2021年11月30日

◆朝日だけが力を入れる立民代表選

        【花田紀凱 天下の暴論プラス】

 全く盛り上がりに欠ける立憲民主党代表選。

 4人のうち誰が選ばれようが、変わりばえしないし、変わるはずもない
ことを有権者の多くもわかっているからだ

 泉健太、逢坂誠二、西村智奈美、小川淳也――。

 選挙区民以外、彼らがどんな人物か知っている人は稀だろう。小川氏だ
けは『なぜ君は総理大臣になれないのか』というドキュメンタリー映画で
少しは知られているが。

 今、いちばん力を入れて立憲民主党の代表選を報じているのは朝日新聞だ。

 19日には1面、3面、5面で取り上げ、特に2面はほとんどをつぶして
「立憲立て直す顔は」の大見出し。

 20日には社説で「立憲代表選再生の知恵を出し合え」と、4候補並びに
立憲民主党を叱咤激励している。総選挙での立憲民主党の敗北が朝日はよ
ほど口惜しかったのだろう。

 〈野党第一党が低迷したままでは、政権へのチェック機能は鈍り、幅広
い国民の意見を政治に反映させることもできない。〉

 から始まって、

 〈広く国民に開かれた論戦を通じて、党の立て直しに向け、知恵を出し
合う必要がある。〉

 立憲民主党の敗北の原因とされる共産党との閣外協力≠ノついても、

 〈共産党との連携に否定的な国民民主党や連合にどう対応するのか、党
首としての調整能力が試されよう。〉

 かゆいところに手が届くような立憲民主党応援社説だ。

 自民党総裁選の時の社説とはえらい違い。

 ちなみに9月18日の社説は「総裁選告示『負の選挙』のけじめを」と題し、

 〈安倍・菅政権の功罪を総括し、「負の遺産」にけじめをつけること
が、国民の信頼回復には欠かせない。〉

 〈公文書の改ざんという前代未聞の不祥事であるにもかかわらず、真相
解明が不十分で、政治家は誰も責任をとらなかった森友問題への対応は試
金石〉

 「功績」と言いつつ、功の方にはひと言も触れていなかった。

 立憲民主党代表選に話を戻すと、朝日の報道の腹立たしいのは、4人の
候補のマイナス点に全く触れないことだ。

 たとえば西村智奈美候補。

 彼女の夫は立憲民主党の本多平直議員。そう、「50近くの自分が14歳の
少女と性交して、同意があっても逮捕されるのはおかしい」と発言、辞任
した議員なのだ。

 その時、西村議員は夫の「処分は不当」と党に嘆願書を提出している。

 が、朝日は沈黙。

 もうひとり、小川淳也候補。

 このひと、総選挙で香川1区から出たのだが、同じ1区で、維新が新人
女性候補を立てると、その女性候補に「候補者を1本化すべきだ」「ボク
が落ちたらあなたのせいですからね」と立候補取り下げを迫った。彼女の
実家にまで押しかけて家族に出馬辞退を迫る異常さ。

 維新の馬場伸幸幹事長によると、最後は維新に乱入して、取り下げを
迫ったという。

 自分の党ならまだしも他党の決定に四の五の言う筋合いではあるまい。

 こんな異常な行動についても朝日はスルー。

 どちらも、これがもし、自民党議員だったら、朝日は容赦なく糾弾した
に違いない。

 19日にBSフジの「プライムニュース」、21日にはNHK「日曜討論」
で4候補が揃って出演、話をしていたが、内容の空疎なこと、説得力の無
さ、甲乙つけ難かった。

(月刊『Hanada』編集長)

出典:夕刊フジ 2021年(令和3年)11月25日

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 


     
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◆ちょっといい話
Andy Chang

AC 論説No.871
感謝祭も過ぎたし、国会の政治屋どもが休暇をとっているのでアメリカは
静かになった。今日は少し個
人的な話だが今朝の散歩で出会った隣人の話を書く。

私は毎朝決まった時間に散歩に出かけ、決まった4キロの路線を歩いて満
10年になる。ここは静かな住
宅区だから朝の早い時間に出逢う人は多くない。車が多い大通りから住宅
区に入り、なだらかな50メー
トルほどの上り坂を2キロ上がり2キロ降りて帰ってくる毎日だ。昔の軍
隊の行軍は1時間5キロ歩く
速度が普通と聞いていたが、私は4キロの坂道を45分から50分で歩いて10
年だから87歳でもまだ元気な
方だと思っている。

10年も同じ路線を歩き続けていると子供を学校に送って行く車や、出勤す
る人の車に出会えば手を振っ
て挨拶するし、犬をつれて散歩する人なら立ち話をすることもある。今日
はそのような友人から聞いた
ちょっといい話である。

友人の名はSteveと言い、今は独身で毎朝犬をつれて散歩するのだが、彼
はいつも水を入れたボトルを抱
えている。飲料水でなく犬がオシッコをしたら隣人の芝生が黄色く枯れて
しまわないように水で薄める
ためのボトルである。犬のウンチだけでなくオシッコも近所が迷惑しない
ように処理するようないい人
だ。アメリカでは感謝祭は家族団欒の日で、七面鳥のディナーを食べる習
慣だがSteveは独身だからそん
なことはできない。

一週間前に会った時は近所のスーパーから一人用のディナーを注文するつ
もりだと言っていた。ところ
が感謝祭の二日前にあった時、最近引っ越してきて知り合ったばかりの夫
婦が彼を感謝祭のディナーに
招待してくれたと話してくれた。そして今朝の散歩でSteveに出会った時
はその感謝祭ディナーで出会っ
た若い人たちの話をしてくれた。

Steveが言うには彼をディナーに招待した夫婦は彼の他にも二人の若い夫
婦を招待していたと言う。この
若い夫婦は二人とも30代だが、奥さんは定職がないけれどこの数年は社会
奉仕で老人ホームの老人の世
話をしていると言う。老人ホームにはアルツハイマーで話しかけてもすぐ
に忘れて覚えていない人や、
自分で大小便の世話もできない人、返事さえしない人などがいるけど彼女
はこの数年の間無料奉仕を続
けているという。夫の方は仕事があるけれど散歩のときはいつもゴミ袋を
手に持っていて、歩きながら
ゴミを拾っていると言うのである。二人とも古き善きアメリカの習慣を
守って暮らしている人達だ。

思えば感謝祭の一週間ほど前にサンフランシスコの目抜き通りで20人余り
の暴徒がLuis VittonやRolex時
計店に乱入して略奪した後、数台の準備して来た車で逃げ去った。19日に
はサンフランシスコの近郊の
Walnut Creek市では80人の暴徒がNorstromと言う高級デパートに乱入して
陳列してあった品物を奪い、
準備してきた20数台の車に乗って逃げ去った。その2日あとには、サンホ
セのSam's Jewery宝石店に20
人以上の暴徒がハンマーを手に持って乱入し、強化ガラスの陳列棚をハン
マーで叩き割って陳列してい
た宝石類を奪って逃げ去った。セントルイス、ロスアンジェルスでも同じ
ような数十人の暴徒が略奪し
た事件が起きた。このような集団強盗はアメリカの歴史始まって以来な
かったことである。

80人の強盗集団が24台の車で強奪を行なったのである。同じような集団強
盗が感謝祭の数日前にアメリ
カの大都市で起きたのである。80人といえば大規模な集団で、アラビアン
ナイトのアリババが経験した
40人の強盗の二倍である。これが今のアメリカである。バイデン大統領は
アメリカでこんなに酷い集団
強盗事件が乱発しても一言もコメントしなかった。バイデン政権になって
国境は取り払われ、違法入国
者の増加、BLMとANTIFAの放火や略奪、麻薬と犯罪などが起きたが、今回
は世界でも前代未聞の80人の
集団強盗事件が起きたのにバイデン大統領やサヨク政治家は黙っている。

このようにアメリカはとんでもない国になったけれども、私の住む近所に
はまだ素晴らしい人がたくさ
んいる。感謝祭のディナーで一緒になった知り合って間もない人達、隣近
所に迷惑をかけないよう心が
ける独身老人、老人ホームで無料奉仕を何年も続けている女性、散歩のつ
いでに道端のゴミを拾う人、
そのような人たちを感謝祭のディナーに招待する老夫婦。みんな素晴らし
い人達である。

このような人たちがいる限りアメリカ社会にはまだ救いがある。人間がお
互いに信頼できる善きアメリ
カを取り戻すにはみんなが一緒になって差別や核差を叫ぶ憎悪に満ちたサ
ヨクを追放すべきである。




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◆米議員団が台北訪問し蔡英文総統と会見

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)11月26日(金曜日)
通巻第7135号  

マーク・タカノ米連邦下院議院ら17名が突如、
                台湾を訪問
僅か弐週間前にも米議員団が台北訪問し蔡英文総統と会見

 11月25日夕刻、米軍輸送機C40−Cが台北空港に到着。でてきた
のはマーク・タカノ下院議員ら米国議会の議員が四名。随行団と合計17
名だった。
 つい弐週間まえにも、上院議員らが台北を突如訪問し、蔡英文総統と会
見した。

 この米国の動きと逆さまに、岸田首相は訪米を延期し、林外相は北京訪
問を予定し、北京五輪ボイコットは与党内でも燃え上がらない。
 超党派で、日本の議員団が台北訪問の予定があるのだろうか。日米の対
中認識の乖離は、ひろがっているのではないか。

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中国テニス会の女王、IOCバッハ会長とのテレビ談義は演出  
   「その後」、やっぱり姿を現さないじゃないか
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 中国に要求するべき原則は、WTA(女子テニス協会)が声明をだした
ように、「身の安全が本当か、どうかを検証可能な証拠としてしめし、公
正で、透明な調査が行われない限り、WTAは中国におけるイベントから
撤退する」であるべきだろう。

 親中派のテニス選手として著名なジョコビッチも「WTAを支持する。
と従来の立場を翻す発言を繰り出した。

 中国のおけるテニスブームは1980年代に本格化し、中産階級が熱中
し始めたのは、その天文学的な賞金が動機だった。
チャイナマネーの魅力とも言われ、猫も杓子もテニスに熱狂した。ジョコ
ビッチは、そうした環境のもと、北京大会で六回、上海大会で四回、勝者
となり、中国人の間では、非常に有名な存在となった。

 ノーベル平和賞に輝く劉暁波(元北京師範大学講師)は民主活動家とし
て世界に知られた存在だったが、中国当局はその影響力の拡大を懼れて、
拘束した。
獄中で受賞を知らされたが、以後七年間も獄中のまま、癌で様態が急変し
欧米が医療受け入れを表明したが、中国は「全国から名医をあつめた」
と、それらしい写真を配布して誤魔化し、死後も墓をつくらせず、民主運
動のイコン化となることを懼れて海へ散骨させた。

 海葬はトウ小平もそうだが、中国には墓を暴き、屍体に極刑を加えると
いう伝統がある。
妻の劉霞は、一年後、ドイツへ出国できたが、以後まったくの沈黙を守っ
ている。
       
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 「憂国忌」のご報告です
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  ♪
第五十一回「憂国忌」は三島由紀夫、森田必勝両烈士の御命日にあたる
11月25日、午後二時から東京永田町の星陵会館で厳粛な雰囲気のなか
で開催され、全国各地から参加がありました。
 北は北海道から、南は九州、四国からも。黙祷のあと、佐波優子さんの
司会で、富岡幸一郎氏、葛城奈海氏の基調講演、憲法学者藤野博氏と菅谷
誠一郎氏との対談。
 つづいて木本あきら氏、奥本康大氏、小林興起氏のスピーチがあり、最
後に閉会の辞を発起人を代表して松本徹・三島文学館前館長が行って無事
終了しました。
 三時間近い追悼講演会となりましたが、登壇者の話はすべて素晴らしく
時間を忘れさせたという参加者の声でした。
 ●ライブ中継は、音量が低く、苦情があつまりました。
 音声を別の機会から収録して新しいものに造り替え、ユーチューブで近
く流しますので、ご了解下さい。
 ●過去五十年分の冊子DVDは、まだすこし残部がありますので、この
機会にお申し込み下さい。
         
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜読者の声 ど
くしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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  ♪
(読者の声1)貴誌一昨日の(佐藤鴻全)様の「ファイザー経口薬は、コ
ロナのゲームチェンジャーとなるか?」について、追加意見。
 2019年に始まる武漢菌問題にまつわる「全世界的な政府・報道の言論統
制・捏造」について小生、数回投稿してきた。報道、世論の誘導こそが、
政治、国の運営に欠かせない要件であることは周知。不正、汚職、失敗な
どを隠蔽する、当然どこの国でも民間企業でもやっている。しかしほぼ全
世界の政府が、共同で同じ方向で同時に人類を誘導したことは、世界史
上、初めてではないか。
しかも世界の人類の健康、命を、意図的に損ねる方向に導く、という不思
議な非人道的な悪魔の凶暴。
 この理由として、
1。巨大な製薬会社が政府と結託して、大儲けの計画を作り、あらゆる科
学的、医学的な倫理、確立した医学制度を無視、無効化して、強引に全く
新しい未知
の新薬を「ワクチン」と偽って作り、政府もそれに無条件に保証も治験も
無しに「高額な前払い」を与える。しかも、法的に、全ての副作用、障
害、死、から「免罪」する。過去においては、この様なデタラメの事態で
は、全ての医学関係者、法家、進歩派論者、有識者、報道陣が総出で大反
対するはずであった、がほんの少数の臨床医師のみが、人民、患者の健
康、立場を擁護した。そんなか細い声も「言論統制」される。政府の見解
と異なる意見、資料は嘘だ、治療は違法だ、と。 
2。過去数十年間、世界の先進国の指導者の間で、「資源の限界、枯渇、
人口増加、気候変動、温暖化、環境汚染、限りない欲望、消費、贅沢な
食、など」
の議論により、非科学的であるにも関わらず、各種の統制、規制、削減な
どが政府、民間で「自主的」に誘導されてきた。この根本問題は、「地球
の人口がすでに多すぎる」のではないかと言う見解が認識され承認され合
意され、では、すでに遅し、となる前に、人口を減らす。それも、産児制
限などでは無く、速効性のある手段でなければ、間に合わない。故に、武
漢菌が都合良く現れた、あるいは、意図的に計画されていた、のではないか。
3。以上2つの理由の複合。こんな馬鹿げた筋の小説は出版者は認めない。
4。卓越した未来予測ができる親切な「美しい星」からの魔法の誘導で、
地球崩壊を防ぎ、地球人を保護する。あるいは、彼らの命令に政府が従っ
ている。SF作家故三島氏によると、宇宙人は苦労する。
 何れにしても、我ら世界の人民は困った状態に置かれている。「このま
ま行ったら「日本」はなくなってしまふのではないか、という感を日まし
に深くする。
ある経済的大国が極東の一角に残るのであろふ」と、故三島氏は希望的な
観測を50年前に述べられた。予想は外れ、もはや経済大国ではない。
「残る」だろうか。
(在米のKM生) 
at 05:22 | Comment(0) | 花田紀凱

2021年11月29日

◆日本国民一人あたりの防衛費

            【有本香の以読制毒】

岸田首相、ミサイル配備し「戦」に備えよ「日本国民一人あたりの防衛
費」は諸外国に比べ貧弱な年間4万円 

 「国民一人あたり年間4万円」。これが何の額かお分かりだろうか。ち
なみに、一人暮らし世帯の電気代は月額5000円強なのでそれよりも安い。
答えは、2020年度のわが国の防衛費を人口で割った額である。

 防衛省の算出によると、米国は一人あたり22万円で日本の5・5倍、
オーストラリアと韓国は12万円で、日本はこの2カ国と比べても3分の1。
こと国防に関して、わが国がいかに貧相な現状かを思い知らされる。

 少し前の話になるが、日本の衆院選投票日の直前だった先月26日、米
シンクタンク「新アメリカ安全保障センター」が公表した衝撃的な内容
に、この現状を重ねて考えてみたい。

 公表されたのは、中国軍が台湾の離島に攻め込んだ場合のシミュレー
ションである。具体的には、「2025年に、中国軍が、台湾の南西にあ
る東沙諸島(プラタス諸島)に攻め込んで占領する」というシナリオで行
われたものだ。結果は、米国と台湾側が「中国に東沙諸島を放棄させ、原
状を回復するための選択肢はほとんど見つからなかった」という衝撃的な
ものだった。

 国民が、国政の行方を選択するうえで、大いに参考となるはずのこの
ニュースは、例によって日本のメディア付近では大きな扱いにならなかった。

米国のシンクタンクが、対中国の軍事シミュレーションで悲観的な結果を
公表したのはこれが初めてではない。だが、日本の政界、メディアではス
ルーされっぱなしである

 こうしたなか、「国を守るコスト」への国民の理解醸成の一策として、
防衛省が算出したのが、「国民一人あたりの防衛費」である。昨秋の就任
以来、一貫して「台湾有事」を意識した取り組みを続ける岸信夫防衛相の
下での「苦肉の策」ともいえよう。

 一方、新任の林芳正外相は、中国側から要請を受けたとして、自身の訪
中に前向きである旨の発言をした(=21日、BS朝日『激論!クロス
ファイア』)。折しも、その直前(17日)には、中国海軍の測量船が、
わが国の領海を“侵犯した”というタイミングでだ。

 「一体何を考えているのか」と、私を含む多くの国民が怒り心頭となる
なか、これにはさすがに、自民党内からも異論が出た。

 佐藤正久外交部会長、小野寺五典元防衛相らは「中国や国際社会に誤っ
たメッセージを送ることになりかねない」と牽制(けんせい)している。

 岸田文雄首相は「和戦両様の構え」のつもりかもしれないが、この時期
に「政界きっての親中派」といわれる人を外相に据えた人事からして、す
でに「世界に誤ったメッセージを送った」とさえ見える。

ここは自民党内の声を大にして、林外相がゆめゆめ旧来の「悪しき対話外
交」へ向かわないよう牽制を続けてほしい

 加えて、現実に鑑みれば、すでに進めている「国産トマホーク」ミサイ
ルの研究開発を加速させ、一刻も早い配備を実現させるべきだ。そのため
に、また自衛隊員の処遇改善のためにも、「防衛費の大幅増」は必須。

 参考まで、台湾は9月、「対中抑止」のためのミサイル予算、約9500億
円を確保している。過去最大額の通常防衛予算に加えてでである。わが国
においても、正しい説明さえあれば、韓国やオーストラリア並みの「負
担」に、国民の賛同が得られないはずはない。

 「和戦両様の構え」の「和」ばかり強調しているように見える岸田首相
に、ぜひとも、「戦」への備え厚く、と申し上げたい。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市
生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。
国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に
『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬
舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国
紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 

夕刊フジ 採録


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◆雀庵の「常在戦場/118中共ファンも見放した習近平」
“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/398(2021/11/27/土】ここだけの話だが、毎日
「中共殲滅、支那解放」の記事をシツコク書いているのは、かなり異常、
偏執的で、やはりビョーキではないか、病膏肓、精神科急性期閉鎖病棟に
再び措置入院させられるのではないか、と不安になる。

この頃、キチ〇イが無差別殺傷する事件が相次いでおり、「全然、クリエ
イティブじゃないなあ、ただの真似っ乞食、せめて最後は美しく死ねよ、
バーカ」と侮蔑しているが、この手の襲撃=狂気&凶器テロに遭遇した
際、安全保障のために迎撃用の最低限の「防具以上、武器未満」の道具を
携行する必要を感じるのだが、是非を考えていくとなかなか難しい。

<強盗などによる警備員の死傷事故も現実に複数発生していることから、
最近においては警備員の携帯できる護身用具の基準が条件付きながらも従
来より緩和された。具体的には、従来の「警戒棒」に加えて、対刃物用の
「鍔(つば)付警戒棒」「警戒杖」「さすまた」、非金属製の「盾」の携
帯が認められるようになった。

これ以外にも「ボディアーマー」「防刃ベス」「ヘルメット」などの防具
を着用している例も多い。これら防具の着用に関しては法律や関連規則な
どに明文規定がないが、「攻撃的用具ではないので、実質上問題ない」と
みなされているようである>(WIKI)

せめて伸縮可能な警戒棒を携行するというのはどうか。これを過激派は
「ナチス棒」と呼んでいた。殺傷能力は低いが骨を砕けるとされ、ター
ゲットの頭、手足を叩いて戦闘不能にするものの、攻撃者はパクられても
傷害罪で済むので主に内ゲバで使われたらしい。内ゲバが激しくなると
「殺してもかまわない」と、コストのかからない50pほどの鉄筋や鉄パイ
プを使っていたようだ。現場に捨てても足がつかないこともメリットか。

警戒棒は結構高くつく。「警戒棒三段式、新基準対応、警備用、7810円」
(株式会社タンタカ)。刃物を持った確信犯的な殺人鬼を警戒棒で叩きの
めしたら、次の殺人鬼は警戒棒より長い刺身包丁を使い、それに対して防
御側は警戒棒の先にスタンガンを装着する・・・まるで軍拡競争、際限が
ない。

多くの人がテロに備えて“軽武装”していくと、ついには防御のためなのか
殺傷のためなのか見分けがつかなくなり、危険は減るどころか高まるばか
りになってしまう。自殺願望の自爆的テロリストとどう戦うか・・・やは
り素養として護身術、合気道、空手、キックボクシングなどのイロハは身
につけた方が良いだろう。

精神科看護婦のカミサンは剣道4段で、暴れる患者を扱い慣れているの
か、決して逃げないようだ。護身術や捕縛術などの素養があれば、逃げる
よりも立ち向かう方が安全かも知れない。小生はカミサンの病院が満床
だったので他の病院に収監されていたが、うら若き女性警備員が暴れる男
を数秒で取り押さえるのを見てビックリした。

ほとんど発狂中の習近平・中共を如何にせん。この異形の国を知るために
以前は中国を拠点に弁護士をしている村尾龍雄キャストグローバルグルー
プCEOのブログをチェックしていたが、随分北京寄りになった上、まった
く更新されなくなったので、「ああ、所詮はカネ次第のゲスか」と2年ほ
ど見なかった。先日「お気に入り」リストから外そうと思ってチェックし
たら・・・ビックリ仰天、2021.10.31「不透明感をます中国」から。

<何度もこのブログで書いてきていますが、私自身は一貫して親中派を宣
言する立場です。日本では圧倒的なマイノリティであるかもしれません
が、四半世紀以上にわたり、中国及び中国人と関りを持つ中で、確かに日
本の10倍以上、とんでもない輩もいますが、しかし、日本の10倍以上、清
廉潔白、謹厳実直な人々もいて、そうした方々に多数友人を持つ私は、何
をどうやっても、中国及び中国人を嫌いになれないのです。

しかも、中国ほど予見性の高い国家もないのではないか、とずっと思って
きました。何事にせよ、最初に中国共産党の政策が発表され、これに続き
法律法規が整備され、それが周知されるまでは直ちに厳格な執行は一般に
なされないというリズムが遵守されますので、公表される重要政策を検
討、分析すれば、どのような法律法規が何時頃、なぜ公布されるのかとい
う予見可能性が確保できたからです。

そのうえ、人民の圧倒的多数(90%以上)を占める漢民族を含めて、全部
で56民族が構成する中国人民は、日本の人口の12倍規模であり、国土もそ
の20倍を遥かに凌駕する広大さですから、1つの政策、1つの法律法規をい
きなり全土で展開する弊害を考え、狭い地域でまず実験的実施を意味する
「試行」をし、その長所と短所を踏まえて、徐々に全国展開を図るという
慎重策が講じられるのが伝統でした。

これには例えば上海から始まった自由貿易試験区がその後全国に展開され
たり、保税区経由で中国消費者に販売される越境ECモデルの実施を許す地
域が当初制限されていたのがその後、段々とより広範な地域に拡大された
りという例があります。

こうした中国の特徴から、「中国の法律法規が猫の目の如く変化し、予見
可能性が低い」という虚偽の見解を堂々と披露する専門家は、全く中国を
理解していないと軽蔑していたのです。

ところが、習近平総書記が2期目に入る2017年以降、従前同様の手法で予
見可能性を確保できる部分もなお多数存在しますが、従前同様の手法では
全く理解ができない現象が徐々に増えています。

これには、学習塾などの非営利化を求める政策の実施や、2017年6月1日に
施行された「ネットワーク安全法」により携帯電話の実名化が図られたこ
とを契機に、その気になれば、国家が検証能力を有することを前提とし
て、未成年のゲーム利用時間の厳格な制限をゲームの配信会社宛、求める
政策の実施などが含まれ、例を挙げ出せば、枚挙にいとまがない様相を呈
してきました。

こうした近時の政策の特徴は、中央がある日突然政策を公表し、それを法
律法規に反映し、「それが十分周知されるまでの合理的期間を待って執
行」という慎重姿勢が崩れ、「政策公表と同時に、法律法規上の根拠も曖
昧なままに即時執行」といった前のめり姿勢が目立つようになっている点
です。

これも従前のように昨日よりも今日、今日よりも明日が良くなるという夢
を信じることができた時代(1992年の社会主義市場経済誕生から労働スト
ライキが全国で勃発した2010年頃までか)と異なり、中国の経済成長力に
もかげりが見え始める中で、中国人民の政権への求心力を高めるために、
「先富論」をその提唱者であるトウ小平の遺言どおり「共同富裕」に舵取
りを変える局面での必然的現象なのだという抽象的説明を行うことは可能
ですが、それだけではこれまでの科学的慎重主義を採用してきた伝統的手
法の長所を制限するための合理的理由を具体的に説明することに成功して
いない、と思えるのです。

中国はとても賢明な国家ですから、能ある鷹は爪を隠すという意味合いの
「韜光養晦(とうこうようかい)」を「戦狼外交」に切り替える場合の
pros & cons同様、従前の伝統的手法の長所を制限する弊害は十分理解を
しているはずであり、それにもかかわらず、なお非伝統的手法による場合
が増えている現実について、私にはその具体的理由を説明することができ
ません。

これほど中国について不透明感を抱くのは、私が中国法を専門としてから
四半世紀で初めてのことであり、その意味するところは何かを掴もうと、
日々、脳内で悪戦苦闘しています。

不透明感をます中国――未来が読めなくなりつつある中国ビジネスは、少な
くとも現在の霧がある程度晴れるまでの間、投資額を増やしてアクセルを
踏む局面では到底なく、現状維持を図るとともに、早期投資回収を志す局
面ではないか、と思う次第です>

愛は盲目、相思相愛、そこに芽生える小さな不信、熱情は冷め始め、やが
てそれが大きくなる・・・♪ 命かけてと誓った日から すてきな想い出 残
してきたのに あの時 同じ花を見て 美しいと言った二人の心と心が今は
もう通わない、「あの素晴らしい愛をもう一度」・・・とはならないね。
大体こうなる。♪あいそつかしの言葉が ダメなあんたに似合いサ といつ
もオマエは笑うのさ


キリスト教的な共産主義=理想郷、この世の楽園を目指した米国「人民寺
院」信者918人が集団自殺してから40年、オウム真理教もそうだがマイン
ドコントロールの影響は大きいものの、自ら変わっていかないと、あるい
は周囲を変えていかないと、現実との乖離が大きくなって自滅、自爆する。

天賦の才と努力により「千年王国」を目指したヒトラーの演説は感動的で
ある。習近平がこぶしを突き上げて演説しても滑稽である。ヒトラーは戦
局が不利になると熱狂的な演説ができなくなった。国民が日々の暮らし、
三食に不安を覚えるようになれば厭戦気分は募るし、当然ながら政権の求
心力は下がる。

習近平・中共は下り坂の今、己の延命のために成功例ゼロの「毛沢東式純
粋共産主義」への復古を掲げてアジア太平洋制覇を進めている。村尾氏の
ように中共人民は「天は易姓革命を命じている、習近平排除は天命であ
る」と感じ始めているだろう。

世界の自由民主主義国は、少なくともアジア太平洋から狂乱的無差別殺
傷テロリスト、習近平・中共一派を一掃しなくてはならない。包囲網を固
めて兵糧染めで干上がらせよ、子孫のためにも中禍絶滅へ!




