2021年08月31日

◆【変見自在】アフガンの毒

高山 正之


 アフガンの主流はパシュトゥーン人だ。乱暴な民だが、滅多に外に出ない。

 ただ出たら怖い。

 18世紀、彼らは西隣のサファビ朝イランに出た。

 5万精鋭の守るバムの城塞が落とされ、民は赤ん坊まで目を潰され、バ
ムは「盲目の都」とされた。

 王都イスファハンも落として金銀財宝を奪った。

 美女の舞う王宮の壁画は「不潔だ」と漆喰で塗り潰し、おかげで今に原
型を残した。彼らは昔からタリバン的だった。

 インドへも一、二度略奪に出たが、それきり。むしろ基本出不精の民だ。

 国内には彼らの他にタジク、ハザラらが割拠し、それぞれの縄張りの中
で生活している。

 19世紀半ば、そんな世界に英軍が入った。南下するロシアを阻止するグ
レートゲームの一環だった。

 英軍は難なくカブールを取った。征服したつもりになって将兵の家族や
売春婦まで呼び寄せてバラヒサール宮殿に棲み付いた。

 しかし、日々、員数が減る。斥候も戻らない。アフガン人の闇討ちのせ
いだった。

 結局は、占領は1年も持たなかった。

 雪の舞う中を1万5千も部隊が撤退したが、僅か150キロ後方のジャラ
ラバード基地に戻りつけたのは医師のウイリアム・ブライドンただ一人
だった。

 ホームズの相方のワトソン君のモデルとなった男だが、英軍もこの悲劇
から多くの教訓を得た。

 バッキンガム宮殿の衛兵交代で知られる真っ赤な英軍制服は雪の戦場で
は目立ちすぎた。それでアフガンの大地にも馴染むカーキ色に変えられた。

 彼らの盾となるインド兵は寒さに超弱すぎた。それでヒマラヤに棲むグ
ルカ兵が採用され、再度パシュトゥーン世界に挑んだ。

 結果から言えばアフガンの英領化は失敗した。

 彼らにはもう一つ、徹底したよそ者嫌いという性格がある。どんなに時
間をかけても生体が異物を排出するように、よそ者は必ず追い出した。

 英軍が再度追い出されてから100年後、ブレジネフが制圧を試みた。

 カブールまでは行きつけたが、あとは英軍と同じで日々、ソ連軍将兵の
員数も装備も減っていった。

 最後は国連安保理に泣きついて何とか撤退できたが、ソ連の屋台骨の方
が傾いてしまった。アフガンに関わると碌なことはない。

 彼らのよそ者嫌いの中に日本人も入っている。

 ソ連撤退の少し前、ソ連と戦うイスラム戦士を取材していたフリー記
者、南條直子は彼らに騙されて地雷原に入って爆死した。

 その3年後、早大生3人がインダス川下り中にパシュトゥーンに誘拐さ
れた。

 2005年には尾道市の中学教員2人がスピンパルダックで射殺され
た。タリバン発祥の地だ。

 08年、中村哲のNGOに参加した男性がジャララバードで撃ち殺された。

 19年、当の中村哲が同じジャララバード市内で襲撃され射殺された。

 パシュトゥーンに関わるとみな悲劇で終わる、早大生だけは生還した
が、このときはガイドの機転で「身代金が取れる」と生還の機会を作った
からだ。

 このチームの話はあの辺を取材中に知った。彼らが立ち寄るムルタンの
街で待っていたが、いつまでたっても来ない。それで誘拐されたことが
判った。

 彼らの怖さを十分理解して旅を続け、クエッタからアフガンに入ってみた。

 足の強い日産テラノでの旅だったが、その車に彼らが目を付けた。スレ
イマン山脈の山道では孫娘連れの老人が発砲してきた。

 二度目はスピンパルダックで。取材をしていたら村人が襲撃準備中だと
タジク人ガイドが耳打ちしてくれた。もう1分遅かったらアウトだった。

 ソ連撤退から12年。今度は米軍が出たけれど結果はやはり撤退だった。

 あそこは支那と同じ。狡猾で、残忍で。ただ彼らは支那のウイグル虐待
を許さない。未遂だったが支那大使も襲っている。

 もしかして毒が大毒を制するかも。


高山正之氏の本紙連載が、単行本になりました。

『変見自在 コロナが教えてくれた大悪党』(定価1450円)絶賛発売中。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 採録



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◆始まった自民党内「菅おろし」

         吉田 繁治

次期総裁は河野太郎氏か。
発表はいつもの選挙直前サプライズ

東京五輪が終了しても続くコロナ禍のなか、日本全体が不感症に陥ってい
るように思われます。それは議員たちも同じで、30%を切った内閣支持率
にも政界は動揺しているようには見えません。しかし、その中で派閥の領
袖たちだけが「菅おろし」に向かってうごめいているようです。(『ビジ
ネス知識源プレミアム』吉田繁治)

日本社会のアパシー(不感症)化
アパシーとは、何事にも感情が、活き活きと動かなくなった状態を言いま
す。うつ病の症状ともされます。

多少極端な表現ですが、日本では、2021年の大きな政治的行事とされてい
たオリンピックのあと、社会的な「アパシー(不感症)」が起こっている
ように感じています。

要は「反応が鈍い」のです。

<メディアも反転>
パラリンピックを前にした緊急事態の9月12日までの延長は、政府寄り
だったメディアすらも、その効果を疑うように変化しました。

メディアも世論調査を見て、政権への態度を変えます。

内閣への支持率が下がると、空気の流れで動く風見鶏のように、政権非難
に転じます。

自民党内は、表面は、平穏に見えます。しかし、裏では「菅おろし」寸前
に来ているようです。

<菅自民党総裁の理由>
菅首相は、安倍派(細田派:61名)、麻生派(42名)、そして二階幹事長
(二階派は37名)の得意な寝技での派閥まとめから、安倍首相辞任のあ
と、20年9月に誕生しました。二階幹事長は、面妖な人物です。

菅首相の目論見は、五輪の強行を通じて政権への支持率を高め、9月初旬
に自分の手で衆議院を解散し、自民+公明で過半数で政権の認証を得て、
無投票で自民党総裁を続けることでした(元朝日新聞記者:佐藤章氏情報)。

<危機ラインの内閣支持率>
ところが、五輪のあとの政権支持は、危機ラインの29%(NHK)に下が
り、7月までの予定は雲散霧消しました。

自民党の沼から、突然、高市早苗氏の総裁選立候補が浮上しました(文芸
春秋10月号:発刊は9月1日)。高市氏は安倍派です。安倍前首相から内々
に言われることがないかぎり、立候補は表明できません。安倍前首相は、
NHKの世論調査を見て、突然、反旗を上げたのです。

同時に、ワクチン大臣の河野太郎氏を擁する麻生副総裁(財務大臣)も、
安倍氏に同調しました(佐藤章氏情報)。

このときに、派閥を持たない菅首相の次期総裁(3年)の根拠は消えまし
た。もともと安倍氏(細田派)と麻生氏(麻生派)の支持で総裁になって
いたからです。

高市氏は、自民党の政局では必ず出る「当て馬」でしょう。
本命は、国民の人気が高い河野太郎氏(麻生派)でしょうか。

本命はギリギリまで出ず、国民にサプライズを与えるのが過去からの手法
です。

Next: 次期総裁は河野太郎氏か。支持率低下を傍観する自民党員の本音は?
         
          
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◆AQ、ISばかりではなかった

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月24日(火曜日)
通巻第7025号  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ア
フガニスタン国内に複数の外人テロ部隊
  AQ、ISばかりではなかった。TTPにIMUに、  
ETIM。。。。。
*******************************

 AQはアルカイーダ。ISはイスラム国。TPPは「環太平洋パート
ナーシップ協定」ではなく、「パキスタン・タリバン運動」である。
 タリバンがアフガニスタン全土(一部を除く)を制圧したことで、違う
事実も浮かび上がってきた。

タリバンが重ねて否定してきた外人テロ部隊の存在である。
複数の外人テロ部隊が確実にアフガニスタンに残留しているのだ。タリバ
ンは「外国人武装組織はアフガニスタン国内に存在しないし、他国への出
撃基地にはさせない」と言明しているが、ロシア、中国ばかりか隣国のパ
キスタン、ウズベキスタン、タジキスタンは、タリバンの発言をまったく
信じていない。

 中国がもっとも懼れるのはETIM(東トルキスタン独立運動)で、
2020年11月にアメリカはETIMをテロリストのリストから削除した。
中国はアメリカの情報提供を受けられなくなり、独自でスパイ団をカブー
ルに送り込み、偽装団体を名乗って、ウイグル人組織の洗い出しをはじめ
た。アフガニスタン公安部は、これをスパイ集団として、中国人十名を身
柄拘束した。

 インドの情報機関筋として『ザ・タイムズ・オブ・インディア』(8月
23日)が伝えるところでは、ETIMの主力部隊はまだシリアとトルコ
国境に大部分が停留しているようである。

 パキスタンが警戒するのはTPP(パキスタン・タリバン運動)だ。
1500名から2200名のテロ実行部隊があり、タリバンと密接な関係
にあるという。
 一時は鳴りを潜めていたが、2020年に再結集が図られた。なにしろ
パキスタン政府打倒を唱えてテロを繰り返してきた。パキスタン国境に近
いアフガニスタン南西部におよそ3000名の残留があるとパキスタン情
報部は睨んでいる。

 IMUは「ウズベキスタン・イスラム運動」。アルカイーダと緊密な連
携をとり、中央アジア諸国、とくにキルギスで外国施設などを標的にテ
ロ、爆弾闘争を展開する。アフガニスタン北部を拠点としている。

 もっとも懼れられているのはアルカイーダとISで、両派あわせて、お
よそ8000名から一万の兵力があるといわれる。

 もう一つの謎の存在がハカニ集団である。
タリバンとも密接に繋がっているものの、実態は独立組織で、タリバンや
AQに細胞をつくり、ハッキング、爆弾製造、ロケット弾修理などに長け
ている。しかも、このハカニ集団はパキスタン情報部と強いコネクション
があると言われている。

 タリバンの政権はまだかたちが見えないが、欧米は撤収を急いでおり、
わが自衛隊も邦人救出のため輸送機c130が昨夜(23日)、入間基地
を出発した。

 
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS  読者之声
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   ♪
(読者の声1)明日(8月25日)の桜チャンネル「フロント・ジャパ
ン」は、宮崎正弘さん、葛城奈海さんのコンビでお送りします。
 8月25日午前1100−1200の生放送です。テーマはアフガン、
横浜市長選、有識者会議などの予定です。
  (日本文化チャンネル桜)

  ♪
(読者の声2)「未来ネット」から「宮崎正弘の生インタビュー」番組の
予告です。
8月27日(未来ネット)午後四時から一時間の生番組です。
ゲストは楊海英先生。テーマは「ウイグル、チベット、南モンゴルを忘れ
るな」(アフガニスタン大混乱の影に隠れたが)です。
 下記に予約画面があります。
https://www.youtube.com/post/Ugx3LUNF6nH2pfOC0jd4AaABCQ
   (未来ネット。旧「林原チャンネル」)

  ♪
(読者の声3)アフガニスタンの米軍救出作戦ですが、クウェートやドバ
イといった湾岸地域から米軍のC-17輸送機がバンバン飛んでいる。
//www.radarbox.com/@30.95826,63.46673,z5" target="_blank">https://www.radarbox.com/@30.95826,63.46673,z5
 アフガン国境を越えカンダハル手前辺りで信号は消えますがカブール空
港行き間違いなし。一機あたりすし詰めで800人とすれば10機で8000人で
すが、アルジャジーラを見るとカタール到着便の映像ではアフガン人の避
難民は大型のハンドキャリー1個+リュックなので500人くらいでしょうか。
 ロシアのスプートニクによるとドイツはアフガンに残したワイン340本
とビール樽6万5000個を回収するため特別機を派遣だという。
 「アフガニスタンから回収したアルコール量は合わせて2万2500リット
ル。ビルド紙によれば、ドイツ政府が回収したアルコールはマザーリシャ
リーフ市にあるブンデスヴェル基地に残されていたもの」
https://jp.sputniknews.com/europe/202108218639695/
  (PB生、千葉)
  ♪
(読者の声4)新型コロナについて
 8月22日、ベトナムでは737名の犠牲者がでました。タイでも貧困層
のデモが発生しています。アジア人の「弱い免疫」もデルタ株には効かな
いようです。一方、日本では感染爆発寸前ですが、犠牲者率は上昇してい
ません。弱毒化しているようです。
また再生産(伝染)率もいまのところ上昇していません。
但し、日本政府発表はありませんが、ベトナム政府は既にデルタ株は「空
気感染」と発表しています。イギリスのサッカー試合6万人観戦では約
10%の約6000名が感染しました。接触感染では10%にはならないような気
がします。
ワクチン接種したイギリス・イスラエルでは感染者増です。ワクチンはデ
ルタ株には効かない可能性もあります。政府は「周りの人のためにワクチ
ンを接種しよう」と宣伝していますが、ワクチン接種後、感染者になれば
周りに未接種者と同様に回りにワクチンをまき散らすため、この宣伝はプ
ロパガンダでしょう。
三人に一人が感染者ということは各家庭に一人の感染者ですから特に大都
市圏はいきわたりました。観戦後は「最初の一週間」が勝負で、一週間を
超えるとウイルスは狂暴化します。
対策は免疫力を強化すること。朝いちばんに心拍を上げる位の運動、ビタ
ミンC,ビタミンD, 亜鉛他。
だるいと感じたら葛根湯で体温を上げること。初期の熱に対して解熱剤を
使用してはいけません。詳しくは石黒先生のユーチューブをご覧ください。
【新型コロナ】川崎で新たに647人感染 70代男性死亡
https://news.yahoo.co.jp/articles/b73e607f7370c871a6ec3789fbfd5ba5c87b2889
石黒先生のYouTube
https://www.youtube.com/watch?v=q1ahJBZXIr0
   (R生、逗子)

  ♪
(読者の声5)『中央日報』によれば(8月23日)、ブリンケン米国務
長官は22日、アフガニスタンのガニ大統領が15日の首都カブール陥落
前日まで戦うと言いながらその翌日に海外へ逃避した、と話した。ガニ大
統領はタリバンがアフガニスタンの最後の砦である首都カブールまで包囲
すると、15日に妻や参謀陣とともに国外に逃避し、カブールは当日にタ
リバンの手に落ちアフガニスタン政府は崩壊した。とあります。
 これは、ガニ大統領と言おうか、アフガンの民族性だろうが、アメリカ
の責任が最も大きいと思う。民間人より先に軍隊を撤退させるような国
を、誰が信用しようか。アメリカは、国務相、国防相、CIAとの意志疎通
がないことをさらした。さらに、ガニ大統領を突きはなしたのであろう。
 敵は、侵攻するのに三つの方法が考えられる。だが、敵は第五の方法で
侵攻して来るものである。アメリカは撤退の順序を間違えたようだ。軍事
専門家ではない私でさえ犯さない、初歩的作戦の誤りである。
 当然、米大統領以外の人は分かっている筈である。それを、あえて、強
く進言しなかったのであろう。米大統領を引きずり降ろす、何者かの勢力
が働いたとした思えない。
 最高司令官不在の国は、こうなることの見本であろう。海と山岳は根本
的に違うとは思うが、台湾や尖閣は大丈夫であろうか。
 もはや、日本が主力となり、アメリカより、英独仏印豪台との連携を強
めるしかない。(斎藤周吾)

  ♪
(読者の声6)ニュースで、新宿区と文京区でガス管に土砂が流れ込み、
都市ガス供給が止まったとか。
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E9%83%BD%E5%86%85%E3%81%A7%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%81%8C%E5%81%9C%E6%AD%A2-%E9%A3%B2%E9%A3%9F%E5%BA%97%E3%82%84%E4%BD%8F%E6%B0%91%E3%81%AF/ar-AANDrjQ?ocid=msedgdhp&pc=U531
 このあたり、ひょっとして宮崎先生のところじゃありませんか。お見舞
いを申し上げます(JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)ご明察の通りで、映像に出てくるのは近所です。
ガスが停まるのは滅多にないことですが、このあたり30年前までは神田
川が氾濫し、拙宅も三回、床上浸水。懲りて二階以上に住んでおります
が、以後は暗渠ができて洪水はなくなりましたが、こんどはガスでした。
災害は忘れた頃にやってくる、という格言を思い出します。

  ♪
(読者の声7)地方を見てきましたが、元気がありません。基本はワクチ
ン接種を進めながら、実業活動を再開するするしかないでしょう。
コロナは一過性ではないと見て、政府は長期的な体制を作るべきです。そ
のために大量感染者用の大型収容施設を全国に作る。
また看護人を増やすための短期の教育制度を作ることが急務です。なお、
居酒屋の前を通ったら2回ワクチンの人にビール一杯サービスと書いてあ
りました。民間の必死の知恵です。ワクチン接種済みのグリーンカード提
示制度を急ぐべきです。鳴くまで待とうホトトギスの時代ではありません。
アフガン問題は、サイゴン陥落に例える人が多いが、私はプノンペンの陥
落に似ているのではないか、と思っています。それはタリバンがクメール
ルージュ同様人命を軽視し異様に残酷だからです。
マスード司令官の子息がタリバンに対抗するようなので、西側は反タリバ
ン勢力を軍事支援すべきなのではないか。タリバンに国家全土を支配させ
るのは危険です。
今回の米国の大撤収の目的は、大統領選挙の再選狙いでしょう。これは
1945年のトルーマンの支那全土からの米軍撤退に似ています。?介石の国
民党軍は心理的に米国に依存していたので、国共内戦が始まると総崩れに
なりました。
米国への依存心があると軍の士気は下がります。日本も米軍が撤収すると
自衛隊が解体する恐れがあります。早く特例法で軍法を付加し正規軍にす
べきです。自衛は憲法が認めているので憲法改正は不要です。
(落合道夫)



   ♪
(読者の声8)多様性vs単一性、安全vs危険、自然(神)vs人間の傲、な
どの問題が現在の武漢菌とその対策の根本にある。組織の運営の方針とし
て、利益の最大化、費用の最小化、などは自明の事として受け入れられ、
それに成功した組織は繁栄し、旧態然の複雑で非効率的な伝統、文化、仕
組みを固辞するものは当然に淘汰される、されても構わない、当然な進歩
である、という常識が認められて久しい。
しかし、この論理を進めると、極めて能率的であるが、「脆弱性の危険」
も同時に高まる。うまく行っている間はいいが、想定外の事態になると、
全てが瞬時に崩壊する。近年、金融市場では、統計学上「千年に一度の想
定外」の事態が頻繁に訪れるが、専門家はこんなことは予想できないか
ら、「事後に対処」するよりしょうがない、と言う。
 金の問題では、何とか工面して処理出来得るが、人類の生命に関して
は、事後処理的な解決ができない問題になる。特に全人類が被害の対象に
なると、金利を下げたり財政出動、などの解決策が存在しない。
万知万能の創造主は、その回答として、「多様性」を組み込んだ。意図的
に、わざと雑多な種類を、高価な非能率性を対価に、全ての生き物を設計
し製造した。そのおかげで、長い間、あらゆる危機を乗り越えてきた。
 その設計者の図面、DNAの秘密の解読が始まり、かなりの成果が生まれ
たが、それはほんの僅かな知識・理解の上でのことで、実は不理解の部分
が極めて多い。
わかっていない事、を知ることは不可能であるが、傲慢な専門家、DNAを
単なるプログラムの問題として扱う研究者は、結果・成果・実用化出来る
商品を作り、経営者はその膨大な利益を無視するわけにはいかない。仮に
商品、新ワクチンが将来、変な結果を生み出す懸念があっても、売り出
す、特に政府から巨額な前払い、免責、が与えられれば、拒否できない。
 自動車の安全性を保証するために、衝突事故の際に車体が崩壊する状況
をコンピューターを使って架空の車で実験する。実物を作り、壊すより遥
かに早く安上がりであり、色々な工夫をして試すことができ、広範に使わ
れている。しかしこれは純粋に物理的な物の反応・動きについてであり、
その正確さはかなり高い。同様なシミュレーションは人間社会、経済、社
会、政治にも使われるが、余り信頼できないし、当たらない。
 苫米地英人(とまべち・ひでと)氏によると、今回のm RNA、武漢菌ワ
クチンの治験は、従来の動物、人体実験を飛ばして、試験管ではなく、全
てコンピュー
ターの中での架空の操作・実験によって作られた、と言う。しかも、1。
このワクチンなるものは、体内に「受益者」と言う烙印が保存され、その
「しるし・標的」をめがけて「攻撃」される可能性もある、と言う。2。
すべてが、コンピューターのアプリを扱うように運用されるために、製造
過程などで、外部・敵から侵入され、改造される、つまり改竄・兵器化も
容易である、3。武漢菌そのものは、次のワクチンを打たせる手段であっ
て、その次の段階の準備として計画されている、かもしれない。故に、私
は打ちません、と言っている。
 という5/27/2021の動画を見ましたが、生物学者・医師達の意見と同じ
であるが、解析の理由・立場が違う。氏の話は39分20秒あたり、から。
https://www.youtube.com/watch?v=YBaYitswqmg
 末筆になりましたが、政治家かつ農家でもある山田正彦氏も同様な「遺
伝子組み替え」による危険性について長年、日本政府、世界企業と戦って
おられる。
ここにも、日本の指導者が国民を平気で犠牲にする証拠が挙がっている。
ちなみに、歴史学者としては珍しい保守派のヴィクター・ハンソン氏
(victor d. hanson)も農家を兼業している。足が地についている。氏は
日本では許されない戦争学が専門。
(在米のKM生)

