2021年09月11日

◆カギ握る党員票 河野、石破両氏の動向が左右

永原 慎吾

2021/9/6 20:09


自民党総裁選(17日告示、29日投開票)では、国会議員票と同数の
383票を割り当てられた党員・党友票が勝敗のカギを握る。次期衆院選
を目前に控え、党所属の国会議員も民意がにじむ党員票の行方を無視でき
ないからだ。

「国民、さらには党員の判断は国会議員の判断に影響してくる。国民、党
員に向けてしっかり発信していくことが何よりも大事だ」

総裁選出馬を表明している岸田文雄前政調会長は6日のテレビ朝日番組で
こう強調した。4、5両日には沖縄県議らとのリモート会合やネット番組
への出演をこなし、知名度の向上を図った。

今回の総裁選は、国会議員票の383票と党員・党友票の383票の計
766票で争う「フルスペック」で実施される。党員票は「世論調査の結
果が反映されやすい」(閣僚経験者)との指摘もあり、岸田氏は危機感を
募らせている。立候補を表明した高市早苗前総務相も党員向けの政策ビラ
作りに汗を流す。

岸田氏らの念頭には、人気の高い河野太郎ワクチン担当相や石破茂元幹事
長が参戦すれば、多くの党員票を奪われかねないとの懸念がある。共同通
信社が4、5両日に行った世論調査では、自民党総裁候補のうち次期首相
にふさわしい人物を尋ねたところ、自民党支持層のうち河野氏が37・
1%、石破氏が23・3%を占め、岸田氏は20・7%と3位となった。

党内でも、党員票の行方に気をもむ議員は多い。党本部は都道府県連ごと
に受け付ける党員票の集計結果を投開票日まで明らかにしないが、閣僚経
験者は「大半の県連では、前日までに傾向が分かる。自らの選挙区の動向
が分かる場合もある」と打ち明ける。


複数の候補が乱立しそうな今回の総裁選は、党内各派の領袖による締め付
けが効きづらい現状もある。目前の衆院選も加味すれば、党員票の行方が
国会議員の投票行動に影響を与えやすい状況ともなっている。

党員の投票行動は、これまでの総裁選でも数々の番狂わせを演出してき
た。平成13年には、ほとんどの都道府県の予備選を制した小泉純一郎元
首相に国会議員の支持が集中。劣勢との下馬評を覆し、最大派閥の領袖
だった橋本龍太郎元首相に圧勝した。

当時、小泉氏は国民的人気を誇った田中真紀子元外相と全国遊説を行い、
熱狂的なブームを起こした。しかし、21都道府県に新型コロナウイルス
特別措置法に基づく緊急事態宣言が発令されている今回は、地方行脚が批
判を招きかねない事情もある。


党幹部は「候補者はテレビ番組や報道各社が開く討論会に出るくらいが関
の山だろう」と話す。岸田氏らはSNSによる発信も増やし、党員に直接
訴えを届けようと腐心も重ねている。(永原慎吾)



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◆ 内憂外患の中共戦争を内乱へ転化せよ


雀庵の 常在戦場/  “シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/365(2021/9/8/水】ここ3か月ほど就寝の際は中
村元先生の「原始仏典」を読んでいるが、お釈迦さま(ゴータマ・シッ
ダッタ)が紀元前400年の頃に実際に何をどう説いていたのかを学ぶため
に、同書に紹介されている最初期の仏典「スッタニパータ」を今はもっぱ
ら勉強している。

大体、宗教というのは始祖が亡くなると後進が「先生はこうした、ああし
た、こう言った」という話をまとめ、広めていくのだが、善意からなのだ
ろうが「先生ならこう言ったはずだ」という物語を付け加えていくから、
時には奇跡の連続みたいな経典になってしまうことが多い。大ぼら吹きが
過ぎると広宣流布どころか始祖の足を引っ張ることになるから自重しない
といけない、と小生は思うが、「噓も方便、衆生済度(しゅじょうさい
ど)のため」」と宗教界の人は言うのだろう。

原理原則の「原理主義」では時代から取り残されてしまう、“純真で濁り
のない”クチパクだけの信者が集まったところで斜陽になるばかり、だか
ら自らが変わっていく必要がある、というのは分からないでもない
が・・・化粧は良いとしても、美容整形手術を重ねるとやがて自壊するの
ではないか、顔面崩壊。

時代の流れ、風向きを捉えながら原理主義と世俗主義の按排、匙加減をし
ていく・・・神ならぬ身で難しいが、清濁併せ吞むようなデキル人材、
リーダーが育たなければ大教団でも斜陽になるというのは確かだろう。


週刊ダイヤモンド特集セレクション2018.10.9 「新宗教の信者数は30年間
で4割減、創価学会をも襲う構造不況」から


<1989(平成元)年以降の日本の各教団の自己申告ベースの“公称”信者
数、そのうち主要新宗教教団の公称信者数を調べてみた。

「宗教年鑑」(文化庁)で毎年の公称信者数を捕捉できる新宗教教団の上
位37教団の信者数は、30年間で2637万人から1591万人へと4割減った。こ
の落ち込みは、伝統宗教を含めた宗教界全体のそれをはるかに上回る。

その理由は創価学会と共通する構造問題である。すなわち、少子高齢化
(少産多死による人口減少)や核家族化、そして世代間の価値観の断絶と
いった要因であり、それは日本社会全体の環境変化に起因する>

特に先祖伝来の檀家(お墓)を持たないか少ない明治維新後あるいは戦後
の新興宗教教団は、人口減社会、家制度の弱体化、個人主義、価値観の多
様化にあっては衰弱、後退を免れないだろう。それにしても30年間で4割
減・・・諸行無常、凄まじい衰退だ。

我が街の「新明国上教会」は大正元年(1912)に小生のご先祖様と同姓の
方が開祖だが、神仏混交らしい。最盛期には国鉄の駅まであり、信者から
なる街までできた。1984年には仏教寺院みたいな立派な本堂を新築し、特
に週末は泊りがけで研修する信者で賑わっていたが、栄枯盛衰、高齢化で
今はまったくヒト気がない。建物の維持費だけで年に1000万円はかかりそ
うで、川崎の歴史遺産として公有化するしかないようだ。

仏教の話に戻す。先日「仏教はヒンドゥー教から生まれたようなもの」と
書いたが、小生はヒンドゥー教について全く知識がないので調べてみたと
ころ、恐ろしく難しくてチンプンカンプン。諦めるしかないか、と思った
らお釈迦さまの計らいか、知恵蔵「ヒンドゥー教」の解説に出くわした。
これなら小生でもどうにか理解できる。以下引用。

<ヒンドゥー教は紀元前1500年頃に北インドに進入したアーリア人の宗教
が、先住民族の様々な宗教の要素を吸収しながら発展した。「ヒン
ドゥー」とはもともとインダス川やその流域を表すペルシャ語で、のちに
「インドの人々」を指すようになった。

ヒンドゥー教には、創始者も共通の明確な教義や儀礼も存在せず、地域や
階層によってその内容は異なる。原型は、アーリア人の司祭(バラモン)の
儀式と『ヴェーダ』(神々への賛歌)を中心とするバラモン教(ヴェーダの
宗教)と呼ばれるものである。

仏教やジャイナ教が都市部を中心に勢力を拡大し始めた紀元前4世紀こ
ろ、バラモン教の勢力巻き返し策の結果としてヒンドゥー教が成立する。

(その経緯は信者争奪戦のようであり)バラモンたちは、カースト制度の
基本となるバラモン(司祭階層)、クシャトリヤ(王侯・戦士階層)、バイ
シャ(農耕民・商人階層)、シュードラ(隷民階層)によって社会が構成され
ると考えていた。

しかし、クシャトリヤ(軍)やバイシャ(民)の信者を「仏教やジャイナ
教に奪われ始めた」ことをきっかけに、それまで社会の構成員とは認めて
いなかった様々な先住民族を次々と認め、彼らの宗教の要素をバラモン教
に取り入れる戦略を採った。そこにヒンドゥー教が成立することになる。

ヒンドゥー教では、森羅万象を崇拝の対象にしてきた。その中には日本に
伝わった神々もあり、七福神の大黒天、弁財天、毘沙門天などはその例で
ある。ヒンドゥー教の神々の中で、最も崇拝されているのはビシュヌ神と
シバ神で、それぞれを最高神とするビシュヌ派とシバ派に大きく分かれ
る。ビシュヌは10の化身をもつというが、仏教の開祖釈迦もその一つに数
えられている。(岩井洋 関西国際大学教授、2007年)>

どうやらヒンドゥー教と仏教はお互いにイイトコ取りというか、兄弟姉妹
みたいな感じで成長していったようだ。それにしてもお釈迦さまがヒン
ドゥー教の神の一柱になっているとは知らなかったなあ。

日本人とインド人が何となく親近感を抱くのは仏教などの縁だけではな
い。近代の白人帝国主義による圧政強奪支配で苦しんでいた植民地の人々
は、アジアの東端にある小さな島国の小さな有色人種民族が、世界最大の
白人ロシア帝国の大艦隊を撃滅するなどしてアジア支配を阻止したこと
(日露戦争)、英仏蘭米などを植民地をから叩き出したこと(大東亜戦
争)で、「日本人はやった、我らも白人支配を駆逐して独立しよう」とい
う気概を持つに至った。

これはほとんど歴史的な事実である。失敗も少なくなかったが、日本が立
ち上がらなければ世界の白人国家支配は今なお続いていたろう。アジアの
中でも特にインドは日本を高く評価し、その熱い絆が100年続いている。
お互いに敬意を表している。絆は大昔から続いている。WIKIから。



<日本とインドの文化的交流は6世紀に仏教が日本に伝わったことから始
まった。736年、インドの僧侶ボーディセーナ(菩提僊那)は仏教を広め
るために来日し、東大寺の大仏の開眼供養会の導師をつとめ、760年に亡
くなるまで日本にとどまった。仏教と仏教に密接に結び付いたインド文化
は日本文化に大きな影響を与え、それは今日でも感じられる。

仏教の影響が普遍的にみられる両国の社会は、現在の世界の他の国におい
ては一神教が多いのとは対照的で、アニミズム(すべてのものの中に霊魂
/霊が宿っているという考え方)の宗教である神道と同様、ヒンドゥー教
にもアニミズムの要素がみられる。インドでは既に用いられていないにも
拘らず「梵字/サンスクリット文字)」は今でも日本で使用されている。

直接的な交流が始まったのは日本が近代化の過程に入った明治時代
(1868-1912年)から。

多くのインドの独立運動の活動家はイギリスの統治から逃れ、日本に滞在
していた。インド独立運動の指導者であるラース・ビハーリー・ボースは
イギリスによって過激派として指名手配され、1915年に日本に逃れてイン
ド独立運動を続け、日印関係の礎を築いた。後に首相となった犬養毅や汎
アジア主義者である頭山満、大川周明らはインド独立運動を支援した。

インドから留学していたA.M.ナイルは独立運動の活動家になった。ナイル
は戦中はスバス・チャンドラ・ボース(独立運動家、インド国民会議派議
長、自由インド仮政府国家主席兼インド国民軍最高司令官)から、戦後は
ラダ・ビノード・パール判事からの援助を受けていた

パール判事は(勝者が敗戦国・日本を裁く)極東国際軍事裁判(東京裁
判)において連合国が派遣した判事の一人。判事全員一致の有罪判決を目
指す動きに反対し、「平和に対する罪と人道に対する罪は戦勝国により作
られた事後法であり、事後法をもって裁くことは国際法に反する」などの
理由で被告人全員の無罪を主張した。(このエピソードはインドと日本の
親密さの象徴であると主張されている)

日本政府はインドの独立闘争の間もインド国民軍とインド独立連盟に対す
る広範囲にわたる支援を拡大した。日本軍は多くの戦闘においてインド国
民軍とともに戦った。1943年、インドと日本は他のアジアの国々とともに
「大東亜会議」に参加し、人種差別の撤廃に向けて努力していくことを宣
言した。イギリスの統治下にあったアンダマン諸島とニコバル諸島は日本
によってインドへ返還された。

1944年、スバス・チャンドラ・ボースは将来のパイロットとして訓練する
ため、インドの青年を日本の陸軍士官学校や陸軍航空士官学校へと送っ
た。1949年、インドは上野動物園に2頭の象を贈り敗戦で落ち込んだ日本
を励ました。

日本の主権回復後、日本とインドは講和条約に調印し1952年4月28日、国
交を樹立した。その中でインドは日本に対する賠償をすべて放棄した。イ
ンドと日本の間の外交、貿易、経済、そして技術的関係はすべて首尾よく
築かれた。インドの鉄鉱石は荒廃した大戦後の日本の復興に役立ったその
後、1957年に岸信介首相はインドを訪問し、1958年、日本政府は初となる
インドに対する円借款を開始した。

1980年代以降、二国間関係を強化する努力が払われた。インドの「ルッ
ク・イースト政策」は日本を重要なパートナーとして位置付けていた。
1986年以後、日本はインドの最大の援助供与国となり、今でもそうである。

2006年、第一次安倍政権時代にインドのマンモハン・シン首相が訪日。そ
の際、安倍首相との間で毎年交互に両国の首相が相手国を訪問することを
約束が行われた。これ以降、日本の首相の訪印、インド首相の来日が頻繁
に行われるようになった。

2013年11月30日、インド政府からの招請により、天皇皇后両陛下は53年ぶ
りの歴史的訪問を果たした。2014年1月26日、インドは安倍晋三首相を共
和国記念日に招待した。インド政府は例年、関係強化を目指す相手国の首
脳を共和国記念日に招待するのが通例となっている。

2015年3月30日にインドのパリカル国防相が安倍首相と会談した際に、
「日印関係の強化はインドでは政党を超えて強い支持を得ている」と述べ
た通り、日印は政権が交代しても友好関係を保つ間柄となっている>

2007年8月、インド国会において安倍総理はこう演説を始めた。「本日私
は、世界最大の民主主義国において、国権の最高機関で演説する栄誉に浴
しました。これから私は、アジアを代表するもう一つの民主主義国の国民
を代表し、日本とインドの未来について思うところを述べたいと思ってい
ます・・・」


世界最大の民主主義国家インドは今、日本とともに対中包囲戦を進めてい
る。産経2021/8/4から。

<中国の軍事的覇権拡大を牽制するため、日本と米国、オーストラリア、
インドによる戦略的枠組み「QUAD(クアッド)」の連携強化が進められて
いる。インド政府は2日、日本の海上自衛隊や、米国、オーストラリアの
海軍との共同訓練「マラバール」を昨年に続き、今年も実施する方針を発
表した。今年は西太平洋で予定するという。

今年のクアッド共同訓練をどう見るか。軍事ジャーナリストの世良光弘氏
は「西太平洋での共同訓練は、中国が南シナ海からマラッカ海峡を経てイ
ンド洋、ペルシア湾に至る海洋覇権奪取を狙う『真珠の首飾り戦略』など
に対抗する目的とみられる。日本のシーレーンとしても重要な地域で、
QUADのほか、欧州各国の海軍が参加する可能性もある。昨年同様、空母や
大規模な艦船を参加させれば、中国にも強いメッセージになる」と語った>

英海軍の最新鋭空母クイーン・エリザベスを核とする空母打撃軍は日米印
韓との合同軍事演習後の9月4日、米海軍横須賀基地に寄港した。中共は9
月3日と6日の外務省定例記者会見で記者の「この動きはインド太平洋地域
における中国の影響力の拡大を封じ込めるためとも見られている。 中国
側からのコメントは?」にこう答えた。


「力を誇示することは建設的ではない。 我々は、関係国がアジア太平洋
地域の平和と安定のために建設的な役割を果たすことを望む」

いつもの木で鼻をくくったような答弁、その一方で9月6日の中共海軍のサ
イトは「霧の中、攻撃と防御を練習 海軍の駆逐艦部隊が実戦演習」「南
部戦区海軍のフリゲート艦部隊が海上実戦訓練」と報道。政府は羊を装
い、海軍は戦狼オオカミを誇示する・・・中共は軍を制御できているのか?

毛沢東曰く「人民解放軍は偉大な中国共産党の指導する軍隊であることを
全軍の将兵は常に銘記しなければならない。党の指示を守っていく限り
我々は必ず勝利する」。

この頃、世界ではクーデターが流行っているが、習近平一派が一番恐れて
いるのはクーデターではないか。清朝末期には軍閥が跋扈した。支那は
「水滸伝」の昔からゲリラ戦、群雄割拠の土壌がある。

毛沢東は108人の反逆者が梁山泊に結集するまでを描いた「水滸伝」(七
十回本)を座右の書として愛読したという(勇武が買われて朝廷に召され
て国軍になるという百二十回本もあるが、現在の中共でも七十回本が主流
のよう)。毛にとって共産党は「梁山泊」なのだろうが、建国後は「朝
廷=毛沢東王朝」になり、石平氏によると「水滸伝」は文革中は発禁だっ
た。

しかし当時、毛は劉少奇・トウ小平派から実権を取り上げられていたか
ら、再び反逆者に戻り、造反有理で「水滸伝」を復活させたのだ。石平氏
曰く「あるとき突然に水滸伝が“解禁”となった。毛沢東が『人民は水滸伝
を読んで(実権派を)批判せよ」と号令を掛けたからですよ。そうなる
と、批判のために読まないといけないでしょ」。全国で一斉に水滸伝が再
び刊行された。


今の中共は「朝廷=習近平王朝」だ。暗愚で暴虐な独裁帝王が人民を苦し
め、隣国のみならず世界秩序を脅かしている。水滸伝の反逆者、英雄豪傑
が再び三度、習王朝に反旗を翻す秋、天命である。包囲網の中で思う存分
戦ってくれ。レーニン曰く「帝国主義戦争を内乱へ転化せよ!」。




 
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◆アフガン難民の中継基地に使用

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)9月6日(月曜日)
通巻第7041号  


 コソボが、何でいま? 米、アフガン難民の中継基地に使用
   コソボ駐留の米軍基地が難民一時収容と第三国出国の中継業務


 すっかり忘れられたミニ国家=コソボ。
セルビアの自治州だったが、国際世論を背景にNATOが介入し、もぎ
取った。明けてビックリ、アルバニア系のイスラムにすっかり蚕食されて
いた。
首都プリシュティナは美観を取り戻し、立派なビルが再建されたのも、西
側の援助と、海外へ散ったコソボ難民からの送金だった。コソボ独立で、
もっとも裨益したのはアルバニアだった。セルビア系は逃げ出した。

 コソボはセルビアとの戦争の結果、(コソボはNATOの支援と米軍の
空爆のお陰で独立できた)2007年に独立を承認された。だが、いまも
セルビア、露西亜、中国はコソボを承認していて居ない。日本は独立承認
をしたものの、2020年まで大使館業務はウィーンで代行していた。
 治安が悪いため安全保障はNATO軍が担当、この関係でプリシュティ
ナに事実上の米軍基地があるのだ。

 さてアフガニスタン難民の行き先である。
 米国は12万人を脱出させた。バイデンは「大成功」だったと言い、ブ
リンケン(国務長官)は「脱出作戦は終了した」と会見した。

 しかし作戦はアフガニスタンから遠い場所で継続されている。
カタールのドーハ空港から、ドイツやイタリアにも分散して難民は移動し
ているものの、大半がドーハのキャンプに滞在している。米国への移住希
望は五万以上。現在までにダラスとフィラデルフィアへ一部を輸送した。
 
手間取っているのはテロリストとスパイの混入であり、マヨルカス国土安
全省長官は「危険人物の混入が認められるため、リストを作成している」
と記者会見した。
ミリー統幕議長は「タリバンは統制がとれておらず、まもなくアフガニス
タンは内戦に
突入するだろう」とする見通しを述べた。

その難民の一時収容と振り分けをコソボ駐留の米軍基地でおこない、第三
国出国の中継業務を展開している。

このためブリンケン国務、オースチン国防長官はそれぞれ中東諸国を緊急
に訪問する。ブリンケンはカタールとドイツなど欧州へ、オースチンはサ
ウジアラビア、クエート、バーレンを手分けして廻り、「アフガニスタン
以後」の中東の安全保障を話し合うとしているが、難民の受け入れ問題も
議題には含まれる。

さてメディアの一部にはアフガニスタンのカブール空港の近くにCIAの
秘密基地があって、アフガニスタ政府軍将校らは、この秘密基地から避難
したと報道している。
真偽のほどは不明だが、カブール空港の大混乱をみても、政府軍幹部やら
の姿はなく、そもそもガニ前大統領がアフガニスタンのどの空港から逃げ
たかは、依然不明である。カブール空港からではなかったことだけは確かだ。

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  ■どくしゃのこえ ●読者の声 ★READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)貴誌9月5日通巻7040号にありますような、中国の巨
大ディロッペラーの「暴落」などの様相はまさにミシシッピー会社の凋落
と同じことであり、株式市場の新設の話は、まだまだ多く残っている投機
的金融資産をこれから腕まくりをして吸い上げるため、その受け口を国家
が用意している姿だと言えます。
ですから中国全体の不良資産処理はこれからもっとジョンロー方式に沿っ
て行われると思います。
 KM様のご指摘の「無から生み出す魔法『通貨(信用)の創造』つまり数
千の中小の地元の民間銀行による『貸付』。」が、この民間銀行の役割
「無から生み出す魔法『通貨(信用)の創造』が、国家(中央銀行)に移
管されている世界が、すなわちMMTであることを指しています。
つまり最近の中国がやっていることは、「中国共産党式MMT」もしくは
「中国共産党式資本主義理論の導入」とでも称すればこの世のカラクリの
全体像、が見えてくると思います。
 中国の「資本主義的経済政策」は「先進資本主義諸国の経済政策より先
を行っているのかもしれません(SSA生)

  ♪
(読者の声2)保守陣営は高市早苗議員の総裁就任を希望する声が強いで
すね。
以下はご参考までに。
渡邉哲也show「高市早苗衆議院議員・渡邉哲也 対談スペシャル 私が総裁
選に立った理由(9月3日。放送)
https://www.youtube.com/watch?v=TQPXbN2rrI0
 同。「私の三本の矢で日本を護る」
https://www.youtube.com/watch?v=4fGoR_Sd-FA
 第一部では防衛や科学研究(国外流出)の問題を論じており、第二部で
は財政、金融緩和、エネルギー政策などです。(JJセブン)

   ♪
(読者の声3)トランプ大統領を、事実上の無血クーデターによって、公
式に落選した、としてしまって以来、ほぼ全ての報道機関、政府の公式の
意見は「うそ」だという真実が、米国民の半分から1/4ほどが認識する
事になった。
これは、国家としては悲しいことではあるが、自己の精神健康状態を知
る、という意味では大切な意義がある。
 ほとんど全世界の政府、日本も含めて、が「イベルメクチンは新型コロ
ナウイルスの治療と予防に有益であると主張する不確実な情報が広まっ
た。そのような主張は、信頼できる科学的証拠に裏付けられていない。」
と言うが、嘘である。
 もう1年も前から臨床医が実際に多くの患者を治療してきた明らかな事
実があるにもかかわらず、結託して自国民を放置し死に至らす方針を変え
ない。
正月には餅を喉に詰まらせて窒息する者がいるが、それをただ冷静に傍観
し死に至らしめれば、犯罪となるのではないか。
 日本と同様に米国の医師・医学界の倫理観は低く、政府の見解に迎合し
尊重し、イベルメクチンを処方する医師は少ない。
そこで、国民は自衛で、やむなく同じ成分を含む、馬用の薬を獣医などか
ら入手する。体重が570KGの馬に合わせてあるので、57KGの人間には1/10
の分量を使えば良い。仮に間違えて多めに飲んでも副作用は少ない、とい
うことが過去30年間世界中で使われた「治験」によって証明されている。
ところが、全米の報道は大々的に「馬用の薬を(バカなトランプ支持者た
ちが、バイデン政権の指示に逆らって)使って失明した、とか」の報道を
する。
調べてみると、そんな報告をした医師は、実は現場にはおらず、偽の報告
であった、と分かったが、後の祭りで、もちろん訂正記事などは出ない。
洗脳情報操作の便利な手段として、たった一人の医師の嘘を使って、全国
民に「間違った医学的事実」を伝える。
 自衛として、試しにアマゾンで検索すると、馬用の薬が安く売っていま
して、翌日には配達してくれました。
家内は苦労して州外に処方箋を書いてくれる医師を見つけて、人用の物を
購入しました。さらに、カナダの薬販売店では、医師の処方箋なしで買え
る、しかも安いので、そちらも頼みました。ちなみに価格を1mg(1/1000
グラム)あたりで比較をすると、馬用、約11円、カナダ、55円、米国、
140円。($1=100円として)
 このように廉価であるため、後進国で多く使われ、アフリカ、中南米な
どでは死者がほぼゼロに落ちている。そこでは寄生虫駆除のためイベルメ
クチンは長らく使われてきたので、その持続性も影響している、らしい。
その貢献によって発明者大村智博士はノーベル医学賞を2015年に受賞。遺
憾にも、日本政府は、今だに「安全性に疑問」と長い「治験」をようやく
始めた。
役人の「責任回避本能行動」のために、過去1年間に多くの国民が無駄に
苦しみ、亡くなった。
(日本語)https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20210712
/se1/00m/020/002000d
 「予防はワクチン、そして感染したらイベルメクチンなどの治療薬を使
う」と記事にはありますが、ワクチンは氏の専門外であるため、誤解があ
る、らしい。あるいは、記者が勝手に氏の意見として書いた、かも。(在
米のKM生)


  ♪
(読者の声4)貴誌前号のコメントで「美味しいナンのアフガン・パン」
の話題がありました。カシュガルの平型パンも美味しかった。ウイグルに
一週間もいたら匂いのきつい羊肉が喉を通らず平型パンが救いでした。
 まずアフガンのパンが美味しい理由は良い小麦がとれるから。アフガン
の国旗を解説する動画によると国旗に描かれるのはモスクと麦の穂。
https://www.youtube.com/watch?v=urTGG0gh-CE
 つぎにバーミヤンの市場の食べ歩き。1:40 ひき肉をつくねのように金
串で焼くケバブ、もちろん炭火焼き。日本のカレーのようなとろみのある
スープ。6分あたりからアフガンで人気の bolaniという軽食。よく伸びる
薄い生地にマッシュポテト他を挟んで揚げた巨大な平形サモサというか揚
げ餃子。包装紙が韓国の新聞なのは東南アジアと同じ。日本と同じく年々
新聞が売れなくなりアジアにそのまま古紙として輸出されている。日本の
100円ショップの割れ物用の包装紙が未使用の新聞紙なのと同じ。
https://www.youtube.com/watch?v=ew8R7p9qhws

 こちらはカブール北方タハール州タルカンシティの市場の様子。自動生
成の字幕対応でわかりやすい。 1:30 アフガンで最も消費されている野菜
として紹介されるラヴァッシュ、どう見てもウドだろう。すぐ隣では山で
採ったキノコが売られている。サトウキビの搾りたてジュース、魚のフラ
イ、氷砂糖のような岩塩と見ていて飽きない。
https://www.youtube.com/watch?v=B5h8h-2C6vg
 カブールとペシャワールの中間あたりに位置するジャララバードの様
子。どの料理も大量の油を使う。9分過ぎの揚げ物屋台の包装紙も韓国の
新聞。焼きとうもろこしは石焼ならぬ砂焼き。
https://www.youtube.com/watch?v=xve9ypp7Nrw
 泥レンガオーブンでタンドリースタイルのパンを作る様子
https://www.youtube.com/watch?v=rg6SycCe84Y
 伝統的なアフガニスタン米のピラフ料理。作るのはけっこう手間がか
かっている。これも大量の油をつかう。
https://www.youtube.com/watch?v=ZLmRCErjviE
https://www.youtube.com/watch?v=onMQRoim5gE
 他の動画ではオレンジやザクロの生ジュース、挽肉のパテを薄く伸ばし
て揚げたさつま揚げ(天ぷら)風など美味しそうな食べ物がいっぱい。ア
フガンが平和になったら一度いってみたいものです。
  (PB生、千葉)
at 07:11 | Comment(0) | 番外編

2021年09月10日

◆わが国は「常若」の誇るべき国である

加瀬 英明

 憲法よりも尊いものが、存在するだろうか。

 憲法は紙の上に書かれたものだ。

 私たちの祖先が2000年以上の歳月をかけてつくった、世界に誇るこ
とができる国の形のほうが、憲法よりもはるかに尊い。

 国家は崇高なものだ。国民はこの国が生れて以来、国を束ねてきた理想
を敬わねばならない。

 国はいま生きている人々ためだけのものではない。この国の形を子々
孫々に伝えなければならない。

 憲法は当然、国の姿と合わせなければならない。

 ところが、現行憲法は日本が米軍の占領下で主権を奪われていた時に、
米国が日本が再興することを恐れて、日本を米国の従属国につくり変える
ために強要し たものである。

 日本は清廉無私な精神的統治者である天皇を、百二十六代にわたって戴
いてきた。日本は世界のなかで、このような国柄を受け継いできた、唯一
つの国である。

 私たちは祖霊とともに生きてきた。家ごとに位牌を守って、祖先に深く
感謝することを通じて、家の固い絆(きずな)を守ることによって、過去だ
けでなく、未 来との一体感を受け継いできた。