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◆非民主的指導者というフジモリ

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)11月25日(木曜日)弐
通巻第7134号  

 欧米の左派メディアが「極右」というのは「穏健な保守主義者」のこと
  非民主的指導者というフジモリ、エルドアンは愛国主義の反米ナショ
ナリストだ

 コミンテルンの情報操作と酷似してきたのが欧米の左派ジャーナリズム
である。
 嘗ては共産主義を人類の理想郷だと喧伝し、共産主義革命を礼賛した。
結果はご承知の通り、ソ連、中国とその衛星国に人々は、オーエルが
『1984』で預言したように、支配者の奴隷となり、ビッグブラザーが
欲しいままのまつりごとに奉仕するという、全体主義の犠牲となった。

 人類の理想郷は嘘だった。ソ連が崩壊し、西側が勝った。はずだった。
『共産主義』は地下に潜り、暫し沈潜していたが、装いを変えて、二段構
えの情報操作を展開し始める。それが反原発、環境保護、気象温暖化であ
り、保守政治を敵視するフェイクニュースを巧妙に流し続ける。
 保守の愛国者、アメリカの救世主だったトランプは「かれら」によって
潰された。現在のアメリカを襲うのは「かれら」が喧伝しているBLM、
LGBT、そして『白人原罪論』である。

 欧米の左派メディアが「極右」というのは『穏健な』保守主義のことで
あり、民主化に立ちはだかる政治指導者には「非民主的」というレッテル
張りを行った。
 じつは左派メディアが「民主化」という標語は、美しく見せかけて、じ
つは「共産化」のことである。

トルコのエルドアンしかり、ペルーのフジモリ大統領しかり。スーチーを
失脚させ、国風と取り戻そうとしているミャンマー政権を攻撃するのも、
嘗てのセルビアの民族主義者らを極悪人のように扱ったのも、「かれら」
の成功例だろう。一時はインドのモディ首相も日本の安倍元首相も、この
列に加えていた。

 原則的に、「一般意味論」(ゼネラルセマンティックス)がいう「同一
視反応」の応用である。
「あの人は猿に似ている」「猿は頭が悪い」「したがって、あの人は頭が
悪い」というすり替えがもっとも得意とする。

 渡邉惣樹氏が鋭角的に指摘したのはTNI(TRUSTED NEWS
 INITIATIVE)である。
BBCが主体となってワシントンポスト、CNNなどが加わり、表看板は
「フェイクニュースを排除する」。実際は「かれら」に不都合な真実を隠
し、二段構えの情報操作を国際的連携で展開しようとしている組織である。

 TNIは嘗てのコミンテルンに似ていないか。
    ◎  
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム  
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【知道中国 2302回】   
 ─英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港184)

  ▽
 当然と言えばそれまでだが、玉三郎の楊貴妃では、それまで抱いてきた
京劇の旦のイメージに合わない。玉三郎の楊貴妃は美しくないばかりか、
不思議なことに貧相に見えてしまうのである。

 梅葆玖は父親の梅蘭芳が使っていたに違いない豪華絢爛な舞台衣装や髪
飾りを用意したうえに、化粧は彼が北京から帯同した超一流職人の手に
なったはず。だが玉三郎が扮した楊貴妃は煌びやかな衣装に身を包んだデ
クノボーにしか見えない。やはり楊貴妃と言う役柄は、玉三郎には残念な
がら似合わないもののようだ。

 やはり、歌舞伎役者として鍛えられた玉三郎の五体では「貴妃酔酒」は
表現できないのだろう。ここで妄想を重ねるなら、歌舞伎が確立した表現
法で表すことの出来る世界と、京劇のそれとは決定的に違うのではない
か。歌舞伎の形と京劇の形は根本的に異なっている。すでに形が違う以
上、その形が生み出す世界が違って当たり前だろう。

 極論だろうが、玉三郎の楊貴妃では、彼本来の美しさが漂わせる“たお
やかさ”が消されてしまう。梅葆玖が歌舞伎の女形の扮しても、同じよう
に絵にはならないはずだ。

 同じ《おやま》であろうが、歌舞伎(女形)と京劇(旦)では芸風は全く
違う──ここら辺りに、《生きる形》としての文化の違いを感じてしまうので
ある。
 随分と遠回りをしたが、本題に引き返し、第六劇場の舞台に「夢幻の世
界」を描いてくれた春秋戯劇学校の役者たちの思い出を綴ってみたい。お
そらく彼らの舞台を記憶している当時の観客は、いまや香港では皆無に近
いだろうが・・・。
これからの2,3回は、いままで以上に『戯迷度』が過ぎるのだが、お許し
願いたい。

 そこで話を進める前に初歩的な基礎知識を。
かつて京劇は歌舞伎と同じように役者は全て男だった。20世紀初頭の一時
期、宝塚歌劇団のような女性だけの京劇一座が上海に出現し人気を博した
ことがあるが、やはりキワモノの誹りを免れず、程なく公演を止めてし
まった。

 共産党が革命思想宣伝に京劇を軸とする芝居を多用したことはすでに述
べたところだが、建国を機に男役は男の役者が、女役は女の役者が演ずる
ようになった。とはいえ梅蘭芳など建国前に修業を積んだ役者は建国後も
依然として女役で舞台に立った。建国前に修業した役者の高齢化に加え文
革を経たことで、その後は女性役は女性役者が演ずる。

ところが、この原則は春秋戯劇学校には当てはまらなかった。
女性ながら男役を演じた役者もチラホラ。それがまた男の役者より上手い
のだから、じつにコマッタものだった。
 
京劇では全ての役柄は大きく生(おとこ)、旦(おやま)、?(あくが
た)、丑(どうけ)に分けられ、それぞれが役どころによって、たとえば
生では老生(たちやく)、武生(ぶしょう)、小生(わかしゅう)と、旦
(おやま)では華やかな役柄の花旦、貞淑な妻や未亡人の青衣、男勝りの
武芸を誇る武旦や刀馬旦、ばあさんの老旦など。

 京劇と言えば直ちに連想されるハデな隈取りを施した?(花臉とも呼
ぶ)は台詞も歌も胴間声。だから女性役者はいないようだが、じつは春秋
戯劇学校では?を演ずる女性役者がいた。この役柄必須の胴間声を少し変
調させ、彼女は時に老旦を演ずることもあったが、演技は味わい深かっ
た。狂言回しを演ずる丑は原則として男が演じたが、ヤリ手ババアなどは
女性の女丑が演じていたのである。

 ここで、ちょうど京劇が面白く感じ始めた頃に当たる1972年12月20日、
いつもの第六劇場とは違って歴史を誇る香港皇都大戯院での公演を一例
に、春秋戯劇学校の役者たちを紹介したい。
振り返ってみれば、この時期、春秋戯劇学校は尤も充実した陣容を抱えて
いたように思う。
この頃を境に、人気者が1人、2人と第六劇場から去って行った。
《QED》
 
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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  ♪
(読者の声1)貴著新刊『歩いてみて解けた「古事記」の謎』(育鵬社)
をようやく読み終えました。素晴らしい内容で、記紀神話に老生も興味を
持っておりましたが、意外なアングルからの御指摘の多くに納得、気がつ
かされた点がまことにたくさんあって、おおいに啓発されました。
 またその記紀神話の現場を宮崎さんは殆ど踏破された由、脱帽ですね。
 太安万侶の墓は奈良市内から遠いはずですし、本居宣長の奥墓は山の
中、やっぱり現場に立つとインスピレーションが湧くという宮崎さんの描
写。老生も追体験をしたくなりました。(TI生、神奈川)

  ♪
(読者の声2)前回の投稿で1932年(昭和7年)の安江仙弘のユダヤ論を紹
介しました。
同年1月に満洲事変の立役者である石原莞爾中佐が出席した座談会記事が
ある。
 神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫 外交(106-003)
大阪朝日新聞 1932.1.13-1932.1.23 (昭和7)
本社主催新満蒙建設座談会
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=10162398&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
 十二日本社奉天支局発電( 十一日夜奉天ヤマトホテルで開催)
 出席者は中国側から于冲漢氏(奉天省政府地方自治指導部長)はじめ6
名、日本側は関東軍から石原中佐ら4名、海軍1名、関東庁 河相達夫、奉
天総領事館2名、満鉄3名、顧問他多数。
 新国家の先行きが何も決まっていない時期のもので政治、外交、経済、
軍事、国防、思想、文化について甲論乙駁。于冲漢氏が新国家建設がよい
と発言、それを受け石原莞爾中佐は支那の有力な方がそういう御希望なら
ばそれがいいに決っている、と持論を述べる。国体、政体は善政と王道、
立憲君主制がよいとしながら日本人の国籍問題はどうするのか、など議論
は進む。
 奉天図書館長の衛藤氏はアメリカ建国のアングロ・サクソンの理想主義
がアメリカ新国家を建てたのに、力で開こうとしたポルトガルやスペイン
は不成功に終わったと、在満邦人に明日の満州をいかなるイデオロギーで
リードしていくか、識見の不備を指摘する。
 経済は民間では全く見通しが立たない状態。仕事がなにもない、見るべ
きものがない、産業の基礎ができていない。さらに金貨の日本に対し銀貨
の中国で日本がいつも不利な立場にあるとする。
 移民問題については日本人20万に対し朝鮮人100万、朝鮮人は稲作一点
ばりで支那人は蔬菜(野菜)栽培にすぐれ京城・仁川でも蔬菜市場は支那人
のもの。日本人は初代満鉄総裁が十年間で100万人の計画を立てるもわず
か10万人、満鉄附属地より出ることができなかった。

 石原莞爾の経済人に対しての発言は手厳しい
・結局貧乏人の兵隊は生命を犠牲にして国家百年のために働いている
・口頭で挙国一致とかなんとかいっても内面はやはり商売人では非常に不
愉快を感じる
・目前の利益に国家永遠のはかりごとを犠牲にしても省みないというなら
ば何をかいわん
・急進的にやれとか、漸進的にやれとかいわれるが本当に今の犠牲者に同
情を寄せて下さる方であったならばそこは命を捨てる貧乏人の兵隊同様に
日本の経済を支配している方々も目前の利益を十分に犠牲にするだけの精
神でやって頂かなければならぬ
・大和民族としてあまりに眼前の利益ばかりを考えておってはこの重大な
時期に合致しないではないか、多くの勇士をはじめ他に幾多の犠牲を払っ
ている点から特にそれだけを申上げておきます
 昔の経済人も商売第一、中国との商売に差し支えるから靖国参拝は止め
ろという経団連と同類が多かったのでしょうか。 (PB生、千葉)
at 05:28 | Comment(0) | 番外編

2021年11月28日

◆産油国が笑うだけ。

                 角野實

岸田・バイデンの石油備蓄放出は無意味、インフレは誰にもコントロール
できない=

世界的な原油高騰を受けて、日米中印ほか各国が協調して石油の国家備蓄
を放出すると表明しました。もしこの方法でインフレが収まらなかった
ら、次の手はありません。インフレをコントロールできるなどという考え
は甘いのではないでしょうか。(『角野實のファンダメンタルズのススメ』)

プロフィール:角野實(かどの みのる)
大学卒業後、金融機関に10年ほど勤務。独立して投資家の道へ。現在は企
業経営者として活動、FX関連の執筆を多数行っている。


一見すると、科学的に需給を分析し、放出をしているように見えますし、
これ自体に異論をはさむ人は少ないでしょう。供給が足りないのであれ
ば、供給を行えばよい。理に適っていると私も思います。


でも、供給を増やしてもまだ足りなく、価格が上昇したらどうするので
しょうか?

東日本大震災のときの原子力発電所のように、想定以上の津波が来て何も
手が打てなく、被害が拡大するのを眺めているまま……という状態を繰り返
してはいけません。

結局、石油の国家備蓄の放出というのは「最終手段」であり、個人的に
は、いま用いる手段ではないと考えています

万が一、これで収まらなければ、次回の策に何があるのですか?というこ
とです。

実際に世界中で、日本語風にいえば「新嘗祭」が行われている中で、協調
して国家備蓄を放出するのは評価できますが、できなかったらどうする
の?ということです。

今回の原油高騰は異常。国家備蓄放出が逆効果となる可能性も
当メルマガで何度も指摘しているように、石油は冬の時期に向けて、12月
上旬で最大ピーク需要になっています。供給があれば、買い占められるだ
けの話です。

放出しても、価格が下がらなければどうするの?とは、誰しもが思うこと
です。

石油価格というのは、ドルの価格と反相関の関係になっています。

最近の原油高騰は異常なことに、ドルが高騰しているときに原油が高騰を
しているのです。これは、ちょっとやそこらの供給を増やしても「無駄
だ」ということを端的に示しています。

通常、これだけドル高になれば、原油価格は私の肌感覚では45ドルくらい
になっているだろうね、とは思います。

でも、なっていませんよね。むしろ、SPRの放出を決定したら上昇してし
まっている……ということです。

Next: ブッシュもオバマも「石油価格のコントロール」は無理だった




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◆日産「アフターゴーンの大改革」に成功

3つの後遺症をどう克服した?販売台数減も株価上昇が期待できる理由=
栫井駿介


日産自動車11月9日発表の2021年度第2四半期決算では、今年度の販売台数
を当初見通しよりも14%も下方修正しています。同社の経営は大丈夫なの
でしょうか?結論から言うと、中期的には明るい未来が想像できるのでは
ないかと考えています。(『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』
栫井駿介)


プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立
鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事
した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第
2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラム
にてMBA取得。販売台数は減少も、営業利益はアップ
まず、2021年度の販売台数見通しですが、昨年度はコロナショックもあり
販売台数は405万台でしたが、これが7月にはそれを上回る440万台販売で
きるということでした。

image (5)

ところが、今回の決算発表で示された見通しでは380万台と、当初の予想
から14%も減少して、なおかつコロナ禍であった2020年度をも下回るとい
う数字になっているのです。

その原因は半導体不足と言われています。

コロナ禍で半導体の生産が滞ってしまったというのと、需要側ではテレ
ワークとか様々なIT機器の需要が増加したおかげで、半導体の生産が追い
付かなくなってしまいました。

これによって自動車各社が減産を余儀なくされているという状況になって
います。

日産も生産が間に合わないという状況になっているわけです。

したがって、今期の業績は厳しいものになるのではないかと全体的には思
われていたのですが、蓋を開けてみると、今年度業績の見通しでは、営業
利益に関しては当初1,500億円の利益と想定していたのですが、これが
1,800億円に上方修正を行っているのです。

さらに当期純利益に関しても当初600億円の予想だったものが、1,800億円
と3倍もの数字を出しているのです。

「アフターゴーン」の改革は成功か
販売台数は減っているのに、利益はこれだけ伸びるのはどういうことだろ
う?という疑問が湧きます。

この詳細についてさらに深掘りしていきますが、その前に、日産自動車が
どういう状況になっていたのかということについて、まずは振り返ってみ
たいと思います。

これが過去5年間の株価推移です。

日産減産2-718x338

記憶に新しいところではカルロス・ゴーン社長が2018年の11月に有価証券
報告書の虚偽記載の容疑をかけられて逮捕されてしまいました。

その後、日産で行ってきた経営というのが、実は必ずしも芳しくなかった
というところがあります。

業績を見ると、これは純損益のグラフですが、ゴーン氏がいた時は見かけ
上は利益を保っていたのですが、彼が退くやいなや、業績はみるみる下降
をたどり、2019年度には6,700億円もの最終赤字、そして2020年はコロナ
禍もありましたから、4,400億円もの最終赤字を計上しています

この様子から見るに、日産はその前からあまり評判が良くなかったのです
が、ゴーン氏が行なっていた経営の反動が出ているという状況になってい
ます。これについては過去に別の記事で解説しています。


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◆インドも暗号通貨を禁止へ

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)11月24日(水曜日)参
通巻第7132号

インドも暗号通貨を禁止へ
  中国につづいてデジタル・インド・ルピーを本格化させるのか

 インド中央政府は中国に続いてビットコインなどの「暗号通貨」を禁止
する方向を打ち出した。
 インド中央銀行が準備する「ルビー・デジタル・マネー」の枠組み法案
が提出された。

 法案は「インドにおけるすべての民間暗号通貨を禁止する」という画期
的な内容だと言われる。
モディ首相自身が、「ビットコインが若い世代にリスクを与え、それが
誤った手段で用いられるなら、私たちの若者を台無しにする」と警告して
いる。

 中国が暗号通貨の取引所を閉鎖し、業者は米国テキサス州などへ移転した。
 それまで世界のビットコインの80%が中国だった。
 ところが中国人のビットコイン熱の不在を埋めたのが、インドだった。

 インドは一度、暗号通貨を禁止してが、2020年4月に最高裁判所が
禁止条項を覆えす判断をしたため、およそ1500万人のインド人家庭が
暗号通貨を所有していると推定されている。

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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫 世界(2-009)
時事新報 1932.3.10-1932.3.13 (昭和7)
惑星ユダヤ人の動き金権の世界支配人
文明批評 安江仙弘
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00511894&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA

 戦前のユダヤ問題の専門家であった陸軍の安江仙弘(のりひろ)大佐はユ
ダヤ避難民救出で知られる。1927年にユダヤ研究のためパレスチナから欧
州を視察。満州事変の翌年、時事新報という新聞に寄稿をした文章が興味
深い。ユダヤ人に倣うなら革命ではなく金権(経済)をと締めくくる。第一
次上海事変(1932年1月28日〜3月3日)直後に書かれたものである。
 (以下抜粋)
・「世界の富は汝のものなり」と、猶太聖典が猶太人に教えて居る通り猶
太人と金は附きものである。
欧洲の経済史を研究するものは何故に商業の中心点が、西班牙(スペイン)
から伊太利、和蘭(オランダ)、英国、独逸と逐次に北方の国々に移ったか
と云う疑問を持つが、此の疑問は猶太人が南方から遂われて北方へ逃げた
ことを語るのである。猶太人の移動即ち商業中心移動に外ならないのだ。
・有名な英蘭(イングランド)銀行は和蘭から移住した猶太人の意見と援助
とによって設立されたものであり世界の金融を支配した倫敦(ロンドン)の
取引所は其の死活の鍵は全然猶太人に握られて居る所で、紐育(ニュー
ヨーク)の取引所も亦其の内部には猶太人が莫大の勢力を振って居ると云
う事である。

・そもそも株式取引所と云うのは、猶太人によって発明されたもので、株
式会社なるものも亦猶太人によって創始されたものである。なお公債証
書、為替、小切手、デパートメントストーア等は皆猶太人の財的才能の発
明である。それはさて置き先年私が土耳其(トルコ)に行った時、土耳其人
は『金持の猶太人は世界大戦の始まる前、未だ土耳其人が戦争に就て何も
知らない中に、其の全財産を皆金貨に換え、仏蘭西に移動してしまった』
といって憤慨して居た。
・近くは、昨日迄世界の黄金国であった英国の金庫が、近頃がらあきにな
り、金本位停止に迄至ったが、それでは此の英国の金貨は何処へ行ったの
であろうかと、一方を眺むれば、今仏蘭西の国庫には700億フランの金貨
がうなって居ると云う。世界大戦に因って疲弊その極に達し僅か数年前ま
で非常な財政難で苦しんだ此の仏蘭西が、茲数年の間に、斯くまで富力を
増大したのは猶太人が英国や独逸に見切りをつけて仏蘭西に移動した結果
である。

・世界の大資本国弗の亜米利加に於ける猶太金権の勢力はいうまでもない
ことであるが、米国の今日の富力は世界大戦の結果であって其の戦争成金
の73パーセントは猶太人の占むる所であることから考えても、其の米国財
界に於ける勢力は窺われるのである。
其の活動方面は銀行、金貨、公債債券業、宝石類、デパート等は申すに及
ばず我々日本人に直接関係ある活動写真工業、新聞通信、運送業、製糖
業、煙草工業、毛皮、棉花取引、穀物取引等は全然猶太人の独占業であ
る。又缶詰業の五割余も既に其の掌中に帰し、特に農産物の取引には驚く
べき怪腕を振って居る。
・現在亜米利加の農家は猶太人仲買には悲鳴をあげて居るが、如何とも致
し方ない現況である。猶太仲買人が農民間に介在して、其の利益を独占し
問題を起し
た例は波蘭(ポーランド)にもある。波蘭は初め西暦1333年カジミル大帝が
大いにユダヤ人を歓迎入国せしむることによって、波蘭の商業を隆盛なら
しめんとした所に発するが、猶太人は商業方面のみならず、之と共に農産
物の方面に逐次勢力を伸長し、遂には波蘭の農産物の利益は挙げて猶太人
の手に帰して了った。之が為め波蘭の一部保守党は猶太人排斥の必要を認
め、農民間に特別のコーペラティーフを作り対猶太ボイコットを為し、猶
太仲買人の農産物の利益独占防止に努めた程であった。

・さて翻って極東に於て一昨年来支那の銀が大暴落を来し、我が国でも満
鉄あたりが非常の傷手を負い、財界の大問題であった。この時、銀専門家
の研究によると、此の銀の暴落は周期的自然現象でなく人為的であり、而
してこの人為的大作用は紐育猶太人の画策であるとのことであった。紐育
といえば亜米利加猶太人の中心で、猶太人は約200万、彼等自ら新エルサ
レムと称し、猶太金権の大根拠地である。
・欧洲諸国の猶太金権の勢力は大は英仏より小は巴爾幹(バルカン)の小国
に至る迄、其の富の大部は猶太人の手中にあると見て支障はないであろ
う。而して其の活動方面は米国と大同小異である。独逸は米国と反対に世
界大戦の敗戦国であるが、此の戦争で独逸猶太人の富力は戦前に倍加し、
独逸全財産の75パーセントを占むるに至ったという。
又同じく敗戦国土耳其は、世界で最も貧乏な猶太人を収容して居ると称せ
られて居るが、それでも土耳其人と猶太人一人との資本の割合は1に対し
1000の割合で、君府商業の中心地イスタンブールの市場は僅に四人の猶太
人資本で動いて居る。

・昔から地獄の沙汰も金次第というが、金は力の凡てでなくとも、大半の
力である。斯くて事毎にある点までは金が物をいう。猶太金権の勢力が各
国の政治、外交其の他有らゆる方面に如何に作用しつつあるか、恐らく想
像以上であろう。従ってこの作用が我が日東帝国に大影響なしと何人が断
言し得よう。
・ついでであるから東洋方面の猶太金権に就て少しく述べて見よう。
支那貿易の中心で国際都市たる上海は、目下日支の戦場と化しその為め国
際連盟や米国は、支那の暴虐を棚に上げて、日本にのみ文句を付けた。而
してこの国際市場は今迄政治的にも経済的にも英国の延長であるかの如く
思惟されて居った。
即ち上海の土地家屋の殆ど大部は英国人の所有であり、工部局も市参事会
も英国の勢力下にあり、勿論貿易高も列強中第一位を占めて居る。併し之
は皮相の観察である。之を仔細に観察する時は、それはアングロサクソン
ならぬ猶太人であることに驚くであろう。
・上海に於けるユダヤ人の権力を第一に語るものは、共同租界の行政長官
たる工部局長が、猶太人フェッセンデン氏である一事である。更に又数億
の富を擁し上海の有らゆる方面に絶大の勢力を有する大富豪は、一番から
五番迄ハードン、カドウリ、エヅラ、サスン、ジョセッフ等の猶太人である。
彼の南京路の大通りの大部分はハードン氏一人の所有であるのだ。尚お米
国、独逸、波蘭、露西亜等に国籍を有する上海猶太人の各方面の勢力は実
に偉大なるものがある。内面的に斯く観察すれば上海は英国の延長と考え
るより『猶太人の上海』といった方が適当であろう。
又彼等はこの上海を中心に漢口に天津に不動の根拠を据て居ることは見の
がすべからざることである。

・上海セントジョンス大学教授ナイト博士は嘆じて『今や支那に於ける英
国は共産党よりも寧ろ如何にして支那より猶太勢力を排除せんかが問題な
り』と叫んだ。支那に於ける猶太金権の勢力は此の一言で尽きるではある
まいか。今や満蒙の権益は漸く我が手に帰せんとして居るが、此の満蒙を
初め北支一帯から産出する毛皮類、羊毛、カシミヤ其の他革類の輸出は満
洲、哈爾賓、天津等の猶太人の手に依って行われて居るのである。
・今日迄支那本土に於ける経済的外国勢力は、英国に次いでは日本である
が、外国勢力の主力は猶太勢力である以上、日本が支那から駆逐された
時、其の経済的勢力は自ら猶太人の掌中に収めらるるは当然だ。
然るに一方現下の満蒙及上海問題がジュネーヴに於て非常な難局に立ち、
特に国際連盟の対日本の立役者がレーヂング卿、現外相サイモン、連盟事
務総長ドラモンド等の猶太人であり、且つ又在支の活動者は彼のライヒマ
ン博士、フエッセンデン、ランプソン等の猶太人であることに想到し、而
して「猶太人の同胞は英国人にあらず猶太人なり」ということを考えたな
らば感想果して如何。
・目下上海事件に就て、英国人は支那に対する日本軍の徹底的膺懲を切望
し、又一方英国サイモン外相を初め連盟側が、支那の暴虐を差し置き日本
に対してのみ、横車を押しつつある奇現象に就て人々は或る一種の感想を
起さずには居られまいと思う。
・ついでに革命について一言して置くことは今日の必要事であろう。革命
に就ては猶太人は二千年来の研究者であり又実行者である。事実に於て仏
蘭西大革命を初めとし、世界大戦後の欧洲諸国の革命と云う革命に、猶太
人の参加しないものがあったか? 露国の革命に続いて独逸大帝国の崩
壊、洪牙利(ハンガリー)の革命、トルコの青年土耳其党の革命にさえ、猶
太人の活動目醒しきものがある。
・露西亜革命は実に猶太人の御蔭で成功したのだ。トロツキー、ジュノ
ウィエフ、ヨッフェは、何れもユダヤ人で、ロシアの共産党の緻密な組織
は皆是等の猶太人が作ってやったのだ。

・日本人には勿論革命は罪悪だが、猶太人には罪悪でない、寧ろ彼等の使
命であるのだ。猶太民族の中からマルクスが生れラサールが生じ、リーブ
クネヒトが出で、ベラクンがとび出すのも無理はない。
・今の所謂共産主義は猶太族の産物だ、露西亜の産物ではない。露国の革
命以前既に1880年代猶太人が故国パレスタインに帰還し始むると同時にユ
デヤの地バレスタインにはエンハロードとか、ダガニヤとか十数個の共産
村が生れ、此等の村々では現に理想的共産を実施して居る。而して真の共
産を実行し得るは宗教民族たる猶太人以外には絶対に出来まい。特に自己
の義務を忘れて権利許りを主張し、節制を排して自由のみを求め、而も放
縦を以て自由と心得て居るような人々には共産生活は三日と出来ないであ
ろう。
今や世界に分散する猶太民族は挙げて猶太国の建設に努力し、現にカナン
の地にはシオン団の本部があって、国際連盟公認の下に着着建国の基礎を
固めて居る。而してこの革命児猶太民族中、自己の国家に対し革命をなさ
んとした馬鹿者は一名もなく、又現猶太国パレスタインには、赤露の破壊
主義者の一名も居ない事を銘記せねばならない。
近時我が国に於て革命を志す人達よ。同じく猶太人に倣うなら、世界の金
権の方を願いたいものである。
  (PB生、千葉)



