共和党の一部には敗戦をみとめろとする動きがみられる一方で、「トラ
ンプ大統領は2024年に再挑戦する」とマルバーニ前首席補佐官はメ
ディアのインタビューに答えた。

      
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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【知道中国 2157回】      
 ──英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港39)

        ▽

唐君毅所長以下、牟宗三、徐復観、陳荊和、全漢昇、王徳昭、厳耕望の
諸先生の他には、長編小説の『紅楼夢』を専門に研究する紅学の潘重規先
生、中国法制史(?)の羅夢册先生なども思い出される。

新亜研究所の前身である亜洲文商専科夜校が創立されたのは、毛沢東
が北京の天安門楼上から全世界に向かって「中華人民共和国中央人民政府
は、本日、成立した。これで我が民族は他から侮られることはなくなっ
た」と建国宣言をした日から9日が過ぎた1949年10日10日だったはず。

10月10日は、清朝を倒して成立したアジア初の立憲共和政体の中華民国
の建国を祝う双十節だ。当時、中華民国を率いる?介石は国共内戦
(1946〜49年)に敗れ、大陸を追われる敗残の身。台湾での再起を誓う
が、この日を迎える心境は複雑極まるものだっただろう。

大陸では建国の意気上がり、それとは対照的に台湾では敗残の?介石政
権による本省人に対する冷酷極まる恐怖政治(二重の意味で「暗黒と恐怖
の時代」)が始まっていた。

そしてイギリス殖民地に戻った香港には、国共内戦と共産党を逃れ大陸か
ら夥しい数の難民が押し寄せていた。かくて新亜研究所は中国世界の激動
の真っただ中で生まれたわけだ。


自前の校舎を持つほどの資金を持ちえなかったゆえに既存の中学校校舎
を夜間だけ間借りする形で細々と発足した亜洲文商専科夜校ではあった
が、先頭に立って学校創立に尽力した銭穆校長以下の教授陣が秘めた創業
の志は稀有壮大であった。

彼らにとって中国文化、その中核である儒教と?史こそ自らの生命の拠
り所であり、中国を中国たらしめる価値システムの心棒であった。

これを失ったら中国ではない、のである。中国文化によって世界を解釈
し、世界の変革を目指した。中国は中華人民共和国と中華民国と、そして
香港とに引き裂かれたが、「国族(ネイション)は無窮であり、それへの
私の誓いも永遠である。祖国の大地は広く、その歴史は長い」と徐復観先
生は綴る。教授陣は誰もが中国文化の理を窮めることで、中国の苦悩を引
き受け、救おうと志した。
 だが問題は資金だ。

学校経営であれ研究であれ、スッカラカンではどうにもならない。銭穆校
長以下の教授陣は薄給以下の俸給に耐え、学生もまた学校経営のためにア
ルバイトに精を出したらしい。なにせ学生の大部分も中国大陸を逃れ、命
からがら香港に辿り着いたわけだから、満足に学費は払えない。

銭穆校長が東奔西走の末に得syou介石から援助資金が、開校当初の危機を
救ったようだ。やがて香港政庁から正式の高等教育機関と認められ一息つ
く。1953年以後はアメリカのエール協会、アジア協会、ロックフェラー財
団、イギリス文化協会などの資金を得て、新亜書院(学部)の上に新亜研
究所(大学院)を置く形の理想の教育体制を築くことになる。

1963年、香港政庁の肝煎りもあり、新亜、崇基、聯合の3書院による香
港中文大学の成立が合意される。だが、これが新亜研究所と中文大学との
間の軋轢の遠因となったようだ。

もちろん、一外国留学生の身で大学行政 上の対立の詳細を知る由もな
い。だが今にして思えば、亜洲文商専科夜校 以来、唐君毅先生たちは想
像を絶する苦悩を抱えながら研究に教育に悪戦 苦闘していたわけだか
ら、改めて頭が下がる。
 
銭穆校長は20世紀の中国世界を代表する学者。私が新亜研究所に入学し
た頃はすでに台湾に去っていたから、残念だが名前を聞くのみ。ところが
先年、香港留学2年前の1968年夏に台湾の淡江文理学院で行われた40日ほ
どの語学研修の際のノートが出てきた。

表紙を開くと「中国史講義:銭穆」のタイトルが。頭に浮かんだのは、
毎日午後の文化講座で教壇の真ん前に座らされ、睡魔に打ち勝つためにひ
たすらノートを埋めていたこと。唐、牟、徐、そして銭・・・
中国学術史に名を刻む学者の謦咳に直に接していたわけだ

◆米大統領選と絡んだ習近平強硬路線

桜井よしこ
   

本稿執筆時点で米国大統領選挙の予測はつきかねるが、中国のこれからの
世界戦略は10月下旬の中央委員会第5回総会(5中全会)である程度見え
てきた。習近平国家主席は対米強硬策に向かうだろう。

そもそも習氏は5中全会で何を達成しようとしたのか。産経新聞台北支局
長の矢板明夫氏は、事前に乱れ飛んだ尋常ならざる量の人事情報から習氏
の意図が透視できるという。

