2022年02月17日

◆「ウクライナ危機」はバイデンの嘘

ロシア側に侵攻する理由なし、“資源戦争”劣勢の米国が吠えているだけ=
角野實

米バイデン政権がウクライナに在留するアメリカ人に退去勧告を出しまし
た。日本もそれに続き、日本人の退去勧告を出しています。正直な話、何
を根拠に言っているのかさっぱり理解できません。ウクライナ問題を整理
してみましょう。(『角野實のファンダメンタルズのススメ』

プロフィール:角野實(かどの みのる)
大学卒業後、金融機関に10年ほど勤務。独立して投資家の道へ。現在は企
業経営者として活動、FX関連の執筆を多数行っている。

この際にパパブッシュや当時の国務長官はソ連が譲歩したことにより、
NATOをこれ以上東側に拡大をしない、と言明をしているのです。

この解釈の問題が、現在のロシアとアメリカの争いになっているのです。
ご存知のように米国は都合のよい解釈をして、そんなことを約束した覚え
はない、と文書でロシアに回答をしているのです。

その後のトラブルはさまざまありますが、経済的に苦しい時期にあったウ
クライナは、ウクライナを通過するパイプライン、ノルドストリームから
ガスを抜き取ったり、ガス代金を未払いにする、などとロシアに迷惑をか
け続けます

怒ったロシアは突然、真冬の最中にガスの送管を停止します。ドイツはロ
シア産のガスに供給を頼っていましたので、慌てました。

そこで、解決策として供給と送管の別管理、ということがドイツで決定さ
れ、送管の会社と供給の会社を別会社にすることによって、この問題を解
決したのです。

この供給と送管を一手に担っていたのがロシアのガスプロムになります。

当然、ロシアはこの決定には不服がありましたが、その後に起こるロシア
のデフォルトなどを考えれば、ロシアはこの決定をのまなければいけない
状態でした。

その間に、ウクライナも政情が混乱していましたが、自分たちに都合のよ
い決定を下してくれる西欧圏に政権が流れていくのは必然となるのは誰の
目にも明らかなことです。

一方でロシアに依存をする人々もいますので、当然、対立は激化します。

民主主義の決定が自分たちに利益をもたらしてくれる方に流れるのは自然
なことです。これに対してロシアが激怒している、ということでしょう。

エネルギー資源を狡猾に利用するロシアの戦略
ロシアは、GDPの20%がエネルギー関連からの収入です。そして輸出は
60%程度がエネルギー・資源からの収入です

ロシアは「エネルギー国家」とみなされていますが、今の電気自動車や風
力発電に使う磁石などに使うレアアース、貴金属も豊富な資源があります。

プーチンはそのエネルギーに着目し、そのエネルギー関連の資産を国営化
することに大統領に就任してから腐心をしています。

その結果、新興財閥、ソ連から国営企業を買い叩いた連中を、なんだかん
だと理由をつけて放逐しているのです。

この言い方ですとプーチンが悪いような印象をもつかもしれませんが、新
興企業の方もロクなことをやっていません(笑)。

その結果、毒殺や亡命などのニュースが流れ、プーチンのイメージはます
ます悪化するというスパイラルになっています。

ともかくプーチンは、エネルギー戦略で、ロシアを昔の超一流の国家に仕
立て上げようとしているのです。
    
   
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◆人物探訪: 石原慎太郎 〜 優しさが生んだ強さ

伊勢雅臣

 すでに人気作家の地位を築いていた石原氏が、なぜ政治の道に足を踏み
入れたのか。


■1.強さと優しさと、どちらが本当の石原慎太郎氏なのか?

 石原慎太郎氏が逝去されました。石原氏の足跡で、強く心に残っている
ことが二つあります。

 一つは、2012年に尖閣列島を東京都が購入すると発表して、寄付金を募
り、賛同する国民から10万件以上、15億円近い寄付を集めたこと。

 その2年前に中国漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりしたのを国民か
らひた隠しにし、なおかつその船長を釈放してしまう、という民主党政権
の法も国際常識も、そして一国の体面も無視したやり方[JOG(701)]に比べ
て、石原氏の強いリーダーシップを感じました。同じように感じた人が多
かったので、これだけの寄付が集まったのでしょう

 もう一つは、東日本大震災で福島第1原発冷却のための放水作業を行っ
て無事帰還した東京消防庁ハイパーレスキュー隊員139名の面前で深々と
頭を下げ、涙声で「本当にありがとうございました。この国の運命を決め
てくださった」と語った姿です。[TOKYO MX]

 当時、隊員らに出動を命じた消防総監はこう証言しています。「知事は
決して『やれ』とは命令しなかった。『本当に大丈夫か、できるならやっ
てくれ。頼む』と。隊員への気遣いを感じた」[産経、R040201]
この時には、菅直人氏にまつわる舞台裏も語られています

__________
だが、実は石原氏は首相官邸からの隊派遣要請をいったん断っている。菅
氏に隊員を預けると、どんな危険で無謀な任務を強いられるか分からない
と判断していたのだった。

このときは結局、菅政権では物事を動かせないとの事務方の相談を受けた
安倍晋三元首相が、石原氏の長男である自民党の石原伸晃幹事長(当時)
を介して説得し、石原氏も最終的に派遣要請を受け入れた。[産経、R040203]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 こういう点にも、石原氏の消防隊員たちを思う優しさを感じます。しか
し、尖閣諸島を寄付金を募って東京都で買ってしまおうという強さと、隊
員たちを心配する優しさとが、同じ人間のなかでどのように同居している
のか、が、もう一つ、ピンと来ませんでした。どちらが本当の石原氏なの
か、と。


■2.「殺された若い警官に世間の同情が向かぬという風潮は狂っている」

『国家なる幻影 わが政治への反幻想』には、もう一つ、石原氏の優しさ
がよくわかるエピソードが語られていました。昭和44(1969)年の学園紛
争の頃です。

__________
日大での騒動で殉職した西条という若い巡査部長は建物と建物の間のわず
か五十センチの通路を走り抜ける時、五階の屋上から落とされた、花壇を
壊して作った煉瓦のついたままの重さ十キロのコンクリートブロックを、
躓(つまづ)いて倒れた部下を助け起こそうと盾を外してかがんだ頭に受け
て亡くなった。

 その近くの教室の黒板には、石の礫(つぶて)を警官に命中させた者には
煙草一本、怪我させた者には五本、殺した者には一箱と書いてあったそうな。

 ある記事でそれを読んだ私には、新婚間もなく幼い乳飲み子を残して殺
された若い警官に世間の同情が向かぬという風潮は狂っているとしか思え
なかった。そこで当時警視庁にいた友人の佐々淳行氏に諮って、仲間の志
も集め私が代表して西条巡査部長のお宅を見舞い、残された未亡人と幼い
遺児の写真を添えて週刊誌の『女性自身』のグラビアとして掲載しても
らった。

 当然世間の耳目は遺族たちに集まり同情の声も高まり、それが他の機動
隊員の励みにもなった。そしてそれが引き金にもなって民間企業の有志た
ちが醵金(きょきん)し合っての『機動隊を励ます会』が発足し今日まで続
いている。[石原H13、1497]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 10キロのコンクリートブロックを警官の頭上に落とす過激派学生の冷酷
さは、「どんな危険で無謀な任務を強いられるか分からない」菅直人元首
相の非情さと、根は一緒です。左翼思想が人間に対する思いやりを失わせ
る、というのは、世界の共産主義国で例外なく起こっている人民虐殺から
も明らかです。

「新婚間もなく幼い乳飲み子を残して殺された若い警官に世間の同情が向
かぬという風潮」も、それだけ世の中が左翼思想に染まっていたからで
しょう。


■3.「働いている人間たちの努力を、国家のためなのだから使い捨てに
してもいい」!?

 このエピドードには、続きがあります。

__________
・・・ある時佐藤総理にそれら(伊勢注: 上記の警官へのお見舞い)の報告
も兼ねて、見れば総理の代沢の私邸から官邸までの途中の淡島通り脇に、
殉職した西条巡査部長の所属とは違うが第三機動隊の本部があるのだか
ら、一度是非立ち寄って簡単でいいから国を代表して彼等を激励されては
どうかと献言してみた。

 前にも記したが総理は立ちどころにうなずいて、ついでに、「そんなこ
とをなんで今まで誰もいってこなかったのだ」、むしろ急に不興そうだった。

 翌日すぐに佐藤総理は往路第三機動隊に立ち寄って隊員たちを激励感謝
してくれた。すぐ後に佐々氏から電話が入り、
「あれはあなたからの献言と聞いたが、お陰で他の機動隊をももの凄く勇
気づけました。心から感謝します」
 ということだった。[石原H13、1508]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 優しい心を持っているからこそ、こういう事も気がつくのでしょう。こ
のエピソードを、石原氏は次の言葉で締めくくっています。

__________
 機動隊員に限らず働いている人間たちの努力を、国家のためなのだから
使い捨てにしてもいいというような認識がもしあるとするなら、それに
のっとったいかなる手段方法も人間として生きている国民のどんな共感を
得ることもありはしまい。[石原H13、1518]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「働いている人間たちの努力を、国家のためなのだから使い捨てにしても
いい」どころか、反革命分子は殺してもよいとするのが、左翼思想の非人
間性です。人情に厚い石原氏は、そういう思想、風潮を「狂っているとし
か思えなかった」のです。


■4.「自分の国家と民族の未来についての無関心さにショックを受けた」

 石原氏の政治家としての自伝とも言うべき『国家なる幻影』は、昭和
41(1966)年当時、すでに「日本で一番高い原稿料を貰って流行作家」
だった氏が、なぜ政治家の道に足を踏み入れたのたかを語るところから始
まっています。

__________
 その年の暮れに、読売新聞からの依頼で、クリスマス休戦時のベトナム
に取材に行くことになりました。「いずれにせよあの時あのベトナム行き
の申し出を引き受けたことこそが、私にとってのことの始まりだった」石
原H13、68]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 石原氏は、クリスマス休戦に入る前に、米軍のヘリで前線に出ました。
まだ戦闘中で、石原氏の乗ったヘリも地上からの銃撃を受けましたが、無
事でした。ヘリが目的地の町に近づくと、そこで思いがけない光景が見え
てきました

__________
鉄条網の張り巡らされた陣地のすぐ隣の小学校の庭で、女の先生の指揮で
子供たちがバスケットボールに興じていた。ヘリの爆音に加えてすぐ脇か
らは殷々(いんいん)たる銃声が響いているのに、その一つ隣の校庭には一
見平和で楽しい学園風景があるのだった。

 ヘリは子供たちの頭上をかすめるようにして舞い降りていったが、子供
たちの誰も振り仰きもしなかった。・・・
ひとことにしていえばそれは、南ベトナムの大方の大衆国民のあの戦争に
対する無関心さだった。[石原H13、125]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 この無関心さは大衆国民だけでなく、迫り来る共産主義の非人間性を察
知している知識人たちも共有していました

__________
しかしそんな彼等の、何より大切なはずの自分の国家と民族の未来につい
ての、もはや慨嘆を超えて強く装われた無関心さに私はショックを受け
た。そしてこの国は近く間違いなく北側との戦いに敗れて共産化され、ベ
トナムとしては滅びるだろうと確信していた。[石原H13、266]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 この確信は7年後の1973年、米軍の撤退により、現実のものとなりまし
た。その結果、共産軍の支配を逃れようと、30万人とも言われるベトナム
人がボートピープルとなって南シナ海に逃げ出し、その多くが海の藻屑と
なってしまいました。


■5.「自分の国家と民族の未来についての無関心さ」は他人事ではなかった

 石原氏がベトナム人に見た「自分の国家と民族の未来についての無関心
さ」は他人事ではありませんでした「私はそこに私の故国日本との強い類
似を見た気がした」のです

__________
日本の現況に明らかに存在はしている瑕瑾(かきん)を声高に咎(とが)めて
止まない手合いの数がますます増えて行った時、さらに下手をすればこの
国が案外にもろくも躓いてしまう可能性は決してないとはいえないかも知
れない、という気がしてならなかった。[石原H13、266]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 そう思って過去を振り返ると、石原氏には思い当たることが多々ありま
した。たとえば、1960年の安保改訂のおりです。