2021年08月30日

◆政界 一寸先は何でもあり


【阿比留瑠比の極言御免】 令和3年8月26日


 政治の世界は、犬の成が速いことになぞらえてよく「ドッグイヤー」と
言われる。政治の主役に見えた時代の寵児(ちょうじ)が瞬く間に表舞台か
ら消え、また新たな登場人物が活躍する。

 かと思うと、詐欺事件で有罪になった過去も、未曽有の大地震対応をめ
ぐる歴史教科書に載った失態も忘れられ、のうのうと政治家を続けられる。

 小泉純一郎政権が終わり安倍晋三前首相が首相の座に上った際に、その
わずか3年後に民主党の鳩山由紀夫政権ができると誰が予想しただろうか―。

 「正解は一寸先は闇」

 寝業師ともいわれた自民党の故川島正次郎副総裁の言葉だが、現在の政
局はまさにどっちに転ぶか分からない様相となっている。安倍氏が退陣表
明した昨年の8月28日から、まだわずか1年だというのにである。



自民若手の悲鳴噴出



 今回の自民党総裁選をめぐっては、菅義偉首相(党総裁)が再選に意欲
を表明しており、二階俊博幹事長も24日、「(支持は)当然のことではな
いか」と述べている。また、党内では安倍氏も麻生太郎副総理兼財務相も
支持の意向を示しており、普通ならもうこれで菅首相の再選で決まりとなる。

 ところが、ここにきて菅内閣の支持率低下が雲行きを怪しくしている。
次期衆院選に不安のある若手議員を中心に、「菅首相で戦えない」との声
が間欠泉のように噴き出している。

 出身派閥の細田派(清和政策研究会)の保守系議員らに影響力の強い安
倍氏にも、そんな悲鳴は届く。板挟み状態にあるともいえる安倍氏は周囲
にこぼす。

 「私は派閥会長ではないし、強いグリップは利かない。議員ならまだし
も、党員票はどうこうできない」

 現に細田派からは、安倍氏らが「菅首相を支える立場ではないあk」と
再考を促したにもかかわらず、下村博文政調会長が出馬したい考えを表し
ている。

 何も細田派だけの問題ではなく、他派からも「親分が菅さんに入れろと
言っても、素直にそうしている場合じゃない」との本音は漏れる。自主投
票を派として模索する動きもある。

 また党員票は、国会議員票よりさらに世論やイメージに左右されやすい
点も注目される。



読み難い総裁選



 「新型コロナウイルスに首相らが一致して向かっているときに『私がや
ります』というのは、その気があろうがなかろうが口の端に上らせること
ではない」

 20日のBSフジ番組でこう述べた石破茂元幹事長がその実、総裁選に出
るのではないかという見方が消えないのも、石破氏が過去の総裁選で多数
の党員票を獲得しているためである。

 石破氏の言葉は「その気はあっても、今口にするのは得策ではない」と
の意味だと受け取れる。石破氏は知名度が高く各種世論調査で人気がある
ため、いざ出るとなれば「選挙の顔」として担ごうという議員も一定数現
れそうである。そうなると現在は足りない20人の推薦人も確保できる。

 すでに総裁選出馬が確実視される岸田文雄元外相や立候補を明らかにし
ている高市早苗前総務相も加わり、議員票も党員票も読み難い。支持対象
があっという間に入れ替わることだってあるだろう。

 そして総裁選の先にはすぐ衆院選が待っている。平成21年の政権交代時
に民主党に向けられた期待感は、政党支持率を見る限り立憲民主党にはつ
かめていない。新たな政権の枠組みが生まれるかもしれない。今や「政界
一寸先は何でもあり」だろう。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
【産経ニュース】より採録

            


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雀庵の「常在戦場/75 中共 vs 日米英仏蘭印台豪越…」
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         “シーチン”修一 2.0



【Anne G. of Red Gables/359(2021/8/28/土】つれづれなるままに日暮ら
し、硯(すずり)に向かひて心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかと
なく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。



まったくリタイア後の小生は兼好法師のコピーみたいだ。「徒然草」は
1340年頃、鎌倉時代末期から室町時代(南北朝時代)前期あたりの随筆だ
が、700年も経っているのに生き生きしている。



寺田寅彦曰く「徒然草の中に現れていると思う人生観や道徳観といったよ
うなものの影響が自分の現在のそういうものの中にひどく浸潤しているら
しい。尤も、この本の中に現われているそれらの思想は畢竟あらゆる日本
的思想の伝統を要約したようなものである、云々」。兼好法師の思いは
“日本人らしさ”が溢れているから馴染みやすいわけだ。



これを文武両道の「文」とすれば、片や「武」は本居宣長(江戸中期)の
「敷島の 大和心を 人問はば 朝日に匂ふ 山桜花」あたりか。平時にあっ
ては穏やか、戦時にあっては美しく咲き、潔く散る・・・平穏と勇気のコ
ラボ、結構なことだ。私利私欲、蓄財、日和見、事大主義を専らとする民
族を見るにつけ、日本に生まれて良かったと思う。それが愛国心になるの
だろう。日本に帰化した評論家・石平氏「中国と『離れていた時代』こそ
良い時代」(産経「話の肖像画」2021/8/26)から。



<――2014(平成26)年、すぐれた人文・社会科学の論評などに与えられる
「第23回山本七平賞」を受賞した。受賞作となった『なぜ中国から離れる
と日本はうまくいくのか』(PHP新書)は、日本は中国と付き合わなかっ
た時代ほどよかった、という斬新な視点で書かれている(聞き手:喜多由浩)



少し詳しく述べると、菅原道真の進言によって遣唐使を廃止した平安時
代、日本独自の「国風文化」が花開きます。鎖国の江戸時代には「国学」
が盛んになります。儒教の悪い面に毒された中韓とは違って、町人文化が
発達しました。



「脱亜入欧」を掲げた明治以降も、日露戦争までは良かったと思います。
ところが、1937(昭和12)年に日中戦争が始まって日本は誘い込まれるよ
うに中国大陸へ深入りしてしまう。戦争は泥沼化し、米英が参戦する口実
を作ってしまった。満州(現中国東北部)でとどめておけば、亡国の悲哀
を味わうこともなかった。万里の長城の「外」であった満州は、日本の力
によって近代化されました。満州の人々にとっても幸せな結果になったで
しょう。



つまり、日本は「中国抜き」の時代ほど安定した平和な社会が続いたので
す。それが、中国とのかかわりができると、メチャクチャにされてしま
う。こうした視点はこれまでなかったでしょう。



現代の政治でも同じ。靖国問題の回でも述べましたが、80年代半ば、中曽
根康弘首相(当時)の参拝をきっかけに「反日」が吹き荒れます。これ
も、中曽根さんが胡耀邦(元中国共産党総書記)と「個人的な親しい関
係」を結んだがゆえに、起きたことだといえる。中国(人)との密接な関
係をつくるとロクなことにはならない。災いの元なのです。



この法則は、ある意味で中国以上に異常である朝鮮半島の国々にも当ては
まります。中国や朝鮮半島の民族は思想も文化も本質的に日本とは違って
いる。「同文同種」の民族ではなかったのです。日本人は、いまこそ、こ
のことに気付くべきでしょうね。



――現代の日本の政治家や官僚の対中国交渉のやり方には大いに不満を感じ
ている



尖閣問題でも靖国神社問題など歴史認識問題でもそうですが、できるだけ
中国を刺激しないような「事なかれ主義」に終始しています。どうも今の
日本の政治家は最初から、中国に対して畏怖というか、先の大戦の負い目
というべきか、「かなわない」といった印象をもっているように思えてな
りません。これはメディアや知識人といわれる人も同じ。先の大戦に敗
れ、GHQ(連合国軍総司令部)による占領政策が行われてからずっとそう
なのです。



明治の日本人は、そんなことは考えなかった。教養の面でも漢文や歴史な
ど現代より、よほど中国のことを知っており、勉強をしていました。その
上で、中国にひれ伏すことなどなく、堂々と渡り合ったのです。そうした
気概や志は「チャイナスクール」などと呼ばれる今の外務官僚には、まっ
たく感じられません。サンフランシスコ講和条約(1952年)で独立を回復
してから何年がたっているのか、と言いたいですよ。



日本人には先人が築いてきた誇るべき精神と伝統がある。それは、貪欲に
利権をあさってきたような中国のやり方とは対極にあるものなのです>



目覚めよと 帰化した人に 教えられ 日本原種は 絶滅危惧種



戦争がないと人間は堕落する、軟弱に流れる。今は戦時、日本人は目覚め
るだろう。やることなすこと裏目に出る習近平・中共が“寝た子を起こし
た”のだ。強者が怒鳴りつければ支那人は従うが、逆に反発する民族がい
るということを習近平一派は知らない。無知蒙昧。中共包囲戦はいつ熱戦
になってもおかしくない、一触即発、その認識がないと日本と世界は“亡
国”の憂き目に遭う。



古森義久先生の「日本での中国統一戦線工作」(産経2019/8/25)はワシ
ントンの研究機関「ジェームスタウン財団」の報告書「日本での中国共産
党の影響力作戦の予備調査」を紹介している。ポイントは――



<同報告書は、日本での中国共産党中央委員会の「統一戦線工作部」(統
戦部)活動はこれまで調査の公表こそないが、その存在自体は米国の国防
情報局などでもかなり把握している点を指摘していた。骨子は以下のよう
だった。



◇日本での統戦部組織としては同部直轄の「日本中国和平統一促進会」が
主体で、関連組織として「全日本華僑華人中国平和統一促進会」「全日本
華人促進中国平和統一協議会」が存在する。



◇人民解放軍の対外組織の「中国国際友好連絡会」や中共の外交支援組織
の「中国人民対外友好協会」も統戦部との連携を保ち、対日友好の名の下
に日本側の多様な団体、組織と活発に交流している。



◇統戦部は日本側に基盤をおく既存の日中友好団体をも利用する。それら
は「日中友好協会」「日本国際貿易促進協会」「日中文化交流協会」「日
中経済協会」「日中友好議員連盟」「日中協会」「日中友好会館」などで
ある。



◇以上の諸団体が統戦部と接触や連携はあっても違法な活動をしているわ
けではないが、統戦部工作がこの種のルートで日本側の政財界のエリート
層を親中にさせることなどを試みていることは立証されている。



同報告書はまた工作の具体例として沖縄での出来事をあげていた。



中国組織による米軍基地の多い地域での不動産取得、沖縄の日本主権を否
定する目的での琉球王朝末裔の中国への招待、沖縄・中国間の姉妹都市提
携の奨励など、だった。



同報告書は結論として「中国の対日統一戦線工作は米国や台湾に対してほ
ど激しくはないが、意図や動向は明確であり、日本側の認識が少ない点が
問題だ」と警告していた。米中激突の余波はこんな形でも日本に及んだと
いうことだろうか>



この論稿から2年、「米中激突の余波」は今や「中共 vs 日米英仏蘭印台
豪加越…」の高波となった。この8月24日には英空母打撃群と陸海空自衛
隊、米軍、オランダ軍が沖縄南方の海域で共同訓練を実施。海自部隊を指
揮した今野泰樹・第2護衛隊群司令は記者会見で「自由で開かれたインド
太平洋の実現に向け、志を同じくする国の一層の連携強化につながること
を期待する」と述べた(時事)。 



一方、中共国防総省は8月26日、定例記者会見でこう反発した(中国軍網)。



「米国は、他国を仮想敵とし、大規模な軍事演習を組織し、関係海域で協
力を結集し、武力を誇示し、地域の平和と安定を深刻に損ない、地域の
国々が平和を求め、協力を促進し、発展を求めるという一般的な要求に反
している。



対立を扇動することは、抜刀につながり、いわゆる「自由開放」をもたら
すことは決してないだろう。 関係国が、アジア太平洋地域の人々の平和
的発展に対する共通の期待に真正面から向き合い、歴史的潮流に順応し、
冷戦の考えを拒絶し、集団対立を終わらせ、地域及び世界の平和と安定に
利益をもたらすよう努力することを期待する」



イケシャアシャアとよー言うわ、鉄面皮。文革中はインテリは“反動派”と
叩かれ、無知蒙昧≒純粋は“革命派”と評価されたので、人民は「バカ自
慢」をしていたという。習近平の「文革2.0」で上から下までクチパク・
バカ自慢競争が始まっているのだ。最初は悲劇、二度目は喜劇か惨劇
か・・・我らは近くそれを知ることになる。


          
━━━━━━━━━━━━━━━━━
残存部隊が反タリバンの狼煙
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 ◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆☆◇◆◇☆◆◇◆☆◇◆◇☆◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月23日(月曜日)
通巻第7024号  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「北部同盟」の残存部隊が反タリバンの狼煙。
  三箇所を制圧
   「パンジシールの獅子」の遺児が軍事的反撃を声明
****************************************

 アフガンがタリバンの手に落ち、アフガン・イスラム首長国(阿富汗伊
斯蘭酋長国)を宣言した。ともかくタリバン(塔利斑)がカブール(喀布
爾)を軍事的に抑え込んだのは事実である。『ザ・タイムズ・オブ・イン
ディア』(8月21日)に拠れば、国際空港での犠牲は20名となり、労
働者が逃げ出しため、施設が十全に機能していない。軍用機専用となった
ので、パキスタン空港はカブール便を中断した。

 しかし、国内で全体主義統治が始まるかと言えば逆で、すでにタリバン
に軍事挑戦を始めた軍閥がある。パキスタンの有力紙「ドーン」に拠れ
ば、パンジシール渓谷の周縁三箇所で反タリバン軍閥が、タリバンを押し
出した。一方で統制がとれていない軍閥のなかには略奪行為を行ってい
る。本質は山賊と変わらず、人を殺すことは知っていても組織的軍隊とし
ての行動規範がない。

 かつてソ連と戦ったムジャヒディーンの「北部同盟」の司令官であり、
国防相にもなったマスードは「パンジシールの獅子」と呼ばれたカリスマ
だった。
パンジシール渓谷の一帯だけはソ連軍もタリバンも手が出せなかったた
め、タリバンに教唆されたアルカィーダの偽装ジャーナリストによってマ
スードは暗殺された。2001年9月9日。NY貿易センタービル襲撃の
二日前だった。

遺児のアフマド・マスードは8月19日に、「父の後を継ぐ準備がある」
と宣言した。
マスード元国防相は反ソビエト・反タリバン連合を統率した英雄でもあ
り、その残存勢力はカブールの北東150キロのパンジシール渓谷に部隊
を集結させた。およそ6000人の武装集団で、ヘリコプター数機、装甲
車などを保有しているが、いずれも30年前のソ連製という(『ドー
ン』、8月22日)
 米国はただちにタリバンに経済制裁を課したため、ATMからの現金引
き出しが殆ど出来なくなっている。ウエスタンユニオン、マネーグラムな
どが送金作業を中断し、在米のアフガン資産95億ドルを凍結した。
IMFは融資を中断している。
 

 ▼ロシアも中国もタリバンへの警戒を緩めてはいない

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、「タリバンはアフガニスタン全土
を支配しているわけではない」と指摘する一方で、タリバンへの抵抗勢力
がパンジシール渓谷に集結しているとの情報があると先の動きを裏付けた。

 ロシアはタリバンとの対話を重視し、モスクワにタリバン幹部を招いた
(8月7日)が極度の不信はぬぐえなかったという。
 たしかにタリバンはロシアに敵対しないし、アフガニスタン領内からロ
シアへテロリストの出撃基地にすることはないと言明し、そのうえでアフ
ガニスタン国内にアルカイーダもISも居ないとまで発言したが、そもそ
もタリバンに「そんな統率力はない」というのがロシア外務省の分析である。

 タリバン幹部が今後一切、敵対しないし、出撃基地にはしないと言明し
ているのはモスクワ、北京、テヘランに対する外交辞令のようなもので、
国内にアルカイーダとISが潜伏していることは歴然としている。

 米軍はすでに5800名のアメリカ兵をカブール空港の警備に派遣して
いるが、空港までたどり着けないアメリカ人があり、市内は依然として混
乱の極にある。米国内ではバイデン批判が高まり、トランプ前大統領は、
この無様なバイデン政策を徹底的にこき下ろした。

 モリソン豪首相は「8月21日夜から22日未明にかけ、航空機でアフ
ガニスタンの首都カブールから300人以上のオーストラリア国籍者を退
避させたと明らかにした。豪州人のほか、アフガン人でビザ保有者や、
ニュージーランド人、米英人も含まれた。

 ロシアの情報筋は「タリバンは一枚岩ではない。極端に言えば部族こと
の軍閥の寄り合いであり、そのうえ地域軍閥意識が強く、各派がお互いに
信じ合っていない」とする。
つまり、状況が変われば、いつでも殺戮、内訌に走る、いはば山賊集団が
呉越同舟しているとみてよいのである。

 中国の王毅外相もタリバン幹部を天津に招いて会談したが、「アフガニ
スタンの政策決定はアフガニスタン自身が決めることであり、希望するこ
とは穏健に速やかに安定へむけてのあゆみだ。ただしアフガニスタン国内
には不穏な要素が充満しており、予断を許さないだろう」とロシアとほぼ
共通の認識であることがわかる。

 タジキスタンにおいてロシア軍とタジキスタン軍は合同演習を重ねてい
るが、中国も特殊部隊を派遣しておりタジク軍との軍事演習。おもにカウ
ンター・テロ戦争の演習を繰り返している。

 カブールでは、カルザイ元大統領、アブドラ元副大統領らが、カンダ
ハールからカブール入りしたタリバンナンバー2のバグダールらと新政権
構想の話し合いに入っている。現在はカブールの治安確保対策が主に話し
合われているという。
     
 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
¥読者の声 ど
くしゃのこえ READERS‘ OPINIONS  読者之声
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   ♪
(読者の声1)遅ればせながら、御著書「日本人が知らない本当の路地裏
中国」を拝読しました。
現実の、生きた中国の人々の素顔を伝える貴重なご著書と存じ、学ばせて
貰います。
「中華民族」や「中国共産党」という概念で、これだけの他民族の様々な
人々をまとめようとしても、いつか破綻しますね。最近のタリバンの報道
を見て、改めて地図を確認するとアフガニスタンと中国が国境を接してい
るのに驚きましたが、これからどうなるのか、考えさせられます。
 私は武田泰淳の中国での足跡を辿りたいと考えています。
   (TI生、品川)

◆正直なところを言えば自由民主党総裁選挙では

◆正直なところを言えば自由民主党総裁選挙では:
前田正晶

私は次期総裁は菅義偉氏でも岸田文雄氏でも石破茂氏でも誰でも良いので
はないのかと思っている。マスコミ報道では、派閥の圧力がどうしたの、
2Aの意向がどうの、二階幹事長を外すのどうのという類いの「自由民主党
内の内輪の話」ばかりで、食傷気味だしウンザリだ。私は問題の本質はそ
んなみみっちい事にはないと思っている。マスメディア得意の誘導尋問に
かける世論調査とやらでは、既に26%とやらの菅内閣支持率が出てしまっ
ている。



彼らは野党に媚びているので、枝野幸男如きが政権の座に少しでも近付く
ような画策をしているだけではないのか。そんな時に、言いたくはないが
「『コップの中の嵐』のような党内の勢力争いにかまけていても良い時期
か」ということだ。菅首相はワクチンの2回目の接種率が43%に達して、
世界の第5位にまで到達したと報じられているような事実をもっと誇らし
げに声明されても良いのではないのか。



渋谷区の若者への接種会場に午前3時から並んだ者も出たし、2日目には
2,000人以上も並んだというほど若者にワクチン接種意識(意欲)を生じ
させたのも菅内閣の業績ではないのか。これでも「コロナウイルス対策が
不十分だ」と言わせる世論調査などは「不当である」と叩き潰されても、
バチは当たらないと思うのだが。



私は「意図的な奇妙な世論調査に惑わされて、安倍前総理がいみじくも指
摘された『悪夢の3年3ヶ月』を再度出現させたいのか」と、罪なき一般大
衆に問いかけたいのだ。自民党の議員たちと党員には「大局を見よ。君た
ちが党内の駆け引きに現を抜かしていて良いときかを考えよ」と言ってや
りたい。

at 06:22 | Comment(0) | 前田正晶

2021年08月29日

私自身は中国を脅威だと思っていない

私自身は中国を脅威だと思っていない
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             岩田温


【日本の選択】あきれ返る鳩山由紀夫元首相の“衝撃的な発言” 「私自身
は中国を脅威だと思っていない」との“独自の解釈”を展開 令和3年8月
26日 【zakzak】ニュース


 「衝撃的な発言」としか言い表すことができない。あの民主党政権を誕
生させた鳩山由紀夫元首相が、中国の程永華元駐日大使との間で交わした
発言だ。人民網日本語版(8月19日)で、次の発言が確認できる。

 「過去一世紀を振り返ると、日本による不幸な侵略があった。そういっ
たものをはじめ、中国は極めて大きな困難に直面したが、その度に、中国
の共産党が人民とともに困難を克服してきた。そのことに対して最大限の
敬意を表する」

 「中国共産党は結党以来、巨大な人口、国土、そして民族的多様性を抱
えた国家を一つにまとめ上げ、そのことによって人民の生活を向上させて
きた。そのことは大変大きな立派な歴史的な事実であって、世界的にもっ
と評価をされるべきことではないか」

 日本の侵略という危機に陥った中国を救い、さまざまな困難にも打ち勝
ち、人民の生活水準を向上させてきた−。中国共産党が語る欺瞞(ぎま
ん)に満ちた物語だ。

 実際には、無能な指導者による扇動によって、多くの人々が飢餓で死
に、文化大革命では多くの貴重な文化が破壊され、無実の人々が殺戮(さ
つりく)された。香港での「自由と民主主義」が根本的に否定されたこと
は記憶に新しい。