「多くの情報の中で最も注目されたのが、共産党主席ポストの復活と同ポ
ストへの習氏の就任に関する報道。習氏が毛沢東のように全権を握り、あ
と15年間82歳まで、つまり終身、主席でいたいと考え、世論誘導目的で
リークしたと考えられます」(「言論テレビ」10月30日)

毛沢東は➀国家主席として国全体を司り、➁党中央軍事委員会委員長として
全軍指揮の権力を持ち、➂共産党主席として党に君臨した。

誰も逆らえないオールマイティの権力を握った毛沢東はやがて暴走し始め
た。しかし、毛の権限は余りに強くその暴走は誰も止めることができな
かった。

強すぎる独裁への反省からケ小平らは党主席ポストを設けずにきた。それ
を復活させ、習氏は毛沢東になろうとしている。今回、習氏は自分の望む
人事を固めきれなかったが、その背景に熾烈な権力闘争があると見てよい
だろう。しかし、彼にはあと2回、チャンスがある。

ここで中国の政治の仕組みをみておこう。中国共産党の最高決定機関は党
大会で、5年に1度開かれる。党大会が閉幕すると、中央委員会の全体会議
がすべてを取り仕切る。中央委員会全体会議は1期ごとに7回開かれる。

まず中央委員会第1回総会(1中全会)が党大会閉幕直後に開かれる。1中
全会では党執行部人事を決める。翌年春に2中全会が開かれ、新体制の国
務院(政府)人事を決める。

3中全会は新政権発足の約1年後に開かれ、主として経済政策を議論する。
以降、1年ごとに4中全会、5中全会、6中全会が毎年秋に開かれ、その時々
の重要課題が議論される。次期党大会開幕直前に7中全会が開かれるが、
そこでは5年間を総括し、次回党大会の準備に入る。

大統領選の大スキャンダル

従来のルールでは習氏は2022年の党大会で引退しなければならなかった。
だが、氏がその先も、また更にその先も国家主席として君臨する野望を抱
いているのは明らかだ。

中国共産党のトップ人事に関するルール変更という大それた野望は、今回
は実現しなかった。しかし、この後の6中全会、7中全会を利用して一歩ず
つ進むことも可能だ。

習氏が戦っているのは国内の反習近平勢力だけでなく、アメリカでもあ
る。習氏の直近の動きを見ると、対米融和路線と対米強硬・中国自立経済
路線の間で大きく揺れたのが見てとれる。敢えて大枠でいえば、ケ小平路
線か毛沢東路線かである。

矢板氏の説明だ。

「10月14日、習近平氏は深セン経済特区設置40周年を祝って深センを訪
れ、改革開放の指導者、ケ小平の銅像に献花しました。まるでケ小平路線
を継承すると宣言したかのようでした。

深センにはその後も2~3日とどまる予定だったと言われていますが、突
然、北京に戻ったのです。そして異常なことが起きました。16日からの1
週間で、常務委員会を4回も開いたのです」

常務委員会は日本の閣議に当たる。通常、週に1回程度開催されるが、た
て続けに4回開かれた。

習氏が北京に戻ったのは、米国の大統領選挙に関連する大スキャンダルが
メディアに報じられる直前のタイミングだった。

民主党大統領候補・バイデン氏子息のハンター氏のスキャンダルの証拠
が、メールや音声や映像の形で残っているコンピュータがFBIの手に渡
り、内容が報じられたのだ。

このスキャンダルには、ハンター氏と人民解放軍や中国の情報機関との間
で交わされた取引情報に加えて、破廉恥なビデオ映像も含まれていたという。

ケ小平の像に献花した段階では、習氏はバイデン優勢と見て、次期バイデ
ン政権とは中国の情報機関が撮ったと思われるビデオなどをネタに、取引
しようと考えていたのではないか。

だが、情報が曝露されてしまえば、もはや取引はなしだ。それどころか、
バイデン氏は子息をこんな形で追い込んだ中国に凄まじい怒りを抱くに違
いなく、トランプ大統領以上に中国に強硬になりかねない。

「習氏は大急ぎで北京に戻り、会議を重ね、米国には対決姿勢を取ると決
めたと思います。経済は米国にも国際社会にも依存しないとして自力更生
路線を強く打ち出しました。米国との関係修復は当分ないとの見方です」
と、矢板氏。

工作員が暗躍

ハンター氏のスキャンダル曝露の背後にはインテリジェンスの世界の恐ろ
しい闇がある。一体どの国のどの勢力がハンター情報を曝露したのかは分
からない。その中でロシア或いは中国が疑われている。

まず中国だ。ハンター氏を貶める情報の中には、中国でなければ知り得な
い中国企業とのやり取りの詳細が含まれていたという。当然、反習近平側
から出されたはずだ。バイデン氏を貶め、トランプ氏に勝たせて習氏の力
を殺ぎたい勢力だと考えられる。