__________
日本の代表的な作家たちが構成している文芸家協会の総会だか理事会で、
当時の理事長の丹羽文雄丹羽文雄氏がその日の協議案件がすべて終わって
しまったので、
「世間もあのことでいろいろ騒がしいようですから、我々もついでにここ
で安保反対の決議をしておきますか」
 ともちかけ、出席していた尾崎士郎氏と林房雄氏に反論され提案の論拠
も説明出来ずに恥をさらして引っこめたなどという滑稽譚が他にいくつも
あった。[石原H13、345]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 こういう経験を振り返ると、ベトナムのように日本が「案外にもろくも
躓いてしまう可能性」が胸を占めていきました。そして石原氏はこう思っ
たのです。

__________
そんな心配をするのならばそれを防ぐ手だてを自ら何も尽くさずにいられ
るものなのか、と自分を問いつめるように私は思うようになっていったの
だ。[石原H13、420]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 これが、政治の世界に足を踏み入れたきっかけでした。


■6.子孫の運命への切実な情があるからこそ、卓越した戦略性も生み出
されてくる

 日本人の「自分の国家と民族の未来についての無関心さ」の典型が、占
領軍によって制定された日本国憲法をいつまでもそのまま抱いていた事
だったでしょう。

__________
なぜこの国、そして日本人はここまでおかしくなってしまったか。それは
根本的なこと、もっとも肝心な問題から目を逸らし続けてきたからです。
 その最たるものが、占領軍によって押し付けられた、醜い日本語で綴ら
れた日本国憲法にほかならない。[石原H30、1362]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「醜い日本語で綴られた日本国憲法」とは、こういうことです。

__________
例えば多くの問題を含む九条を導き出すための前文『平和を愛する諸国民
の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した』
という文言の「公正と信義に信頼して」の一行の助詞の『に』だがこれは
日本語としての慣用からすればあくまで『を』でなくてはならず誰かに高
額の金を貸す時に君に信頼して貸そうとは言わず君を信頼してのはずだろう。
さらに後段の『全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ』云々の
『から』なる助詞は『から』ではなしに慣用としては「恐怖『を』免か
れ」のはずだが英語の原文の前置詞がfromとなっているために『から』と
されたに違いない。[石原H30、2186]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 憲法と言えば、一国を運営していくための国民が取り決めた政治の根基
です。そして、その精神を述べたのが前文です。その前文が外国人に書か
れた外国語の訳文として、おかしな文章になっている。これをほとんどの
人が気がつかない、気づいても問題にしない。ということは、誰も憲法な
ど、真剣に読んでおらず、信じてもいない、ということでしょう。


■7.日本の弱さは子孫に対する切実な優しさがないから

 これこそ「自分の国家と民族の未来についての無関心さ」の現れです。
こういう状態では、自国の戦争をアメリカ人任せにしてしまって滅びた南
ベトナムと同様「この国が案外にもろくも躓いてしまう可能性」も否定で
きません

 自分たちの子孫に亡国の憂き目を見せてよいものか、という石原氏の優
しさからくる切実な思いが、尖閣購入という捨て身のアイデアを生んだの
でしょう。こう考えると、国民を切実に思う優しさがあるからこそ、行動
面の強さも生み出されてくるのです。

 これをひっくり返すと、現在の対中外交などでの弱さは、我々自身の子
孫への切実な優しさがないから、ということになります。我々の子孫に、
ウイグルやチベットの人々の悲劇を味あわてはならない、という切実な思
いこそ、現在の日本人に必要なものではないでしょうか。
(文責 伊勢雅臣)

       


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★日曜版 読書特集
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月13日(日曜日)
      通巻7217号
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 ★日曜版 読書特集
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門田隆将 vs 高山正之『世界を震撼させた日本人』(SB新書)
樋口敬祐、上田篤盛ほか『インテリジェンス用語事典』(並木書房)
      
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 
BOOKREVIEW 
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「日本人が素晴らしい」のは自明の理だが
 どこが、なにゆえに素晴らしいのかを歴史を溯って解明

   ♪
門田隆将 vs 高山正之『世界を震撼させた日本人』(SB新書)
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 篤い議論がとまらない。本書に挑む人はまずハンカチを用意すべし。
 全編が感動の渦、いまの日本人は、過去の日本人の慰霊を前に恥を知る
べきだろう。
「日本人が素晴らしい」ことは言い尽くされた、自明の理。しかし「どこ
が」、「なにゆえに」素晴らしいのかを二人の対談は歴史を溯って解明し
ていく。
 乃木大将、柴五郎、明治天皇、栗林忠道、酒井三郎、日系人442部
隊。。。。夥しいほどの英傑に恵まれた。
 毅然として、凛として、使命を全うし、祖国のために活躍した人々をふ
たりは淡々と語りながらも、その言葉自体に霊魂が籠められている。
 評者、多くを語るまい。読んで涙し、現代日本を憂うるだけではなく、
何かをしなければ死にきれないという決然たる思いを抱くだろう。

 さて評者があらためて知った意外な側面をひとつだけ。
 キリスト教の狭量についてである。
 ローマ帝国は多神教だった。ギリシア神話の神々を崇め、ミトラ教、イ
シス神を信仰していた。キリストを禁止したのは、狭量、その異教徒を認
めない傲岸さにあり、ネロはキリスト教徒を迫害した。ローマを扼する危
険思想と判断したからだ。三百年、禁教とされたキリスト教はしぶとく、
しつこく浸透し、392年にローマの国教となる。
 高山正之氏の解説が始まる。
「途端にキリスト教徒が何をやったかというと、イシスやミトラなど、全
ての他の神々の神殿をぶち壊し、その信仰を禁じた。ローマの礎だったギ
リシアの神々もすべて追放しただけではなく」、多くの聖地を壊滅させ、
それでも反対する学者等を片っ端から殺した。
 門田氏が承けていう。
「不寛容というか、ものすごい攻撃性ですよね。十一世紀に始まるエルサ
レムをめぐるイスラムとの戦いなんて、キリスト教徒のほうがはるかに残
虐です」。
 そのキリスト教が十六世紀に日本にやってきた。
 高山 「礼儀をわきまえない連中だった。宣教師どもは、九州の大名に
取り入って、まずは近隣諸国と戦争をさせた。それで日本人に初めて敵を
捕虜に取ることを教えた。捕虜は売れることも教えた。売買は宣教師ども
がやった」
 秀吉は怒り、やがて家康は禁教令を出し、高山右近等を追放した。右近
は高槻城下の神社仏閣を破壊し、坊主を殺し、旧聖地におぞましいキリス
ト教会を建てたからだ
 門田「日本がキリスト教化しなかったのは、当時世界ナンバーワンの強
さを誇った日本の武士たちのおかげです」 
 武士道精神、いまだ行方不明の現代日本。
        
(蛇足)評者(宮崎)と高山正之氏との対談本は、『世界を震撼させた歴
史の国 日本』(徳間書店)です。題名がちょっと違いますのでご注意の
ほどを
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書評 しょひょう  BOOKREVIEW 書評  BOOKREVIEW 
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 古代よりスパイは人類最初の職業だったかも知れない
 インテリジェンスを理解しないと世界は分からなくなる   ♪
樋口敬祐、上田篤盛ほか。川上高司監修『インテリジェンス用語事典』
(並木書房)
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 わが国で初めてインテリジェンス用語事典が誕生した。なにしろ英国が
ファイブアイズに日本の加盟を呼びかけ、米国が追認する。米国は日本を
基軸のクアッドを形成する時代だから、本書の登場は国際情勢の激変ぶり
を反映している。
そのうえ高校で「情報科」が必修科目となる。そればかりか2025年の大学
入学共通テストから「情報」が出題教科に追加されることになった。
にもかかわらず日本における「情報」に関する認識は国際的に非常識なほ
ど低い。
古代よりスパイは人類最初の職業だったかも知れないし、じつは古代から
日本人は情報戦争に明るかった。秀吉、家康が戦争の強かったのは情報工
作、諜報、謀略に通暁していたからで、その伝統があったから日清・日露
戦争に勝てたのだ。
戦後、わが国に他国の軍隊が駐屯しているのに、主権を侵害されていると
は認識できないほどに日本人は情報の重要性を忘れた。インテリジェンス
を理解しないと世界は分からなくなる
インフォメーションとインテリジェンスは明確に区別されている。中国で
『情報』とは『諜報』を意味し、日本流の情報は「消息」である(ちなみ
に「情報」という訳語を最初に日本に紹介したのは森鴎外といわれる)。
本書は自衛隊情報分析官を長く務めた専門家らが中心となり、インテリ
ジェンスの業界用語・隠語、情報分析の手法、各国の情報機関、主なスパ
イおよび事件、サイバーセキュリティ関連用語など、インテリジェンスを
理解するための基礎知識を多数の図版をまじえて1040項目を収録している。
例をみっつばかり引こう。
 「ファイブ・アイズ(FIVE EYES)=アメリカ、イギリス、
オーストラリア、ニュージーランドの五ヶ国によるインテリジェンス同
盟。アメリカおよびイギリス連邦構成国で結成され、世界中に展開する施
設を利用することで広範囲のシギント活動を行っている」(後略)
 「諜報=相手の情勢などを密に探って知らせること。またその知らせ。
目的を相手に隠して、間諜のみならず、新聞などの情報媒体、捕虜の尋問
など間接的な手段で情報を探ったり、探った情報を知らせる行為(後略)」
 ならば、基本になる『情報』とはいかなる定義なのか?
 本書はこう言う。
 「ある事柄についての知らせ、判断を下したり行動を起こしたりするた
めに必要な、種々の媒体を介しての知識」(後略)。
 しからば『孫子』はどうか。
 「紀元前500年頃の中国春秋時代の軍事思想家の孫武の作とされる兵 法
書。(中略)。
 計篇、作戦篇、諸攻篇、形篇、勢篇、虚実篇、軍争篇、九変篇、行軍
篇、地形篇、九地篇、火攻篇、用間篇の計13篇からなる。全編にわたり
情報の重要性を強調しており、第13篇の用間篇は「間」すなわち間諜
(スパイ)の運用法を述べたものである」
 情報の語彙が千以上もならんで解説されている。
                ★☆●◎○●□☆
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  ☆⌒☆⌒☆☆⌒☆ ☆⌒☆ ☆⌒☆⌒☆ ☆⌒☆ ☆⌒☆⌒☆⌒☆ ☆⌒☆⌒☆    
  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS
  読者之声
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(読者の声1) 長崎県・端島の炭鉱や島民の暮らしを記録したドキュメン
タリー作品「緑なき島」で、NHKは炭坑内で作業員が褌一丁で、キャップ
ランプのないヘルメット姿で、這いつくばるような低い坑道で作業するな
ど、事実とまったく異なる映像を使い、信じがたい事実の改ざんを行った。
明々白々な嘘であったことを突きつけられても、「取材に基づき制作・放
映されたものと考えております」と主張。つまり「端島でない証拠がない
ので端島だ」と開き直っている。こうして、NHKの虚偽映像が韓国の「強
制労働」の反日宣伝として世界中で活用され続けている。
 日本を貶めるだけの目的で「武装した兵隊と憲兵に護衛され、徴発隊の
一員として、島を縦横に駆け巡り、泣き叫ぶ若い朝鮮人女性を狩り立て、
片っ端からトラックに積み込んだ。役得として、トラック上で強姦する兵
もいた」との大嘘をさも事実であるかのように世界に広めたのも、NHK、
朝日、岩波などの反日集団である。
そのたびに日本は貶められ、「平和のための少女像」とされた売春婦の銅
像に「1931年から1945年まで日本帝国軍によって奴隷化を強いら れた」
「数十万人に及ぶと推定」とか「20世紀の人身売買で知られる 最大の
ケースの一つ」と碑文が付けられた慰安婦像が世界中に建てられた
 こうした反日捏造報道は1つや2つではなく、様々な番組や記事の行間
にも散りばめられている。
NHKは2021年12月10日に放送された「歴史探偵 写真で迫る真珠湾のリア
ル」では、気高く尊い海軍航空隊がさも民間人の住宅を平然と爆撃・殺戮
したという嘘をばら撒いた
日本軍の攻撃は敵軍事施設や軍艦への犠牲攻撃であり、無垢の民間人を無
差別に殺傷した事実はない。良民を苦しめず、非戦闘員を殺さずというの
が皇軍の建軍以来の精神であり、伝統である。
放送された映像は(「緑なき島」のようにまったく別の映像を使ってない
とすれば、)真珠湾の軍事基地内の戦闘員居住区であり、民間人の住宅を
爆撃したものではない