 さらに悲劇的なのは、チベット、ウイグル、モンゴルといった他民族の
人々だ。中国共産党は「中華民族」という虚構の民族を捏造(ねつぞう)
し、無理やり彼らの「中華民族化」を図ってきた。ウイグルでは今日でも
「ジェノサイド(民族大量虐殺)」がなされているとの証言がある。

 これほど欺瞞に満ちたことを語るのは、中国共産党の幹部だと思うはず
だ。しかし、実際には日本で首相を務めた鳩山氏の発言なのだ。

 鳩山氏は「私自身は中国を決して脅威だとは思っていない」との独自の
解釈を喜々として述べているが、それは彼の主観でしかない。

 現実に、沖縄県・尖閣諸島を取り巻く環境は日に日に厳しさを増してい
る。7月30日の産経新聞の報道によれば、鳩山氏は尖閣諸島の問題につ
いて日中が棚上げ状態にしておく必要性を説いたという。完全なる誤りだ。

 「尖閣棚上げ論」は、●(=登におおざと)小平の「韜光養晦」戦略に
過ぎなかった。中国が実力を蓄えるために時間を稼ぐ。それが尖閣棚上げ
論なのだ。愚かな日本の政治家、マスコミは棚上げ論を「中国四千年の知
恵」とばかりに称賛したが、彼らは極めて戦略的なのだ。

 軍事大国となった中国は日本の現実的な脅威だ。肝心なのは楽観論を
語ってみたり、恐れおののくことではない。現実的に中国といかに対峙
(たいじ)していくのかという戦略を探ることだ。

 具体的には、浮世離れした鳩山政権のような政権を二度と誕生させない
ことが日本国民の責務である。

 ■岩田温(いわた・あつし)1983年、静岡県生まれ。早稲田大学政治経
済学部政治学科卒業、同大学院修士課程修了。拓殖大学客員研究員などを
経て、現在、大和大学政治経済学部准教授。専攻は政治哲学。著書・共著
に『「リベラル」という病』(彩図社)、『偽善者の見破り方 リベラ
ル・メディアの「おかしな議論」を斬る』(イースト・プレス)、『なぜ
彼らは北朝鮮の「チュチェ思想」に従うのか』(扶桑社)など。ユー
チューブで「岩田温チャンネル」を配信中。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
夕刊フジ【zakzak】ニュースより採録



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雀庵の「常在戦場/74 習近平式“文革”が始まった」
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           “シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/358(2021/8/26/木】チャイナウォチャーの福島
香織氏が懸念していた「文革2.0」が正式に始まった。毛沢東の文化大革
命は1966〜1976年の10年間で、本質的には自らの失政で実権を失い神棚に
祀り上げられていた毛沢東が復権を狙って起こした内乱だった。

毛沢東は、「共産主義より経済を重視して、みんなで豊かになろう」とい
う劉少奇、トウ小平ら実務派を、若者を洗脳、扇動して排除、屈服させ、
永遠の皇帝、国父として君臨することに成功した。「一将功成りて万骨枯
る」、6000万人が殺され、国際社会から孤立して経済もボロボロになった。

中共は世界第2の経済大国になった今でも半数近い6億人は「どうにか三度
の飯が食えるようになった」という貧困層である。この6億を支援するた
めか、手懐けるためかは判然としないが、毛沢東の正統な後継者を目指す
習近平はいよいよ「習近平式文革」を始めた。

汚濁に満ちた資本主義的世界から孤立してもいい、毛沢東式の清貧的自給
自足経済でも構わない、金持ちも貧乏人もいないマルクス・レーニン・毛
沢東(MLM)主義の理想国家、あるいはポルポト式「私有なき原始共産主
義」への回帰を目指すつもりか、近現代では誰も成功しなかった破滅的な
妄想を実現しようと大きく一歩を踏み出した。

習近平は狡猾な毛沢東を目指しながらポルポトの如く人民を地獄に陥れる
だろう。ベテランチャイナウォチャー・近藤大介氏「文化大革命の再来か
 中国経済を揺るがす『共同富裕』という強権発動『現代ビジネス』
2021/8/24から

<(党重鎮による非公開の北戴河会議後)8月17日に早速、その「強烈な
アクション」が始動した。習近平が中央財経委員会会議を招集したのだ。
参加したのは李克強首相、汪洋全国政治協商会議主席、王滬寧中央財経委
員会委員、韓正同委員。この4人はいずれ「トップ7」(中央政治局常務委
員)のメンバーだ。

彼ら最高幹部に加えて、国家発展改革委員会、財政部、人力資源・社会保
障部、中央農業弁公室、中国人民銀行、中国銀行保険監督管理委員会、中
国証券監督管理委員会の幹部たちも参加した。


テーマは「共同富裕問題の着実な促進の研究」。習近平が長い重要講話を
ぶった。要旨は――


(1978年末からの)改革開放政策の実施後、中国共産党は、プラスとマイ
ナスの両方の深い経験をした。貧国は社会主義でないことを知り、伝統的
な体制の束縛を打ち破った。そして一部の人、一部の地域が先に富んでい
くことを許容し、社会の生産力の解放と発展を進めたのだ。

(2012年11月に習近平総書記を選出した)第18回共産党大会以来、中央委
員会は、国民全体の「共同富裕」の実現をだんだんと重要な位置に据える
ようにしていった。有効な措置、保障と民生の改善を行い、脱貧困の戦い
に打ち勝ち、全面的な小康社会(そこそこに豊かな社会)を達成した。
「共同富裕」の良好な条件を作り出すように促進していったのだ。


我々は今まさに第二の100年(2021年7月の共産党創建100周年に続く2049
年の建国100周年)に奮闘目標に向かって邁進中である。わが国の社会の
主要な矛盾の変化に適応し、国民が日増しに望む快適な生活の需要をさら
に満足させようとしている。それには国民全体の「共同富裕」の促進を、
国民が求める幸福の力点に定め、党の長期の執政の基礎を固めていかねば
ならない。


「共同富裕」とは、国民全体の富裕であり、庶民の物質生活と精神生活が
ともに富裕になることだ。少数の人が富裕になることではなく、平均主義
の線引きをすることでもない。段階ごとに共同富裕を促進していく必要が
ある、云々・・・

キーワードは「共同富裕」だ。高所得者層の有り余る財産を、低所得者層
に回そうということ。要は「共同富裕」の名の下に、韓国の左派政権がお
得意とする「財閥叩き」のようなことが、中国で始まろうとしているので
ある。

特に狙いをつけられているのが、振興著しい大手IT企業(及びその創業経
営者)だ。だからこそ恐れをなしたテンセントは、邦貨8500億円もの資金
を差し出したのである。ちなみにテンセントの深センの本社ビルの前には
「共産党とともに創業する」と大書したモニュメントが飾られている。

習近平政権が突如として掲げ始めた「共同富裕」という言葉は、実は新語
ではない。習近平は、一言で言えば、何でも崇拝する毛沢東のマネをする
人だが、今回も例外ではない。実は1953年12月16日、毛沢東は「中共中央
の農業生産合作社の発展に関する決議」において、こう記している。

「農業生産力をさらに引き上げるため、党の農村活動の最も根本的な任務
は、すなわち明快平易で農民が受け入れられるような道理と方法で教育
し、農民たちを次第に組織化していくのがよい。次第に農業の社会主義へ
の改造を実行し、農民が遅れた小規模生産の個人経済から、先進的な大規
模生産の合作経済へと変わっていけるようにするのだ。

そして次第に、工業と農業の二つの経済部門の発展の不釣り合いな矛盾を
克服していくのだ。かつ農民が一歩一歩、完全に貧困から脱却できるよう
な状況をにし、共同富裕と普遍繁栄の生活を取得できるようにするのだ」

この文章の起草者は毛沢東本人である。以来、同月だけで『人民日報』に
9回も「共同富裕」が登場した。

この毛沢東の考えを結実させたのが1958年から正式に始まった「人民公
社」である。この年、毛沢東はこの集団農場化を基軸として、大躍進運動
を推し進めた。「15年でイギリスの鉄鋼生産を追い越す」などと言い出
し、その結果中国経済は破綻。4000万人が餓死する三年飢饉となった。

それでも毛主席は1960年代に入ると、今度は文化大革命を起こして中国経
済をさらに破綻に追い込んだ・・・

1978年以降、そんな中国経済を発展に導いたのが「改革開放の総設計師」
ことトウ小平である。中国の従来の社会システムだった「社会主義計画経
済」を「社会主義市場経済」に変え、「先富論」を唱えた。「先に富める
者から富んでいけ」というわけだ。ここから雨後の筍のように、民営企業
が生まれたのである。続く江沢民、胡錦濤はトウ小平路線を歩み「改革開
放の果実」を享受した時代だった。

そして2012年11月の第18回共産党大会で登壇したのが習近平だ。習主席が
目指したのはトウ小平路線の継承ではなくて、毛沢東路線の復活だった。
登壇から9年近くを経て、いよいよ毛沢東式の「共同富裕」を始めようと
いうわけだ。昨年来の新型コロナウイルスの蔓延によって、習近平主席の
コアな支持層である庶民層の生活を直撃し、彼らの経済が立ち行かなく
なってきているのである。もはや取れるところから取るしかない。


毛沢東が「9つの敵」とみなしたのが、地主、富農、反革命、悪人、右
派、叛徒、特務、走資派、知識分子だった。特に標的にしたのが富裕層
で、財産をすべて没収したどころか、一族をすべて貶(おとし)めた。

もしも毛沢東がいまも存命なら、真っ先に叩くのがアリババだろう。アリ
ババは昨年11月3日、子会社のアント・フィナンシャルが上場のわずか2日
前に、中国当局から上場をストップされた。今年4月10日には中国当局に
史上最高額の182億2800万元(約3100億円)もの罰金を喰らった

そして「共同富裕」のキャンペーンが始まった後、正確には8月21日夜7時
半、党中央紀律検査委員会と国家監察委員会の共同ホームページは、漢字
45文字からなる小さな「通知」を掲載した。

「浙江省党委常務委員、杭州市党委書記の周江勇は、重大な紀律法律違反
の容疑により、現在まさに中央紀律検査委員会と国家監察委員会の紀律審
査と監察調査を受けている」

杭州市トップの周江勇書記は、杭州市に本社を置く「アリババの後見人」
と言われる男である。アリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)とは「刎
頸の友」で、2019年9月7日には馬雲に「功勲杭州人」の称号を与えてい
る。その馬雲も自宅に「蟄居」したままだ。

「共同富裕」とは、もしかしたら中国に嵐を呼ぶものなのかもしれない>

「嵐」で済むのかどうか・・・福島香織氏も疑義を呈している。

<8月17日の会議では、習近平は「共同富裕は社会主義の本質的要求であ
り、中国式現代化の重要な特徴である」とし、「質の高い発展の中で共同
富裕を促進していかねばならない」と訴えた。そして初めて「高すぎる収
入は合理的に調整し、高収入層と企業にさらに多くの社会に報いることを
奨励する」と、寄付・慈善事業などの富の分配方法に言及した。

そして、低所得層の収入を増加させ、高所得層を合理的に調節し、違法収
入を取り締まり、中間層を拡大して、低所得と高所得を減らしてラグビー
ボール型の分配構造を構成することを打ち出し、社会の公正正義を促進す
る、とした

ここで富裕層たちの肝を寒からしめたのは、高所得層と企業がより多く社
会に報いるべきだ、として、寄付や社会貢献が求められている点だ。会議
では共同富裕を実施する手段として「一次分配(市場メカニズムによる分
配)、再分配(税制、社会保障による分配)、三次分配(寄付、慈善事
業)を協調させて、基礎的な制度を準備する」と表現。

三次分配である寄付、慈善事業は「道徳の力の作用」のもと、富裕層・大
企業が自ら進んで行うことが求められている。だが、今の習近平体制の中
で、富裕層・大企業に本当の意味での自由意志が認められているだろうか。


「共同富裕」どころか、いじめられた民営企業がモチベーションを失い、
経済のパイが縮小し、一部の富裕層は富を失うかもしれないが中間層はさ
らに富を失い、貧困層はより貧しくなる「共同貧困」時代が来るかもしれ
ない。

いや、富裕層に向けられる大衆の敵意がより煽動され、最悪、文革のよう
な階級闘争時代が帰ってくるかもしれない>(「みんなで豊かに」習近平
提唱の新目標に怯える大企業と富裕層」JPプレス2021.8.26)

改革開放政策を止めて市場経済を抑圧し、共産主義統制経済に復帰するな
ら外資は中国から手を引くだろうし、中共自身も悪しき西側世界との交流
を望まず国境を固くして引き籠るかもしれない。しかし、孤立すればソ連
の二の舞で自壊する。

自壊しないためには一点突破、全面展開、外に押し出して縄張り「大アジ
ア共栄圏」を創るしかない。ソ連は無理やり「東欧圏」を創ったが、自由
がない、カネがない、モノがない、食い物がない・・・結局、構成国はど
んどん逃げ出していった。

中共は自縄自縛の自殺的自虐的経済破壊の上に西側からの経済包囲
網・・・静かに自滅してくれれば世界は大喜びだが、国益ではなく目先の
利益、私利私欲で動くのが“漢流”のようで、あまり期待しない方が良さそ
うだ。それどころか人口の1割、1億4000万が難民となって周辺国に押し寄
せたり・・・悪夢だ!



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中国はパキスタン政府の対応を非難
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月22日(日曜日)
通巻第7023号  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 また中国人エンジニアを狙ったテロ。パキスタンで頻発
 中国はパキスタン政府の対応を非難。もっと効果的な
 方法を採れ
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 8月18日にパキスタンの南西部グアダルで自爆テロ。標的は中国人エ
ンジニアへの自爆テロだったが、附近で遊んでいた子供ふたりが犠牲に
なった。中国人は重症を負った。中国政府は「取り締まりがなっていな
い。もっと適切で効果的な方法を採れ」と命令口調でパキスタン政府を非
難した。「もっと効果的な方法」って? 血の弾圧しかあるまい。

 7月14日に中国の「一帯一路」プロジェクトの目玉=ダス・ダム現場
附近で、中国人エンジニアを乗せたバスが自爆テロの標的となった。13
名が死亡、このうちの9名が中国人。ほかに28名が重軽傷を負った。中
国は李克強首相自らがイムラン・カーン首相に直接、電話を掛けて、特別
調査隊の派遣を決めた。
 パキスタンのクレシ外相は、「このテロの背後にはインドとアフガニス
タンの情報機関が絡んでいる」と証拠を挙げずに発表した。

 その直前にもカラチでモーターバイクに乗ったガンマンが、中国人を標
的にして銃撃する事件がおきた。バロチスタン州の独立を訴える
「BLF」(バロチスタン解放戦線)が犯行声明を出した。

 それまでにもクエッタの中国大使の宿泊ホテルが自爆テロに襲われ、五
名が死亡した(大使は外出中で無事)。カラチの証券取引所が襲撃を受け
たりもした。このため中国人労働者は次のテロを恐れ、現場へ向かうバス
などはパキスタン政府正規軍が護衛している有様となっている。
 なぜ、こういうテロ事件が頻発するか、なぜ中国が標的なのか。
 基本的にバロチスタン州はパキスタンに属していること自体が不満であ
り、独立するのがふさわしいと多くの住民が考えているからだ。

 ところがバロチスタン州の住民には一切の相談もなくグアダル港を中国
に売り渡し、鉱物資源開発にも州政府の関与は制限され、利権は中央政府
にゆくことへの不満が鬱積しているのである。

 バロチスタン藩国は17世紀に成立し、紆余曲折を経たものの独立した
国家だった。英国に植民地化されたがパキスタン統治は分離状態だった。
英国は1947年にカラード藩国(バロチスタン)としての独立を一旦認
めた。ところが48年にパキスタンとの合邦を決めたためバロチスタン州
の独立戦争が勃発、結局、パキスタンに降伏し、併合された。

 じつはバロチスタンはパキスタン総面積の42%を占める最大の面積
(日本より広い)。人口は1300万人だが、おおかたが貧困に喘ぎ、識
字率は30%しかない。
 重要なガス資源も開発に関与できず、あまつさえバロチスタンはパキス
タンの地下核実験場に利用された。
まるで中国が新彊ウイグル自治区を植民地の如くに扱い住民をジェノサイ
ドとしているようなものだ(実際にバロチスタン州民らは、パキスタンに
よるジェノサイドをやめさせろと国際社会に訴えるデモを行っている)。

 州都のクエッタはアフガニスタンのカンダハルと直通道路が繋がってお
り、アフガニスタンからのテロリスト、武器などが流れ込んでいるとされ
る。バロチスタンのスレイマ国王陛下は外国に亡命している。2017年
に緊急に来日されたこともある。

国内では「バロチスタン独立」を叫ぶ武装組織が三つ存在する。
 BLA(バロチスタン解放軍)は、一時ロシアが支援していた。理由は
彼らがパキスタンと軍と警察を標的とすれば、パキスタンの軍事的パワー
を牽制できるからだ。
 
 BRA(「共和国軍」も往時は強い組織があった。2006年に結成さ
れ、公安部隊と警察を標的にした。

 BLF(バロチスタンン解放戦線)は現在、もっとも活動的な武装組織
である。
結成も古く1964年、独立を目指し、イランの支援を受けてきた。
1973年から77年の独立を目指す武装蜂起では、1・2万人が犠牲と
なった。爾来、活動は地下に潜った。
 こうした独立運動を封じ込めるためにパキスタン政府は血の弾圧を展開
してきた。殺害されたジャーナリストだけでも40名。弾圧が強まれば、
怨念は沈殿し、テロ活動は凶暴化する。そのうえ反中国感情が加わっている。
      ☆▽□☆◎み☆◎□☆や□▽◎☆ざ▽◎□☆き◎☆◎▽樋泉克夫のコラム 樋泉克
夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2265回】  
 ─英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港147)

  △
 20世紀における中国古代史研究に新しい道を切り開いた顧頡剛は、20歳
になった1913年(民国2年)に北京大学予科に入学している。そこで京劇
に出くわし
戯迷になっていく様子を、「(自分が)南方にいた時、いつも北京の芝居
のすばらしさを聞いていたし、文芸マニアの聖陶君が、またしじゅう私に
芝居の効用を賛美していた。〔中略〕いまや私はこんな福分にありつい
て、芝居の本場である北京に住むことができたのである。見て見て見まく
らずにどうして辛抱しておれよう。とうとう私は『芝居狂』になってし
まった」(『ある歴史家の生い立ち』、岩波文庫)と綴っている。

 本当の本場である北京から見れば香港は遥かに南方に離れているだけ
ではなく、粤語(広東語)文化圏でもある。
つまり異文化圏、いや極論するなら「化外の地」と見紛うばかりの僻遠の
地であった。そのうえに演ずるのは童伶(こどもやくしゃ)であり、しょ
せん彼らの多くの母語は粤語だろう。ならば京劇の看板を掲げていようと
も、マガイモノ同然に見なされても致し方あるまい。

 だが、そんなことは百も承知、二百もガッテンである。当時は文革の
真っ盛り。やや大げさに言うならば、この地上で古典京劇の、しかもナマ
の舞台に接する機会などあろうはずもない。こう諦めかけていたところ
が、目の前に第六劇場が「忽然」と現れたわけだから、ここを「芝居の本
場」と見定めて、「見て見て見まくらずにどうして辛抱しておれよう」。
かくして「とうとう私は『芝居狂』になってしまった」のである。

では、「こんな福分」を与えてくれたのは誰か。それが家庭教師を務め
た4人の子供の父親で、中文大学で数学を教えるアメリカ人教授だった。
 振り返れば香港の長期滞在が可能になっただけではなく、戯迷への道
を突っ走る好機を与えてくれたのも、青虫の唐揚げの味を教えてくれたの
も、尖沙咀の路地裏にあったサルの脳味噌料理の店に連れて行ってくれた
のも、研究者としての生き方を身をもって示してくれたのも、新聞の読み
方を教えてくれたのも、日本では知ることのなかった地政学という学問の
イロハを教えてくれたのも・・・凡て、このアメリカ人教授だった。まさ
に人生の師。感謝以外の言葉はない。

 ある時、家族全員との昼飯を終えると、「あ〜、今日は〜、ムスメや
セガレに教えるのを少し早く切り上げて〜、イイデスカ。面白いところに
行きましょう」と。こちらとしては異論があろうはずもない。そこで、い
つもより早めに4時頃に切り上げた。しばらく待つと、長女と長男が着替
えて出てきた。

 さて、4人で愛車のフォルクスワーゲンに。例のカブトムシの愛称を持
つアレである。もちろん塗装は定番の深草色。
 慎重で厳格なお父さんである。2人の子供は安全ベルトでしっかりと椅
子に固定された。
 小姐(おてつだいさん)が鉄の門を開けると、車が動き出す。

 未舗装の坂道をしばらく下ると大通りに出る。そこを左折すると、車は
大帽山の山肌を縫うように走る道路を猛スピードで突っ走る。カーブでは
英国軍の傭兵であるグルカ兵の運転する軍用車両をガンガン追い抜く。

 意外にも教授はスピード狂だったのだ。些か不安げなこちらの顔色を見
て取ったのだろう。ハンドルを握りながら、「怖いですか〜、あの〜、空
軍でジェット戦闘機を操縦していたから、問題ない」。それはそうかも知
れないがムスメとセガレは戸惑い、ビビってますよ・・・。

 やがて車は市街へ。山の中の一軒家に住み、外界とは接触のない子供た
ちである。見るもの聞くものが珍しく、キョロキョロと好奇の目が輝いて
いた。やがて到着したのが茘園だった。
 些かセッカチな教授はズンズン進む。2人と手を繋いで人ごみの中を後
を追う。普段は目にすることのない他人が、ワンサカといるわけだから、
2人の緊張は激しい。