  ♪
(読者の声2)自由経済・資本主義、民主主義、vs 指導者支配の全体主
義、という対立が世界中で議論になっている。もちろん全体主義国家、ソ
連、その家来国家、などが自己崩壊し、内実が明るみに出てダメという評
価が出た。
ところが、民主主義も余りよくない。それが機能する前提条件として、国
民が賢く、よく知り、利己的ではなく利他的に選挙し、政治家の行動を正
しく評価し、不正があれば行動し、それには公平で優秀な報道を必要と
し、など「無い物ねだり」という構造的な欠点がある。
 自由経済にも、同様な欠点があり、理論として、全ての商品の値段はい
つも正しく需要と供給を反映している、というが、勿論ウソである。その
原因の一つは、政府などの市場への介入。例えば人工的に、異次元介入、
財政出動、補助金、関税、など。大きな民間企業も、裏に表に市場を操作
する。そして、ヒト個人の限界、科学者のような冷徹な感情に左右されな
い判断力を持てない。
 故アイザック・ニュートン氏(1642年生まれ)は物理、数学などで大き
な貢献をした。今で言えばノーベル物理学賞を一人で毎年何度も受賞す
る。英国の金融にも参加し王立造幣局長にもなり、投資についても専門家
として活躍していた。つまり素人ではなく、金融の情報源に近かったが、
南海会社株に投資し儲け、うまく売り抜けるが、株は上がりつずけ、再び
最高値で全財産を賭けて、全てを失っている。そもそも南海会社とは英国
政府が支払いができず、株を代わりに債務者に与えていた、というマヤカ
シがある。
 400年後の現代でも、余り変わらず、今世界の株は天井を知らず、多く
の自称「ニュートン以上の天才」達が勇敢に投資し、普通の人もこの機会
を逃すものか、と猫も杓子も参加する。もうすでに、全ての杓子が入っ
た、らしい。「予想は難しい、特に未来に関する事は」と故マーク・ト
ウェイン氏。
https://physicstoday.scitation.org/doi/10.1063/PT.3.4521
  (在米のKM生)
at 06:10 | Comment(0) | 番外編

2021年11月27日

◆中国崩壊ドミノ開始か。

                北野 幸伯

台湾と手を組むリトアニアの“恐ろしい実績”
 
台湾の大使館に当たる「代表処」のリトアニアでの開設に、中国当局が敏
感に反応しているようです。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャー
ナル』では国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、この件に激怒した
中国がリトアニアを「ネズミ」や「ノミ」といった言葉を用い罵ったとい
う記事を紹介。しかし当のリトアニアは小国ながらかつてソ連崩壊のトリ
ガーを引いた国でもあるため、彼らの行動が中共独裁体制崩壊のドミノ倒
しのきっかけにもなりうるとの見方も記しています。


中国紙はリトアニアを「ノミ」と呼ぶ。しかし「ノミ」はかつて巨大なク
マを殺した
11月18日、リトアニアに、事実上の「台湾大使館」が開設されました。11
月18日テレ朝ニュース。

台湾外交部はバルト三国のリトアニアに事実上の「大使館」となる代表事
務所を正式に開設したと発表しました。


台湾外交部は18日、リトアニアに事実上の大使館にあたる「台湾代表処」
を開設したと発表しました。

外交部は「台湾とリトアニアの協力関係に新たなページが開かれた」と
し、半導体やレーザー技術、さらに金融システムにおいて協力していくと
コメントしています。

リトアニアは、どんな国でしょうか?ロシアの西側に位置しています。
ポーランドとベラルーシの北側にある。エストニア、ラトビアと共に、
「バルト三国」と呼ばれる。この国は、「旧ソ連国」です。

さて、中国は台湾を「自国の一部」と主張しているので、当然激怒してい
ます。「いつものように」というか、口悪くののしっています。


【北京共同】22日付の中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、台湾
の名称を用いた代表処(代表部に相当)の設置を認めたリトアニアについ
て「ゾウの足の裏にいるネズミか、ノミにすぎない」と非難する社説を掲
載した。同国との外交関係の格下げは、ほかの欧州諸国に対する見せしめ
の意味合いがあると指摘した。

リトアニアは、「ネズミ」か「ノミ」だそうです。

中国の人口は14億1,177万。リトアニアの人口は、272万。中国の519分の
1。それで、環球時報は、リトアニアを「ネズミかノミ」と表現したので
しょう。

しかし、リトアニアを「ノミ」と侮っていると、痛い目にあうかもしれま
せん。この国はかつて、「巨大なクマ」を打倒したことがあるのですから。

ソ連崩壊のきっかけをつくったリトアニア
どういうことでしょうか?

この国は、「旧ソ連国」だという話でした。ですが、バルト三国は、その
他の旧ソ連諸国とは事情が異なっています。

ロシア革命は1917年、ソ連建国は1922年です。しかし、リトアニアがソ連
の一部になったのは、1940年。強制的にソ連に編入された。

ところが1941年に、独ソ戦がはじまり、今度はナチスドイツの支配下には
いりました。1944年、ソ連がナチスドイツを追い出し、リトアニアは、再
びソ連の一部になります。

リトアニアは、大国ソ連とドイツに翻弄され、自らの意志に関わらず、ソ
連やドイツに支配されたのです。

当然リトアニア人は、「強制的に併合された」という意識を強くもってい
た。それで、1944年から1952年まで、併合に反対する戦いを展開してきま
した。しかし、敗北。この過程で76万人のリトアニア人が殺されたといわ
れています。

リトアニアは、いつ独立を取り戻したのでしょうか?独立を宣言したの
は、1990年3月です。1990年3月という年と月について考えてみる必要があ
るでしょう。

東西ドイツを物理的に分断していた「ベルリンの壁」が崩壊したのは、
1989年11月。その後、事実上ソ連の支配下にあった東欧諸国で、「東欧民
主化革命」が起こっていきます。そして、東西ドイツが統一されたのは
1990年10月。

ですから、リトアニアの「独立宣言」は、「ベルリンの壁崩壊とドイツ統
一の間に起こった」といえます。

リトアニアにつづいたのが、同じバルト三国のラトビアです。1990年5月
に独立を宣言しました。その次はグルジア(現ジョージア)ですが、東西
ドイツ統一後の1991年4月。他のソ連構成共和国は、すべて1991年中に独
立宣言をしています。

リトアニアの独立宣言が、「一番早かったこと」、そして、「他の共和国
にドミノ現象を引き起こしたこと」がわかるでしょう。それが、「ソ連崩
壊」につながっていったのです。

リトアニアが台湾に対して同情的である訳
     
   
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◆雀庵の「常在戦場/117中共は自滅か開戦かの2択に」
“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/397(2021/11/25/木】今年は関東地方を襲う強
烈な台風がなかったが、大陸からの狼煙のような“風雲急を告げる”怪しい
風はこれまでになく強まってきた印象だ。

習近平・中共が一日永らえば世界の一日の不幸・・・彼はまるで焦りま
くっているように“猛威を振るっている”ものの、戦線を広げ過ぎの感じ。
ポイントを絞り、グダグダせずに早めに開戦しないと情勢は中共に不利に
なっていくのではないか、と余計なお世話だが忠告したくなる。日経
2021/11/22「習近平氏、対米『裏パイプ』人脈を冷遇 権限一手に」から。

<習近平国家主席が同国の「米国通」を冷遇する動きを見せている。とく
に米中の「裏パイプ」といわれた習氏の母校、清華大学経済管理学院顧問
委員会(以下、顧問委員会)のメンバーを遠ざけている。2022年秋に開く
共産党最高指導部を決める5年に1度の党大会を前に、対米外交を一手に握
る狙いがありそうだ。習氏は12年に総書記に就任後、顧問委員会のメン
バーを丁重に扱ってきた(以下有料)>

それが手のひら返しで「冷遇」。習の世界制覇路線にとって顧問委員会が
邪魔になったからなのか、嫌がらせか、イジメか、制裁か。1年前の2020
年12月に習は「顧問委員会設立20周年」を祝い、こうメッセージを寄せて
いたのだ。

「中国は現在、国内の大循環を主体とし、国内と国際の2つの循環(双循
環)が相互に促進する新たな発展構造を構築している。我々は固く揺るぎ
なく対外開放を拡大し、より積極的にグローバル市場に融け込み、世界各
国と発展のチャンスを分かち合い、世界経済の回復に貢献する。そのた
め、中国は引き続き教育や科学技術面の国際交流・協力を強化することを
望んでいる。委員各位が中国の発展のために積極的に建議・献策すること
を希望する」(人民網)


人民網によると「顧問委員会は2000年10月に設立。著名な企業家、商学院
院長、著名な学者(ノーベル経済学賞受賞者を含む)及び中国政府と財
政・経済当局の指導者からなる。同委員会は、学院と外部各界との結びつ
きを強化し、学院の科学研究と教育の全体的水準を高め、学院を世界一流
の経済管理学院にする手助けをすることを使命としている。現在の主席は
アップル最高経営責任者(CEO)のティム・クック氏」。


GAFAの内、フェイスブックとアップルのCEOは習近平のお膝元にいる(遠
藤誉氏)。新華社によると2021年2月にアップルのクック最高経営責任者
(CEO)とフェイスブックのザッカーバーグCEOが清華大学経済管理学院の
年次会合で習近平と面会しているというから、顧問委員会と習はWinWinだ
ろうに、習はなぜ嫌ったのか。


<11月20日は「トランスジェンダー追悼の日」と定められており、Apple
のティム・クックCEOは現地時間11月20日、以下のコメントをTwitterに投
稿しました。

「トランスジェンダー追悼の日に際し、私はAppleおよび世界中のトラン
スジェンダーや、性の固定観念に合致しない人たちと連帯し、今年、トラ
ンスジェンダーへの暴力によって失われた多くの命に敬意を表します。よ
り安全で、より包括的な明日のために、戦っていくことを誓いましょう」>

これがLGBTに非寛容な習の逆鱗に触れた? 巡りめぐって顧問委員会に冷
たくする? まさか・・・もっと深い理由があるだろう。フォーブスには
こうある。 

<アップルは米中の緊張の高まりの中で、製造拠点を中国から移そうとし
ている。6月19日の「Nikkei Asian Review」が伝えたところによると、
アップルは主要サプライヤーに対し、従来の15〜30%のプロダクトの製造
を中国から東南アジアに移した場合の、コスト試算を行うよう指示したと
いう。

人権や民主主義をめぐってバイデン米政権と中国政府との対立が強まるな
か、「アップルは中国政府によるネット検閲に協力している」との批判も
ある。アップルは両国政府の板挟みとなるジレンマを抱え込んだ>

同記事によると「アップルは1万人以上を中国で直接雇用しており、同社
の工場やアプリのエコシステムに関わる人口は合計数百万人にも及ぶ。中
国の柔軟でスケーラブルな製造工場があったからこそ、アップルの急激な
成長が可能になった。アップルは多岐にわたる中国での製造プロセスに絡
む決定を下す必要がある」。

習近平はアップルの中国離脱(≒台湾のフォックスコンへの鞍替えなど)
を「絶対許さないぞ」と恫喝しているよう。正面切って言わずに「忖度し
ろ」というのが中華風のようで、アップル=クックの代わりに彼が主席を
務めている顧問委員会を叩き、辞任を強要したのだろう。


文革を始める時の毛沢東も、ちょろっとキーワードを言って崇拝者を暴れ
させたが、習はそれを踏襲しているよう。「俺に従わない奴らは痛い目に
遭わせる」・・・中共得意の「懲罰」、嫌な国。徹底的に抵抗、対抗しな
いとウイグルのように永遠に奴隷にさせられる。

古森義久先生「中国軍、台湾有事の際には在日米軍基地に先制ミサイル攻
撃か 日本は中国の台湾侵攻を現実的に想定すべき段階に」JBpress
2021.11.24から。

<米国議会の米中経済安保調査委員会は11月17日、2021年度の年次報告書
を公表した。報告書には「台湾海峡抑止の危険な時期 台湾での戦争への
中国の軍事能力と決定」と題する章が盛り込まれ、中国側の台湾への軍事
攻撃の能力や意図と、米国側の対応策が詳しく述べられていた。

中国の状況について同報告書は「人民解放軍(以下、中国軍)は台湾を軍
事的に攻略し占拠する能力を初めて取得したといえる段階に近づき、実際
に攻撃を開始できる態勢を強化している」という趣旨を強調した。

そのうえで「米国には中国の台湾への軍事侵攻を阻止する能力が今なおあ
るが、中国側は急速に追いついている」と述べ、中国側が米国の軍事能力
や軍事介入への意思の強さを誤認した際に米中の軍事衝突のリスクが高く
なるとの警告を発していた。(ポイントは以下である)


◆中国軍は台湾攻撃に際して、台湾側の軍事司令機能、情報機能、空軍と
海軍、ミサイル、防空システムなどの主要拠点を破壊するためにサイバー
攻撃やミサイル攻撃をかける。ただしその際に米軍が台湾への軍事支援を
決め、中国側がその米軍の支援活動を事前もしくは初期段階に放置したら
台湾攻略は成功しない、とみている。


◆このため中国軍は、台湾有事に介入する米軍の兵力を最小限にし、その
投入を最大限に遅らせる目的で、在日米軍基地への先制予防攻撃(米軍の
活動を未然に防ぐという意味の予防)を想定している。その手段は、中国
が最小限200基を保有するとみられる中距離弾道ミサイル(IRBM)が主体
となり、在日米軍の艦艇や軍用機の破壊が目的となる。

◆中国軍のこの攻撃は、在日米軍の少なくとも200機の各種軍用機やそのた
めの司令部機能、兵站機能、滑走路などの完全な破壊を主目的とする。中
国のロケット軍は、そのためのミサイルの精密照準能力を十分に取得する
にいたったと判断しているとみられる。

◆米軍側ではインド太平洋軍のデービッドソン前司令官が、台湾有事への
米軍の大規模支援は米国本土西海岸からの出動ならば3週間はかかると証
言したが、日本の基地からならばより敏速に出動でき、中国軍への脅威も
増大する。このため中国軍は在日米軍の主要基地とともにグアム島の米軍
基地への本格攻撃も想定している。

以上のように、中国側の軍事作戦の効率化という観点からすれば、中国が
台湾への軍事攻撃にあたり在日米軍基地を破壊するという意図は自然だと
もいえる。しかし日本にとっては日本領土への直接的な軍事攻撃であり、
日本が台湾有事に直接介入することは不可避となる。

だから同委員会の報告書は米国政府への政策提言として、日本の対中軍事
抑止力を強化するために日本の領土や領海に中距離ミサイルを新たに配備
する、あるいはミサイル防衛を大幅に強化するという措置を含む対日協議
を挙げていた。

一方で同報告書は、このような在日米軍基地への先制攻撃という大胆なシ
ナリオが中国自体に突きつける政治的リスクも指摘していた。それは以下
のような趣旨だった。

◆中国が台湾攻略のためとはいえ、日本と米国へ軍事奇襲をかけるという
動きへの米国の同盟諸国や国際社会の反発はきわめて重大となる。日本の
横田基地には朝鮮戦争時からの国連軍後方司令部もある。横田基地への中
国の攻撃は国連への敵対行為ともみなされ、とくに米軍の全面的な反撃は
必至である。中国首脳部はこのリスクを当然、真剣に事前考慮するだろう。

いずれにしても日本にとって、台湾の有事、つまり台湾海峡をめぐる軍事
衝突という危険性は、すでに現実的に想定すべき段階になったということ
であろう>

タダレたズブズブの関係・・・庶民には縁がないが、中共と握手する、ハ
グする、チューする、ナニをする、舞い上がって一帯一路、WinWin音頭、
♪二人のため世界はある、ボクはキミを離さないぞ・・・やがて熱狂は冷
める、最愛の人は最悪の人になる、別れる切れるは容易ではない。ゴタゴ
タや刃傷沙汰は日常茶飯事。


習近平・中共はアップルのような巨大国際企業の離反を許さないだろう。
14億市場に多くの企業が中共に擦り寄ったが、一党独裁で何をするか分か
らない習近平・中共、あるいはいいように搾取される合弁環境に愛想を尽
かして撤収する日本企業は増えている。リスクヘッジで他国へ生産の一部
を移転するのを「チャイナ・プラスワン」と言うそうだ。

習近平・中共は高転びして頓死、あるいは自滅するのではないか。世界は
慌てないように撤収に備えるべきだろう。


━━━━━━━━━━━━━


◆中国は五輪ボイコットを懼れ

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)11月23日(火曜日)弐
通巻第7129号

中国テニスの女王、奇跡的に公的活動に姿を現した
  中国は五輪ボイコットを懼れ、異例の復帰を認めざるを得なかった


 「行方不明」というのは、数ヶ月の取り調べ、刑務所という意味をも
つ。女優のファンビンビンは、いまも獄中にあると推測されている。
日本の朱建栄・東洋学園大学教授の場合も、数ヶ月、「行方不明」だった
が、日本が大きく騒いだので、ふらりと帰国した。しかし朱教授は、あの
「行方不明」のときのことを一切語らない。

 2013年に朱は7ヶ月も中国当局に「二重スパイ」の容疑で拘束され
ていたが、突如開放され、以後は中国共産党の見解を鸚鵡返しのように述
べ、ウイグルにおける人権侵害、ジェノサイドは「西側の誇大報道だ」と
言いはなっている。

 テニスの女王、膨師が共産党大韓部の張高麗に「迫られて」不倫関係に
あったとネットの投稿したのが11月2日。直後から消息が途絶えた。普
通なら、こうした場合、最低でも数ヶ月は拘束される。

 世界テニス連盟が世界大会から中国を排除するなどと騒ぎ、さらに北京
五輪をひかえた中国にIOCも圧力をかけたようだ。大阪なおみ選手ら、
世界的な著名プレイヤーも安否を気づかう投稿を始め、世界のジャーナリ
ズムがここぞとばかりスキャンダラスな報道合戦。この報道感覚の「差」
に中国はいかに鈍感でも、危機を認識しただろう。

 11月20日、人民日報系の『環球時報』が編集長名義で「まもなく公
の場に復帰する」と予測記事を流し、直後の11月21日に北京のテニス
大会に出現、またIOCのバッハ会長とのテレビ会談もアピールした。共
産党の演出に過ぎないが、世界大会出場や海外への旅行が認められること
はないだろう。
     
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)(承前)『トロツキー 「ロシア」革命の主な原動力とし
て』 全9章
原題:Trotsky and The Jews Behind The Russian Revolution
http://rus-sky.com/history/library/trotzky.htm
 この章では英米軍が革命に介入した真の目的は莫大な金塊・財産を速や
かに運び出すためだったとしている。
 日本のシベリア出兵には全く触れていませんが、日本は欧米諸国が拒否
したシベリアのポーランド孤児の救済を引き受けた。
第5章
 数年前、ロンドンの著名な出版人であるデル氏は、ロイド・ジョージに
手紙を送った。その一文を引用する。
「ロシアの革命は、大衆の不満が爆発して起こったものではなく、宿敵に
よってロシアの内外から同時に仕組まれたものであることは、今や誰の目
にも明らか
である。ドイツは、レーニンのために特別な列車を編成してこれらの敵を
助けたと非難されているが、イギリスがアメリカからトロツキーをロシア
に入国させ
たことを非難しようとする人は今のところいない....。少なくとも、ドイ
ツはロシアと戦争していたのだから、イギリスがそれと何の関係があると
いうのだ
ろうか? 戦争で疲弊した同盟国の拷問を助長したのです。この罪はあま
りにも重く、自らの意思で償うことはできませんが、努力はしなければな
りません...。
この手紙で提起されたテーマの最後に、ハリファックスでのトロツキー解
放の責任を認めるかどうか、教えてください。当時の英国政府のトップと
して、公式にはあなたの責任です。同意できない場合は、この場合の責任
の限界がどこにあるのかを示してください」

 デル氏はこの手紙に対する返事を受け取っていない。
しかしその答えは簡単で、ロイド・ジョージはロスチャイルドやケレンス
キーと同じ国際的なユダヤ人マフィアの一員だったからである。
ロイド・ジョージは、ユダヤ人と同様にイスラエルの大義を支持する非ユ
ダヤ系シオニストの一種である。ウィルソン大統領がロイド・ジョージに
連絡を取ると、すぐに互いを理解し、トロツキーは航海を続けた。
 トロツキー自身が『自叙伝』の中でこう言っている。「ケレンスキーの
新社会主義内閣はロイド・ジョージと同盟を結んでいた。
レーニンのロシア行きを阻止したのは彼らであった。私自身の帰還の経験
は、同じことを示しているが、それは反対側から見た場合である」と述べ
ている。ここで付け加えておくと、1917年は世界大戦の影響で、ニュー
ヨークが唯一の正常な金融市場だった。
 私の友人には、ロシア国防省の代表団と一緒にニューヨークに派遣さ
れ、ロシアへの融資について話し合った人物がいた(機関車などの重装備
はアメリカでしか買えない)。その友人は、ユダヤ人の銀行家の承認がな
ければ融資はできないと言っていた。
これはシフがロスチャイルドに対して優位に立つための一つの手段でも
あった。トロツキーが運用していたのはシフの金だけではない。
マックス・ウォーバーグは、ストックホルムのニア・バンケンにトロツ
キーの口座を開設した。トロツキーは多額の個人口座を持ったことはない
と主張している。確かに、トロツキーに与えられた天文学的な金額は、革
命のためにしか使えない信託財産という形で送金されていたからだ。重要
なのは、トロツキーがロシアに向かう途中、ストックホルムに立ち寄った
ことを認めていることだ。

 また、トロツキーが「駅からすぐにソビエト執行委員会の会議に行っ
た」と告白していることも重要である。この会議でトロツキーはすぐにサ
ンクトペテルブルク・ソビエトのメンバーに加えられ、直ちに事実上の
リーダーとなった。彼の背後に巨額の資金がなかったら、彼の登場は印象
に残らなかっただろう。
街角には演説家はほとんどいないのだから。
 革命の目撃者である「ニューヨーク・ワールド」のアルノー・ドシュ=
フレロは、次のように書いている。「私は視覚的記憶力に優れているが、
当時のジノビエフ、カメネフ、スターリンを思い出すことができない。後
に彼らは活躍したが、あの決定的な時代には、ただ一人、トロツキーとい
う人物が傑出していた」

 ジェイコブ・シフ、スピアーズ、ウォーバーグの3人は、金融界のライ
バルたちとのロシア争奪戦に向けて、十分な準備をしていた。
彼らは、300人のニューヨークのチンピラの中から、一人のリーダーだけ
でなく、将来のソビエト政府の指導層となるチームを全員送り込んだ。彼
らは、権力を手にすると、すぐに海外のボスに感謝した。
ロシアの権力を掌握した彼らが最初に行ったのは、ロシアの銀行の金庫に
ある金塊をすべてシフに送ることだった。
 英米軍がロシアに入ったのは、特に貴重な貨物の輸送を確保するためで
あり、ロシア国内で盛んに宣伝されていた白軍を助けるためではなかった
のである。
金塊が船に積み込まれると、次に介入部隊自身が出発した。彼らは自分の
仕事をした後、突然去っていき、賞賛されていた民主主義全体がシフのコ
ミッサールによって引き裂かれてしまった。
面白いことに、銀行家は金を送ってもらうことを考えて、一刻も早く講和
を締結して世界大戦を終わらせようと努力した。戦争はすでに戦利品をも
たらしていたので、戦争を終わらせる必要があったのである。
ドイツ軍に金塊を積んだ船を沈められたくなかったのだ。つまり、金塊は
ロシアに眠っていて世界大戦が終わるのを待っていたのだ。ロシアに英米
軍が必要な理由はそれだけだった。
* * * *
 そうしてトロツキーは無事にサンクトペテルブルクに到着した。レーニ
ンもサンクトペテルブルクにたどり着いた。
レーニンもトロツキーと同じくらいの金を手にした。レーニンはこの際、
ゲルファンドことパルバスから多くの援助を受けた。このように、ロシア
の二人の指導者が並び立ったのは、二人の人間が無制限の資金をチェック
されずに処分する機会を与えられたからである。
それと同時に金融王たちはロシア・ルーブルを完全に切り下げた。これ
は、ロシアで本物のお金を手にしている人が2人しかいないように、わざ
とやったことである。トロツキーとレーニンには通貨が供給された。その
ため、金融王たちが巧みに動いた結果、ロシアでは彼らだけが本物のお金
を持っていたのである。その結果、現金を持たない大勢の人々を一気に味
方につけることができた。

 興味深いのは、トロツキーがもはやボリシェヴィキではなかったこと
だ。ボリシェビキが彼を党に受け入れたのは、1917年6月のことである。
このような銀行口座を持つ男を、どの党も喜んで受け入れただろう。だか
ら、トロツキーが入党したときも、誰もバカな質問はしなかった。その
後、レーニンとトロツキーは、お金ではなく力を合わせて、共通の目的の
ために戦った。
それゆえ二重権力は長く続いたのである。このようにして、ロシア国民の
革命的指導者は、その思想が金銭的な形で表現されたのでなければ、ロシ
アについて何も知らない人々によって海の向こうの遠いところで選出され
たのである。(続く)
   (PB生、千葉)
 


  ♪
(読者の声2)昨日の「宮崎正弘の生インタビュー」(未来ネット)でゲ
ストの渡邉惣樹さんとの対話。アメリカ民主党の凋落ぶり、権力機構の腐
敗ぶりと、メディアのあまりの偏向に関して見解を述べられ、大いに参考
になりました。
 とくに「TNI」という「メディアの連携」とは、初めて聞いたことで
した。
「TRUSTED NEWS INITIATIVE」は英国BBCが音
頭を取ってワシントンポストやCNNなど、言ってみれば札付きの極左が
加わり、表向きはフェイクニュースを排撃と言いながらも、実態は民主党
礼賛、バイデン礼賛、トランプ非難の陰謀的報道に明け暮れているのが実
態というのは、怖ろしい気がしました。
これでは昔のコミンテルンと同じではないかと疑念を抱いたのは私ばかり
ではないと思いました。
   (姥桜生)


(編集部から)当該番組は下記のアーカイブでご覧になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=nh55VgidWYw



  ♪
(読者の声3)米国のインフレ。
「FRBの議長は今年の物価圧力は一過性のものである。利上げの検討に
入らない」これは正しい表現ではなく、本音は、いくら検討しても、利上
げはできない。そして、財政緊縮も出来ない。つまり、インフレを止める
事が出来ない、という意味。公式には6.2%であるが、実際には既に
10%以上。20%以上のものもある。
 過去50年間の恒常的な低金利のおかげで、国、民間企業、個人の負債・
借金の額は、べらぼうに膨らんだ。
現在の低金利によってのみ可能な資金繰りになっているので、金利が上が
れば直ちに全てが破産する。かつて長期30年もの国債によって賄われてい
たのが、今は短期の国債なので、金利の上昇は直ちに国の財政に影響す
る。家のローンにしても同じで、金利が固定しておらず、毎月の支払額が
急増する。つまり、金利が上がると、ほぼ全員が破産になってしまう。
それは政治家として選択できない。そんな勇気はない。
 財政緊縮も、金の切れ目が縁の切れ目、で本当の暴動になるので、これ
をやる馬鹿な政治家はいない。では、需要を減らせばいい、のだが「人民
よ、物を買うな」つまり統制経済、配給制、価格凍結、なども、やればた
ちまち政治家は嫌われる。
 などの理由で、インフレは止まらず、金利は低く抑えられ、財政バラマ
キ、がつずき、「一過性」が長引き、1-2年後、やがてハイパーインフレ
になる、という歴史が再現するらしい。
 論理的・経験的には2%で借りて、10−20%のインフレならば、出
来るだけ借りて、インフレになる資産を買い込むのが正解。
だから今、あらゆる資産が上昇。インフレとは、静かな借金踏み倒しの
「徳政令」であり、借りた者が得をし、貸した者が損をする、「正直者が
損をする」横着者にとってありがたい仕組み。
 どうして、誰が、そんな経済犯罪的な国家運営を始めたのか。
保守派共和党大統領ニクソン氏の1971年8月15日、日曜日の午後のテレビ
で、ドルと金の兌換性を「一時的」に禁止する、という世界を震撼させた
宣言にその端を発する。以後、ドルは金の束縛から解放され50年間あらゆ
る金融業界を喜ばせる。言わば倫理道徳を捨てた勇敢な自由な少女が娼婦
として稼ぎまくり、その華々しい悲劇の最終章が今書かれている。
 もしトランプ氏が再選されても、時既に遅しになると思う。
では次の芝居の序章は?
歴史によると、長い間辛抱強く待っていた戦争の出番になる。
(在米のKM生)