 秘書の給与をピンはねして税金を盗んだ辻元は「平和を愛好する北朝鮮
が拉致するわけない」と断言し、北朝鮮が拉致疑惑を認めると、これを擁
護するため、「日本は、かつて朝鮮半島を植民地にして、そのこととセッ
トにせずに、「9人、10人返せ!」ばかり言ってもフェアじゃないと思い
ます」といってのけた。
拉致被害者がいまでも帰国できない原因の一端は辻元某、NHK、朝日、岩
波などの反日集団にあるといえるだろう。
NHKが大東亜戦争の劈頭、日本軍が民間人の住宅を平然と爆撃・殺戮した
という嘘をばら撒けば、米軍による東京大空襲や原爆攻撃も正当化されて
しまう。
こうした非人道的攻撃で殺害された人々に対して恥ずべき反日集団の態度
は改めさせるべきである。
 放送法では報道は事実をまげないですることが定められている。真実を
歪め悪意ある編集を行い、放送法を踏みにじる番組を放送したNHKは完全
に違反しているというほかはない。
NHKはみなさまの受信料をこのような反日プロパガンダになぜ使うのかも
説明すべきである。NHKが反日宣伝を続ける限り、私は反日を支援するの
に使われることになる受信料の支払いを拒否する。
狂った公共放送は不要。善良で常識ある国民なら、私に続いて受信料支払
いをやめるべきである。資金源を断つ以外にもはやNHKに違法行為を止め
させる手段はないだろう。反社組織に資金提供してはならないのと同じで
ある(匿名希望)

  ♪
(読者の声2)「「NATO拡大の20年凍結」等ではダメか? 妥協策を各国
は探れ」
 米政府が在ウクライナ米大使館の全ての米国人職員に国外退避させる見
通しが報じられる等、ロシアによるウクライナ侵攻の懸念が高まり事態は
風雲急を告げている。
 ロシア軍は10万人規模の部隊を西部国境に集結させる中、ウクライナ北
方のベラルーシでも3万人規模を投入して合同軍事演習を開始した。
 ロシアのペスコフ大統領報道官は11日、緊迫するウクライナ情勢に絡
み、プーチン大統領とバイデン米大統領の電話会談が12日に行われると明
らかにした。
 バイデンは11日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国首脳とテレビ電話で
連携を確認しており、プーチンとの直接対話で制裁を警告するとともに、
緊張回避を図りたい考えと伝えられる。 
 だがプーチンにとって制裁は織り込み済みであり、それで侵攻を留まる
事はないだろう。
 筆者には、やはり米国、英国に紛争の勃発を煽っている勢力が居る疑念
を拭えない。
ロシアと敵対すれば、欧州への天然ガスの供給を阻止し、EUを衰退化させ
る事が出来る。また地域紛争に留まれば軍事産業は輸出で利益を得るだろう。
 だが、中国と正面から敵対すれば第一に巨大なマーケットを失う事にな
るので、損得勘定からそれは行わない。また米中が直接戦えば第三次世界
大戦に繋がりかねずそれは避ける。だからこそのロシア敵視であり、それ
は真に巨大な敵から目を逸らさせる効果もあるだろう。
 <参考拙稿>「日本はロシア-NATO間を仲介し、ウクライナ台湾同時侵
攻を防げ」
http://blog.livedoor.jp/ksato123/archives/55052977.html
 民族問題が絡むものの、領土紛争、勢力圏争いは大変乱暴に言えば日本
の江戸時代以前の土地争い水争いと本質は同じだ。即ちそこに妥協の余地
は有るだろうという事だ

 例えば「NATO拡大の20年凍結」等で、NATOとロシアは妥協出来ぬものか?
 米英を除けば、NATO側は飲める案と思われる。プーチンもメンツが立て
ば、「一時停戦」に乗る余地はあるだろう
 ロシアのウクライナ侵攻、それに続く中国の台湾侵攻が起これば、中露
疑似同盟に背後の憂いを除いた中国が世界覇権を握るシナリオが現実のも
のとなって来よう。世界は今、歴史の岐路に立つ。各国リーダーには、地
球規模の大局観と500年単位の歴史観とが求められよう。
(佐藤鴻全)
  ♪
(読者の声3)ウクライナ情勢を見ているとアメリカの戦争させたい勢力
がしきりにロシアを挑発しているように見える。アフガンの不可解な撤退
騒ぎもウクライナへの武器横流しだったのかもしれない。英国のインテリ
ジェンスに対しアメリカの粗雑さはグレアム・グリーンが小説にしている
ほど。
 ベトナム戦争でもトンキン湾事件とかあからさまな挑発事件があった。
なのでペルシャ湾でタンカーが襲撃されアメリカのメディアがイランによ
る攻撃だと報道してもまたアメリカとイスラエルが悪さをしているとしか
思えなくなる。英米プロパガンダもそろそろ賞味期限切れなのだろう。
 資源戦争の中東・中央アジアは日本の歴史でいえば室町時代以前の状
況。国王なり大統領なり独裁者を装ってはいるが実態は有力部族の談合か
武力でのし上がった勢力にすぎない。有力諸侯から多くの妻を娶り、見返
りに金銀その他利権を施し、国王・大統領の体裁を維持する。
 今はやりの異世界小説・漫画の世界そのもの。異世界小説の作者など歴
史オタクが多いから力がぶつかり合う状況での生き残りをかけての戦いな
ど格好の材料。ウクライナのような農業国は長らくロシア、ポーランド・
リトアニア、オスマン帝国と支配されるばかり。
 中国の歴史を見ても北方の遊牧民族が農耕民族を支配するのが当たり
前。動画の裏サイトでは中東・中央アジアの現実が見られるが、シリアで
は自動車の行き交う市内で道路脇のフェンスに生首が並び、子供は生首を
蹴飛ばして遊ぶ。アフガンでは捕虜の手足をナイフ一つで簡単に切断して
いく。動物の解体に慣れているから人間の膝や肘の関節で切断するのは簡
単そのもの。大陸で四肢切断の刑とか去勢と宦官があたりまえだった理由
がよくわかる。
   (PB生、千葉)


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重 要 情 報
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身 辺 雑 記
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16日の東京湾岸は

渡部亮次郎わたなべりょうじろう86歳。

元NHK政治部記者。当時「文芸春秋」に「赤坂太郎」で
政治評論を書いた。1字10円だった。

仙台、盛岡局勤務の後、東京の政治部へ。河野一郎を
担当。河野先生は酒 を一滴も飲めなかった。毎夜、赤坂の料亭に立ち
寄っていたが、お膳を前にお茶を飲んでいたとは。呑み助の私には想像も
できない。
外務大臣秘書官。その後、社団法人の理事長を18年間。
現在は年金生活者。メルマガ「頂門の一針」主宰者。
 
秋田県生まれ1936年1月13日。どこといって故障個所は無いから100位まで
は生きるだろう。このメルマガの届かなくなった日が私の死亡日です。

兄は81で、姉は91で死んだ。遺伝の話をすれば、 父親は60台に死んだが
母親は98まで生きた。

渡部 亮次郎
at 10:05 | Comment(0) | 番外編

2022年02月16日

◆中国に続く対露ナンチャッテ決議

【有本香の以読制毒】

中国に続く対露ナンチャッテ決議=@緊迫ウクライナ情勢にロシアの
「名指しなし」でやったフリ、我が国の卑劣な流儀 令和4年2月11日 
夕刊フジ【zakzak】


衆院は8日の本会議で、「ウクライナをめぐる憂慮すべき状況の改善を求
める決議案」を賛成多数で採択した。緊迫するウクライナ情勢について
「深く憂慮する」などとした内容である。

これだけ聞くと、わが国国会がいい仕事をしたかと早合点する向きがある
かもしれないが、さにあらず。この「決議」も、また大いに問題ありなのだ。

ロシアのプーチン大統領ロシアのプーチン大統領

文書は「ロシア」を名指しで非難することを避けているのである。この決
議「も」と書いたのは、そう、昨年来さんざん本コラムで書き、自民党幹
事長室とも一悶着(ひともんちゃく)あった「ナンチャッテ対中非難決
議」の二の舞いだからである。

ウクライナ決議案は、超党派の日本・ウクライナ友好議員連盟(会長・森
英介元法相)が中心となって作成したという。1日の衆院で採択された、
中国を名指しせず「非難」すらもしなかった件(くだん)の「決議」に
倣ったことは容易に想像がつく。

これらがあしき前例となり、今後、わが国の国会では、中国、ロシアと
いったおっかない国≠ノ対しては、この「名指しなし決議」をし、国民
に向けて「やったフリ」だけする卑劣な流儀が定置しかねない。

ウクライナ決議案では、「いかなる国も力による現状変更は断じて容認で
きない」と、国際社会で共有すべき理念は強調している。この点も「ナン
チャッテ対中決議」と似ているが、違う点は「わが国は、ウクライナの主
権と領土の一体性を一貫して支持」と明記したことだろうか。このあと決
議文は、日本政府に対し、「あらゆる外交資源を駆使して、ウクライナの
緊張状態の緩和に全力を尽くす」ことを求めている。

だが、「そうならば、その緊張をつくり出している元凶に物言わないでど
うする」と思う。決議は緊張の原因を「国外勢力の動向」とだけ書いてい
る。これほどまでに腰の引けた表現なら、あってもなくても同じだ。

ちなみに、ウクライナ決議の前日7日は「北方領土の日」だった。
1855年、静岡県の伊豆半島下田市で、日露通好条約が結ばれ、北方領
土の日本帰属が確定したという重要な記念日である。その翌日に、わが国
国会が、現在ウクライナに軍事圧力をかけるロシアの不当性に目をつぶる
かのような姿勢を示すことは、同じロシアが不法占拠を続けるわが国の北
方領土についても誤ったメッセージとなりかねない。

ネット上では批判的な声が少なからず上がったが、筋違いな声が多いこと
もまた悲しい。この決議が「ナンチャッテ」なのは、まさに立法府、国会
の問題であるのだが、「岸田政権ガー」と政権批判をしている声が少なく
ないのである。こうした国民の認識違いをも残念に思いつつ、同時に私た
ち「伝え手」の力不足を痛感し反省しなければなるまい。

折しもいま、北京で冬季五輪が開かれている。案の定というべきか、不審
な判定によって日本選手を含む他国勢の失格などが多数伝えられている。
これにロクに抗議しない、日本の大会関係役員らの弱腰にもネット上で批
判が集まっている。

2月1日、鬼籍に入った石原慎太郎氏がかつて書いた『「NO」と言える
日本』(光文社)の実現はまだまだ遠い。私たち一人ひとりの覚悟が問わ
れる由々しき現状である。

■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生
まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国
際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に
『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬
舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国
紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の
真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本
史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 松本市 久保田 康文 


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◆雀庵の「開戦前夜/21中露は世界大戦を狙っているよう」

“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/430(2022/2/14/月】春が来た。1月中は南から
昇ってきた太陽が今は東南から昇り、日射しが広く、明るく、温かい。北
風がまだ多いが、東風も時々吹いてきた。紅梅や椿は赤い花を咲かせ始め
ている。東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ

冬の間は北風ばかりで、実際に東風に接すると左遷された菅原道真の切
ない気持ちがリアルに感じられる。太宰府天満宮(福岡県)のサイトから。

<1月22日、御神木「飛梅(とびうめ)」が開花いたしました。道真公
が大宰府へ出立の際「東風吹かば・・・」と和歌を詠まれ、紅梅殿(京
都)の梅に別れを惜しまれつつ大宰府へ下られました。道真公を慕って都
から大宰府へ一夜にして飛んできたと伝えられるのが、御本殿右側の御神
木「飛梅」です。