     
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
読者之声
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   ♪
(読者の声1)今回のカブール敗走を見て、すぐTwitterに書いた文章が
あります。
「アフガン危機から見える、日本の選択」
 米国はベトナムと同じ失敗を繰り返す事になるが、20世紀のベトナム戦
争敗戦より21世紀の今回の敗戦の方が遥かにダメージが大きい。しかも人
道的な観点からも、ベトナム戦争以上の凄惨な地獄絵が今後展開される事
が予想される。対中国共産党との戦いにも大きな影響を与えるだろう。
 つまり結論は日本はもう米国を頼りにしない戦略を速攻組み立て実行す
る必要に迫られている。日本の選択は、米中どちらに着くのかという事に
当然あるのでなく、日本の自主防衛確立のスキーム構築と日米同盟と同時
に米以外の英、豪、印との軍事同盟締結に絞られたということだ。
 日本列島に配備しなければいけない中距離弾道核ミサイルは、米のミサ
イルでなく日本のミサイルになるという事だ。1980年代に西ドイツの左派
シュミット政権がソ連が東欧に配備した中距離弾道弾SS20に対し、米の中
距離核ミサイル、パーシングを配備し、米ソの中距離弾道弾禁止条約に繋
がった事を思い出せ。

また米ソの中距離ミサイル禁止条約から、ソ連の弱体化を促した歴史を思
い出すべきだ。世界で最もそれを思い出さなければならないのは日本人
だ。なぜなら、80年代の東西冷戦時代のソ連共産党より、現在の中国共産
党の方が遥かに強大で、獰猛であるからだ。
香港の次が台湾、日本なのは世界の常識だ。
https://twitter.com/kohyu1952/status/1426929963031166976(西村幸祐)

  ♪
(読者の声2)貴誌7022号を拝見し、何度も首肯いたしました。
 日本のメディアではタリバン執権後「女性の取り扱い=女性たちは事
実上、囚人のような生活を強いられる」をメインに取り上げています。
 しかし、優先順位から言えば、宮崎先生のご指摘の通り、「米国への安
全保障への信頼が稀釈」が懸念されることこそが、日本の存立上最も死活
的な問題だと思います。
 自民党与党・野党をはじめ、メディアも国民もそのことについてほとん
ど語られず、日本の生き残りを賭けた国防に関して「超鈍感症」であるよ
うです。
 そのことには、深刻な懸念を抱かざるを得ません。「アメリカ依存症」
がここまで深化しているとは、本当に残念です。(福山生)



   ♪
(読者の声3)「どうやら次の総選挙では自民党が大負けするのではない
か」との新聞報道が増えてきました。もし自民党がそれを避けたいと真に
思うのであれば、それは首相交代などの「よくある方法など」のことでは
ありません

これから選挙までやるべきことはただ一つだと考えます。
 それは自民党が「医師会と決別すると『厳粛に』宣言し、戦争事態と同
様に、国家の危機的状態においては、医師及び医療機関は国家の意向に従
わねばならないことを法制化する」と徹底的な医療改革の断行決意を国民
に「見せつけること」です。
 きっと「憲法の兼ね合い」などの意見が、野党や医師会などから出てく
るでしょうが、それこそ「命と憲法のどちらが重要ですか」といったス
ローガンで、その決断を国民に求めるにはまたとないチャンスなのです。
そして憲法を盾にしていつまでもごね得を続ける連中を「この機に臨んで
蹴散らかす姿勢」のみが、自民党敗北を防ぐことができるはずです。
昔、レーガン大統領が航空会社のパイロットとの政治衝突で、パイロット
がストライキをやったら、大変なことになると大騒ぎになりましたが、結
局はレーガンの決意があっけないほどの勝利で終わりました(SSA生)


(宮崎正弘のコメント)自民党が勝つ見込みは薄いでしょう。ガースが看
板では。次の連立の組み合わせがどうなるかというあたりに焦点は絞り込
まれてきたのでは?
 奇跡を期待するとしたら高市党首で臨む?

  ♪
(読者の声4)在米のKM生様ありがとうございます
 くわしく教えて頂いただけでなく、日本でのコロナへの対処の仕方まで
お教え頂き、本当にありがとう御座います。臨床医師会FLCCCAの処方箋も
不慣れで仕様が難しかったですが何とか読めました、参考にしますテレ
ビ、新聞政官も腐敗はアメ国同様。 ( SH生 北海道 )
at 08:47 | Comment(0) | 国際

2021年08月28日

◆毛馬を出奔した蕪村の理由

◆毛馬を出奔した蕪村の理由
石岡荘十

インフルエンザというか、「はやり風邪」の記述を歴史の中にたどると、今で言う「新型インフルエンザ」はじつは昔から繰り返し起きていたことがわかる。だからいまさら「新型」というネーミングは「いかがなものか」と首をかしげる感染症や公衆衛生の専門家が少なくない。

南北朝時代を描いた歴史物語、「増鏡」にこんな記述がある。

「ことしはいかなるにか 、しはぶきやみはやりて、ひとおおくうせたまふ」「しはぶき」は咳のことだから「咳をする病で多くの人が死んだ」ということだ。また、「大鏡」には、1006年前の寛弘8年(1011年)6月、一条法皇が「しはぶきやみ」のため死亡したと書かれている。

ずっと時代を下って享保18年(1733年)、大阪市中で33万人が流行性感冒にかかり、2,600人が死亡。

注(蕪村が庄屋を引き継げず、庄屋:問屋・宿屋を売却して、毛馬を出奔した。家族も
身内も、蕪村に家督を継ぐがさせようとしたが、父親が死んだ以上、絵だけに頼って
江戸へ下り、俳人巴人を訪ねて、弟子となった。インフルエンザが人生を変えたI

この流行は江戸へ蔓延し、人々は藁人形で疫病神を作り、鉦(かね)や太鼓を打ち鳴らし、はやし立てながら海辺で疫病神を送った、とある。

これらの出来事は、いずれも6月、7月の暑い季節に起きており、疫学的に証明されたわけではないが、どうも、寒い時期に起きるいわゆる季節性の風邪とは違うようだ。

さらに、江戸時代には天下の横綱・谷風がはやり風邪にかかり本場所を休んで、連勝記録が止まってしまった。世間では「谷風もかかったはやりかぜ」と怖れ、四股名にひっかけて、はやりかぜのことを「たにかぜ」と呼んだそうだ。

天保6年(1835年)の「医療生始」という書物には「印弗魯英撒(いんふりゅえんざ)」の言葉が早くも見える。

そして1918年春から翌年にかけて、第1次世界大戦の最中、海の向こうではアメリカに端を発した史上最悪のインフルエンザ「スペイン風邪」がヨーロッパに持ち込まれて猛威をふるい、やがて全地球に蔓延する。

感染者は当時の全地球人口の三分の一の6億人、いろいろな説があるが死者は5000万人に達したといわれる。日本では、大正7年のことだ。当時の人口5500万人に対し最新の研究では死者は48万人に達していたと推定する説もある。当時の新聞の見出しはこうだ。

「西班牙風邪遂に交通機関に影響(東京朝日新聞 大正7年10月31日)」。「電信事務も大故障(読売新聞 大正8年2月6日)」---。

スペイン風邪については↓。
http://www.melma.com/backnumber_108241_4570052/

これらは明らかに、季節性のインフルエンザとは違った。スペイン風邪の病原体が「新型インフルエンザ」と同じA型インフルエンザH1N1と分かったのは、1933年になってからのことである。

つまり、いま問題になっている新型インフルエンザはじつは「新型」でもなんでもなく、「旧型」のリバイバルなのである。その後1997年、アラスカの凍土の中から発見された4遺体から、肺組織の検体が採取され漸くスペイン風邪の病原体の正体が科学的に裏付けられた。

スペイン風邪だけでなく、6月や7月の湿気の多い梅雨のむし暑い季節に流行った「しはぶきやみ」もじつはいまの新型インフルエンザのご先祖様の仕業だったかもしれない。

「新型インフルエンザは時々現れる。1580年以来10〜13回パンデミック(世界規模の蔓延)が発生している」(国立感染症研究所の岡部信彦情報センター長)のである。

アジア風邪は1956年に中国南西部で発生し、翌年から世界的に流行した。ウイルスはA型のH2N2亜型である。H、Nの詳しい説明は素人には手に負えないのでここでは省くが、新型インフルエンザH1N1の親戚筋、「いとこ」か「はとこ」だ。死者はスペインかぜの1/10以下であったが、抗生物質の普及以降としては重大級の流行であった。

40年ほど前、前回の「パンデミック」である香港風邪(H3N2)が1968年に発生。6月に香港で流行を始め、8月に台湾とシンガポールに、9月には日本に、12月にはアメリカに飛び火する。結局、日本では2,000人、世界では56,000人が死亡したと言われている。日本では3億円事件のあの年である。

10年前、1998年にも香港風邪が流行った。このときはH3N2ウイルスだったが、アジア風邪(H2N2)のフルチェンジだったといわれる。

一昨年2007年に流行ったAソ連型インフルエンザの先祖は、30年前の1977年のソ連風邪(H1N1)だ。因みに、ソ連と名前が付いているが、“原産地”、つまり発祥地は中国だといわれている。1977年5月に中国北西部で流行をはじめ、同年12月にシベリア、西部ロシア、日本へ、さらに翌年1978年6月にはアメリカへと飛び火。

ウイルスがスペイン風邪と同型だったということで、研究室に保存されていたスペイン風邪のウィルスが何かの理由で漏れ出したという憶測もあるくらいよく似ている。

これらスペイン、香港、ソ連の風邪は、いずれも近年も流行を繰り返しているA香港型インフルエンザのご祖先、鳥インフルエンザから変異した新種のウィルスによるものだといわれている。

「新型インフルエンザ」とは、人間はまだ感染したことがない新種のインフルエンザのことを言い、新種のウィルスであるため、人間にとっては免疫が働かないとされているが、じつは中にはリバイバル、ちょっと“化粧直し”をして姿を現すものもあることがわかる。

いま大騒ぎしている新型インフルエンザは英語では‘Swine Flu’という。

‘New Type Influenza’などとは言わない。「新型」とまったく別のインフルエンザのような印象を与えるネーミングをしているのは日本だけのようだ。いま流行っているのはブタ由来のインフルエンザなのだが、死亡率が高く本当に怖いのは鳥由来のインフルエンザ(’Avian Flu’ Bird Flu’)である。

過去にも何度か鳥インフルエンザの“震源地”となった中国大陸の関連情報について業界では、今ひとつマユツバだという見方もある。ことによったら香港風邪のリバイバル型が周辺国を窺っているかもしれない。

軍事的な脅威ばかりが声高に議論されているが、ウイルスに対する警戒を怠ってはならない。


at 06:59 | Comment(0) | 番外編

◆最近の泌尿器科腹腔鏡手術

◆最近の泌尿器科腹腔鏡手術
                        坂本 亘

最近の泌尿器科領域の腹腔鏡手術をご説明します。腹腔鏡手術とは、1cmぐらいの小さな穴をお腹に数箇所あけて、ガスで膨らませたお腹のなかを、小さな穴から挿入した内視鏡を使ってテレビ画面に写し、テレビ画面を見ながら、別の小さな穴から挿入した鉗子やはさみを使って行われる手術です。
 
最大のメリットは、小さな傷で手術が行われるため、術後の痛みが少ないこと、早期離床や早期退院が可能です。 問題は、手術は難しく一定の技術が必ず要求されることです。
 
泌尿器科で初めて主な腹腔鏡手術がなされたのは1991年の腹腔鏡下の腎摘出術ですが、その後、十数年の間に瞬く間に世界中に広まり、現在では、多くの施設で、さまざまな泌尿器科手術が、腹腔鏡で行われるようになっています。

 例を挙げますと、悪性腎腫瘍に対する腎全摘出術、腎部分切除術、腎尿管全摘除術、副腎腫瘍摘除術、睾丸腫瘍に対する後腹膜リンパ節郭清術、前立腺癌に対する前立腺全摘除、小児領域では腹腔内停留睾丸、水腎症に対する腎盂形成術、膀胱尿管新吻合術などがあります。
前立腺全摘除、腎部分切除、腎盂形成術など、腹腔鏡では特に難しいとされてきた縫合操作を必要とする手術も、普及してきています。

 最近の話題としては、2004年に泌尿器科腹腔鏡手術の技術認定制度が発足したことがあげられます。 この制度は、認定を希望するものは、自ら執刀した腹腔鏡手術をビデオに撮影し、そのビデオを数名の審査員が全行程を審査し、この手術技術が妥当か否かを判定するというものです。 一定基準をクリアーしなければ、技術認定を受けることはできません。

 技術認定者は、日本内視鏡外科学会のインターネット上で公開されています。泌尿器科では、初年度は約160人が応募し、約60%が技術認定を授与されています。

 このように、腹腔鏡手術が持つ多くのメリットを損なうことなく、安全かつ確実で患者さんの体に優しい負担の少ない腹腔鏡手術が多くの施設で行われるようになってきているのが最近の泌尿器科手術の傾向です。     大阪市立総合医療センター  泌尿器科・小児泌尿器科

at 06:54 | Comment(0) | 番外編

2021年08月27日

アフガンの次は台湾か

 アフガンの次は台湾か
━━━━━━━━━━━━
     
        Andy Chang

AC 論説No.857 

世界の歴史に残るアフガンの撤退に大失敗をやらかしたバイデンは、その
後の記者会見でも続けて自己
弁護と嘘の陳述を繰り返したが、今では彼の信用度は限りなくゼロであ
る。アフガンの次は台湾じゃな
いかと誰もが言い出している。

中国は米国は頼りにならぬ、米国は台湾を捨てる、台湾は自力防衛ができ
ないと宣伝している。
米国国務省はバイデンが大失敗を犯した後、米国が台湾を放棄することは
絶対にないと言明した。
台湾は自力で防衛できる。攻撃されたら中国に壊滅的な攻撃、例えば三峡
ダムを破壊すると言う。
これほどの国辱を犯したにも拘らず、バイデンとサヨク政治家はアフガン
に取り残された外国人の安否と
脱出について一言も言及していない。諸国は米国を信用できなくなったの
である。

アフガンの次は台湾だと言われている。バイデンの無責任な態度で台湾の
安否が心配になる。多くの人
が台湾の将来についてさまざまな予想を述べている。将来のことは誰もわ
からないが、私なりに台湾の
将来について米中台の三方面から分析してみよう。

*米国:
バイデンは「アフガンの為に我々の血を流すことはしない」と言ったから
台湾の為に血を流すことも拒
否するかもしれない。バイデンの戦略顧問、Jake Sullivanは嘗てヒラ
リーの選挙参謀をしていた2016
年に中国が保有している1.14兆ドルの米国債と引き換えに台湾を放棄し
ようと提案してヒラリーが良い
意見だと言ったことがあった。ヒラリーが当選しなかったので台湾、東南
アジアは救われたのかもしれ
ない。でもアメリカの政治はそれほどクリントン、オバマやバイデンに左
右されるはずがない。

米国では反戦気分が民間にみなぎっているが、サリバンのようなサヨクの
意見(陰謀)は別として米国
が台湾を放棄することはまず絶対にない。中国が台湾を併呑すれば米国は
太平洋防衛線をグアムとハワ
イまで引き下げ、アジア諸国との同盟関係を失い、日本、韓国も中国の脅
威に晒される。中東は中国の
一帯一路が欧州まで伸びて中国覇権が完成する。つまり台湾を放棄するこ
とはアメリカが世界のリー
ダーから転落し、パックスアメリカーナが崩壊することだ。台湾の地位は
それほど重要なのだ。

*中国:
台湾は中国の派遣進出にとって非常に重要だから中国はどうしても台湾を
併呑したい。だがバイデンの
アフガン失策で台湾が危なくなったのではなく、国会とペンタゴンはこれ
まで以上に台湾を重視するよ
うになった。中共が下手に台湾を攻撃したら大きな戦争になるかもしれ
ず、小さな紛争を起こしても台湾
と米国の手痛い反撃をうけるだろう。中国は台湾を併呑するためさまざま
な戦略を考慮しているはずだ
が、ひとまず先に台湾海峡で小さな紛争を起こして米国の出方を見ると思
われる。

武力で台湾を攻略して台湾の経済基礎を破壊するようなことはせず、メ
ディアの宣伝と台湾にいる親中派
の籠絡などが主要戦略となるだろう。武力で台湾を攻撃すれば大きな戦争
となって米国、日本の他に英
国、オーストラリアなども参戦する。中国が大戦争で勝てる見込みはない。

武力よりも宣伝の方が効果がある。アメリカは頼りにならない、台湾の為
にアメリカ人の血を流すこと
はない、台湾は地力防衛ができないと宣伝して台湾人を恫喝する。その上
で台湾内部の親中派を籠絡し
買収する。台湾を籠絡するだけでなく諸外国に働きかけて台湾を孤立させ
る。これならあまり金がかか
らないし米国も干渉できない。軍艦を使って海上封鎖や大量の漁船を台湾
海峡の中間線まで接近させる
なども戦略の一つだろう。台湾の漁船を拿捕してアメリカの反応を見るの
も一つの方法だ。

*台湾:
台湾は中国の領土ではない。台湾人の90%は反中国である。中国の武力
侵略が成功しても民衆の反抗
が続くから兵隊が上陸し占領しても補給が続かないし米国も黙っているは
ずがない。そこまでやれば日
本や英国も援軍を送るだろう。武力で台湾に侵入しても台湾人の反抗はど
こまでも続く。それよりメ
ディア宣伝で台湾民衆の反中国意識と戦意を削ぐ方が安上がりだ。

台湾を武力で併呑するのは難しいが台湾には親中派がいる。外省人、国民
党上層部、軍の上層部の他に
中華統一促進党と呼ぶ台湾最大の黒社会グループがいる。中共が武力攻撃
すれば内応するゲリラが内応
する可能性が高い。つまり台湾内部の親中派はアフガン国内のタリバンみ
たいなものだで、いつ内乱を
起こすかわからない。

国民党上層部には馬英九、朱立倫などの親中派がいる。彼らは今でも
「92共識」と呼ぶ台湾と中国は
同宗同族だと言って中共と媾和条約を結ぶことを主張している。媾和論と
は「香港方式の台湾併呑」で
あるから台湾人は大反対だが、中国の宣伝と恫喝に内応して媾和論を唱え
る親中派が出てくるだろう。

蔡英文総統は台湾は米軍に頼らず自衛するべきだと言ったが、台湾が「中
華民国」の国名を維持し続け
る限り中国の圧力が絶えない。中国は台湾が独立すれば直ちに攻撃すると
恫喝している。台湾独立を主
張する民意が不十分である上に執政党の民進党が反対する。これが現状で
ある。台湾が独立するには米
国をはじめ世界各国が台湾を独立国と認めてからようやく現実となる。

台湾の軍隊は戦えるか?台湾は徴兵制から募兵制になったので90%の兵
隊が台湾人の兵士になった。
彼らの訓練の程度や士気、戦闘能力と祖国防衛の決心がどれほどかは未知
数である。軍の最上層部は今
でも外省人だし海軍には青幇の分子が多く、台湾の青幇は中国の青幇と繋
がっている。民間にも竹聯
幇、統一促進党などがいる。

台湾の軍隊は戦えるかという疑問の他に、米国はどこまで台湾の軍隊を信
用しているかという問題もあ
る。米国はこの数年の間に台湾に最新式武器を提供してきた。だが米国は
台湾に提供した戦闘機を操縦
して中共に寝返った事件や、最新情報を中共に売った上級将校がいたこと
も忘れていない。つまり米国
は台湾に最新軍備を提供しても米軍兵士の血を流すことはしないと思う。
第7艦隊が台湾を防衛するに
違いはないが陸軍は派遣しないはずだ。

以上が米中台の三方面から見た現状分析だが単なる私論として諸氏の参考
にしたい。


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日本を好きになる授業へ
━━━━━━━━━━━━

         沢辺隆雄
   

【一筆多論】  
 東京五輪に続き24日からパラリンピックが始まり、またテレビ観戦の
機会も増えそう。翌朝、新聞をめくるのも楽しみだ。論説委員室でも期間
中、スポーツ担当は忙しく、人気者だ。みなが勝負の裏話を含め聞きたが
る。でも同僚らと一緒にスポーツ中継を見るのは「嫌だ」と言っていた。

 理由は基本的なルールまであれこれ聞かれ、自分が集中して見られない
から。忙しく原稿を書いているのに、しゃべりかけ邪魔する自分勝手な人
も多いのだ。

 そういえば、五輪の際には大先輩が、バスケットボールの「24秒ルー
ル」(攻撃の際、24秒以内にシュート)を知らず、テレビ画面のカウン
トダウンに「あれはなんだ?」などと、何回も尋ね、「基本的なルールぐ
らい予習して」と怒られていた(私も知りませんでした)。

 東京メトロとJR東日本の共同企画で、五輪・パラリンピックの競技の
魅力をイラストとともに教えてくれるポスターなどを電車内などで見かけ
た人も多いだろう。ネット上で見られる短い動画もあり、例えばパラリン
ピックの「視覚障害者柔道」では、トップ選手は組んだ一瞬で相手の体勢
を読み取るという。

 また球を投げ合い、的に近づける「ボッチャ」では、転がりやすい革製
や止めやすいフェルト製など戦術によって素材の違う球を使い分けている
ことなどを紹介していて、競技への興味が増す。