 今年は順徳天皇が承久の乱(1221年)によって鎌倉幕府に敗れて、 佐
渡島に配流された800年祭に当たる

 私は6月に発刊された『順徳天皇』(山田詩乃武著、PHP出版)の推
薦文を依頼されて、次の言葉を寄せた。

「順徳天皇は歴代天皇のなかでも秀逸な歌人であり、佐渡島に配流され
て、悲劇、多感、耽美的な生涯を閉じた。日本語は今日でも美と、自然と
の和を求める 言霊が宿る祈
りの言葉であって、和歌として結晶している。
 皇室が126代にわたって、常若の和歌の伝統を守ってきたが、ここに
いま世界が持続可能な地球環境を求めている、答えがある」

 日本語は言霊がこもった、祈りの言葉である。今日、国連が「持続可能
な開発計画」(SDGs)を、全人類の目標として掲げているが、私は
SDGsを「常 (とこ)若(わか)」と訳している。日本はつねに変わらな
い国であってきた。

 現行の日本国憲法は、国民にまったくふさわしくない。

 日本国憲法の前文は、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ること
のないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言
し、この憲法を確定する。
(略)
 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理
想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼し
て、われらの 安全と生存を保持しようと決意した」と、述べている。

 大きな嘘だ! 「ここに主権が国民に存することを宣言し」と述べてい
るが、当時、日本にも国民にも主権が奪われていたから、なかった。その
証拠に、日の 丸を掲げることも、占領軍によって禁じられていた。

 前文でその国を腐(くさ)し、他のすべて諸国民が平和を愛しているか
ら、運命を他国の思惑に委ねると誓っているが、日本国憲法だけだ。自国
を嫌うように、 仕向けた憲法だ。

 このような憲法を戴いているのは、不道徳なことだ。そのために、多く
の国民が徳目を疎(おろそ)かにするようになっている。

 憲法を改正しなければ、日本が滅びてしまう。



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◆アフガン失態 憲法の束縛 

【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】

わが国はまたもや大失敗をした。8月15日、イスラム原理主義勢力タリ
バンの手に落ちたアフガニスタンから日本に協力したアフガン人を、主要
国の中ではわが国だけ救出できなかった。後述するように、その失敗は
30年前の湾岸戦争の時から変わらぬ、商人国家として戦後日本の在り方
ゆえだ。

 外務省は、アフガン在住の邦人10人余りは民間のチャーター機による
退避が終わっており、大使館員が邦人を置いて逃げたとの非難は当たらな
いという。

 だが、現地の人たちと残りの邦人救出ができていないことには変わりが
ない。米国は11万人余、独は5千人余、わが国の大使館員12人を脱出
させてくれた英国は大使自らカブール空港に残り、1万5千人以上の自国
民とアフガン人を救出した。ゼロに近いわが国とは大きな違いだ。わが国
はなぜ再び、面を伏せなければならない失敗をしたのか。

 バイデン米大統領が、8月末までの米軍完全撤収を発表した7月8日以
降、アフガン情勢は風雲急を告げた。その時点で政府は民間機頼りの発想
を変えるべきだった。4月の日米首脳会談で菅義偉首相は日米同盟をさら
なる高みに引き上げ、安全保障における協力強化を公約したではないか。
日本国の志を、自衛隊の活用によって実践する局面だと認識できなかった
のか。

 それでも8月14日夜、外務省は自衛隊機の利用可能性について防衛省
に、内々ではあるが打診し、防衛省は外務省の要請を待っていたかのよう
に快諾した。ここまでは評価する。

 だが、翌日、早くもカブールが陥落し、米軍が必死の脱出オペレーショ
ンを展開する最中、日本政府は信じ難い方向に走った。14日夜の打診に基
づいて自衛隊機投入を正式に決断すべきだったのを外務省は件の検討を中
止するよう防衛相に申し入れたのである。日本政府の決断はまともな国の
それではない。

 ちなみに8月15日、韓国政府は韓国軍輸送機のアフガンへの韓国大使館
暫定閉鎖を決定している。

 日本外務省の担当者は、カブール陥落の時点でもまだ省内で民間機利用
を考えていたことを反省する。だが、それは政治の責任であろう。自衛隊
法84条の4は邦人輸送は「安全に実施できると認めるとき」に限ると定め
ており、これを変えるのは立法府の責任だ。

 しかし、この緊急時に自衛隊以外、危険な任務を担える組織はない。そ
のことは湾岸戦争の教訓からも明らかだ。日本政府はうじうじと時間を浪
費した。ついに外務省が諦めて防衛省に「自衛隊機投入の検討加速」を再
び呼びかけたのは。20日だった。政府が国家安全保障会議(NSC)を開
き、自衛隊機派遣を決めたのはさらに3日後の23日だった。カブール陥落
から8日が過ぎていた。

 同日午後、岸信夫防衛相が命令を発出し、自衛隊機は24日未明に出発し
た。自衛隊機がパキスタンの首都、イスラマバードを経由して、カブール
に到着したのは26日だった。

 日本を嘲笑した韓国は国防省、空軍の精鋭66人からなる特殊任務団を緊
急構成し、24日までにカブールに送り込んでいた。彼らは365人のアフ
ガニスタン人をカブール空港に運び、自衛隊機到着前の25日にはカブール
を飛び立っていた。自衛隊機がカブールに到着した26日には、全員を仁川
空港に運び任務は完了していた。

 わが国自衛隊は26日にカブールに着いたものの、空港近くで自爆テロが
発生し、日本の退避オペレーションが中断されて今日に至るのは周知の通
りだ。

 外務省は言う。一日の違いだった、と。そうではない。ここには国家の
在り方に関する本質的な問題が横たわっている。1991年の湾岸戦争の
時、わが国で交わされた愚かな議論を思い出す。

 湾岸戦争で人的貢献を求められた日本はまず、民間人の派遣を考えた
が、民間海運会社の船員組合もメディアも猛反対した。次に民間人と自衛
官を共に派遣する案が出たが、憲法9条の壁ゆえに、「自衛官は安全地域
に、民間人は危険地域に」とあべこべの話になった。

 次に、青年海外協力隊のような組織をつくる案が出たが、とても間に合
わない。これら以外にも案は出されたが全て役に立たず、結局130億ド
ル(当時の日本円で約1兆8千億円)の現金で済ませた。膨大な額だった
が、私たちは当事国のクウェートからさえ感謝されなかった。

 こうした恥ずかしい行動に日本国を追いやる元凶が現行憲法なのであ
る。そこから小和田恒元外務次官らが主張する「ハンディキャップ国家
論」も生まれた。国際社会で紛争が起きても、わが国はハンディキャップ
を貰っている商人国家のような存在だから、他国の2倍3倍のカネで貢献
すればよいという考え方だ。

 普通の民主主義国が当然の責務として果たす軍事貢献を免れようとする
だけでなく、自国民の救出、大使館員の保護まで基本的に他国に頼るとい
うことだ。カネによる外交・安保政策は誇りや気概と程遠いが、それを是
とする卑しい考え方でもある。

 バイデン氏は「自国のために戦わない軍隊やいち早く逃げ出す大統領に
代わって、なぜ、米国が戦わなければならないのか」と問うた。アフガン
撤収正当化の米国の弁はいつか必ず日本にも向けられると覚悟しよう。

 国際情勢は限りなく不透明かつ厳しい。今こそ、政治が日本国の立て直
しを主導しなければならない。折しも自民党総裁選だ。世界情勢の急変
に」対応できないわが国の惨状を国民に説き、憲法改正の実現を掲げて奮
起することを強く促すものである。

産経新聞 令和3年9月6日 【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
【産経ニュース】採録

 
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◆社債利率が56%の恒大集団って、 

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)9月5日(日曜日)
通巻第7040号  

 社債利率が56%の恒大集団って、事実上倒産しているのでは?
  保有物件投げ売り、「共同富裕」以来、中国40社が上場手続きを停止


 以前から指摘してきたが、中国不動産デベロッパー第二位の恒大集団。
9月2日の社債市場で利率56%をつけた。これは事実上の倒産を意味す
るのではないのか。
 恒大集団はこの僅か四半世紀の間に不動産ブームに乗って躍進、大躍
進、超飛躍を続けてきた。董事長の許家印は世界の長者番付に名前を連ねた。

三年ほど前から不動産バブルの破裂に直面した。マンションの半額セール
で資金回収を急いだが、下請けなど多くが工事代金支払いをもとめたため
銀行が口座を凍結した。(広発銀行)。

 資金繰りの綱渡りの最中、8月19日に事実上の「最後通牒」ともとれ
る通告が、中国銀行保険監督管理委員会がなされ、「経営安定の維持、債
務リスクの解消」を急げとされた。
恒大集団は、将来の発展性を見込んでせっかく設立し、一部は上場もさせ
てきた多くの子会社を片っ端から切り売りした。

 恒新能源汽車は、上場したばかりのEV開発企業だが、小米集団への売
却を交渉している。映画製作と配信を狙った「恒騰網絡」はテンセントへ
33億HKドルで売却した。傘下の盛京銀行も10億元で地方政府へ、恒
大物業官吏は資産売却をはじめた。
 それでも恒大集団の有利子負債は12兆円(現時点で10兆円以下に減
らしたという)。日本のSBGより、ちょっと少ないが、一時はサッ
カー・チームも所有していたほどの栄光は、瞬間的に終わった。

 中国のデベロッパーのトップは碧桂園だが、マレーシアのジョホールバ
ル開発などが失敗と報じられており、ドル建て社債利率が急騰している。

碧桂園傘下の「博実楽教育集団」(私立校ネットワーク運営)のドル建て
社債の利率は13%を更新した。習近平が「共同富裕」を打ち出して、補
習斑(予備校など)の教育産業の締め付けを開始したからである。

 同様の債務リスクをかかえていた大連の万達集団(王建林CEO)は、
所有していた映画館チェーン、ホテルチェーン、映画スタジオ、テーマ
パークなどを片っ端から売却して、倒産を回避した。王建林はフォーブス
などで中国一の財閥と言われ、ハーバード大学ビジネススクールの講演で
は習近平との親密な関係を自慢したこともあった。

 もっと強気の投資を世界で展開してきた海航集団は、事実上倒産してい
る。同集団は王岐山の関与が云々された。


 ▼素晴らしいほどに経済音痴の習近平、「共同富裕」は「共同没落」

 株式市場は不動産関連の下落を筆頭に、教育産業とゲーム産業が敵視さ
れたため、テンセント株などが劇的な下落を演じている。

そして「共同富裕」キャンペーンが開始されるや、「贅沢品は敵」となっ
て、マオタイ酒で莫大な利益をあげてきた貴州マオタイ酒は、二月の絶頂
から株価暴落が始まり、時価総額で23兆円が「蒸発」した。

マオタイ酒は宴会で必ず出てくるし、接待では高級品を誇示するのが自
慢。贈答品で大量に販売された。その時価総額の「蒸発」分だけでも、サ
ントリーとハイネッケンをあわせての時価総額を超えるから、どれだけの
衝撃を株式市場に運んだかが推量できる。
 
 40社の中国企業が上場手続きを停止したことが判明した。
そのなかにはEV大手の比亜油(BYD)の半導体子会社「比亜油半導
体」、バイオ医療開発の「和元生物技術」などが含まれる。株式市場の不
正一掃キャンペーンと重なった。

 ところがである。習近平は北京に第四の証券取引所を開設すると豪語した。
経済音痴の習近平、「共同富裕」は「共同没落」がメタルの裏側に張り付
いていることを認識できないようだ。

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  ■どくしゃのこえ ●読者の声 ★READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)貴誌前号コメントに「すでに米国には1970年代からア
フガニスタン・コミュニティができていて・・」とありました。
 確かに、ソ連侵攻の後に、難民でアメリカに入国したアフガン人が、サ
ンフランシスコ近くのフリモント周辺にはアフガニスタン・コミュニティ
ができていて、1万2千人以上の人々が住んでいます。
 ベトナム人コミュニティもシリコンバレーのサンノゼ周辺にはもっと凄
いベトナム人が住み着いています。彼等はシリコンバレーの成長の一端を
支え、彼等の繊細な指先がIT産業を支え、発展に寄与しています。
 1980年代の大陸横断道路の80号線を走っていると、車にスタイン
ベックの『怒りのブドウ』に出てくる様な車に家財道具を積んで東部から
長旅のベトナム人家族を何台も見ました。何度も私がアジア人の顔で、サ
ンノゼはどのくらいか? と聞かれたことがあります。あと一時間と教え
ると、皆がホッとしたような顔を思い出します。
 今回のカブール陥落の難民が私の町にも着ています。私の町はアフガ
ン・コミュニティがあり、モスラムの寺院もパン屋もあります。近くには
小さなアフガン雑貨店もあり、そこでは美味しいナンのアフガン・パンを
買っていました。
 アフガンの友人は最初にソ連侵攻で、ドイツに逃げ、アメリカに親戚を
頼って来た難民で、ドイツの難民教育で自動車整備のテクニックを学び、
私の町ではレストランの皿洗いで金をためて、小さな整備工場を開いて、
アフガン難民が多いタクシー運転手相手の仕事をしていました。
 私も戦後、台湾からの引揚者で、着た切り雀のリックを背中に背負い、
水筒を肩に、一番良いものを着て、靴も革靴を履き、郷里の日本に引き揚
げて、食べる物も苦労したので、難民には援助の手を差し伸べていました。
 アフガン難民の友人の結婚式に招待され、33年昔にビデオカメラを所
持していたので、結婚式の撮影係になり私が撮影したビデオが、カイバル
峠を超えてカブールまで届けられ、親戚の難民で居る、オーストラリアま
でも届けられたということです。
 今まで会った難民達は、古いのはロシア革命の難民、ヒットラーのユダ
ヤ迫害からの難民、バルト三国からの難民、コンゴ動乱の難民、エチオピ
ア難民、イラン革命の難民、チベット難民、ベトナム難民、カンボジア難
民、ポルポト政権からの難民、ハンガリー動乱からの難民、チリの軍事政
権からの難民、戦後日本から難民法割り当てで来た鹿児島県人、今も80
歳でもスラスラと思い出す難民達です。それからしたら日本政府の難民対
策も、もっと考えて下さるようにお願いしたいと思います。
 今回のカブール陥落の難民もヘルプをしたいと思っていますが、在米
46年でアメリカで感じることは、移民と奴隷と難民で構成された、今の
アメリカを今後支えるのは難民の力もあると確信いたします(桑港老亀)


(宮崎正弘のコメント)そもそもピューリタン自身が英国からの難民でし
た。以後、ユダヤ人、仏蘭西、露西亜、ドイツと難民がアメリカを築いた
わけですからね。
 小生が1983年に遊学したカリフォルニアのクレアモント市にも、ア
フガンのレストランがあって、よく正体不明の料理を食べにいきました。

  ♪
(読者の声2)(読者の声)昨日のSSA生様が、令和三年(2021)9
月4日 通巻第7038号で、「中国が開放経済体制に移行する旨宣言、
資本主義のカラクリをすでに賢明に見抜いていた」と寄稿されていました。
その秘密のカラクリとは、
(1) 無から生み出す魔法「通貨(信用)の創造」つまり数千の中小
の 地元の民間銀行による「貸付」。
(2)そうして生まれた通貨を、なんの益もない「投機」ではなく「生産
的」な有効な投資を行う。
 かつて支那もソ連も、銀行は国営がただ一つ、優秀な役人が全国の組
織、工場の運営、会計をしていたため、当然巨大な無駄、非効率、不必要
な製品などが作られていた。これが、彼らの全体主義的国家経営が破綻し
た理由。
 ところが如何なる悪魔の計らいか、現在自由主義国と言われる国が、彼
らの過去を模倣し、経済破綻が起こるごとに、「危機」を活用し、権力を
集中してきた。数千あった地方銀行は、安全のためと称し、複雑な規制、
報告義務の費用に耐えきれず、多くが閉鎖、統合された。今回の武漢菌問
題は、またとない機会とばかり、全ての民間銀行を、大小を問わず、廃止
し、中央銀行が全てを行う、という提案がまともに論議されている、と、
昨日投稿したR. ワーナー氏は指摘されております。
 https://www.youtube.com/watch?v=GkMdJwoVYAw
 この、全世界的な「狂気の沙汰」つまり、全体主義・共産化とは, 彼ら
が苦労して、地道に、100年に渡って、効果的に、しかも廉価で、世界の
弱い頭脳を洗脳してきた結果であり、我ら、深く反省すべきであり、「民
主主義」の仕組みとしての脆弱性をも改良しない事には、「過ちは繰り返
される」。
さらに恐ろしい事に、米国はGHQを使って日本を見事に完璧に洗脳し
たが、本家が、自ら、自分の子供、学生、役人、政治家、オトナ、までも
「非・反米、反民主主義、親・言論統制」に洗脳してしまったという嘘の
ような現実である。
氏によると、英国も同様。未来の歴史家は、現在の我々が今、体験してい
るほぼ日常的な安心安全な、無力な、無防備な、諦観した、しかし確実な
「危機的環境」を訝しがる、のではないか。
(在米のKM生)


(宮崎正弘のコメント)いまのアメリカ人の若い世代、とくに白人の若者
が去勢されたかのように見えるのは「白人原罪論」による洗脳ではない
か、と考えています

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重 要 情 報
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◎自民党本部の前で、高市早苗前総務相の自民党総裁への選出のエールを
演説してきました。北村維康

自民党本部前での演説は、過去数回やったことがありますが、今回ほど危
機感に駆られて決行したことは初めてです

 *高市さんほど、日本人の眼で、日本の為に戦ってくれる政治家は、他
にゐない。


*例へば拉致問題であるが、他の政治家は皆、自分の都合を優先して、拉
致事件そのものは見てみぬふりをしてきた。日本人の、拉致被害者の心の
痛みを知る政治家は、高市さんをそのトップとする。


*憲法改正問題は、この度のアフガニスタンのカブール空港で、三機も自
衛隊機を派遣したのに、救出できたのは女性がひとりだけであった。これ
は、市内に点在した邦人を迎へて、タリバンとの戦闘行為があったら応戦
して、修羅の巷を潜り抜けて空港まで連れてこなければ、救出などできな
い。全く、無様な�姿を世界中に晒したものだ。しかしそれでも、岸防衛
大臣が、思ひ切って救援機の派遣を決断した功績は大きい。問題はこれか
らである。これから憲法改正を具体的に始めなければならず、それには首
相として高市さんが最適で、余人を以て代へ難い。


*教育勅語の復活は、ある意味では憲法の改正よりも深刻かつ重大な案件
である。教育勅語は日本人の常識を述べられたものだが、これの法的効力
がないので無効化決議もできないのに、それを無理に無効化してしまっ
た。と言ふことは、日本人の常識を全く否定し去ったのである。だから、
現代は、常識のない事案が多すぎるではないか。これも、高市さんの日本
人的常識の復活を、切に期待するものである。


****************

大体以上であるが、永田町の午後4時ごろは、それほど人通りも多くはな
い。しかし、警備の警官が、熱心に耳を傾けて聴いてくれたところに、今
後の日本への期待を感じたことであった。



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身 辺 雑 記
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渡部亮次郎わたなべりょうじろう85歳。

元NHK政治部記者。当時「文芸春秋」に「赤坂太郎」で
政治評論を書いた。1字10円だった。

仙台、盛岡局勤務の後、東京の政治部へ。河野一郎を
担当。河野先生は酒 を一滴も飲めなかった。毎夜、赤坂の料亭に立ち
寄っていたが、お膳を前にお茶を飲んでいたとは。呑み助の私には想像も
できない。

大酒飲みの私は大阪でデスクをしたのち退職。

外務大臣秘書官。その後、社団法人の理事長を18年間。
現在は年金生活者。メルマガ「頂門の一針」主宰者85歳。
 
秋田県生まれ1936年1月13日。どこといって故障個所は無いから100位まで
は生きるだろう。このメルマガの届かなくなった日が私の死亡日です。

兄は81で、姉は91で死んだ。遺伝の話をすれば、 父親は60代に死んだが
母親は98まで生きた。

渡部 亮次郎

2021年09月09日

◆中国の脅威に直面する日本の新たな役割

加瀬 英明

 よい知らせと、悪い知らせがある。
 4月にワシントンで、菅・バイデン日米首脳会談が行われて、52年ぶり
に共同声明のなかに「台湾海峡の平和と安定の重要性」がうたわれてか
ら、「台湾有事」という言
葉が目につく。

 昭和44(1969)年に、佐藤栄作首相とニクソン大統領がワシントンで会
談して、沖縄を日本へ返還することが決定された時に、「台湾海峡におけ
る平和と安全の維持も日本の安全にとってきわめて重要な要素」と書き込
まれた以来のことだった。

 にわかに中国による台湾侵攻が、現実味を帯びるようになったためだ。
万一、中国が台湾を占領することになったら、日本は独立を維持すること
が難しくなる。

 よい知らせは、私はバイデン政権が続くかぎりは、中国が台湾を侵攻す
ることはないと信じている。人民解放軍が台湾に襲いかかったら、かなら
ず米軍が台湾に来援するか
ら、中国に平均150キロの幅がある台湾海峡を渡って、台湾を攻略する
能力がない。それに中国が台湾本島を攻撃したら、日米欧諸国が中国に対
して全面経済制裁を加える
ことになるから、中国経済が崩壊することになる。

 中国の脅威に対しては、すでに米日、インド、オーストラリアの4ヶ国
(クワッド)に加えて、英国などのヨーロッパ諸国などの海軍が、インド太
平洋地域を守るため
に、“海上の万里の長城”を構築するようになっている。

 7月には、英海軍の大型空母『クイーン・エリザベス』が、オランダ海
軍のフリゲート艦に護衛されて、佐世保に入港する。米独仏、ベルギーな
どの海軍艦艇と海上自衛隊
が演習を行うことになっている。鹿児島県霧島の陸上自衛隊の演習地で、
フランス陸軍部隊と離島奪還を想定した日仏共同演習がはじめて行われた。

 中国は来年の北京冬季オリンピック大会が終わるまでは、大会のボイ
コットを恐れて動かないが、その後、台湾が南シナ海に領有する小さな太
平島、東沙諸島を襲って奪取するか、海上民兵を用いて尖閣諸島を急襲し
て占領する可能性がある。米欧などの反発を考慮すると尖閣諸島より南シ
ナ海の台湾の小島を攻撃するほうが、リスクが低い。

 悪い知らせに移ろう。

 これまで日本は日米安保条約のもとで、親鳥の暖かい羽根によって守ら
れた、雛鳥のように安眠を貪ってきた。

 ところが、米国の力と意志力が衰えるかたわら、西欧、太平洋諸国など
が太平洋地域の防衛に乗り出すなかで、日本は中国の軍事脅威に直面して
いる最前線にあって、応分
の責任を分担することを強いられるようになった。ルールが大きく変わっ
たのだ。

 これまでの日米安保体制は、日本がどれだけ日本の防衛に貢献している
かということが、厳しく評価されることがない、終身雇用の会社と同じよ
うな、いってみればメン
バーシップ型の社会であった。ところが今年に入ってから、どれだけ日本
が役割を担うか、能力によって評価されるジョブ型に枠組が変わってし
まった。

 日本国内の雇用形態も、終身雇用のメンバーシップ型から、食うか食わ
れるかの能力本位のジョブ型に変わりつつある。さみしい。

 もう一つ、悪い知らせがあるとしたら、バイデン大統領は不健康で、ひ
よわにみえる。2、3年で引退するかもしれない。バイデン政権はウォー
ル街により支えられる民
主党本流を土台としているが、民主党は保守派と、カマラ・ハリス副大統
領によって象徴される尖鋭な左派による、二股裂きになっている。

 もし、バイデン大統領が辞めることになれば、ハリス政権が登場して、
昨年の大統領候補選びの予備選挙で、もう少しで大統領候補の金的を射止
めたバーニー・サンダース
現・上院予算委員長たちが、親中政策に舵を切るかもしれない。


━━━━━━━━━━━━━━


◆すべては米国の「お芝居」か    
島田 久仁彦

アフガン首都陥落と自爆テロに残る“疑念”
 
アフガン首都は陥落寸前。それでも米国がタリバン勢力を殲滅せぬ無責任
アフガン撤退は狂気の沙汰。逃げ出したバイデン大統領と米国の迷走

米軍の完全撤退により、再びタリバンが政権を担うこととなるアフガニス
タン。欧米諸国は引き続きこの地での影響力を維持したい構えですが、事
はそう簡単には運ばないようです。今回のメルマガ『最後の調停官 島田
久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官
の島田久仁彦さんが、「欧米諸国の企み」の無力化を図る中国とロシア、
そしてトルコ等の思惑と戦略を解説。さらに島田さんが抱いているとい
う、カブール国際空港での自爆テロに対する「疑念」を記しています。


力の空白に近づく悲劇の足音 漂流するアフガニスタンと国際情勢
8月末。米軍の輸送機が最後のアメリカ軍兵士たちを乗せてカブール国際
空港を離陸した際、20年にわたった“自由民主主義陣営の挑戦”に幕が降ろ
されました。

「8月末までに米軍を完全撤退させる。役割は終わった」と宣言し、公約
を完遂したバイデン政権

しかし、それはアメリカとその友人たちが描いた“成功”を受けての栄光の
離任ではなく、多くの犠牲者を出したうえでの完全なる失敗の結果の退避
となってしまいました。

1975年のベトナム戦争のサイゴン陥落、1979年のイラン革命後の米大使館
占拠事件へまずい対応、2021年2月に起こった10年にわたるミャンマー民
主化の失敗、そして今回のカブール陥落はアメリカと自由主義世界にとっ
ては、ぬぐえない大きな失敗として記憶されることでしょう。

「土足で踏み込んできた者たちが敗走し、私たちは完全なる独立を勝ち
取ったのだ」

そう声高に叫んだタリバン勢力ですが、タリバンとアフガニスタンを待つ
未来は、そう明るいものではないかもしれません。

一つ目の理由は【欧米・国際機関による対アフガニスタン支援の凍結・停
止】です。タリバン勢力によるカブール陥落については、予想より早く実
現してしまったものの、それ自身を批判して支援停止の決定を各国が行っ
たわけではありません。

8月15日の陥落を受けて、「予想していたよりもかなり早かったが、自国
の軍隊を持ち、しっかりとした装備まで与えられているにもかかわらず、
自国を守ろうとしない政権に肩入れする気はない」というバイデン大統領
の言葉にもあるように、ガニ大統領は自国を捨てて逃亡し、政府軍はろく
な反撃もしなかったことで、カブール陥落は概ね無血開城といえる状況で
行われました。

問題はその実行者がタリバンであるということ。

20年前にタリバンが権力の座から引きずり降ろされた際に非難の的となっ
た、数々の人権無視ともいえる行いが再現されるのではないかとの懸念
が、欧米諸国の中で再燃したのが一番の理由でしょう。

タリバンはその疑いを払拭すべく、「女性の就学も就業も認める」「これ
以上の争いは望まず、融和的な新政府を樹立する」という姿勢を公言して
きましたが、人権重視という原理原則を掲げる欧州各国とバイデン政権は
まったく信用せず、タリバンによる新しいアフガニスタンを承認せず、復
興支援も凍結するという決定に至りました。

その決定に引きずられるように、統治の透明性や女性の権利、そして人権
重視を支援の条件に掲げる国際機関も、即時に支援をストップしていま
す。それに呼応して、IMFの対アフガニスタン融資も凍結、世界銀行のプ
ロジェクトも凍結、国連各機関の復興事業も凍結といったように、ドミノ
倒しのように20年間にわたった国造り・再興支援が止まりました。

アフガニスタンにとっては、海外からの支援が経済の6割から7割を占めて
いるという統計もあり、それらがストップすることで、今後、タリバンが
目指す国造りのモデルの見直しが必要となることを意味します。

その1つが、芥子の栽培の拡大によるアヘン・コカインといった麻薬取引
の再開が資金源になる可能性で、これは実際には、すでにタリバンが勢力
を伸ばす中、農民たちへの手厚い保護を盾に、どんどん再拡大している動
きです。これは、今後、アフガニスタンの未来を占ううえで、何とか解決
策を見つけなくてはいけない喫緊の課題です。


欧米退却後のアフガンに手を差し伸べる各国の思惑

すべては米国の「お芝居」か。アフガン首都陥落と自爆テロに残る“疑念”

 
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◆富裕層は戦々恐々。貧困層はバンザイ

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)9月3日(金曜日)弐
通巻第7037号  
 「共同富裕」って、「第二の文化大革命」では?
 富裕層は戦々恐々。貧困層はバンザイ「これで寝て         
              暮らせる」


「殺富裕、殺電玩、殺明星」が新しいキャッチフレーズ。
昨秋来、中国の或る有名な学者が唱えていた「第三次分配」(富裕層の自
主的な社会還元)という概念が、「共同富裕」という政策提言となって具
体化してきた。

中国の歪つな社会構造、富の偏在という難題の要は、1%の富裕層が国全
体のGDPの三分の一と占める(ジニ指数63)という異常な貧富格差
だ。絶望的になった若者の生き方は「寝そべり族」である。幾ら努力して
もたいした将来が期待できる筈もなく、それならノンベンだらりと、努力
もしないで生きていこうや、と虚無的ですらある。