当宮の境内には200種、6000本の白梅・紅梅があり、日本有数の梅の名
所となっております。今年の梅の開花は、2月中旬から3月中旬にかけてが
見ごろと予想されます。これから一重、八重をはじめ豊富な種類の梅が見
事に咲き、境内は芳しい梅の香りに包まれます>

1990年頃、太宰府天満宮では大イベントを計画しており、「全国から参
拝者を増やしたい」というので取材に赴いたが、「道真→ 学問の神様→
・・・修学旅行をドーンと誘致しましょう、大丈夫、お任せください」な
んてアドバイスしたものだ。公益財団法人・日本修学旅行協会あたりに売
り込んだ記憶があるが、どこの学校も公立、私立を問わず「修学旅行(教
育旅行)で差別化したい(生徒を増やしたい)」という思いが強いから結
構イケタのではないか(大体、引率の先生方が定番コースに飽きている。
酒も禁止、仕事はハード、責任は重い・・・教員のなり手が減っているの
はむべなるかな)。

それにしても自分で言うのも変だが、「記者」は「扇動家」にそっくり
だ。朝日はでっち上げ記事で煽りに煽って沈没したが、読者、視聴者の側
も、記者、論者や媒体の記事、報道を鵜吞みにするとロクなことはない。
当たるも八卦、当たらぬも八卦と割り引いて判断するとか、論者がどうい
う思想、立場の人なのかといったバックグラウンドを知っておくとか、
「情報リテラシー」がないと判断を誤る危険性がある。

<「情報を読み解き活用する能力」としての「情報リテラシー」。テレ
ビ、ラジオ、新聞、雑誌などさまざまなメディアから発信される情報の役
割や特性、影響力などを理解する力、および自ら情報を収集、評価、整理
し、表現、発信する能力など、情報の取扱いに関するさまざまな知識と能
力のことをさし、「メディアリテラシー」ともよばれる>(コトバンク)

“元祖戦狼”のプーチンが世界を脅すウクライナ情勢。小生には一触即発
のように見えるが、「西側諸国は譲歩した方がいい」とか「妥協点を探
れ」という論もあり、それではプーチンの思う壺。そんな対応では習近平
の台湾、日本侵略を促すことになりかねない、と“強烈な不安”を覚える
が、悪魔のように細心に、天使のように大胆に駒を進める「プーチン流侵
略術」を徹底的に叩き潰さないと世界は戦国時代になる。21世紀のヒト
ラーにもっと危機感を! アカ好きんちゃんに気を付けて!

平野高志氏はウクライナの国営通信社「ウクルインフォルム通信」編集
者。氏は東京外国語大学ロシア・東欧課程卒。2013年、リヴィウ国立大学
(ウクライナ)修士課程修了(国際関係学)。2014〜18年、在ウクライナ
日本国大使館専門調査員。2018年より現職。著書に『ウクライナ・ファン
ブック』(パブリブ)がある。氏の「ロシアのプロパガンダを発信してし
まう日本の『専門家』たち」JBpress 2022/2/5は、狡猾なプーチンに寄り
添うような「赤い反日文士」のインチキ性を暴いている。地理が苦手な小
生には難しいので、分かったところをかいつまんで紹介する。

<2021年秋から、ロシアがウクライナ周辺に兵力を集結させており、す
わ更なる侵攻か、と欧米とロシアの間で冷戦集結以降最大の緊張が生じて
いる。これにあわせて、日本語空間でも様々な解説記事が現れているのだ
が、その中には、事実に基づかない偽情報や誤情報も少なくない。

ロシアは、2014年のウクライナ侵攻(クリミア半島強奪)以降、ロシ
ア・ウクライナ情勢に関して、読み手・聞き手を騙すために伝える「偽情
報」を積極的に発信している。ロシアは特に英語空間で極めて活発に偽情
報を拡散しているが、一方で日本では日本語がフィルターとなっており、
偽情報の量は英語空間より少ない。ロシア発の偽情報が日本語空間に入っ
てくる際のチャンネルは以下の3つに大別できる。

1)ロシア大使館がSNSアカウントを通じて発信する公式チャンネル、
2)「スプートニク」や「ロシア・ビヨンド」といったロシア国営メディ
アによる半公式チャンネル、3)ロシア発の情報を用いて日本語で発信す
る日本人専門家による間接的発信

その中で日本における特徴は、3)の専門家の情報発信の中に紛れ込む
ロシア発偽情報が特に多いことである。例えば、現在の緊迫するロシア・
ウクライナ情勢に関しても、ロシア大使館やスプートニクはそれほど活発
に偽情報を発信していないのに対し、3)の専門家の情報発信に見られる
ロシア発偽情報は過去2カ月で急増している。

そもそも、ロシア語を理解し、ロシア発の情報を日本で伝えられる人
は、日本のメディアでは「ロシア専門家」として重宝されがちであるが、
問題はその「専門家」がしばしばロシア政権が拡散する偽情報を「検証せ
ずに日本社会に伝えてしまう」ことにある。しかも、その情報の真偽検証
ができる人が日本にはまだ少ないために、ロシア発偽情報がそのまま日本
の読者に伝わり、その結果、ロシア政権が望む対日世論操作が実現する余
地が生じてしまっているのだ。

【ウクライナは本当に「東西分裂」しているのか】日本で拡散している
典型的な偽情報に「ウクライナは東西で分裂している」というものがあ
る。例えば外務省主任分析官であった佐藤優氏は「Business Insider
Japan」の記事で、「ウクライナは東部と西部で文化が異なる」として、
以下のように述べている。(小生は佐藤優を隠れ革マル、ロシアシンパと
思っている)

「西側のガリツィア地方は、歴史的にはハプスブルク帝国に属する地域
で、ウクライナ語を使い、宗教はカトリックです。一方、ロシアに近い東
側のハリコフ州やドネツク州に住む人々はロシア語を常用し、宗教的にも
ロシア正教なんです」

残念ながら、このウクライナを西と東で決定的に異なる地域かのように
紹介する、いわゆる「ウクライナ東西分裂論」は、ロシア政権が2014年の
ウクライナ侵攻の際に好んで用い続けた、典型的な偽情報だ。ウクライナ
の実態は、このように東西を2つに単純に分けることは不可能である。地
図を見ながらその問題を検証してみよう(地理と宗教に精通していない小
生には難しいので略す)。

この(係争中の)2つの地方は、ウクライナの西端と東端に位置してい
るだけであり、あくまで「ウクライナ西部の西端」「ウクライナ東部の東
端」に過ぎない・・・日本で言えば、沖縄県と北海道の住民だけを紹介し
て「ほら、南と北の住民は言葉も文化も食生活もこんなに違う、だから日
本は南北分裂国家」というようなものであろう。

ウクライナにおいて特に忘れてはならない点は、その他の大部分の地域
に暮らす住民の多くが、ウクライナ語もロシア語も場面によってどちらも
使い分けることのできるウクライナ人であり、その彼らがウクライナの人
口の大半を占めていることである。

言語問題を見ると、東部において日常的にロシア語利用が比較的盛んで
あるというのは概ね正しい。しかし、「西部はウクライナ語利用が盛ん」
との説明とも関係するが、ウクライナの言語状況を語る上で何よりもまず
理解しなければならないのは、「多くの国民がウクライナ語とロシア語の
両言語を相当程度自由に操るバイリンガル」であるということである。

つまり、ウクライナでは、ある人物が日常的にロシア語を使うことが、
その人物がウクライナ語を使わない(使えない)ことや、ウクライナ語を
嫌悪していることを必ずしも意味しない。実際には、多くの住民が場面や
必要に応じて言語の使い分けを行うことが学術調査によりわかっている。

例えば、家族・友人と話す時、職場で話す時、周りにロシア語話者ある
いはウクライナ語話者が多い場面、お店で注文をする時、数字を数える
時、本を読む時、テレビを見る時といった具合に、多くの人がその場面に
応じてウクライナ語とロシア語を使い分けているのである(詳細は、拙著
『ウクライナ・ファンブック』参照)。

そのため、ウクライナの住民を言語を通じてあたかも2つの分断される
ようなコミュニティが存在するかのような解説は、実態から乖離してお
り、大きな誤解を生み出すものであり、避けなければならない。

日本の専門家からは、「ウクライナ東部の人たちは自分がロシア人だと
考えている」「ロシアに統合されることを望んでいる」という主張も聞か
れる。だが、これも実態に即していない。

ウクライナで行われた2001年の国勢調査(最新)では、ドネツィク・ル
ハンシク両州の自らの民族アイデンティティを問う設問では、約55%が自
らをウクライナ人と答えている。この2州に限れば「ロシア人」アイデン
ティティを持つ者の割合がその他の州より比較的多いことは客観的事実だ
と言える。だが、それでもその数は過半数ではない

より深刻に考える必要があるのは、この地の「ロシア国籍」問題であ
る。というのも、ロシアは、2019年4月以降、ウクライナ東部の紛争地域
にて、住民がロシア国籍取得する際の手続きを簡素化する決定を下してお
り、それ以降同地住民に対して国籍のばらまきを行っているのである

これは、紛争地における「パスポーティゼーション」と呼ばれる行為で
あり、紛争解決を困難にするものとみなされている。つまり、現在ロシア
は、ウクライナの主権を侵害しながら、「自国民」を簡易的に作り出し、
その保護を名目にウクライナへとさらに武力を行使しようとしているので
ある。

言うまでもなく、それは非難すべき対象であり、侵略の正当化の根拠と
みなしてはならない。実際に、欧米はロシアによるパスポーティゼーショ
ンを繰り返し非難している(なお、ロシアはジョージア(グルジア)でも
同様の国籍ばらまきを行っている)。

「ウクライナ東部の人たちがロシアに統合されることを望んでいる」こ
とを裏付ける客観的データは存在しない(被占領地では信頼できる世論調
査ができない)。ただしこの点において、重要な客観的判断材料となるの
が、紛争開始後に生じた「国内避難民」の存在である。

東部のドネツィク州とルハンシク州では、2014年以降のロシア・ウクラ
イナ紛争の結果、住民の約150万人がウクライナ政府から「国内避難民」
のステータスを取得しており、この地位によりウクライナから特別な支援
を受けられるようになっている。他方で、同地の住民の中には、紛争開始
後、ロシアに避難した者もいることがわかっている。

つまり、ドネツィク・ルハンシク両州被占領地の住民は、「国内避難民
として国内その他の地域へ避難した者」「難民としてロシアへ避難した
者」「引き続き現地に居住している者」というように、現在様々な境遇の
下で生活しているのである。

言うまでもなく、彼ら全員がこの地の代表者であり、今後この地の将来
を決める際に意見を述べる権利を持っている。さらに、「国内避難民」地
位を有しながら、被占領地に戻って生活している者も少なくない。

このような情報を総合すると、様々かつ複雑な状況にある彼らが、自ら
を一様に「ロシア人」だと考えているとは想像し難く、またウクライナ政
府への支援を求める者がいる中で、皆がウクライナへの統合を望んでいな
いと見るのは大きな誤りだと言えよう。

上記のような偽情報は2014年以降、さまざまな専門家の間で頻繁に見ら
れる。特に昨年(2021年)秋以降、「ウクライナがあたかも2つに分断し
ている」かのように示す、専門家による日本語記事は急速に増えている。

例えば、最近では「朝日新聞GLOBE+」の関根和弘記者の1月22日付記事
(「ウクライナ国境にロシア軍10万人、プーチン氏は本気だ クリミア併
合の取材記者が解説」)では、ウクライナを「親欧州」「親露」の2色で
塗り分けた、読者を大きくミスリードする地図が使用された。

しかし、各世論調査を見れば、実際のウクライナ国民の政治的志向はは
るかに複雑であり、地図のようにはっきり2つに分けられるようなもので
は決してない。地図や世論調査を用いて分析すればその真偽検証はさほど
難しくないし、ウクライナ各地で現地調査を行えば「現実はそんなに単純
ではない」ことにはすぐ気づけるであろう。