(宮崎正弘のコメント)バイデン政権はパウエルFRB議長の再任を表明
しました。共和党寄りのパウエル、いかような舵取りを見せるか?
at 06:28 | Comment(0) | 北野幸伯

◆紫式部と蕪村の「和紙」

              毛馬 一三

書き出しは、大阪俳人与謝蕪村のことからだ。蕪村(幼名:寅)は、生誕地大阪毛馬村で幼少の頃、母親から手ほどきをうけて高価な「和紙」を使って「絵」を描いて、幼少時期を楽しんでいた。

寅は、庄屋の子供だったから、高価な「和紙」を父から自在に貰って、絵描きに思いのままに使ったらしい。

その幼少の頃の絵心と嗜みが、苦難を乗り越えて江戸に下り、巴人と遭遇してから本格的な俳人となったのも、この幼少の頃「和紙」に挑んだ「絵心」とが結び付いたらしい。

さて、本題―。

高貴な「和紙」の事を知った時、ジャンルは違うが、紫式部が思い切り使って「和紙」を使って「世界最古の長編小説・源氏物語」を書いたことを思い出した。

そのキッカケは、福井県越前市の「和紙の里」を訪ねてからである。

越前市新在家町にある「越前和紙の里・紙の文化会館」と隣接する「卯立の工芸館」、「パピルス館」を回り、越前和紙の歴史を物語る種々の文献や和紙漉き道具の展示、越前和紙歴史を現す模型や実物パネルなどを見て廻った。

中でも「パピルス館」での紙漉きを行い、汗を掻きかき約20分掛けて自作の和紙を仕上げたのは、今でもその時の感動が飛び出してくる。

流し漉きといって、漉舟(水槽)に、水・紙料(原料)・ネリ(トロロアオイ)を入れてよくかき回したあと、漉簀ですくい上げ、両手で上下左右に巧みに動かしていくと、B5くらいの「和紙」が出来上がる。まさにマジックの世界だ。

ところでこの越前和紙だが、今から約1500年前、越前の岡太川の上流に美しい姫が現れ、村人に紙の漉き方を伝授したという謂れがある。

山間で田畑に乏しかった集落の村人にとり、紙漉きを伝授されたことで、村の営みは豊かになり、以後村人はこの姫を「川上御前」と崇め、岡太神社(大瀧神社)の祭神として祀っている。

<その後大化の改新で、徴税のため全国の戸籍簿が作られることとなり、戸籍や税を記入するために必要となったのが「和紙」である。そのために、越前では大量の紙が漉かれ出したという。

加えて仏教の伝来で写経用として和紙の需要は急増し、紙漉きは越前の地に根ざした産業として大きな発展を遂げてきている>。

さて長編小説「源氏物語」の作者紫式部は、執筆に取り掛かる6年前の24歳の時(996年)、「和紙」の里・越前武生に居住することになり、山ほどの「和紙」に囲まれて、存分に文筆活動に励んだ。

当時、都では「和紙」への大量の需要があったらしく、宮廷人も物書きも喉から手が出る程の「和紙」だったが、手には入らなかった。

ではどうして都にいた紫式部が、遥か離れた「和紙」の里越前の武生に移住してきたのか。それはご当地の国司となった父の藤原為時の“転勤”に関わりがある。文才だけでなく、商才に長けた為時の実像が浮かび上がる。

<為時は、中級の貴族で、国司の中で実際に任地へ赴く“転勤族”だったそうで、996年一旦淡路の国(下国)の国司に任命されるが、当時の権力者・藤原道長に賄賂の手を使って、転勤先を越前の国(上国)の国守に変更してもらっている。はっきり言えば為時は、淡路の国(下国)には赴任したくなかったのだ。何故なのか。

当時、中国や高麗からの貿易船が日本にやってくる場合、海が荒れた時や海流の関係で、同船団が「越前や若狭」の国を母港とすることが多く、このため海外の貴重な特産品が国司のもとに届けられ、実入りは最高のものだったという>。

藤原為時一族は、中級の貴族ながら文才をもって宮中に名をはせ、娘紫式部自身も為時の薫陶よろしく、幼少の頃から当時の女性より優れた才能で漢文を読みこなす程の才女だったといわれる。

これも商才に長けたばかりでなく、父親の愛情として、物書きの娘に書き損じに幾らでも対処できる「和紙」提供の環境を与えたものといわれる。

<この為時の思いは、式部が後に書き始める「源氏物語」の中に、武生での生き様が生かされている。恐らく有り余る「和紙」を使い、後の長編小説「源氏物語」の大筋の筋書きをここで書き綴っていたのではないだろうか。平安時代の歌集で、紫式部の和歌128 首を集めた「紫式部集」の中に、武生の地で詠んだ「雪の歌」が4 首ある。

越前武生の地での経験が、紫式部に将来の行き方に影響を与えたことはまちがいない。と同時に式部は、国司の父親のお陰で結婚資金をたっぷり貯め込むことも成し遂げて、約2年の滞在の後、京都に戻り、27歳になった998年に藤原宣孝と結婚している>。

越前武生の生活は、紫式部にとり「和紙」との出会いを果たして、後の世界最古の長編小説への道を拓くことに繋げた事は、紛れもない事実であろう。

<紫式部の書いた「源氏物語」の原本は現存していない。作者の手元にあった草稿本が、藤原道長の手によって勝手に持ち出され外部に流出するなど、「源氏物語」の本文は当初から非常に複雑な伝幡経路を辿っていたという。

確実に平安時代に作成されたと判断できる写本は、現在のところ一つも見つかっておらず、この時期の写本を元に作成されたと見られる写本も、非常に数が限られているという>。
 
この歴史の事実と筆者の推論を抱きながら、「紫式部公園」に回り、千年前の姿をした高い式部像に対面してきた。

北京五輪の開会式の時、中国の古代4大発明の一つとして「紙」を絵画の絵巻をCGで描き、国威を高らかに示した。

この紙が7〜800年後に日本に渡り、「和紙」となった。その後、「世界最古の長編小説を書いた女性が日本にいた」ということは、中国は勿論諸外国は知らない。

参考:ウィキペディア、: 青表紙証本「夕顔」 宮内庁書陵部蔵 
(加筆再掲) 

2021年11月26日

◆体調管理だけでなく自己効力感の管理を

轟 晃成(とどろき・あきなり)

忙しい日々が続くと、どうしても家事が滞ってしまい、部屋の掃除が行き
届かないこともありました。久しぶりに部屋を綺麗に掃除すると、大変気
分が良くなりました。単純に綺麗な部屋にいることでの気持ちのよさもあ
りますが、それと当時に「自分は部屋をきちんと管理できる人間なんだ」
という感覚が、気分を良くしたのだと思います。

逆に言うと、忙しかったり何らかの理由で自らの生活の管理ができない状
態が続いてしまうと「自分はダメな人間なんだ」という意識が生まれかね
ません。これは結構危険な状態だと思います。最低限の食事や睡眠は満た
しており、身体の健康面では問題がなかったとしても、精神的に不健康な
状態であれば持続的ではありません。

体調管理で大切なのは、言うまでもなく食事・睡眠・運動でしょう。外食
が続けば健康には良くないですし、睡眠を削るのも良くありません。一
方、自己効力感を高く保つにはどうすればいいのでしょうか。それには、
何かをやって結果が出ることが大事だと思います。たとえ簡単なことで
あっても、結果が出ればいいのです。

掃除をすれば、当然部屋が綺麗になりますので、結果が明確に出ます。運
動も、きちんと継続的に行えば体力が付いたり、身体が引き締まったりと
確実に成果が出ます。特に筋トレは、トレーニングの重量や回数が増加し
たり、自分の筋肉が発達することで、成長している感覚がダイレクトに得
られます。

体調と自己効力感の両方を高く保つことを考えてみましょう。健康に悪い
ジャンクフードばかり食べていると、身体にも悪いですし、ダメな生活を
しているという自己認識や罪悪感も生まれて精神にも悪いです。

運動は、身体にも良いですし、自己効力感にも最高です。掃除は体調には
あまり影響しないかもしれませんが、自己効力感が得られます。綺麗な部
屋にいることは精神衛生上もとても良いことです。他にも、例えばお金の
管理がきちんとできているということは、これも身体には関係ありません
が、自己効力感は高まります。

当然、仕事をしている人であれば、仕事で結果を出して自己効力感を得る
のが一番良いのでしょうが、常に結果が出せれば苦労はしません。むし
ろ、日常生活の小さなことをきちんとこなせているという積み重ねが、精
神にとっては重要なのだと感じます。体調管理は目に見えやすいですが、
それだけでなく、自己効力感にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

   
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◆雀庵の常在戦場/116民主主義の興廃、この一戦にあり
“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/396(2021/11/23/火】小生はビョーキだが、先
日は貧血で倒れたから、いよいよ「病気」、何となく嫌な気分になった
が、調べたら貧血とは違うようだ。

<立ち上がったりした時にフラフラっと立ちくらみが起こると「私は貧血
だ」と思われがちです。でも、健康診断で血液検査をしても、赤血球数や
ヘモグロビン値は正常で貧血ではない・・・そんな経験はありませんか?
 これらの症状は貧血によるものではなく「脳貧血」が原因で起こります。

脳貧血とは、急に立ち上がったり、起き上がったりする際や、強い痛みを
感じたり、排尿便をの際、一時的に血圧が下がることで脳に十分な血液が
行かなくなるために起こります(起立性低血圧や血管迷走神経失神)。つ
まり、脳貧血は「脳が酸欠状態」となることで、めまいや立ちくらみ、失
神が起こる病気の総称です。

貧血は鉄分不足や造血機能の低下で赤血球が減少することによって発症し
ますが、脳貧血は血液を調べても異常はありません。脳貧血は貧血の文字
を含んでいるため、貧血の仲間であると思われがちですが、脳貧血と貧血
はまったく異なります。

座っていたり寝ていたりすると、下肢に血液がたまりやすくなり、急に立
ち上がることで上半身の血流が不足し、血圧が下がるために、ふらつきや
失神を起こしますが、これを「起立性低血圧」といいます。

健常な身体であれば、起き上がると同時に心拍を高めたり、血管を収縮さ
せて血圧を維持しようとするため血圧が下がることはありません。しか
し、なんらかの原因で血圧維持がうまくいかず、血圧が20mmHg以上下がる
と脳貧血の症状が現れます>(わかりやすい貧血の知識)

なるほど。「脳は酸欠、財布は金欠、わしゃ病欠」、ありそうなパターン
だな。「脳貧血 薬 予防」で検索したら<体内の血液は重力によって下
半身の方に溜まりやすくなってしまう。その状態で急に起き上がったり立
ち上がったりすることで血圧が急激に下がり、循環していた血液量が十分
に脳に流れていかずに脳が酸欠状態となり、立ちくらみやふらつきなどの
症状があらわれる>。

これという薬はないようで、とにかく椅子やベッドから立ち上がる時は
「焦っちゃダメ!意識的にゆっくりと」やるようにしよう。まあ一件落着
だが、老化も初体験だから面倒なものである。一寸先は闇なれど 知らぬ
が仏 明るく行こう 老いらくの道

今朝は我が「雀のお宿」に「隼(ハヤブサ、英:falcon)」1羽が来襲し
て、餌を待っていた雀35羽ほどは大パニック、凄い勢いで逃げていった。
隼は去年は少年のようで全長(クチバシの先端から尾羽の先端まで)30cm
ほどだったが、今朝のは40cmほどの青年。多分、去年と同じ奴だろう、随
分精悍になった。藪の中にも凄まじいスピードで特攻してくるが、雀たち
は藪に隠れても攻撃は防げないと去年学んでいるから一目散に散らばって
建物の陰に身を潜めた。戦死者はゼロのようだが、明日も襲来するはずだ。

<「隼」は鷹、鷲、鳶と比べると一番小さい。分類はハヤブサ目ハヤブサ
科で、鷹、鷲、鳶とは別の種類です。2012年に日本鳥学会は「隼」の分類
を猛禽類からインコや雀の仲間に変更しました。とはいえ、主な獲物はカ
ラスなどの鳥やウサギなどの小動物なので、非常に凶暴です>(「スッキ
リ」2021/8/26)

Falcon は米国の空対地ミサイルとか戦闘攻撃機の名称にもなっている。
通称「ファイティング・ファルコン」の多用途戦闘機F-16は台湾でも1992
年に米国から150機のF-16A/Bを輸入し、近代化するためアップグレードを
重ねている。msn2021/11/21「台湾 最新のF-16V戦闘機の運用をスタート
空軍力を大幅強化へ」から。

<中華民国(台湾)国防部は2021年11月18日、性能が大幅に向上したF-
16V戦闘機が台湾南西部にある嘉義市の空軍基地に配備されたと発表しま
した。

F-16Vは、台湾空軍が運用する既存のF-16A/B戦闘機と外見的には似ている
ものの、桁違いの性能を持つ新型機で、レーダーやアビオニクス、コック
ピット周りなども一新され、エンジンもより出力の向上した新型を搭載し
ています。

台湾にとって最新鋭ともいえるF-16V戦闘機を装備したのは第4戦術戦闘航
空団で、18日には国会主席である蔡英文総統も出席し、運用開始の式典が
行われました。

蔡英文総統は、今回のF-16Vの就役について、「これら航空機は、アメリ
カとの緊密な協力関係の象徴であり、国防力を大幅に強化する高度な技術
を備えている」と述べています。

なお、一部報道によると、台湾空軍は新型のF-16Vについてアメリカから
66機調達することを決めている一方、性能が陳腐化している既存のF-
16A/Bについても、保有する141機すべてについて、1100億台湾ドル(約
4500億円)を投じて改良する方針だそうで、これまでに64機の改良が行わ
れたといいます>

ファルコン頑張れ、南風は北風を征す、西風は東風を制す、撃ちてし止ま
ん、中共殲滅!

習近平を支持するように見せながら反対意見を紹介する“アヤフヤグレー
ゾーン路線”で延命を図っているような中共の英字紙「サウスチャイナ
モーニングポスト」2021/11/21「台湾:中国の世論は戦争を近づける?」
から拙訳する。

<中国本土と台湾を再統一させる戦争の可能性についての議論が、熱狂的
な中国の愛国者の間で注目を集めている。南開大学(天津)のジャーナリ
ズム教授である劉八東は、第一次世界大戦における一部のヨーロッパ人の
当初の熱狂をあざける記事を投稿した。

11月初旬に発表されたこの記事は、過去100年間を「人類がこれまでに見
た中で最も血なまぐさい世紀であり、2つの世界大戦で多くの命が失われ
た、それにより戦争の是非について世界中がより平和的になった」との説
を紹介した。

この記事により劉は中国の民族主義的なブロガーから攻撃された。 「こ
れらの“反戦オピニオンリーダー”は主に西洋式価値観の犬だ」とあるブロ
ガーは中国のツイッターWeiboで批難した。これは、台湾を分離した国土
と見なしている北京が、台湾政府を崩壊させるために戦争するは正当か不
当かをめぐってここ数ヶ月オンラインで噴火した多くの論争のひとつである。

台湾国防省によると、今年だけでも人民解放軍による台湾の防空識別圏へ
の絶え間ない飛行には、過去最高の数の戦闘機が関与し、10月4日の1日だ
けで56機に達した。数日後、習近平主席は北京での政治会議で、「平和的
な」統一について「国民の若返りが進めば台湾問題は解決する」と述べた。

(注:10/9、習近平曰く「平和的な方式での祖国統一は、台湾を含む中華
民族全体の利益に最も合致する。我々は『平和統一、一国二制度』の基本
方針と『一つの中国』の原則を守りつつ、台湾と平和的な発展を進め
る」。全て噓! 香港を忘れるな!)

商工省が冬の食糧と日用品の価格を安定させるために地方自治体に買い溜
めを促す定期的な通知を発表した後、戦争についての国民の憶測はさらに
高まった。この通知はいくつかの都市で短期間ながらパニック買いを引き
起こし、政府は国民を安心させるために何日も費やした。

中国で最も多く使用されている検索エンジンBaiduによると、通知日の11
月1日には、「台湾」という単語の検索数が25万件を超え、前日から4倍以
上に増加した。 「戦争」の検索は前日から25倍に急増した。

このような検索はすぐに収まったが、問題は多くの人に残っている。
Baiduの検索バーで「意志、○○する」を意味する「yao」と入力すると、最
もよく提案される検索ワードは「戦争はありますか」だ。(注:有没有戦
争、You meiyou zhanzhengらしい)

南京大学の政治学者GuSu氏は、このような関心は何十年も前からあるが、
最近の議論の急増は、主に北京自身のメッセージの結果によると述べた。

「ネットには厳しい制限があるため、戦争に反対する声はほとんどなく、
戦争を支持する人々はますます過激になっている。中国から台湾に派遣さ
れた(大量の)軍用機と、政府報道官によるタカ派のコメントからも、国
民は戦争が差し迫っていると信じるようになった」

中国の外務省と国防省は、台湾問題について台北とワシントンに、「主権
を擁護するという中国の決意を過小評価するな」と繰り返し警告してい
る。「第三者は標的にしない」という以前の方針から離れて、台湾の独立
に向けた動きを阻止するという彼らの意志を明確にした。

今週の時点で、「力による統一」というタイトルのWeiboディスカッショ
ンページは、約4万件の投稿、23億回近くの閲覧を記録した。国営新華社
のジャーナリスト、Gu Wanming氏はWeChatを通じて、「台湾をめぐる戦争
は中国の利益を損ない、長期的に米国と競争する能力を弱めてしまう」と
投稿した。

劉亜洲将軍による2001年の記事を閲覧した人もいる。これは、1949年に北
京が本土沿岸沖の台湾支配の島「金門島」を蒋介石・国民党から奪おうと
して失敗したこと記述しており、現在引退している劉は「失敗したのは主
に国民党側の抵抗を過小評価したことに起因する」と考えていた。

台湾を巡る激しい議論にもかかわらず、ワシントンのスティムソンセン
ター・シンクタンクの中国担当、ユン・サン氏は、国民の声は北京の意思
決定にほとんど影響を与えないと述べた。

「北京がそれを許しているので、武力による統一についての是非論になっ
ている。しかし、台湾に武力行使するかどうかの決定要因は、世論ではな
く、北京が成功できるかどうか、比較的低コストで成功するかどうかによ
る。北京の既存の戦略は、台北への脅迫を通じて統一を達成することを目
的としているようだが、武力使用についての話題の高まりは世論戦略の一
部だ」

しかし、中国で最も影響力のあるブロガーの1人、Ren Yi氏は、公の議論
を奨励することは、北京が国民世論を変えるのに役立っていると主張す
る。「中国ではいろいろな影響を受けて戦争に対する国民の期待が徐々に
変化している。昔は力による台湾再統一は考えられなかったが、今では普
通になっている」と彼は11月初旬に公開されたブログに書いた。

ハーバード大学の公共政策大学院を卒業したRen氏のブログは、政府関係
者を含めて多くの支持者を持っている。 WeChatに掲載された彼の台湾の
記事は10万回以上閲覧された。「力の使用が避けられなくなったら、人々
はそれに備えるだろう」とRen氏は書いている。

しかし、ナショナリズムをかき立てることは裏目に出る可能性があると、
ジョージア州立大学のグローバルコミュニケーション助教授であるマリ
ア・レプニコワ氏は語った

「そのようなオンラインの議論は、共産党のリーダーシップに基づいた、
より統一された国民的アイデンティティを推進する上で北京にとっては役
立つと思う。しかし、ナショナリズムは常に両刃の剣だ。為政者が国家主
義的な世論の要求を満たさないと、それは体制批判につながる可能性があ
る。国家主義的な世論の急上昇は、外交的解決のためのスペースを狭めて
しまうことになりかねない」>以上。

風雲急を告げるような時代にあって、為政者は(概ねメディアを使い)求
心力を高めるために戦意を高揚させるが、やり過ぎると敵との外交で「一
両損」的な妥協ができなくなる危険性があるということだ。

例えば日本。日清戦争後の三国干渉(露独仏、1895年)で譲歩した日本は
国民の大反発を招き、「臥薪嘗胆」でどうにか抑え込んだが、結局、日露
戦争になった。ロシア革命の影響でどうにか勝ったものの、手打ちのポー
ツマス条約交渉ではこれまた譲歩せざるを得ず、国民は日比谷焼き討ち事
件で怒りを爆発させた。条約をまとめた小村寿太郎は「国民はこれくらい
元気があった方がいい」と言ったものの、それ以降の・・・(オッ
トーッ!また「隼」来襲!)外交・軍事で柔軟性を欠くことになったので
はないか


それについては小生はまだ勉強していないが、戦線を拡大し過ぎた印象は
ある。毛沢東のゲリラ戦術は「敵が出れば引く、敵が引けば出る」がキモ
だが、習近平・中共がそれを知らないはずはない。

台湾武力併合は習近平個人の「出世願望」という私利私欲であり、毛沢東
も私利私欲で文化大革命を始めて1966年から1976年までの10年間、経済の
みならずすべての面で停滞を招いてしまった(1980年頃に訪中した小生は
人民服ばかりのほっそりした人々を見てビックリした、食うのが精いっぱ
いで、デブが一人もいないのだ)。

中共による毛への公式評価は「貢献7割、失敗3割」だが、4000万人を餓死
させた大躍進政策を含めれば8000万〜1億人(トウ小平の長男=下半身麻
痺の障碍者にされた犠牲者を含む)を殺傷しているから本来は「貢献3
割、失敗7割」の暴君である。

いくら毛の真似っ乞食とは言え、世界を敵に回す習の台湾侵略は本人だけ
の都合であり、大義は全くない。台湾に初めて公式訪問したEU議会代表団
は「あなたたちは孤立していない」と伝えた(インドパシフィック・ディ
フェンスフォーラム/IPDForum 2021/11/22ロイター)から。

<欧州議会からの台湾への最初の公式代表団は2021年11月に外交的に隔絶
された台湾は孤立していないと述べ、台湾が中国からの圧力の高まりに直
面する中、欧州連合と台湾の結びつきを強化するためのより大胆な行動を
呼びかけた。バチカン市国を除く欧州諸国と正式な外交関係を結んでいな
い台湾はEU加盟国との関係を深めたいと考えている。

この訪問は中国共産党が、中国が自国のものと主張して武力による奪還の
可能性を否定していない台湾に対して、度重なる中国軍機の接近作戦など
を含む軍事的圧力を強めたことを受けて行われたものである。

フランスから選出された欧州議会のラファエル・グリュックスマン議員は
台湾の蔡英文総統にこう述べている。

「私たちは非常に単純で非常に明確なメッセージを持ってここに来まし
た。あなたたちは孤立していません。ヨーロッパはあなたを支持していま
す。私たちの訪問は重要な最初の一歩と見なされるべきです。この次はよ
り強力なEUと台湾のパートナーシップを構築するために、ハイレベルな会
議とハイレベルで具体的な手順を含む非常に具体的な議題が必要です」

中国外交部の汪文斌報道官は同代表団が蔡総統と会談したことを非難し
た。同氏は記者団に対し、「欧州が台湾分離主義勢力に間違ったシグナル
を送らないように修正するよう強く求めている。そうでなければ中国とEU
の関係を損なうことになる」と述べている>

井の中の蛙、習近平は「脅せば引っ込む」と思っているが、それは支那人
には効き目はあっても先進国の民は猛烈に反発することを知らない。オツ
ムはまるでガキのレベル。この手の異常な人間が強大な兵器を振りかざし
て世界を屈服させようとしている。

♪立て、怒れる者よ、今ぞ日は近し、醒めよ我が同胞(はらから)、暁は来ぬ

暴虐の鎖断つ日、旗は血に燃えて、海を隔てつ我等、腕(かいな)結びゆく

いざ闘わん、いざ、奮い立て、いざ、あぁ、インターナショナル、我等がもの

全世界のファルコン、同志諸君、中共殲滅、支那解放へ! 民主主義の興
廃、この一戦にあり、各員一層奮励努力せよ!