 庶民の不満は果てしない富裕層の貪欲な資本主義的生き方であり、毛沢
東時代が懐かしいのは、「皆が平均して貧乏だった」から不公平感はな
かった。それを習近平は、今度は「皆が豊かに」と言い出したのだから、
鬱憤を晴らすには丁度、よいのだ。

 月収が一千元(1万7000円)以下の貧困層が中国には六億人もい
る。「貧乏層は居なくなった」と習近平は全人代で豪語したが、そうした
戯言をだれも信じては居ない。

 そこで飛び出したのが「共同富裕」。じつは昨年(2020年)、習近
平演説では40回ほど登場していたのだが、21年になって八月までに
65回という頻度。どうやら確乎たる路線だと認識した富裕層は、寄付行
為の競争を始めた。

 典型がアリババである。2025年までに1000億元(155億ド
ル)を「共同富裕」社会実現に役立てるために、投資すると発表した。
 その内訳は
一、科学技術発展のための助成
二、中小企業の育成のために基金創設
三、農業振興、農村の発展のための支援
四、中小零細企業の海外進出を支援
五、高齢者雇用促進事業
六、福祉政策拡大と充実をはかる
七、生活向上のためのプログラム助成
八、弱者救済事業への助成
九、医療システム改善のための事業
十、200億元の基金を創設
などとなっている。

 以下、アリババにならって、テンセントが1000億元を、京東集団が
社員へのボーナス増額。小米社長は、ポケットマネー144億元を基金に
寄付。バイトダンスの社長も5億元など、これみよがしの寄付競争でメ
ディアを賑わせている。ようするに習近平に媚びているのである。


 ▼「殺富裕、殺電玩、殺明星」から不動産を除外

 「殺富裕」は、これに留まらず、儲かっている民間企業で、しかし共産
党幹部を潤すことがない会社には「脱税」とか、「規律違反」とかのイ
チャモンをつけて、上場延期、社債発行中止、あるいは税務手入れ、社内
捜査など、巧妙狡猾な手口で脅し、余裕資金を吐き出させるのだ。

 アリババ傘下の金融会社「アント」は昨秋、上場寸前に「延期」され
た。事実上の上場中止と判断して良いだろう。馬雲は、爾来雲隠れしたま
まである。

 しかし、不動産関連には手をつけない。固定資産税や相続税のない中国
の税制を改革すれば、共産党幹部がしこため投機してきた不動産価格が崩
落する怖れがあり、この「聖域」には手をつけないのだ。なぜなら共産党
幹部らは例外を捜すのは難しいほどに数軒の物件を持っている。だから反
対しているからだ。

 新しい資金をつくるべく、習近平が9月2日のオンライン演説で店頭公
開株の市場を北京に作るとした。上海、香港、深センに続いて、四番目の
証券取引所が北京に発足させるのだ。
 
あまつさえ新設の北京証券取引所を、いきなり國際取引のハブとするとも
言っている。しかし中国的特徴のある社会主義経済を目ざす中国が資本主
義の原則である株式にまだこだわるというのも、不思議である。

 「殺電玩」ではゲーム規制、予備校禁止。教育関連、補習斑、家庭教
師、オンライン教育などの企業の株は大暴落を演じた。くわえて外国文化
流入を懼れ、大連で人気を集めて「京都村」の営業停止という摩訶不思議
な行政命令。

 「殺明星」は、日本の旭日旗に似た服装をしたモデル(趙薇)を非難攻
撃し芸能界から消したように、あるいは脱税でファンビンビンを消し去っ
たように、こんどは「害悪タレント」追放をおこなって、よなよな男と
か、LGBT系タレントへの批判を展開している。ひょっとして軟弱な歌
謡番組は消される運命かも。

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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 
BOOKREVIEW 
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 対馬壱岐から1289人を連れ去った刀伊(女真族)の海賊
  シナの奴隷市場で売る目的、牛馬380頭も食い尽くして去った。

  ♪
関幸彦『刀伊の入寇──平安時代、最大の対外危機』(中公新書)
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 刀伊の入寇と冠した歴史書は、おそらく初めてではないか。歴史通で
も、この事件を知っている読書人は少ない。
 凶暴な海賊が大挙しての襲来。この前段は新羅船の来襲事件だった。寛
平六年(894)九月、新羅の海賊(?)四十五艘が対馬に来襲した。
 日本側は直ちに防衛態勢を固めて海賊を撃退し、射殺三百余。敵大将三
名を捕虜とした。新羅は飢饉に襲われたため国王命令で穀物と衣類を奪う
目的だったことがわかった。
 その記憶がまだ新しかった。
新羅海賊の急襲から百二十年ほど後、寛仁三年(1019年)、都は飢
饉、疫病で治安が悪化し、盗賊が放火し、追いはぎも多く、京は荒れていた。
藤原道長を叔父とする藤原隆家が、この時期に大宰府に赴任する。
 『刀伊ノモノ五十余艘、対馬島に来着、殺人、放火』の報が飛び込んで
きた。
 海賊のなかでも凶暴で獰猛、対馬と壱岐を襲い、住民を殺戮、農作物か
らなにか何まで盗み出したうえ、おもに壮年男子の島民を大量に拉致し
た。不意の来襲に防衛態勢が間に合わず、被害は甚大だった。
白村江戸の敗戦いらい、日本側の防衛努力があって、固めてきた防衛態勢
と兵のネットワークが機能し、海賊どもを押し返した。
 対馬と壱岐から1289人を連れ去った女真族の海賊の目的は、シナの
奴隷市場で捕虜たちを売ることだった。牛馬380頭も食い尽くして去っ
た。歴史教科書でも一行ほど教えるのだが、平安時代の大事件である。
 撃退に際して日本側は鏑矢を用いた。これは「鏑穴の音響で相手を射す
くめ、威嚇する効果があった。その「鳴鏑」の音が刀伊軍の撃退に図らず
も機能した」のだが、現場の指導者・藤原隆家が地元の有力武者を率い、
「迎撃でという受動的防衛ではなく、積極的攻撃姿勢が功を奏した」
(81p)
 刀伊とはtoi、朝鮮語で「東夷」を意味した。正体は女真族海賊であ
る。八世紀に佐渡に漂着した粛清人(みしはせ)も、阿倍比羅夫が追っ
払ったが、ツングース系で、女真族ではなかったかと言われた。
 来襲されると、住民らは寺社へ祈願をなした。
「異国凶賊、鎮西ニ着スルノ事ニヨリ、諸社ニ御幣使ヲ立テラレル(『小
右伝』、寛仁三年四月二十一日条)。
「神仏への祈願は内外の危機にあっては常のことだった」と著者は言う。
大宰府の官吏らは「新羅の海賊」と判断したのも九世紀の前例を思い出し
たからだ。
しかし日本側の迎撃、追撃には重要な軍律があった。
 「追撃については対馬、壱岐に至るところまでとし、日本の領域に限り
襲撃するように、新羅との境に入ってはならない」とする軍令を出したこ
とは注目されてよい。まさに、専守防衛の起源である。

 新羅はすでに滅びており、朝鮮半島は「高麗」となっていたが、その領
海、元山沖で海賊集団の帰路に待機していたのは高麗軍だった。高麗は日
本と敵対関係にあったが、半島ならびにシナの政治事情から、ここで日本
との関係改善を急いでいた政治動機があった。
 高麗軍が女真族海賊を迎撃し、勝った。日本人捕虜のうち、生き残った
270名を救出し、日本に送り届けてきたのだ(『高麗史』では男女
259名。海賊船8艘を捕獲)。
 日本人捕虜を救出,しかも本国送還という「人道的行為」は額面通り受
け取るべきか、高麗使節団を対馬から大宰府へ招くかどうかで議論があった。
 第一に高麗使には絹、コメを供与し、帰国させる。なぜなら、これは高
麗の陰謀ではないかという疑惑。さらに上陸させると、日本の内情探査が
排除できないため、土産をもたせてさっさと返せと廟議はもめたという。
第二にもし高麗使が長期滞在となると、日本の国力の脆弱さが潜在敵性国
家に把握されるという懸念があった。
 これらを総括した著者は「大陸半島に対する軍事的脅威と劣等感」だと
し、神功皇后の新羅征伐は「自己優位の外交の幻想」と批判する。
 白村江は確かに「敗戦」だが、それは局地戦であり、王族並びに百済の
技能集団2400名を連れ帰っている。
 白村江の敗戦以後、日本は強力な防衛網を拡げ、城を築き、体制を固め
たが、むしろ日本のご機嫌伺いに、白村江以後、何回となく朝貢をくりか
えしてきたのは新羅だった。新羅は、日本の報復を恐れていたのである。
 つまり評者(宮崎)に言わせれば、白村江は局地戦では負けたが、全体
的は五分五分であり、新羅は日本が必ず捲土重来を期して来襲すると懼れ
ていた。
あべこべに日本は防人を配置し、防衛態勢を固め、太宰府に水城を造り、
筑紫各地には防塁を築いて、あまつさえ近江に遷都してまでしていた。
その西国の防人たちの疲弊と不満の爆発が、天武天皇のクーデター(壬申
の乱)で天智天皇の皇子、大友皇子を守る意思がなかったことに繋がっ
た。そのうえ大友皇子の母親は采女だったため、血筋正しき天武天皇が勝
つことを望んでいたのである。
当時の北東アジアの地政学では、高麗(新羅の後継)にとっては鴨緑江を
挟んで北に女真、契丹の脅威があり、これ以上に南の脅威である日本とは
敵対関係を続けるのは得策ではなかった。そうした時代背景があった。
日本の保守思想がいかんなく発揮されて時代でもあった。
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  ■どくしゃのこえ ●読者の声 ★READERS‘ OPINIONS▼
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(読者の声1)2日の番組「いわんかな」はアフガニスタンの分析でし
た。たいへん有益な討論番組だったと想います。ところで、高山さんと宮
崎さんは、タリバンが空軍を持たず、また旧政府軍パイロットらが家族も
ろともヘリでウズベキスタンへ逃亡したと言われていましたが、タリバン
の軍事パレードにはヘリコプターが上空を舞っていました。タリバンにも
空軍が誕生したのでしょうか?
  (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)アフガニスタン政府軍の空軍で、逃げ遅れたパイ
ロットが、タリバンへ忠誠を誓って、つまり裏切って、パレードに協力し
たのでしょうね。
 国共内戦がおわった時点では、中国人民解放軍にも空軍がなかった。そ
こで林彪が目をつけたのは、日本軍が旧満州に残していた林部隊をそのま
ま空軍育成基地として、協力を要請したのです。中国人民解放軍空軍の育
ての親とは、皮肉にも、日本軍人でした。

2021年09月08日

◆アフガン陥落、米中再接近も視野に

櫻井よしこ

『週刊新潮』 2021年9月2日号
日本ルネッサンス 第964回

アフガニスタン全土がタリバンの手に落ちた。タリバンの勢力が首都カ
ブール近郊に迫った8月15日、米軍の大型輸送機が低く空を飛び交い、米
国人や米国に協力したアフガニスタン人の国外脱出が加速した。空港は大
混乱となり、バイデン大統領もブリンケン国務長官も、タリバン勢力の全
土制圧の速度は「予想以上だった」と認めた。タリバンとの20年戦争にア
メリカは敗北したのだ。

撤退に関するバイデン氏の言葉を聞く限り、米国の敗北の意味はますます
暗いものとなる。

8月19日、バイデン氏はABCニュースの花形アンカー、ステファノポロ
ス氏の番組で苦しい弁明を強いられた。

ステファノポロス氏はバイデン氏が事態急変前に「タリバンが(アフガニ
スタンを)奪回することはほとんどない(highly unlikely)」と語った
ことについて、なぜ状況を読み間違えたのか、米国情報機関の間違いだっ
たのかと質した。

バイデン氏は口ごもりながら答えている。

「タリバンが奪回できるかどうかの見通しにはある前提があった……」

「米国が訓練した30万人のアフガン部隊、我々は彼らに武器・装備を整え
てやった。その30万の軍が簡単に崩壊し、屈伏してしまうとは誰も予想し
なかった」

ステファノポロス氏は喰い下がった。マコーネル上院議員はインテリジェ
ンス報告に基づいて、タリバンによる全土奪回は予想できたと語っていた
とし、アフガン情勢の混乱は、情報当局の失敗なのか、それを受けての撤
退計画、遂行、判断の誤りなのかと質した。

対してバイデン氏は責任逃れの答えを返した。

「アフガン政府のリーダーが飛行機に飛び乗って逃げた。30万の軍は装備
を捨て去り消えた。それが起きたことなんだ」

インドの戦略論の大家、ブラーマ・チェラニー氏は米国の敗北は自ら招い
たもので、アフガンにおける屈辱は国際社会における米国への信頼を無残
な形で傷つけたとして、次のように書いた。

「年老いた大統領が現地の状況を考慮せず、将軍や情報当局の考えを排除
して、非現実的で欠陥だらけの行動計画を実施せよと命令すれば、外交が
悲劇的結果に落ち込むのは当然だ。全土をテロリストに掌握されたアフガ
ニスタン情勢への国際非難はそっくりそのまま、歴代大統領の中でも最も
年老いたジョー・バイデンの戸口に刻むべきだ」

チェラニー氏の祖国はインドである。タリバンが支配するアフガニスタン
は、これから間違いなくテロリスト集結の中核地となる。そして彼らとパ
キスタンとの関係は深まる。インドは最も厳しい状況に直面するだろう。

同盟国はどうしたら…

ABCニュースではバイデン氏のもうひとつの重要な発言があった。氏が
8月16日にホワイトハウスの会見で語ったこと、つまり米国はどのような
場合に軍事的にコミットするかという基準と重なるものだ。

バイデン氏はこう語っている。

「アフガンと台湾、韓国、北大西洋条約機構(NATO)との間には根本
的な違いがある。米国は(それらの国々と)内乱に基づかない合意をし
た。彼らは統一された政府を持つ」

バイデン氏は度々言い間違いをする。文章も完結する前に、曖昧な形で次
の文章に移る場合が多い。右の発言もその一例だが、出来るだけ正確に訳
したつもりだ。ポイントは、バイデン氏が、各国と結んだ安全保障条約は
「内乱・内戦(civil war)に基づかない」合意だと述べている点だ。そ
の中にバイデン氏は台湾を入れているわけだが、中国は台湾問題は「国内
問題」だと主張する。もし軍事紛争になっても、それは内乱或いは内戦で
あるから、他国は介入してはならないという主張だ。

バイデン氏は続けた。

「我々は聖なる第五条を守ると誓約している。第三者がNATO諸国を侵
略すれば、我々は反撃する。日本に対しても同様だ。韓国に対しても同様
だ。台湾に対しても……、同様だ。(アフガニスタンの事例と)較べるべき
ではない」

バイデン発言は安全保障問題担当大統領補佐官、ジェイク・サリバン氏の
会見でも取り上げられた。8月17日、ホワイトハウスのプレスルームで、
記者が尋ねた。

―朝鮮戦争は内戦として勃発した。米国が内戦ではない争いにだけコミッ
トするのなら、同盟国はどうしたらよいのだ。中国は台湾問題を国内問題
だと言う。韓国はどうするのか。

サリバン氏がアフガン戦争を振り返り20年間に米兵2448人が戦死したなど
と説明を始めると、質問者が遮って「内戦の定義について答えてくれ」と
声をあげた。

中国との協調関係

「台湾は根本的に異なる問題で……」とサリバン氏が話し始めると、質問者
に「朝鮮戦争は内戦だが米国は……」と再び遮られた。結局、サリバン氏は
米国の軍事介入の基本論理についてきちんとした説明ができなかった。同
盟国が米国との関係に不安を抱く一因となるのは間違いないだろう。

米国の威信低下に加えて日本にとって重大な変化が起きる可能性がある。
16日の会見でバイデン氏はテロリスト勢力はガン細胞のように転移・拡大
中だと次のように語った。

「ソマリアのアルシャバーブ、アラビア半島のアルカーイダ、シリアのア
ルヌスラ、シリアとイラクに領地を築きつつあるISIS、アフリカ大陸
とアジアにも広くテロ勢力は拡張中だ」

これから間違いなくテロ勢力の集結地になると見られるアフガニスタンは
パキスタンの隣国だ。パキスタンはアルカーイダを匿った。彼らの持つ
160発の核の一部がテロリストの手に渡る日が来ることも考えなければな
らない。

中国はそのような状況にとりわけ強い警戒心を抱くだろう。イスラム原理
主義のタリバンをはじめとするテロ勢力が、中国内のイスラム教徒、ウイ
グル人に働きかけることを断固阻止するだろう。

ここで私たちは20年前の苦い記憶に引き戻される。9.11のテロ攻撃に見舞
われたブッシュ大統領は、それまで戦略的ライバルと位置づけていた中国
への姿勢を一転させた。中国がイスラム教徒のウイグル人をテロリストだ
と言い、彼らの言うテロリスト情報をブッシュ氏に提供した。その結果、
米国はいとも簡単に中国との協調関係に入った。

中東のテロリストは米中共通の敵であり脅威である。であれば、今また、
20年前と同じく米中が対立含みの緊張関係から協調関係へと移る可能性が
ある。それは日本の苦難の始まりになり得る。日本はどんな環境でも生き
ていける強い国にならなければならない。その準備と覚悟が必要である。

         
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◆タリバンの人質要求が始まった

Andy Chang

AC 論説No.859 
数時間前にテキサスの国会議員Michael McCaulが発表したニュースでは、
アフガンのMazar-i-Sharif空
港に六機の飛行機がアメリカの民間人や通訳を乗せたままタリバンの許可
を得ることができず、離陸で
きない状態になっていると伝えた。タリバンはこの六機に登場した民間人
や通訳を人質にして”見返り”を
要求していると言う。MacCaul議員の発表だけで国務省の発表はまだない。

ホワイトハウスのRon Klain首席補佐官はアフガンに居残るアメリカの民
間人は100から200人ほどで
述べたが全くのデタラメ、嘘である。8月31日に米軍の総撤退が終結した
あと、世界各国のメディア報道
員とその家族だけでも500人がいまだに脱出できていない。アフガンに取
り残されたアメリカの民間人
はバイデンやブリンケン国務長官が発表した100人から200人に止まらな
い。今日の発表にある六機の
飛行機(民間機と思われる)に搭乗した人数だけでも1000人以上と思われ
る。ペンタゴンのミリー参謀
総長はこのニュースについてこれは軍隊の関与することでなく外交交渉の
問題だと答えた。

また、今日のタリバン側の発表によるとカブールの空港では民間機の発着
を許可したというが、レーダー
が機能していないため飛行機の発着は日中に限られているという。

バイデン大統領は8月31日、カブールの空港に駐屯していた兵隊や一部の
民間人を乗せた17機のC-17
が離陸した後で米軍の総撤退が完了した。その翌日、バイデンはホワイト
ハウスで30分にわたる初めか
ら終わりまで嘘で固めた演説(テレプロンプターを読むこと)を行った。
バイデンは撤退は大成功だっ
た、20年にわたる戦争を終結させた、この決定は賢明だったなどと自画自
賛した。しかし誰もこの演説
を信じていない。バイデンは850億ドルの武器とアフガンに居残る民間人
を全て見捨ててアフガンから
逃げ出したのである。

アメリカは20年前にニューヨークのツインタワーが攻撃を受けたあとアフ
ガン攻撃を開始した。あれか
ら20年経ってバイデンの総退却でアメリカの敗北が明らかになったのであ
る。アメリカはこの20年戦争
でトランプ大統領の時まで負けていなかったのにバイデンが総退却したた
め敗北となったのだ。

民間ではバイデンの度重なる嘘に呆れるだけでなく、腹の底から憤怒が湧
き起こっている。
バイデンは就任以来度重なる失敗、国家の危機について一度も陳謝や詫び
言葉を発表していない。



 
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◆米国、タジキスタン国境警備強化に協力

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)9月2日(木曜日)
通巻第7035号  

 タリバン連立政権、まもなく閣僚名簿発表し、発足へ
  米国、タジキスタン国境警備強化に協力、インドでは反イスラム運動


 パキスタンのクレシ外相は、「近くタリバン政権が閣僚名簿を発表する
だろう」と予測し、アクンザダ師が最高指導者として位置づける筈だと
語った。
 米国軍はアフガニスタンを去ったが、アメリカ人は数十から数百人がま
だアフガニスタンに滞在しているらしい。げんにアメリカ人記者はカブー
ルに留まり、状況を映像で伝えている。

 米国が警戒しているのは、置き去りにしてきた最新兵器ならび、アフガ
ニスタン政府軍に梃子入れし供与してきたアメリカ製の武器が、タリバン
に渡ったことだ。
 退去前に飛行場倉庫にあったヘリコプターなど多くを破壊してきたが、
政府軍の腐敗や局地戦の敗戦で、機関銃から夜間ゴーグル、特殊戦闘服、
軍靴に至るまで横取りされた。
その最新鋭の装備で、タリバン特殊部隊が現れた。

インドではイスラムのマイノリティ集落で、ヒンズー教原理主義過激派の
襲撃計画があるとされ、極度の緊張状態にある。

またパキスタンでもバロチスタン独立運動の武装集団と政府軍が交戦、
11名のテロリストが死んだとパキスタンは発表している(9月1日)。

米国はロシア軍、中国軍が駐在するタジキスタンの国境警備に協力すると
している。
 中国もこの点で警戒を強め、国連軍縮委員会中国代表のリ・ソンは「紛
争国には武器供与をしない協定の適用強化」などと演説した(ジュネー
ブ、8月31日)。盗人猛々しいとはこのことだが。。。。。。

 「米国の撤退はアジア諸国に米国依存リスクをあたえ、中国は台湾侵攻
の口実として火遊びをやらかすだろう。ロシアはウクライナの完全支配を
ねらって軍事行動をおこすのではないか」とする米国の世論に対して、ア
ダム・スミス米国連邦議会下院軍事委員会委員長は「アフガニスタン撤退
後も、軍事バランスは保たれている」と否定した。

 欧米メディアは「タリバン最高指導者のアクンザダ師が、いかなる人物
か」の特集を始めている。

 日本はこうした国際情勢にまった無頓着で、二階幹事長が辞めるやめな
い、管は続投か退陣かなどと、国政政治からみれば、まさに辺疆の田舎芝
居を演じている。
    ☆▽□☆◎み☆◎□☆や□▽◎☆ざ▽◎□☆き◎☆◎▽
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム 
@@@@@@@@

【知道中国 2270回】          
 ──英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港152)

     △
 ここで、『修訂平劇選』の冒頭を飾る「打漁殺家」に注目すると、冒頭
に置かれたわけだから、修訂作業の模範例であり、?介石政権からして理
想的な「社会教育の意義」を期待できる演目であったと考えても強ち間違
いはないだろう。

『水滸後伝』の第九回を種本にした「打漁殺家」の主人公は漁師の蕭恩
で脇を固めるのは娘の桂英。敵役は網元とその背後の県知事。いわば強欲
非道な越後屋と悪逆苛烈なオ殿サマだ。彼らの役どころを往時の東映映画
で例えるなら蕭恩は大友柳太朗、桂英は高千穂ひづる。
となれば網元は進藤英太郎で県知事は山形勲・・・イメージとしてはサイ
コーだ。

 県知事の権力を笠に着て網元は悪逆非道・苛斂誅求の限り。人々の苦し
みは増すばかり。我慢に我慢を重ねた蕭恩だが、遂に堪忍袋の緒が切れ
た。桂英を引き連れ、たった2人で網元の屋敷に乗り込んで大暴れ。網元
一族を皆殺しにした末に、2人は何処かへ去る。

「打漁殺家」の山場は網元の屋敷での大立ち回りだが、結局は大量殺人
物語。「社会教育の意義」は大いに疑問だ。だが修訂の結果、「貪官汚吏
や悪徳地主の罪悪を告発し、彼らの悲惨な末路を描く。
社会を諫め、庶民の不満を代弁する。極めて有意義な教育的意義を持つ」
と認定される。蒋介石政権にとっては大陸ではもとより遁走先の台湾で
も、「貪官汚吏や悪徳地主」は打倒すべき対象だった。自らを巡る環境が
激変しようと、「打漁殺家」は蒋介石政権が求めた「社会教育の意義」を
表現していることになる。

ところで「打漁殺家」は稀代の戯迷であった毛沢東が好んだ演目の1つ
であり、主人公の蕭恩が見せる『好漢(おとこ)振り』にゾッコン惚れ込
んでいる風でもあった。蕭恩こそ、毛沢東好みの「官逼民反(官ガ逼レバ
民ハ反ス=役人が横暴だから民衆は反抗する)」を体現する英雄像に近
い。だから民衆を「官逼民反」「造反有理(造反ニ理有リ=造反には道理
がある。反抗は正しい)」で煽るには、「打漁殺家」は格好の演目となる
はずだ。

 ただ毛沢東は「娘と2人だけでは、蕭恩は無謀が過ぎる。やはり民衆と
共に網元屋敷に乗り込むべきだった。それこそが民衆蜂起と言える」と
いった趣旨の発言もしている。
 この毛沢東の発言を受けたかのように、共産党は「打漁殺家」を種本に
した現代京劇「松花江上」を制作した。1938年7月1日、延安で抗日戦争1
周年と共産党建党17周年を祝賀すべく開催された戯劇節において、毛沢東
を筆頭とする共産党幹部の前で披露されたのである。

「松花江上」は「打漁殺家」を換骨奪胎気味に書き換え、舞台を満州事
変後の松花江一帯に設定している。蕭恩は趙瑞と名前が変わるが娘は同じ
く桂英。趙瑞の2人の友人は共産党軍の司令官で、網元を後ろから支えて
いるのが県知事ではなく日本軍。松花江は「九・一八」(=満州事変勃発
の1931年9月18日)と並んで抗日のシンボルだったのだ。

 筋運びは「打漁殺家」と同じだが、最後のシーンが大いに異なる。助っ
人として登場した共産党軍司令官は、「趙瑞と娘に合流して、網元屋敷を
襲撃だ。県知事と背後の日本軍を打倒せよ。いまこそ抗日戦争が始まるの
だ。中国を救え。満州国打倒だ」と、舞台の上の民衆役を煽るが、同時に
舞台の下の観衆を煽り抗日の意義を説いた。

 もう多くを言う必要はないだろう。誰もが知っている「打漁殺家」とほ
ぼ同じ設定の「松花江上」を見せることで、抗日の宣伝・教育を狙ったの
である。
芝居の持つ「借古諷今(古ヲ借リテ今ヲ諷メル=過去を題材に現在を批
判・告発・風刺する)」という働きである。

「借古諷今」から考えるなら、「松花江上」はともあれ、「打漁殺家」
に求めた「社会教育の意義」は、国民党も共産党も五十歩百歩ではなかっ
たか。
 第六劇場でも「打漁殺家」は屡々公演された。もちろん「社会教育の意
義」を求めるはずもない。
京劇として面白いが、じつは小規模一座でも公演が出来るからだろう。
     ○△□◇ヒ◎○△□イ○△□◇ズ◎○△□ミ△□◇◎   
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
読者之声
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   ♪
(読者の声1)貴誌前々号書評の島田洋一教授『アメリカ解体』を読み、
早速、同書を購入して、先生の言われる「ワシントン情報の鮮度」を味わ
いました。
 この本には、先生の書評では触れておられませんでしたが、オバマがバ
イデンを馬鹿にしていたという逸話。あの馬鹿のような外交展開のオバマ
からもバイデンが馬鹿にされていたということから、現在のアフガン撤退
の無様さを連想しました。大統領の器ではない人物だということが良く理
解できます。
 こういう事態が続けばバイデン再選はないでしょうし、2024年トラ
ンプ復活というシナリオも十分に考えられるのでは?(DK生、世田谷区)


(宮崎正弘のコメント)政治は一寸先が闇ですから、なんとも言えません
が、とりあえずは2022年中間選挙でしょう。トランプ支持の共和党議
員が議会で多数派を形成できるか、どうかによって、トランプ政治の復活
になりますから。

  ♪
(読者の声2)法的に夫婦別姓を認めよと獅子吼してみたり、意味がよく
分からない用語でジェンダ−フリ−だと騒ぎたてている人達がいますが、
この人達は闇の社会から操られている人達でしょうか?
多分自己判断の出来ない愚かな人たちでしょう。
 「お前百まで、儂しゃ九九まで。共に白髪の生える迄。」が日本人夫婦
愛のあり方で、何処かの民族の様に、得て勝手にコロコロと相手を変える
様な民族とは質も歴史も違う。
 識者ぶった世迷い言は、言わないでもらいたいものです。
   (北九州素浪人