ウクライナは多様な人々で溢れており、その多様さこそが現在のウクラ
イナの現実である。ある映画監督が「ウクライナで映画を作る時には、ロ
シア語だけ、ウクライナ語だけで撮影することはまず不可能だ」と述べて
いたが、それだけウクライナでは2つの言語が1つの町、1つの通り、1人の
人の中で混在しているということである。そこに1本の明確な境界線を引
くことが不可能であることは言うまでもない。

佐藤優氏は前述の記事にて、ロシアが現在、今にもウクライナに対して
更なる侵攻に踏み切ろうとしている状況に対して、「日本は安易にどちら
かに肩入れすることなく、中立を保つことが重要」だと主張している。

しかし、プーチン大統領が行おうとしているのは、一国が別の主権国家
に対して軍隊を送るという、れっきとした侵略行為である。紛争地で簡易
的に作り出した「ロシア国民」の保護という口実をもって、正当化を試み
ているに過ぎない。

そうした明白な侵略行為に関して、日本が、厳しい対露制裁を準備する
欧米とは異なる、「中立」という「独自対応」を取った場合、今後、台湾
海峡や尖閣諸島にて類似の力による現状変更が生じた時に、日本の主張が
欧米から理解を得ることは極めて困難となる。

日本政府は、たとえ日本から遠く離れた出来事であっても、ロシアによ
る偽情報を根拠とした侵略正当化の試みを適切に払い除けつつ、実際の状
況を正しく把握した上で、G7、国際社会の一員として、「力による現状の
変更は断固として受け入れない」という原則を示す、毅然とした決定を採
択することが極めて肝要であろう>

日本でも、国籍はともかくも華人系や半島系の人が多く暮らしている。
華人系は80万人ほど、半島系は45万人ほどで、いずれも世界有数の規模ら
しい。彼らは団体を構成しているが、「母国に忠実な反日団体=共産主義
支持派」もあり、「全日本華僑華人中国平和統一促進会」「朝鮮総連」な
どが代表的だろう。事実上、母国の出先機関でもあるから、一朝事あれば
母国の指令を受けて日本に敵対するだろう。潜在的かつ強烈な反日勢力で
あり、本国の指令があれば、日本人の左巻きと結託して本国の意のままに
「沖縄独立、北海道独立、九州独立」のために武装蜂起するのではないか。

プーチンによる「2014年クリミア強奪」のように「第2次ウクライナ侵
略」を米欧日が許せば、世界中で「力による現状の変更」が拡散するだろ
う。二度あることは三度ある。それならと小生なら「満洲奪還」「汪兆銘
政権復活」「日台一体化」を叫び、欧米諸国も「植民地復活」を叫ぶかも
しれない。

火つけ強盗の「プーチン・習近平 WinWin同盟」、これを断固として潰
さなければ、やがて21世紀の世界は「第3次帝国主義戦争」になることは
間違いない。自称「地球に優しい」アカは、戦争で人口が半減すれば地球
環境にとっては結構なこと、とでも思っているのか? ヌエのような怪し
い“ラスプーチン”佐藤優や、中共や半島人などアカに乗っ取られたような
朝日に騙されるなと言いたい。


        
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◆中国が世界一になることはあり得ない

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月12日(土曜日)
      通巻7216号
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
中国が世界一になることはあり得ない、ブルームバーグが予測
三大障害要素とは「債務危機」「國際孤立」「人口減少」
****************************

 ブルームバーグは「中国経済がアメリカを凌いで世界一になるなどとい
うシナリオは実現しない」と明言的予測記事を配信した。(ブルームバー
グの中国名は「膨博」)。
 日本がアメリカを超えて世界一になる(ジャパン・アズ・ナンバーワ
ン)と持て囃されたが、債務危機と人口減に直面した。だれもがエズラ・
ボーゲルの予測を忘れた。
ハーマン・カーンが予測した「二十一世紀は日本の世紀」は1980年代
の十年間だけだった。

 中国が世界一になれない三大要因としてブルームバーグが挙げた理由は
「債務危機」「国際的孤立」「人口減少」である。
 債務危機についてはみるまでもないし、国際的孤立はワクチン外交、借
金の罠、戦狼外交、そして台湾やリトアニアへの恐喝などをみても、世界
中が飽き飽きしている。

 人口減は中国の新世代の人生観が替わったからであろう。先進国、とく
に米国と日本がそうだが、大学進学と一生ついてまわる学生ローンは深刻
な問題であり、価値観の激変は日本人に急激な出生率(1・24前後)の
低下をもたらした。ちなみに韓国の出生率が0・84と世界最悪
(OECD諸国の中で)。

 中国は14憶の民を誇るが、うち10億人はまだ飛行機に乗ったことが
ない。
 6億人は月収200ドル以下で暮らしていると推測される上、2憶人は
水道のない生活環境にある。
そして大学卒業の対人口比は4%であり、アメリカのそれは25%である。
 識字率と知識の普及の平均値は、先進国に比べると顕著は違いがある。
     
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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  ♪
樋泉克夫のコラム 
@@@@@@@@

【知道中国 2328回】         
 ─英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港210)

  △
 慎ましく、隅々にまで質素倹約の工夫が行き届きながら、それでいて結
構楽しげな日々を送る曽妹を傍から眺めていると、林語堂の「中国人は
たっぷりある暇とその暇を潰す楽しみを持っている」「十分な余暇さえあ
れば、中国人は何でも試みる」(『中国=文化と思想』講談社学術文庫 
1999年)との考えに納得せざるを得ない。
かくて『林語堂基準』に照らすなら、どうやら彼女は典型的な中国人でも
あったような。

 ならば沙田の景園への引っ越しは窮余の一策ではあったものの想定外の
大正解であり、中国人理解に大いに役立ったことになる・・・わけだが、
そう大上段に構えなくても、彼女が興味深い観察対象であったことは確か
だろう。

 ある日曜日、昼飯を作ったので食べないかと誘われた。蒸し魚に醤油を
掛けようとすると、止めろとの叱責。次いで魚の食べ方、と言うより醤油
の使い方を、「小皿に少し垂らした醤油を箸の先に付け、それを崩した魚
に付けて食べる。そうすれば醤油がムダにならない。お前のような使い方
を醤油のムダ使いと言うんだ」と教えられた。「ハイハイ、今後はそうし
ます」、である。

 庭の隅で茉莉花(ジャスミンの花)が咲くと、それを摘み取れと言う。
お茶にでもするのかと思ったら、それを30cm四方ほどの2枚の布袋に
ザックリと詰める。「これを枕の脇に置けば、気持ちよく眠れる」と、袋
の1つを渡してくれた。その袋から漂う爽やかな香りで、それからしばら
くは心地よく眠れた。今風に言うところのアロマ効果だろう。

 昔は上海で働いていたことがあると言っているだけに、曽妹はなかなか
のお洒落だった。ある日、ノリの効いた赤いエプロンなどをして、なにや
らいつもとは数段も華やいだ雰囲気だった。
部屋の様子もどことなく明るい。ハテサテ、これから何が起こるのやら。

 その日から、何処の誰だか知らないが小柄で、曽妹よりは5、6歳は年上
で、力仕事で汗臭い人生を送ってきたとは思えないジイサンが住み始め
た。朝は2人でイソイソと買い物に。昼は仲良く食卓を・・・甲斐甲斐し
く動く合間にこっちの顔を見ては、なにやらテレ気味である。これも
「たっぷりある暇とその暇を潰す楽しみ」の1つだったろうか。

 ある朝、顔を洗おうと部屋を出ると、居間をプクプクと太った子犬がヨ
チヨチと歩いている。さて、昨日までは居なかったはずだが。子犬を眺め
てニコニコしている曽妹が「さっき沙田の墟市の朝市で買ってきた。今日
から飼うんだ」と、口を開いた。

 それからと言うもの、彼女は残した食べ物をセッセと与える。子犬は彼
女から離れない。じつに楽しげに日を送っていた。子犬から成犬へと成長
する頃になると、軒先に繋がれ番犬として生きることになる。ともかくも
大声で吠えるから、リッパに役に立った。

 そぞろ秋風が吹き、九龍の街の薄暗い路地の入り口に「香肉上市(いぬ
にくあります)」などと記した手書きの看板がソッと貼り出される頃にな
ると、麻袋を手にしたオッサンがやって来る。犬買いである。面白そうな
ので、取引現場に立ち会わせてもらった。

 腕組みしている曽妹の前で犬を麻袋に押し込み、持参の秤で目方を量
る。犬買いからカネを受け取った彼女は、こちらの顔を見ながら「ク
ソッ、コイツはメシを食べた割には太らなかった。大損だ」と不満げだった。
翌朝起きると、居間を走り回っている子犬を目で追いながら、彼女は「今
度のヤツは、太るはずだ」とニンマリ。

 愛玩用の子犬から番犬へ。番犬から食用へ。林語堂の指摘に沿うなら、
彼女は子犬から番犬にまで大きくすることで「たっぷりある暇とその暇を
潰す楽しみを持っ」た。「十分な余暇」を使って犬を育て、その後で犬買
いに売り飛ばす。
「何でも試み」たのだ。まさに『林語堂基準』にピッタリの中国人だった
と思うのだが。

 ここで考えた。曽妹だけが犬を相手に「何でも試み」ていたワケでもな
かろうに。

  ♪♪
(宮崎正弘のコメント)犬ねぇ。黒竜江省の孫呉だったか、ホテルの前に
犬肉レストランがありましたね。道ばたで犬を裁いていて、写真を撮ると
いうと店長がにっこり。あのときは樋泉さんのほか高山さんも、一緒でした。
      