━━━━━━━━━━━━━


◆「中国は契約を守らない」

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)11月22日(月曜日)弐
通巻第7126号 

コンゴのコバルト鉱山で中国人五人が誘拐される
  現地知事、六つの鉱山を閉鎖命令。「中国は契約を守らない」

 コンゴは政情不安が続く上、政府幹部の腐敗が著しい。
 嘗て、日本企業も、このコンゴの山奥でコバルトの採掘に当たってい
た。ゲリラに襲撃され、孤立無援となった。その時、駐在していた日本人
の経験談を聞く機会があった。
「ああ、自衛隊は救援にこないだろうなぁ」と切実に家族を思ったとい
う。(筆者が『もう一つの資源戦争』取材中の時代)。

 コンゴは嘗てのベルギー領だ。
けっきょく、ベルギーの特殊部隊がヘリコプター、落下傘部隊などを投入
し、外国人エンジニアを救出した。

 次世代ハイテクにコバルトが欠かせないことは産業界の常識、ハイテク
の生命線である。しかし米国とベルギーは治安の悪化から、株式の大半を
中国に売却した。コンゴは、いつのまにか中国の経済植民地に化けていた。
 しかし案の定、問題が発生し、ゲリラの再登場、中国人五人が誘拐され
た模様だ(ザタイムズオブインディア、11月21日)。

 現地の知事は中国企業六社を事業停止とし、スタッフ全員にサイトを離
れるよう命じた。また一部の地域で抗議行動が起こり、治安が悪化。警官
が銃殺されたとの情報もある。

 コンゴ政府はジョセフ・カビラ前大統領の下で署名された中国との60億
ドルの「鉱物インフラ」契約の再検証を行っている。コンゴは世界最大の
コバルト生産国として知られるが、中国との契約はコンゴに十分な利益を
もたらしていない。したがって鉱業契約を見直すとしている。
  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)(承前)『トロツキー 「ロシア」革命の主な原動力とし
て』 全9章
原題:Trotsky and The Jews Behind The Russian Revolution
http://rus-sky.com/history/library/trotzky.htm
 この章では英米(独)2大金融ユダヤ勢力の争いとともにシオニストユダ
ヤやその他ユダヤ勢力がでてくる。
日本でも共産党と旧社会党(民主党〜立憲民主党)、朝鮮総連と韓国民団
など対立抗争を続けながらも「反日」では一致しているのと似ている。
 第4章
 帝政ロシアの破壊は、国際的なユダヤ人組織であるB'nai B'rith、
Universal Israel Alliance、その他のシオニストや非シオニスト運動な
ど、すべての国際的なユダヤ人グループの長年の目標であったという事実
を示している。
 しかし、帝国議会の破壊の背後には、シオニストの陰謀が具体的に存在
している。イギリスとフランスのロスチャイルド帝国は、ロシアの計り知
れない天然資源を手に入れることを長年の夢としていた。ロスチャイルド
の支援を受けたケレンスキーの民主的な政府は、シオニストの支配に有利
な条件を作り出した。
 ロスチャイルドと同盟関係にあるイギリスのユダヤ人大物と、ドイツ・
アメリカの銀行グループのユダヤ人大物との間には、長い間、対立関係が
続いていた。ドイツ系アメリカ人グループのリーダーは、ウォール街のユ
ダヤ人銀行家であるジェイコブ・シフであり、ウォーバーグ、グッゲンハ
イム、ハナウアー、カーンなどの銀行家と協力していた。しかし、対立す
る2つの銀行家グループは、さまざまな革命グループに資金を提供し、完
全所有の世界的な報道機関を通じて破壊的な思想を迅速に広めることで
は、完璧に連携していた。
 ジェイコブ・シフは、ロシア帝国の破壊に特に力を入れていた。1904年
から1905年にかけて、銀行「クーン・ローブ」の責任者であったジェイコ
ブ・シフは
日本に巨額の融資を行い、これが日露戦争の結果を日本に有利なものにし
た。さらに、シフの資金は、ロシア人捕虜の収容所を設立するために使わ
れたが、それは実質的に革命学校、テロリスト学校であった。これらの捕
虜は収容所に入れられ、ニューヨークから特別に派遣されたロシア語を話
す講師や教官から、革命の思想と実践を教えられた。特徴的なのは、日露
戦争の前線に連れて行かれた18,000人のユダヤ人のうち、ほとんどがシフ
収容所に収容されていたことである。

 1917年にツァーリを転覆させたのは、ロスチャイルドグループのシオニ
ストである。彼らは、1917年3月のドイツ議会でのクーデターで、ドイツ
系アメリカ人のライバルたちを困惑させたようだ。
 ドイツ・アメリカの銀行連合は、復讐の準備を始めた。再戦には、次の
ようなものがあった。
ジェイコブ・シフの銀行、ウォーバーグ銀行のニューヨークとハンブル
グの支店。ドイツ系ユダヤ人のヴェストファーレン・ライン・シンジケー
ト、パリのラザール兄弟のバキール家、...以下略。

このような銀行家にとって、「亡命」したトロツキーは必要な人物で
あった。トロツキー・ブロンシュタインは、世界革命を精力的に宣伝し、
1905年にはサンクトペテルブルク評議会の議長を務めた人物で、まさにロ
スチャイルド家が作った若いロシア共和国を崩壊させることができる人物
であった。
 つまり1917年のロシア革命は、2つの巨大なグローバル金融グループに
よるロシアの天然資源の支配権をめぐる争いだったのである。
ケレンスキーを支持するユダヤ系銀行家もいたが、トロツキーを支持する
ユダヤ系銀行家もいた。彼らの間では苦しい戦いが繰り広げられたが、彼
らの目的はロシアの最終的な破壊であった。
 1917年4月、ジェイコブ・シフ自身が「ロシアの革命が進んでいるの
は、自分の資金援助のおかげだ」と公言した。重要なことに、彼の言葉は
1917年から1918年の公式ユダヤ人共産主義者名簿の1018-1019ページに確
認されている。
「1904年から05年にかけて、クーン・ローブ・アンド・カンパニーは日本
政府に莫大な戦争借款を提供し、日本の勝利を確実なものにした...シフ
氏は常に自分の富を自分の人々の利益のために使った。彼は貴族ロシアの
敵に資金を提供し、その影響力を利用してアメリカからの金銭的援助をロ
シアに与えないようにした」
 トロツキーが流血のロシア人民の無制限の独裁者として確固たる地位を
築いた1920年10月9日、ニューヨークで発行された American
Jew(American Hebrew)は、「ユダヤ人の理想主義と不満がロシアでの
我々の勝利に強力に貢献した一方で、ユダヤ人の心と精神の同じ歴史的特
徴が他の国でも我々の利益のために働いている」と書いている。フランス
の情報筋によると、ジェイコブ・シフは1917年にロシアの革命促進のため
に4千万ドルもの寄付をしている(現在の貨幣価値では10億ドル)。

 ボルシェビキがロシア全土で流した血は、世界の恨みを買うことになっ
た。これに対し、国際派の人々は「ドイツのせいだ」と言い返した。彼ら
は恥ずかしげもなく、ボルシェビズムを発明したのはドイツ人の頭脳であ
り、それはドイツの教育がロシアに影響を与えた結果であると世界に向け
て発表した。しかし、ロシアに影響を与えたドイツ人がいるとすれば、ド
イツ系ユダヤ人だとは誰も言わなかった。
 1918年10月、ワシントンの公共情報委員会は、「ドイツ・ボリシェヴィ
キの陰謀」と題した資料を発表した。この書類には、ハンブルグのマック
ス・ウォーバーグ銀行の支店とラインシュ・ウェストファーレン・シンジ
ケートがトロツキーのために口座を開設したという電報が含まれている。
委員会は、ドイツに疑いの目を向けさせようとしたのだが、結局はユダヤ
人を質に入れてしまった(ユダヤ人を巻き込むことになった)。

 マックス・ウォーバーグはハンブルグでウォーバーグ銀行を経営してお
り、ポールとフェリックスという2人の兄弟がいて、アメリカで支店を経
営している。
ポールはヤコブ・シフの義理の兄であり、弟のフェリックスは同じヤコ
ブ・シフの義理の息子である。それほどまでに、完全にユダヤ人である金
融界の利害は密接に関係しているのだ。いわゆる「ドイツ人」と呼ばれる
人たちの正体はそこにある。
これはドイツ参謀本部の「ドイツ人」と言われる人たちにもあてはまるこ
とで、レーニンとその同志たちに、前線を横切る特別列車を提供した。当
時、ドイツの首相自身も、外務大臣もユダヤ人であった。ユダヤ人が潜入
していたドイツの参謀本部をどうするか。ウォーバーグ銀行に私財を投じ
ていたドイツ皇帝ヴィルヘルム自身がそれに甘んじていたこともあり、ド
イツの指導者全体が徹底したユダヤ人であったと言っても過言ではない。
 ドイツやロシアのユダヤ人にとって、自国が戦争状態にあることは全く
関係のないことであり、それはユダヤ人自身が作り出したことであった。
重要なのは、ユダヤ人が戦争を利用して両国を破滅させていることだった。

 トロツキーは、革命のニュースが届くとすぐにニューヨークを離れた。
当時、ロシアのコミッサールであった私は、この血みどろの乱痴気騒ぎ
は、ロスチャイルド銀行とジェイコブ・シフ銀行の闘争を反映したもので
あり、政党の闘争を煮詰めたものではないことを知っていた。トロツキー
は、出航前にヤコブ・シフに謁見したことが知られている。ニューヨーク
のイーストサイドのユダヤ人街全体が、トロツキーを見送った。ニュー
ヨーク中が、「自分たちの」トロツキーが「ツァーリから仕事を奪う」た
めにロシアに行くことを知っていた。
 「WHO'S WHO IN AMERICAN JEWRY」という本には、トロツキーと赤ロシ
ア外相リトヴィノフ=ヴォラがアメリカのユダヤ人として堂々と掲載され
ている。このようなトロツキーのユダヤ人としての経歴は、当時のニュー
ヨークのユダヤ系新聞で大きく報道された。
 
 トロツキーは、武器を積んだ蒸気船「クリスティナフィヨルド号」を引
き渡され、ニューヨークの街の元ギャング300人が彼の指揮下に置かれ
た。エカテリンブルグの皇帝一家殺害事件を実行したのはこのギャングた
ちであり、死体の処理の仕方も当時のギャング抗争の典型であった。
 ところで、トロツキーはカナダで逮捕され、ハリファックスに投獄され
た。汽船とトロツキーの護衛全員も事情が明らかになるまで拘留され、
キャンプ・アムハーストに入れられた。この頃、ロスチャイルド・マフィ
アは、民主的と言われるユダヤ人ケレンスキー政権に全資源を投じてい
た。しかしケレンスキーからの報酬は、ロスチャイルド家が期待していた
ほどのものではなかった。
 トロツキーはすぐに釈放された。
実は、カナダ人はこの組み合わせを知らなかったのだ。トロツキーを逮捕
したのは、ナイーブな動機からであった。ロシアの同盟国として、ロシア
の宿敵(トロツキー)を銃とチンピラを満載した蒸気船で逮捕したのである。
 トロツキーは『自叙伝』にこう書いている。
「1917年4月29日、私たちは強制収容所から釈放されました......今でも
釈放の理由はわかりません。トロツキーはいつものように、ユダヤ人特有
の無礼な態度で嘘をつき、それを彼らは誇らしげに「シュッツパ」と呼
ぶ。彼は、カナダ人に対する完全な侮辱をどのようにして表現したかを
長々と語っている。トロツキーは、自分の背後に誰がいるかをよく知って
いた。トロツキーの苦境を知ったジェイコブ・シフは、完全な操り人形で
あったウィルソン米大統領に電話をかけ、トロツキー釈放問題は5分で解
決したという。
トロツキーは、あのハリファックスでカナダ人やイギリス人から、またロ
シアではケレンスキーから、どれだけ迷惑をかけられたかを語る中で、ロ
スチャイルド=ケレンスキー組とシフ=トロツキー組の水面下の争いがい
かに激しいものであったかを端的に述べている。(続く)
(PB生、千葉)
 
  ♪
(読者の声2)嘗て「失われた十年」の頃、まだ日本に余裕があった頃、
当時カナダ、ヴァンクーヴァーに住んでおり、最新の大きな素敵な図書館
に行くことがあった。
一階の広大な読書室には日本語の本もかなり収録されていた。平日の昼間
でも大勢の若い日本人が下を向いて何やら真剣に読んでいるので、横を歩
いてみると、英文の本ではなく、ことごとく全員が輸入されたマンガばか
りであったので驚いた。
親御さんは高い学費と生活費を出して、留学させたつもりでおられたのだ
ろう。今行ったら、おそらく、もはや日本人留学生はいないだろう、と思
われる資料が出た。
 今年、米国にきた外国留学生の数の比較である。去年に比べると相対し
て15%減。とはいえ、3.9兆円ほどを米国経済に貢献している。
第一位は支那で、32万人、2位インド、17万人、3位南朝鮮、4万人、4
位カナダ、2.5万、5位サウジ、2万、6位ヴィトナム、2万、7位台湾、2
万、8位ブラジル1.4万人、日本は番外で9位かそれ以下。全ての留学生
の54%は文化系ではなく、STEM(理科・技術・数学系)。
落ちぶれた、社会が荒廃したとは言え、米国の大学は、特に理科系は世界
最高との評価は揺らがない。そんなところを支那の若者はしっかりと理解
し、政府も援助しているのだろう。こんな数字からも、米国は本気で支那
をいじめるつもりはないらしい。
小さな韓国が3位、大国日本は?位、という数字は、未来の明暗を暗示す
る。資源の無い日本は人材が頼り、なのは明治時代から不変。カナダに留
学してマンガを勉強していた学生は今どうなっているのか。
無制限に輸入される移民達と仕事をしている、かもしれない。
https://www.statista.com/chart/20010/international-enrollment-in-higher-education/
 (在米のKM生)
at 06:02 | Comment(0) | 番外編

2021年11月25日

◆日本のコロナ急減に世界が注目

高島 康司

ウイルス自己崩壊説も次の変異株と「第6波」に要警戒

世界でまだら状に広がるコロナパンデミック
日本を新型コロナウイルス「第6波」が襲う可能性について解説したい。

いま、新型コロナウイルスのパンデミックの状況は、世界の国々でまだら
模様の状態になっている。

例えば、韓国では7月上旬に首都圏を中心に流行の「第4波」が始まり、新
規感染者数は106日連続で1,000人を超えている。

またロシアでは、9月から感染者が急増し、14日以降は毎日3万人以上が新
たに感染。20日の死者は過去最悪の1,028人にのぼった。政府によると、
コロナ患者用の病床は全国27地方で90%以上が埋まり、一部では95%を超
えている。

さらにイギリスでは、この1週間で感染者数が16.1%増加したことから、
コロナウイルスの動向に対する懸念が高まっている。英国の感染率は人口
100万人あたり620人で、近隣の西ヨーロッパやスカンジナビア諸国の約6
倍にもなっている。

イギリスでは、他の国に比べ、かなり早い段階で規制を解除したことが感
染再拡大の原因だと見られている。例えばデンマークでは、人口100万人
あたりの感染者数が90人前後で推移しているときに規制を解除したが、イ
ギリスでは、感染率が670人に達した時点で規制を解除している。

社会活動のあまりに早い正常化が、新たな感染拡大を招いたようだ。

なぜ日本では急速に減少したのか?
そうした状況のなか、感染が急速に収束しつつあるのが日本だ。

東京都の感染者数はピーク時だった8月の50分の1まで減少し、毎日の感染
者数は3日連続で50人を切っている。19日は36人だった。また全国の感染
者数も372人となった。これは2万6,000人を越えていた8月28日と比べて70
分の1だ

この感染者数の急速な減少は、多くの専門家の予想を越えている。

いま、この急速な減少の原因が議論されている。政府はワクチン接種の拡
大や行動規制の効果が現れた結果だとしているが、これではこの急速な感
染者数の減少の説明にはならない。

それというのも、今回のパンデミックには、それぞれ異なった変異株が主
導するいくつかの感染の波があり、それらは時間が経つと勝手に収束して
いたからだ。

日本でワクチン接種が始まったのは4月からだが、すでにそれ以前の時期
に、第1波から第3波までの波は拡大と収束を繰り返していた。

ワクチンには、感染したときの重症化リスクを抑える高い効果がある。事
実、日本の死亡率は5%近かったピーク時から、いまは1.06%に低下して
いる。死亡率の急速な低下は、ワクチン接種が進む他の国々でも同様だ。


しかし、イギリスやアメリカのように、ワクチン接種が拡大しているにも
かかわらず、感染者数の増大が止まっていない国も多い。ワクチンは重症
化リスクの低下には大きな効果があるものの、感染拡大を止める効果は
思ったほどないというのが現実のようだ。

このような事実から見ると、「デルタ株」が主導する第5波の急速な収束
の原因は、ワクチン接種の拡大ではないことになる。原因は別にある。


   
━━━━━━━━━━━


◆始まっていた45歳定年制
今市太郎

上場企業の早期希望退職者2年連続1万5000人超、若手と専門職以外はお払い箱


すでに始まっていた「45歳定年制」
今年の9月、サントリー社長の新浪剛史氏が突然に「45歳定年論」などを
ぶち上げたことから、ネットで猛烈な炎上が起きたのは記憶に新しいところ。

先頃に東京商工リサーチが発表した2021年の上場企業の早期・希望退職者
募集人数を見ていますと、その件数は新浪氏を批難すれば済む話ではな
く、リアルな上場企業の雇用状況の中でも、本当に「45歳定年」が現実の
ものになろうとしていることが見えてきております。

運よく正規雇用の座を確保できたサラリーマンといえども、その賞味期限
は新卒からせいぜい20〜23年に迫っている。

そのことを、相当によく考えるべき時代に突入していることを痛感させら
れます。

上場企業の早期希望退職者数は2年連続1万5,000人超え
新型コロナウイルスの爆発的感染で経済が急ブレーキとなった昨年のこの
時期、上場企業の早期希望退職者募集人数は73社で1万5,642人に及びました。

今年も10月末までの同様の募集人数は72社で1万4,505人となっているよう
で、巷ではかなりコロナ禍から回復したように見えるものの、実際の雇用
環境はまったく改善していないことがわかります。


募集人数のベスト5は、コロナ禍の影響で販売不振のアパレルや運送、交
通インフラ、観光関連のサービス業など、明らかにコロナのために雇用人
数を絞らざるを得ない厳しい業界が増えていることが見えてきます。

ただ、その一方で、本田技研工業、パナソニック、近鉄グループHDなどは
必ずしもコロナとは関係なく雇用者数の粛清を進めているようで、募集人
数すら開示していない状況です。     
       


━━━━━━━━━━━━━


◆クアッドに東南アジアの死角

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)11月22日(月曜日)
通巻第7125号  <前日発行>

 インド・太平洋に突き刺さる中老鉄路は「漢族の熱帯への進軍」
  クアッドに東南アジアの死角。ラオス、カンボジアは中国の植民地だ

 米豪日印のクアッドに「死角」がある。
中国とラオスのビエンチャンを結ぶ新幹線が開通した(中老鉄路=「老」
は中国語でラオスの意味。正式開通式は12月2日)。ラオス北部のボー
デンからビエンチャンまで414キロ。途中古都で王宮跡のある観光地=
ルアンパバンなど33駅を通過し、時速120キロで、橋梁箇所が
167,トンネルは75という難工事、総工費70億ドルは中国が融資した。

将来は、ビエンチャンからタイへ延長し(ビエンチャンの対岸はタイのノ
ンカイだ)、バンコクまで繋がると、雲南省のシーサンパンナから直通特
急が走ることになり、東南アジアの裏通りが中国主導「一帯一路」の目玉
となる。タイもいまや「中国経済圏」で人民元が流通している。

三年前、ラオス北端のボーテン(磨丁)まで取材にいった。すでにマン
ションが林立し、大型トラックが渋滞し、カジノホテルと免税ショップの
ビルができていた。中国鉄道建設の現場は活況に満ちていた。マンション
の販売広告は、なんと売値が人民元建てだった。

しかも渋滞の長距離トラックのナンバープレートをみると遼寧省、黒竜江
省、吉林省からはるばるラオスへ出稼ぎに来ていることが分かった。現地
の食堂でも、中国人労働者が混じり、昼からビールを飲んでいたっけ。
ボーデンの地元はアカ族、モン族が多い。

 中国はラオスとカンボジアを事実上の「植民地」とした。カンボジアの
シアヌークビルには中国資本のカジノホテルが50棟、ホテルは殆どが華
僑経営、高層マンションが林立している。ここは何故か重慶からの出稼
ぎ、もしくは移民だ。

首都プノンペンのマンションも90%は華僑資本、なかには華僑の子弟が
通う「インタナショナルスクール」もある。
 イオンが大きなショッピングモールを繁華街に店開き、近くには高層の
東横インもあるが、その高さを遙かに凌ぐ中国系タワマンが周囲を埋め尽
くしていた。レストランに入っても、飛び交うのは中国語である。

 なぜこうなったか?
 華僑研究の第一人者、樋泉克夫(愛知県立大学名誉教授)が次の分析を
している。
 「天安門事件の後遺症に苦慮した共産党政権は、南方に広がる国境関門
を開放し、雲南省を橋頭堡に東南アジア内陸部へ進出──歴史的に表現する
なら『漢族の熱帯への進軍』を再始動することで、苦境からの脱出をは
かった」(『週刊新潮、21年11月25日号)。

 そのうえ、ラオスは雲南省華僑が早くから進出していてチャイナタウン
があった。
 カンボジアは国民感情として、中国よりベトナムが嫌いなので、早くか
ら華僑の移住が目立ち、キリングフィールドでは夥しい華僑が血の犠牲に
なったあとでさえ、中国は寧ろ積極進出を繰り返していたのだ。このよう
な過去の経緯と華僑の強い地盤があって、中国は影響力拡大に力を集中し
てきたのである。

 この東南アジアにおける中国の事実上の経済植民地化という現実が、欧
米の安全保障議論では軽視されている。
「クアッドの死角」と言えるだろう。

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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)22日午後四時からの「宮崎正弘の生インタビュー」は生
番組です。60分のうち、後半の18分に視聴者の質問コーナー、その場
で回答があります。
 今回のゲストはカナダ在住の近現代史家、渡邉惣樹氏。テーマは「激変
するアジア、日米関係を読み解く」。
 22日午後四時〜五時。未来ネット(旧「林原チャンネル」)です。
 後日、ユーチューブ配信があります。
   (未来ネット)
  ♪
(読者の声2)貴誌前号で(浪速の草莽)様の「EVを絶賛されている方
がおられます。カーボン・ニュートラルが地球温暖化を防いで人類を救
う、と考えてもおられるご様子。、、、あまり独善的にならずに客観的に
物事を眺めたいものです」
というご意見。
 私見によれば、全ての意見は主観的。科学的な「客観的な真実」も時代
が進むと、間違いだった、という例が多い。CO2の問題にしても、科学者
の間で議論
があり、私見によれば現在のCO2の濃度は少なすぎ、多い方が生物、食料
生産のためには有利になる。温暖化に関しても甚だ疑問的であり、地球の
長期の歴史を見ると、ほぼ10万年の氷河期があり、ほぼ1万年の間氷河
期、つまり現在のような暖かい時代が、交互に現れている。1.3万年前に
氷河期が終わったので、これからは冷たい長い10万年の冬を迎えることに
なる、というのが科学的には最も信頼できると思う。
EVについては、以前に何べんも投稿したように、その多くの利点故に、既
に非可逆的な世界的な傾向になっている。テスラとトヨタが再び提携し
た、というニュースも昨日聞いた。
「インテル、入ってる」という宣伝文句があり、世界のほぼ全てのコン
ピューターの中にインテルのCPUが入っていた。
トヨタが屋根、窓、ドア、家具を作り、テスラがその他という分業化にな
るかも。水素については、気体を固形化する技術があるらしく、電池との
競合になるかもしれないが、いずれもEVとなる。
(在米のKM生)

  ♪
(読者の声3)貴誌通巻第7124号(読者の声1)の「浪速の草莽様」の御
投稿についてですが、「EV論争」の御意見の発表が、単に「EVを絶賛され
ている方」への揶揄、悪く言えば「オマエの母ちゃんでべそ」的な悪口に
なって残念です(尤もそれ自体が目的なら腑に落ちる、苦笑)。
それは、「どう思うと自由なんですが」や「あまり独善的にならずに客観
的に物事を眺めたいものです」という文にも如実に表れている。御自分で
も「浅学非才のわたしが自分なりに学んで」とおっしゃる訳ですから、何
を如何なる視点で、どういう風に学ばれたかという内容を具体的に書かれ
たら如何でしょう。
その方が、「宮崎師のいわれる、EVと(イーロン)マスクは高転びにこけ
るだろう、です」という借り物の言葉よりはるかに説得力があると思われ
ます。EVが次世代の移動手段の支配的地位を占めるかは、読者欄でも活発
な意見の応酬、あるいは感情的にも見えるやりとりと言うか、一方的主張
の交差もあり、以前気になっていたので敢えて指摘させて頂きました。
 EV主流化予測については、内容を分けて考えた方が良さそうです。気候
変動の観点、技術革新の観点、経済的合理性の観点、資源開発及び争奪の
観点、国際政治の面妖さの観点、などと並列に並べましたが肝は気候変
動、つまり「地球温暖化」とその原因として「人類の経済活動による二酸
化炭素排出」との因果関係の有無です。
と言うのは、そもそもこの因果関係に著しい有意さが認められなければ、
ガソリン車やハイブリッド車を現状のまま使い続ければ事足りて水素でエ
ンジンを動かす必要もない。
 現在、「地球温暖化」と「人類の経済活動の二酸化炭素排出」の因果関
係が恰も証明された事実であるかに語られますが、これは嘘とは言わない
までもただの仮説に過ぎない。
すると、「世界各国の権威ある専門家がそう言ってる」と聞こえそうです
が、二年近くの新型コロナウイルス感染症の流行に於いても最高の専門家
達が、実は全く何も分かってない実態を目の当たりにしたのはおらだけで
ない。元々マスクにコロナウイルスの感染予防効果は無いと断言したの
は、トランプでなくWHOのテドロスだ(苦笑)。
 具体的に斬り込むと、確かにこの二・三十年は世界の他地域同様に日本
各地で平均気温の上昇が続いている。
そこだけ見れば「地球温暖化説」に納得する。ただ、地球は誕生以来の50
億年間に気温は一定だった訳で無く、「南極大陸や北極海に全く氷の無い
温室期」と「気候が寒冷化し地表と大気の温度が長期に亘り低下する氷河
時代」が約一億年単位で来る。さらに氷河時代の中でも「寒冷な氷期」と
「比較的温暖な間氷期」が千万年単位で「何もしなくても自然に繰り返さ
れる」のである。現在は間氷期にあたりいずれ氷期に戻る。「地球温暖
化」など真面目に心配しなくともいずれ皆氷漬けになる運命なのである
(爆笑)。
 そんな事を言っても、千万年単位の変化を待つ訳にいかないと言う生真
面目な方々も居るかもしれない。
数か月前の、みんな大好き朝日/ちょうにち新聞には、元々酸素に覆われ
ていた温暖な金星の地表が二酸化炭素増加の為に灼熱地獄と化したと、地
球温暖化仮説強化プロパガンダの為の我田引水記事が掲載された(腹笑)。
そもそも太陽系上の金星の位置と地球の位置は違うでしょ、で瞬殺(抑
笑)。そんな心配性の方々の為に、ユダヤの神エロヒム(英語名ゴッド、
アラビア語名アッラー)は「神の怒り」である地球規模の大噴火を約百年
単位で勃発する様に用意しているのである(泣笑)。その規模の噴火が起
ると地球全体の温度が一気に、しかも長期間に亘り下がるので農作物の不
作が続き餓死者が続出する事の方がむしろ懸念される。
そもそも気象観測の記録はたかだか百数十年分しかない。それで、たまた
ま短期的に気温が上がった、下がったと言っても、地球規模で言えば誤差
の範囲でしかないのである。
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20200616/se1/00m/020/016000c
 
 次に技術革新の観点であるが、IT産業との関連から、EVや空中ドローン
の類はある程度は発展を続けるのではないだろうか。仮にイーロン・マス
ク個人が「高転びにこける」としても、後継者が次々と出てくるだけである。
ただし過度の電気エネルギーへの依存は安全保障の視点からも好ましくな
いし、まだまだ石油は産業構造を転換するには安過ぎるので経済的合理性
の観点からもガソリン車やハイブリッド車は今後も残るだろう。
問題は国際政治の面妖さの観点であるが、「地球温暖化仮説」で無理やり
EV需給を作り出してもやがて限界が来る。
だが、それまでは米国禁酒法時代と同様な地球温暖化仮説信仰の狂気の嵐
はしばらく続く。その辺はトヨタの中枢などは本当は分かっている筈で、
高度なエンジン技術の保持の為に、現在のエンジン装置をほぼそのまま使
える水素エンジン自動車で時をやり過ごそうとしている様に見えるのはお
らだけだろうか。
  (道楽Q)

  ♪
(読者の声4)貴誌7124号に、脱炭素に「水素」を期待されている方
が多いのですが、水素は燃焼すると水になり環境に優しいエネルギー源と
いして期待されておりますが、弱点があります。
1 熱量は石炭の1/5しかありません。
自動車に搭載するには約6倍積載する必要があります。
2 気圧が350気圧ある。
頑丈で重いタンクが必要で、自動車では 場所を取ります。(都市ガ
スは180気圧)
3 逆火の恐れ
燃焼が早く、16年ノルウェーの水素タンクが爆発しました。原因は口
火からタンク内に火が回ったのです。
4 素で100kWの燃料保存の場合
1km×2kkm15mの容量に350気圧に耐えるタンクが必要です。
 ちなみに、マグネシウム発電の場合、15m×15m×10mの倉庫で済
みます。
 マグネシウムの融点は650℃ですからマッチでは火がつきません。詳
しくはPHP新書「マグネシュウム文明論」が参考になります。
  (林文隆)
at 05:46 | Comment(0) | 高島康司

2021年11月24日

◆【古典個展】高所得者負担増の愚策

大阪大名誉教授・加地伸行

衆議院選挙が終わった。好むと好まざるとに拘(かか)わらず、その結果
に基づく政治に次回総選挙まで従ってゆくのが、民主主義国家のありかた
である。ここが独裁国家、例えば中国との決定的相違だ。