(宮崎正弘のコメント)闇の社会に手繰られている、というより公然と
ネット上の左翼に洗脳されているのでしょうね。オルテガが言った「もの
を考えない人たち」です。

  ♪
(読者の声3)中国の大連で京都風の観光テーマパークが人気だという。
「盛唐・小京都」といい、意匠デザインは株式会社石井建築事務所。宣伝
動画はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=gjFKeVCNk0E
観光客が撮った動画
https://www.youtube.com/watch?v=6TXI9mCWhng
 大連は毛沢東時代には旅順と合わせて旅大と呼ばれていましたが、軍事
上の観点から閉鎖都市だったため文化大革命時にも破壊をまぬがれた、と
中国駐在武官の自衛官が書いていた。日本疎開時代の建築が残る上海とと
もに親日的な土地柄なのでしょう。
 中国といえば何かと話題のファーウェイ(華為)ですが、社長は大の親
日家として知られ本社内に京都の街並みまで作ってしまった。
https://www.youtube.com/watch?v=972SsY_ccvQ
 動画の15秒あたりから出てくる町家風の玄関、引き戸の上には各種登録
証や会員証が貼られている。一見本物に見えますが実は偽物。なにしろ
「京都県」と書かれている。
 日本でも今年の夏はネットで「京都県」が話題になった。甲子園出場の
京都国際高校(元韓国学校)を紹介する字幕が「京都県京都市」。NHKに
は外国人しかいないのか。字幕担当がおそらく外国籍で都道府県の違いな
どわからない。字幕チェックも外国人?
https://buzzcutangler.com/shoking/47661/
 NHKはアナウンサー自体が劣化しており数年前のラジオのニュースでは
新日鉄住金を「しんにってつじゅうきん」と読み訂正もなし。住友金属が
合併で消えてまだ数年のこと、製鉄会社が住宅金融とはなさけない。
 NHKも民放も工作資金が流れ込んでいるのか午後7時のニュースで韓国の
女性アイドルグループの来日をトップで伝えたり、サムスンのスマホの新
製品をニュース内で堂々と紹介(宣伝)する。総務大臣はなんのためにい
るのでしょうね。(PB生、千葉)

2021年09月07日

◆【変見自在】ゲバラの願い

高山 正之

『週刊新潮』 令和3年9月9日号

 随筆家、吉沢久子の空襲日記のさわりを先日の天声人語が紹介していた。

 「今日は爆撃日和ね」

 「もうくる時分では」

 東京空襲は100回を超える。普段の会話に「奇妙な慣れがあった」と。

 それ、分かる。

 イ・イ戦争中に駐在したテヘランにもイラク機が好きに飛んできた。」

 東京に来るB29は1機が9トンの爆弾を積む。それが大編隊できた。

 テヘランにくるイラク機は3機で、250キロ爆弾を各1発ずつ落とした。

 比べ物にもならない。それでも直撃すれば4階建ての建物が一瞬で瓦礫
と化し、40人くらいは死ぬ。

 それが朝、昼、晩と定期便のように飛来した。

 遠くの高射砲陣地の発射音が聞こえてくると「あら、もうお昼だわ」と
綺麗な助手が言ったものだ。

 暫くして凄まじい炸裂音が耳を劈(つんざ)き、爆風が窓ガラスを大きく
しならせた。

 もっと近ければ窓ガラスはじけ、その破片で死ぬか怪我をする。

 いくら制空権を握ったことを誇示したいからと言って無辜の市民を殺し
まくる空襲ショーにはさすがに強い義憤を感じた。

 吉沢日記には一晩で10万人を焼き殺した東京大空襲も描かれる。

 「神田駅からの景色は何もない焼け野原だった」

 カーチス・ルメイは下町の周辺に炎の壁を作って人々を中央に追い立
て、そこに焼夷弾の雨を降らせた。

 道端に黒焦げの死体が折り重なり、北十間川は死体で埋まった。

 上官の家を訪ねた第五師団の中島慎三郎はそのむごさに言葉を失った。
「百年かかろうと米国に同量報復せねば怨霊は消えない」(『元兵隊の日
記』)。

 吉沢は違った。「為政者への不信」を語る。悪いのは日本政府だと。そ
う書けばきっと朝日が載せる。願いは叶ったわけだ。

 翌日のコラム「余滴」では田井良洋記者が原爆忌にでた菅義偉を腐して
いた。

 核禁条約も調印しないくせに「核廃絶を願うローマ法王や国家元首らが
署名した芳名録におこがましくも名を連ねた」と。

 それも吉沢日記に似たあざとさがある。

 ここにはチェ・ゲバラも訪れている。

 彼は「こんな非道をやった米国に日本は何で怒らないんだ」と報道陣に
怒鳴っている。

 イラン大統領のラフサンジャニ師も「無辜の民の上に原爆を落とした米
国に日本はなぜ報復しないのか」と随行の外務省担当者に真顔で問いかけ
ている。

 芳名録にはそういう人たちが少なからずいる。

 田井はそれは見ないことにして都合のいい所だけ摘まみ食いする。これ
なら楽にコラムが書ける。

 原爆投下について当事者の統合参謀本部議長W・リーヒが「米国は女子
供を殺した中世の蛮人と同じ」と回顧録に書いている。明らかな戦争犯罪
だと。

 米国がそれを深く反省するならまだしも、逆に南京大虐殺やらバターン
死の行進やらの嘘を並べ立て、東京大空襲も二発の原爆も正当化してきた。

 だから日本は、行使するかどうかは別にして「核二発に対する正当な報
復権」を留保してきた。

 核禁条約加盟とは、米国の戦争犯罪に眼をつぶって彼らに捏ねた嘘を受
け入れ、自ら報復権を放棄することを意味する。

 それに日本周辺にはルメイみたいな連中がうようよしている。

 そこまで知恵が回らない朝日はひたすら善人ぶって核禁条約批准を訴
え、空襲も原爆も「日本政府が悪かったから」を繰り返す。

 吉沢日記を扱った天声人語も「旧民主党を除いて為政者は常に悪い」立
場を取って「今のコロナ禍も為政者のせい」と結論する。

 確かに菅は何もできなかった。コロナ持ちの支那人を隔離もできなかった。

 それはGHQ憲法が為政者に何の力も持たせないように規定しているか
らだ。

 改憲しかない。

 このままで核禁条約に加盟でもすれば、日本はクレームの心配のない核
実験場にされてしまう。



出典:『週刊新潮』令和3年(2021)9月9日号

   【変見自在】ゲバラの願い

著者:高山 正之



高山正之氏の本紙連載が、文庫になりました。

『変見自在 習近平は日本語で脅す』(定価605円)絶賛発売中。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 採録


        
         
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◆雀庵の「常在戦場/80 イスラム教のキモを知る(下)」

“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/364(2021/9/5/日】過激派とは何か。一人前の
過激派を養成する洗脳教育は「初めちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子(あか
ご)泣いてもふた取るな」、お釜でご飯を炊くときの過程に似ている。



過激派と言ってもジャンルは色々だが、どんな分野でも過激派は目立つか
ら、世間が驚くようなパフォーマンスをし続けないとシノギ(稼ぎ)が細
くなる。ピチピチした、脳みそが固まっていない若者をリクルートするの
は組織にとって大事である。



政治の分野で目的意識的に共産主義過激派を目指す若者は少ない。大多数
は好奇心とか友達関係から過激派に接近していく。そこには学校では教え
てくれない新しい世界、価値観があり、とても刺激的だ。やがて興味
津々、一所懸命に勉強しながら集会とデモに明け暮れ、かつ暴れていくと
カリスマ的なリーダーの立派な赤子(せきし)となるのだが、それを続け
ていればやがてはブタ箱、独居房入りになる、というのが一般的だ。



今さら体制に反発したり悔やんだりしたところでドアが開いて放免される
はずもない。独居房では3週間はまったく文字を読めないから、それが解
除されるとガツガツと貪るように色々な本を読み、それを通じて色々なこ
とを学んでいくことになる。大学で学ばず、独房で学ぶのだ。良識ある良
き友がいれば、洗脳されて赤く腫れあがっていた脳みそに効く本を差し入
れしてくれるものである。



お陰で50年後の小生はすっかり反共ヂヂイになったが、「自由民主人権法
治」を金科玉条とする一種の“主義者”、言論という武器で敵を殲滅する
“血を流さない過激派”、非寛容な“我こそ正義の原理主義者”になってきた
ようで、過ぎたるは猶及ばざるが如し、ちょっと自重したほうが良さそう
だ。日本国語大辞典「過激派」の解説から。



<過激な方法で主義、理想を実現しようとする党派、グループ。急進派。
過激党。東京横浜毎日新聞(明治18/1885年1月7日)「過激派の新聞紙
は、頻りに政府が不要の巡査及び兵隊を繰出して衆庶を激怒せしめしこと
を批難せり」

明治期には radical party、ultraist の訳語として「過激党」があてら
れた。同じ意味で「過激派」の語も用いられるようになり、ロシア革命以
降の記事で多用されたが、過激な行動をする集団という意味合いが加わ
り、昭和40年代(1965‐)の大学紛争でも使われた>



警察庁「過激派対策」:過激派の多くは現在は「暴力によって我が国を共
産主義体制の国に作り変える」という彼ら本来の目的を隠して、反戦運
動、環境問題等の市民運動や労働運動に介入するとともに、自己の勢力を
拡大することに重点を置いた活動に取り組んでいる・・・



革マルは組織に侵入して組織を乗っ取るサナダムシ戦略だから、枝野や辻
元は日共と同様に警察庁の監視対象になっていそうだ。



それはさておき今、世界で一番危険な過激派は「習近平・中共」と「イス
ラム過激派」だろう。この2派がレーニン流の統一戦線を組んだら世界の
大脅威になる。イスラム過激派についてWIKIから学ぼう(先日3000円寄付
したが、ユーザーの1%しかカンパしてくれないと嘆いていた。義を見て
せざるは勇無きなり!)。



<イスラーム過激派は、伝統的にはイスラームの理想とする国家・社会の
あり方を政治的・社会的に実現しようとする運動「イスラーム主義」の中
から生まれ、現代社会の中でイスラーム的な理想の実現にとって障害と
なっているものを暴力によって排除しようとする人々のことである。



エジプトの「ムスリム同胞団」の理論家であったサイイド・クトゥブの

「イスラム教国の世俗化・西洋化・共産化を志向する指導者が統治し腐敗
と圧制が蔓延する現世は、イスラム教成立以前のジャーヒリーヤ(無明時
代)と同じであり、武力(暴力)を用いてでもジハードにより真のイスラ
ム国家の建設を目指さなければならない」

とする「クトゥブ主義(Qutbism)」がイスラーム過激派の行動の原点と
なっている。



冷戦終結により共産主義を志向したソ連が消滅した結果、現在のイスラー
ム過激派の主たる排除対象となっているのは、ムスリムの土地を占拠する
イスラエルや、イスラエルを支持したりイスラーム教国で戦争を行うアメ
リカを初めとする欧米諸国や、これらと結んだり妥協したりイスラーム教
の世俗化を志向する「背教者」と認定されたムスリム政権である。



一切の世俗的な価値観を認めない急進的なイスラーム原理主義、イスラー
ム過激派は、世俗的な価値観と妥協して国家の発展を目指すムスリムの政
権にとっても危険であり、特にクトゥブ主義の発祥地であるエジプトでは
歴代政権によりイスラーム過激派に対して苛烈な弾圧が加えられ、その度
に世界各地に過激派が拡散し先鋭化する悪循環を繰り返している。



クトゥブによれば――

「イスラム以外の社会、そこで神以外のものが崇拝されている社会は、ど
んな社会であれすべてジャーヒリーヤである」

本来ジャーヒリーヤとは、イスラームにとっての「無知」「偶像崇拝」を
指す宗教用語であり、近代以降は「野蛮」という意味にも解釈されるよう
になった。



「イスラーム教の生き方でのみ人間は他の人間への隷属から解放される。
そして神の崇拝だけに専心し、神からのみ指導を受け、神の御前にだけひ
れ伏すようになる」

「(イスラーム)コミュニティーを、その宗教から遠ざけようとする者
は、誰もがユダヤ人の手先に違いない」



クトゥブによると、ジハード(努力・聖戦)の目標は

「神の法のみに権威を与え、人間が作った法を除去すること」

この「宣戦布告」は、隠喩・比喩の類としてではなく文字通りに受容され
ねばならないとクトゥブは言い、その理由として次を挙げた。



「これらの全ては説教や論説を通じて為されるものではない。この世で神
の力を強奪し、崇拝者を奴隷にした人間は、言葉の力だけでは片付けられ
ない」>



西側の多くの国家から「イスラム過激派」に指定された組織とその主な活
動地域(抜粋)を以下に並べたが、彼らの主張「ムスリムの同胞の困苦を
救う」はマルクス主義の「富・生産資源の再分配で貧者を救う」という
「平等主義」で共通しているようである。どちらも単なる夢想に終わって
いるのは、「才能があり努力した者が恵まれる」という人間の本質を無視
しているためだろう。



一所懸命にやろうがチンタラやろうが「結果平等」・・・誰もやる気にな
りはしない、ソ連も毛沢東・中共も餓死者続出、大失敗した。イスラム過
激派が権力を握ればポルポトのカンボジアの悲劇が繰り返されるだけであ
る。タリバン政権のアフガンも「背教者」の支援がなければさらに貧しく
なっていくだろう。



イスラム過激派同士の殺し合いは派閥抗争、内ゲバみたいなものか。現在
のアフガニスタンには米軍を叩き出した「タリバン」(派閥があり一枚岩
ではない)、タリバンを脅す超過激なイスラム国/IS系の「ホラサン州
(IS-K)」、さらにタリバンと友好関係にある「アルカイダ」もいる。米
軍は今度はタリバンを支援するとか。



外野から見るとグチャグチャ、利権、縄張りを巡る「仁義なき戦い」。庶
民は逃げ出すこともできずにすきっ腹を抱えて右往左往するだけ・・・
きっちりと政教分離し、過激派を一掃しない限り、イスラム教国に明るい
未来はないだろう。



<代表的な「イスラーム過激派」>*は公安調査庁の情報と小生の罵詈雑言。

★アルカーイダ:多国的 *ビンラディンが結成、2001/9/11米国同時多発
テロでイスラム過激派テロ時代の幕を開けた。

★トルコ・ヒズボラ(クルド・ヒズボラ):トルコ *スンニ派クルド人
系武装組織。レバノンのシーア派組織「ヒズボラ」とは関係がないとか。

★イラクの聖戦アルカーイダ組織:イラク *イラク・レバントのイスラ
ム国(ISIL)とも。イラク及びシリアを拠点に活動。「カリフ国家」を自
称。両国政府やシーア派等スンニ派以外の宗派、他宗教の住民等を標的と
したテロを実行。

★アル・アクサ殉教者旅団:パレスチナ(ヨルダン川西岸地区) *パレ
スチナ解放機構(PLO)主流派「ファタハ」傘下の武装組織。利権で食っ
ている人々、醜悪。

★ハマース:パレスチナ(ガザ地区) *イスラエルの天敵。武装闘争に
よるイスラム国家樹立を目的として、住民を盾に使う戦術が得意。これま
た醜悪。

★イスラーム聖戦:パレスチナ・シリア *「イラク・レバントのイスラ
ム国」(ISIL)との衝突が本格化した2014年1月以降、勢力は減退。アサ
ド政権と対立。

★ヒズボラ:レバノン *国内のキリスト教等各派、国内外のイスラエル
権益等を敵視。シリアのアサド政権を支援。

★アラビア半島のアルカーイダ:イエメン *イエメン政府、サウジアラ
ビア政府及び欧米権益に対するテロを実行。

★イスラーム・マグリブ地域のアルカーイダ機構:アルジェリア *「ア
ルカイダ」に忠誠を誓い、治安当局や欧米権益を標的にテロを実行。

★アル・シャバブ:ソマリア *「アルカイダ」に忠誠を誓い、ソマリア
政府や同国内の外国軍部隊を標的としたテロを実行しているほか、ケニア
でも散発的にテロを実行。

★パキスタン・ターリバーン運動:パキスタン *「タリバン」支持勢力
の連合体。パキスタン政府の打倒を目指す。

★インディアン・ムジャヒディーン:インド *「インド学生イスラム運
動」の強硬派メンバーが南アジアにイスラム国家を樹立することを目的と
して設立。

★ジャマアト=ウル=ムジャヒディーン:バングラデシュ *2016年7月に
首都ダッカで発生したレストラン襲撃事件(邦人7人を含む20人以上死
亡)に関与。

★ターリバーン:アフガニスタン *2021年に再度の政権奪取に成功、世
界にとって吉か凶か、それが問題だ。

★ウズベキスタン・イスラム運動:ウズベキスタン *パキスタン軍によ
る掃討作戦が本格化し、アフガニスタン国内への逃亡を余儀なくされ「タ
リバン」の反主流派を支援したたがほぼ壊滅。2014年9月、「イラク・レ
バントのイスラム国」(ISIL)への支持を表明、2015年8月,正式にISIL
への忠誠を宣言。

★東トルキスタンイスラム運動:中国(新疆ウイグル自治区) * 中共の
新疆ウイグル自治区におけるウイグル人、カザフ人 、キルギス人等の
テュルク系民族の独立運動。米国は2020年11月に「テロ組織」の認定リス
トから除外した。

★ジェマ・イスラミア:インドネシア *2002年のバリ島で202人(うち邦
人2人)が死亡する連続爆弾テロ(第1次バリ事件)、2003年のジャカルタ
の米国系ホテルに対する自爆テロ、2004年の在インドネシア・オーストラ
リア大使館に対する自爆テロ、2005年のバリ島同時自爆テロ(第2次バリ
事件)、2009年のジャカルタの米国系ホテルに対する同時自爆テロを実行
した後、主要メンバーが殺害、逮捕され,同グループは壊滅したとされ
る。2015年8月、ISIL関連組織「カティーバ・アル・イマーン」を設立し
たとされる。

★アブ・サヤフ:フィリピン *主としてフィリピン南部で活動する「イ
ラク・レバントのイスラム国」(ISIL)関連組織・派閥の連合体。「フィ
リピン軍は、長年にわたる身代金目的の誘拐で非難されていたアブ・サヤ
フの司令官を殺害し、2021年3月下旬にインドネシア人の人質4人のうちの
最後の1人を救出したと述べた」(大紀元2021/4/13)

★モロ・イスラム解放戦線:フィリピン *政府との合意成立で戦闘員(4
万人)の段階的武装解除のほか、2022年までの自治政府(バンサモロ政
府、主にミンダナオ島)発足が予定されていたが、新型コロナウイルス感
染拡大の影響により移行過程に後退が生じているとして、暫定自治政府は
2020年11月、移行期間の3年延長を政府に要請した。



政府とイスラム過激派の手打ち、軟着陸は珍しいが、住民は幸せなのかど
うか・・・

目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp




                   
             
━━━━━━━━━━━━━━━
  ◆46機がウズベキスタンへ逃亡

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月31日(火曜日)
通巻第7033号  

 アフガン空軍機、46機がウズベキスタンへ逃亡
  家族を含め数百人。空軍パイロットはタリバンが憎む敵だった


 カブール政権崩壊の翌日だったらしい。
 アフガニスタン空軍のヘリコプター46機が家族や友人、同僚を乗せて
ウズベキスタンへ逃亡、そのうちの一機は撃墜された(ロシアの報道)。

 アフガニスタン空軍はタリバンがもっとも懼れ、また敵視してきたた
め、パイロットと分かれば殺される恐怖感があった。

タリバンは空軍を保有せず、ろかくした航空機も飛ばせない。イランでホ
メイニ革命が起きたとき、イラン空軍がほこった最新鋭ジェット戦闘機、
およそ100機(F15が主力だった)が、そのまま飛行場に曝され、廃
棄された。

 ウズベキスタン政府は8月30日、アフガン空軍のヘリコプターが飛来
し、数百の逃亡者がいることを初めて認めた。そのうえで、米国に善処を
要請したことが分かった。
ウズベキスタンは世俗イスラムでタリバンのイスラム原理主義を警戒して
いるが、カブールに舞い戻ったドスタム将軍が率いる軍閥がアフガン北部
に拠点をもつように、アフガニスタンのおける少数民族でもある。

 ウズベキスタンはイスラム・カリモフ大統領が1991年の独立後、強
権政治を敷いたが2016年に急逝、このときはプーチン大統領が弔問に
タシュケントを訪問した。人口3200万、ひとりあたりのGDPが
7000ドルと、アフガニスタンに比べれば豊かな国である。
ただし二重内陸国であるため周辺国とは諍いを避ける全方位外交、日本人
にはヴィザ免除の観光大国でもある。現在はカリモフ路線をミルズィヤエ
フ大統領が引き継いでいる。
  
 カブール市内の一部は落ち着きを取り戻し、バザールの営業を再開され
ている場所もある。だが銀行は閉鎖されたまま。繁華街はシャッター通り
と化している。
    ☆▽□☆◎み☆◎□☆や□▽◎☆ざ▽◎□☆き◎☆◎▽
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 
BOOKREVIEW 
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 韓国の近代化、漢江の奇跡は日本の支援で成り立った
  朴正煕ら、韓国が糾弾して止まない「親日分子」こそ救国の英雄である

  ♪
金文学『祖国の英雄を売国奴と断罪する哀れな韓国人』(ビジネス社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 近代史の見方がひっくり返る。
 奉天(瀋陽)生まれで在中韓国人だった著者の金文学氏(日本に帰化)
は勇気を持って、近代史の真実を語ってくれる。韓国の一方的な歴史観の
裏返し、韓国の反日プロパガンダへの挑戦状でもある。
 しかしこのような、貴重な歴史証言を綴った重要な本が、すっかり左傾
化した日本でどれだけ受け入れられるか。或いは韓国で翻訳がなされるこ
とはあるのだろうか。
 朴正煕は、韓国を救った英雄である。ほかにも本書が取り上げるのは、
金容九ら、韓国左翼が『売国奴』として批判する人々である。かれらこそ
愛国者で、韓国の英雄であると金文学氏は歴史的な資料、証拠とともに真
実を語り「正論」を述べる。
 韓国へ行くと安重根というテロリストを気味悪いほど高く英雄に祭り上
げている。
安は貴族階級の知識人で、両斑を廃止した伊藤博文を逆恨みして哈爾浜駅
頭で伊藤を撃った。1909年の事件だが、哈爾浜駅のプラットフォーム
にあった「伊藤公、遭遇の地」という石碑は撤去されている。
じつは安重根の放った弾丸は標的から逸れた。致命傷となったのは背後か
らの銃撃(いまだに真犯人は不明)だった。はからずも韓国近代化の途中
で落命した伊藤ほど、韓国のために尽くした政治家も珍しいが、恩を仇で
かえすのも、この半島の人々に染みこんだDNAのなせる業なのか。
日本が掲げたのは「五族協和」、「世界平和」だった。近代日本の保守の
テーゼでもある。

さてソウルの安重根義士記念館は南山公園をのぼった突き当たりにあっ
て、「義士」と書かれ、暗殺は「殉国」と表記されている。広場には安重
根の遺墨の石碑が十数本並び、同公園内には他のテロリストを韓国の義士
として石像が何本か建っている。
 この歴史観の倒錯はなにが原因なのか?
 ともかく本書を通読しながら評者(宮崎)が類想していたのは日本の明
治維新がどれほどの思想的影響力を近隣諸国に与えたかという世界史的展
望なのである。
 トルコ近代化の父ケマル・アタチェルクは、正面から明治維新の近代化
を手本として近代国家トルコを建国した。
 日本の和歌山沖で遭難したエルトールル号の義援金を持参してトルコを
訪問し、国王に拝謁した山田寅次郎は、国王からしばし残ってトルコの若
者に明治維新と近代化を教えて欲しいと頼まれた。その教え子のひとりが
アタチェルクだった。
 中国に与えた明治維新の激震度は孫文、黄興、宋教仁、秋謹、魯迅らに
辛亥革命の導火線を引かせた。
1895年の日清戦争以後、日本にはシナ人留学生が溢れ、夥しい知識人
の青年が日本の思想、そして日本語に翻訳された書籍を媒介に外国の思想
を学んだ。
 日本の保守の源流的な思想がこれほどの熱意を持って近隣諸国の青年ら
に影響を与えたことは稀有なことである。
陳独秀も日本にやってきて『新青年』を創刊した。陳はいうまでもない
が、中国共産党の創始者であり、かれの描いた理想は、途中から党の主導
権を奪った毛沢東がねじ曲げたのだ。
 蒋介石も周恩来も郭末若も日本にやって来た。辛亥革命は日本の影響
で、日本で計画が策定され、資金が集められた。辛亥革命の立役者に祭り
上げられている孫文はペテン師敵側面があって金集めが巧みだった。宮崎
滔天、頭山満らが資金援助をした。内田良平は孫文の欺瞞を見抜き、距離
を置いた。
 実際の革命戦争は黄興が指導し、また国民党の実務を担ったのは宋教仁
であり、和服に日本刀の麗人、秋謹は美ぼうにも恵まれていたが、帰国後
に弾圧に仆れた。この女傑の記念館は浙江省寧波にあるが、やや小ぶり。
しかし日本に留学し近代思想に目ざめた足跡を展示している。中国共産党
が認めるのは、その反逆精神が革命に繋がったという部分だけで、しかし
政治利用しているのである。秋謹が処刑されると聞いて、生き血を貰おう
と茶碗ともって民衆が駆けつけたことを魯迅は作品に描いた。
 インドネシアの革命も、フィリピンの民主化も、そして日本型の民主化
に国家を改造し、議会政治の定着に成功したのは台湾であり、日本の武士
道精神で徳政を行った李登輝は、「台湾のモーゼ」という評価ばかりか、
アジアの指導者として尊敬されている。
 問題は韓国である。
 「反日ゴロツキ国家」に堕落した韓国では、本当の革命の志士を「売国
奴」、「親日分子」として糾弾されるという歴史評価の倒錯があり、真実
とは百八十度逆の視野狭窄な評価がなされている。
 しかし韓国に「漢江の奇跡」をもたらし、教育水準を上げ、産業の近代
化の礎を築いたのは、どう客観的にみても、日本であり、日韓合邦とは日
本の持ち出しという犠牲のうえに成り立った。
 こうした真実を金文学氏は14名の韓国の愛国者列伝というかたちでま
とめた。つまり「近代韓国史とは親日史だった」のが副次的テーマである。
 「日本への憎悪と蔑視という韓民族の伝統、狂信的民族主義(反日種族
主義)、そして、なかんづくは植民地時代に関する無知、知的欺瞞の洗脳
にある」(中略)「日本による強制ではなく、じつは自ら進んで日本の近
代化を取り入れ、真似たのである」。
 ところが現代の韓国は「日本の植民地時代に近代文明を学び、漸進的な
改革を進めてきた穏健的なナショナリストに対しても罵声を浴びせかけて
いる。現に『親日派人名辞典』に載っている人物は4776名」。
 救いようがない。
 日本をモデルに朝鮮半島の近代化を目指したのは金玉鈞である。かれが
日本にやってきて師と仰いだのは『脱亜論』の福沢諭吉だった。
そして福沢の紹介で、金玉鈞は後藤象二郎、大鳥圭介、頭山満、井上馨、
大隈重信、渋沢栄一、大蔵喜八郎、副島種臣、内田良平、榎本武揚という
明治の錚々たる日本の指導者の知遇を得た。福沢の自存自立、そしてサム
ライの精神、痩せ我慢の心構えを体得し、韓国の独立と近代化を目ざす近
代革命の実現に奔走した。
 福沢の『脱亜論』の真意は韓国では歪曲されているが、「福沢は、日本
の独立自尊、文明開化を唱えたように、朝鮮の『独立自尊』をもうひとつ
の大きな使命としていた」(46p)
 李完用は外交官だったが、伊藤博文の推薦で韓国総理に就任した。李は
福沢を「生涯の師」と仰いで孫を日本の学習院に留学させた。
 伊藤博文が理想としたのは韓国をして、立派に独立した国民国家として
育てることにあった。
「伊藤の思想の根底にあったのは『文明』であり、彼は自分自身が日本国
民を文明国の一員となるよう啓蒙、指導し、その結果、日本を国民国家に
作り上げることができたと自負していた。そして同じことを韓国でも目指
した」。
伊藤の認識した文明とは、民本主義、法治、緩やかな改革主義の三要素、
李完用は、その理想に感動し、伊藤に連帯したのだ。
 