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
読者の声  どくしゃのこえ   READERS‘ OPINIONS
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1) 習近平国家主席は、中国共産党が改良した「新社会主義制
度」の顕著な優位性、成功、勝利を誇る。
 故毛沢東氏の失敗に学び、資本主義経済の利点、仕組み、弱さを研究
し、日本の明治、昭和の成功の歴史に学び、世界一を目指して、全てを犠
牲にして過去半世紀に弛まぬ努力をしてきた。その巧みな運営はあたかも
小さな理想的な急進的なIT起業家のようである。もちろん、失敗はある
が、全体として大きな目的を短期に達成した。その規模、速度は明治維新
の成功率をはるかに超える。
人類歴史、最大、最速の成長を遂げ、もし2016年にトランプ氏が現れな
かったら、支那は近未来に確実に世界一、世界制覇を果たせていただろ
う。世界は、故石原慎太郎氏を含め、中共を侮り過小評価してきた。自己
の致命的な弱点を無視してきた。
 その一方、民主主義の崩壊が確実に全世界的に起こっている。
その理由は簡単で、制度の仕組み、運営を適正に継続的に「改善」してい
く指南書、方法が作られていない、という事に尽きる。これは、ほぼ全て
の官民の組織、会社についても言える。外部には、常にあらゆる敵は存在
するが、「内部の敵」母体を死に至らしめる利己的で馬鹿な寄生虫症候群
はもっと恐ろしい。多くの国、企業が内部腐敗・荒廃・崩壊によって消えた。
全ての組織、家族、村、会社、国は、「機能集団」であり「共同体」でも
ある。機能、目的を持つ集団、例えば軍は、敵を攻撃し勝つ、という鮮明
な目的を持つが、軍の構成員の幸せと快適さ、雇用、安全などが、目的と
なると「共同体」に変化する。大東亜戦争の敗北の根本原因は「軍の共同
体化」、それを「管理、監督し阻止できなかった不能な政府」にあった。
過去50年間、劣化し続けている日本の問題は、国の指導者、総理、政府、
官僚がそれぞれの「利己的な共同体」に屬し、本来の「機能」を果たせな
い事にある。日本国はすでに統一国家ではなく、多くの利己的な共同体の
住む不動産にすぎない。行き先も不明で、船長もいない、太平洋を漂う客
船の様な体で、燃料も食料もほぼ底をついた。敏感なネズミは沈没前に逃
げる。もちろん海賊を撃沈する兵器もない。
 最高責任者、首相が、戦前・戦中に、国家の危機状態にある時に、10年
に十人が担当し、近年においても同様に頻繁に代わっている。
どんな天才でも一年の任期では何もできない。つまり、日本には最高責任
者が恒常的に存在しないという極めて異常な状態があるにもかかわらず、
誰も何も言わない、しない、できない。
日本政府は政治家集団のために存在する「共同体」になって久しい。全て
の政府機関の脳は寄生虫の巣になっている。
 最高責任者、起業家、社長、大臣、総理の任務は、1。目的を定め、構
成員(社員、国民)の賛同を得る。2。手段を明らかにし、計画を立て
る。3。実行のための準備、資本、人材などを確保する。4。常に正しい
内外の情報を集め、計画を随時適応する。5。目的を達成すれば、不必要
になった組織を解体する。6。次の目的を決める。
 これが「機能集団」の倫理・法則であり、これらを行えた企業、国は発
展し、不能では倒産する。明治の日本、平成の支那、かつての米国も、こ
の倫理によって成功した。今、世界の民主主義国に必要な改革とは、有害
な内部の「共同体」を排除し、「機能集団」の仕組み、運営を再稼働する
ことに尽きる。支那は資本主義自由経済と独裁政治の「良いとこ取り」で
大成功したシンガポールを真似たらしい。
 全ての「機能集団」は起業的であり、根本的に独裁であり、優れた個人
の才能に由来する。
しかし7世紀の17条憲法では「独断で行ってはならない。必ずみなと論じ
あうようにせよ」と戒めるが、同時に「 賢人や聖人を得なくては、何に
よって国を治めたらよいであろうか」と 嫉妬深い国民に衆愚政治の危険
をも説いている。
 結論を言えば、近年の中共に真似るのではなく、今、民主主義国に必要
な変革とは、本来の資本主義自由経済の仕組みを再現する事にある。民主
主義政治、政府機関の仕組みは、どこの国でも過去数百年間全く改善され
ておらず、日本偽憲法は70年間、改良されていない。その前の明治憲法も
「不魔の大典」、それは、頑なイスラム教徒の経典コーランに等しい。
 全世界同時経済・金融危機、東京直下大地震、想定外の災害・攻撃は、
必ず訪れる、と予想される。故に災害、そして再建に際して、必要な「新
日本の設計図、作り方」「新制度、新憲法」を今、準備しておくべきである。
災害が起こってからでは、歴史によると、例によって、いい加減な、安く
取り敢えず出来る事、掘建小屋、既存の再建、になってしまう。敵に侵略
されれば、再建の機会さえ与えられない。
 例えば、日本に必要な優れた指導者、総理あるいは大統領を選ぶ「仕組
み」を決める。まず現状の分析、問題。
1。総理とは「選挙に強い」限られた世襲制の政治屋家族から「互選」に
よって選ばれるので、当然、政治屋が任命される。単に選挙に強い人間
は、日本を指導・運営する知能、才能、能力、資格を持たない。しかも、
長い議員歴、世襲性により、過去、現在の利権、既得権益に深く関与して
いる為に独立した公正な、国益のための新しい判断ができない。
故にこの「互選制度」とは、現状維持のみに有効であり、不適当である。
しかも、総理は与党の派閥の限られた数名からのみ選ばれる。
2。日本には1億人のうち、おそらく一万人、少なくとも千人以上の優れ
た人材がいる、はずである。この中から、総理を選べば良い。例えば、年
収は一億円程度を保障し、敵の賄賂などに惑わされない様にする。報酬も
出来高制などを加え、例えばGDPの伸び率を年収に反映する。
3。正しい情報を得れば日本国民は、祖国を愛して居れば、国益を守る正
しい指導者を選ぶだろう。それを可能とする新しい選挙の仕組みを作る。
4。総理は、行政の長としての大きな権限を与えられなければ、何もでき
ない。十分な人事権、予算を与える。
5。有害、無能、不必要な省、機関、法律、規制を廃棄する。
 このような根本的な改革を、かつて明治政府が行った様に、全ての分野
で行えば、まだ日本には希望がある。
故石原慎太郎氏は、憲法を改正ではなく破棄せよ、と言われていたが、そ
れに代わる新憲法の草案を出されなかったことが悔やまれる。作家として
最後の文学
作品として、格調のある正しい国語で「日本国家憲法」を残していただき
たかった。国民はそれを買うことで賛意をあらわし、500万部も売れれ
ば、国民投票
の結果と見なされ、国が蘇るべきである。(欲を言えば、実は三島氏と石
原氏は共同で密かに「新憲法」を準備されており、その原稿が発見され、
来年あたりに出版されるという知らせがあるらしい。たとえそれが偽の原
稿であっても、存亡の危機においては、目的を達成できれば如何なる手段
も使用すべきであり、それこそが支那の成功を生み出した「賢人の超限
戦」。聖人、愚人、傍若無人、が総理になる仕組みは当然国を滅ぼすで
しょう。)
(在米のKM生)


(宮崎正弘のコメント)「三島氏と石原氏は共同で密かに「新憲法」を準
備されており」云々ですが、あり得ない噺ですね。三島氏は晩年、石原氏
と明確に距離を置いていました。
at 10:17 | Comment(0) | 番外編

2022年02月15日

◆「沖縄独立」中国利する立民

【阿比留瑠比の極言御免】 

 この5月に、戦後米国統治下にあった沖縄県は本土復帰50年を迎える。
そんな慶賀すべき年でも、それに水を差すような話は出てくる。昨年の衆
院選で沖縄3区から出馬し、落選した立憲民主党の屋良朝博元衆院議員が
今月4日、自身のフェイスブックに、友人との会話を紹介する形で投稿し
た一文がある。

 「最後に笑いながら意見が一致した。『独立したらスッキリするねぇ』」

 屋良氏はまた、「世界には沖縄より小さくても独立している国々はたく
さんあるなぁ」とも記した。同日の北京冬季五輪開会式にも言及し、こう
つづった。

 「小豆島(香川県)くらいの面積しかない小国の代表が晴れやかに入場
行進している。そんな夢も悪くないか、と思ったりする」

同胞意識の欠如

 屋良氏も、現時点ではあくまで「夢」だとしてはいる。ただ、もしそれ
が実現したら、少なくとも尖閣諸島(沖縄県石垣市)はあっという間に中
国に占領されるだろう。

 独立が米軍撤退とセットであるならば、沖縄本島も近い将来、中国にの
み込まれるのではないか。そうなったとき、果たして誰にとって幸福だろ
うか・・・。

 沖縄独立論をめぐっては、立民の前身である民主党政権の菅(かん)直人
内閣時代にもこんなことがあった。民主党の喜納昌吉参院議員(当時)が
著書『沖縄の自己決定権』の中で、鳩山由紀夫内閣の副総理兼国家戦略担
当相だった菅氏が政権交代後、喜納氏に独自の沖縄独立論を語っていたこ
とを暴露したのだった。

 それによると、喜納氏が「沖縄問題よろしくね」と言ったところ、菅氏
はこんな本音を漏らした。

 「沖縄問題は重くてどうしようもない。基地問題はどうにもならない。
もうタッチしたくない。もう沖縄は独立したほうがいい」

 政権の中枢にいる政治家として無責任極まる発言だが、喜納氏はむしろ
歓迎する文脈でこのエピソードを紹介していた。

 そこで菅内閣の仙谷由人官房長官に記者会見で本紙記者がただしたとこ
ろ、仙谷氏はこうごまかした。

 「(喜納氏の著書のような)検証しようのない伝聞証拠は、刑事訴訟法
で言えば証拠能力がない」

 当時、民主党の沖縄選出議員は日本国に帰属意識が薄く、政権中枢側も
沖縄県民に同胞意識を覚えていないのかとがくぜんとした。それが屋良氏
の今回の投稿と重なってみえる。

 筆者は沖縄県の本土復帰25年の平成9年頃に沖縄に出張した際、地元紙
の投書欄で読んだ投稿記事を覚えている。米国統治時代、本土から訪れた
社会党議員団を歓迎する県民に対し、議員側が「日本語がお上手ですね」
と述べたのを聞き、同胞だと思っていなかったのかとショックを受けたと
いった内容だった。

運動への支援指摘

 本誌パリ支局の三井美奈記者は昨年10月、フランス軍事学校戦略研究所
(IRSEM)がまとめた世界で影響力拡大を狙う中国の戦略に関する報
告書について報じていた。

 報告書は、沖縄住民には日本政府への複雑な気持ちが残り、米軍基地へ
の反発も強いため、中国にとって利用しやすい環境にあると指摘した。中
国が独立派を招き学術交流を促したり、中国人が米軍基地周辺で不動産投
資を進めたりなどの動きがあると列記した。

 また、中国は独立派と同様に憲法9条改正反対運動や、米軍基地への抗
議運動を支援しているとも指摘した。立民の姿勢は、そんな中国を利し、
国民の分断を深めてはいないか。

(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 松本市 久保田 康文 

産経新聞 採録


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◆朝日は「人民日報」か 夕刊フジ

     【花田紀凱 天下の暴論プラス】


 始まった北京冬季五輪、開会式は意識的に見なかった。
競技も見る気がしない。

 習近平国家主席がどう言い繕ったって、新疆ウイグル自治区、香港、南
モンゴルで中国がやっていることを知れば「ジェノサイド五輪」と呼ぶの
がいちばんふさわしい。

 ヒトラーのベルリン五輪とよく比較されるが、ヒトラーはベルリン五輪
の時は、まだ大々的にホロコーストに手を染めていなかった。習近平主席
は現在、ただいま、ウイグルでジェノサイドを続けているのだ。

 アメリカのポンペイオ前国務長官もツイッターでこう言っている。

 「北京の冬季五輪は、ジェノサイド五輪として語られることだろう。中
国西部(新疆ウイグル地区)で起きていることは、大量虐殺にほかならない」

 しかし、日本の大手メディアは、早くも、金メダルだ、世界新だと浮か
れている。

 日本の新聞で、開会式の5日に、ハッキリこの「大会は歓迎できない」
と社説(「主張」)で書いたのは産経新聞だけだ。

 〈大会そのものは歓迎できない。深刻な人種問題を抱える中国の首都が
「平和の祭典」の開催地にふさわしくないからだ。〉

 返す刀でIOCのバッハ会長をバッサリ。

 〈(バッハ会長は)大会は「国際社会の強い支持を受けている」と評価
した。

 耳を疑った。〉

 習近平主席が「大会の成功は、中華民族の偉大な復興への自信を強め
る」と訓示したことについても、

 〈「アーリア民族の優秀性」を誇示すると位置付けた1936年のベル
リン五輪を想起する。〉

 胸のすく思いだ。

 さすが産経。

 それにひきかえ、情けないのは朝日新聞(わkっている話だが)。1面
に中国総局長が寄稿。

 〈北京でも選手が主役として輝き、世界が見失っているものに気づかせ
てくれることを期待したい。〉

 朝日新聞はこと中国となるとどうしてこう腰が引けるのか。ふやけたこ
とを言ってるんじゃない!