その日本だからこそ、言論の自由が認められている。ただし個人に対して
の誹謗(ひぼう)中傷を許しているわけではない。

ところが、ネットの世界ではそうした誹謗中傷が横行している。老生は時
代遅れであり、スマートフォンをはじめ、IT関連の世界とは全く無縁で
あるので、その実態について知らなかったが、友人にネット上の一例を見
せてもらって驚いた。

いやもう最低の悪口の羅列。聞けば、そのような罵声を浴び、気の毒にも
自殺した人がいたという。しかも、その罵声発言は無署名で姿は見えない。

おかしい。言論の自由が認められている日本なればこそ、国民的いや国家
的問題であれば堂々と署名し批判すべきだ。

他者を批判するときは署名し、論理的に批判するのが筋である。感情的で
あってはならない。感情的になると、結局は誹謗中傷になる。

そこで、先の総選挙における立憲民主党の主張に対して、庶民の一人とし
て素直な批判を加えてみたい。

枝野幸男前代表は、年収1千万円未満世帯に対する1年間の所得税実質ゼ
ロ、また低所得者への12万円の現金給付を行い…と述べていた。

しかし、合算すればその総額がいくらになるのか、明示していない。それ
では議論しようにも数字がないので、具体性がない。恐らくは巨額になる
であろうその費用をいったいどこから調達するというのであろうか。

枝野氏はこう言っている。すなわち高額所得者(恐らく1千万円以上の所
得者)から調達すると。

これは、共産主義化への第一歩である。資産の剝奪から始めるという方法
を使ってきたのは歴史が示すところだ。

なんのことはない。経済に無能な者による専制政治への道である。しか
も、そのようにして進めた共産主義的な国家が行き詰まり、悲惨な生活と
なり、解体していったことを、われわれは何度見たことであろうか。

さらに突っ込んで言えば、高額所得者は、健康保険料の負担も住民税も高
額である。それはどうなるのか。減額するというのか。すると、その赤字
分を誰が補うのか。減額しないとすれば、高額所得者の負担がさらに増え
よう。

こんな単純な引き算・足し算をするだけで、この政策がチャチと分かる。
老生は難しい数学を使ってあれこれ言う現代経済学は知らない。しかし、
引き算・足し算ぐらいはできるぞよ。

もっとも、政権与党も公明党の公約に引きずられる形で、給付金などの
バラまき≠やるというのだから、国民は注視する必要があるだろう。

『国語』周語上(しゅうごじょう)に曰(いわ)く、民の口(批判)を防
ぐは、川〔の暴流〕を防ぐより甚だし(困難である)と。(かじ のぶゆき)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 

【産経ニュース】採録


      

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◆雀庵の「常在戦場/115 台湾死守で日欧米は団結を」
“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/395(2021/11/21/日】11月19日午後、腰痛を緩
和させようと懸垂器にぶら下がったら視界が真っ暗になり、マズイっ!と
思ったら落下してしまった。左手にアオタンができ右の足裏が痛いだけで
済んだが、懸垂器下の隅の園芸用2リットルボトルが倒れて水が床に広
がっているので、慌ててタオルなどで拭き取りはしたが、「何が起きたの
か」を考える間もなくボーゼンとしていた。

貧血だろう、生まれて初めて・・・「悲しみよこんにちは」?「老いの悲
しみ」? 悲しんでも意味はないが、一寸先は闇、「知らない間に死ぬ」
というのはどうなんだろう。正岡子規のように七転八倒、苦しみながら死
ぬよりはいいなあとは思うが、霊能力のある知人女性(我が社の社員の嫁
さん、バイトで来てもらっていた)が・・・

(おっと!今朝(20日)は地震だ、下から突き上げるような感じ、「8時
57分 震央 東京都23区 深さ100km M4.6」、我が街は震度2とあるが、
もっと強かったような感じ、ああ、一寸先は闇・・・)

で、その女性は霊が見えると言い、葬儀会場からお婆さんが出てきて
「私、死んだんでしょうか?」と尋ねられ、「そうです」と教えてあげる
とお婆さんは「そうですか・・・」と首をかしげながら戻っていったとい
う。あちこちに霊が見えるのは煩わしいので気にしないようにしているとか。

<古来日本では、陰陽師やイタコといった霊などを司ることを家業として
代々受け継いでいる家系がある。霊が見える人は、霊力が高い祖先の血を
受け継ぐことで霊感が備わっているとも言われる。霊の存在を信じている
人は不思議な体験をすると、それを素直に受け入れることができる>
(Spikomi)

何となく神道の世界のような・・・スピリチュアル的な感性を強く持って
いる人は霊を感じたり見えるのか? 

日本の霊感者は女が多いようだが、原初的な感性(野生)が豊かだからか
もしれない。「魏志倭人伝」に登場する邪馬台国の女王、卑弥呼は239年
に「魏」に朝貢し、「親魏倭王」になったが、巫女(シャーマン)の元祖
ようである。卑弥呼は「日御子」「日巫女」であり、太陽を司る巫女、太
陽神である天照大神の原型だという説もある。まあ、触らぬ女に祟りな
し・・・では困るから、男は柔肌の熱き血潮に猪突猛進、特攻してくれ。
立つんだ、ジョー! 小生はもうダメだが。

で、懸垂器落下事件で暫くビッコになっていたが、加齢で諸々の機能は当
然劣化する、無理のできない体になっていく。だが、秋の日はつるべ落と
し、それは概ね初体験だから防御本能というか、その認識が後手後手にな
りやすい。Oh my Gods!

老人が車を暴走させてしまうのも劣化を認識できない、認識したくないと
いう潜在意識があるからではないか。できること、気を付ければできそう
なこと、できそうもないこと、非常に危険なこと、それを早めに悟ってい
ないと事故になり、人を傷つけ、命を奪い、自分もまさかの刑務所行きに
なり、情けない終末になってしまう。後悔先に立たず、後の祭り・・・

自信を持つのは結構だが、過剰な、誤った自信は往々にして身を亡ぼす。
精神科看護婦のカミサンに「どうも習近平は自己愛性パーソナリティ障害
のようだ」と話したら、「彼は顔つきがウワバミ、大蛇(おろち)みたい
で気味が悪い感じがする、私は嫌だわ」。

カミサンによると、自己愛性パーソナリティ障害の患者は、一般的に躁状
態と鬱状態を繰り返す双極性障害(躁鬱病)と同じような症状になるが、
中には鬱がまったくなく躁状態のままで夜も動き回って、まともに眠るこ
ともしない、それなのに“元気”な人がいるという。本人はまったく病識が
なく、自信たっぷり、尊大で、医者を「キミ呼ばわり」したりする。

(そう言えば日本の総理で、初対面の官僚に「キミは何期か?」と真っ先
に聞く、東大卒以外は下司だと信じている“東大病”の横柄で尊大なアル中
的官僚出身者がいた。ほとんどビョーキ!)

入院する前は躁状態が激しく、勝手に新車をローンで買ったりして家族を
振り回し、罵倒したりしていたそうだ。24時間戦えますか、どころか1年
中が神田明神大神輿、♪ワッショイワッショイ、ソーレソレソレお祭り
だ! 周囲はたまったものではない。「自己愛性人格障害」のサイトから。

<自己愛性人格障害の人が何度も失敗を経験し、そしてまた否定できない
ほどの逆境を経験した場合、妄想または妄想性障害に至ります。

一連の出来事は自分の外にあるもののせいだと根底で思い込みます。自己
愛性人格障害の人は、特に考えを修正することはしません。現実と接触し
ない、奇妙で歪んだ方向で考えを作り始めます。

自分は圧倒的に優れているのに失敗したということは、他の誰かに悪意を
向けられたせいだからだと考えます。そして、他人の善意の行動に敵意や
悪意を見出します。ひどい場合は、自分の同僚が自分の発見を盗んだなど
と妄想します。こういった被害妄想は、誇大的な自己を守り最悪の没落か
ら防ごうとするものです>

習近平を止められるか・・・病膏肓「統合失調症」の妄想に似ている。
「明らかに誤った内容を信じてしまい、周りが訂正しようとしても受け入
れられない。誰かに嫌がらせをされているという被害妄想、周囲のことが
何でも自分に関係しているように思える関係妄想などがある」(厚労省)。

石平氏「習近平熱望の『歴史決議』、党内抵抗で毛沢東・トウ小平と並び
立てず この実績では無理筋、だから台湾併合」現代ビジネス2021/11/14
から。

<11月11日に閉幕した中国共産党6中全会で新たな「歴史決議」が40年ぶ
りに採択された。これは、毛沢東とトウ小平(毛・トウ)の時に続く中国
共産党史上3番目の「歴史決議」であるから、習近平がこの決議採択を主
導した狙いは当然、自分自身を毛・トウと並ばせることによって自らの権
威を高めることにあろう。(しかし)習近平自身にとってむしろ中途半端
な不本意のものであろうが、こうなったことの理由は、おそらく2つがあ
るだろう。

1つはやはり、今の中共高級幹部の多くは、習近平が先輩の江沢民・胡錦
涛を飛び越えて毛・トウと並ぶことに対して強い抵抗感を持っていること
にあろう。

習近平政権が成立して9年目だが、現在の幹部たちにはやはり、胡錦涛政
権時代、あるいは江沢民政権時代において抜擢されて台頭してきた人が多
い。彼らからすれば、習近平が直接に毛・トウと並ぶことはすなわち、江
沢民と胡錦涛政権時代に対する否定であり、抹殺であり、それは自分たち
の立場に対する否定にもつながるからである

習近平が毛・トウと並べない最大の理由はやはり、彼はこの2名と比敵で
きるほどの業績を持ち合わせていない、という点である。

毛沢東は今の中共政権を創建した人物であって、中国にとっての「建国の
父」である。共産党の視点からすれば、このような歴史の業績はいくら評
価しても足りることはない。

そしてトウ小平の場合、文化大革命の混乱に終止符を打ち、改革開放路線
の推進によって中国を経済大国への道に導いたから、中国人の心の中で
は、トウ小平の歴史的業績は誰も否定できない巨大なものである。

しかし、政権の座について9年目の習近平には、毛・トウ2名と肩を並べる
ほどの業績が何があるのかといえば、ほとんど何もない。その一方、指導
者としてのカリスマ性にかんしても、習近平は毛・トウの足元にも及ばない。

こうしてみると、今の習近平が毛・トウと並ぶのは最初から背伸びしすぎ
た無理筋の話であって、今回の「歴史決議」が中途半端の内容に終わった
のもむしろ当然のことであろう。

問題は、このような不本意の頓挫を喫した習近平は今後どう出るのかであ
るが、おそらく彼は今後において、特に来年秋の党大会での続投を決めた
後には、2つのことに本格的に着手するのであろう。

その1つはすなわち、今でも自分に抵抗感のある、江沢民政権・胡錦涛政
権時代に育った幹部を一掃して、自分の息のかかった幹部集団で政権を固
めることである。

もう1つはやはり、それこそ毛・トウと肩を並べることのできるような
「歴史の業績」を作り出すことであろう。問題は、習近平が一体どこで、
どうやってそれを作るのかであるが、考えてみれば1つしかない。台湾を
併合してみせることだ。それこそは、毛・トウも成し遂げることのできな
かった、中国共産党にとっての「偉業」なのである>

小生思うに開戦のチャンスは来年1月の冬季五輪開けである。「来年秋の
党大会での続投を決め」るためにも開戦し、一気呵成に台湾を併呑するの
がいい。来秋まで待っていたら列強諸国の反中包囲網はかなり進むだろう
から、「巧遅は拙速に如かず」、ヒトラーのように電撃作戦で事を起こす
方が成功の可能性は高いのではないか。

ヒトラーは独ソ不可侵条約(1939年8月23日)でスターリンを篭絡し、油
断させ、2年も経たない1941年6月22日、ソ連侵攻を開始した。“鉄の男”ス
ターリンは腰を抜かしたという。

習近平に、あるいは軍部にヒトラーや、ウクライナ領クリミア半島を強奪
したプーチン並の狡知があれば、北京冬季五輪後の台湾電撃侵攻は成功率
が高いだろう。列強諸国は「まさか」と(驚いた振りをして)反撃に移る
準備を進めるが、とにかく中共は3か月で台北、高雄、台南を軍事占領す
れば「台湾併合」の宣言ができ、習近平は偉業を達成したことになる。

列強諸国はそれでも「中共許すまじ」と台湾解放へ軍事力を行使するか、
あるいは香港を見捨てたように口先だけの非難に留めて事実上「容認」す
るか・・・容認すれば中共の世界制覇は確実に進み、少なくともアジア、
日本は中共の「核心的安全保障勢力圏」になることは確かだ。台湾死守で
日欧米が団結しなければ確実にそうなる。

       


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◆香港からのエクソダス

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)11月21日(日曜日)
通巻第7124号  

香港からのエクソダス、英国、豪、そしてカナダへ
  学生ヴィザに50代、60代も多数含まれている事態にカナダは衝撃

 2020年7月1日、香港に国安法が適用された。産経新聞は一面全部
を費やして黒塗りの紙面。「香港は死んだ」と報じた。「香港大乱」と言
われた学生、市民の自由、独立要求は全体主義中国の暴力によって圧殺さ
れた。

 この9ヶ月で、カナダへ学生ヴィザによる渡航は4915名に達してい
たことが分かった(前年同期は1975名だった)。学生ヴィザでカナダ
へ入国し、就労証明が取得できると永住権を貰える。
 カナダ当局は学生ヴィザの取得組に50代、60代が多数含まれている
事態に衝撃を受けた。

 8月だけでも1670名が取得、これまでカナダへの学生ヴィザは毎月
200名と制限されていたが、現実には毎月630名平均で発行されてい
ることも分かった(サウスチャイナモーニングポスト、11月20日)。

 英国はBON(英国パスポート)保持者の一時滞在を認めているが、
64900名が取得し、英国へ向かった。滞在中に、なんらかの条件をク
リアし、英国永住権を取得するのが、定石となっている。またBONは
オーストラリアにも適用され、豪政府は22年3月5日まで、この措置を
有効と発表した。香港からのエクソダス、これからが本番か。

 この事態を目撃しつつ、筆者が連想したことがある。白村江の敗戦後、
百済からじつに2000名を連れ帰った。追加で700名が日本に亡命し
てきた歴史的事実を。
 

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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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  ♪
(読者の声1)EVを絶賛されている方がおられます。カーボン・ニュー
トラルが地球温暖化を防いで人類を救う、と考えてもおられるご様子。
どう思うと自由なんですが、浅学非才のわたしが自分なりに学んで得た結
論は、宮崎師のいわれる、EVと(イーロン)マスクは高転びにこけるだ
ろう、です。
 あまり独善的にならずに客観的に物事を眺めたいものです。個人的には
水素に希望を持っていますが。
  (浪速の草莽)

  ♪
(読者の声2)(承前)『トロツキー 「ロシア」革命の主な原動力とし
て』 全9章
原題:Trotsky and The Jews Behind The Russian Revolution
http://rus-sky.com/history/library/trotzky.htm
 第3章
 戦争が進むにつれ、トロツキーの活動も活発になっていった。援軍とし
てフランスに派遣されたロシア軍が反乱を起こした。トロツキーが書いた
戦意を喪失させる論文は、兵士の間で広く流布した。トロツキーは様々な
場面で、士気を下げる新聞の配布が慎重に計画された行動であることを指
摘している。
 激怒したロシアは、フランスにトロツキーの身柄引き渡しを要求した。
ところが、フランスは彼を名誉護衛してスペインに連れて行ってしまっ
た。スイスなどは彼を受け入れなかった。スペインは、フランスの隣国
が、世界で最も危険な政治的嘘つきを国境を越えて追放したという事実を
知らなかった。忘れてはならないのは、フランス政府では常にユダヤ人が
権力を握っていたということである。

 ロシアがスペインに誰がいるのかを知らせたことで、トロツキーは再び
逮捕された。しかし、上からの神秘的な介入のおかげで、すべてはトロツ
キーがスペインから「追い出された」とされることになった。ところで、
スペインはロシアで公式に、ロシアの戦争相手国の利益代表をしており、
トロツキーをロシアに引き渡すこともできた。しかし、スペインはトロツ
キーを「放り出した」のである。しかも、アフリカのどこかにではなく、
ただの人間では手に入らないアメリカにである。
 興味深いことに、トロツキーのニューヨークへの「亡命」は、彼の革命
活動に何のダメージも与えていない。彼はまだアメリカの地に足を踏み入
れたばかりで、すでにニューヨークのユダヤ系ロシア語新聞『ニューワー
ルド』の編集者だったからである。今やトロツキーは、彼を権力の高みに
引き上げることができる力がある、まさにその都市にいたのだ。彼らのた
めに、彼は良い実績を積み重ねていた。世界ユダヤ・ボルシェビズムを組
織するという仕事は、真の首謀者でなければできないことであった。
 トロツキーは、他の新大陸への移民と違って、仕事を探す必要がなかっ
た。アメリカ滞在当初から「私の仕事は革命的な社会主義者の仕事にすぎ
ない」と言っている。この言葉を、「革命的社会主義者」としての仕事は
おろか、どんな仕事も見つけられない普通の移民に聞かせてみたら面白い
かもしれない。

 トロツキーはニューヨークに到着すると、特別委員会が設けられてお
り、花と音楽隊で歓迎された。「自分の意志に反して」ニューヨークに追
放された男がある。
* * * *
 私は、第一次世界大戦の勃発と同時に徴兵された。私の仕事の性質上、
私は塹壕の中の兵士や司令官と親密で友好的な関係を築いていた。開戦の
日から、ロシア軍の社会主義者たちは、自国の政府に反対する活動を執拗
に行っており、その活動は戦争が進むにつれてますます活発になっていった。
 私は個人的に地下活動家の何人かと知り合いになった。彼らは主にモス
クワやサンクトペテルブルクなどの大都市から軍隊にやってきた。ロシア
で革命家の
巣窟となっていたのは、全ロシア協同組合連合会(ツェントロソユーズ)
だった。どんな人でも、ここには居場所がある。なお、セントロソユーズ
は、外国の、特にイギリスの組織と密接な関係を持つ貿易企業であった。
セントロソユーズは、陸軍補給部をはじめとする戦争を支援する組織の補
助機関だった。セントロソユーズにとって、メンバーを現役の軍務から解
放し、前線の各セクションに配置することは問題ではなかった。

 私は個人的に、少なくとも数十人の現役の革命家をよく知っていた。彼
らは皆、自分たちに降りかかってきた1917年の2月革命に、ただ呆然とし
ていた。彼らは皆、戦後しばらくしてから無血の革命が起こることを望ん
でいた。そして、この革命が永続的な自由主義の変革をもたらすことを期
待していた。国際ユダヤ人マフィアが実際にロシアに与えたものを誰も望
んでいなかった。
 革命が起こるとは誰も思っていなかった。称賛されたマルクス主義の理
論家たちは、海外の図書館で眠っていた。軍隊も農民も、社会主義の扇動
にはあまり興味を示さなかった。当時のロシアにあった不満は、戦争がも
たらした苦難によってさらに強まっていた。この不満は、農民や軍隊だけ
でなく、国中のあらゆる知識人が共有しており、その中には軍隊の指揮を
執る多くの人々も含まれていた。

 これらの困難が重なって、ツァーリは退陣し、ケレンスキーを首班とす
る共和制政府が成立したのである。ロシアの支配層が分裂していることは
誰もが知っていた。このようにして、ツァーリは最悪の状況に陥った。
ツァーリの輪の中で戦争を続けるという推進派が敗れ、1917年初頭に戦争
が終結することになったのだ。
 皇帝が退位した5日後、私は前線から直接ペテルブルグにやってきた。
私は、サンクトペテルブルクのすべてを自分の目で見たり、直接目撃者か
ら情報を得たりする機会が多かった。私は個人的に、ケレンスキーの新政
府の組織化に貢献した何人かの役人を知っていた。その中には、私が1914
年8月から知っている、民主主義政府の初代首相であるリヴォフ公もいた。

 二月革命の間、そしてその後に私が集めた広範な情報に基づいて、私は
次のように結論づけている。
 1) 二月革命は、労働者と農民の革命ではなかった。これは議会の自
由主義派が、外交・非外交ルートを通じて連合国から支援を受けていた戦
争継続派と
ともに組織した暴挙であった。ロシアの指導者たちは、ロンドンとパリの
陰謀に絶望的に巻き込まれていた。革命に反対するドゥーマは、賄賂やそ
の他の方法で、ツァーリに反対する陰謀を強要された。ロジアンコ議長に
影響を与えるために、彼の家に火を放ったのである。イギリスは直ちにロ
ジアンコに保険金として50万ドルを支払い、その後、彼はツァーリに対抗
する連立政権に参加した。この莫大な「保険」とされるものがどこから来
たのか、なぜ来たのかは、いまだに謎である。
 2) ボルシェビキを含め、どの革命政党も革命を予想していなかった
し、準備もしていなかった。党の指導者たちにとって、民衆を街頭に集
め、誠実な労働者階級や軍隊を、都市や農村での無制限の略奪の可能性を
見出した犯罪者・暴徒の群れに参加させることは非常に難しいことだった。
 3)犯罪者たちは、当時リーダー不在だった共産主義者たちの呼びかけ
に応じた唯一の「プロレタリア」だった。

 この結論は、本当のリーダーであるトロツキーが遠く離れたニューヨー
クにいたという事実に基づいている。
レーニンはスイスにいた。国際的な陰謀家が革命の早期開始を予期してい
たならば、彼らの背後にある勢力は、ロシア国内のどこか、あるいはスカ
ンジナビア付近で準備をしていただろう。(続く)(PB生、千葉)

  ♪
(読者の声3))「メタヴァース」
 飛脚(ひきゃく)のお陰で自分で歩いて話しに行く必要がなくなり、電
話のお陰で、遠くの彼女を口説くことが可能になった。
これは旅をする時間の節約になり、それに必要なエネルギーをも省く。
FACEBOOKが、社名をMETAVERSEに変更した。
とかく現実は難しく、苦労する。そこで文学の、音楽の、映画の、麻薬
の、宗教の、あの世の世界に逃避する必要が生まれる。いつも春で生活費
の安い外国で素敵な若い妻と暮らす。いずれも、本人の努力、時間、才
能、財産などが必要とされるので、人類全ては享受できない。
 三島由紀夫氏は毎晩10時になると書斎に入り明け方までペンを動かし
ていた。巨大な記憶力、繊細な感性、虚弱な貧相、などのお陰で自作自演
のメタヴァースで遊ぶことができた。氏の場合、始めが小学校からだった
ので、流石に飽きたか疑問になり、現実に戻り始め、現実で行動し、現実
から離れ、再びむこうに戻るという経歴になった。
 FACEBOOKの隠された由来は、「価値のある情報を拡散する」という人類
全てが、ほぼ本能的に持っている義務感、欲望、に依存する。具体的に
は、ハーヴァード大学生が発明した、女学生の「評価」拡散手段である。
つまりあの女は尻軽だ、というような男同士の会話を、広く公開した。そ
れによって、時間に追われている学生の無駄な儀式・会話、時間が節約に
なり、お互いの利益になった。
 コンピューターとネットの能力が拡大したので、誰でも凡人でも貧乏人
でも、自分の好み、要望に、容貌に応じて、自分の世界を作り、選び、住
む事が出来るようにするのがメタヴァースの使命である。
これから現実の世界が悪くなる可能性を見越して、それでは、こちらへど
うぞ、というお誘いになる。もちろん、極めて中毒性の高い逃避・理想・
なんでもアリの世界になる。つまり限りなく儲かる。
 問題は、仮想と現実の乖離。例えば、食料不足、飢餓、病、停電、など
の不都合・不可避な現実。そこで政治家と結託して真価を発揮する。仮想
の世界へ政治を、洗脳を、真実を、正義を、正しい生き方を注入する。
「清貧」という美しい言葉が流行る。故ジョウージ・オウエル氏、1949年
の小説「1984」が現実化する。政治家は、国家はメタヴァースの協力なし
には存在できない深い関係になる。
つまり今の現実とあまり変わりない。翻訳すれば、『NHK・朝日・文科
省・自民党」が既に達成して人民が気が付かないほど完成度が高い。
(在米のKM生)


(宮崎正弘のコメント)文脈的に些細なことですが、三島さんは銀座で呑
んでいても、午後11時にはさっと席を立つ人でした。午前六時に新聞を
読んでから就寝。電話をするのは午後弐時以降と決まっていました。
at 05:53 | Comment(0) | 番外編

2021年11月23日

◆【変見自在】貴方ならどうする

高山 正之

 「君、米国人と言える米国人などいないのだよ」と岡崎久彦氏は言って
いた。

 個人主義が尊重され、みな違った思考をするからほどの意味だと思う
が、どうして、これが米国人だと言える米国人はいる。

 まず米国人は悪知恵に長ける。これは起源である英国人の資質だが、そ
れを色濃く持つ、出藍の民だ。

 加えてやたら要らぬお節介を焼く。声もでかい。それが米国人の形だ。

 彼らはどこかの国を取ると、そこを占領したのではなく民主化のお手伝
いをした風に装う。その道具立てが「自主憲法」になる。

 キューバを占領したときも、パナマをコロンビアから分捕ったときも、
フィリピン人40万人を殺して植民地にしたときも、仕上げは憲法制定だった。

 キューバでは「外交は米国に預ける」と明記している。書いたのは米国だ。

 日本占領時も同じ。真面目で正直で、それでいて強い日本に米国は手を
焼いた。

 だから二度と軍事強国にならないよう憲法に軍隊の放棄を明記した。

 GHQは戦後日本を仕切ったが、目的は一つ。日本の弱体化だった。

 中絶は望ましい。共産党はいい政党で、朝日新聞もいい新聞だと嘘ばか
り吹き込んだ。

 パン給食もいいと言ったが、あれは生産過剰の小麦を日本に買わせるた
めだったとジョージ・マクガバンが後に自供している。

 そしてお節介が続く。日本では母親が赤ちゃんの添い寝をする。それが
駄目だと口に出してきた。

 赤ん坊は生後1年以上植物状態だから添い寝したって意味がない。むし
ろ危ない。だから「産院では米国式に母子別室にしろ」と命じた。それで
不幸な子の取り違え事故が続いた。

 しかし後に「乳児は植物状態」は間違いで、日本式に母の心音を聞いて
育つと情緒が豊かになることが裏付けられた。

 GHQは日本の死刑のやり方にも口を出した。

 日本は戦前まで死刑執行当日の朝に死刑囚に通告し、そのまま執行室へ
と連れていく方式だった。

 朝日新聞記者でソ連のスパイだった尾崎秀実は「午前7時過ぎ、執行を
告げられ、同8時51分、絶命した」(松本慎一)。

 対して米国では1カ月前に執行が公表され、本人は処刑場のある施設に
移されて夜も監視下に置かれる。

 最期の日は家族と一緒に過ごし、一人だけの夕食を取って、真夜中の午
前零時1分の執行を待つ。

 最後の晩餐となる夕食はプライム・リブとか自分の大好物を頼める。

 33人の少年を殺したジョン・ゲーシーはフライドチキンとダイエット
コークだったという。

 米国は事前通告、日本は即日方式だが、なぜか法務省は戦後になって事
前通告するようになった。

 法務省は語らないが、GHQが抜き打ちは非人道的とか言い出した。い
や事前通告の方が酷と日本が抵抗したが、添い寝と同じ。GHQに寄り切
られたらしい。

 予想通り、通告は死刑囚を大きく揺さぶった。

 見ていられないほど憔悴し、あるいは自暴自棄になって大暴れする。

 殺される日を待つのは確かに耐えられない恐怖があるのだろう。

 で、法務省は「数日間」を1日縮め、さらに2日縮めて昭和50年には執
行前日まで縮めた。恐怖は一晩だけという親切心だったのだろう。

 ところが同年10月、福岡拘置所で翌日執行を伝えられた死刑囚が夜、耐
えられずにカミソリで手首を切って自殺してしまった。死ぬほど怖かった
らしい。

 以降、法務省は戦前方式に戻したと聞く。

 実際、3年前に処刑された麻原彰晃も当日朝食後に通告され、教誨室で
遺体の引き渡し先を告げて処刑台に立った。

 通告時間もほとんど尾崎秀実の時と変わらない。

 大阪拘置所の死刑囚2人が大阪地裁に「当日告知は違憲」と訴えた。

 異議申し立てができないという趣旨だが、ではそのために1カ月前から
指折り数えて待つつもりか。


高山正之氏の本紙連載が、文庫になりました。

『変見自在 習近平は日本語で脅す』(定価605円)絶賛発売中。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 松本市 久保田 康文 採録