 李容九は民間人ながら、明治維新に感銘を受け、日本の思想に触れて奮
い立ち、日韓合邦の立役者のひとりとなった。黒龍会の内田良平と親し
く、アジア連帯という日本の掲げた理想を理解した。日本政府は、李に勲
一等瑞宝章を叙勲した。
本書はほかに『朝鮮の渋沢栄一』と言われる韓相龍、近代化の祖先といわ
れる李光朱、朝鮮のマタハリで伊藤博文の愛人でもあった田山貞子(ヘ・
ジョンジャ)らを取り上げ、最後を飾るのはいうまでのなく朴正煕である。
             ○★○★○
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
読者之声
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(読者の声1)電気自動車問題についてきわめてまともな意見を連載中の
池田直渡「週刊モータージャーナル」7月12日掲載の記事「EVの行く手に
待ち受ける試練(前編)」ではバッテリーの問題を指摘
・オールEV化に向かうに当たっての問題はキリなくある
・特に厳しいのはバッテリーの供給が相当に多難であり
・さらにそのもう一段先には原材料となるレアメタル開発の問題がある
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2107/12/news016.html
 8月9日掲載の連載2回目の記事 「レアメタル戦争の背景 EVの行く手に
待ち受ける試練(中編)」ではさらに問題点を掘り下げている。ぜひとも
全文を読んでいただきたい。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2108/09/news007.html
 結論からいうとどんなにバッテリー生産を頑張ってもまったく足りない
ということ。
「内燃機関を全部止めたって、バッテリー供給が制約になって、それ以上
にEVを作ることはできないのだ。その現実に目をつぶって内燃機関の禁止
を法制化することなど、むしろ百害あって一利なしだ」
 日本製のEVではありえない、近年多発する韓国製バッテリーによる発
火事故。このまま品質改善ができなければエアバッグのタカタの二の舞と
なることだろう。
2020.10.05 火災事故12回の現代電気自動車「コナ」…国科捜「バッテ
リー熱暴走と推定」
https://japanese.joins.com/JArticle/270826?servcode=300§code=320
 2020.10.18 現代自動車「コナEV」が充電中にまた火災…2年間で
14回目
https://japanese.joins.com/JArticle/271284?servcode=400§code=400
 2021.08.09 GM、ボルトEV火災で4−6月期のリコール費用引当金
8億ドル…LGも1兆ウォン超える可能性
https://japanese.joins.com/JArticle/281677?servcode=300§code=320
 2021.08.23 GMの電気自動車ボルトEV7万台またリコール…LGに
飛び火
https://japanese.joins.com/JArticle/282149
2021.08.23 VW電気自動車ID.3が火災で全焼…LGがバッテリー供給?
https://japanese.joins.com/JArticle/282175?servcode=300§code=300
 テスラによる発火事故
2019年4月23日 テスラが自然発火し火災に 電池システムに不具合か
https://www.afpbb.com/articles/-/3222173
 2021年7月3日 テスラ新型が炎上、発火か 米運輸当局が調査
https://www.afpbb.com/articles/-/3354850
 2021年8月02日 テスラの大型バッテリーシステム「メガパック」が
オーストラリアの蓄電施設で発火事故
https://onl.tw/JCwaRi9
 おまけでお笑い画像をいくつか紹介、道路を駐車場代わりにしている欧
州の都市住民には純EVなどとうてい無理だとわかる。
欧州で発電機を牽引し充電しながら走るテスラ
https://twitter.com/cemt13/status/1323152880040202241
欧州の駐車場 EVのために大型発電機を設置(本末転倒です)
https://i.imgur.com/kDtVggWl.jpg
https://i.imgur.com/xkb6Hxll.jpg
https://i.imgur.com/fDo5Egul.jpg

 かつてインド・ミャンマー・スリランカなど停電はあたりまえ。夕方に
なると発電機の音がうるさかった。カンボジアやミャンマーの田舎では道
端でポリ容器やペットボトルでガソリンを売っていた。ガソリンならどん
なに田舎でも運べますが電気は運べない。欧州で無理やり純EV化するなら
路地裏まで発電機の騒音に悩まされることになるのかもしれない。
  (PB生、千葉)



   ♪
(読者の声2)「アフガン(カブール)よりの邦人脱出救助」について、
自衛隊大型輸送機が3機、カブールに派遣されましたが、初回に脱出救助
出来たのは、女性一人だけの様子。 
しかし、目立たない報道によると、8月17日に大使館員12名は、全員
UAE(ドバイ)に脱出完了しているとのこと。
現在、アフガニスタンには救出を待つ法人が数百人おられ、孤立無援に近
い状態とも聞きます。このように大使館員が邦人をほったらかして、全員
が先に「脱出する」なんということが、日本国では許されるのでしょうか!
この「国のかたち」に絶望です。 
(KI生、尼崎市)


(宮崎正弘のコメント)外務省が駐アフガニスタン大使館に退避を命令し
たのであり、責任は外務大臣にあることになります。ただし、残っている
人たちは、日本大使館職員、運転手、通訳などのアフガニスタン人です。
日本は人道的立場から、この人たちの『亡命』を受け入れようとしている
のですね。



  ♪
(読者の声)傀儡政権(カイライ)について。 少し古いが著者ジョン・
パーキンス氏の『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメ
リカ」 の原題は「告白の書」。氏は表向きは金融会社のコンサルタント
として中南米の後進国で融資をしていたが、実は最近流行の「超限戦」を
仕掛け、あらゆる汚い手段を使って指導者を支配し、事実上後進国の政府
を秘密裏に運営していたが、自責の念から、その罪を「告白」した。翻訳
は2007年、原本は2004年。氏が現地で活躍していたのは197-
80年代だが、今だに政治運動・言論をされている。
  石油などの資源を持つ途上国の指導者に対して、世界銀行の融資を受
けて国家を近代化すれば飛躍的な経済成長を達成できる、と巨額の債務を
負わせる。融資された金は巨大なインフラ建設を受注する米企業と、現地
の利権を握っている一部の富裕なエリート層の懐へと流れる。庶民の暮ら
しは良くならない。債務は返済できず、天然資源や国連の議決権を奪われ
たり、米軍基地の設置を強いられたりする。これには無論、米国政府機関
なども陰で協力する。
  ヒットマンとは、暴力団の家来「殺し屋」で、金や女が有効でない場
合には、政府の高官であっても、死んでもらう。日本の場合、亡くなった
方が少ないのは、おとなしく邪魔をしないからだろう。「告白」する日本
人も、「真実を報道」するテレビも新聞もない。この内部事情の告白、
「治験済み」の効果的な方法、などはシナやロシアの政府にとってありが
たい教科書になった。いや、米国が彼らを研究し、輸入した、のかもしれ
ない。
現在支那による日本の完璧な支配状況をみると、全ての指導者の弱み、好
み、過去の貸借、などが細かく記録され、広く活用されている、に相違ない。
  日本の場合、戦後7年間に渡ってGHQが、公然と明らかな傀儡政権、傀
儡報道機関、傀儡教育・文化構造を構築し、支配者が去った後も、その後
遺症は治療されていない。今だに国民の多くには、傀儡政権によって占領
下において「カイライ日本国憲法」が公布された、という事実も知らされ
ていない。過去30年余りには、この如何わしい構造にシナ独裁共産党が
密かに介入し、「米中・共同統治」が仲良く利益を分け合い、行われてい
たが、突然のトランプ氏によって今、両者の「内輪揉め」が始まっている。
傀儡売電政権の任務は、現状維持、虎さん封鎖、武漢菌援助、など。当然
日本、台湾の料理も含まれている。
  パーキンス氏が活躍した中南米では、剛を煮やした多くの勇気ある庶
民、警察、検察、役人、報道陣が立ち上がるが、弾圧され職を奪われ拷問
され殺される。そして社会も国も崩壊する。NHKの本部には今だに中共の
放送局が同居しているが、これが追い出され、CNN、ABCなどに交代する日
が来れば、日本の未来が少しだけ明るくなる。
(在米のKM生)

2021年09月06日

◆大村博士の「イベルメクチン」に期待


【有本香の以読制毒】

コロナに効果、ノーベル賞・大村博士の「イベルメ
クチン」に期待 菅首相は治療薬探しに注力を 北里柴三郎は伝染病に苦
しむ日本を救った 令和3年9月3日 【zakzak】ニュース


 1日、2024年から流通される新しい1万円札の印刷が始まった。新
1万円札に描かれているのは、明治から昭和にかけて実業家として活躍し
た「近代日本経済の父」、渋沢栄一である。同時期に流通される予定の
5000円札には、津田塾大学の創始者である津田梅子、1000円札に
は「日本の細菌学の父」、北里柴三郎の肖像画が採用されている。

 3人の偉人のうち、いま筆者が最も関心を寄せる人物は北里である。嘉
永5(1853)年、江戸時代の熊本に生まれながら、留学先のドイツで
破傷風免疫体を発見。さらに後年、香港でペスト菌を発見するという、
ノーベル賞級の大業績を複数残した人物だ。

 実際、ドイツでの研究成果によって、北里は第1回ノーベル生理学医学
賞(1901年)の候補となるが、受賞したのは共同研究者のエミール・
ベーリングのみであった。現代なら当然、北里も受賞したはずだが、
120年前の世界で、極東の小国から来た東洋人は、欧米人と同等に扱わ
れなかったと考えられる。

 とはいえ、北里の優秀さは、欧米の名だたる研究所の知るところとな
り、複数の機関から厚遇での誘いを受けた。しかし、その誘いをすべて断
り、北里は祖国日本への帰国を決意する。脆弱(ぜいじゃく)な医療体制
のもとで、伝染病に苦しむ日本国民と日本を救うための決断だった。

 伝染病とは、いわゆる感染症のうち、人から人へ伝播する疾患を指す。
いま私たちが苦しんでいる新型コロナウイルスも、その一つといえよう。
100年以上も前、その感染症との闘いに生涯をかけ、世界的な業績を残
した日本人がいたことを、私たちはいまこそ正しく振り返るべきである。

 北里の生涯に話を戻すと、日本に帰ってめでたしめでたしとはならな
かった。母校の東大を敵に回した北里は、「業界」から締め出しを食って
しまう。その窮地を救ったのが同時代の偉人、福沢諭吉である。福沢の支
援を得て設立した伝染病研究所も、のちに東大閥との政争が激化し、失う
こととなる。その後、1914年に自らの力で設立したのが、今も東京都
港区白金にある「北里研究所」だ。

 先月末、筆者はその北里研究所を訪れた。新型コロナへの効果が期待さ
れ、現在、北里研究所が中心となって治験が行われている薬「イベルメク
チン」について、同研究所の花木秀明教授を取材するためだ。

 この薬はもともと、同研究所の大村智博士が1979年、土壌から発見
したアベルメクチンから創薬した抗寄生虫薬だ。過去30余年で、世界の
数億人を救ったこの業績により、大村博士は2015年、ノーベル生理学
医学賞を受賞している。副作用のリスクが小さいこともあり、現在インド
やアフリカ諸国では医師の処方箋なく買うことができる。

 その同じ薬が昨年来、主に途上国で新型コロナ患者に服用され効果が認
められたと報じられている。日本でも最近、複数の開業医がこの薬の承認
を求める声を上げているが、一方、これに激しく反対する医師らの声もある。

 医療逼迫(ひっぱく)が連日報じられるいま、人流を抑える感染予防策
とワクチン接種に加えて、治療薬が必要なことは誰の目にも明らかだ。特
に自宅療養の患者が(点滴筒ではなく)服用でき、重症化を抑える薬の登
場が待たれる。その一つとして期待されるイベルメクチンの国内治験の結
果も待たれるが、これら既存薬への政治の関心と後押しが、なぜか弱い。

 そんななか、安倍晋三前首相が1日、花木教授と面会したと、花木氏が
自身のツイッターで明かした。

 いまさら自民党幹部や閣僚の人事をいじるより、新型コロナの治療薬探
しに注力する方が、よほど支持率回復に効果ありではないか。菅義偉首相
には謹んでそう申し上げたい。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市
生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。
国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に
『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬
舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国
紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
【zakzak】ニュース 採録

        
         
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◆雀庵の「常在戦場/79 イスラム教のキモを知る(中)」
“シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red Gables/363(2021/9/4/土】鈴木紘司著「イスラームの
常識がわかる小事典」から。*はネットなどからの引用と小生の補足説明。

☆国家も神の立法を越えてはならない

人間は社会秩序を保つために法律や規則を定めてきた。イスラーム法
(シャリーア)は人間が作り出した法ではなく、神から与えられた啓示を
基本として定められた。イスラーム法は「アッラーが示した人間が行う正
しい道」である。

つまりイスラームでは絶対唯一神の意思だけが「法」であり、人間はその
真意をくみ取り、神に忠誠を誓い、義務を果たすべきである。国家すら神
の立法を越えてはならない。


こうした考え方は現代社会での「国家至上主義」と真っ向から対立する。
しかし国益優先で反国際的な「国家至上主義」は大きな視野を失った動き
である。人類の悲劇である国家間の衝突や戦争、紛争を回避し、是正する
歯止めとしてイスラーム的な考え方が期待される。

法が存在する意義は「法が遵守される」ことである。日本では「会社に忠
誠を尽くすあまりに反社会的な行動に陥る」という行為が珍しくないが、
最初から唯一神に従うことを前提にしたイスラム法の実効性は極めて優れ
ており、「神の法を遵守する」という考え方を導入すれば、それらの難問
も解決できるであろう、とムスリム(イスラーム教徒)は考えている。

☆日本人の「信教の自由」は「神への冒涜」

イスラームは神の教えでたった一つしかないが、ムスリム(教徒)は人間
だから善人、悪人、ピンからキリまでいる。イスラーム信徒がすべて聖人
君子ではない。

日本人は「宗教」というと何か特別なものに考えるが、世界の常識では人
間すべてが宗教を持っており、「宗教がない人は信用できない」と見る方
が一般的であるようだ

日本人は「自分で宗教を選べる、神様を取捨選択できる」と思いがちだ
が、思い上がりも甚だしく、それは「神を冒涜する」ことなのに気づいて
いないのが空恐ろしい。

☆日本は不安定な「T字型」で足元が怪しい

友人のアラブ人ムスリムと会話していた際、「T字型人間」が話題になっ
た。知識を広く持った上で、自分の専門分野を深く掘り下げていく人、と
説明した*。

(*T字型人間:T字の横棒が知識・技能の幅広さ、縦棒が専門性を意味す
る。例えば「機械工学と医療」を合わせた医療工学、「統計学とマーケ
ティング」のビッグデータ処理など、横断的な分野に対応できるマルチ人材)

すると友人曰く「T字型は日本人みたいだ。教養や知識はあるが、思考の
根源がT字のように(頭でっかちで基礎、基盤が)不安定な気がする。反
対にムスリムは知識こそ少ないかもしれないが、物事に対する考え方の基
礎が固く、フラフラしていない」。

現代の日本人は知識があり、一応の専門(知識、技能)を持ちながら、基
本的な事柄で思考停止したり、逆転したりしてはいないか。家族内での親
子関係が逆転したり、男女間の変化、教育の崩壊などが起きている。アラ
ブでは、健全な社会は愛情ある家庭から形成されると主張し、それを実践
している。

☆「イスラーム共同体」を目指す

過去の栄華はあったにせよ、今日のイスラーム諸国では、西欧の技術を導
入して振興を図っている。だが、全体的な調和と統一性を重視し、無節操
で無軌道な世俗的な科学万能主義は唯一神の叡智に勝ることはあり得ない
という信念に立っている。

2001年9月の同時多発テロを境目にして、イスラーム世界はさらに大きな
変動の波にもまれている。冷戦期の「文明の衝突論」が再び浮上している
が、現在では国際政治の不安定要因としてメディアではイスラームの名前
が随所に踊っている。

しかし、文化圏としてのイスラームは存在するものの、領域国家としての
イスラーム全体の統一が失われてから久しい。イスラーム諸国会議機構*
などはあるが、単なる寄り合いの場でしかない。ムスリムが肯定し、満足
できる理想のイスラーム共同体は存在せず、状況はますます悪化してい
る。「イスラーム共同体」を目指し、ムスリムが存立価値を確定させるこ
とは急務である**。

(*イスラム諸国会議機構:2011年6月に「イスラム協力機構」
(Organisation of Islamic Cooperation、OCI)への変更。加盟国はムス
リム(イスラム教徒)が国民の多数を占める北・西アフリカ、西・中央・
南・東南アジアなどの57か国からなり、世界13億人のムスリムの大部分を
代表する。

イスラム諸国の政治的協力、連帯を強化すること、イスラム諸国に対する
抑圧に反対し、解放運動を支援することを目的とする。

採決は世界人口の5分の1を占めるイスラム世界全体の共通の意向として国
際社会に対する影響力をもつ。ただし、会議における決定は加盟国の多数
決によらないため、重大な案件に対しては全加盟国の承認できる程度の穏
健で折衷的な決定を下す傾向がある。このため、加盟国同士の紛争やアメ
リカの対中東政策のように加盟国間の利害が一致せず対応が大きく分かれ
る問題に関して、しばしば国際機構として有効に対処できないことが欠点
となっている)

(**イスラーム共同体:ウンマ・イスラーミーヤの訳で「イスラーム国
家」とほぼ同義。「ウンマ」とはアラビア語で「母」と同義の言葉であ
り、現代では民族・国民・共同体などを意味する。

イスラーム国家は支配者の定義する「イスラーム的価値観」への絶対的服
従を要求するイデオロギー国家である。よってイスラーム国家に於いては
シャリーア(イスラーム法)が国法でありクルアーン(コーラン)が憲法
である。

シャリーアに基づきムスリム(イスラーム教徒)の指導者が統治を行い、
ムスリムの同胞としての緊密な結合とすべての政治や社会秩序はイスラー
ムに基づくという理念により、アッラーの祝福が永久に約束されるとする。


従って、ムスリムが多数を占める「イスラーム教国」であっても、トルコ
共和国、インドネシア、マレーシアの様に「世俗主義」( 政治や個人の
行動の規範が特定の宗教の影響から独立していなければならないとする主
張)を標榜し、シャリーア(イスラーム法)を廃止している国家はイス
ラーム国家とは言われない。

イスラーム国家では国民の身分はムスリムか非ムスリムかで明確に分かれ
ており、イスラーム法に基づき後者には厳しい差別が行われる。そのため
イスラーム国家は非ムスリムにとっては一種のディストピア(反理想郷・
暗黒世界)である。

一方、イスラーム国家はムスリムにとっては「イスラームの良き価値観」
とそれに基づく規律によって社会が統制されるため(現実はともかく)少
なくとも目指すべき体制としてはユートピアとなる。

現在イスラーム世界で「原理主義」(聖書、経典の無謬性を主張する思想
や運動)が勃興しているのも、腐敗した王政や独裁制にかわってこのよう
なイスラーム国家を樹立することがムスリムの幸福へとつながるという希
望が一定程度存在しているためであるとされている)

☆人口爆発とIT革命がイスラーム諸国を揺さぶっている

現在のイスラーム諸国が抱える共通の問題は顕著な人口増加であろう。石
油資源に恵まれた国が多く、生活レベルが向上して死亡率が低下したこと
による自然増である。さらに国外から大量の労働者を受け入れたことで爆
発的な人口急増になった。

1970年代初めに人口600万人のサウジは現在(2003年)2200万人、2025年
には4000万人と予測されている。イラン(2000年6600万)が1億人に達す
るのは時間の問題とされている。

これに伴い様々な問題が噴出してきた。一つは、先進国での高齢化とは対
照的に「若齢化」が進んだことである。教育インフラの拡充と雇用の受け
皿の整備という対策が上手くいかないと、将来の社会不安の要因となる。
「大学を出ても職がない」という状況になれば反体制運動の伏線となる
し、流血革命などの動きに飛び火しかねない。

人口増加は都市人口の大幅な伸びとなっていく。生活の向上で大量の水と
電力が消費され、インフラ不足に直面する。これまでの公共事業方式では
もう間に合わないだろう。民間企業の活力を引き出すために民営化が推進
され、国外からの投資を誘致するために政策方針の変更が打ち出される。

日本のモノヅクリの生産拠点が中国へシフトし、今や中国が世界の工場と
して生産力を伸ばしているように、イスラーム諸国でも社会経済構造の変
化が始まった。また過去の革命などの意識の他に新しい世代の社会意識が
目覚めようとしている。グローバルなIT情報革命も大きな影響を与えてい
る。メディアの開放や携帯電話の普及が若年層にどう左右していくか、そ
の中でイスラームがどんな位置を占めるのか、注目すべき課題である。

イスラームの強みは、物事を判断するときの識別能力を高めさせる力にあ
る。唯一神を中心に置き、毎日の生活の中で現世と来世の位置関係を教え
てくれるように、映像による視覚世界と現実社会の重みの差を明確に区別
して現実の人生に対処する能力を与え続けるだろう。

・・・・・・・・・・・

鈴木紘司氏の教えの紹介は以上で終わり。

イスラム協力機構(OCI)でさえ利害錯綜で団結できないし、2015年12
月、サウジはOCIの条約を根拠にイラン、シリアなどを除くイスラム圏34
カ国と対テロ連合「イスラム軍事同盟」を発足させたが休眠状態のよう。
結束して獅子身中の害虫であるイスラム過激派さえ駆除できないのだから
「イスラーム共同体」は永遠の夢のまた夢でしかないだろう。


次回はイスラム過激派、原理主義勢力について考えていきたい。
           
             
━━━━━━━━━━━━━━━


◆ハイバトゥラ・アクンザダ師(法学者)は何者か

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月30日(月曜日)
通巻第7032号  

濃霧のなかから顔を現してきたタリバンの最高指導者
  ハイバトゥラ・アクンザダ師(法学者)は何者か?


 オマル師が死んだあと、二代目も不在となり、2016年からタリバン
の最高指導者として秘かに指令を発しているのが法学者のハイバトゥラ・
アクンザダ師といわれる。表舞台で発言しているバラダルは、ナンバー2
だろう。
 バラダルは2010年にパキスタンで拘束され、18年に釈放、いつの
間にかカンダハルに移動していた。

 アクンザダ師はカンダハルに潜み、初代オマル師に付き添った側近だっ
た。イスラムの法解釈で世界を俯瞰するからアメリカは敵となる。アルカ
イーダのザワヒリは、嘗て「アクンザダ師は『忠誠の首長』だ」と比喩し
たことがある。
 パキスタン情報では、アクンザダ師の消息は不明で、死亡説、コロナ罹
患説も跳びだしている。それほど動静が分からない謎の指導者というイ
メージは、初代オマル師と似ている。

 さて、タリバンの分派、反主流派は、地方軍閥と民族集団が基軸だか
ら、次に政権を構築するとなると、軍閥各派の連立となる。だから旧政権
のアブドラ(副大統領)やカルザイ初代大統領が出現し、タリバンと話し
合いを続けるという奇妙な風景がカブールで展開されている。軍はオマル
師の息子ヤグブが飾りとしてトップにいる。

 遅れてはならじ、と逃亡先から、かのドスタム将軍が帰国した。ドスタ
ムはウズベク人のマイノリティ集団を率いる軍閥のボス。この列に加えて
ハリド・ノール(元バルー県知事の息子)も還ってきた。
これで「昔の名前」で出てきたボスやら新顔やらで、連立工作はややこし
くなる。ヘラートで拘束されたイスマイリ・カーンのその後の動静は不明だ。

 タリバンはアフガニスタン政府軍からろかくした軍用車両およそ
2000両と航空機40機の戦力を誇るが肝心のパイロットが不在である。
タリバンはもともと「力しか信じない」集団で、海外でテロ活動を行意、
自爆テロを各地で指令するハカニ集団はタリバンと距離を置いている。し
かしながらハカニはIS─Kのようにタリバン主流派と正面から対立はし
ていない。

カブールの市民生活はインフレ、銀行閉鎖、職場閉鎖など、IMFが融資
中断、ウェスタンユニオンなどが海外からの送金中断などで、経済的機能
も痲痺しており、暗い影が拡がっている。
    ☆▽□☆◎み☆◎□☆や□▽◎☆ざ▽◎□☆き◎☆◎▽
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 
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 アメリカは保守派と進歩派の内戦状態
  もはや日本を守る気はなく、中国との戦争では日本を前面に立たせる
だろう

  ♪
島田洋一『アメリカ解体』(ビジネス社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@
 
 「リベラル」という言葉はアメリカでは死語に近く、「無責任な綺麗ご
とをいう左翼まがいと侮蔑的ニュアンス」があるという。
 そこで左翼連中は自らを「進歩派」と呼び変えた。日本にもチンポテキ
文化人が夥しくいたが、面妖な、国家破壊を好む連中が、しかし困ったこ
とに主要メディアを支配しているのだ。これは日米共通である。
 「アメリカの朝日新聞」と言われるほどに低級に堕落したニューヨーク
タイムズに関しては、日本のインテリも気付き始めた。問題はワシントン
ポストである。このイエローペーパーを買収したのはベゾスだ。
 ペゾスは「従業員を搾取する悪徳資本家が進歩的仮面をかぶるための偽
装的装置に過ぎないとして、しばしば極左の攻撃対象となってきた」
(22p)という。
 ペゾスにはたしかにそうした側面があるし、自己顕示欲で反トランプを
熱演するハリウッドスターたちのおつむの程度と同じだろう。
 ま、全共闘が暴力沙汰に熱中したときに左翼暴力団のような学生を擁護
した朝日も、左翼からは「ブル新」(ブルジョアの新聞)と痛罵されてい
た。いまやワシントンポスト紙は「バイデンのプラウダ」と揶揄される。
 なぜこうした偏向が生まれるのか、そうした二重基準の「背景には構造
的な理由がある」とする著者は「進歩派的な政策の実現を目的として
ジャーナリズムの世界に入ってくる者が多い」ことを挙げる。
 自由に憧れてやってきた中国人留学生は「多くの授業は、学生が自らの
頭で考える力を奪い、いかに白人男性が差別主義者で人類の敵かを押しつ
け、ひたすら左翼イデオロギーを注入しようとする非文明的なものだっ
た」(36p)。
 なぁんだか、アメリカの大学も日本の大学とかわらないんだ。
 本書を読むと、いまのワシントンの空気がじわりと伝わってくる鮮度が
ある。
 すでに1980年代からアメリカの左翼偏向は顕著になりつつあった
が、LGBT論争はまだなく、フェミニズム、南アのアパルトヘイト反
対。黒人など少数民族へのアファーマチィブアクションをめぐる議論が主
だった。そうこうする内にアメリカの教育現場で、歴史教育がおかしくな
り、白人原罪論が登場する。
 その端境期に評者(宮崎)も、よくアメリカに取材に行っていたが、あ
るとき、忽然とアメリカへの興味を無くした。もはやアメリから学ぶこと
はない、というのが評者の出した結論だった。だからトランプ熱狂が起こ
るまで十数年、アメリカから遠ざかり他の国々を取材してきた。
 アメリカの解体を延命させたのはレーガンだった。偉大なるコミュニ
ケーターとして、歴史に残る大統領となって、左派も1980年選挙のと
きにレーガンに被せた「戦争屋」のレッテルを忘れてしまった。
 現況を見れば、まさにアメリカは解体に向かっている。
そしてこの流れは止まるどころか、無能なバイデンによって、さらに加速
化している。評者は、『バイデン大統領が世界を破滅させる』(徳間書
店)という本を政権発足前に早々と世に問うたが、いよいよアフガニスタ
ンのおける無様な能力を目撃したアメリカ人の多くも、なんで、こんなん
に投票したのかと後悔したことだろう。
まして無能大統領のまわりを囲むのがバイデンに輪をかけて無能な、しか
も極左思想の持ち主のそろい踏み。著者はとくにスーザン・ライスと
シャーマン国務副長官の言動に注意が必要とする。
 アメリカが正気に戻る日はきっと来ない。日本はいよいよ自立の道を歩
む決断をしなければならないだろう。
         ◎◎◎◎◎◎◎
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  ☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆  ☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆  ☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆⌒☆     
  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
読者之声
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   ♪
(読者の声1)カリフォルニア州の現在が、未来の米国の予測になる、と
言われる。
「ほぼ贅沢」という範疇ではテスラの3型が37%、2位のBMW3シリが
11%、3位レキサスES10%、ベンツ9%、レキサスIS5%。「贅沢小型
SUV」では、テスラのYが39%、レキサスNX10%、Audi10%、ベンツ9%、
BMW8%。今年3 -
6月の統計。いずれのテスラも供給・生産が追いつけず、納品は数ヶ月先
の状態で、しかも高価でも、この様な圧倒的な人気がある。他社がたとえ
値引きをしても、客は見向きもしない。テスラは創業以来、如何なる広告
も使わない。
 世界中に巨大な工場を建て、来年辺りには現在の数倍の数の車を製造す
る。既存の自動車メーカーは、過去にも倒産の経験があるにもかかわら
ず、既に大きな負債を抱えており、売れ行きが少し落ちれば、再び倒産に
なる。そして政府が再び税金で救済する。そんな未来が見えてきたので、
 政府機関は「テスラ虐め」を始めた。
安全性に問題がある、という。つまり既存の既得権益メーカー、そして雇
用の保全、という大義のもとに、「100%米国製の会社」を潰しにかかっ
た。GMやFORDの巨大な宣伝費に依存するテレビなどは、喜んで政府の味方
になる。支那はおそらく陰で議員を焚きつけているのだろう。
 EV対ICEの戦いでは、テスラが世界の全ての他社の5ー10年ほど先を
走っている。対等に対抗できるのは米国の敵、支那のみ。
 またしても日本は米国か支那につくか、トヨタはテスラに付くか、支那
か、という厳しい選択を迫られる。
ロールスルイスやフェラーリは、手作りの工芸品的な生き残り方がしばら
くは可能であろうが、近い将来にほとんどの車会社は、テスラの「基盤
(スケート・ボード)」を分けてもらい、それに屋根、窓、ドア、素敵な
家具、などを着ける特化した下請け的作業をする事になる、らしい。
色々なコンピューターが作られたが、中身はいつもINTELの独占というよ
うな関係が生まれる。
(在米のKM生)
at 05:48 | Comment(0) | 番外編