 先のスポーツ担当の先輩も、質問すれば分かりやすく的確で、一緒に見
ていると、スポーツの魅力を教えてくれる

 教育分野に転じれば、歴史の魅力に気付かせてくれる先導役の一冊が、
18年を経て復刊されたので、改めて読んでみた。

 『学校で学びたい歴史 新装版』(青林堂)。著者の斎藤武夫先生は、
民間を経て長年、小中学校の教員を務め、本紙「教科書が教えない歴史」
や教育コラム「解答乱麻」の執筆メンバーだったことでも知られる。現在
もSNS(会員制交流サイト)などを通じ、日本が好きになる歴史の授業
について発信している。

 斎藤先生の小学校の歴史の授業実践をもとにした同書では、歴史の入門
としてまず家系図などを題材に「歴史とは先祖が歩いてきた道」として、
先人の働きや国の歴史を「わがこと」として学んでいく。

 聖徳太子をめぐる授業では外来文化と伝統を統合した日本について考え
る。江戸時代の鎖国については国を守りつつ、西洋と交際した政策につい
て知る。

 「君ならどうする?」と歴史上の人物の立場で、国論が割れる政策につ
いて考えることも。小学生でも日本の外交、安全保障について積極的に意
見がでる。

 それができるのは日本を取り巻く状況や賛否の意見など非常に分かりや
すく資料を提示する斎藤先生の指導力が大きい。授業を受けた子供たちの
感想も掲載されており、多くの教員の参考になるだろう。

 平成15年の刊行当時は歴史教科書の自虐史観見直しが求められていた
ころ。時を経た新装版の前書きでも著者は、日本の学校の歴史教育には奇
妙なところがあるとし、「日本の良さや世界的な独自性など国民が知るべ
き大切なことが学べません」と訴えている。ワクワクするような歴史学習
へ先導役が増えればいい。(論説副委員長)

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松本市 久保田 康文 
【産経ニュース】採録

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償還計画は無謀というほかはない
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月20日(金曜日)
通巻第7021号  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜華融の決算=1・7兆円の赤字はあまりにも少なすぎないか
  増資で当面のリスク回避。償還計画は無謀というほかはない
****************************************

 中国の不良債権受け皿機構「中国華融資産管理」は8月18日に2020
年決算を発表し、最終損益は1兆7000億円だったとした。

 華融の最大株主は中国財務省。いってみれば国家ぐるみの不良債権処理
機構だが、初代の董事長だった頼子民が巨額のごまかしをやってのけ、死
刑判決。しかも死刑はすぐに実行された。死人に口なし、真相は薮の中。

 事実上デフォルト状態にある華融が、このまま破綻すると中国経済全体
が大混乱に陥ることは必至であり、当面「再建」を目標に増資で乗り切る
らしい。
 増資を割り当てられるのはCITIC、中保投資、人寿、遠洋資産など
で、上場は継続するとしている。

 償還の迫った債務は表沙汰になっているだけで、2021年に40億ド
ル、22年が100億ドル、23年が40億ドル、この数字は向こう0年
ほど続くうえ、恒久債券も40億ドルほどあるという。
      ☆▽□☆◎み☆◎□☆や□▽◎☆ざ▽◎□☆き◎☆◎▽
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2264回】             
 ─英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港146)
  △
 思い起こせば今から65年ほどの昔、テレビで見たのが京劇との最初の出
会いだった。
靠(よろい)を身に纏い、背中に三角形の靠旗(はたさしもの)を4本挿
し、左手に長槍を、馬を表す馬鞭を右手で打ち振りながら登場した武生
(ぶしょう)の颯爽とした立ち回に忽ち魅せられてしまった。かくて子供
心に一度は京劇のナマの舞台を見てみたい、と。

 この時、「1本の靠旗は10万の兵を表す。4本の靠旗を背負っているか
ら、この武生は40万の兵を率いている」との解説を聞き、中国人は面白い
ことを考えるものだと感心したことを覚えている。だが後に靠旗は武生が
大軍を率いていることを表し、4本は左右対称を好む中国人の美意識に
由っていると知り、その昔の専門家のデタラメさに呆れたもの。やはり専
門家とはいえ彼らの説く「専門知識」を鵜?みにしてはイケナイ。

 最初の出会いから10年ほどが過ぎた1968年、大学3年生の夏だった。
縁あって台北郊外の淡水にあった淡江文理学院で実施された短期語学研修
に参加した折、中国語の先生や宿舎で同室になった台湾の学生に「京劇を
見たいのだが」「台北の京劇小屋を教えてくれ」と声を掛けはしたもの
の、誰もが曖昧な返事。さて台湾でも京劇は時代遅れで廃れる運命にある
のか、と納得せざるをえなかった。

 当時、中国大陸は文革の真っ盛り。文革推進の先兵であり、毛沢東思想
宣伝の武器である革命現代京劇以外の公演は許されなかった。毛沢東が打
破を叫んだ四旧(旧思想・旧文化・旧風俗・旧習慣)の最たるものとして
位置づけられていただけに、古典京劇は死んだも同然。ならば旧い京劇の
ナマの舞台を目にすることなど完全に不可能と落胆したものだ。

 台湾滞在中、校外授業で政治工作幹部学校を見学した時のこと。大陸に
おける庶民の苦しい日常生活から共匪(共産党)の極悪非道ぶりを教育す
るための品々が展示されている教室の片隅で、大陸製の古典京劇のレコー
ド──たしか楊宝森の「文昭関」だったような──を目にした時には、さすが
に感激した。早速、試しに聴かせてもらえないかと懇願したものの、係員
は「不行(ダメ)」とつれない返事。せめて手に取って本場の京劇のニオ
イを嗅がせてくれと頼んだが、「展示品だからダメ」とにべもなく断られ
てしまった。

 やや大げさながら、これで古典京劇と接することは金輪際不可能になっ
たのか。落胆頻りであった。
 ところが、である。
香港での留学生活を始めて程なく、童伶(こどもやくしゃ)ではあるが、
京劇の常打ち小屋があることを知ったのだから、欣喜雀躍・感涙滂沱であ
る。小躍りしないわけがない。かくて猫に鰹節の諺のように、当然の成り
行きとして戯迷(しばいくるい)の道を一瀉千里と突き進むことになる。

 一時は明けても京劇、暮れても京劇。三度の飯を一度に、酒の誘惑を
キッパリと振り切ってまで?園(2232回〜2235回)のなかの第六劇場(京
劇小屋)に日参し、至福の一刻に酔い痴れた。生活の一切を京劇につぎ込
んだ、とは些か大袈裟か。

 ?園と第六劇場の両方の入場料を合わせたところでタカが知れた金額。
とはいえ回数を重ねれば、財布に響く。そこで当然のように食費を切り詰
めることになるのだが、これが暫く通ううちにどちらも幸運が舞い込んだ。
じつは?園の入場料がタダになる方法を顔馴染みになった常連の戯迷
(オッサン)たちが教えてくれ、第六劇場の方は晴れて常連の仲間入りを
果たしことから顔パスの栄誉を与えられたのであった。

 通常は夕方6時開演で10時前後に終幕となる。元旦や端午節、重陽節な
どの祝日には昼の公演もあった。
1日2回の公演などという絶好機を見逃すわけはない。そんな時は昼も夜
も?園へ。という訳で、最も多く通った時には1年で365回は超えていたよ
うな。足繁く通ったのは3年ほどだから、単純計算でも相当な数の演目を
観たことになる。●


★(宮崎正弘のコメント)そうでした。貴著『京劇と中国人』(新潮撰
書)は、26年前の作品ですが、いまも拙書棚にあります。
   ○△□◇ヒ◎○△□イ○△□◇ズ◎○△□ミ△□◇◎   
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
読者之声
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  ♪
(読者の声1)今回の「タリバンがアフガニスタン全土制圧」の関して、
小生は当初、「タリバンが、新疆ウイグルのイスラム勢力を全力支援する
はず」と期待しましたが、どうやらそうではなく、「共産党中国」とタリ
バンは、当面「手を組む」のではないか?と思います。
共産党中国は、アフガンへの「莫大なインフラ援助」を約束し、タリバン
はお礼に「新疆ウイグル問題は、中国の内政問題ゆえ介入しない」と約束
するのではないでしょうか? 
ある意味、「専制体制」という共通点を持っていますし、この互恵関係は
容易に成立するのではと思います。
宮崎先生のお考えを拝聴し度く。
(KI生、尼崎市)
 

(宮崎正弘のコメント)当面、狐と狸のばかしあいが続くでしょうし、お
たがいが口で約束したことは方便でしかなく、タリバンはしばし権力の構
築に忙しくなるでしょう。

  ♪
(読者の声2)北海道の SH生様からの名指しのご質問(通巻第7020
号)について。
1。NHK、他もTVはアメリカではワクチン接種進まない地域でコロナ感染
増えていると報じますが、
2。バイデンが勝った事は事実であり、不正は無いとする米マスコミのコ
ロナ感染に関する報道は本当なのでしょうか?
 回答;先日も寄稿しましたが、「コロナ感染者」とはPCR検査で陽性、
という意味で、感染したわけではない。PCR検査とは、検査した場所の
『空気」あるいは被疑者が吸っていたところの「空気」などの「汚染度」
を計測するにすぎず、これをもって「感染者」と決めつけるのは、全く根
拠がない。
 回答;トランプ氏が圧勝した、という事実が明らかになり、ほぼ全ての
州で、大規模な計画的な投票の改竄が行われた事実が上がっているが、こ
れを発表すると、言論封鎖されるばかりか、犯罪者、テロリストとして扱
われる、という恐ろしい状況になっている。このドミニオン社の投票改竄
機械が破棄される可能性はゼロ、依然として使われるので、次の選挙の結
果は既に決まっている、と言って過言ではない。
そもそも検察も裁判所も腐敗しているので、犯罪を指摘しても無視され
る、制度を直す事もできない。全体主義国家では、正義も国民も法律も無
力になる。
3。ファイザー等、ワクチン会社も支配利権階層のメディアの言うことで
もこれだけは事実なのでしょうか? 
回答;昨日たまたま年に一度の身体検査に行き、医者、看護婦に武漢菌ワ
クチン、などを質問したが、彼らも洗脳されてか、不勉強なのか、真実が
わかっておりませんでした。おそらく大多数の米国の医師も日本と同様
に、政府、国連などの方針に順っているらしい。
製薬会社などは無論真実、つまりワクチンの危険性、を知っているが、政
府が莫大な予算をつけ、しかも免責、つまり何が起こっても、責任を取ら
なくて良い、と法律が守ってくれるので、損なし、莫大な儲け、では仮に
自責の念が生じても、止めるわけにはいかない。おまけに、現在のもの
が、効かないと、もっと予算がつき、既に第3、第4、の新しい商品が売
れる、仕組みになっている。
 4。日本の現今のコロナ感染の急増振りを見るとワクチン接種か゜かな
り進んだ時期と一致しているので ワクチン接種がデルタ株の原因のよう
に思えるので。。。
 回答;ワクチンの専門家たちは1年も前から、アブナイからやめろ、と
言っていますが、個人的な誹謗中傷に遭い、言論封鎖され、医学的な議
論・反論は報道によって「嘘・デマ」と決められ、故に排除。そもそも武
漢菌ワクチンは従来の定義ではワクチンではなく、新しい得体の知れない
新薬であり、動物実験さえもされないまま、いきなり大規模に人体実験に
なり、しかも、負の結果、死者、副作用、などの資料は意図的に排除され
る、という極めて非医学的な治験が行われている。
 
 結論;1。ワクチンは打たない。特に子供を守ること。2。打ってし
まったら、免疫が落ちた可能性が高いので、健康を維持する。3。感染し
たら、必ず早急に治療をすること。早ければ簡単に治る。4。何もしない
医者だったら、違う医師をすぐに探す。下記の処方箋を印刷して医者に見
せる。
 臨床医師会FLCCCAの処方箋などを参考されたし。資料の一部を日本語に
も翻訳されている。信頼できると言える。
https://covid19criticalcare.com/covid-19-protocols/translations/
 ついでに言うと、現在、数年来計画されてきた隠れた静かなる無血の内
乱、クーデターが成功し、米国はその性格が大きく変わった。
もはや民主主義制度は形骸化した。ソ連やシナでは政府の新聞、報道は嘘
だと人民は知っていたが、今の米国民の半分以上は、嘘を真実だと信じて
いる、のでより一層たちが悪い。(在米のKM生) 

  ♪
(読者の声3)19日貴誌7020号に、「在米KM様」からコメントをいただき
ましてありがとうございました。
ただ「SSA生様の貨幣論について。今では珍しい『反MMT論』」とあります
が、この部分だけについて、ご説明申しますと、私は決して(いわゆる)
『反MMT論』者ではありません。
私はむしろ「今までの経済学やすでに存在する世界中の経済体制からすれ
ば、MMTで現況を『しのがざるをえない』のは理解できます。ただ私が指
摘したいことは『MMTのメカニズムそのものがいかなる構造になっている
か』であり、今の世界の環境下でのMMT路線の是非を言っているのではな
い」ということでございます。
どうかご理解のほどをお願いいたします。(SSA生) 
at 09:27 | Comment(0) | Andy Chang

2021年08月26日

根無し草では世界で通用しない

根無し草では世界で通用しない
━━━━━━━━━━━━━━━

    東京大学名誉教授・平川祐弘 


終わり良ければすべて良し

 開催賛成・反対で国論が当初は二分された2020東京オリンピック競
技大会だが、めでたく終わった。盛り上がった熱戦が過ぎると、オリン
ピックをやって良かった、との感想が湧く。

 一部の人が「五輪中止」を唱えたのは、菅内閣の評判を落とさんがため
の空騒ぎで、せっかくの祭典に水をさしたのが憎い。反対以外に建設的な
対案がなかったのも淋(さび)しい。「小学生はコロナに感染した例はな
い。観客席は子供たちに無料開放しろ」とでも提案すればよかった。

 そんなことを言うのは、私にとって一番印象深いオリンピックは、子供
の時のベルリン五輪だからだ。一九三六年、入りたての幼稚園でまず日の
丸、ついでオリンピックの旗の絵を描かされた。左から青・黄・黒・緑・
赤の順で、五つの輪を組む。小学校の体育の先生は、ベルリン・オリン
ピック視察団の一人で、それだけで後光がさした。

 だが特に思い出が深いのは記録映画『民族の祭典』が数年後封切られた
からだ。日独が同盟を結ぼうとしていた時期だから、日本人の活躍を特に
際立たせたかと思われるほど、日本選手の奮闘が実に見事に記録されてい
た。女性監督、レニ・リーフェンシュタールは戦後、ナチスの宣伝映画を
作ったと非難されたが、私はそうは思わない。姉と一緒に見た映画にいき
なり飛び出したのは、人種主義者、ヒトラーが嫌う黒人選手だったから
だ。そのオーエンスが100メートルも走り幅跳びも一着の米国。だが三
段跳びは田島直人が勝つ。

 1万メートル競走で小柄な村社(むらこそ)講平が、背の高いフィンラ
ンド選手たちの前を力走、結局抜かれたが、四着。マラソンも孫(そん)
基禎選手と南(なん)昇龍選手が一着と三着、「日本が勝った」と子供心
に喜んだ。半島出身の2人は帰国するや朝鮮でも英雄視されたに相違な
い、が晩年はどうだったか。胸に日の丸をつけて走った「親日派」と心な
い非難を浴びたのであるまいか。
東京オリンピック観戦記

 印象に深く刻まれたのは西田修平、大江季雄(すえお)が米国選手と棒
高跳びで競(せり)合ったシーンだ。高さを上げるが、延々と決着がつか
ない。あたりは次第に暗くなる。死闘は続く。ついに米国選手が一位、西
田、大江が二、三位で結着する。そんな名前は記憶されたから、日米開戦
劈頭(へきとう)、ルソン島敵前上陸の戦死者を報じる新聞に大江の名が
出ていたことも憶(おぼ)えている。

 上級生のいじめの巣窟(そうくつ)だった中学の運動部が敗戦で参加が
必修から選択に変わった時は、ほっとした。そんな文弱(ぶんじゃく)の
私は、前の東京も他の大会も、関心が薄く、一九六四年、女子バレー優勝
の際も「鬼の大松(だいまつ)」監督が称揚されると、その猛訓練が、戦
時中の新兵のしごきが連想され、嫌だった。

 私だから選手名を憶えたのはベルリン大会だけ、そして詳しく観戦した
のは、実は今回の東京大会が初めて。不要不急の外出は控え、テレビで驚
いた。

 女子ソフトボールで三塁手がはじいた飛球を背後にまわったショートが
キャッチし、二塁から飛び出した米国選手を刺した。ダブルプレーの奇跡
に、思わず「万歳」と叫んだ。

 連日のテレビの合間に牛村圭『ストックホルムの旭日』(中公選書)も
読んだ。五輪競技参加で文明国の仲間入りを願った明治以来の先輩の努力
を知り、今まで運動部を野蛮と見下してきたことをいささか恥じた。

 すばらしい卓球男女混合に見とれる。一旦競技が始まるや、以前は社説
で反五輪を説いた大新聞までが、日本の勝利を「金メダル史上最多」と
大々的に報じる。大きな写真に日の丸をひろげて躍り上る選手が写る。だ
がこんな調子でナショナリズムを煽(あお)っていいのか。五輪競技は国
家主義か、国際主義ではないのか、それとも無国籍であるべきか。
五輪は国家主義か国際主義か

 教師の娘はオリンピックは平和の祭典と教科書通りの答をいい、大学生
の孫は五輪は民族間のナショナリズムを増長させるという。

 なるほど「民族の祭典」は無国籍の行事ではない。競技は、国を代表し
て選手が闘う限り、国家主義を強める。古風な「君が代」が演奏されると
心の古層(こそう)が動くが、私はそんな素直な気持ちを肯定する。その
ナショナリズムがあればこそインターナショナリズムも成立する。自国に
一本の足を、世界にもう一本の足をおろしてこそ、有用有為(ゆうようゆ
うい)の人材たりうる。

 だが日本のオリンピック関係者には、自国を否定し、自国民を批判すれ
ば、それで国際的に通用する、と勘違いする似非(えせ)国際主義者がい
るらしい。「『国民は』という表現は完全な時代遅れだから排除する、日
本語は使わず英語しか使わない」

 そんなコンセプトを口にする根無し草人間が、開閉会式を統括するチー
ムの責任者なのだそうだ。そんな人間は国内でも世界でも通用するわけが
ない。失格だ。オリンピックに携わる者としてもレッドカードだ。(ひら
かわ すけひろ)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
【産経ニュース】採録


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最悪のマッチポンプ
━━━━━━━━━━

     From 三橋貴明


緊縮財政派について、つくづく「人間が腐っている」と思うのは、自分た
ちの公務員批判、公共事業批判により、
「土木・建設業、公務員の供給能力が毀損した」
結果として、公共事業を消化できなくなり、
予算の執行が遅滞するようになったにもかかわらず、

「もはや予算を組んでも、公共事業は消化できない。
行政のマンパワーも足りない。予算を組んではいけない」
と、さらなる緊縮財政を主張するところです。

自分たちの主張の結果、国民が困窮していることを、
さらなる緊縮に利用しようとする。

まさに、最悪のマッチポンプ。「人間が腐っている」以外に、表現のしよ
うがないでしょう。

そもそも、世界屈指の自然災害大国で、土木・建設業の供給能力が毀損す
ることが、何を意味するのか?
国民の安全が守られない。

さらに、コロナ禍といった非常事態において
予算執行が遅滞することが、何を意味するのか? 
やはり、国民の安全が守られない。

緊縮派にとって、国民の安全など
「どうでもいい」という話なのでしょう。

土木・建設の供給能力不足で公共事業を消化できないならば、供給能力強
化のために、国土計画を復活させ、
安定的に予算を拡大しなければならない。

公務員のマンパワーが足りず、予算を執行できないならば、地方交付税を
手厚くし、国全体で地方公務員を
(国家公務員もですが)増強していく。

当然ながら、非正規公務員の正規公務員化は、
真っ先にやらねばなりません。

この当たり前の「解決策」が、実行に移されないどころか、ほとんど議論
されない。なぜなのか。

緊縮派たちが長年広めた「財政破綻論」が扇の要となり、
全ての政策を「不可能」にしてしまっているためです。

実際には、不可能ではない。単に、国会で予算を組めば、
全ての問題を解決できる。

そのためには、政治の場において「財政出動 対 財政出動」の議論がな
されなければならない。

自民党総裁選挙。そして、総選挙。さすがに、総裁選は無理でしょうが、
総選挙で「財出 対 財出」の戦いになる可能性が出てきました。諦めて
はいけません。
諦めない限り、負けないのです。



         
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
中国軍、タジク軍と共同軍事演習を展開
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月19日(木曜日)
通巻第7020号  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 中国軍、タジ
ク軍と共同軍事演習を展開。
「反テロ協同作戦」とか。
  ETIMはアルカイーダとアフガニスタンの残存
**************************
 8月18日から中国軍はアフガニスタンからのテロリスト潜入を防ぐた
めの共同軍事演習をタジキスタンの軍隊と、タジキスタン領内で開始した。
タジキスタンは数千のロシア軍が駐屯しているが、中国軍が公然と姿を現
したことに注目があつまった。

 アフガニスタン回廊はタジキスタンの南を中国へ繋げ、6000メート
ル級の高山地帯とはいえ、国境線はおよそ1300キロ。従来は、この回
廊監視のために中国軍の存在が云々されてきた。

 欧米が脅威視するのはアルカイーダの動向である。
中国がとりわけ警戒するのがETIM(東トルキスタン独立運動)の武装
グループである。ともにシリアで武闘力を発揮した仲間でもあり、現在は
アフガニスタンに潜在している。