━━━━━━━━━━━━


◆民主党とメディアの敗北
Andy Chang

AC 論説No.870
昨日19日、ウイスコンシン州のキノシャ市(KInosha、WS)で行われた裁判
で、検察が殺人罪のその他の
5件で起訴した18歳のKyle Rittenhouse(リッテンハウス)は、12人の陪
審員4日の審議と討論の結果、
5件全てに無罪判決を下した。

この案件は元々殺人事件ではなく左翼対右翼、バイデン対トランプで、サ
ヨク側がでっち上げた事件で
ある。12人の陪審員が無罪判決を下したあと、バイデン大統領は「陪審員
の無罪判決では仕方がない」
と述べたが、ニューヨークのクオモ元州長とデブラジオ市長は判決に失望
と不満を述べた。ハリス副大
統領も判決に不満を表明した。

この案件で約二週間の間キノシャ市の法廷前でリッテンハウス有罪を叫ん
でいた左翼グループは無罪判
決で完全に失望し解散した。ニュース報道のあと、午後から夜にかけて裁
判が行われたキノシャ市、ブ
ルックリン、シカゴ、サンフランシスコ、オレゴン州ポートランドなどで
数百人の左翼グループの抗議
デモが起きたが、ポートランドで商店や車のガラスを割った事件の他は暴
動にならなかった。

裁判の経過はテレビで見ることができるので検察側の起訴理由が一つ一つ
否定された経過は多くの人が
知っていた。だがしかし、この案件はもともとバイデンとトランプの選挙
弁論で、バイデンがリッテン
ハウス少年(当時17歳)を白人至上主義者と誹謗したこと、そして選挙運
動でリッテンハウスが鉄砲を
持っている写真を使って白人至上主義者を攻撃したことからエスカレート
したのである。CNNやMSNBC
のキャスターが事実でない嘘を報道し続け、判決の前から有罪を宣伝して
いたのである。


事件の起こりは2020年8月25日にキノシャ市で警察がある黒人を射殺した
ことでBLMとAntifaのグループ
が暴動を起こし、暴動に反対する極右団体に加わっていたリッテンハウス
が暴徒に追われ、攻撃されて
自衛のため3人の攻撃者に銃を発射し、一人が負傷、二人が死亡した事件
である。多くの黒人は今でも黒
人が殺されたと思っているが実際には3人とも白人であった。腕に負傷し
た白人は、路上に押し倒された
リッテンハウスに彼が拳銃を突きつけたからリッテンハウスが発砲したと
証言した。検察側の証人が被
告の正当防衛を証言したのである。このほか検察のあげた有罪証拠は皆否
定された。

事件がエスカレートしたのは事件が発生した一ヶ月後、9月30日のバイデ
ンとトランプの選挙弁論会でバ
イデンがトランプを「白人至上主義者を擁護している」と攻撃し、トラン
プが証拠を出せ、極右翼団体
の名前を言えと言った時にバイデンがProud Boysの名前をあげ、リッテン
ハウスがこのグループである
と言ったのである。しかもその後の選挙宣伝ツイッターでリッテンハウス
が鉄砲を持った写真をトラン
プ支持者とし使ったのである。

バイデンは黒人票を得るためトランプは白人至上主義者だと決めつけた。
バイデンが当選したあと、検
察はリッテンハウスを白人至上主義者で暴力団隊の一因と見做して訴訟を
起こしたのだった。しかし
リッテンハウスがProud Boysの一員である証拠はないし、Proud Boysが暴
力組織である証拠もない。検
察は事件当時のビデオや証言を多く集めており、彼を起訴する理由は薄弱
だったと知っていた。おまけ
に裁判の途中で検察が被告に有利なビデオを隠して提出しなかった違法行
為も暴露された。つまり検察
側の起訴理由はでっち上げだったのだ。

バイデンが黒人を擁護し白人至上主義者を攻撃した過去があるから、今回
の無罪判決でも多くの黒人た
ちがリッテンハウスは白人至上主義者だと思い、法廷が白人側に立ってい
るから無罪だったと信じてい
る。そして判決が降りたあとでもCNNやMSNBCなどの左翼メディアは判決に
不満、法廷は白人の味方、
裁判官も白人の味方だと思っているのは黒人やサヨクに洗脳された若者た
ちである。

ところがSchroeder裁判官は民主党員である。しかも彼は判決を下さず12
人の陪審員に任せた。陪審員が
4日かけて討論し、全員一致で無罪判決を下したのである。だからメディ
アやサヨクが法廷や裁判官は
白人の味方だというわけにいかない。左翼側は陪審員が判決不能(Hung
Jury)と発表したら上告するつ
もりだった。しかし12人の陪審員が全員一致で無罪判決を出したので上告
できなくなった。

それでもサヨク、民主党、メディア、Antifaなどは街頭の抗議デモの他に
フェイスブック、ツイッターな
どで法廷は白人至上主義だと言い立てている。今日のフェイスブック、ツ
イッターでは99%が法廷は
白人至の味方だ、判決不公平だなどと書き、裁判が公平と書いたメールは
ない。フェイスブック、ツ
イッターなどが左翼の言論発表しか扱わない証拠である。

無罪判決で左翼が完全に敗北したあと被告側はどうするか。被告は無罪だ
からこれまで彼を批判、攻撃
したCNN 、MSNBCなどを名誉毀損で告訴するだろう。バイデンが彼を白人
至上主義者だとツイッター
で宣伝したことでも告訴することができる。昨日の判決の後バイデンが
「陪審員の判決なら仕方がな
い」と述べて「判決に同意」を表明したのは彼が告訴されないよう予防線
を張ったと見るべきである。

Alan Dershowitz名誉教授はリッテンハウスにはバイデンや多くの批判者
を告訴する権利があり、告訴す
べきだと述べた。左翼対右翼のドラマは第三幕に入ったところだ。


           


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◆蔡英文総統が出席し就労式典

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)11月20日(土曜日)弐
通巻第7123号  

台湾空軍、F16vジェット戦闘機を141機体制へ
  嘉義空軍基地で、蔡英文総統が出席し就労式典

 11月18日、台湾中部にある嘉義空軍基地は緊張した雰囲気に包まれ
た。蔡英文総統が基地に現れたのだ。
 米国から引き渡されたF16vが64機勢揃いし、厳粛な就役式が行われ
た。式典ではテスト飛行のほか、軍事基地に新鋭の兵器が展示された。

 敵対する中国軍は台湾対岸の基地におよそ1600機の戦闘機と350
機の爆撃機を配備し、連日のように台湾の防空識別圏に侵入している。こ
のため、台湾に軍事緊張をもたらした。

 台湾空軍は米国がパパ・ブッシュ時代から最新鋭戦闘機を引き渡して呉
れないために、業を煮やして、フランスのミラージュ戦闘機を導入する一
方で、自国の「経国号」を開発してきた。
トランプ政権になってから最新鋭F16vの引き渡しが正式に決まったので
ある。トランプ前政権は台湾防衛に積極的だった。

 このF16は高性能の新型「v型」と呼ばれ、AIMミサイル、サイド
ワインダーなど最新武器、GPU誘導弾も搭載、自動判別による航行にく
わえGPSの最新型を搭載している。同時に20の標的にミサイル発射が
可能なスグレモノ。

 とはいえ、アメリカのF22,F35やロシアのスホイ57,中国の殲
20と比較するとレベルはやや低いとされる。
 台湾空軍は2023年までに合計で141機のF16V体制とする。
  
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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  ♪
(読者の声1)PB様のトロッキーの評論を興味深く読みました、。
 1.ロシア革命について
 これは共産主義者ではないレーニン、トロッキー、スターリンが、マル
クス主義を看板にして、政権を奪い、個人独裁をしたものとみています。
彼等はマルクス主義の虚構性を初めから知っていました。スターリンの書
斎にあった資本論は2、3ページ読んだ後があるだけと言います。ソ連など
初めから無かったのです。
 2.毛沢東の理解
 毛沢東は一九六六年、人民日報で「マルクス主義は入り組んでいるが、
一言で言えば破壊だ」と喝破して、あの「造反有理、革命無罪」をスロー
ガンに紅衛兵の恐怖の文革が始まりました。彼も共産主義の虚構性を知っ
ており、専ら資治通鑑などシナの古典を読んでいました。このため彼は当
初モスクワ派からリンゴと呼ばれていました。外が赤いが中は白いです。
しかし長征中に共産党を乗っ取り共産党を彼の私党にしてしまいました。
 3.終末論
 ロシアでマルクス主義の宣伝が効果的だったのは、キリスト教の終末論
がロシア正教により広く信仰されていたからと思います。マルクスの唯物
史観は終末論のすり替えだったからです。著明な神学者のブルトマンは次
のように述べています。「マルクスの唯物史観はキリスト教の終末論を世
俗化したものという主張はけだし名言である。キリスト教の神と悪魔の二
元対立を真似たものが資本家とプロレタリアートの対立であり、キリスト
教の原罪の代わりに資本主義の利益追求を人類の罪としているのである」
と述べています。
 4.トロッキー
 トロッキーは、有名ですが政治的にはスターリンに劣り、党権力を奪わ
れ、次々に追われて最後はメキシコで保護されました。しかし、彼の秘書
の女性の愛人がスターリンの刺客で、独ソ戦の始まる直前にアイスピック
で頭を刺されて死亡しました。彼はスターリンにより息子や孫まで殺さ
れ、左翼運動の世界に絶望していました。
 トロッキーの名言に「人間が戦争を忘れても、戦争は人間を忘れない」
があります。この人間を日本人に言い換えると、今の日本にぴったりです。
(落合道夫)



  ♪
(読者の声2)(承前)『トロツキー 「ロシア」革命の主な原動力とし
て』 全9章
http://rus-sky.com/history/library/trotzky.htm
 第2章
 このことは、1905年の革命で確認することができる。サンクトペテルブ
ルクでは52日間、「労働者代議員会」という形で最高の革命力が存在して
いた。この
頃のレーニンは、新聞「ノーヴァヤ・ジズン」の執筆で忙しく、このソビ
エトには参加していない。一方、トロツキーはこれらのソビエトの舞台裏
で最高の思想家として活躍し、ライバル紙「ナチャロ」を発行していた。
1917年以降、教育大臣に就任し、ロシアの若者の士気低下と堕落に尽力し
た著名なユダヤ人知識人ルナチャルスキーも、1905年のソビエトのメン
バーでもあった。レーニンの前で誰かが『クラスタリョフの星が回ってき
た』と言ったのを覚えている。今日、ソビエトではトロツキーが権力を
持っている。レーニンは一瞬暗くなり、そして言った。
「いいだろう、トロツキーは不断の努力でこれを達成したのだから」

 以上は、トロツキー=ブロンシュタインが、1905年にはすでに、ロシア
革命の主要な知的勢力であったことを示している。あなたは、この共産主
義革命
運動全体が、同じ人々が主張しているように、人口の最も貧しい層から成
長したものではないということに、次第に気付き始めた。トロツキーの同
様の発言
は、トロツキーが後に証明しようとしたように、レーニンと友好的な関係
ではなかったことも示している。トロツキーの新聞「ナチャロ」は、レー
ニンのものよりはるかに人気があり、毎日50万部売れていた。誰がレーニ
ンやトロツキーに新聞を作るための資金を与えたのか、それが問題なの
だ。当時、ボリシェヴィキは、自分たちが銀行強盗でお金を手に入れたと
言われていることを、国民に懸命にアピールしていた。(日本の共産党は
バカ正直に銀行強盗までしたのですね)
 しかし、ロシアの共産主義者や破壊者たちは、当初から無限の資金を
持っていたことがわかる。ヨーロッパを漫然と歩き回っている革命家が、
「生活が貧しく、通常の労働で生計を立てなければならない」と愚痴って
いるのを聞いたことがあるだろうか。後にそれを実行しなければならなく
なったのは、白人の将校たちだった。
 「シオン長老の議定書」と呼ばれる世界的に有名な文書を始めとして、
ユダヤ人の誇大妄想の犯罪集団が、タルムードの夢であるユダヤ人の世界
支配を宗教
的な熱情をもって実行していることを示す本は、すでにかなりの数に上っ
ている。この一団は、世界の銀行システム、通貨、金を支配することで、
世界支配を
行っている。その結果、彼らはいわゆる「自由民主主義」の政府を完全に
コントロールしている。このユダヤ人銀行家の犯罪集団は、その犯罪代理
人の活動に資金を惜しまず、その代表的な例がレオン・トロツキーであ
る。彼らがいつ、他の大勢の犯罪傾向のある人たちの中からトロツキーを
選んだのかを判断するのは難しい。『自叙伝』から判断すると、トロツ
キーが最初に秘密組織と接触したのは、彼が最初にイギリスに滞在した時
である。

 そして、ロシアが常に大英帝国の悩みの種であったことを、常に念頭に
置かなければならない。ロシアがアメリカにアラスカを売るように仕向け
たのは、
イギリスのエージェントであることは間違いない。パーヴェル1世の暗殺
やデカブリストのフリーメーソン陰謀に資金を提供したのは、秘密支配者
ロスチャイルドを擁するイギリスであった。パーヴェル1世はナポレオン
と同盟して、インドに進軍しようとしていた。パーヴェルの暗殺を計画し
たイギリスは、自らインドとアフガニスタンに進出した。ロシア人の永遠
の目的である、イスラム教のイスタンブールを占領し、正教のコンスタン
ティノープルに変えることは、常に激しい抵抗に遭っていたが、まずはイ
ギリスであった。

 このような理由から、「ロシア」の革命家たちは自由にヨーロッパに行
くことができ、ビザも問題にならなかったのである。革命家たちは、大げ
さに言えば、ロンドン警視庁の保護の下で生活しており、誰も彼らに対し
て悪口を言ったり、指一本動かすことはできなかった。1917年の時点で
は、ロンドンには暴徒全員を逮捕する時間が十分にあったが、そうしな
かったのは、まさにロンドンには正反対の任務があったからである。
 ロンドンは当時、世界の金融の中心地であり、パリには世界のユダヤ人
の頭脳が集中していた。しかし、ロシア、そして世界にユダヤ人の専制政
治を確立することを自らの手で行ったのは、ユダヤ系のイギリス人金融界
の大物たちであった。これらのユダヤ人財閥は、革命家たちをよく見て、
最も有能なリーダーを選んでいた。彼らは、ロシアが世界で最も豊かな国
であり、いずれはアメリカをも凌ぐ大国になることをよく知っていた。

 それに、仕返しをする理由は他にもあった。19世紀半ば、イギリスのロ
スチャイルド家は、すでに完全に支配下にあった大英帝国にとって、アメ
リカは十分
に脅威となる年齢になったと判断した。彼らは、アメリカを少なくとも北
と南の2つに分けようと考えた。この目的のために、イギリス、フラン
ス、スペインの軍隊がすでにメキシコに上陸していた。しかし、皇帝アレ
クサンドル2世は1863年にリンカーン大統領に海軍を派遣し、アメリカの
分割を阻止した。バルチック艦隊がニューヨークに、太平洋艦隊がサンフ
ランシスコに立っている間は、西欧列強はアメリカを攻撃するリスクを負
わなかった。

 ユダヤ人であるハザール族がロシアの町や村を荒らしまわった1000年前
にさかのぼって、ロシア人のユダヤ人に対する憎しみをたどる必要はな
い。ロシア人は常にユダヤ人をキリスト殺しと見なしてきたと言えば十分
だろう。したがって、国際的なユダヤ人マフィアは、私の祖国とその支配
階級を破壊することに二重の関心を寄せていたのである。
 若き日のトロツキーは、わずか20代前半で国際マフィアの目に留まった
ようだ。彼がロンドンに着くやいなや、革命家を名乗る傭兵の犯罪組織の
リーダー
の一人になったのは、そうとしか説明できない。1905年以降、親分とトロ
ツキーの結びつきがより緊密になっていったのは間違いない。サンクトペ
テルブルク・ソビエトの責任者として、彼は極めて積極的な行動を示し、
それは主人の望むところであった。それはまさに、ロシア国内の犯罪組織
を国民の血祭りに上げるための計画だった。トロツキーは、無血開城を説
くすべての政党に猛烈に反対した。それによって彼は、自分こそが世界を
災厄に陥れるだけでなく、ユダヤ人の悪事をすべて、無慈悲に復讐するこ
とができる悪党であることを示したのである。
 トロツキーは、そのキャリアの初めから、世界革命を主張することをや
めなかった。彼にとって、マルクス主義は常に異端者の虐殺であり、社会
主義は常に強制収容所であった。トロツキーの理想は、自分の周りに子分
たちを配置して、残りの人々の虐殺を実行することだった。トロツキーの
永久革命論とは、永久的な、それも止むことのない、恐怖の理論を意味し
ているに過ぎない。なぜなら、トロツキーは、まだ人間の魂の残り香を
持っている人々が、常に自分に対抗してくることをよく知っているからで
ある。

 トロツキーのような男は、大金を持っていれば、遠くまで行くことがで
きる。トロツキーの師匠たちは間違いなくそれを見抜いていたし、だから
こそ彼は
生涯お金に不自由しなかったのである。彼はいつも彼らのお気に入りの生
徒だった。それは、トロツキーがツァーリ政府から2度目のシベリア追放
を受けた時にはっきりと現れた。彼は、亡命先に着いた途端、すぐに逃げ
出してしまった。しかし、それだけではない。脱走した彼は、自分が投獄
されたばかりのサンクトペテルブルクにも向かっている。これは決して勇
気のあることではない。彼は、自分の持っているお金があれば、どんな役
人でも買収できることを知っていたのだ。
 トロツキーがヨーロッパの陰謀家の中で力を持つようになったことは、
2度目の訪欧直後に明らかになった。彼はヨーロッパを自由に飛び回り、
経験豊富な労働組合や労働者のリーダーに講義をした。それと同時に、彼
は多くの新聞や雑誌の特派員としてリストアップされていたのである。
 第一次世界大戦が勃発したとき、彼はオーストリアにいた。警察はロシ
ア人を逮捕して、戦時中は収容所に入れていた。しかし、トロツキーは警
察から一刻
も早く出国するよう警告された。未完成の本や原稿、蔵書をすべて捨て
て、パリに向かった。興味深いことに、物が無くなったわけではなく、ト
ロツキーがロシアで政権を取った後、オーストリア政府によって全てが返
還されたのである。パリに到着した彼は、すぐにメンシェヴィキの指導者
マートフ(本名ツェデルバウム)が発行する新聞「ナシェ・スローヴォ」
の編集者となる。そこから彼はスイスのツィンマーヴァルトに向かい、そ
こで第3共産主義インターナショナルが形成され始めたのである。
 トロツキーは次のように述べている。
「レーニンに率いられた革命派と、代議員の大多数を占める平和主義派
(1915年9月5日から8日までのツィンマーヴァルトでの会議)は、共通の
マニフェスト
を作成するのは困難であるという点で合意し、その草案を私が作成し
た....。レーニンは極左の立場にいた。ほとんどの問題で彼は少数派で
あった。私が正式には所属していなかったツィンマーヴァルト極左派との
関係でも、いくつかの問題で近いものがあった」。この段落は、トロツ
キーが特別な立場にあり、どの政党に参加するかを選択するかしないかを
自由に感じていたことを示すためにわざわざ選ばれている。それは、彼が
後になりたいと思っていたようなレーニン主義者ではなかったことを端的
に示している。(続く)
  (PB生、千葉)



  ♪
(読者の声3)テスラ礼賛。一年ほど前に予約していた衛星からのネット
通信を始めた会社、STARLINK社の小さな丸いアンテナが届いた。
全てがすでに繋がっており、電源をつなぐだけで、アンテナは自分で空の
適度な位置を探す。まだベータの段階だが、将来世界の全ての場所で、高
速でしかも遅延性の少ない(間、抜けでない)交信ができる。
4万の小さな衛星を地球の近くに張り巡らす。当初5万円、月1万円。使い
放題。この運営には極めてコストが安く、大変儲かるが、その利益は全て
「火星基地建設」に使う、という。全ての衛星の打ち上げはSPACE・Xが担
当する。
つまりその費用は誰よりも格段に安いので、これも全世界独占となる。こ
れを総括するのがマスク氏である。
 テスラの社員が内訳話をしている。数千、数万の社員を持つ大会社組織
であるが、その運営が、既存のいかなる組織とは異なる。全社員、研究
者、工員、CEO, などがそれぞれ自分の責任と判断で直ちに実行できる。
全ての社員が、直接、許可なしにマスク氏に進言する、それを阻害した者
は直ちに解雇されるなど。従来の縦割り、情報、命令の縦の階級ごとの、
判断、承認、拒絶、などの審査、軍隊組織のような、批判、合議の排除、
などの仕組みとは違う、いわば別の生物形態に進化した。
 その結果、車の製造過程でも、改良が継続的に加えられる。3−5年に
一度の「新型」ではなく、同じ年の車でも、多くの改良された色々な「新
型」が生産されている。このような継続的な改善はソフトウエアでは当た
り前になっているが、テスラだけが物理的な製造工程で行われている。
トヨタが現場の声を尊重するが、それを高速に改善した。工程だけでな
く、客からの声、不満、などの情報全てを瞬時に社員全員にスマホで常に
送られるので、自分の担当する部品の改善の必要性・関連性をも把握できる。
 例えば、生物が熱いヤカンに触れば瞬時に、反射的に避ける。それは多
くの細胞、神経などが情報、解析、反応、行動を速やかにする、よって怪
我、死を避けうる。そのような生物的な運営・改善の仕組みがテスラには
出来上がっている。
誰もが、あたかも最高責任者であるかのように行動するよう義務ずけら
れ、良い成果は直ぐに評価される。
つまりやり甲斐のある楽しい仕事がテスラにはある、故に優秀なあらゆる
種類の人材が集まる。こんな乱暴な人事は、年功序列、多種の中間管理
職、無能な管理職、劣化した社員、内向き下向き後ろ向き、今だけ金だけ
自分だけ、天下り先確保、では日本企業・官僚は受け入れられない。そん
な過酷な「正直な努力者が勝つ」未来が始まった。 
https://www.youtube.com/watch?v=9bUKN4t0hD8&list=PLkLRBLia2E6UYWLGqMtUfVCiOVk-fchfI&index=6
 (在米のKM生) 

2021年11月22日

◆悪性インフレが襲う米国の現状

高島 康司

バイデン政権「ワクチン義務化」で解雇者続出、警察も消防士も人手不足へ。


アメリカ国内のインフレ状況
アメリカのインフレを巡る危険な国内情勢について解説したい。

日本の主要メディアでも報道されているので周知だと思うが、バイデン政
権の支持率低下が止まらない。

もともとバイデンは、大統領選挙の妥当性が論争の的になり深刻な分断が
進むアメリカで就任した大統領なので、50%を越える支持率の実現は難し
いとされていた。どんな政策を実施しようとも、共和党のトランプ支持派
は絶対にバイデン政権を支持することはないからだ。


しかしながら、そのような状況を勘案しても、いまのバイデン政権の急速
な支持率低下のスピードは予想を越えている。


このままの勢いで下がり続けると、12月から来年の1月になると、30%台
まで支持率は下落する可能性がある。30%台というと、アメリカを分断さ
せたトランプの支持率に並ぶことになる。

バイデンの人気が回復しない6つの理由
こうした状況に対して、アメリカの保守を代表するケーブルテレビ、
「FOXニュース」は「バイデンの人気が回復しない6つの理由(The 6
reasons why Joe Biden’s popularity numbers won’t recover)」で、バ
イデンの支持率が急速に下がった要因を説明している。それらは以下の理
由だ。

1. バイデンの指導力の欠如。側近が政策を立案している。

2. 民主党が左派に一段とシフトしている。左派は社会的弱者救済のセイ
フティネットの支出増大を求めるが、恩恵にあづかる層の支持は高いもの
の、他の層は強く反対。

3. バイデン政権の政策が支持率を下降させている。米軍のアフガニスタ
ンの撤退混乱、巨額の経済政策によるインフレの加速などだ。

4. ハリス副大統領は自分のオフィスをまとめ切れていない。混乱してい
るように見え、人気がない。逆に大統領の支持を低めている。

5. バイデンが選出された大きい理由は、彼がトランプではないという消
極的理由からだ。バイデンを積極的に支持したものではない。時間ととも
に、この理由からの支持は後退した。

6. 特にトランプ以降のアメリカは社会が分断。現在共和党と民主党は激
しく対立し、一方が相手陣営の大統領を評価することはほとんどない。こ
の事実は50%越えの支持率を困難にしている。

「FOXニュース」というトランプ支持の保守的なメディアなので分析は差
し引いて考えたほうがよいだろうが、本質はついていると思う。
     


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◆雀庵の常在戦場/114熱戦へカウントダウンは始まった
“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/394(2021/11/20/土】太宰曰く「良い予感は外
れ、悪い予感は当たる」。そこまでは言えないだろうが、「期待」は概ね
「挫折」する。スポーツ選手などはそこそこ上位だと「いつかはトップ
に」と思ったりするだろうが、才能と努力もあって地区大会で入賞して
も、全国大会、さらに世界大会を制覇するのは「心技体+運」の奇跡に近
いのではないか。

「挫折」が必ずしも悪いわけではない。大体、挫折を知らない人はまずい
ない。「艱難汝を玉にす」「失敗は成功の基」でもある。挫折や失敗や乗
り越えて挑戦していくのか、新しい分野に転身するのか、それとも引き籠
るか・・・日本人は概ね挑戦・転身派だろう。転業、転換、転戦、転進、
小生は転向だな。

これという資源のない小さな島国だから、ご先祖さまはナニクソ!と脳み
そと手足をフル稼働させて今の日本を創ってきた。根性があり、先の敗戦
でもめげずに、瞬く間に一等国に返り咲いた。「経済大国」という経済の
分野だけれど、銃の代わりにカタログと見本品を持って世界を巡り、艱難
辛苦、それだって一種の戦争だった。

さて、本題。現代史で世界制覇を目指し、軍事力=戦争でそれを実現しよ
うとした政治家として一番有名なのはドイツのヒトラーだろう。

<ヒトラーは1933年に首相に就任すると、ただちに一党独裁の全体主義体
制を確立、経済建設と再軍備拡張をはかった。1934年ヒンデンブルク大統
領の死後、総統となり、ヴェルサイユ体制(第1次大戦後のドイツ封じ込
め策)の打破を進めた。

1939年9月、第二次世界大戦に突入し、41年6月にはソ連にも侵入、一時ほ
とんど全ヨーロッパを占領した。また、各地に強制収容所を設置して、ユ
ダヤ人やスラヴ人を虐殺した。対ソ連のスターリングラードの戦いでの敗
北を機にドイツは劣勢となり、1944年6月、(米英仏など)連合軍のノル
マンディー上陸作戦で東西から挾撃された。7月、国防軍の反ヒトラー派
によるヒトラー爆殺事件は奇跡的に切り抜けたが、1945年4月30日、ベル
リンの陥落直前に愛人エヴァとともに自殺した>(旺文社世界史事典)