2021年09月05日

◆若者たちに広がる高圧的な中国への反発

大澤 裕

韓国は嫌日から「嫌中」へ。若者たちに広がる高圧的な中国への反発

日本を蹴り中国を選んだツケ。着工すらできぬインドネシア高速鉄道韓国
軍、奇跡の撤退。アフガンから391人を救出した作戦の全貌

ベトナムへの謝罪がない韓国
8月21日のニューヨークタイムズにはベトナム戦争中の1968年2月、フォン
ニィ・フォンニャット村で韓国軍が行った民間人虐殺を取り上げました。
以下抜粋です。


1968年2月12日、韓国部隊がベトナム中部の村、フォンニィ・フォン
ニャットを掃討した後、数十体の遺体が発見された。いずれも非武装の民
間人で、そのほとんどが子供や女性で、銃剣で撃たれたり刺されたりして
いた。

母、姉、弟など5人の親族を失い、自身も1968年にフォンニィ村で負傷し
たグエン・ティ・タインさん(61)は、「韓国軍が私たちの村に来た日の
悪夢から解放されたことはありません」と語る。「しかし、韓国政府は一
度も私たちの村を訪れたことはなく、何が起こったのかを私たちに尋ねた
こともありませんでした」。

終戦から約半世紀が経過した現在、フォンニィ・フォンニャット村で起き
た大虐殺の被害者たちは、韓国政府に補償を求めているが、この種の訴訟
としては初めて韓国の裁判所で審理されている。

2018年にハノイを訪問した文大統領は「不幸な過去に対する遺憾の意」を
表明したが、ベトナムが要求したことのないという理由で公式な謝罪をす
るには至らなかった。

訴訟を起こしたグエンさんらが文大統領に提出した請願書には、「韓国の
政府関係者が、私たち生存者に謝罪を求めるかどうかを尋ねたことはあり
ません」と書かれている。「私たちは謝罪を望んでいます」。

上記のフォンニィ・フォンニャット村の民間人虐殺は、韓国軍兵士の暴行
(または現地妻の置き去り)によって生まれた混血児「ライダイハン」の
問題とともに韓国が隠したい部分です。

実際、筆者は親しい韓国人から「日本人はライダハンの事を知っているの
か?」と訊かれた事があります。一番日本人に知ってほしくない事なので
しょう。


大澤 裕この著者の記事一覧
・株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン 代表取締役社長 
・情報経営イノーベーション専門職大学 客員教授 ・法政大学大学院イ
ノーベーションマネジメント研究科 兼任講師 慶應義塾大学を卒業後、米
国バンカーストラスト銀行にて日本企業の海外進出支援業務に従事。カー
ネギー・メロン大学でMBAを取得後、家業の建築資材会社の販売網を構築
するべくアメリカに子会社を設立。2000年、ピンポイント・マーケティン
グ・ジャパンを設立。海外のエージェントとディストリビューターを使っ
た販路網構築・動機づけの専門家として活動を行っている。2015年「中小
企業が『海外で製品を売りたい』と思ったら最初に読む本」を、2017年
「海外出張/カタログ・ウェブサイト/展示会で売れる英語」をダイヤモン
ド社から上梓

        

         
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◆雀庵の「常在戦場/78 イスラム教のキモを知る(上)」

           “シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red Gables/362(2021/9/3/金】インドネシアの首都ジャカ
ルタのスカルノ・ハッタ国際空港(通称チェンカレン空港)が1985年3月1
日に開港した際、同国政府の招待で記念式典に出席、その前後に観光資源
になりそうな地域をいくつか取材した。



人口2.7億人のインドネシアの宗教は多彩だが、87%はイスラム教で、世
界最大のイスラム教国である。次いで新旧キリスト教があり、ヒンドゥー
教はイスラム教徒の少ないバリ島に集中するようになったという。



中部ジャワの中心都市ジョグジャカルタ近郊のボロブドゥール遺跡は大乗
仏教の寺院跡で、800年頃に完成した。仏教はヒンドゥー教から生まれた
とも言えるから、バリ島あたりはイスラム教のジャカルタとは民心がずい
ぶん違っているようだった。早朝には庭のあちこちに聖水と花をお供えし
ているのを見て、仏教徒でもある小生には静かで敬虔なバリ島は肌に合った。



<バリ・ヒンドゥーは、バリ土着の信仰とインド仏教やヒンドゥー教が習
合した信仰体系であり、バリの人々の90%以上がこれに従った生活を送っ
ている。



バリ島の地域社会ではバリ・ヒンドゥーに基づく独特な慣習様式に従った
生活が営まれており、21世紀に入ってもなお、バンジャールやデサと呼ば
れる地域コミュニティをベースとして、さまざまな労働作業や宗教儀礼が
共同で執り行われている。



バリ島は、欧米先進国からの裕福な白人系観光客が集まるとともに、異教
徒であるヒンドゥー教圏であることから、2001年のアメリカ同時多発テロ
事件以降のイスラム過激派による国際テロリズムの格好の標的とされた。
そして、以下の2度の大規模な無差別テロ事件が発生した。



2002年10月12日 : クタ地区の人気ディスコを狙った自爆テロ。犠牲者202名。

2005年10月1日 : ジンバラン地区及びクタ地区のレストランを狙った同時
多発自爆テロ。死者は容疑者3人を含む23名。



いずれもイスラム過激派ジェマ・イスラミアによるものとされる、この2
度のテロ事件によりバリ島の観光業は深刻な影響を受けることになった
が、2007年には過去最高の外国人旅行者数を記録するなど、今ではかつて
の賑わいを取り戻している。しかし他方で現地社会では、ジャワ島ほかか
らのイスラム教徒の移民労働者の増加に対する社会不安が高まる一方であ
る>(WIKI)



小生のモラルというか行動指針は実際に訓示や教育されたものではない
が、十七条憲法と五箇条の御誓文、武士道、古事記、仏教、儒教の“よう
なもの”である。育った環境や空気の影響だろうが、日本人、特に男は大
方そんなものではないか、それは民族のDNAではないか。普段は穏やかで
も、やるときはやる・・・どうも鉄腕アトムもドラえもんもそのようであ
る。利ではない、義で動く、楠木正成、大和男児。



そう言えば中核派の拠点(前進社)は池袋の千早に近いため「千早城」と
も称していた。義のために死すとも可なり、日本も世界もそんな男が多い
のかなあ、夏彦翁曰く「みんな正義が大好きだ」。「正義はやがて国を亡
ぼす」とも・・・栄枯盛衰は世の倣いとは言うけれど難しいね、難しいか
ら男はチャレンジするのだろうが。



インドネシアを取材中、ジャカルタあたりで拡声器が大音量で訳が分から
ないCMみたいなものを流していたので眉をひそめていたら、案内してくれ
ていた観光局幹部のインドネシア人が「ご免なさいね、でもこればかりは
どうしようもないんです」と言っていた。イスラム教徒が1日に最低5回は
すべき「お祈りの時間」を告げているのだという。



何かと話題になるイスラム教のそういう基本的な慣習さえ日本人の多く
は、もちろん小生も含めてあまり知らない・・・それはまずいだろうと、
ちょっと真面目に「イスラム教のポイント」をまとめてみた。



まずはイスラム思想研究者・飯山陽氏の論稿「メディアが語らない不都合
な真実 アフガニスタン報道の欺瞞」(産経2021/8/25)から。



<イスラム過激派組織タリバンが8月15日、アフガニスタンの首都カブー
ルをほぼ制圧し、アフガン全土を支配下においた。これについての日本メ
ディア報道には一定の奇妙な傾向が見られた。一斉に「アメリカのせい」
だと報じたのである。



日経新聞は8月16日の「米介入20年『力の支配』限界 タリバン、終戦を
宣言」という記事で、米国の「力による支配」と「国家建設の試み」が失
敗に終わった原因は、「テロとの戦いに明け暮れ、一般のアフガン国民が
成長の果実を実感できなかったことにある」と分析した。



朝日新聞は8月17日の朝刊に「アフガンと米国 『最長の戦争』何だっ
た」という社説を掲載し、以下のように米批判を展開した。



《「米国の責任は重大」:「テロの根源は、各地に広がる紛争や格差、貧
困であり、失敗国家をなくさない限り、安全な世界は築けない。同時テロ
から学ぶべき教訓を生かさず、軍事偏重の行動に走り続けた結果、疲れ果
てたのが今の米国の姿ではないか」》



しかしアフガンの責任を担うべきは第一にアフガン人自身であるはずだ。
またタリバンの武装攻撃はタリバンにとっては「テロ」ではなく、神の命
令に従ったジハード(聖戦)の敢行であり、彼らが目指すのは「イスラム
法統治」だ。彼らが戦うのは格差に憤っているからでも、貧乏だからでも
ない。「テロの根源は格差・貧困」という主張は、書き手がイスラム過激
派の「テロ」の本質について完全に無知であることを露呈させている。



タリバンがほとんど抵抗らしき抵抗を受けることなくカブール制圧にまで
至った事実は、今後「タリバンを含む暫定政権の樹立」といった軟着陸が
困難であることをうかがわせる。



タリバンが単独政権を樹立しイスラム法による統治を強行すれば、この20
年間にアフガン女性たちが徐々に獲得してきた権利や自由は一挙に、完全
に失われる可能性が高い。



タリバンは今になって急にアフガン全土を制圧したわけではない。これま
でも各地を支配下におき、イスラム法統治を行なってきた。国際人権NGO
ヒューマン・ライツ・ウォッチの2020年6月の報告によれば、タリバン支
配下ではイスラム法的統制により人々の基本的人権が著しく損なわれてお
り、第二次性徴を迎えた女子は通学を禁じられ、女性は男性親族のつきそ
いなしには家から出ることを認められず、外出時には全身を覆い隠すブル
カの着用が義務付けられ、就労も、男性医師の治療を受けることも禁じら
れている。今アフガンは、この状況が全土に広がる危機に瀕している。



アフガン復興のため20年間にわたり約68億ドル(約7500億円)を支援して
きた日本国民として、我々はこうした暗い見通しを深刻に受け止める必要
がある。全てを「アメリカのせい」にする「報道」をいくら続けたところ
で、それは単にメディアやジャーナリストの自己満足にしかならず、アフ
ガンの現状や先の見通しについて日本の一般国民には一切伝わらない。こ
んなものは「報道」とは呼べまい。



日本メディアのアフガン報道の問題点は他にもある。それは彼らがどうや
ら、アフガン人の価値観と欧米由来の近代的価値観とは全く異なるという
本質的な問題について理解できていないようだという点だ。たとえばタリ
バン報道官が「イスラム法の認める範囲で女性の人権を認める」と述べた
際、ほとんどのメディアはそれが近代的な女性の人権とは全く異なること
を指摘しなかった。



アフガン人のほとんどは敬虔なイスラム教徒であり、一般にイスラム教徒
として敬虔であることは、彼らが神の言葉と信じる『コーラン』の文言に
忠実に生きることに最大の価値を置くことを意味する。



2013年に米拠点の調査機関ピュー・リサーチ・センターが実施した世論調
査では、調査対象となったアフガン人の99%が「イスラム法による統治を
望むか」という質問に対し「はい」と回答した。『コーラン』第5勝44節
には「神が下されたもの(啓示、イスラム法)に従って裁きを行わない者
は不信仰者である」とあるため、改めて「イスラム法統治を望むか」と質
問された場合「いいえ」と回答するのはイスラム教徒にとっては難しい。



それを勘案しても、同じくイスラム諸国であるエジプトで「はい」の割合
が74%、インドネシアでは72%であることと比較すると、アフガン人のイ
スラム法統治支持率の高さは特筆すべきものがある。しかも当該調査は、
米軍侵攻によるタリバン政権崩壊の後に行われていたのである。



イスラム法統治とはすなわち神の命令を絶対的価値とする統治であり、そ
こでは人間の発案した近代的価値などとるに足らないものとして打ち捨て
られる。この価値観の絶対的差異について認識が不十分だったのは、米当
局も同じであろう。しかし、今回のタリバンによるアフガン制圧に際し、
まるで鬼の首をとったかのように「アメリカのせい」だと執拗に繰り返す
メディアもまた、同じ穴の狢である。



武力でもカネでも、神の命令を絶対とするアフガン人の価値観を強制的に
変えさせることなどできない。それができるとすれば、アフガン人の中
に、イスラム的価値観と近代的な自由や人権、民主主義といった価値観を
すり合わせていく必要があると信じる人が現れた時である>



基本的に日本人は永遠に大和魂、イスラム教徒は永遠にイスラム魂という
ことだ。数千年でDNAに浸み込んでいる思考が50年100年で変わるようなも
のではない。



「イスラム法統治とはすなわち神の命令を絶対的価値とする統治」・・・
分からんなあ、勉強を続けよう。鈴木紘司著「イスラームの常識がわかる
小事典」から簡単にまとめてみる。なお、鈴木氏のムスリム名はハッジ・
アハマド・鈴木。*はネットなどから引用した小生の補足説明。



☆ユダヤ教、キリスト教、イスラームは同根である



日本は昔から多くの神様がいる国なので、正月になれば神社仏閣が大賑わ
いするが、拝んでいる対象が漠然としている。イスラーム(教)ではあが
める対象は「絶対唯一神アッラー」であり、アッラーは「大宇宙をはじ
め、天地に存在する万物全てを創造され、全てを司っている、絶対唯一で
無二の超越者」である。



イスラームは偉大な絶対者アッラーを常に「意識して讃美する」ように教
えている。絶対者に接する手段は「言葉」であり、その言葉こそが「預言
者」*使徒ムハンマドという人間を介して顕現された「啓示」である。



これはユダヤ教、キリスト教においても全く同じ考えで、崇拝する対象、
絶対者の呼び方がユダヤ教、キリスト教では「ヤフウエ(エホバ)」、イ
スラームでは「アッラー」と称する。いずれも日本のような多神概念を徹
底的に否定している。



(*預言者:霊感により啓示された神意(託宣)を伝達し、あるいは解釈
して神と人とを仲介する者 。宗教史的には、古代イスラエルに預言者
(ナービー)と呼ばれる一群の人々が現れ、神と民衆あるいは神と国家共同
体とを仲介する役割を果たし、外敵の侵攻など国家存亡の危機にしばしば
政治的理由によって国王と対立し、体制批判者として処刑されたことが知
られている。一種のアジテーター、広報宣伝担当のよう)



☆イスラームは「旧約聖書」「新約聖書」プラス「クルアーン」



ユダヤ教は「旧約聖書」の中の「ヘブライの預言者」だけを認めている。
キリスト教はイエス・キリストを加え、「新約聖書」を選び、「旧約聖
書」も容認している。最後に来たイスラームはそれらのすべてを認めた上
で使徒ムハンマド*と経典「クルアーン(コーラン)」を追加した宗教で
ある。



3宗教とも信仰では近似しているので、比較するときは行動面の違いに注
目した方がいい。



(*ムハンマド:イスラムの開祖。日本ではマホメットとも。アブラハ
ム、モーセ、イエスに続く最後の預言者、神の使者とされる。クルアーン
(コーラン)とムハンマドの教えと実践がイスラム教の信仰の基礎となっ
ている)

・・・・・・・・・・・・

以下、次号に続く。困った時の神頼み、神様仏様ご先祖様、八百万の神様
とお日様に天下国家の平穏をお祈りする多神教の小生(多分多くの日本
人)には、そもそも一神教のマインドが理解しがたい。「一般に文明の影
響をあまり受けていない、伝統的生活をおくる民族の信仰は多神教的」
(ブリタニカ)とか。



一神教は「自分は正義、他宗派は邪道、蛮族」という思いが強すぎて戦争
ばかりしている。寛容に欠ける。ハンドルにアソビがない。アバウト≒温
和を心掛ける小生からすれば野暮、邪道だ。まったく海に守られている日
本に生まれて良かったなあ、同志諸君、ワケの分からん外来種にやっつけ
られないように頑張ろうぜ、古人曰く「虚仮の一念、岩をも通す」。


            
             
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◆世俗イスラム国家群のタリバン観

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月29日(日曜日)
通巻第7031号  

 パキスタン外相が周辺四カ国を訪問。世俗イスラム国家群のタリバン観
平和と安寧が周辺イスラム国家を裨益させる(クエレ外相)


 クエレ・パキスタン外相が周辺四カ国(タジキスタン、カザフスタン、
ウズベキスタン、イラン)を歴訪し、タリバン以後を協議していた。クエ
レ自身がパキスタンの有力紙「ドーン」とのインタビューで答えた。

 四ケ国のうち、イランを除き、いずれもが世俗イスラム国家であり、原
理主義過激派の台頭を好ましい現象とはみていない。中国の上海協力機構
のメンバーとして過去にも、アフガニスタンからの過激派の動向を監視し
ていた。

 クエレ外相は「とはいえ、アフガニスタンを孤立化されることは有害
(Detrimental)だ」と述べた。パキスタンは舞台裏でタリバ
ンと繋がっていることは、国際政治では常識である。

 イランにとってタリバン政権の復活は悦ばしいことかと言えば、複雑で
ある。
 第一にタリバンはスンニ派であり、イランのシーア派のドグマには反対
の立場だ。
 第二に米軍の撤退によって生じる力の真空は、中国とロシア同様に、イ
ランにとっても新しい緊張を運ぶことになる。
 第三にイランを敵視するイスラエルとサウジアラビアは、つぎにタリバ
ンを政治的利用しかねない。
 第四にイラン国内にはすでに300万人のアフガン難民がおり、この
人々を以後、如何に扱うのかという難題が残されている。

 同時期に米中高級対話の一環として米中軍事高級対話がオンラインで開
催された。

 中国人民解放軍は黄雪平・准将が、米国からはミカエルチャズが対話し
田。会談の内容は明らかにされていない。
    
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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評  BOOKREVIEW 
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 いったい誰々が元凶で、なぜ日韓はこうまで歪んだのか
  従軍慰安婦、戦時労働者、強制労働など、誰がでっち上げたのだ

  ♪
西岡力『日韓「歴史認識問題」の40年』(草思社)
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 基本的な歴史の法則から言えば、隣国関係ほど難しいものはない。独仏
関係は、その典型。アジアにおいてはインドとパキスタン、あるいは日本
と中国。その亜流が日韓関係だろう。
 日韓両国の意見は殆どが合致しない。尤も主権国家同士が外交、安全保
障、教育などで同じ意見ということは古今東西あり得ないが、北東アジア
の安全保障ならびに政治環境から言えば、共産主義、全体主義のリスクが
あるのに、仲が悪いという事態は面妖な現象とも言える。
 政治環境が暗礁に乗り上げ、日本が滅茶苦茶に悪く言われると、どこの
国が裨益するのか?
 思想的な溝はあるが、それならば日韓両国はナショナリズムが衝突し
あっているのか。
 ナショナリズムは、韓国では政治的キャンペーンの手段だからポピュリ
ズム政治に陥ると政治家が利用する。しかし一過性のもので、ナショナリ
ズム(国権主義)は、日本人にとっても扱いにくい、苦手の要素である。
むしろパトリオティズム(愛国主義)とみた場合、日本が韓国に対して怒
りをぶつけるのは精神性を踏みにじられたときである。
 韓国は平然と何回も、日本人の矜持と名誉を傷つけてきた。
 経済的にみれば「漢江の奇跡」なるものは、日本の援助で成立した『奇
跡』であり、そのうえ朴正煕のときに、日本にとって天文学的な貴重な外
貨を韓国に供与したことで経済的な離陸に成功したのである。

しかし韓国 はこの事実を国民に教えないから、未だに「日帝36年は搾
取だ」と事実 無根を言い張る。製鉄も造船も、近年の半導体も、日本企
業の惜しみない 協力による。しかし韓国は、そう考えてはいないから、
恩を仇で返すこと は平気の平左、このモラルの愚劣さが、日本の保守主
義者を怒らせるので ある。

 著者の西岡氏は大学時代に韓国に語学留学し、在韓大使館に勤めた。
 『世界』に連載された「TK生」の言説を信じていたと正直に西岡氏は
告白している。ところがTK生は在日の韓国人だったこと。内容の殆どが
出鱈目であったことが、その後明らかになった。だが今日までTK生こと
池明観と、世界編集部は謝罪もしていない。

 そういう貴重な経験から、日韓両国の溝、つまり「歴史認識」の誤謬の
研究を続けてきたわけで、だからこそ元凶は在日の反日組織、和田春樹、
大江健三郎などの反日言論人、そして岩波の雑誌『世界』にあると西岡氏
は断定するのである。

 日韓関係がこれほど歪になった原因は四つだと西岡教授はいう。
 第一が日本国内の「反日マスコミ、学者、運動家による事実に反する日
本非難キャンペーン」である。第二に、日本非難宣伝を韓国と中国政府が
「正式な」外交問題として、内政干渉してきたこと。第三に日本の外交当
局が反論しなかったために事態が悪化したのであって日本外務省の責任が
大きいのである。
 第四は反日活動家の存在であり、しかもかれが「事実無根の日本非難を
国際社会で拡散した。結果、わが国と我が先祖の名誉が著しく傷つけられ
続けている」。

ちょっと半世紀前を思い返してみよう。
 
日本の保守陣営は、むしろ親韓派だったのだ。岸信介、大野伴睦、中川
一郎。。。言論界でも木内信胤、藤島泰輔、小谷豪治郎ら名前を列挙する
だけでも数ページを要するほど、親韓派が犇めいていた。大手メディアは
意図的にこの実態を報じなかった。

すくなくとも韓国の政治に理解があったし、交流も深く、朴政権は日本
との交流を一等大切にした。評者自身、『浪漫』の取材で韓国に一週間以
上滞在して、政治家、言論陣、ジャーナリスト、学者らと意見を交換した
が、まるで「反日」を感じることはなかった。

日本の左翼系は「韓国」と 呼ばずに、必ず「朝鮮半島の南」とか、「米
国の傀儡政権」とが呼んでい たが、そうした政治宣伝的な言辞は、韓国
ではまともに相手にされていな かった。外国人記者クラブだけはリベラ
ルの巣窟で、朴正煕はファッシス トと言い合っていた。

 おかしくなり出したのは朴正煕が凶弾に斃れ、軍人政権が二期連続した
ときからで、急に韓国がよそよそしくなった印象をもった。

それでも全斗 煥も盧泰愚も、日本語が流暢だったし、学生運動に北の代
理人が紛れ込ん ではいたが、顕著なほどでもなく、理性的な雑誌もひと
つ、ふたつ出ていた。

この頃も取材に行った。丁度、88年ソウル五輪をひかえていた所為
か、日本を悪し様にいう言論は目立たず、学生運動だけが先鋭的だった。

ところがヘルメットを脱ぐと中年の小父さんさんたちで、北の代理人ら
の 組織的動員だった。「ほんものの」学生たちは、近くの雀荘にいた。

 反日を利用して政治声明をつなぎ止めようとした金泳三、金大中から反
日姿勢は露骨となり、盧武鉉で日韓関係は最悪。辛抱強かった日本の世論
も切れた。

悪韓論、嫌韓論、脱韓論、呆韓論が花盛りとなり、歴史教科書問題に火が
付いて、韓国で反日が強くなればなるほどに日本のナショナリズムの爆発
が見られるようになった。

日本人は福沢諭吉の『脱亜論』を思い出した。「悪友とは付き合うな」と。

そのうえで、日本の保守陣営はナショナリズムの原点に立ち帰り、真相
の究明に奔走するようになる。

結果、「侵略」を「進出」と書き換えた歴史教科書は一冊もないこと、
韓国合邦時代に、日本は搾取どころか、大盤振る舞いなほど韓国のインフ
レ建設に犠牲的精神で投資していたこと。

帝国主義的な教育を行っておら ず、創氏改名の強要事実は無く、真実は
韓国人が列を作って日本人の名前 をつけて貰おうと、役所の廻りには
「姓名判断」の店舗まで並んでいたこ となどが分かった。

従軍慰安婦も強制連行も反日組織の謀略的なプロパガンダだった。それ
を仕掛けた組織があり、彼らは機動的に動いた。

本書は、これらの経過を詳細に振り返る労作であり、今後の討論の基礎
資料にもなりうる。
     
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラ
ム〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【知道中国 2268回】     
 ─英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港150)

            △
なにを唱い、なにをしゃべり、どのような台詞がやりとりされているの
か。そんなことが分かるわけはない。韻を踏んだ、京劇独特な発音や言い
回しで交わされる台詞は、日常会話をなんとかこなせる程度の中国語の力
は到底理解できない。

だが、あの埃立った舞台が一瞬にして輝きだし、見 栄えのしなかった
しょぼくれた童伶に命が吹き込まれ、立ち所に鮮やかな 動きを見せはじ
める。

和辻哲郎は『日本芸術史』(第1巻)で芝居を「舞台上に作り出される 世
界、即ち想像力によって作り上げられた世界」と見立て、そこに「超地
上的な輝かしさ」を認めているが、まさに第六劇場の粗末極まりない舞台
に、和辻の説く「超地上的な輝かしさ」を感じてしまった。

いや正直に告 白するなら、舞台の上で童伶が演ずる他愛のない芝居──
「京劇のまがいも の」と言うのは、やや酷か──に「超地上的な輝かし
さ」を見出してしまっ た自分に驚くばかりだった。

その翌日、今度は一人で第六劇場に出掛けた。切符を買って、暗い座席
に座り埃立つ舞台でドタバタと繰り広げられる稽古を眺め、ジャンジャン
ジャンジャンと騒々しいとしか言いようのない「開場鑼(「触れ太鼓」な
らぬ「触れ囃子」)を聞きながら時を待つ。

やがて舞台が暗転。しばらく する小屋全体に明かりが点され、光が舞台
にパッと集まる。「アーハー」 の一声。すると忽ち舞台に「超地上的な
輝かしさ」が浮き上がってくるよ うな。

次の日も、また次の日も、またまた次の日も。こうなると、もう止まら
ない。そこでなんとか台詞なり理解できないか、と考えた。もちろん当時
は文革であり、中国系書店に古典京劇関連の本が置かれているわけがな い。

そこで例の数学教授に相談すると、台湾系の集成図書公司の老板(マ
ネージャー)を紹介してくれた。

 成図書公司は旺角の一角。九広鉄道の旺角駅の改札を出て左に坂を下
り、亜皆老街に突き当たる右手の辺りにあり、客はまばらだが売り場面積
は中国系書店のどこよりも広かった。

おそらく当時の香港では最大規模の 書店だったと思う。中国系書店が毛
沢東の胸から上の写真を麗々しく掲げ ていたように、ここでは縦が1.5m
で横が1mばかりの中山服姿の孫文の、こ れまた胸から上の写真が客を見
下ろしていた。朧気な記憶だが、孫文の隣 に同じ大きさの蒋介石の、こ
れまた中山服の胸から上の写真が並んでいた ような

店内で見つけた『名家平劇秘本 戯考大全』(宏業書局 民国59=1960
年)と『修訂平劇選』(国立編訳館修訂 正中書局印行 民国48=1959
年)を持って老板を探すと、「教授から連絡がありました」と。

ところで なぜ「平劇」なのか。中華民国が首都を南京に定めたことか
ら、北京は 「京」ではないとの建前で「北平」と呼ばれていた。そこで
京劇は時に平 劇と呼ばれていたのである。

『名家平劇秘本 戯考大全』は厚さが10cm前後。『修訂平劇選』は12巻
本。再び「教授から連絡がありました」とダメ押しされたら、清水の舞台
から飛び降りるしかない。双方を買うことした。それなりに値引きしてく
れたが、些か痛い出費だった。

その後も、時々、集成図書公司に顔を出すと、「こんなのがあります
よ」。老板の『甘言』に誘われ『斉如山全集(全8巻)』(斉如山 北平
国劇学会 民国24=1935年)、『平劇戯』(李白水 文化図書公司 民国
59=1970年)、『国劇大成(全14巻)』(張伯謹 国防部総政治作戦部振
興国劇研究発展委員会 民国63=1974年)などを買ってしまったが、京劇
研究には得難い資料であるだけに、今となっては貴重な買い物だったと感
謝するしかない。

『名家平劇秘本 戯考大全』と『修訂平劇選』を下宿に持ち帰り開いて
みる。台詞、唱詞、ト書きなどを記した京劇の劇本(脚本)である。

そこで台詞の一部なりを頭に叩き込み、軽い方の『修訂平劇選』を手にし
ての第六劇場通いが始まったのであった。
   ★
(宮崎正弘のコメント)病膏肓に入る、の段ですね。
     
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS  読
者之声
 
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   ♪
(読者の声1)アフガン情勢が急迫しています。以下ご参考まで。
アフガン問題は、自由アフガン人を国内にとどめ、難民化させないための
方法が必要です。それには国土の南北または東西の分割方式などが考えら
れます。
ただしイスラム教徒は、契約はアッラーとしかしないので、どうしても武
力が必要であり、米軍の支援は不可欠です。
バイデンの対応は、米国依存の限界を示しました。1945年には、トルーマ
ンは米国のシナ派遣軍総司令官のウェデマイヤー将軍の提言にもかかわら
ず、おそらく劣勢になっていた大統領選挙対策のために中国大陸から米軍
を全面撤兵させました。
このため翌年から国共内戦が本格化し、?介石は敗退し台湾に逃げること
になりました。この時のマーシャルの言い訳も、国民党軍が腐敗してやる
気がなかったからだ、というものでした。
なおG・ケナンは、米国外交を批判して、自分の都合で勝手に撤退する
が、残された人がどうなるかを考えないと、述べています。
今回と同じです。
 日本の自衛が急がれます。それは憲法改正ではなく再軍備です。特例法
で自衛隊に軍法を付加すればすぐに軍事抑止力が生まれます。自衛は占領
憲法も認めているので、憲法改正は不要です。また自衛隊は、軍法がない
といくら占領憲法に付加しても軍隊ではないので対外抑止力は生まれませ
ん。また外国は日本の憲法を認めません。国家(国防)なくして憲法なし
です。国防は憲法に優先します。(落合道夫)