 アルカイーダは、アイマン・アル・ザワヒリがまだ存命しており、イラ
ンの情報機関では、後継はサイファル・アデルとみているという。
 ETIMはムハメド・アミンが率いており、軍資金を2500万ドルか
ら3000万ドル。武器調達やテロ資金に充てている。ガニ前アフガニス
タン大統領がUAEに逃亡の折持ち出した2億ドルの大金に比べれば「小
額面」とはいえ、武装グループを当面養える。
 
 またアルカイーダとETIMは、アフガニスタンで協力関係にあり、ア
フガニスタン政府が二つの武装組織の存在を否定しているのは欺瞞だと、
専門筋は見ているようだ。
      
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS  読者之声
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)貴誌7018号、SSA生様の貨幣論について。今では珍し
い「反MMT論』
 貨幣の元になっているのが、「倉庫貯蔵の麦の預かり証」である。シカ
ゴ証券取引所が周りの農家の需要に応えて始め、今でもあらゆる金融商
品、金、石油、コメ、などを取り仕切っている。倉庫にしまってある麦な
どを動かす代わりに証書を手紙で送る便利さがある。この物理的なものか
ら抽象的(デジタル)な概念に転換できたことは、ひとえに取引所の「信
用」に掛かっている。
(ところが、現在膨大の金額の金、キン、の証券が売買されているが、そ
の額は物理的に「金庫に保管」されているはずの金額を遥かに超えてい
る。つまり、信用を破壊するかもしれない危険な運営をしている。会計や
統計学の自信のある社員が会社から「借りた金」で馬券を買い、次の機会
に儲けて返すつもりが、とうとう負けが混んで、という話になる。)
 1971年8月15日以前の世界では、世界の基軸通貨であるUSドルは「金
と兌換性」を維持していた。35ドルは1オンスの金と交換できた。(国家
間のみ、小売
はしていない)そんな公式の「裏付け、保証」があったので、ドルは世界
中で信用されていたが、ヴィトナム戦争などで国の金融政策が破綻しイン
フレが
高まり、そんなドルを持っているとアブナイ・損する、と判断され、「ド
ルと書いた紙屑」を金と交換する国が現れ、金庫の物理的な金が千トン単
位でどんどん海外に流失した。そこでニクソン氏は、この日、「暫定的に
兌換性を中止」し、そのまま今日に至る。金のドルでの価格は突然に35
ドルから800ドルに上がる、価値が下落する。今およそ1800ドル、
つまりこの50年間で98%のドルの価値が消えた。(注。金を測る時に使
うオンスはトロイ・オンスで、通常の16OZ=1lb、ではなく12OZ=1lb、
騙されませんように。老婆心)
 
 貨幣の機能として
1、不変性、貨幣は「価値を計る単位」、つまり長さ、重さなどを計る基
準、メートル、キロ・グラム、は時代、場所によって「変わらない」とい
う性格を持たねばならない。関東と京都の畳の大きさが違っては不便であ
る。この日々変化するドル、円、悠路などを対象にかつて必要で無かっ
た、全く生産性の無い、巨大な金融市場・賭博場が生まれた。
2、価値の保存、せっかく保存していた貨幣の発行元、国などが破産して
は、困る。インフレとは貨幣の富の部分的、継続的破壊、つまり政府によ
る個人資産の窃盗。
  この二つの条件を過去の基軸通貨は満たしていた。それを管理運営す
るのは政府、中央銀行の重要な役割であるはず。(米国憲法にはそう書い
てあるが、日本偽憲法には書いてない)ところが、無責任な政治家はズル
をする。保守派であるはずのニクソン大統領が勝手に始め、以後全ての国
の首長、中央銀行が、こんな便利な、楽な、懐が痛まない、特効薬を使
う。実はこれは単なる「痛み止め」強い酒、麻薬の類で、世界の金融史に
よると、みんな必ず「薬毒で」死んでいる。
「赤信号、みんなで渡ると、恐くない」は嘘だった、とわかる秋が近づい
ている、と思ふ。(在米のKM生)

  ♪
(読者の声2)いつも時宜を得た情報を有難うございます。また「読者の
声」欄のレベルも高く、とても勉強になっております。ところでコロナの
ワクチンについて、気になる情報があるので一枚の絵にしました。来週に
出される6月分の人口動態統計速報で、一気に明確になるのではと思います。
https://twitter.com/elsh6dfsmft6xsv/status/1427445088892833793?s=21
  (令和晴耕雨読人)

  ♪
(読者の声3) 在米のKM生 様 に 教えて頂きたいのですが、NHK、他
もTVはアメリカではワクチン接種進まない地域でコロナ感染増えていると
報じますが、バイデンが勝った事は事実であり、不正は無いとする米マス
コミのコロナ感染に関する報道は本当なのでしょうか?  ファイザー
等、ワクチン会社も支配利権階層のメディアの言うことでもこれだけは事
実なのでしょうか? 日本の現今のコロナ感染の急増振りを見るとワクチ
ン接種か゜かなり進んだ時期と一致しているので ワクチン接種がデルタ
株の原因のように思えるので。。。
  ( SH生 北海道 )

  ♪
(読者の声4)メルマガに書かれた訃報(メリー喜多川さん)の記事を拝
読しました。宮崎さんとメリーさんが、藤島泰輔夫人として長い間付き合
いがあり、また宮崎さんが藤島氏の選挙運動に参与したことも驚きでした。
訃報の記事は短いながらも、半世紀以上にわたった藤島夫妻との関わりを
淡々と記述しながら、行間に哀痛の思いがにじみ出て余韻があとあとまで
残る名文と思います。
  (TC生)
at 09:55 | Comment(0) | 番外編

2021年08月25日

アフガン撤退は他人事ではない

アフガン撤退は他人事ではない
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       北野幸伯

日本が備えるべき「米軍が出て行く日」

アフガニスタンからの米軍完全撤退を巡り、国内外から大きな批判を浴び
ているバイデン政権。果たしてこの判断はアメリカにとって正しい選択
だったのでしょうか。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』
では著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、善悪論ではなく
「大戦略」の視点から米軍のアフガン撤退を考察。その上で、日本も早急
に「アメリカが出て行く日」に備えるべきと提言しています。


アメリカのアフガン撤退と【大戦略】

今年4月、バイデン大統領は、「9月までにアフガニスタンから米軍を撤退
させる」と宣言しました。喜んだのは、タリバン。「あれよあれよ」とい
う間に、アフガン全土を制圧してしまいます。

皆さんご存知のこの問題。一般的に、「道義的」「道徳的」な話ばかりさ
れています。つまり、「アメリカは無責任だ!」「タリバンに支配される
アフガン人はかわいそうだ!」と。

まさに「その通り」です。タリバンが支配するアフガニスタンは、私たち
の人権感覚では、「ひどい人権侵害国家」になるでしょう(たとえば、女
性は学校に行けない。女性は仕事してはいけない。公開処刑が頻繁に行わ
れる等々)

しかし、私は「善悪論も大事だが【勝敗論】で見ましょう」と常々話して
いる。そこで、今回は【大戦略】の視点から、「アフガン撤退」を考えて
みましょう。

「アフガン撤退」は「中東撤退」の一環
まず知っておかなければならないこと。それは、「アメリカが撤退してい
るのは、アフガニスタンだけではない」ということです。

2019年10月、当時のトランプ大統領は、「シリアからの撤退」を宣言しま
した。そして、2021年4月、バイデンさんが、「アフガニスタンからの撤
退」を指示。さらに、バイデンさんは7月、「年内にイラク国内における
米軍の戦闘任務を完了する」と宣言しました。

つまり、2019年から2021年の3年間で、アメリカは、シリア、アフガニス
タン、イラクから撤退する。だから私は、「アフガン撤退は、中東撤退
だ」というのです。

そもそも、なぜ米軍はアフガン、イラクにいるの?
米軍撤退の理由を話す前に、「そもそも、なぜ米軍がアフガン、イラクに
いるのか」を知っておく必要があります。皆さんご存知ですね。

2001年9月11日、アメリカで同時多発テロが起きた。「ワールドトレード
センター」と「国防総省」にハイジャックされた航空機が突っ込んだ。ア
メリカは、犯人を「アルカイダ」と断定。アルカイダは、アフガニスタン
のタリバン政権に匿われている。アメリカは、「個別的自衛権」を行使
し、2001年10月、アフガン戦争を開始したのです。

ところが、リチャード・クラーク元大統領補佐官(テロ対策担当)やポー
ル・オニール元財務長官の証言によると、ブッシュ政権は、「9.11の前か
らイラク攻撃を計画していた」のです。つまり、「9.11があったからアフ
ガンを攻めたが、最初からイラクを攻撃するつもりだった」。

では、ブッシュは、なぜイラクを攻撃したかったのでしょうか?

「フセインがアルカイダを支援している」
「フセインが大量破壊兵器を保有している」

からではありません。この2つの理由が「大うそ」であることは、アメリ
カ政府も認めています。読売新聞2006年9月9日を見てみましょう。

米上院報告書、イラク開戦前の機密情報を全面否定


米上院情報特別委員会は八日、イラク戦争の開戦前に米政府が持っていた
フセイン政権の大量破壊兵器計画や、国際テロ組織アル・カーイダとの関
係についての情報を検証した報告書を発表した。

報告書は「フセイン政権が(アル・カーイダ指導者)ウサマ・ビンラー
ディンと関係を築こうとした証拠はない」と断定、大量破壊兵器計画につ
いても、少なくとも1996年以降、存在しなかったと結論付けた。

この2つの理由が「大うそ」なら、なぜ?

あの「大御所」は、「石油利権だ」と断言しています。2007年9月17日時
事通信を見てみましょう。

「イラク開戦の動機は石油」=前FRB議長、回顧録で暴露

[ワシントン17日時事]18年間にわたって世界経済のかじ取りを担ったグ
リーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長(81)が17日刊行の回
顧録で、2003年春の米軍によるイラク開戦の動機は石油利権だったと暴露
し、ブッシュ政権を慌てさせている。

(2007年9月17日時事通信)

米メディアによると、前議長は「イラク戦争はおおむね、石油をめぐるも
のだった。だが悲しいかな、この誰もが知っている事実を認めることは政
治的に不都合なのだ」と断言している。

ブッシュ政権は、当時のフセイン政権による大量破壊兵器計画阻止を大義
名分に開戦に踏み切ったが、同兵器は存在しなかったことが後に判明。
「石油資源確保が真の目的だった」とする見方は根強く語られてきた。

(同上)

グリーンスパンさんにいわせると、「イラク戦争の動機が石油利権だった
こと」は「誰もが知っている事実」(!)なのだそうです。では、なぜ
ブッシュ政権は、そこまで「石油利権」にこだわったのでしょうか?

彼が大統領に就任した2001年、「アメリカ国内の油田は、2016年に枯渇す
る」との報告書が出されていました。だからアメリカは、「資源がたっぷ
りある中東」の支配を目指したのです。そう、アメリカが中東に執着する
のは、

自国の油田が2016年に枯渇すると予測されていた
中東には資源がたっぷりある

という理由だったのです。ところが…。

アメリカで起きた思いもよらない事態
       
        
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雀庵の「常在戦場/72 日台間の防衛協力を進めよ」
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         “シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red Gables/356(2021/8/23/月】「我、警世の木鐸たら
ん!」、戦時である、国難の危機である、備えよ、と叫ぶのはジャーナリ
ストの役割である。外れても「心配していたけれど良かった良かった」で
済む。

その一方で“似非ジャーナリスト”もいる。小生はフォニー(phony、偽
者、嘘くさい奴、インチキ野郎、詐話師)と蔑んでいる。フォニーは概ね
リベラルを装うアカとかアカモドキで、中韓北のクチパク、応援団。「日
本は危機を煽っている、戦争に備えるなんてとんでもない、日本こそが米
中の対話を進めるべきだ」などと叫ぶ。

日本が負ければ「憲法9条に違反して無謀な戦争を始めた」と罵倒し、日
本が勝てば「平和外交に失敗し、14億の恨みを買った、日本の罪はこの上
なく重い」と叫び、自分は絶対に傷つかないどころか占領軍に取り入って
儲けるという、まるで妖怪「鵺/ぬえ」。WIKIでは「掴みどころがなく、
立ち回りは巧みだが得体の知れない人物をたとえる際に使われる」と解説
している。

伊藤貫先生によると勝者に擦り寄る輩を「コラボレーショニスト」とい
う。「英辞郎」にはこうあった。

<collaborationist:敵への協力者、裏切り者。良くも悪くも「協力者」
を意味する collaborator に対し、悪い意味をはっきりさせるため、20世
紀に入って作られた新語が collaborationist。「裏切り者」を意味する
語句には、他に traitor や betrayer、スラング的な turncoat、back
stabber などがある。

例)After the war, some collaborationists were hanged. : 終戦後、
何人かの敵国協力者が絞首刑になった>

凄い例文だなあ・・・第2次大戦後の欧州ではナチス協力者をずいぶん叩
いたとか。今のアフガンでも戦乱の末に統治者が変わったから多くの人が
報復、処刑を恐れて逃げ出している。古代から戦争に負ければ男は殺され
るか奴隷になり、女は勝者のタネを植え付けられて(あるいは処世術とし
てタネを求めて)子供を産む、これが普通だった。今でもあまり変わって
いないのではないか。

支那には「事大主義」という言葉がある。WIKIから。

<事大主義は、小が大に事(つか)えること、強い勢力に付き従うという
考え、行動様式の1つ。東アジアでは外交政策の方針として用いられたこ
ともある。

「事大」の語源は孟子の「以小事大」(小を以って大に事える)の一節で
ある。孟子には越が呉に仕えた例が知恵として書かれている。つまり「小
国のしたたかな外交政策(知恵)」というのが本来の意味であった。

しかし後世になると「小国である自国はその分(ぶ)を弁(わきま)え
て、自国よりも大国の利益のために尽くすべきである」「支配勢力や風潮
に迎合し自己保身を図る」といった否定的なニュアンスも帯びるように
なった>

少数派の満洲人が大清帝国を樹立すると多数派の支那人は「事大主義」で
それを受け入れた。支那人は例の「上に政策あれば下に対策あり」が初期
設定、実に戦争慣れしている、柔軟性がある、シタタカである。

<満洲族は中国全土を我が物にすると「剃髪令」を出します。髪を剃らな
い者は斬首にする、と。当時この命令について人々は「頭を残したい者は
髪は残せない、髪を残したい者は頭は残せない」と言い合いました。

為政者に楯突けば文字通り首が飛びます。そこでしぶしぶ従ううちに百
年、二百年が経ち、まるで昔からそうであったように、このスタイルにな
じんでいきます。清王朝の方も異民族としての自分たちの文化より漢民族
の伝統文化になじんでいきました>(中国語スクリプト)

collaborationist だらけの漢族によって逆に満洲族が民族性を溶解され
支那風になっていったようだ。漢族は為政者が異民族あれ共産主義者であ
れ面従腹背、「カネ、女、名誉、欲しがるものは何でもくれてやれ」(毛
沢東)、やがてはたらし込んで「漢流」にしてしまう。狡猾と言うか、現
実主義と言うか、それなりに凄いものである。

支那の民の思考の原点は「私利私欲」だろう。「私利私欲」こそが永久、
絶対の普遍的な価値であり、それにプラスにならないのであれば正義とか
愛国とか名誉、誇りなどには価値を置かないようだ。恐るべし、実に侮れ
ないタフな民族である。

日本は四囲を天然の要塞である海に囲まれた島国で良かった。そのお陰で
支那に併呑されずに済んでいる。しかし、これからは未曽有の国難に直面
するだろう。

日本は貿易量の99.6%を海上輸送に、そのうち61.9%を日本商船隊にそれぞ
れ依存している、即ち「海洋の安全は日本の安全そのもの」ということ
だ。中共は当面の最大課題であるインド太平洋における覇権確立=敵性勢
力の排除のために国際法を無視し始めている。公海や海上ルートの安全が
揺らいでいるのだ。

中曽根平和研究所202/2/1「中国海警法に関する緊急声明」(海洋安全保
障研究会委員長/元統合幕僚長・齋藤隆氏)から。

<中国は1月22日に全人代常務委員会にて中国海警の任務や権限を定めた
「海警法」を可決・成立させ、2月1日をもってこれを発効させたが、この
法律の一部は国際法や国際慣行と相容れないものとなっている。特に、同
法21条は、法の支配と正義を重んじる国際社会が看過してはならない規定
であると考える。

21条には「海警庁は、軍艦及び非商業的目的のために運航するその他の政
府船舶が中国の管轄水域において中国の法令に違反するのを阻止するため
に必要な警戒及び取締りの措置を講じ、直ちに当該海域からの退去を命じ
る権利を有し、これらの艦船が退去を拒み、重大な危害又は脅威を及ぼす
場合には、強制撤去、強制曳航等の措置を講じる権利を有する」(当委員
会仮訳)との規定がある。

本条項は、中国が一方的に定めるその“管轄水域”における権限として、軍
艦、公船の航行に制約を課す規定となっている。これは国際法上の軍艦・
公船の主権免除の原則(注:たとえ自国領海内であっても外国の軍艦・公
船は外国大使館と同様に規制してはいけないというルール)に反するもの
であり、国内法をもって、領海外での軍艦、公船の航行に制約を加えると
ともに、国際水域における航行自由の原則を制約するもので、明らかに国
際法に反する規定である。

当委員会は、歴史的な努力の積み重ねによって築かれてきた国際的な海洋
法秩序と海洋自由の原則を踏みにじる海警法制定により、東・南シナ海に
おける海警の行動を正当化し、なし崩し的に中国による海洋の支配を既成
事実化することを断じて許すべきものではないと考える。

当委員会は、ここに中国海警法が包含する国際法違反を明らかにし、法と
正義を重んじる国内及び国際社会に対し緊急声明として発表するものである>

中共の世界制覇の一丁目一番地は台湾占領である。一点突破、全面展開を
狙っている。人口2300万人の小さな島国を人口60倍の14億の大帝国が襲っ
て併呑しようとしている。核兵器を使えば簡単だろうが、使えば世界中の
顰蹙を買い、インド太平洋諸国は当然、核武装する。そうなれば台湾を強
奪しても敵を増やすばかりになる。

普通のオツムなら台湾制覇に核兵器は使わないが・・・習近平一派は普通
ではないから、台湾は報復攻撃用の通常兵器の強化も進めている。台湾国
防部は「射程を(従来より)大幅に伸ばした空中発射型のミサイルシステ
ムの配備を増強し、(中国に向け)精度の高い攻撃を実施する」(2021/3
/25日経)と中共を牽制している。三峡ダムの破壊も狙っているようだ。
習近平一派の思うようにはいかないだろう。産経2021/8/6「台湾有事、進
む米台協力日本も対話を 渡辺金三氏」から。

<日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会台北事務所で、5月まで防衛
駐在官に相当する安全保障担当主任を務めた渡辺金三元陸将補が産経新聞
に寄稿し、台湾海峡有事をめぐり米台間の軍事協力が進む現状を紹介、日
本も防衛分野で台湾と直接対話を開始すべきだと呼びかけた。(以下抜粋)

・・・・・・・・・・・・

米インド太平洋軍司令官(当時)が3月、中国の台湾侵攻が「6年以内」に
起きる可能性に言及したことや、4月の日米首脳会談の共同声明で「台湾
海峡の平和と安定の重要性」が明記されたことで、台湾海峡有事に関する
議論が高まっている。大いに歓迎すべきだが、政治的な解釈が多く、純粋
に軍事的な議論が広がっていない。

台湾海峡は広いところで幅200キロを超し、潮流が速く、大規模な艦艇群
の整然とした行動は困難で、水深が浅く潜水艦の運用も難しい。冬場は強
風と濃霧が航空機の飛行を妨げる。台湾には数カ所を除き大部隊の上陸に
適した場所がなく、上陸侵攻側に極めて厳しい地形と気象だ。

一般的に攻撃側は防御側の3倍の戦力が必要とされる。台湾海峡の地形と
気象を考慮すれば、さらに倍が必要と思われるが、中国側は水上艦艇や戦
闘機で必要な兵力を保持していない。中国は多数の地対地ミサイルを配備
しているが、台湾も非公開ながら大陸を射程に収めるミサイル250発程度
を保有しているとみられ、中国側は相当の反撃を受ける。

最終的な決め手となる陸上兵力の輸送能力は1万5000人程度とみられる
が、台湾の陸軍約9万人が数カ所しかない上陸場所の防衛を準備している
ことを考えれば、中国による本格上陸はほぼ不可能と考えられる。

現時点で中国軍が実施できるのは軍事的威嚇、経済封鎖、航空機・ミサイ
ルによる攻撃、離島占拠、特殊部隊による要人殺害などだが、台湾当局が
住民の支持を取り付けている限り、これらの作戦で台湾を占領することは
できない。むしろ台湾に独立を宣言するきっかけを与え、国際社会から武
力行使への反発を受け中国が孤立することになる。

中国自身はどう考えているのか――。昨年5月、太平洋で行動する空母を含
む米艦艇でコロナウイルスが蔓延し長期間の寄港を強いられた際、中国の
メディアなどでは台湾侵攻の好機だとの意見が広がった。



だが、著作「超限戦」で知られる中国の喬良少将は「米軍との実力差は明
らかで軽率に行動してはならない」との文章を発表した。軍や党の許可を
取っているはずであり、中国の上層部は米中の軍事格差をよく理解している。

今後、考えられる行動としては、国内で大きな問題が発生して中国共産党
の独裁的な地位を揺るがす事態になり、人民の目を外に向けるため勝算が
ないまま侵攻する可能性はある。


ただ、米国と台湾の防衛協力の枠組みはトランプ前政権下で大きな変化を
遂げた。2018年以降、米海兵隊が訪台して台湾の海軍陸戦隊の訓練を指導
し、米台の特殊部隊同士が台湾で訓練を実施している。20年には「米台共
同評価会議」という作戦レベルでの整合を図る枠組みが設置された。