ヒトラー・ナチスの世界制覇戦争は6年で無残な敗戦(米英仏ソなど連合
国側の勝利)になった。独と同盟した枢軸国の日伊なども同様に無残な敗
戦になった。より正確に言えば、米国以外は疲弊した。戦後は米ソの冷戦
はあったが、大国間の戦争はなかった。それは凄まじい破壊力の核兵器が
抑止力になっていたからだ。核戦争になれば当事国はいずれも大打撃を免
れ得ない。

現在、米ロ中英仏印パ北+イスラエルなどの持つ核兵器は全体で1万3000
発あたりで、世界というか地球から人間はもとより動植物を数百年間駆除
するパワーがあるそうだ。核兵器が戦後に実戦で使われたことがなかった
のは、その破壊力を使えば敵も自国も壊滅的な打撃を被るので「攻撃を受
けなければ使わない」という暗黙のルールがあったからである。

ところが、核戦争を恐れない指導者が登場した。元祖は世界最大の人口大
国、中国の毛沢東である。戦争で兵士(貧民)や悪政で人民が数千万人死
んでも、それは単なる数字であり、痛痒を覚えないのが毛沢東流だ。冷血
漢のよう。都合の悪いことはなかったことにする、忘れたふりをする、隠
蔽する。

そう言えば米国では第2次大戦時のFDRルーズベルト政権時の機密文書公開
をまたもや延期したが・・・「勝てばすべて許される」「不都合な真実は
隠す」、軍の指導者、政治のトップとはそういうものかもしれない。毛沢
東はヒトラー、スターリンを超える20世紀最大の殺人者だろう。毛は糟糠
の妻の死だけは死ぬまで悲しむという、かなりエキセントリックな政治家
だった。

1953年にスターリンが死に、1956年にフルシチョフによる「スターリン個
人独裁批判」がなされた。毛沢東にとってスターリンは資金源、タニマチ
で頭が上がらなかったが、スターリン死後もソ連は中共にとって最大の後
援者であり続けた。個人独裁批判は毛沢東にとって到底受け入れられない
ものだったが、「綱領から『毛沢東思想』の言葉を削除し、党中央政治局
による集団指導と法の支配を打ち出した」(WIKI)。実際はソ連へ阿(お
もね)っただけの有名無実に終わったが・・・

毛はフルシチョフの平和共存路線=世界革命放棄に対する反発を強めつつ
も、1958年にはソ連の協力により原子炉運転開始に漕ぎつけた。翌1959年
に中ソ協定破棄、その後、独力で核兵器開発に着手し、1964年、日本が東
京五輪に浮かれている最中の10月16日、中国西部で原爆実験に成功、1967
年には水爆実験も成功させた(広島平和記念資料館)。

毛沢東はスターリン死後あたりから核武装を目指していたようで、1955年
のアジア・アフリカ会議、1957年のソ連で開かれた社会主義陣営の各国首
脳会議で、「大体、我が国は人口が多過ぎる。原爆で半分死んでも我が国
にはまだ3億人もいる」と豪語して、世界の海千山千の元首を唖然とさせ
ている。

1958年9月、核兵器製造の目途が付いたのだろう、金の切れ目が縁の切れ
目ということもあって、毛はスターリン以来のソ連の軛(くびき)を断
ち、後足で砂をかけるようにフルシチョフ・ソ連を「修正主義者」と罵倒
を強めていく。儒教を排除した毛・中共は「恩を仇で返す」あるいは「古
い友人」と持ち上げる、その場の都合次第である。

そして毛は正調マルクス・レーニン主義の代表として世界革命を目指し、
米国覇権への敵意も深めていく。多分、それは表向きだけで、竹のカーテ
ンで包囲網を喰らっていたから存在感をアピールし、かつ仲間を増やした
いために「反米」を唱えたのだろう。

「悪の限りを尽くす帝国主義者の寿命はそう長くない。彼らは反動派を助
け、植民地、半植民地、軍事基地を不法占領し、核戦争で平和を脅かして
いる。主としてアメリカ帝国主義(米帝)の侵略と抑圧を終わらせること
は、全世界人民の任務である」(1958/9/29)

「パンツ1枚になっても核兵器を持つ! 中共の興廃この一戦にあり!」
と毛沢東は研究者に発破をかけたろう、大した戦略家である。そして原爆
実験年内実施の目処がついたのだろう、1964/1/12には自信たっぷりにこ
う語った

「米帝は横暴の限りを尽くしており、自らを、全世界人民を敵にする地位
に置き、孤立を招いている。米帝の原子爆弾、水素爆弾は、奴隷になるこ
とを欲しないすべての人々を脅すことはできない、米帝に反対する全世界
人民の怒りの波を食い止めることはできない。我々は偉大な勝利を収める
であろう」

毛沢東の真似っ乞食、習近平は終身国家主席を目指して戦争を欲してい
る。毛とトウ小平はそれぞれ戦歴があるから死ぬまでトップの座にあっ
た、「だから俺も戦争して盤石の地位を固めたい」という、恐ろしく自分
勝手な理屈である。蛇の道は蛇、自称、自閉スペクトラムの鬱病の小生か
ら見ると習近平はナルシズム的な「自己愛性パーソナリティ障害」のよう
に見える。WIKIにはこうある。

<自己愛性パーソナリティ障害(英: narcissistic personality
disorder、NPD、以下「自己愛性障害」と略す)は、ありのままの自分を
愛することができず、自分は優れていて素晴らしく特別で偉大な存在でな
ければならないと思い込むパーソナリティ障害の一類型である。患者はた
いてい自分が問題であるとは認識していないため、精神療法は概ね困難で
ある。

【自己愛性障害の症状】人より優れていると信じている/権力、成功、自
己の魅力について空想を巡らす/業績や才能を誇張する/絶え間ない賛美
と称賛を期待する/自分は特別であると信じており、その信念に従って行
動する

人の感情や感覚を認識しそこなう/人が自分のアイデアや計画に従うこと
を期待する/人を利用する/劣っていると感じた人々に高慢な態度をとる
/嫉妬されていると思い込む/他人を嫉妬する/多くの人間関係において
トラブルが見られる/非現実的な目標を定める

容易に傷つき、拒否されたと感じる/脆く崩れやすい自尊心を抱えている
/感傷的にならず、冷淡な人物であるように見える

これらの症状に加え、自己愛性障害の人物は傲慢さを示し、優越性を誇示
し、権力を求め続ける傾向がある。彼らは称賛を強く求めるが、他方で他
者に対する共感能力は欠けている。一般にこれらの性質は、強力な劣等感
および決して愛されないという感覚に対する防衛によるものと考えられて
いる。

自己愛性障害の人物は人より優れているという固有の高い自己価値感を有
しているが、実際には脆く崩れやすい自尊心を抱えている>

習近平の父、習仲勲は毛沢東の優秀な側近だったが、文革で潰され、習近
平自身も小5あたりから数年間、僻地に下放されて悲惨な目に遭った。そ
れなのに彼はひたすら仇である毛沢東の真似をしている。「何故なのだろ
う、毛沢東を乗り越えることで父の敵討ちをするつもりか?」と長らく
思っていたが、以下の論稿を読んで「習近平は異常なビョーキであり、世
界の危険である」と腑に落ちた。そうとしか思えないのだ。

エドワード・ルトワック「父は16年間の投獄、姉は餓死・・・文化大革命
で苦痛を味わった習近平がそれでも毛沢東の背中を追う異常な理由 『ラ
ストエンペラー習近平』より」文春オンライン2021/9/9、抜粋の全文は 
https://bunshun.jp/articles/-/48188

<中国が「チャイナ4.0」(強硬な外交姿勢)という最悪の戦略に回帰し
てしまった大きな要因のひとつは、「皇帝」である習近平のパーソナリ
ティに求められるだろう。そこで習近平の経歴を少し詳しくみていきたい。

彼の前半生は苛烈なものだった。それはまず、「革命の英雄」を父に持
ち、その父が激しい権力争いのなかで残酷な迫害を受けたことに始まる。

習近平の父、習仲勲は中国の中央部にある陝西省に生まれ、10代で共産党
組織に身を投じた。陝甘辺区(せんかんへんく)ソビエト政府で主席と
なったのはわずか21歳のときだった。当時、中国共産党は国民党軍から逃
げるために、1万2000キロ以上にも及ぶ大移動をおこなっていた。この
「長征」のなかで主導権を握ったのが毛沢東である。

10万人の兵力を数千人にすり減らすような過酷な逃避行だったが、この
「長征」の最終目的地となったのが陝西省だった。そこでは若き習仲勲ら
が共産党の根拠地を死守していたからだ。共産党政府は同省の延安を臨時
首都とした。もし習仲勲らの根拠地が潰されていたら、いまの中華人民共
和国は存在しなかったかもしれない。

中国建国後、習仲勲は国務院副総理(副首相)などの要職に就いた。彼ら
中央指導者は多忙を極めていたため、子弟のために全寮制の幼稚園や小学
校をつくった。1953年生まれの習近平も姉や弟とともに、そうした全寮制
の学校で育てられたのである。いわば彼らは「党の子どもたち」だった。

ところが1962年(文化大革命が始まり)父・習仲勲は反党的な小説の出版
に関わったという嫌疑をかけられ、全ての要職を奪われてしまう。それか
ら習仲勲は1978年まで16年間も投獄や拘束といった迫害を受け続けたので
ある。母親の斉心も革命運動に参加、八路軍でも兵士として戦ったが、文
革では公の場で批判を浴びせられ、暴力もふるわれた。

文革の嵐は、当時、中学生だった習近平をも襲った。紅衛兵によって生家
を破壊され、十数回も批判闘争大会に引き出されて、あげくに反動学生と
して4回も投獄されてしまったのだ。そのため、中学から先は正式な教育
を受けられなかった(のちに推薦制度により清華大学に無試験で入学)。
さらには陝西省の寒村に下放(青少年を地方に送り出し、労働を体験させ
ること)され、黄土を掘りぬいた洞窟に寝泊まりさせられるなどの苦難を
味わっている。

姉は文革中に餓死したと伝えられるが、妹も下放され、素手でレンガをつ
くる作業を強制され、食うや食わずの生活を経験している。

重要なのは、これらはすべて、「毛沢東の党」によって行われてきたとい
うことだ。そもそも文化大革命自体、毛沢東が他の共産党のリーダーたち
を潰すために行ったのであり、実際に中国共産党は「毛沢東の党」となっ
た。それが中国全体にとって巨大な災厄をもたらしたことは言うまでもない。

多くの幼児虐待の専門家が認めていることだが、外部の人間が、子どもが
虐待を受けていることに気づいても、その子ども本人が虐待をしている親
の元に留まりたいと思うケースは少なくない。そうした子どもたちは、自
分が間違っているから親に𠮟られているのだ、と考え、今よりももっとい
い子になろう、親の言うことに従い、「正しい行い」をすることで許しを
得よう、と考えてしまうのである。

習近平のケースは、まさにこれに当てはまる。彼にとって毛沢東こそが
「虐待する父」なのだ。習近平も薄熙来も「父なる毛沢東=共産党」に許
され、幹部への道を進んだ。虐待された父から、お前の態度は正しいと認
められたのである。それが彼ら“毛沢東チルドレン”の「毛沢東が行ってい
た以上に、毛沢東的な政治を目指そう」という行動となってあらわれてい
るのだ。

まさに習近平は、毛沢東よりも極端に毛沢東主義的な政策を行おうとして
いるのである。そう考えると、私が「チャイナ4.0」と呼ぶ、極端な対外
強硬路線も理解できるだろう。中国は今、習近平という非常に破壊的な人
格を持つリーダーによって、政策が決定されているのである。

そうした習近平の破壊的な行動は、彼が独裁体制を強化するにつれて、よ
り極端になっている。それは二つの次元で進行している。

ひとつはシンプルに、誰も習近平のやることに反対できない、ということ
だ。こちらのほうはわかりやすい。習近平に異を唱える人物はいなくなる
か、いつ排除されるかわからないという恐怖で沈黙させられているのだ。

もうひとつは、独裁体制というものは実はきわめて不安定なシステムであ
り、独裁者とは不安で危うい存在だということだ。

独裁制は「弱い」権力システムだといえる。権力が集中すればするほど、
独裁者の失敗や、その決断に対する違和感は、大きな「ノイズ」となっ
て、支配の根拠を動揺させる。そうした「ノイズ」を取り除くために、独
裁者はますます自分に権力を集中させ、異分子を徹底的に排除しなければ
ならない。今、習近平がやっていることは、それである。それは彼の支配
を強めると同時に、崩壊の危険性を高めているのである・・・>

支那人は対人関係において上下を重んじる。声を荒げた方が上位になるが
「奴は居丈高だが、それは根拠があるからだろう、ここは下手(した
て)に出た方が良さそうだ」と損得を考えて下位が一歩引くからだ。下手
に出たところで「上に政策あれば下に対策あり」で上手く対処できるか
ら、敢えて角逐するのは避ける、という処世術だろう。

日本もその傾向はあるが、上司の業務命令に異議を唱える時は「お言葉で
すが部長」と枕詞から提案する。「お言葉ですが」の一言には「尊敬する
部長の命令は了解しました、しかし、こういうやり方もありますからご検
討いただけないでしょうか」という謙譲語的な意味が込められている。
「部長、そんなの愚策です、ちょっと考えれば分るでしょう」なんて言っ
たら恨みを買うから下策である。

上司も「お言葉ですが」と言われれば悪い気はしないし、それが良案なら
受け入れて実行する。成功すれば「いやあ、実はあれはA君のアイデア
だったんだよ」と社内でA君を誉め、A君も「部長が後押ししてくれたから
からです」なんて言って、いかにも日本的な関係になったり。部長の娘が
A君に嫁いだり・・・まるで兄弟仁義、血をすすり合った中、こういう
ケースは日本では珍しくないのではないか。“ドライ”ではなく“ウェット”
な人間関係。

日本は儒教、仏教を含めて支那から多くを学んできたが、神道や風土の穏
やかさもあって国民性や国柄は随分違ってきた。世界はそういうもので、
多様性は結構なことだと思うが、習近平・中共の「我こそ正義、世界は俺
に従え」の主張、行動は多様性どころか「狂気」である。それなりに効果
があった「戦後秩序」への挑戦であり、それを支えてきたG7を始めとする
諸国にとってはとても看過できることではない。

上記のルトワックは現在の戦略研究家としてトップクラスであり、彼の上
記論稿も世界の多くの指導者に読まれているはずだ。習近平・中共の異常
なトラウマが危機の元凶であることは共有されたに違いない。

「トラウマとは、その人にとって危機的で対処不能な出来事に対する、身
を守る反応として生理学的に生じる強度の防衛的ストレス反応(トラウマ
体験)がその後の時間の経過によっても解消されず、その身体反応が定
着してしまいその定着した反応(トラウマ反応)が日常生活にもたらす
影響」(プロカウンセラー池内秀行公式サイト)

建国の父、カリスマの毛沢東に比肩したい、できれば毛沢東・中国の「中
興の祖」になりたい、そのためには台湾、そして日本を屈服させたい、さ
らにアジア・西太平洋を制覇したい・・・習近平の夢、中共の夢・・・彼
は核兵器使用に逡巡しないだろう。「大体、我が国は人口が多過ぎる。原
爆で半分死んでも我が国にはまだ7億人もいる」と毛沢東チルドレンであ
りナルシズムの自己愛性障害の習近平なら濁りなく思っているはずだ。

反中諸国による中共包囲網が完成する前の2022年の冬季五輪後、習近平は
戦端を開くだろう。カウントダウンは始まっている。



━━━━━━━━━━━━━━━


◆タリバン政権は機能しておらず

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)11月20日(土曜日)
通巻第7122号  <前日発行>

 何でいまごろ? ロシア、自国民避難のためカブールに 
輸送 機   タリバン政権は機能しておらず、ISのテロ
              で治安も深刻に悪化

 11月18日、プーチン大統領はショイグ国防相に対し、アフガニスタン・
イスラム共和国の領土から、ロシア連邦とCSTO加盟国(ベラルーシ、キル
ギス、アルメニア)の人々の避難を命じた。
 ロシアは航空宇宙軍の輸送機3機をアフガニスタンに飛ばした。カブー
ルなどに残留していたロシア人380人を避難させるためである。

 カブール陥落から三ヶ月、自信を持ってロシアはアフガニスタンに残留
させていたのではなかったか。

 経過を思い起こせば、8月15日にタリバンはカブールを包囲した。米
軍の予測よりタリバンの攻勢は迅速だった。在カブールの米国大使館に陸
続とヘリコプターが着陸、外交官が機密文書を慌ただしく処分した。
 アフガン内務省はガニー大統領が国外に脱出したことを確認した。
 米国の傀儡だったガニー政権は崩壊したが、アフマド・マスードらはパ
ンジシール渓谷に健在で降伏の意思を示さなかった。

 9月11日、撤退完了予定を前倒しして、米軍は8月30日にアフガニス
タンからの撤退作戦を終えた。翌日、バイデン大統領は国民向けの演説で
戦争終結を宣言。即座にタリバンは勝利を宣言した。

 けっきょく、アフガニスタンでの死者は17万1,000〜17万4,000人に及
び、加えて疫病、食糧不足、水の欠乏などによる間接的死者の数は不明で
ある。

 加えて260万人のアフガニスタン人が難民としてパキスタンやイランに
逃れている。一説には、このほかに400万人のアフガニスタン人が国内難
民となっているという。

 ロシアは医療品や食糧などを往路の航空機に詰め込んで、おそらくその
バーターでロシア人避難をタリバン政権に認めさせたのではないか。とい
うのも、タリバンの統治能力に限界があり、ISがテロを繰り返して以前
より治安は悪化しているからだ。おまけにアルカィーダは不気味な沈黙を
続けている。

  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ●特報 「憂国忌」の記念冊子、50年分をDVDで頒布します
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  ♪♪
 憂国忌50年分の記念冊子を電子データ化したDVDを希望者に頒布しま
す。貴重な冊子をひとまとめにした稀覯本になります。
 ご希望の方は郵便番号、住所、氏名を以下のメールまでお知らせください。
 m-asano-1959@outlook.jp
 一部1000円、代金は同封の郵便振替用紙(手数料弊会負担)にて品物到
着後にお支払いください。
 ●特記●「憂国忌賛助会費」をお納めくださった方につきましては、憂国
忌終了後に
本年度冊子と一緒にお送り致します。発送は12月初旬になります
 
 ▼▼▼
 三島由紀夫氏追悼 第51回追悼の集い『憂国忌』(2021/11/25)
 LIVE 生中継番組があります。
  11月25日 午後弐時〜四時
https://youtu.be/6lBTjJ71iyA
        (日本文化チャンネル桜)
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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  ♪
(読者の声1)貴誌令和三年(2021)11月19日(金曜日)通巻第
7121号「読者の声」で、佐藤守元空将の御寄稿を拝読しました。
 私は、靖国神社横の会館で、佐藤元空将による御講演を何回か拝聴させ
ていただいたことがあります。 
 今や「軍事評論家」よりも「UFO評論家」の方が有名だそうですが、私
は、御講演における、山本五十六元海軍大将が過大評価されている反面、
東条元首相は過小評価され過ぎであるという御主張には、まったくの同感
でした。御寄稿に接し、あらためて本誌読者層の広さを感じました。
 佐藤元空将のさらなる御健勝、御活躍をお祈りいたします。
(椿本祐弘)



  ♪
(読者の声2)アメリカのWEBサイトに real jewnews があり、ユダヤ批
判の記事が中心で、主宰するのはピッツバーグ生まれのユダヤ人、現在は
自称ロシア正教の活動家。キリスト教徒でもユダヤ人を非難することは
ローマ教皇とイエズス会から非難をそらすものだと批判する者もいる。
日本でも某宗教新聞などかつては読むにたえない罵詈雑言が飛び交ってい
た。宗教問題は面倒くさい。
 2007年の古い記事から読んでいたら記事とともにコメント欄が面白い。
日本ではほとんど知られていない本やロシア関係の情報もあり、ロシア革
命関連など革命家と資本家の関係など当時は公然の秘密だったようです。
日本でGHQの検閲が行われたように欧米でも新聞・通信・放送・出版と
ユダヤ系が抑えており、その圧力で一般人の目からはユダヤ革命の残酷さ
や資本家との関係は隠されたのでしょう。
 ロシア語のサイト rus-sky.com にはロシアの歴史にかんする記事が多
数掲載されています。ロシア語は全く読めないので機械翻訳で読んでいま
すがじつに面白い。
今回紹介するのは1937年に元ボリシェヴィキのコミッサールが書いたとさ
れるもの。一般的には作家であることを想定していなかった彼の忍耐の杯
が溢れ出し、深く隠された歴史的真実を復元するためにペンを取った、と
いうことらしい。アメリカで出版されたものでロシアでは一度も出版され
ていないという。記事には第四インターが出てくるので1938年以降に書か
れたか、あるいは1937年には第四インターが実質的に成立していたので
しょうか。
以下抄訳。
『トロツキー 「ロシア」革命の主な原動力として』 全9章
http://rus-sky.com/history/library/trotzky.htm
序文
 トロツキーの名で知られるレフ・ブロンシュタインが、突如として政治
の表舞台に現れてから20年余りが経過した。ユダヤ人の強欲な地主の息子
で、隣人から冷酷に搾取していた人物が、突然、世界で最も重要な過激な
政治指導者の一人になるなんて、まったく信じられないことだ。しかし、
さらに驚くべきことに、彼が世界規模で人権を全く無視していることが広
く知られるようになってから、彼の人物像に対する世界の注目度が高まっ
たのである。 
 しかし、今日のトロツキーは、ヨーロッパやアメリカ中のあらゆる過激
な犯罪的要素を惹きつけているだけでなく、第3共産主義インターナショ
ナルのライバル組織である第4インターナショナルの唯一の支配者でもあ
る。さらに興味深いのは、彼がたまたま、西側の自由主義的な知識人全体
の共感を得ているという事実である。彼らは、彼を、スターリン政権の犠
牲者、つまり、スターリン自身が確立した血なまぐさい政権の犠牲者とし
て描いている。この政権は、現在、スターリンの妻の親族(兄)であるカガ
ノビッチによって完全に支配されている。

 メキシコに逃れていたトロツキー・ブロンシュタインは、間もなく戻る
ことを宣言する。トロツキーが大富豪の友人であるメキシコ人とされる
ディエゴ・リベラの豪華な別荘に住んでいることが、それを物語っている。
メキシコ大統領のラサロ・カルデナス将軍は、このユダヤ人の人類平等の
使徒のために、「エル・イダルゴ」(「高貴な騎士」という意味)という
特別列車を送った。トロツキーは、その生涯において、最も贅沢な資本家
の特権を決して嫌っていないことを、その行動によって示している。
過激派やあらゆる知識人は、人生のごく短い期間に給料を受け取ったこの
男が、いつも自分を溺れさせている贅沢さに何の驚きも感じないようだ。
それにもかかわらず、B.ストルバーグのようなアメリカの有名なリベラル
派の作家は声高に宣言する。「トロツキーの出世の理由は、活動的で疲れ
を知らない革命家としての人格にある」

 もちろん、見方にもよるが。多くのユダヤ人は、トロツキーに共感を覚
えるだろう。知識人たちは、誰も知らない世界を救いたいという願望に燃
え、トロツキーを、世界を社会的・経済的な楽園に導くために召集された
ある種の救世主として想像しようとする。しかし、一般の人は、トロツ
キーを判断する前によく考えるべきである。というのも、マスコミが彼に
ついて書いていることと、現実の彼との間には、大きな矛盾があるからで
ある。
 トロツキーが権力の頂点に立っていた時代にロシアで赤のコミッサール
(人民委員・政治将校)を務めていた私は、この男について言うべきことが
あると断言する。人類史上最も悪質な犯罪者であるこの男には、羞恥心や
後悔の念は全く存在しない。

第1章
 誰もがトロツキーの存在を知ったのは、主に1917年にロシアに突然現
れ、「レーニンの最も親しい友人であり、仲間である」と自己紹介した時
であった。1917年以前にトロツキーを知っていた専門家はほとんどいない。
トロツキーの父親の財産は、ヘルソン近郊のヤニフカにあった。若き日の
ブロンシュタインは、大学への進学を望まず、ニコラエフ市の革命サーク
ルに参加するようになった。
 当時のロシアでは、プロテスタントの地下組織が数多く存在し、正教会
はそれと闘っていた。若きブロンシュタインはこれらのサークルに潜入
し、彼らの宗教的不満を利用して反政府感情を煽ったのである。このよう
に、若いユダヤ人がキリスト教を破壊的に利用した典型的な例である。
 やがて若き日のブロンシュタインは逮捕され、シベリアに追放された。
しかし、ユダヤ人の若い妻や国家の同志たちの助けを借りて脱出し、西欧
に身を寄せたのである。妻と2人の娘はシベリアに残った。それ以来、ト
ロツキーは『自伝』の中で「妻とは何気なくしか会わなかった」と語って
いる。
 トロツキーの父親は大金持ちの地主で、巨大な製粉所を持っていた。ブ
ロンシュタイン翁は、もちろん農民の労働力ではなく、隣人に略奪的な利
子で金を貸して財を成したのだが、息子が収用者全員の収用を伴う10月革
命を実行したとき、このスローガンは実の父親にも当てはまった。
 トロツキー自身も、革命で父はたくさんのものを失ったと言っている。
トロツキーは、父の損失を補うために、ロシアの無制限の独裁者となり、
父をモスクワ近郊の国営繊維工場の所長に任命した。
 トロツキーが初めてレーニンに会ったのは、ロンドンだった。なお、ロ
ンドンは理由があって、ロシアに対して陰謀を企てるあらゆる種類の悪人
が集まる場所である。ヘルゼン、カール・マルクス、トロツキー、レーニ
ン、そして同郷のケレンスキーなど、イギリス政府が関係していたわけで
はないらしい。
 トロツキーが西欧に到着したとき、彼はロシアからの政治的、主にユダ
ヤ人の移民の一人であった。これらのユダヤ人政治亡命者の群れは、ロン
ドン、パリ、
ジュネーブなどのヨーロッパの首都に押し寄せた。彼らは、すべての政党
の全領域を代表していた。ユダヤ人は、君主主義者、共産主義者、シオニ
ストなど、あらゆる政党の政治家であった。世紀初頭のジュネーブでは、
ある建物で共産主義者の会議が開かれ、しばらくして同じ建物でシオニス
トの会議が開かれるという状況があったが、そこには同じ人がいることが
よくあった。そのため、これらの会議が同時に開催されることはなかった。

 1900年から1905年まで、レーニンは公式には社会民主党(当時は共産党
と呼ばれていた)のリーダーであった。しかし、この時、党の主な原動力
となったのはトロツキーであった。その結果、トロツキーとレーニンとの
関係は悪化し、トロツキーは徐々に党から撤退していったのである。その
後、レーニンとトロツキーの関係は、クーデターが成功しても、常に冷静
さを欠いていた。
 トロツキーは、ユダヤ人特有の性格のため、ロシア国民の人気者になる
可能性はほとんどないと考えていた。レーニンは、半ユダヤ人であること
を慎重に隠していたので、はるかにチャンスがあった。しかし、これはト
ロツキーがリーダーシップを譲ることを意味するものではなかった。彼は
ただ、自分の強さと狡猾さを最大限に生かすことにした。(続く)
  (PB生、千葉)

at 06:00 | Comment(0) | 高島康司

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