(読者の声2)アフガンについて You Tubeで調べていたらアフガンの歴
史を14分で解説したものがあった(英語)。
https://www.youtube.com/watch?v=T6usr-C3lcQ
 高校時代の世界史の記憶はかなり怪しくなり、あらためて古代史からや
り直し。アケメネス朝ペルシャからアレキサンダー大王の遠征は有名です
が、その他
もろもろの諸王朝となるとお手上げ。動画の2分過ぎにでてくるバクトリ
アはアフガン北部からサマルカンド北方のフェルガナ盆地に至る地域を支
配。バクトリアの女王ロクサーナとの結婚、アレキサンダーの名にちなん
だアレキサンドリアの建設と続く。Alexandria of Arachosia は現在のカ
ンダハール、アレキサンダーがイスカンダルに転訛しさらにカンダハール
になった。中東戦争のころニュースでイスカンダル蔵相という名前がよく
出てきましたが中東では一般的な名前。

 アニメの宇宙戦艦ヤマトに登場する惑星イスカンダルはSF設定の豊田
有恒がインド語から名付けたと語っている。豊田はTVアニメの黎明期から
エイトマン・鉄腕アトムなど脚本で活躍。後にはSF作家として人気を博
し、韓国に理解があるとされた1978年には「韓国の挑戦」を書いた。

ところが90年代に入り韓国が増長すると1994年には『いい加減にしろ 韓
国』を書いている。作家の時代を見る眼というのはたいしたものです。
 脱線しました。
アフガンのアレキサンドリアにはもう一つ Alexandria in the Caucasus
があり、こちらは現在のバグラム米軍基地のあった場所。さらにかつてバ
クトリアだった地にもあり、Alexandria Eschate はフェルガナ盆地南西
端(タジキスタン)にある。ここから東に400kmでタリム盆地、カシュガル
まであと一歩。地球は意外に狭いものです。
   (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)ロシアのミサイル防衛システム「イスカンダル」
の語源がアレキサンダーということは知ってましたが、それが転訛してカ
ンダハールになったとは!
北朝鮮のミサイルは、このロシア製のコピィと言われています。

  ♪
(読者の声3)金曜日(27日)の未来ネット局(旧「林原チャンネル」
の「宮崎正弘の生インタビュー」を昂奮しながら拝見しました。まさに楊
海英先生との一時間の生番組は目から鱗が落ちる連続でした。

かねてから考えてきたのですが、先生の番組のこれまでのゲストは高山正
之、乾正人(産経論説委員長)、渡邉惣樹(近現代史家)、近藤大介
(チャイナウォチャー)、許世偕(前台湾大使)、加瀬英明、廣瀬陽子
(慶応大学教授)、中村彰彦(直木賞作家)、門田隆将、三浦小太郎、楊
逸(芥川賞作家)の各氏。錚々たるメンバーでした。
 これを一冊にまとめて活字で残すと良いと思いますが、そういう計画は
ありますか。
    (SS子、仙台)


(宮崎正弘のコメント)いずれも話題にした中味の時局評論が半分なの
で、活字にのこすのはそれほどの意味があるとは思われません。

同じ構想を薦める人がいるのですが、無理でしょうとお答えしておりま
す。次回は9月15日、ゲストはコリアン・ウォッチャーの室谷克実氏の
予定です。
at 05:59 | Comment(0) | 番外編

2021年09月04日

◆有権者が嫌う党内のごたごた 


阿比留瑠比

 「今のような厳しい状況では(衆院を)解散できる状況ではない。新型
コロナウイルス対策が最優先だから、そんな(解散する)状況にはない」

 菅義偉首相は1日午前、首相官邸で記者団にこう述べ、9月中に解散に
踏み切り、自民党総裁選(17日告示、29日投開票)を先送りするとの観測
を否定した。

 永田町では前夜から、この観測をめぐって「殿の乱心だ」「自分のこと
だけを考えた自爆テロだ」「総裁選をやらないと、自民党は100議席減
らすぞ」などと、悲鳴と憤激の声が上がっていた。首相の否定でひとまず
事態は落ち着いたものの、騒ぎは首相に大きなダメージとなった。

 一時は解散断行に傾いたのではないかとの疑心は暗鬼を生み、首相の求
心力をそぐ。これでは、思い切って党内外で「悪役」扱いになった二階俊
博幹事長を交代させる効果も薄らぐ。

 東京都の新型コロナ新規感染者数(陽性反応者数)は10日連続で前週の
同じ曜日を下回り、減少傾向にある。にもかかわらず、8月25日の記者会
見で首相が「明かりははっきりと見え始めている」と語ったことは、いま
だに批判や揶揄(やゆ)の対象となっている。


「運がなくなって・・・」

 まるで負のスパイラルに陥ったかのようにすら見える。自民党ベテラン
議員は先日、現状についてこんな感想を漏らしていた。

 「菅さんが五輪開会式で天皇陛下の開会宣言時に座ったままだったこと
や、広島の平和記念式典のあいさつ文を読み飛ばしたこともそうだ。事務
方の段取りが悪かったことや、単なる凡ミスも菅さんの大失敗にされた。
今の菅さんは運がなくなっている。運のあるなしはおおきい」

 国のトップリーダーにまで上り詰めた首相に、政治家としての運がない
はずはないが、今は物事がうまく回っていない。

 菅内閣は日本学術会議会員任命の一部見送り、原発処理水の海洋放出決
定、歴史教科書からの「従軍慰安婦」記述削除、皇統をめぐる有識者会議
における旧皇族の養子案の初提示・・・など高く評価できる実績も上げて
いる。しかし、発信力が弱いため、うまく国民にアピールできていない。

 新型コロナ対策でも、いつの間にか政府の感染症対策分科会の専門家ば
かりが目立つようになり、政治家はその意見に追随しているように見える。

 こうした状況から、党所属議員らから「首相が選挙の顔では戦えない」
との声が続出している。だが、今日の苦境の責を、首相ばかりに負わせる
のは公平ではないだろう。


発信力弱いならば

 今は安倍晋三政権のように官邸が強く「安倍一強」「官高党低」といわ
れる状況にはないのである。首相の発信力が弱いのであれば、その意を体
して党側が補足して国民に訴え、働きかけるべきではないか。

 菅政権の成果が国民に理解、評価されていないとすれば、首相を支える
べき党側がそれを補強し、流布する行動をとってこなかったからでもある
はずである。

 29日投開票の総裁選で首相が再選されるのか、他の候補が選ばれるのか
は分からない。ただいずれにしろ、党側に総裁を本気で支え盛り立てる姿
勢がなく、内輪で文句を言い続けるばかりならば、結局、有権者にあきれ
られ、さらに忌避されることになるだろう。

 民主党の崩壊過程もそうだったが、党内のごたごたや足の引っ張り合
い、機関決定やトップの言葉に従わない姿勢は、何より有権者に嫌われる。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 
【産経ニュース】採録
 
産経ニュース【阿比留瑠比の極言御免】令和3年9月2日
     
        

         
━━━━━━━━━━━━━━━━━


◆米国に切り捨てられる韓国半導体業界            
勝又壽良


慌ててサムスントップ仮釈放もすでに手遅れ、二股外交のツケが回る=

韓国が世界に占める半導体産業の世界地図は、これから塗り替えられよう
としている。米国向けの半導体輸出が将来、米国内の生産に置き換わる可
能性と、米インテルが新半導体開発でサムスンを引き離すという情報が駆
け巡っている。この問題は韓国経済にとって重大な局面転換を意味する。
(『勝又壽良の経済時評』勝又壽良)

【関連】なぜ人権にうるさい韓国がウイグル問題に触れぬ?二番煎じの米
韓会談で文在寅は窮地に立つ=勝又壽良


プロフィール:勝又壽良(かつまた ひさよし)
元『週刊東洋経済』編集長。静岡県出身。横浜市立大学商学部卒。経済学
博士。1961年4月、東洋経済新報社編集局入社。週刊東洋経済編集長、取
締役編集局長、主幹を経て退社。東海大学教養学部教授、教養学部長を歴
任して独立。
米国、サプライチェーンづくりに本腰
米国は、米中対立に伴い半導体・レアアースなどのサプライチェーンづく
りに乗り出している。これによって、中国に依存せずに安定的供給を実現
しようという狙いだ。

このサプライチェーンづくりには、米国と同盟国が協力するので、日米韓
3ヶ国が核になる。

米国の狙いは、国内の生産能力を引き上げるべく同盟国に協力を求めて、
米国絶対優位の体制をつくることにある。さらに、日韓には中国と疎遠に
させるという副次効果を期待している。



中国封じ込めを目指しているのだ。

半導体生産で韓国2位
米国のサプライチェーンづくりの核は、半導体生産である。米国は半導体
の母国であるが、海外での生産が活発化して、国別の生産能力シェアでは
トップの座を失っている。最新データ(2019年12月)では、次のような結
果となっている。

台湾:21.6%
韓国:20.9%
日本:16.0%
中国 :3.9%
米国:12.8%
欧州:5.8%
その他:9.0%
(米IC Insghts調べ)

上記のデータは、生産企業の国籍を問うていない。中国が、米国を上回る
半導体生産能力を持っているのは、中国企業以外に他国資本の生産が加
わっていることを示す。企業別の半導体売上高では、米インテルが世界首
位(15.6%=2020年)である。

だが、インテルは米国での生産を減らして他国へ進出して生産している以
上、安全保障という観点から言えば、極めてリスキーな立場に置かれている。

米国バイデン政権が、半導体の国内生産ウエイトを上げて、「万一」の事
態に備えようというのは今回のパンデミックが大きな教訓になった。その
後の世界的な半導体不足に悩まされ、米国企業が軒並み影響を受けたこと
から、米国内での半導体増産にシフトすることになった。

台湾は、半導体生産で世界トップである。これは、TSMCという世界半導体
のファウンドリー(半導体委託生産)企業が君臨している結果である。世
界7位の米テキサス・インスツルメンツと密接な関係を持つ企業だ。台湾
が、半導体生産で世界トップというのは、中国にとって羨望の的である。

中国企業による半導体生産は、試行錯誤の状態である。中国国営の半導体
企業である紫光集団(精華大学主体)は、4回もデフォルト(不渡り)を
出して目下、裁判に付せられているほど。中台で、半導体技術の差をこれ
ほど露骨に見せつけているケースはないであろう。

中国が最近、台湾に対してしきりと軍事的な圧力を掛けている背景には、
台湾市民に独立を諦めさせて、中国と一体化するように誘導しているとの
説も出てきた。中国の狙いは、半導体技術をまんまと手に入れることだ。
中国にとっての半導体は、超重要なテーマである。

Next: 韓国経済に暗雲。なりふり構わず、服役中のサムスントップを仮釈放へ




━━━━━━━━━━━━━━━


◆ISIS ─Kの自爆テロで130名が死亡

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月28日(土曜日)
通巻第7030号  

カブー ル,ISIS ─Kの自爆テロで130名が死亡。米国 激怒
  タリバン、「彼らは米国と共通の敵。米大使館員は        
            残って欲しい」
******************************

 8月27日にカブールの空港で起きた自爆テロは多くの死傷者をだし
て、この余波で自衛隊の邦人脱出計画は白紙に戻った。C130機は邦人
一人を乗せてイスタンブールへ戻り待機している。

そもそも駐カブール日本大使館には外務省職員が不在。すでに中東に移動
している。このためJICAを中心とする邦人救出と言っても、リストも
ない。優先順位もないという大混乱。外務省の責任は極めて大きいと言える。

 退避開始から12日間で、およそ10万5000人がアフガニスタンを
離れたが、残りの外国人がどれほど居るのか、誰も掌握していない。ホワ
イトハウスならびにペンタゴンは27日の爆発は一回だけだったと訂正し
た。そのうえで、「最悪の状況が数日内におこる」と警告を発し、またカ
ブール空港は当面閉鎖された。

 タリバンは意外な声明を出した。
「米国大使館員は残って欲しい」と言い出したと言う。今後の交渉を行う
にせよ、誰と話し合えば良いのか。カタール以外の連絡チャンネルが必要
とした。

 この自爆テロによって、戦局は大きく変更した、あるいは変更に向かう。
 第一にバイデンは報復を示唆したが、犯行はタリバンの統制が及ばない
ISIS−K(イスラム国)が引き起こしたとほぼ断定された。
 第二にISは、「タリバンと米国の共通の敵」という位置づけになった。
 第三に米国への嫌がらせのための「自作自演」説が消えた。
 新しい状況のもと、次に何が起きるか?
    
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う BOOKREVIEW 書評  KREVIEW 
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スティーブ・ジョブズは革命児だったのか、夢想家だったか。
   アップルの創業者がコンピュータで世界を変えた?

  ♪
片山恭一・文。小平尚典・写真『あの日、ジョブズは』(ワック)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 アフガニスタン戦争が開始された直後、評者(宮崎)はキリギスの首都
ドシャンベに飛んだことがある。
 米国はキリギス政府と交渉し、法外な賃貸料を支払うことを条件に兵站
確保のためにアメリカ兵およそ二千名が駐屯した。ドシャンベ国際空港の
名前はマナス空港。
 撮影を終えて、市内のホテルへもどるタクシーの運転手が言った。「日
本にも米軍が駐屯しているって? 日本って独立国家じゃないのかね?」。
 本質を衝かれた筆者は、話をズラして(なぜ安保条約があるかを説明す
るのに一時間は必要だから)、逆に「マナス空港」の由来を聞いた。ド
シャンベ市内にも大きなマナスの石像がある。
民族の英雄マナスを讃える叙事詩はイリアスやラーマーヤナよりも長い。
この叙事詩(マナス)は、いまも謳われ続けていると運転手が答えた(か
なりのインテリで英語は堪能、このような知識人もキルギスでは雇用がな
いのだ)。
なるほど、マナスは「キリギスのヤマトタケル」だ。
 日本の古事記、日本書紀は戦争英雄の物語に見えるが、随所に和歌が挿
入され、神話的要素が強いため叙事詩のカテゴリーからは遠い。文学史的
な精密な区分けを無視していえば、叙情詩である。
 本書の場合、ジョブズをジーザスと並ぶ英雄としてみれば、間違いなく
叙事詩であり、ITの語彙を駆使しての現代的な作品という文脈でいえ
ば、叙情詩に近いかも知れない。ともかく不出生のカリスマを、写真家と
のコラボで描いた奇抜な作品である。
 「21世紀の最初の10年間にジョブズと彼の会社が生みだした製品
は、そのたびに『夢』の実現として熱狂的に迎え入れられてきた。ジョブ
ズもアップルも多くの人にとって夢をかなえてくれる存在だった。たしか
に夢は一部かなえられた。そして瞬く間に失われた」(212p)。
 「イエスは神を内面化したと言ってもいい。これは人間の歴史を覆すく
らいショッキングなことだった。イエスの2000年後に現れたジョブズ
は、神を手のひらサイズにしてポケット化してしまった。これもまたイエ
スに勝るとも劣らず衝撃的なことだと言える」(62p)。
 なるほど神と比肩しちゃうのだ。
 「ジョブズが面白いのは、こうしたスピリチュアルな感覚と、ときに楽
観的とも見える技術信奉が無理なく結びついていることである。アメリカ
西海岸のシリコンバレーという環境が育んだものだったのかもしれない。
コンピュータという最新の技術によって、彼は解脱や涅槃に至ろうとした
のだろうか」(42p)。
 この現代の英雄とされる人物は周囲を不幸にさせる才能にもめぐまれて
いた。最初のパートナーとの間にうまれた子を認知せずに、DNA鑑定が
でても、みとめず養育費も拒否し、裁判を続けた。
 最初のビジネスパートナーにはIPOで得た巨額から一銭も分けあたえ
なかったエゴシスト。他人の言うことに耳を貸さず、周囲にはイエスマン
しか居ない孤独。 
 まるで中国人的な性格の持ち主だった。天才にありがちな個性といえば
それだけだが、それにしてもスティーブ・ジョブズが現代の英雄だったとは!
 読後感は複雑です。
          
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS  読者之声
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1)アフガン撤退に関して「戦意のない国を米国が守るつもり
はない」といった趣旨を口にしたバイデン大統領を見て「米国は日米安保
に則って日本をちゃんと守ってくれるか?」といった意見が新聞に出ていた。
でもちょっと待てよ?と思いました。
「日本は軍事力を以って戦ってはいかん」と憲法で「命じた」のはだれ?
 それなら通常兵器はもちろんのこと、核攻撃を受けたら日本はどう戦え
というの?竹やりで戦えというの?
つまり戦意がなくても日本をアメリカは防衛する義務があるはずジャーな
い?となりましょう。・・・・
 さすれば「自ら国を守る意思のない国をアメリカは守らない」と言うな
らアメリカはまず アメリカが「(バイデンが明言したごとく)日本国憲
法は米国製であり、戦勝国が制定した法律は国際法上無効である」との大
統領声明でも今から発してはどうかと言ってみたくなりました。
さすれば日本には憲法が存在しない状態になってしまい、至急自前の憲法
を制定しなくてはなりませんから。
(SSA生)

2021年09月03日

◆尖閣諸島で「日米共同訓練」を開始せよ


櫻井よしこ


東京五輪もあと数日、卓球、体操、水泳、陸上と、応援する側も、本当に
忙しい。池江璃花子さんが女子競泳400メートルメドレーリレーを泳ぎ
きって、一緒に泳いだ選手たちと抱き合って号泣していた姿、その後は晴
れやかな笑顔になって「幸せ!」と語った姿。きっとずっと記憶に残ると
思う。

日本中が五輪で盛り上がっている間、世界と中国との対立は深まり続けて
いる。57年前、東京五輪に合わせて核実験をしたように、中国はいつも相
手国の不意を突く。「言論テレビ」は五輪の最中の7月30日、陸海空自衛
隊の元幹部を迎えて危機に陥っている尖閣と台湾を取り上げた。

元陸上幕僚長の岩田清文、元空将の織田邦男、元海将の堂下哲郎の三氏
は、いずれも軍事の専門家として台湾も尖閣も、日台両国は完全に中国の
戦略にはまっていると危惧すること頻りだった。

たとえば尖閣諸島周辺海域にはほぼ毎日、中国人民解放軍(PLA)傘下
の海警の船が侵入し続けている。海上保安庁の巡視船は口頭で退去を求め
るが、中国側は気にもしない。日本政府は、領海侵犯される度に「遺憾で
ある」と言い、尖閣諸島の施政権はわが方にあると繰り返す。

しかし国際社会の目には、日中双方の船が毎日せめぎ合っている尖閣の海
は、両国の共同管理下にあるように見えるのではないか。「尖閣問題に関
して日中間に領土問題は存在しない」と日本政府は主張するが、中国側が
尖閣海域への侵入を開始して10年以上が経ったいま、残念ながら「領土問
題は存在する」状況になっている。中国の戦略は功を奏しているのだ。

台湾情勢は日本よりはるかに厳しく、「単独では風前の灯」だ。岩田氏が
指摘した。

「台湾の窮状は空において最も顕著です。2020年10月に、台湾空軍の参謀
長がその年の1月から10月までの緊急発進の回数を発表しました。4596回
という、異常な回数でした。台湾は極度な緊張下に置かれています」

「台湾はギブアップ」

10か月で4596回は1日平均で15回以上になる。わが国にも中国機やロシア
機は接近を繰り返している。回数は年々増えており、過去5年間の平均で
見ると、中国機への緊急発進は625回に上る。航空自衛隊は毎日、1〜2回
緊急発進しているのである。たとえ1回であろうと2回であろうと、日々緊
急発進を迫られるのは戦闘機乗りにとっても航空自衛隊全体にとっても大
きな負担である。ところが台湾空軍は毎日15回だ。PLAは悪魔のような
力と執拗さで戦闘機を飛ばして、台湾を圧迫する。そこで何が起きている
か。岩田氏が続けた。

「台湾空軍が音を上げたのです。パイロットは緊張の毎日で心身共にもち
ません。空軍としては機体の整備も十分にできない。燃料代もバカになら
ない。そこでやむなく緊急発進はかけないというところに落ちついたのです」

中国軍機の接近に対して台湾空軍が緊急発進をかけなくなったということ
は、軍事上どういう意味があるのか。織田氏が説明した。

「台湾は平時の対領空侵犯措置をギブアップしたということです。これで
は台湾空軍は訓練もできません。事故もあり得るし、機体整備の必要性も
あるということで、台湾軍機を(空へ)上げていないのですが、はっきり
言って敗北です」

平時の領空主権は国際法上絶対的であり排他的である。たとえばトルコ政
府は15年11月、ロシア軍機を撃墜した。トルコ、ロシア両国は戦争状態に
あるわけではなく、両国関係は平時のものであった。ところが、ロシア軍
機はシリアに対する空爆を開始、トルコ領空を侵犯し始めた。トルコ側は
領空侵犯機に5分間で10回の警告を発した。それでもロシア機が従わな
かったためにトルコ側は国際法に基づいて撃墜した。

プーチン大統領は激怒し、7か月後、トルコ側が「深い哀悼の意」を表明
して、事件は決着した。要は、トルコには国際社会からもロシアからも報
復はなかったということだ。

「領空主権という絶対的主権を持っているのが国家なのです。それを守ら
なければ国家ではないのです。台湾が自分たちは国家だと考えるのであれ
ば、ここは苦しくても続けなければならないと思います」

織田氏が台湾の現状を厳しく指摘するのは、領空主権を守ることの重要性
を骨身にしみて知っているからであろう。氏は35年間、戦闘機のパイロッ
トとしてスクランブル発進も含め、日本の空を守ってきた。日本上空に向
かってくる中国軍機は全てミサイルという実弾を搭載している。当然自衛
隊機も同様に武装している。制空権を奪われれば、海でも陸でも勝目はな
くなる。国の運命を担って日々領空を守るために、国際法に厳密に従いつ
つ、決して相手につけ入る隙を与えないように実弾装備で構え続けた織田
氏の指摘を心に刻みたい。

日米両軍の結束を強調

空自機は、中国軍機が「上がった」という情報を掴んだら、即時緊急発進
して中国軍機よりも先に尖閣上空に到着する。

「我々がそこに先にいれば、中国軍機は入って来れませんから」と織田氏。

日米両国は台湾(台湾海峡)の安定と平和を守ると国際社会に向けて公約
した。中国が台湾を押さえれば、台湾海峡は日本の瀬戸内海のような形で
中国の内海となる。日本のタンカーや貨物船が自由に通ることもかなわな
くなるだろう。南シナ海への展開も難しくなり、日本はまさに危機に陥
る。台湾と尖閣・沖縄さらに日本は、すべて一体と考えなければならない
のだ。

クリミア半島や南シナ海の島々の例からも、領土は奪ってしまった方が勝
ちなのだ。領土が奪われた時は被害国も国際社会も声を上げるが、暫く時
間が過ぎると、やがて皆、黙ってしまう。奪った側は実効支配の実績を積
み重ねていけばよいだけだ。だから、領土は決して奪われてはならない。

いま、尖閣で中国が手を出さないのは、米軍と事を構えたくないからだ。
しかし一旦、有事となれば、必ずこちらが守り通せるともいえない状況が
ある。どうするのか。日米の結束と力を中国に見せつけなければならな
い。ひとつの方法として、8つの尖閣の島のひとつ、久場島を日米両軍が
共同訓練の場として活用する手がある。

久場島には高い山はなく、平地が広がっている。米軍はずっと同島で軍事
訓練をしていた。が、1978年に米国務省が久場島での軍事訓練を凍結し
た。理由は79年1月に米国が中国と国交を正常化すると決定したからだ。

いま、その凍結を解くよう、米国を説得するのがよい。台湾海峡の平和と
安全にコミットした菅義偉首相は、尖閣を守り通すためにも、日米両軍の
結束を強調してみせることで、自らの約束を果たせるはずだ。

『週刊新潮』 2021年8月12・19日合併号
日本ルネッサンス 第962回


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◆「常在戦場/76金欠習近平の金持ち叩きが始まった」

          “シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/360(2021/8/30/月】習近平式の“文革2.0”が始
まったが、彼はトウ小平の「改革開放経済」の全面否定、毛沢東の「共産
主義統制=節約閉塞経済」への復帰を目指しているかのようだ。

毛沢東は1957年の反右派闘争(経済自由化を求める反体制派狩り)発動の
直前に、経済建設が思うように進まないのは汚職や浪費のせいだとして、
こう懸念を示している

「現在、我々の多くの要員の間に、大衆と苦楽を共にすることを望まず、
個人的な名誉や利益をとやかく言いたがる危険な傾向が芽生えている。こ
れは非常に良くない。我々は増産・節約運動の中で、機関を簡素化し、幹
部を下部に降ろし、かなり多くの幹部を生産面に戻すことを要求している
が、これはこうした危険な傾向を克服する方法の一つである」

<1957年6月8日、毛沢東は人民日報で「少数の右派分子が共産党の整風を
助ける名目で、共産党と労働者階級の指導権に挑戦し、はなはだしきに
至っては、公然と共産党に“下野しろ”とわめいている」と批判。10月15
日、党中央は「右派分子を決める基準」通知を出し、1958年には55万人の
右派が辺境への労働改造や失職などの憂き目に遭い、あるいは死亡した>
(WIKI)

我らが習近平はそれを真似ている。石平氏の論稿「高所得層は不合理故に
収奪せよ――習近平政権の危うい『劫富済貧革命』」現代ビジネス2021/8
/27から。

<経済成長に伴う貧富の格差の拡大を是正し、「共同富裕社会」の実現を
目指すのは良いことであって社会全体の安定にもつながる「善政」であろう。

問題はむしろ、どのようにして「共同富裕」を達成するのかである。人民
日報の公式発表から見れば、習政権の考える「共同富裕」の達成手法は実
は、共産党政権ならではの危ういものである。

例えば、貧富の格差是正の手段として「第一次分配」「第二次分配」と並
んで、「第三次分配」が言及された。

普通の市場経済においては、投資者・生産者がその投資と生産活動の代償
として利益を上げて所得を得るのは「第一次分配」であって、政府が企業
や個人から税金を徴収して社会全体の福祉に当てるは「第二次分配」である。

しかし習政権の提唱する「第三次分配」となると、それは当然、通常の税
収・社会福祉事業以外の政治的手段を使って富の再分配を図ることとなろ
う。その具体的なやり方として会議の発表記事は次のような重要なことを
述べている。

「不法収入を断固として取り締まり、不合理収入を整理・規制することに
よって、収入分配の秩序を立て直す」「高収入層に対する規制と調節を強
化させ、高収入を合理的に調節し、高収入層個人と企業が社会により多く
報うように誘導しそれを促す」と。

ここに出てくるのは「収入」というキーワードであって、ポイントとなっ
ているのは「高収入層」、たくさん儲かっている人々のことである。彼ら
こそは、習近平流の「共同富裕社会達成」のための政府手段の標的となろう。

注目すべきなのは、こうした高収入層に対しては、その「不法収入を断固
として取り締まり、不合理収入を整理・規制する」という表現である。
「不法収入」ならその意味するところは明確であろう。不法な手段で得た
収入や、脱税によって増やした収入などがそれである。問題は「不合理収
入」とは何かだ。

「不合理収入」はここでは「不法収入」と別々にされているから、中央会
議のいう「不合理収入」は当然「不法収入」に当たらない。つまり、合法
的な収入であってもそれが「不合理収入」であれば、政府による「整理・
規制」の対象となるのである。

しかし一体どういう収入が「不合理収入」なのか。それに対する厳密な法
的規定は当然ない。結局のところ政府が「不合理」だと認定すればそれは
すなわち「不合理収入」となるのである。ここまで来たら、習近平政権の
やろうとしていることはもはや明々白々である。

国中の高収入層を標的にし、彼らの得た不法収入を取締りによって没収す
るのと同時に、高収入層が合法的な手段で得た正当的な収入に対しても、
政権はそれを「不合理収入」だと勝手に認定した上で、政治的手段を用い
てそれを収奪するのである。

中国では昔から「劫富済貧」という思想があって、金持ちを脅かしてその
財産を奪い、貧民に分配して救済する、という意味合いである。

近代以前、歴代の王朝時代の農民一揆や政治的反乱は往々にしてこれをス
ローガンに掲げて民衆の支持を取り付けようとしていた。実は当の中国共
産党も、党設立の当時からこの思想を旗印にして「革命」を起こして政権
奪取に成功したという歴史がある。

政権樹立後の毛沢東時代、中国共産党はやはり「劫富済貧」をモードとし
た社会主義経済体制を作り上げて、効率の悪い経済運営を行っていたが、
やがてトウ小平の時代になると、政権が「先富論」を持ち出して瀕死の中
国経済に活力をもたらし、それが今までの高度成長につながったわけである。

しかし今、政治運営とイデオロギーの面で毛沢東時代への逆戻りを進めて
いる習近平政権の下では、高収入層を標的にした現代版の「劫富済貧革
命」は再び起こされようとしている。

今後、いわば「不合理高収入の整理・調節」という大義名分の下では、中
国の中央政府とその各級の地方政府があらゆる名目・口実を用いて、高収
入層に対する「上納金」や「寄附金」の強要、罰金の乱発などの手段で、
高収入層・富裕層に対する劫奪が常態化していくのであろう。

そうするとことによって習政権は、中央政府と各級地方政府の悪化してい
る財政状況を改善するのと同時に、裾の広い貧困層・一般平民からの支持
を取り付けるという「一石二鳥」の政策効果を得ることができる。

そういえば今年に入ってから、アリババなどの大企業に対して巨額な罰金
を課することは中国政府の慣用手段の一つとさえなっているが、どうやら
今後において、収奪の標的は企業にとどまらず、幅広い富裕層全体に拡大
していく勢いである。

しかし、世紀の蛮行ともいうべきこのような「劫富済貧革命」は短期的に
習政権に莫大な利益をもたらすことがあっても、長期的に見れば、それは
むしろ多くの投資者や経営者からやる気を奪うことによって中国経済の活
力を削ぐこととなろう。

現に「劫富済貧」的な社会主義政策を実施した毛沢東時代、中国経済はど
ん底に陥っていて、中国は当時の世界の最貧国家の一つに成り下がっている。

内政・外交を問わずにして、習近平政権のやっている政策の大半は実は、
中国自身の首をしめているのである>

劫富済貧の「劫/ごう」は「おびやかす。おどす。かすめる」の意、劫掠
(ごうりゃく)は脅して奪い取ること。「中国近代の反体制的秘密結社
“青幇”“紅幇”。その最も特色あるスローガンは劫富済貧(富者を劫掠して
貧者を救済する)である」(世界大百科事典)。

中共は元々がゴロツキを駆り集めた山賊みたいなものだから「劫奪」「劫
盗」「劫掠」はDNA。貧すれば鈍する、「貧乏になると愚かで馬鹿な行動
をする人になり得る」(weblio)は世の倣い、ユスリタカリも芸のうち、
習近平は先祖返りしたわけだ。毛沢東原理主義!