その一方、日米間で台湾海峡有事に関する相互調整は進んでおらず、日台
間に防衛上の協力関係は全く存在していない。台湾海峡有事は日本への武
力攻撃事態になる可能性が十分考えられる。早急に日台間の防衛交流を開
始する意思決定を行い、秘密情報の交換・通信態勢を整えて直接対話を進
めるべきだ>

「日台間の防衛協力を進めよ」、誠に正論である。危機感を持っている人
には分かるが、持っていない人には全く分からないし、興味もない。中共
応援団の売国奴である似非ジャーナリストやアカに乗っ取られたようなマ
スコミは分かりたくないから「不都合な真実」は無視する。

日本学術会議の連中なんぞは転向するとメシが食えないから、毒を食らわ
ば皿まで、“中共命”で心中する覚悟なのだろう。戦争になれば適性国民と
非難されないように隠れ、中共が勝てばコラボレーショニストとして表に
出て我が世の春を満喫する。エゲツナイと言うか、それなりに筋を通して
いるとも言えるが、小生には耐え難いなあ

中共とは共に天を戴かず、中共殲滅、支那解放は何としても実現しなけれ
ばならない。

古希ながら 蟷螂の斧 振りかざす 千里の堤も 老いの一穴

          
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ソロス、中国株投資から撤退か
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月18日(水曜日)弐
通巻第7019号  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ソロス、
中国株投資から撤退か。百度、テンセント等全株を 売却していた
  中国株の未来を世界一の投資家は、いかに判断したか
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 SECへの2021年4月から6月にかけての第2四半期の届け出で、 ほぼ
全容が分かった。
 アメリカの有力ファンドは同期に新東方教育科技の2500万株、アリ バ
バ206万株などを売却していた。ナスダック上場の「ゴールデン・ チャイ
ナ・ファンド」は、29%の暴落だった。時系列で考え直すと、米 国の
ファンドは事前に中国の内部情報を掴んでいたのである。

 ウォーレン・バフェットと並んで、世界一の投資家と言われるジョー
ジ・ソロスが率いるファンドは、同期に百度(パイドゥ)、TIKTOK
のテンセントを手始めに、ほぼ全ての中国関連株を売却していた。
当初はバイアコムに絡んでのアルケゴス株売却、つづいて百度株を 7700
万ドル、唯品会株を4640万ドル。ほかにディカバー株なども 含まれている。
 中国株の未来を世界一の投資家がどのように予測しているかが、こうし
た投資行為に如実にあらわれたのではないか。見通しは真っ暗と判断した
のだろう。

 ところで中国には西側同様に「不正競争防止法」なる法律がある。
この法律は独禁法を管轄する中国国家市場監督管理総局が司る。具体的に
はバイトダンスがテンセントを提訴したように、競合企業のサービスをブ
ロックすることを違法とするのだ。

競合企業のアクセスを遮断すれば、ビジネスは独占的となる。俄然、競争
が有利になるのは、アリババなどにも指摘されてきた。規制強化と当局の
介入は、さらに中国株を押し下げるだろう。
     
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
■ 訃報
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メリー喜多川さん(本名は藤島泰子)。享年93歳
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 振り返れば半世紀を超えるおつきあいになる。人生は波瀾万丈。どこで
誰と知り合いになるかは予知できることではない。小生の場合、メリーさ
んが「芸能界の女帝」とか言われたエンタメ世界とは全く無縁で、最初か
ら最後まで藤島泰輔夫人としてだった。芸能界のことは何も知らないし、
興味がない。
 メリーさんは、我家の次女の名付け親でもあり、また藤島夫妻の婚姻届
は小生が赤坂区役所へ届けに行った。半世紀近く前のことだった。
 訃報に接して、昭和初期に精神が形成されたメリーさんは、ロスの高野
山真言宗別院の僧侶の長女として、そのうえアメリカで教育を受けた帰国
子女第一号。昭和初期の「志操」を大切な価値観として、猛烈に、しかし
爽やかに走りきった人生ではなかったか。
 ジュリーちゃんを生んだときもさらしをおなかに巻いて周囲は妊娠に気
がつかず、出産後もすぐにオフィスへもどったというから、神功皇后伝説
を思い出したのだ。
 いつぞや食事の折、「毎年、休みがとれると、ポッとひとりでトルコの
カッパドキアの夕陽を見に行く」と何気ない台詞。意外だったが、彼女に
は浪漫的な側面があった。小生の出版記念会には御祝儀をもって駆けつけ
られたこともあり、そのお返しにイランに行ったときに購入したパーシャ
ンブルーというペルシャ絨毯を贈ると、なんとすてきなんでしょう、場所
と時間で色が変わるの、と感激された。
 ずばすばとモノを言い、即断即決。うじうじ人間を嫌った人の裏面である。
 昭和43年頃、藤島泰輔氏の保守的で愛国的な行動や発言の真意を聞こう
と、当時、代官山にあった藤島邸にインタビューに行ったのが最初だっ
た。上皇陛下の同級生として『孤独の人』で文壇デビュー、在米二世たち
の苦闘を描いた『忠誠登録』がヒット、初見のおりは日本ペンクラブの理
事も兼ねておられた。その後、藤島泰輔氏は三浦雄一郎のヒマラヤ・ス
キー滑降冒険に総隊長としてチベット現地へ乗り込んだ。
 
 直後に三島由紀夫事件。ただちに追悼会を開催することになるが、藤島
さんは川内康範氏と司会を引き受けられた。そして日本にいささか絶望し
てアメリカへ移住し、『諸君!』に『アメリカ通信』を連載されていた。
一年後、ふらり日本に来られると憂国忌。フジテレビが実況中継したので
「藤島さん、日本に還っている」と電話が殺到したこともあった(このと
き藤島さんは帝国ホテルに仮住まいだった)。
 
 そして或る日、小生が『青嵐会 血判と憂国の論理』を編集し、青嵐会
の会合に頻繁に呼ばれた頃だが、京都市長選に青嵐会の独自候補を立てよ
うとなってハマコーが藤島さんに連絡を取れ、という。
氏は当日、韓国にいた。その話は流れたが、政治への関心が高まり、福田
派公認で東京四区から衆議院に立候補することに決まった。選対本部を渋
谷の丘永漢ビルのワンフロアを借りての臨戦態勢を敷く。昭和四十九年
だったと記憶する。
 
 『浪漫』編集長でもあった藤島氏、当時の小生は『浪漫』の企画室長。
そのしがらみで選挙運動に巻き込まれ、一年ほどオフィスに泊まり込ん
だ。ところが衆議院の解散が延びてしまい、資金ショート。このときはメ
リーさんのほうも某売れっ子タレントが独立して、悲壮な状況だった。乃
木坂の小さなビルの一室に籠もった。どん底の日々、小生の方も貿易商
社を営んでいたが、不意の円高で為替差損に悲鳴。共通の困窮状況が共通
の境遇だった。

 それでもまったく希望を失わずに楽天的に未来を見ていたのがメリーさ
ん だった。
 泰輔氏が癌で入院、虎ノ門から黒磯の病院に転院したときに見舞いに
行った。没後、通夜葬儀は近親者のみと伏せられたが、増上寺には二百人
近い弔問客があった。そして一周忌は某ホテル始まって以来、コック長総
出のセレモニーとなった。すべてはメリーさんの確乎とした意思の現れで
ある。
 
 芸能プロのマスコミ対策では何回か相談を受けたが、適切な助言ができ
たかとうか。
その後、メリーさんは周囲に告げず、ひそかに七回忌、十三回忌、二十二
回忌を増上寺の大講堂で行った。業界の誰にもメディアにも知らせず、参
列者は選挙の裏方のときから尽くしたI氏、H氏と小生。メリーさんと
ジュリーさん母子。藤島事務所の秘書の六人だけ。法要のあと、雑司ヶ谷
のお墓に詣で、それから六本木へもどって直会というパターンだった。
したがって最後に会ったのは2019年の初夏、増上寺で行われた二十二 回
忌だった。22回忌というのは、仏教にない習慣だが、メリーさんは運 命
の日が近付いたことを予知していたのだろう。 合掌。
 
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2263回】       
 ─英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港145)

  △
 なにやら堂々巡りに終始してしまったようだが、香港が基本的に殖民地
(イギリス→中華人民共和国)であることを踏まえない限り、一切の民主
化論議は絵に描いたモチの味について喧々諤々の論議をすると同じだろう。
「地産覇権」という基本構造にメスが入った時に民主化論議は現実化し、
新しい段階に進むことになるのではないか。だが現に伝えられる報道に由
る限り、A+B>Cという構造に焦点を当てた議論は聞かれそうにない。

 おそらくAは香港、マカオ、広東の先進9都市(広州、深セン、仏山、東
莞、恵州、中山、江門、珠海、肇慶)を包括する「粤港澳大湾区(グレー
ターベイエリア)構想」にBをからませることで、A+B>Cという構図の維
持を狙っているはずだ。

 ここで疑問を1つ。
じつは2014年9月末、「雨傘革命」を叫ぶ若者は「占中」を叫んで中環
(セントラル)と銅鑼湾を走る道路の一部、それに九龍の繁華街で知られ
た旺角のメインストリートを中心に広い範囲を占拠した。「占中」とは中
環(セントラル)地区の占拠を意味し、占中によって国際金融センターと
しての香港の機能をマヒさせ、共産党政権に打撃を与え、交渉のテーブル
に引きずりだそう。可能なら共産党政権の傀儡ではない民意に沿って行政
長官を選べるよう選挙制度を劇的に改変させよう、と狙った。
いわば香港住民が望む「港人治港(香港人による香港統治)」を制度面で
実現させようとしたわけだ。

 だが、それは失敗した。
すでに見ておいたようにAとBが手打ちした以上、運動が始まる前から「港
人治港」の願望は打ち砕かれていた。「のぉ、越後屋、身の程知らずは
タップリと懲らしめておかぬとのう」「御意!」「ブハッ、ぶはッ、ブハ
ハハハッ!」である。
 たしかに中環は国際金融センターとしての香港の心臓部であり、この街
が機能不全に陥ったら共産党政権の国際社会における面子は丸潰れに近い。
だから「占中」の狙いは間違ってはいない。
だが、当時現地を歩いて気づいたことは「占中」とは名ばかり。実際に占
拠したのは中環の外れでしかなく、当初目指したような国際金融センター
の機能に壊滅的打撃など与えられるはずもなかった。他の2か所にしても
幹線道路とはいうものの、A+Bの喉元に「匕首」を突き付けたとは思えな
い。極論するなら一種のポーズでありガス抜き。いわば大騒ぎした割に
は、予め掲げていたほどの効果は上げられるはずもなかったのだ。

 巧妙に「的」を外した運動。最初から失敗が仕組まれていた運動──こ
れが「占中」運動の現場に立っての偽らざる感想だった。これが的外れで
はないとするなら、では誰が「占中」運動を仕掛けたのか。
1967年の香港暴動の例に倣うなら、背後に共産党最上層における権力を
巡っての暗闘が絡んでいたようにも思われる。それは2019年6月の反逃亡
犯条例運動以降を起点として、2020年6月に制定された香港国家安全維持
法へとつながる一連の動きにも指摘できるはずだ。どう考えても民主を激
しく希求する「純真な若者の熱情」だけでは解き得ない難問が、一連の運
動の根底に潜んでいるように思えて仕方がない。

香港とは、19世紀40年代前後から現在に至る中国の歴史が錯綜し、長年
に亘って関係各国の利害が渦を巻いてきた
香港は自らで自らの運命を決することができない「メビウスの環」のなか
に置かれたままに過ぎてきた。その一方で、激動する中国の影響を避け難
いだけに、その立場と役割を微妙に変化させざるを得なかった。
そして現在のみならず将来も、ほぼ確実にそうだろう。

 ──ここら辺りで固い話は切り上げることにして、本題の70年代前半の
香港に立ち還ることにしたい。そこで綴らねばならないのが、我が香港生
活そのものとも言える京劇との出会いである。
というわけで、これから始まるバカ話のテーマは「余は如何にして戯狂
(きょうげきくるい)となりし乎」といったところ。内村鑑三の『余は如
何にして基督信徒となりし乎』をパクったようで本当に、やはり、些か心
苦しいところではあるが・・・。
     
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS  読者之声
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(読者の声1)アフガニスタンの首都カブール陥落、予想通りとはいえ
あっけなかった。空港の映像を見ても1975年のサイゴン陥落時のような悲
壮感はなくカメラに手をふる男までいた。
米軍の輸送機内の写真には子供を抱いた母親の姿もある。
https://pbs.twimg.com/media/E88CKg5XEAkfNen?format=jpg&name=900x900
 カブールは人口400万人以上、成金用の高級住宅やアパートメントが立
ち並ぶ一角があったりアフガニスタンの中でも別世界。道路は右側通行、
走る車は圧倒的に90年代のカローラ。右ハンドルと左ハンドルが混在して
いる。
https://www.youtube.com/watch?v=eqaTp0ulL38
 1970年代はヒッピーの聖地と呼ばれたアフガニスタン。1975年の映像を
見ると多くのフォルクスワーゲン・ビートルにインドのアンバサダー、3
輪タクシーはインドのBajaj、バスはこれまたインドのTATA。日本車ゼ
ロ、アメリカ車少々。
https://www.youtube.com/watch?v=KJJCN4mKIOk
 2020年の下町の様子。露天の市場の肉屋のテントは中国製。イラン系、
トルコ系、などいろんな顔立ちがいるのは東西文明の十字路だけある。
ちなみにパシュトゥーンのユスフザイという氏族は古代ユダヤの末裔とも
いわれる。
地方では遊牧民族らしく馬にロバ、羊と山羊の生活。欧米流の民主主義な
ど大きなお世話なのだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=gqTOJqXV6dE
https://www.youtube.com/watch?v=eALmoywVS58
 アフガニスタンの人口はソ連侵攻の1979年が1340万人。戦争で減り続け
1987年に1160万人。それ以降は増え続け2020年には約3900万人。
https://graphtochart.com/population/afghanistan-transition.php#chartpopulationyearafg
 アフガニスタンの今後を考えると人口の急増が部族対立に火を付けるの
ではないか。アフリカの部族紛争の多くも元をたどれば人口急増による土
地や水の争いだった。
人口過剰は戦争の火種となる。アフガン版国盗り物語をアメリカの会社が
ボードゲームにしたのがこちら。Amazonで1万4千円ほど。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/y/yuishika/20200105/20200105222556.jpg
黒:タリバン  黄:アメリカ・EU多国籍軍 青:アフガニスタン政府 
緑:地元部族
 タリバンが政権を握ったとしてもそれほどひどいことがない限り世界の
多くの国はタリバン政権を承認するだろう。
ベトナムに負けた腹いせにカンボジアのポルポト政権を承認したアメリカ
はどうするのか見ものですが、アフガンは資源が豊富。10年前の記事では
1兆ドル規模の鉱物資源があるとされた。
https://www.afpbb.com/articles/-/2736110
 中国が資源獲得に乗り出せば、インドも黙っていないだろうし、これま
た内戦復活となりかねない。
シャーロック・ホームズのワトスンのモデルとなった博士が1880年に第二
次アフガン戦争で負傷したとされるのですから、今後も戦争は続いていく
のかもしれません。
  (PB生、千葉)

(宮崎正弘のコメント)数千年、民族戦争、軍閥戦争、宗教戦争を派手に
残酷に繰り返してきた所ですから、今
at 08:37 | Comment(0) | 北野幸伯

2021年08月24日

受け継がれてゆく声なき声

受け継がれてゆく声なき声
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        藤本欣也 

 海外特派員を終え、久しぶりに日本で迎える終戦の日。思い出されるの
は鹿児島の知覧だ。取材したのは26年前になる。旅館に残る大広間

 戦後50年の大きな節目となった1995(平成7)年、社会部記者だった私
は戦没者遺族の取材に明け暮れていた。

 その過程で、毎年春になると元特攻隊員たちがある町の、ある旅館に集
まることを知った。それが旧陸軍の特攻基地があった知覧の富屋旅館だっ
た。映画やドラマで全国的にその名前が知られる以前の話である。

 知覧からは400人を超す若者が片道の燃料と爆弾を積み、米艦を目指し
て沖縄の海へ飛んでいった。仲間と語らったり、歌をうたったり、遺書を
したためたりして、出撃前のひと時を過ごした場所が富屋旅館に残ってい
た。知覧で毎年5月に催される慰霊祭に合わせ、元特攻隊員たちが集う大
広間である。

 「出撃の朝、おふくろの代わりに見送りに来てください」。そう言い残
して出撃する、わが子ほどの年齢の特攻隊員を何人も見送ったのが女将
(おかみ)の鳥濱トメさん(1902〜92年)だった。当時は食堂を経
営していた。

 出撃前夜、若者がおはぎを食べたいといえばおはぎを、魚を食べたいと
いえば魚を何とか工面した。風呂場で明朝出撃する飛行兵の背中をむせび
泣きながら流してあげたこともある。 「特攻の母」の遺言

 戦後50年の取材で訪れたとき、トメさんはこの世になく、40歳の孫の義
清氏が旅館を経営していた。悩みを抱えていた。

 「『形として何かを残さないと特攻隊員がきれいな夢物語になってしま
う』と祖母はよく話していました。でもこの大広間は、はりが曲がり老朽
化が激しい。早く手を打たないと…」

 晩年、病床のトメさんは義清氏に遺言を残していた。義清氏はトメさん
が語った方言のまま私に話してくれるのだが、語尾が聞き取れない。「こ
こに書いてもらえませんか」。差し出した取材用のノートに、義清氏は笑
いながらペンを走らせた。

 東京に戻って間もなくのこと。信じられないような一報が飛び込んでき
た。義清氏が交通事故で亡くなったというのだ。

 すぐに富屋旅館に電話を入れた。受話器の向こうから、妻の初代さんの
重く沈んだ声が聞こえてくる。突然思い出した。

 「そういえば、義清さんの直筆が残っています!」。事情を説明する
と、「見せていただけないでしょうか」と初代さん。ノートから切り取っ
て郵送した紙には、義清氏の字でトメさんの遺言がこう記されていた。

 「広間だけでよかで、残せくれんどかい」
時代の空気伝えたい

 あれから26年。還暦を迎えた初代さんは富屋旅館の女将になってい
た。当時、幼子2人を抱え、母親と女将は両立しないと何度も考えた。背
中を押したのが、あの大広間だった。

 「子供たちが後を継ぐかどうかは分からない。でも、その選択肢は残し
てあげないと…」。そう腹を決めて女将になり、夫の死の3年後、大広間
の改修工事に踏み切ったのだという。

 初代さんには宝物があった。孫の嫁としてトメさんにかわいがられ、い
ろいろな話をしてもらったのだ。初代さんは旅館を訪れる人々に、トメさ
んから受け継いだ思いを伝えている。

「特攻隊員を『犠牲』という言葉だけで理解すると過去の話で終わってし
まう。彼らは次の世代を心配して、自らの身命を賭(と)した。『今』は
先人たちがつくったものであり、『未来』は私たちがつくるものだ。特攻
隊員たちがひと時を過ごしたこの場所で何かを感じ、明日を生きる力に変
えていってほしい―」

広間は大規模改修が必要な時期に来ている。トメさんは、戦争の体験者が
いなくなれば「物言わぬこの建物の空気が物を言うようになる」と話して
いた。「空気を壊さず改修できないだろうか」。初代さんも亡き夫のよう
に思い悩む日々である。

 長男の義太(よしたか)氏は大学卒業後、一旦は東京で就職をした。し
かし4年前の31歳のとき、知覧に戻ってきた。今では母や姉と旅館業を
切り盛りしている。

 トメさんの言葉に「供養と感謝を忘れてはいけない」がある。義太氏は
こう考えている。

 「単に手を合わせるのではなく、よりよい明日をどうつくっていくのか
を考えること。それが私たちの世代に託されたことだと思うのです」

 日本のいたるところで声なき声が受け継がれ、今を生きている。そう、
信じてやまない。(ふじもと きんや)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 採録

         
   
        
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韓国、反日の原点は「戦勝国論」
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          勝又壽良


負けた日本が折れるのは当然?約束も歴史も捻じ曲げる

なぜ韓国は国際法的に決着済みのことを何度も蒸し返してくるのか。その
根底には「韓国戦勝国論」がある。韓国は戦争に勝ったので、日本を処罰
する権利があると考えているのだ。こうした理不尽な戦勝国論によって、
「反日」は今後も続くであろう(『勝又壽良の経済時評』勝又壽良)


※本記事は有料メルマガ『勝又壽良の経済時評』2021年8月2日号の一部抜
粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信
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プロフィール:勝又壽良(かつまた ひさよし)
元『週刊東洋経済』編集長。静岡県出身。横浜市立大学商学部卒。経済学
博士。1961年4月、東洋経済新報社編集局入社。週刊東洋経済編集長、取
締役編集局長、主幹を経て退社。東海大学教養学部教授、教養学部長を歴
任して独立。
8月15日の敗戦から日本は変わった
8月15日は敗戦記念日である。日本では「終戦記念日」と称しているが、
太平洋戦争によって敗れたのが事実である以上、真っ正面から敗戦と認識
すべきである。そこから、戦後の日本が始まっている。

戦後の制度改革は、厳しいものであった。経済面では民主化が進められ、
財閥制度を解体した。農地改革によって、農地の分配が行われ、大地主と
小作人が農村から消えた。封建制を経済面から支えた財閥制度と地主制度
が一掃されたのだ。政治面では、成人した国民全てに参政権が与えられ、
平和憲法の制定へこぎつけた。