 やっと国会で成立した対中人権決議の時もそうだった。

 中国という国名も出さず、「非難決議案」が「決議案」に、「人権侵
害」も「人権状況」に変えられた。こんな決議案なら出さない方がましと
言うべき決議案に対し、朝日の社説はこう書いた(2月3日)。
 〈本来なら、懸念は率直に伝えたうえで、実際の人権状況の改善につな
がるよう、粘り強く働きかけを続けるのが採るべき道ではないか。〉

 懸念はイヤというほど伝わっているだろう。習近平中国は、それを一
切、無視しているだけだ。

 そして朝日社説はこう結論づけた。

 〈決議は、人権問題は「一国の内政問題」にとどまらないとうたった。
ならば、日本国内の人権問題の改善も必要で、国連の人権理事会や米国務
省の人権報告書などからの指摘も真摯に受け止めねばならない。入管施設
での外国人の処遇には問題が多く、外国人労働者らを守る制度も不十分
だ。部落差別など解消されていない課題も多い。〉

 かって雑誌『諸君!』が「朝日は日本の『プラウダ』か」と題した論文
を掲載したことがある。この社説を読んで、言いたくなった。「朝日は
『人民日報』か!」

(月刊『Hanada』編集長)

出典:夕刊フジ 2022年(令和4年)2月10日

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 



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◆雀庵の「開戦前夜/20 かすみゆく庶民の“中国の夢”」

        “シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/429(2022/2/11/金】今日は「紀元節」。明治5
/1872年、日本書紀の伝える「神武天皇即位の日」(紀元前660年旧暦1月1
日)に基づいて制定された。大日本帝国憲法はその17年後、1889年の2月
11日に発布された。由緒ある紀元節は敗戦後、GHQにより昭和23/1948年に
廃止されたが、昭和41/1966年に怪しげな「建国記念の日」として復活し
ている(goo 辞書など参照)。

戦争に負けると国家、国民とも歴史、アイデンティティを奪われる。次の
戦争で勝ち、自分と国家を取り戻すまでは「敗者」の屈辱に耐えるしかな
い。77年間も幽閉されたのだから、もういいだろう、再起の時である。世
界は日の出を待っている。オツムのいい人は戦略を練る、パワーのある人
は戦場へ向かう、賞味期限切れの人は銃後を守る、怪しいヂヂイは煽るの
だ。今日も元気に中共タタキ、叩けよさらば開かれん!

このところ経済を勉強しているが、まあ中坊レベル。国家財政や企業財務
などは、数字を分析する能力がないと歯が立たないから、シロウトにはや
たらと難しい。大蔵省、今の財務省は東大出や京大出などの秀才の職場
で、彼らが大臣を神輿に担いで国家の方向を決めているという感じがする
が、どうなんだろう。

大臣は大枠の方向を示し、事務次官をトップとする官僚がそれを忖度しな
がら、自分たちも納得できる「設計図」を書き、作業を進めていくのが、
明治以来の日本の行政のようである。政権により官高政低か政高官
低・・・政権トップのオツム次第なのだろう。

米国では政権が変わると省庁のトップクラス(日本なら課長以上の秀才、
俊才)まで変わるそうだ。それをポリティカル・アポインティ、政治任用
とか言っているが、「政権獲得への貢献」に対する功労賞のような面もあ
り、党への寄付金が多いからという功績でイルカが某国の大使に任命され
たこともある。まるで寄付=買官=恩賞人事みたいで、政策の安定性とか
前進という面ではあまりいいシステムではないと小生は思うが・・・独裁
国家はそういう傾向が強い。

日本では「政務次官」というポストに与党の若手議員を送って勉強させて
いるらしいが、何となく肩書だけのような存在で、まあシロウトに毛が生
えたレベルか。小生は運輸省、今の国土交通省には取材でよく行ったが、
阿吽の呼吸で持ちつ持たれつ、新法の解説書の出版を委託されたことがあ
る。まあ、WinWin、昔は官民癒着などとうるさいことはあまり言わなかった。

“アバウト”は自動車のハンドルの「アソビ」みたいなもので、必ずしも悪
いことではない。日本は昔から「和を以て貴しとなす」で、敵か味方か、
の二元論ではなく、第三者とか、どっちつかず、日和見といったアソビ、
柔軟性があった。日本人の穏やかな気性のベースに「アバウト」「個性容
認」があるのではないか。「白河の 清きに魚も 棲みかねて もとの濁り
の 田沼恋しき」。小生はアバウトが好きだから、習近平・中共独裁とは
まったく肌が合わない。

支那の民は伝統的に「敵か味方か」の硬直した「二元論」のようで、ソ連
に倣った中共=毛沢東的共産主義も「異端を絶対許さない」苛烈な統治
だった。「奴は思想に濁りがある、危険分子に警戒せよ」から始まり「奴
は米日帝国主義を容認する走資派だ」、最後は「奴は敵だ、敵を殺せ!」
となる。劉少奇ら多くの人材は殺されたが、トウ小平は3度の弾圧を生き
残って原始共産主義国家を経済大国へ導いた。

トウ小平曰く「黒い猫 白い猫でも かまわない 鼠捕るのが 良い猫だ」。
それを毛沢東病の習近平が「濁り、邪道だ、共産主義の原点に戻れ!」と
良い猫を狩りまくっているわけだ。○○につける薬なし。津上 俊哉・日本
国際問題研究所客員研究員「『中所得国の罠』へ向かう中国」笹川平和財
団2022/2/8から。氏も嘆いているよう。

<【かすみゆく庶民の「中国の夢」】習主席はこれまでも「共同富裕」に
ついて何度か言及してきたが、背景には、習主席と中国共産党が「貧富の
格差拡大」に対する懸念をますます募らせていることがある。

中国における「貧富の格差拡大」に対する不満は、国民、特に若者の間で
高まりつつある。このことは、近年中国のネット上に出現した二つの流行
語に表れている。一つは「寝そべり主義(身平主義)」であり、日々の重
労働を拒絶する若者の態度のことである。たとえ一生懸命働いても家の購
入も理想のパートナーとの結婚もかなわないことから、「カウチポテト」
になった方がましというものである。

もう一つの言葉が「996」であり、これは「朝9時から夜9時まで週6日働
く」という意味である。実は「996」は中国の民間企業において長らく一
般的な雇用慣行であったが、今や若者の怒りの対象となっている。かつて
は若者が「996」で働けば、家も将来の昇給も得られたが、今やそのよう
な期待を抱いている者はほとんどいない。

端的に言えば(習主席ではなく)庶民にとっての「中国の夢」はかすみつ
つある様である。これまで中国共産党の正統性は、「暮らしが年々良く
なっていく」という人々の意識に支えられてきた。もしこの意識が薄らげ
ば、中国共産党による統治に深刻な影響を及ぼすだろう。

2021年1月、習主席はそのような重大な懸念を表明し「共同富裕の実現 は
経済的問題だけでなく、党による統治の基礎に関わる重要な政治的問題
でもある。我々は貧富の格差がこれ以上拡大することを決して許してはな
らない」と述べた。

中国政府にはまた、急速に軍を拡大し、融資用の「隠れた政府保証」を提
供し、他国には真似できない規模の産業政策を実施し、一国で宇宙に進出
するなどの大規模な科学プロジェクトを遂行する能力がある。これらが可
能なのは、莫大な富と資源を政府が利用できるからである。

中国共産党は、その能力を党のリーダーシップと中国式社会主義の優位性
の証であると誇っているが、それは我々が「中国は我々とは異なるゲーム
をしている」「中国は異質だ」と感じる根本的な理由でもある。

筆者は何事にも良い面と悪い面があると考える。一方では富が政府に集中
しているため政府が強力に活動できているが、他方で中国経済の健全性を
著しく損ねている。

【結論】本稿では、中国では政府と中国共産党の関係者に富が過度に分配
されており、この傾向は不条理な規模の不動産バブルや債務の隠れた政府
保証による「不当な富の移転」を通じて強まりつつあると論じている。

この傾向に変化がなければ、中国は二つの深刻な問題に直面するだろう。
一つは政治的な問題、もう一つは経済的な問題である。

政治的には、貧富の格差はさらに拡大し、若者は人生の夢を失い、共産党
による統治への信頼もなくすだろう。習主席が述べたように、「党の統治
の基礎」が危機にさらされることになる。

経済的には、経済成長の持続性が危うくなっている。中国が持続的な経済
成長を望むのであれば、処方箋は単純である。生産性の高い民間部門、特
にニューエコノミー(技術革新を背景に生まれた産業)を可能な限り成長
させる一方で、より生産性が低く、経済的に疲弊した旧来の国営・国家関
連部門をリストラ、ダウンサイズすることである。

中国は、国営部門から民間部門に成長の果実を振り向ける必要がある。そ
のためには、中国は「不当な富の移転」を是正し、国家部門の役割を削減
する必要がある。プラットフォーム企業(IT企業が展開するネットサービ
ス。バイドゥ/百度、アリババ/阿里巴巴、テンセント/騰訊など)を処罰
したり、創業者に多額の資金を寄付させたりすることは、方向性を誤って
いるとしか言えない。

このような改革は、既得権者からの強い抵抗に遭うだろうし、「国のかた
ち」を根底から変えることを意味する。従って、習主席と共産党は、政
治・経済的に崖っぷちまで追い込まれない限り、そのような改革に賛成す
ることは決してないだろう。その結果、中国は先述の二つの大きな問題に
直面し、中所得国の罠に向かうことはほぼ確実である>

「中所得国の罠」・・・塩野七生氏の著作「逆襲される文明」は、中国が
経済失政で難民や経済移民送り出し国になりかねないと警戒、危惧してい
るようである。

<長期にわたって高い生活水準を保つことに成功した国と、一時期は反映
してもすぐに衰退に向かってしまう国がある。前者の「成功した国」の典
型は、古代ローマ帝国と、中世・ルネサンス時代のヴェネツィア共和国。
後者の「衰退した国」の好例は、古代ではギリシア、中世・ルネサンス時
代ではフィレンツェだ。

前者と後者を分ける鍵は、上手く行かなくなった時期、つまり「危機」を
どう克服したかだ。その「鍵」は特別に作ったものではなく、そこいらに
ある。ただ、その重要性を認識できる人だけが見つけ出せるものなのだ。

「持てる力や人材を活用する」ということ。上手く行っていた時期に蓄積
した力や、育った人材を、停滞期の今だからこそ徹底的に活用していこう
という心意気でもある

人材が飢渇したから国が衰退するのではない。人材は常に、どこにでもい
る。ただ、停滞期に入ると「人材を駆使する」メカニズムが機能しなく
なってくる。社会全体が「サビついてしまう」のだ。

高度成長期が終わった後に、このサビを巧みに取り除いたのがローマと
ヴェネツィアだった。他の国なら繁栄期の後にすぐに衰退に向かうが、こ
の2国だけは安定成長を保った。危機の克服こそが政治である、と考え、
実行したのである。

反対に、ギリシアやフィレンツェでは、サビを取り除くのを「リストラ」
によった。歴史的に言えば「国外追放」。テミストクレスやダ・ヴィンチ
のような頭脳流出の先例を作ってしまった。

(テミストクレスは古代ギリシア・アテネの政治家、将軍。アテネ海軍の
創始者であり、ペルシア戦争の救国の英雄であるが、民主派の中心人物で
あったため、保守的傾向が強い古代の歴史家たちは、おおむね批判的で
あった。ペルシア王と内通しているという噂のため死刑の宣告を受けて小
アジアへ逃げた/ブリタニカ国際大百科事典)

私の考える政治と経済の違いは(不況に際して)回復を目指すという目標
は同じでも、為政者はリストラしないで回復を追求し、経営者はリストラ
してでも回復を優先と考えているところにある。だから、社員のリストラ
をしないでV字回復をやり遂げた経営者は、経済人でありながら政治的な
センスも備えた人と言える。

この頃の難民問題が人道的な感情だけで解決できないのは、難民とは国家
によるリストラだからである。実際、人道的な思いで救い上げたものの、
彼ら「経済難民」の入国を拒絶する先進国は多い。国家が黙認している
「難民」なのだから、経済大国になった中国からの不法入国者が未だに後
を絶たないのも、その辺り(国家によるリストラや追放)に真の事情がひ
そんでいるからだろう。

リストラしないで国を建て直すのと、リストラしてでも繁栄を手にするや
り方を比べると、長期的に見れば前者が成功したのは歴史が示すとおり
だ。リストラ主義だと短期に回復を達成できるが、長くは続かない。なぜ
なら、自分たちがもともと持っていた力と、自分たちの中にいる人間を活
用する方が、最終的にはプラスになるからだ。この2つがあれば、輸入に
頼る必要はないのだから。