思い出すなあ、「贅沢は敵だ、欲しがりません勝つまでは」・・・真綿で
首を締める包囲網は効き目がある。歴史は繰り返す、一度目は悲劇として
二度目は喜劇として。

悲劇か喜劇かは分からないが、習近平一派を駆逐しないと14億の民は地獄
行きの「苦難の行軍」を強いられることになる。プーチン・ロシアだって
自国の十倍の支那人が国境を突破して逃げてきたら、1900年の「アムール
河の虐殺」を再演せざるを得なくなるだろう。

中国専門家で元英国外交官のガーサイド (Roger Garside)氏は今春『
中国クーデター :自由への大飛躍(China Coup: The Great Leap to
Freedom)』を上梓したという。中共軍も銭ゲバ拝金教の利権集団だから
クーデターはあり得ない話だろうし、林彪も毛沢東に睨まれ、暗殺・クー
デターに失敗し、空路でソ連逃亡の途次、墜落事故死した(らしい)か
ら、西側諸国が中共軍に期待するのは無理筋。

やはり対中包囲戦で干上がらせて自滅を待つしかないのだろうか。小生
が先に昇天しそうだ。

         
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◆CIA長官、極秘にカブール入り

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月25日(水曜日)弐
通巻第7027号  

 CIA長官、極秘にカブール入り。タリバン最高幹部と会談か『ワシン
トン・ポスト』が速報。CIAは沈黙

 8月23日に、CIAのウィリアム・バーンズ長官が極秘にカブールへ
入り、タリバン最高幹部のバラダルと面談したと『ワシントン・ポスト』
((8月24日)が伝えた
 CIAは否定も肯定もしておらず、確認は取れていないが、世界のメ
ディアは大騒ぎをしている。

 
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2266回】      
 ─英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港148)

     △
 周囲は普段は見たこともない老若男女が大騒ぎ。しかも、それがワンサ
カといるわけだから、2人が緊張しないわけはない。その緊張ぶりが繋い
だ手から伝わってくるようだった。人混みをかき分けながら第六劇場へ。

 劇場とは言うものの、芝居小屋と呼ぶに相応しい侘しげな佇まい。入
り口にドアがあるわけではなく、外から中は丸見え。だから立ち見を我慢
しさえすれば、無料で芝居を見ることが出来る。スルッと中に入って最後
列の椅子に座ってしまえば、タダで舞台が楽しめる。誰といって咎め立て
する者はいない。なんとも鷹揚で長閑な時代だった
もっとも、入場客の大部分が京劇なんぞに興味があろうはずもないから、
入り口に立ち止まってもヒヤカシ程度で立ち去る。カネまで払って第六劇
場に入れあげるような「戯迷(しばいくるい)」は、当時の香港でも、や
はり余ほどのモノズキであったに違いない。

 程なく、晴れて戯迷の仲間入り、いや見習い扱いを受け、観劇三昧の
日々を送ることなったわけだ。事実、京劇にはまり、夜の?園通いが日常
化するようになると、第一日文の学生などを含め、周囲の誰からも奇異の
目を向けら、誰の顔からも「モノズキにも程がある」といった雰囲気が伝
わってくるようだった。だが、この道だけは止められない。

  第六劇場に戻る。
入り口の右手に置かれた縦横1.5mで高さが2mほどの小屋が切符売り場
だった。その中にオッサンが座席表を客の方に向けて座っている。客が望
みの座席を指さすと、手にしたチビた赤鉛筆で座席表に印をした後、切符
に座席番号を書き込み渡してくれる。ここで忘れてならないのは、演目の
予定と役者名が記された「戯単」を受け取ること。それというのも戯単は
芝居を楽しむ上での最良の手引きだからだ。いずれ細かく論じてみたい。

かくて切符と戯単を手に入場するが、場内案内などいるわけがないから
自分で座席を探す。 
 もっとも足繁く通うようになると、最前列の舞台に向かった右から3番
目(2番目?)の席が定席となった。そこでオッサンはこちらの顔を認め
ると即座に座席表に印し、黙って切符を渡してくれるようになった。1年
ほど通う頃には「自己人(なかま)」と認められたのか、晴れて顔パス待
遇に昇格していた。

 第六劇場の構造を簡単に記すと、土間はコンクリートの打ちっぱなし
で、客席は舞台に向かって緩い下り勾配だった。中央の通路を挟んで両側
に、坐る部分が折りたためる木製の安っぽい椅子が片側6、7席ほど。小
屋全体では満席で300人ほどになろうか。

 じつは京劇を含む中国の伝統芝居は、基本的には大道具は使わない。
椅子に机に小道具、それに役者の五体の動きと場面(おはやし)の音だけ
で、ありとあらゆる情景を舞台の上に描き出してしまう。
取り立てて大きな舞台は必要ない。だから第六劇場のような小ぶりの舞台
であっても、無限の空間を描き出せる。第六劇場では役者の息づかいが客
席最前列の客には皮膚感覚で堪能出来た。芝居をライブで楽しむには手ご
ろな規模の小屋だった。

 とはいうものの、板を打ち付けただけの壁で、なんの装飾もない。夏は
暖房で冬は冷房だから、とてもじゃないが快適とは程遠い。天井に大型扇
風機が設置されているが、これが役に立たない。そんな時は戯迷仲間の誰
かが冷えたビールを持ち込んで、銘々に紙コップを渡し、幕間にグビーツ
と喉を潤す。

冬は寒い。建て付けの悪い老朽化した木造建築だけに、方々の隙間から
冷たい風が吹き込、み、うちっ放しのコンクリートの床からの冷気が靴底
に伝わり、やがて体全体を冷やしてしまう。
だが舞台に集中するから首から上は熱い。すると頃合いを見計らって、戯
迷仲間の誰かが第六劇場隣の客家料理レストランに行って、熱燗の紹興酒
を持ち帰って仲間に振る舞ってくれる。
最前列で京劇を楽しみながらの紹興酒。至福中の至福の時だ。
     
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
読者之声
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(読者の声1)随分前でしたが、貴誌がフィリピンの次期大統領選挙をめ
ぐって、パッキオ(ボクシング世界チャンピオン)も出馬するし、ドゥテ
ルテ大統領は長女(ダバオ市長)を立候補させ、自分は副大統領で、事実
上の院政をひく可能性が高いと予測されていました。
24、ドゥテルテ大統領は、正式に「次は『副大統領』に立候 補する」
と表明しています。プーチンが大統領から首相となり、また大統 領とな
り、憲法改正で先の先まで居座るように、ドゥテルテ大統領も同じ 手口
でのぞむというわけですね。(DS生、さいたま市)


(宮崎正弘のコメント)ただし、フィリピンの選挙制度では大統領、副大
統領のチケットで臨むというアメリカ式ではなく、大統領と副大統領は
別々の選挙(投票日は同じ)です。

 政治の世界は一寸先が闇、長女は健康問題を抱えており、大統領はパッ
キオ、副がドゥテルテという、アンバランス政権となる可能性も0・5%
ほどあります。
      

2021年09月02日

◆米軍がアフガンから完全撤退


Andy Chang

AC通信 No.858 (2021/08/30)
AC 論説No.858 

2時間半前のアメリカ東部時間午後5時に国務省がアフガンの米軍が完全
に撤退したと報告し、間も
なくブリンケン国務長官から発表があるとされたが、発表は2時間遅れの
午後7時に延期された。

ブリンケン国務長官の発表までに明らかになのは、バイデンがタリバンと
の交渉で約束した8月31日
までにアフガンから完全に撤退することを実行したこと、アフガンに残留
しているアメリカ人が多数い
るが実際の残留米人の数は発表していないことだった。撤退が完了するま
でに12万2千人を国外に輸送
したと発表しているが、国外に脱出したアメリカ国民の数は発表されてい
ない。
バイデン大統領は明日になってから記者会見を行う。

ブリンケン国務長官は午後7時きっかりにテレビに出て15分の発表を行
なった。この発表は国務院の
記者会見室で行われたと思えるが、15分の発表の間に彼の目は一所を見
つめたままでだったので、彼
はテレプロンプターを一字一句間違いなく読み上げていたことがハッキリ
していた。

ブリンケン長官はこのあとアメリカの政策は以下の七点に絞られるとした:
(1)米国はアフガンのタリバン新政権との外交交渉を開始する。この交
渉はゼロから再出発となる。
(2)アフガンに居残っている米国国民の脱出に努める。アフガンに居
残っている人数と詳細は不明。
(3)アフガンにいる、アメリカに協力したアフガン国民の安全に尽力する。
(4)アフガンに残留している諸外国の人員の無事国外退出に尽力する。
(5)アフガンを世界中に蔓延るテロの中心にさせない。タリバンと交渉
してテロ行為を防ぐ。
(6)アフがん国民の安全を守る。食料やコロナワクチン、薬品などの補
給に尽力する。
(7)アメリカと国交のある世界諸国との交流と外交の維持に努力する。

ブリンケン国務長官は15分のテレプロンプター読み上げのあと記者の質問
に一切返答せず退出した。
このあと様々な意見、コメントがあったが、特に注意されたのは(5)の
タリバン政権のアフガンが世
界のテロ中心とならないという事だった。アメリカとタリバン政権の交渉
はゼロから終発する。アフガ
ンにはアメリカの情報員がいないし親米アフガン人も居ないからテロの情
報はゼロである。新しく交渉
を始めるにしても信頼できる情報がないし、これまで敵だったタリバンと
米国がお互いに信頼するはず
もない。明日のバイデン記者会見はアフガン撤退は既定の方針で成功だっ
たと述べるに違いない。米国
の史上最悪の敗北だったことは誰でもわかっている。

=======  AC 通信  =====   AC通信   =====
AC通信は転載自由です。
マグマグAC通信の登録は http://www.mag2.com/m/0001690065.html



          
━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◆文政権批判は「言論仲裁法」で封殺へ           
勝又壽良


韓国を襲う中国減速・債務急増・人口急減の三重苦

韓国経済はいつまで保つだろうか。中国減速・債務急増・人口急減の三重
苦に見舞われるなか、不思議なことに、政府は何らの見解も示さず傍観し
ています。さらには言論弾圧法とも言える「言論仲裁法案」が成立間近と
なっており、文在寅政権の「亡国政治」が加速しています。(『勝又壽良
の経済時評』勝又壽良)

プロフィール:勝又壽良(かつまた ひさよし)
元『週刊東洋経済』編集長。静岡県出身。横浜市立大学商学部卒。経済学
博士。1961年4月、東洋経済新報社編集局入社。週刊東洋経済編集長、取
締役編集局長、主幹を経て退社。東海大学教養学部教授、教養学部長を歴
任して独立

その典型例が、きょう8月30日に国会で成立予定の「言論仲裁法案」であ
る(※編注:原稿執筆時点2021年8月30日。予定されていた国会本会議での
採決は、野党の反発により、9月以降に延期される見通しとなっていま
す)。言論機関の報道を、「フェイクニュース」と「虚偽情報」として訴
えることができるという法案である。最終的に裁判所が裁くものの、報道
に当る記者が訴えられるという状況下で、報道活動の萎縮化は避けられない。

世界中の報道機関が、この「言論仲裁法案」を、民主主義の原則にもとる
と反対の意志を表明している。文大統領は、こうした内外の反対にも関わ
らず、沈黙という形で「賛成の意」を表している。「人権弁護士」文在寅
(ムン・ジェイン)が、最高権力者になって豹変した姿を見せつけている
のだ。韓国民主主義と言っても、この程度の底の浅さを示している。

韓国知識人は、韓国の道徳性を自慢しており、返す刀で日本の「不道徳
性」をなじっている。最近では、日本に対して「悪しきサマリア人」とま
で罵倒する始末だ。ここまで、自国の優越感を誇るのであれば、「言論弾
圧法」と言える「言論仲裁法案」阻止に全力を挙げて、「悪しきサマリア
人」である日本から手を叩かれて喜ばれることを避けるべきである。

人口減は「南北統一」で解決か
韓国現政権を担う進歩派の実態は、欧米の進歩派と内容が全く異なる民族
派である。南北統一が最大目標である。そのためには、現政権の進歩派が
継続しなければならない。そこで「言論仲裁法案」なる言論弾圧法が必要
になる。現政権を批判する報道を禁じて、来年3月の大統領選で勝利を得
ることが、絶対要件になってきた。今年の二大市長選で、野党候補に大差
で敗れている。世論調査でも芳しい結果が出ていないのだ。

韓国進歩派が、韓国の人口対策についてほとんど無策であるのは、将来の
北朝鮮との合併を目論んでいる結果と見られる。

南北統一を前提にすると、人口は次のような規模(2020年現在)になる。
南北朝鮮7,756万人(韓国5,178万人・北朝鮮2,578万人)と英・独・仏並
みだ。

ドイツ:8,324万人
南北朝鮮:7,756万人
フランス:6,739万人
イギリス:6,721万人

韓国進歩派は、こうした取らぬたぬきの皮算用をしているので、足元を脅
かしてきた出生減に対して、平然としているものと思われる。

人口対策に代わって登場しているのが、言論弾圧法であろう。これをテコ
にして、韓国と北朝鮮の合併を目論んでいるに違いない。

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重苦へ
         


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◆異常音はマイクロ波エネルギーか

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月26日(木曜日)
通巻第7028号  
 ハバナ症 候群がハリス副大統領アジア歴訪中に発生
  異常音はマイクロ波エネルギーか、パルス状高周波
  エネルギーか
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 最初に確認されたのは2016年、キューバの首都ハバナの米国大使館
だった。
 異常な音に悩まされ、頭痛、めまい、記憶喪失などを訴える館員が続出
し、「これはキューバの嫌がらせであり、背後にロシアの特殊部隊があ
る」などと言われた。
 ジャーナリズムは『ハバナ・シンドローム』と命名した。

『TIME』が大きく特集したので、甲高い異様な音楽音、神経を逆なで
するような高音はキューバのアメリカ人への嫌がらせかと云々された。
キューバは革命家チェ・ゲバラの肖像があちこちに掲げられているが、辻
辻では楽団が演奏してチップで食べているという陽気な国でもある。

 カマラ・ハリス副大統領一行は、8月24日、リー・シェンロン(シン
ガポール)首相との会談をこなし、ベトナムへ向かう予定だった。フライ
トは数時間遅れた。随行員がハバナ症候群を訴えて、特別機の出発を遅ら
せたからだ。ブリンケン国務長官はワシントンで記者団に『原因は全く分
からない』と述べた。

 それにしてもカマラ・ハリス副大統領は、アフガン政府陥落という、こ
の微妙な時期に、なぜシンガポール、ベトナムを歴訪しているのか。

 南シナ海のおける中国軍の脅威を目のあたりにして、シンガポール、ベ
トナムはより一層アメリカを頼りにするはずと、中国包囲網の形成を強化
する外交目的があった。
 ハリスの演説の常套句は「アメリカの永続的関与」だった。しかし、こ
のアメリカの姿勢はどれほど真剣に受け止められたのか。

 シンガポールでハリス副大統領は「南シナ海における中国海軍の展開は
明らかな脅威」とかたり、またベトナムではグエン・スアン・フック国家
主席、アイン・スアン副主席(女性)と会談し「中国に国連海洋条約
(UNCLOS)を遵守するよう求める」などと発言した。

 アフガニスタンにおける米軍の無様な撤退を日々目撃しているときだけ
に各国首脳の反応には米国への信頼感の表明はなかった。
 カマラ・ハリス副大統領のアジア歴訪はバイデン名代の趣があるが、現
地紙の反応を見る限り、外交的意義の薄い、単なる挨拶回りていどにしか
受け取られていないようだ。

 ところで、ハリスの米国内における人気度だが、バイデンとどっこい
どっこいで、30%台から左翼系でカリフォルニアの世論調査機関でも
48%程度。次期大統領候補としては絶望的なほどに低いとされる。

 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ★アンディ・
チャンのアメリカ通信  ★アンディ・チャンのアメリカ通信 
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アフガンの次は台湾か
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 世界の歴史に残るアフガンの撤退に大失敗をやらかしたバイデンは、そ
の後の記者会見でも続けて自己弁護と嘘の陳述を繰り返したが、今では彼
の信用度は限りなくゼロである。アフガンの次は台湾じゃないかと誰もが
言い出している。
 中国は米国は頼りにならぬ、米国は台湾を捨てる、台湾は自力防衛がで
きないと宣伝している。米国国務省はバイデンが大失敗を犯した後、米国
が台湾を放棄することは絶対にないと言明した。台湾は自力で防衛でき
る。攻撃されたら中国に壊滅的な攻撃、例えば三峡ダムを破壊すると言
う。これほどの国辱を犯したにも拘らず、バイデンとサヨク政治家はアフ
ガンに取り残された外国人の安否と脱出について一言も言及していない。
諸国は米国を信用できなくなったのである。
 アフガンの次は台湾だと言われている。バイデンの無責任な態度で台湾
の安否が心配になる。多くの人が台湾の将来についてさまざまな予想を述
べている。将来のことは誰もわからないが、私なりに台湾の将来について
米中台の三方面から分析してみよう。
 米国:バイデンは「アフガンの為に我々の血を流すことはしない」と
言ったから台湾の為に血を流すことも拒否するかもしれない。バイデンの
戦略顧問、Jake Sullivanは嘗てヒラリーの選挙参謀をしていた2016年に
中国が保有している1.14兆ドルの米国債と引き換えに台湾を放棄しよう
と提案してヒラリーが良い意見だと言ったことがあった。
ヒラリーが当選しなかったので台湾、東南アジアは救われたのかもしれな
い。でもアメリカの政治はそれほどクリントン、オバマやバイデンに左右
されるはずがない。
 米国では反戦気分が民間にみなぎっているが、サリバンのようなサヨク
の意見(陰謀)は別として米国が台湾を放棄することはまず絶対にない。
中国が台湾を併呑すれば米国は太平洋防衛線をグアムとハワイまで引き下
げ、アジア諸国との同盟関係を失い、日本、韓国も中国の脅威に晒され
る。中東は中国の一帯一路が欧州まで伸びて中国覇権が完成する。
つまり台湾を放棄することはアメリカが世界のリーダーから転落し、パッ
クスアメリカーナが崩壊することだ。台湾の地位はそれほど重要なのだ。


 ▼米議会とペンタゴンは台湾重視に傾斜しているが。。

 中国:台湾は中国の派遣進出にとって非常に重要だから中国はどうして
も台湾を併呑したい。だがバイデンのアフガン失策で台湾が危なくなった
のではなく、国会とペンタゴンはこれまで以上に台湾を重視するように
なった。
中共が下手に台湾を攻撃したら大きな戦争になるかもしれず、小さな紛争
を起こしても台湾と米国の手痛い反撃をうけるだろう。中国は台湾を併呑
するためさまざまな戦略を考慮しているはずだが、ひとまず先に台湾海峡
で小さな紛争を起こして米国の出方を見ると思われる。
 武力で台湾を攻略して台湾の経済基礎を破壊するようなことはせず、メ
ディアの宣伝と台湾にいる親中派の籠絡などが主要戦略となるだろう。
武力で台湾を攻撃すれば大きな戦争となって米国、日本の他に英国、オー
ストラリアなども参戦する。中国が大戦争で勝てる見込みはない。
武力よりも宣伝の方が効果がある。アメリカは頼りにならない、台湾の為
にアメリカ人の血を流すことはない、台湾は地力防衛ができないと宣伝し
て台湾人を恫喝する。その上で台湾内部の親中派を籠絡し買収する。
台湾を籠絡するだけでなく諸外国に働きかけて台湾を孤立させる。これな
らあまり金がかからないし米国も干渉できない。軍艦を使って海上封鎖や
大量の漁船を台湾海峡の中間線まで接近させるなども戦略の一つだろう。
台湾の漁船を拿捕してアメリカの反応を見るのも一つの方法だ。

 台湾:台湾は中国の領土ではない。台湾人の90%は反中国である。
中国の武力侵略が成功しても民衆の反抗が続くから兵隊が上陸し占領して
も補給が続かないし米国も黙っているはずがない。
そこまでやれば日本や英国も援軍を送るだろう。武力で台湾に侵入しても
台湾人の反抗はどこまでも続く。それよりメディア宣伝で台湾民衆の反中
国意識と戦意を削ぐ方が安上がりだ。
台湾を武力で併呑するのは難しいが台湾には親中派がいる。外省人、国民
党上層部、軍の上層部の他に中華統一促進党と呼ぶ台湾最大の黒社会グ
ループがいる。中共が武力攻撃すれば内応するゲリラが内応する可能性が
高い。
つまり台湾内部の親中派はアフガン国内のタリバンみたいなものだ。いつ
内乱を起こすかわからない。

 国民党上層部には馬英九、朱立倫などの親中派がいる。彼らは今でも
「92共識」と呼ぶ台湾と中国は同宗同族だと言って中共と媾和条約を結
ぶことを主張している。媾和論とは「香港方式の台湾併呑」であるから台
湾人は大反対だが、中国の宣伝と恫喝に内応して媾和論を唱える親中派が
出てくるだろう。
 蔡英文総統は台湾は米軍に頼らず自衛するべきだと言ったが、台湾が
「中華民国」の国名を維持し続ける限り中国の圧力が絶えない。
中国は台湾が独立すれば直ちに攻撃すると恫喝している。台湾独立を主張
する民意が不十分である上に政党の民進党が反対する。これが現状である。
台湾が独立するには米国をはじめ世界各国が台湾を独立国と認めてからよ
うやく現実となる。

▼台湾の軍隊は戦えるか?

台湾は徴兵制から募兵制になったので90%の兵隊が台湾人の兵士になっ
た。彼らの訓練の程度や士気、戦闘能力と祖国防衛の決心がどれほどかは
未知数である。
軍の最上層部は今でも外省人だし海軍には青幇の分子が多く、台湾の青幇
は中国の青幇と繋がっている。民間にも竹聯幇、統一促進党などがいる。
 台湾の軍隊は戦えるかという疑問の他に、米国はどこまで台湾の軍隊を
信用しているかという問題もある。
米国はこの数年の間に台湾に最新式武器を提供してきた。だが米国は台湾
に提供した戦闘機を操縦して中共に寝返った事件や、最新情報を中共に
売った上級将校がいたことも忘れていない
つまり米国は台湾に最新軍備を提供しても米軍兵士の血を流すことはしな
いと思う。第7艦隊が台湾を防衛するに違いはないが陸軍は派遣しないは
ずだ。
 以上が米中台の三方面から見た現状分析だが単なる私論として諸氏の参
考にしたい。
         アンディ・チャン氏は在米評論家)
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
読者之声
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(読者の声1)ワクチンですが、この全世界的な壮大な実験、素晴らしい
人間の英知だと思います。失敗に終わるかもしれませんが、それでもいい
と思います。
 私たちのDNAは、内在性ウイルス様配列など、いろんなものの寄せ集め
で、今も、どんどん変わって行っている!遺伝子を組み替えようとする勢
力はいくらでもあって、逆転写酵素を持ったレトロウイルス、染色体上を
動き回って、あっちこっちにくっつくトランスポゾンなどなど。
細胞に入り込んで、影響を与えようとするプラスミド。ミトコンドリアや
葉緑体も、その仲間ですよね。
だから、今回のちっぽけなRNAなど、取るに足りないと思うんですが。私
たち人間の遺伝子が、未来永劫今のままでいられるわけがない! だか
ら、遺伝子組み換えなど、どんどん研究しておかないと、いざというとき
に間に合わない。
危険だと言って止めてしまっても、どこかの国がどんどんやってしまう。
ニュートリノで日本に先を越されたアメリカは、国の威信をかけて重力波
検出装置を、莫大な予算をかけて作りました。30キロの構造物を2本っ
て!宇宙から飛んでくる、ブラックホール通しの衝突だったか、超新星爆
発だったか?
重力子「グラビトン」が見つかって、それが操作できるようになれば、す
ごいことになりますよね。
素粒子の研究が進めば、今は知られていない、目に見えない力などもわ
かってくるかもしれません。
私には眼球がありませんので、あっちこっちを見て歩くことがしにくいで
すから、宮崎先生のご著書は、本当に楽しいです。写真や地図が見えたら
もっと楽しいだろうと思いますが。死んだら、自由になって、未来の発展
を見て回れるんじゃないかと楽しみにしているのですが、甘いかな?
生前の行いが悪いので、地獄に長期間留め置かれて、晴れて自由になれる
ことがあったとしても、すでに人間が滅びていたりしますかね。(TT生)

 ♪
(読者の声2)25日のフロントジャパン(有識者会議と継体天皇の謎)
は見応えがありました。ホスト役の葛城奈海さんの「回天」の話も非常に
哀切で、涙がでました。
 左翼学者が正統性を議論する継体天皇のことですが、宮崎さんは現地に
実際に行かれた経験から繰り出す継体天皇の知られざる戦略は、初めて聞
く話ばかりで、目から鱗の連続でした。歴史学者のありきたりな解説を一
気に粉砕するような快論でした。
こんな重要な解説を、ミニテレビだけでなさるのは勿体ないと思いまし
た。また古志国の続きをなさると予告されておられましたが、それは何時
でしょうか? 楽しみです。
   (TY生、茨城)


(宮崎正弘のコメント)継体天皇の謎に関しての拙論は、9月1日発売の
『正論』です。単行本「古志国の謎」は11月刊行予定です。
また古志を従えた大和朝廷が東北蝦夷を討つ話で、各地に残る城柵紀行で
すが、9月22日のフロントジャパン番組の予定です。

  ♪
(読者の声3)貴誌によれば、お住まいの文京区、新宿でガス供給がと
まったとか。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210824/k10013220871000.html
 都市ガスはプロパンと違って、その場で交換できないですから、地域全
体が痲痺します。非常食を配布したり、銭湯は無料開放、コンロ貸し出し
とか、災害並みの報道がでていますが、恢復されたのでしょうか?
   (DF生、茨城)

(宮崎正弘のコメント)土曜の夕方から昨晩(25日)まで拙宅もガス不
通でした。ようやく新宿区の半分と文京区の四分の三ほどが恢復しており
ますが、まだ工事中の地区があります。附近の飲食店は殆どが強制的な休
業となりました。都市ガスの脆弱性が露呈したわけです。
 東京ガスは本隊、下請け、孫請けに警備会社を総動員、あたり全域はい
まも24時間、徹夜の作業が続き、工事車両と点滅看板。その機動力の迅
速さには感心したりしています。災害時の救援活動も日本ではたしかに機
動力があり、後方支援は確保されているようですが、防衛前衛の中枢(つ
まり永田町と霞ヶ関)は、脳幹痲痺というところですかね。
 洪水や豪雨、台風のような映像にはなりませんが、炊飯出来ず、お茶も
沸かせず、弁当を買ってきて、ペットボトルのお茶という生活が五日もつ
づけばウンザリでした。この上にコロナ禍が重なり、なるほど「災害は忘
れたころにやってくる」
at 05:44 | Comment(0) | Andy Chang

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