こうした戦後日本の姿は戦前と様変りしたが、これを絶対に認めないのが
韓国である。感情的な「反日」を押し立てて、相変わらず謝罪と賠償を求
めている。


日本は国際法的に、すべての法律的な義務を果たしている。だが、次々と
持ち出される要求は「真の謝罪」が欲しいという。言葉だけでなく、金銭
の要求を伴っているのだ。

上から下まで契約を守らない韓国
韓国が、法的に決着がついたはずの問題を持ち出してくるのは、韓国社会
に大きな原因がある。

1)いったん約束したら、必ずそれを守るという契約概念の欠如
2)歴史的事実を認めないという「リテラシー」の欠如

以下、この2点について考えてみたい。

1)約束したことを守るのは、先進国では当たり前の話である。新興国で
は、それを守られないのが一般的。契約履行は、市民社会から生まれたも
のだ。市場経済の根幹は、この契約履行の前提の上に成り立っている。ま
さに、「信用経済」と言われるゆえんである。

韓国では、李朝時代の支配階層であった「ヤンバン」(両班)が、勝手に
農民から取り立てる風習が強く、農民はそれによって悩まされてきた。契
約概念は育たなかったのである。

韓国は現在も、個人が過重債務を負って苦しんでいる。これは、無計画な
借入れが原因である。政府は、これを見かねて債務棒引きの「徳政令」を
出す。この繰り返しが、契約概念の不履行を生み出している。

これが政治レベルになると、文政権によって行われた日韓慰安婦合意
(2015年)を一方的に破棄するという破天荒な事態を生み出して、日韓問
題に発展している。さらに、旧徴用工の賠償も、日韓基本条約で解決済み
にもかかわらず、日本企業へ賠償させる判決を下すまでになった。すべ
て、契約概念の欠如がもたらす悲喜劇である。

2)「リテラシーの欠如」も深刻である。具体的には、字を読めるが文章
が理解できない場合、「リテラシー(読解記述力)が低い」という。これ
は、主として知識階級が音頭を取って「反日」を仕掛けていることを指
す。歴史という現実をそのまま認識すれば、あり得ない「妄言」「錯覚」
が学問の名において語られ大衆を煽動しているのだ。

例えば、「韓国戦勝国論」である。日本の敗戦によって、韓国が戦勝国に
なったという理屈である。朝鮮は、1910〜45年まで、日本統治下にあっ
た。その間に、日本と独立戦争をしたわけでない。ゆえに、戦勝国論は成
り立たないのである。米英は、韓国戦勝国論を拒絶して、サンフランシス
コの講和会議に韓国を出席させなかった。これが今なお、不満の種になっ
ている。

韓国知識階級が、この韓国戦勝国論によって「反日」を唱え、現在の日本
を戦前の日本として糾弾している理由である。こうした理不尽な戦勝国論
によって、「反日」は今後も続くであろう。となると、日本は対応のしよ
うがない。

妄想・錯覚を抱く相手に対して、いかなる合理的な説明も通用しないの
だ。「リテラシーの欠如」とは、こうした無駄な対立を招くのである。

Next: なぜ浮世離れした主張ができるのか?荒唐無稽の裏に「朱子学」


          
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現代アメリカ保守主義運動小史
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月18日(水曜日)
通巻第7018号  
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(((読書特集)))
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福島香織『ウイグル・香港を殺すもの ーージェノサイド国家中国』(ワ
ニブックス) 
リー・エドワーズ『現代アメリカ保守主義運動小史』(育鵬社)読者から
のご意見四本
     
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 
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 無能でレベルが低く劣等感だらけの「いじめられっ子」だった習近平
  だから「ブタでも皇帝になれる中国」は、戦争をやらかす算段なのだ

   ♪
福島香織『ウイグル・香港を殺すもの ーージェノサイド国家中国』(ワ
ニブックス)
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 本書は題名にあるとおり、香港における表現の自由の消滅とウイグルの
民族浄化、身の毛もよだつ弾圧、およそヒューマニズムから遠い全体主義
国家の内幕レポートである。
 数日前の華字紙を読んでいたら「政治犯の名門」=秦城監獄には嘗ての
大物、薄煕来、周永康、郭伯雄、陳良宇、令計画らがずらり収監されてい
て、警戒が強化されたとかのニュースがあった。
いずれも本書の「主人公」たちである。
 と、ところが、福島さんは、薄は既に「出所している」と、裏情報をさ
りげなく挿入している(184p)。「えっ。本当?」
 しかし、その後の「音沙汰はありません」。
 俄然、こういう裏話のほうが面白くなってきた。
 ウイグル、香港の分析は、この書評では横に措いて、むしろ本書が暴露
する、じつに興味深い中南海の舞台裏の逸話を拾い出してみよう。
 習近平の表情をみていると、独裁皇帝という割には、何かに怯えてい
る。何かを懼れている風貌にふと変わる瞬間がある。幼年時代に彼はいじ
められっ子で、いじめっ子が薄煕来だった。「自信のない、気弱なところ
がある」青年だったと、当時、習と会ったことのある日中関係者の証言が
ある。
 「習近平は無能だ。頭が悪い」と思っている中国人は山のようにいる
が、沈黙している。ヒラメ官僚らは、腰巾着のように習を阿諛追従してい
るが、習近平のレベルは低く、それを公言していたのが李鋭(毛沢東の秘
書、101歳で死去)だった。18年四月に李はボイスオブアメリカのインタ
ビューで、公然と言いはなっているのだ。
 ならば何故、こういう無能人物が共産党の総書記になれたかと言えば、
江沢民と曾慶紅が「わしらの言うことを聞く無難さ」を見込んでのこと
だった。
この程度の凡庸極まりなき無能男が果たしてつとまるのかと、福島さんが
或る事情通に聞くと、こう答えた。
 「ブタでも猿でも皇帝になれる国、それが共産党体制の中国だ」
 習近平皇帝はそのうえ母に逆らえず、姉たちの言うことは聞くばかり
か、夫人の芸能界と文化界掌握にも口を出さない。
娘の情報もさりげなく挿入されている。ハーバード大学留学から帰国した
一人娘の習明澤は「相当気が強い女性」で、「インターネット音痴の習近
平に替わり、インターネット世論誘導などニューメディアの宣伝政策で主
導的役割を果たしている」とか。
習の恐怖心は暗殺、クーデター。そして軍と人民をひたすら懼れている。
実際にクーデター未遂は二回会った。薄護来と周永康が計画し、じっさい
に戦車を動かした。
2012年3月19日、北京の町に戦車が出動しているという情報が評者(宮
崎)のところにも電話で知らせがあった。その後、この情報はぷっつんと
なったが、本書によれば、王立軍の亡命未遂事件でクーデター計画がば
れ、薄失脚の跡、一か八かのクーデターを起こそうとしたが周永康だった
という。
中国軍の「実力」に関しては西側軍事筋の評価が分かれるが、確実に言え
るのは宇宙、サイバー攻撃、情報心理戦、法律戦を付帯する情報化戦争
で、人材ならびし資金などの基礎資源と積極的に投入しており、大学の優
秀な学生を高給で雇用し、ロケット開発部門を優遇している。
とはいえ、米国ランド研究所のアセスメントでは、「評価の高い部分と低
い部分が混在している」とし、とくに「軍事人材が極度に欠乏している点
です。これには、軍人の練度や『反腐敗キャンペーン』などの権力闘争に
伴う優秀な軍人のパージ、軍内の腐敗なども影響を及ぼしている」
(253p)。

さて最後に著者が力説しているのは日本のメディアの中国批判の弱さである。
「国力や政府や世論の意識」が重要であり、「英米の記者たちが果敢に取
材して(高度の中国情報を)知るのはやはり英米政府の中国政府に対する
政治姿勢、外交姿勢がはっきりしているからだ」(中略)欧米のメディア
は、「報道に自由が損なわれることに対しても敏感に反応し」たが、日本
政府は何もしなかった。
日本には外交力がなく、その裏付けとなる軍事力も情報力もない国ゆえ
に、無能男にさえ舐められているのである。

    
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評  BOOKREVIEW 
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FDRの社会主義の失敗。リベラリズムから政治の主導権を取り戻せ
アメリカの政治論争史を通じ、誰が保守思想を掲げ、どのような活躍をし
たかを描く。

  ♪
リー・エドワーズ著、渡邉稔・訳・解説、江崎道郎監修
    『現代アメリカ保守主義運動小史』(育鵬社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 保守主義とひとくちに言っても多用な解釈があるが、歴史の浅い国であ
るアメリカではピューリタニズムの原理を守ることが保守の原点だった筈
である。
 いまではリベラルの巣窟と化したハーバード大学は牧師養成の塾が出発
だった。1930年代から「七つの海を支配した」英国が世界的パワーを
大きく後退させ、新興勢力としてアメリカがのし上がっていた。
 しかし資本主義の発達と経済の急拡大、ドルの世界制覇などによってア
メリカ社会が複雑化し、いつしか共産主義の猛威に曝されていた。
 静かなる浸透はFDRの周囲がソ連のスパイで埋め尽くされていた事実
に象徴される。
 1930年代に経済恐慌に襲われたアメリカ。FDRが不況を克服する
ためのニューディールという妖しげな景気梃子入れを行って、左翼の温床
とし、予算と恣意的に配分して意味不明な財団をつくり、『彼らの利権』
とする一方で、日本を標的とする戦争陰謀にアメリカ全体を巻き込んだ。
 ソ連のスパイが暗躍した世紀の陰謀が展開された。
 こうした社会主義への急傾斜の反発から戦後アメリカでは古き良き保守
主義が蘇生した。第一に反共であり、第二に社会主義的福祉政策との訣別
であり、第三にキリスト教的価値観の保守であった。
 すなわち本書が説くように、「第二次世界大戦後、民主党ばかりか、共
和党の一部さえも味方につけたリベラル派は、伝統的価値観やキリスト教
道徳を軽視、または敵視する一方で、『貧しい人や社会的弱者を救うのは
(自助の精神や家庭、慈善団体、地域共同体ではなく)政府の役割であ
る』という社会主義的発想に立って福祉国家路線を推進した」のだ。
 こうした戦後の傾向はたしかに共和党の政権をもたらしたが、政治的に
はアイゼンハワーもニクソンも伝統的保守主義思想とは距離があり、大き
なうねりとしてのアメリカの保守思想の回復はレーガンの登場を待たなけ
ればならなかった。
 レーガンは1976年には党内予備選で現職のフォードに僅差で敗れ
た。フォード1187票vsレーガン1070票。
 支持者を前にして、レーガンは敗北の弁を述べたが、「この大義(保守
の再生)は生き続ける」としてスコットランドの詩を引用した。
 「われわれは身を横たえ、しばしは血を流そう。我が身は傷ついていて
も、殺されはしない。やがて起き上がり、当たり前のように戦うのだ」
と。
 レーガンの保守革命の前の段階で、アメリカの保守主義を代弁したのは
ゴールドウォーターだった。
 共和党は保守主義の一枚岩ではなく、リベラリストと、リアリストが入
り交じった政党であり、その党内の論戦のしこりはときに分裂を生む。
1992年のブッシュの思わぬ落選は党内からロス・ペローが出馬しての
分裂選挙になったからだった。
1996年のボブ・ドール落選は、党内がささくれだって候補者を一本化
出来ず、あたかも、これなら総花的に候補となるという短絡的理由から大
物で無害な候補者選びでバイデンを決めたように、ITネット化が進行中
の急激な社会傾向と変化に、議会のベテランたるドールでは対応できな
かったからだ。
アメリカで、保守の不満は鬱積していた。だからドナルド・トランプが
2016年に党予備選を勝ち抜くと、リアリストやリベラル派は反対陣営
のヒラリーに投票するという大混沌状況となった。共和党の分裂にもめげ
ずトランプは草の根の保守の強い支持を得て大統領に当選した。
国際主義の行き過ぎや過度な介入をやめ、原点に戻る政治を呼びかけて
次々と実践したトランプは確実に保守の復権を果たした一時代を築いたと
言えるだろう。
 本書はFDRの社会主義の失敗とワシントンに跳梁跋扈していたリベラ
リズムから政治の主導権を取り戻した過程と、論争史を通じて、誰が如何
様に保守思想を掲げ、どのような活躍をしたかを描く。日米の左派メディ
アが決して取り上げない、もう一つのアメリカである。
 
戦後、彗星のごとくアメリカの保守思想を代表したのは外国人のフリード
リッヒ・ハイエクだった。
ハイエクの『隷属への道』は全米でベストセラーとなり、一世を風靡した。
徹底した自由を説いたハイエクはモンペルラン協会を創設し、日本にも支
部が出来たし、香港の自由民主の闘士、ジミー・ライ(黎智英)は評者
(宮崎)とのインタビューで、『ハイエクを尊敬している。かれの影響が
大きい』と言ったものだった(余談だが、世界モンペルラン大会で来日さ
れたおり、評者も木内信胤氏の紹介でハイエクに会う機会を得たことがあ
る)。
 ハイエクの確信とは「個人と『自由意思によるグループ』の立場が、恣
意的な政治権力の伸張によって、すでに蝕まれてしまった。思想の自由、
表現の自由が、権力を追求する少数派によって脅かされている。『あらゆ
る絶対的な道徳的基準』を否定し、法の支配に疑問を呈し、しかも『私有
財産と競争市場』への信仰を損ねる歴史観によって、こういった悲惨な現
象が助長されてしまった」とし、モンペルラン協会がスタートした。多く
の知識人が参集したのである。
左派系メディアは、この動きをまったく無視した。
 次に保守論壇には新星ラッセル・カークが登場し、英国の政治哲学者エ
ドモンド・バークの影響を受け『保守主義の精神』を著した。
「祖先たちが築いてきた伝統的価値観を受け継ぎ、道徳的な秩序を維持し
ていくことによってのみ自由で多少生ある社会生活を享受できる」と唱えた。
 当時のアメリカはフランス革命に繋がるリベラル思想が蔓延していたう
え、リベラル知識人らは「保守主義とは好戦的な体質、不合理な懐古の
情、認知閉鎖に向かう心理的欲求と言ったことから生じる病理に過ぎな
い」と嘲笑っていた(11p、監修の言葉)。
 なぜ本書の翻訳本を試みたのか。監修者の江崎道郎氏がいう。
 「アメリカの『保守主義者』たちの動向は、日米戦争を含む歴史認識問
題との関係で日本にとって極めて重要だ」。
尤も「日本には日本の保守主義があり、アメリカと同じである必要なない
と考えるが、同時にアメリカの保守主義の基本哲学くらいは知っておくべ
きだ」から、本書の翻訳紹介を推進したと重要な動機を語る。
 原著者のリー・エドワーズはワシントンの保守シンクタンク『ヘリティ
ジ財団』の専任特別研究員である。
       
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS  読者之声
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(読者の声2)貴誌の(KI生、尼崎市)様より、IMFのSDR一般配分に関す
る情報ソースの開示依頼がありましたので、以下のようにご報告申し上げ
ます。
 https://www.imf.org/ja/News/Articles/2021/07/30/pr21235-imf-governors-approve-a-historic-us-650-billion-sdr-allocation-of-special-drawing-rights
   (匿名希望)

  ♪
(読者の声2)貴誌第7016号、IMFのSDR一般配分の「情報」について。
 このSDRなる、「貨幣の元」は世界の中央銀行の中央銀行であるIMFが、
勝手に発行する実質上の貨幣で、その「権限」は極めていい加減であり、
ほんの一握りのなんの責任ももたない役人が、今回は武漢菌被害を理由
に、主に後進国に与える、とした。
こんな重要な仕組みに支那が正式に入り込んでいる事が問題である。
そもそも、国連の常任理事国に居座っている事も間違っている。日本は
「蚊帳の外」から借金をして作った金をせっせと貢いでいるが、性奴隷の
悪い国だ、と決め付けられる。トランプ氏が脅したように、日本政府は、
もう金は出さないよ、と世界に宣言すれば、少しは尊敬してくれるかも
(注。小生は投稿した「匿名希望者」ではありません)。(在米のKM生)

  ♪
(読者の声3)貴誌17日 通巻7017号の「在米のKM生」様の「世界の政治
家・医師・学者・報道者は自ら信用を既に破壊し、金融・貨幣の信用も終
わりに近づいている、と思ふ」や、通巻7016号の「匿名希望」様のIMFの
SDR一般配分の「情報」は、経済のメカニズムの本質を探究する必要性を
改めて認識させてくださいました。
長くなって恐縮ですが、以下は私の「メカニズム論」です。
特に「IMFのSDR一般配分」の「意味」をどう判断するかはさらなる考察の
たたき台になり得ると考えます。
1.誰にでも、そして銀行員にも「銀行の基幹的ビジネスモデルってどん
なもの?」と聞いてみてほしい。「銀行とは、預金を集めて原資とし、そ
れを他者に貸し出し、その貸借の金利差で利益を得る業態」と答えるに相
違ない。この回答は一般の人だけではなく、銀行員でさえも同様であろ
う。いや、ひょっとすると、頭取でもそう答える人がいそうである。とこ
ろが・・・・
 2.「イングランド銀行の説明によると、実際のところ、昔から民間銀
行は融資をするごとに融資額に相当する『資産』を原資なし=無料にて
『獲得』してきた」と経済学の本には書かれていて、これを支えているの
が「内生的貨幣供給理論」であるそうな。しかし1.と2は大きくくいち
がっているにも係わらず、経済専門家たちは疑問や反論を呈さずにきた。
私はこの理論が「正当化」の基になっているがために、民間銀行は「一種
のトリック」を実行できているのだと推測しています。
 3.この内生的貨幣供給理論の主体者は民間銀行となっている。しかし
この民間銀行を国家に置き換えた理論こそが、コロナ禍で一挙に世界を覆
い始めたMMTであることは容易にわかる。なぜなら狐が木の葉をオサツに
変えるのと同じように、価値の裏付けのない通貨の「増刷」を「価値あ
り=価値の増加」と認めているという意味で、内生的貨幣供給理論とMMT
は原理的には同根であるからだ。
 4.寓話の「猿蟹合戦」でサルは蟹にもらった「おむすび」と交換に
「柿の種」を渡した。でも「おむすびは、柿の種とはイコールではない」。
なぜならば交換時にサルはおむすびで空腹を満たすことはできても、蟹は
柿の種で空腹を満たすことはできないから。柿の種は時間をかけ、ちゃん
とした土壌
に植えて育て、立派に柿を実のらさない限り単なるゴミに過ぎない。もち
ろん将来に柿の実をタワワに実らせるせることもできるかもしれないが、蟹は
それまでに多くのコストと労力を投入せねば、おむすびと同等の(空腹を
みたす)価値まで到達できない。この寓話から学べることは、おむすびと
柿の種が交換時には価値としてイコールではないことと、内生的貨幣供給
理論やMMTも、その増刷通貨(柿の種)は首尾よく経済成長(=柿の実)
をもたらす可能性は(努力次第で)ありうるが、それを実現できるのは稀
であるということであり、柿の種(=例えばベーシックインカムや“奔放”
な財政支出)が捨てられ続けたり、柿の実が実らならないとなると、それ
は恐慌や格差を生み出すことになる。
 5.この内生的貨幣供給理論の「正当性」を担保せしめてきたものは何
かといえば、それは「価値イコール貨幣・通貨とみなす」「前提」だった
のだ。この世は「価値イコール貨幣・通貨ではないカラクリ」から成り
立っていることが明らかであるにも関わらず、この誤った「前提」に経済
専門家も含め誰も疑問も異議も呈さず、ただダンマリを決め込んでこと
が、恐慌や格差などの資本主義経済体制が孕んでいる現代的諸問題を生み
出す発端となっているのだ。
 6.前にも述べましたが、かってジョン・ローはミシシッピー会社の株
式をフランスの債務と交換に販売する画期的なアイディアで債務削減に大成功
を収めたものの、国の借金を民間が肩代わりし、民間は大損した。しかし
我々はこれと同じ現象・情勢を、内生的貨幣供給理論やMMTの中に抱えな
がら目の前
にしている。内生的貨幣供給理論やMMTのように『価値イコール貨幣・通
貨とみなす』前提のもとに動いてきた資本主義経済社会は、『価値イコー
ル通貨・貨幣
ではない』という現実(=真実)に「冷や水」をかけられ、その現実(真
実)に即した「価値イコール貨幣・通貨ではない」とする前提での経済学
や体制に、(「在米のKM様」や「匿名希望様」がお感じになっているよう
に、)移行し始めざるを得なくなってきたのだと思う。異常にも見える富
国強兵策・急成長や巨額の債務問題などに直面する中国ばかりか、世界中
の姿は、まさにミシシッピー会社の顛末を見るようである。(SSA生)

  ♪
(読者の声4)バイデンの演説から汲み取らなければならないのは: 日
本への皮肉と警告かもしれないぞ! この部分:
 「アメリカ軍はアフガニスタン軍が戦う意思がない戦争で戦うべきでは
ないし、死ぬべきでない」“American troops cannot and should not be
fighting in a war and dying in a war that Afghan forces are not
willing to fight,”として軍の撤退の方針に変わりはないと強調しました。
 おんぶに抱っこの日本政府の尖閣列島防衛をアメリカが守ってくれるな
どと甘い考えを否定しているのだ!
 日本軍がまっさきに不当な侵略に対して先頭にたって血を流さないなら
アメリカ軍の若者が何故血を流さなければならないのか? とまさに言っ
ているように思えますがな。指桑罵槐っていう支那の諺みたいな意味に取
るべきではないの?
https://www.yahoo.com/news/biden-defends-afghanistan-withdrawal-rejects-nation-building-213304363.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210817/k10013206911000.html(AO
生、世田谷)

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