ロシアの工作員ならトランプ氏に勝たせる為の工作だろう。トランプ氏に
中国と戦わせて、その間にロシアは世界で好き勝手にできる。

無論、その他にもさまざまなケースが考えられる。米国大統領選を舞台に
世界中の工作員が暗躍しているのだ。中国もロシアも当のアメリカも、血
眼になって自国の利益を守ろうと戦っている。まさに戦争である。

習氏が拘った国防法の改正からも、対外強硬路線が見えてくる。「中国の
発展の利益が脅かされた場合、全国総動員または一部の動員を行う」、
「国家の海外での利益を守る」などの条文が入ったのである。

同改革案は間違いなく法制化されるであろう。その場合、たとえば中国が
まだ作れないICチップを特定の国が輸出禁止にした場合、中国の利益を
損なうとして内外の中国人に総動員をかける、つまり戦争を仕掛けること
もあり得るということだ。

日本では非常に広大な土地が中国人に買われている。豪州の事例に見られ
るように、国土を売ることはとても危険だ。

敵対国に対してでなくとも、国土を売ることは国を売ることだ。日本国民
として、北海道や沖縄の土地の中国人への売却は心配でならない。

もし日本の土地を買った中国人の国土の利用を日本政府が制限する場合、
中国の利益を損なうという理由で中国政府が自国民を決起させることも可
能になる。この法改正によって恐ろしい事態が発生する可能性は否定でき
ない。前例のない強硬路線を突き進もうとする習近平体制が見える。

『週刊新潮』 2020年11月12日号
日本ルネッサンス 第925回

◆心筋梗塞は予知できる

石岡 荘十


まず、死因について。

私の父親も死因は「心不全」とされていたが、長い間、この死亡診断書に何の疑問も感じなかった。しかし、よく考えてみれば「心不全」というのは単に「心臓が動かなくなった」という意味であるから、病気の「結果」そのものであり、死のトリガー、「原因」ではない。

<最初は背中が痛いと言われたと報じられていた。亡くなった後では容易に心筋梗塞だったとは解らないのではないか。誰でも経験して学習し教訓に出来る病ではないので、発症した場合の対処は困難だろう>、これこそが「死因」となった心筋梗塞を疑わせる症状だ。

私も大動脈弁がうまく開閉しなくなり、10数年前人工の弁に置き換える手術を受けているが、そこに至る症状として<背中が痛い>を何年にもわたって、何度も経験している。

心臓の血流が途絶えると、背中が重苦しくなる。痛いと感じる人もいる。この苦しさは、血流が滞った程度(狭心症)の場合は、15分程度で回復する。不整脈のひとつ心房細動の時もそうだ。

私が何度も経験したが、それ以上自覚症状が長く、30分とか続くのは血管(冠動脈)が完全に詰まっている(心筋梗塞)だと考えた方がいい。ほっておけば死に至る。

胸が痛くなるという症状だと、「心臓がおかしいのではないか」と分かりやすいが、心筋梗塞になると左の奥歯がうずいたり痛くなったり、肩が凝ったりすることもある。歯医者や整形外科に駆け込む人もいるが、これは心筋梗塞の症状のひとつなのである。

歯医者で鎮痛剤をもらって「一丁上がり」となるが、じつは心筋梗塞の症状だ。こういうのを「放散痛」という。

不幸にして、こんな知識がなく死んでしまった後、患者を解剖すると死因が心筋梗塞であったことは明らかになる。

<発症した場合の対処は困難だろう>といっておられるが、心臓疾患の9割は、対処の仕方を誤らなければ、決して「死に至る病」ではないのである。

本誌常連の前田正晶さんが書いておられる記事が見事にそのポイントを突いている。
その要点をまとめると、

<失神するほどの、激痛と胸部に圧迫感があった。自分で119番に電話して症状を説明していた>

<放っておけば治るとかとは思ったが、何故かこれは「一過性の痛みではない」と判断した>

<救急患者を受付けてくれる大病院が多いこと、救急車が搬送してくれた先が国立国際医療センターだったこと、最も偉い先生が日曜日の当直だった>

<心筋梗塞に対応する準備が整っていたのだった。処置も素早かった>

<その判断が正しかったと後で解るのだが、私の場合は幸運の連続だった>

つまり、前田さまのケースは<幸運が重なった>結果であり、誰でもがこううまくいくわけではない。

年間の死者5千人を切る交通事故死にあの大騒ぎで安全運動を展開している。なのに、心臓疾患で年間15万人以上が死ぬ。なぜか。前田さんのような幸運の女神の恩寵に浴する人はそんなに多くない、それだけ啓蒙が行きわたっていないということだ。

<時間との争いであるなどとは知る由もないだろう。知識は皆無だった>とおっしゃるが、そんな人に幸運が訪れることは滅多にない。

この歳になったら、天下国家の危機を憂うる高邁な論議をする前に、わが身の危機管理に少しのエネルギーを注ぐべきだというのが私からのアドバイスだ。心臓病は<誰でも経験して学習し教訓に出来る病>なのである。

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