なぜこうも簡単なことを、学界もマスコミも指摘しないのだろう。あまり
に平凡で簡単なことで、識者とされている人の口にすることではないと
思っているのだろうか>

イタリアへの中国からの不法入国は凄まじい。ジャーナリス・新津隆夫氏
「イタリアにコロナ爆発をもたらした中国の『静かなる侵略』今の状況は
20年前から始まっていた」PRESIDENT Online 2020/3/30によると、「一帯
一路への参加が、イタリアにおけるコロナ禍のきっかけとなったという分
析も見かける。だが、ここ20年以上ミラノで暮らす筆者にとって現在の状
況は、中国のイタリアに対する長年の「静的侵食(サイレント・インベー
ジョン)が、ある一定の成果を収めた結果に見えて仕方がない」。

それは見方を変えれば、中共からの「人材流出」でもある。すでにロシア
からは多くの高学歴の若者が流出しているという。中露ともに高学歴で本
国に残っているのは「政権に寄生して美味しい思いをするイエスマンばか
り」ということになり、これでは経済失速や「中所得国の罠」を免れまい。

中共はロシアともども国力を落していく。習近平やプーチンが政権を維持
するためには戦争で「一点突破、全面展開」を狙うしかない。開戦を抑止
するためにも日本や周辺国は核ミサイルなど戦力強化を進めるべきである。
        
   
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◆ウクライナ危機は目の前にある

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月11日(金曜日)
      通巻7215号
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リズ・トラス英国外相がモスクワ訪問ラブロフ外相と会談
  「ウクライナ危機は目の前にある」vs
               「侵攻? コメディだ」
**************************

 英紙インデペンダント、ガーディアン、ザ・タイムズも扱いが小さい
が、英外相リズ・トラスが急きょモスクワを訪問し(2月10日)、ラブ
ロフ外相と会談した。リズは女傑政治家として、ジョンション政権の主要
閣僚を務める。
 大使館員と家族を引き揚げた英国はウクライナで戦争が起きると危惧し
ているが、ラブロフは「コメディだ」と発言した。但し「ロシア大使館員
の引き上げはあり得ないわけでもない」とも言った。

 同日、ロシアとベラルーシの軍事合同演習が開始され、参加したロシア
兵は三万人と判明した。演習場は五ヶ所、空軍基地は四箇所。また黒海艦
隊は2月13日から19日まで洋上演習のため、航路閉鎖を行うと発表した。
 衛星観察によれば、ロシア軍はベラルーシに三個戦車部隊、ベラルーシ
とロシア国境の別に三個戦車大隊、ウクライナ東側国境に一個。そしてク
リミア半島に五個大隊が確認されている。
 ベラルーシからウクライナの首都キエフまでは僅か百キロである。

 またウクライナ東部のロシア占領地区では、「志願兵」の募集が再開さ
れ、「ドンガス志願兵連合」(UDV)が軍事訓練を始めた模様だ。
対抗してウクライナ西部でも軍事演習が連日行われ、米英、NATOなら
びにカナダから武器援助がなされている

 ロシア、ウクライナを飛び回るマクロン仏大統領が呼びかけ、ドイツ、
ポーランドを加えての首脳会議も行われた

 ロシア英字紙プラウダに注目される記事が掲載された。 
 「NATOはウクライナ危機で東欧への軍増派に一週間を要した。わが
CSTOは、カザフスタン危機に三日で対応した」と緊急部隊の展開の迅
速さを自慢したのだ。
 CSTOの加盟国はロシア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、タ
ジキスタン。

 トカエフ(カザフスタン)大統領は暴動鎮圧を利用してナゼルバエフ前
大統領一族を引退へ追い込み、ロシアとの絆を深めた。これは同時に中国
の影響力を限定的なものとしたわけで、プーチンのあざとさを見せつけた。

 トカエフはカザフスタンの反政府暴動を軍を動員して抑え込んだが、三
日間でCSTOは2030人と250台の戦車、装甲車を輸送し「平和維
持部隊」を派遣したのだった。
   
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読者の声READERS OPINIONS
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  ♪
(読者の声1)「ウクライナ紛争はロシアの自衛ではない」
(1)ウクライナ問題
 ロシアのウクライナ侵略について、やらないという意見があるが、油断
ではないかと思う。というのはロシアにとっての戦争は独ソ戦のような絶
対的な防衛戦争ではないからだ。したがって状況は流動的というべきだろう。
成算があると思えばやるし、無ければやらない。延期もあるだろう。具体
的には米国の意向次第だ。すでに米国はウクライナ国内でウクライナ軍に
歩兵用の対戦車ミサイルの発射訓練を行っている。ウクライナ兵は発射す
れば当たると述べていたから使いやすいものなのだろう。これをプーチン
はどう評価するか。
(2)ブダペスト合意
 この事件の発端は、ブダペスト合意である。この合意とは米英ロシアが
ウクライナの核兵器廃止の代わりにウクライナの国土保全を約束したもの
である。しかしウクライナが核を廃止するとすぐにロシアが合意を破って
クリミヤを占領してしまった。米英はコケにされた。
 (3)日本人の教訓
 日本人の教訓は、核兵器を手に入れたら絶対に手放さないことである。
外国に国民の運命を預けてはならないのだ。またロシアは普通の国ではな
い。国際条約を平気で破るし、実際憲法に条約廃棄権を明記しているという。
これでは日本は無条件自衛するしかない。そしてこのロシアが根室の目の
前に迫っていることだ。今日のウクライナは明日の北海道だ。ロシアは、
アイヌはロシア人と言い始めた。これはロシアが何時でもロシア人保護を
名目に北海道に上陸してくる可能性がある。日本の戦後は終わった。
区切りを付けよう。憲法九条は作った米国が半世紀以上前に否定している。
現在の自衛隊は警察に過ぎないから、軍司法を加えて正規軍にしよう。自
衛は独立国家の自然権だから、国防については憲法改正は不要だ(落合道夫)
  
  ♪
(読者の声2)先般好評をいただきました討論番組「いわんかな」(ゲス
ト=楊逸・女史)。テーマは「北京五輪 我が敵・習近平」は、ユー
チューブで御覧になれます。
司会=高山正之、パネラー=馬渕睦夫、福島香織、塩見和子、宮崎正弘。
https://www.youtube.com/watch?v=5a3d8oYqzpE
   (未来ネット

  ♪
(読者の声3)ウクライナといえば人身売買で有名。2016年の記事「13歳
女子生徒を売り飛ばそうとした教師の女逮捕、ウクライナ」。
 教え子の女子生徒(13)を1万ドル(約112万円)超の値で売り飛ばそう
としたとして、公立寄宿学校の教師の女(52)が現行犯逮捕された。
https://www.afpbb.com/articles/-/3109036
 関連記事がまたすごい。
「中国教師夫妻、生徒23人に売春させ死刑判決」(2007年)
 中国で性経験のない女児との性行為を買おうとする男たちに対し、教師
夫妻が最年少11歳を含む生徒23人に売春をさせていた罪で死刑を宣告され
た。中国の伝統文化ですね
https://www.afpbb.com/articles/-/2327845
「子どもの担任教員をレイプ、父親ら3人に最長18年の有罪判決 韓国」
(2016年)韓国南西部・木浦(Mokpo)の裁判所は13日、女性教員(20)を
レイプしたとして、女性教員が担任するクラスの子どもの父親2人を含む3
被告に対 し、最長18年の懲役刑を言い渡した。これまた韓国の伝統文
化。https://www.afpbb.com/articles/-/3104248
 北朝鮮では2019年にこんな記事がある。「中国に売られる「女子高生」
らを待つ過酷な運命」
「中国でしばらくカネを稼げるようにしてやる」と騙して接近。中国のブ
ローカーと結託し、売り飛ばす手口で荒稼ぎしている。ブローカーの受け
取る報酬は女性1人あたり2万元(約31万9000円)から3万元(約47万8000
円)。慰安婦の実態はこんなものだったのだろう。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20191209-00154132
 日本でも女児の失踪事件があるが、密航船で売り飛ばされているのかも
しれない。世界にはこんな国がまだまだたくさんある。(PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)そういえば、中国マフィアがウクライナのマフィ
アと手を組んで、欧州への密航を斡旋する闇の組織がありましたね。
  ♪
(読者の声4)通巻717号(読者の声3)の拙文で、「新約聖書の『黙示
録』の預言を絶対起こる」という箇所は正しくは、「新約聖書の『ヨハネ
の黙示録』の預言を絶対起こる」で、「夫は頭に被り物を巻く。故アラ
ファト大統領と同色カフィアだ。パレスチナ人だ」の箇所は、「夫は故ア
ラファト大統領と同色の被り物「カフィア」を首に巻く。アラビア語で話
す彼らは、恐らくパレスチナ人」の間違い。
 年末年始の貴誌を丁寧に読むと、元旦号からハイペース。超高速ミサイ
ルの如くぶっ飛ばす(笑)。「書評」欄は割と地味だが、宮崎先生の思考
軌跡の理解を深める。注目は、(元旦の)通巻7176号と同7208号の、福山
隆著『「陸軍中野学校」の教え(ダイレクト出版)』、長谷川静男著『中
国四千年の策略大全(ビジネス社)』で、何とインテリジェンス(情報・
諜報)関連が二冊(!)で、両書共読みたい。
 前書は、「世界一、騙す人の話を聞く(要は騙される)事が得意な」日
本国民が、「そうでない部分」が有る証明である。(「中国四千年」でな
く「シナ四千年」にすべき)後書は、百戦錬磨で海千山千のシナ人とナ
イーブな日本人は、「(悲しかな)大人と子供」の差が有る証明である。
占領連合国司令官マッカーサーは、「アングロサクソンや(悪事を知って
行う)ゲルマンは45才の熟年だが、日本人は12才の少年である」と主張。
たかが軍司令官に、二千六百年の歴史を誇る日本国民も舐められたもので
ある。
 しかし心配無用!。「平和憲法」の精神で、戦後日本国民は「16才の女
子高生」にまで急成長(爆笑)。
核弾頭搭載ミサイルを大量に日本に向ける、中朝露など「平和を希求する
諸国民(笑)」に囲まれても御花畑満開でラブフォーエバー(涙笑)。ど
こまでも「他者に嫌われない事を、唯一の存在証明」とする国民が形成。
発展途上国への無戦略的な援助、日本政府の(旧敵国扱いの)国連供出金
は、一時期に全加盟国分の二割を占める。何故か? それは16才の女子高
生と同レベルで、「誰にも嫌われたくない」(つまり「誰からも好かれた
い」)からなのである。
 
 冷戦終了期頃までは、日本中に戦争経験者の「頑固爺さん」が居た。
大概よく威張るので煙たがる人も居たが、背筋がピンして威厳がある。最
近は、65以上の高齢者も完全に「女子高生化」した。「息子や娘に嫌われ
ぬ(愛される)」、「婿や嫁に嫌われぬ(愛される)、「孫に嫌われぬ
(愛される)」、「若者一般に嫌われぬ(愛される)」事を、唯一の存在
証明として気色悪い(爆笑)。(女子高生は、「あの娘さ、嫌われてるっ
て」「クラス皆に、シカトされてるよ」「ま〜じ、や〜ね」(とは最近は
言わないか、苦笑)という風に絶対に嫌われポジションは嫌だ、笑)。
 一方で、自分が銃持ち人を撃った事も無いのに、少子化で凄く貴重な若
者を徴兵し、戦わせろと狂う高齢者も居るが、アンタら一体何なの?
徴兵制は(減る方が良い)65才以上とすべし!(笑)。65才以上が銃を持
ち尖閣防衛して、仮に鮫の餌になっても、厚生予算が浮き国庫に貢献(爆
笑)。ま、悪い冗談は置くと、「暴走老人」石原慎太郎元東京都知事が最
近亡くなった。石原氏も本音は皆に愛されたい筈だが、「嫌われ」「敵を
作り」「(場合によっては)誤解を招いても(笑)」、断固言うべきを言
い、なすべきを躊躇しない。
 石原は橋下徹と組んだ頃に、「若者はイスラエルを見て来い」と言って
いる。その影響か、田母神俊雄元航空幕僚長や経済評論家の上念司らがイ
スラエルの
軍事産業を見学。石原ら結成の「青嵐会」は、第四次中東戦争後に、「資
源派財界と組み、親中共・親アラブ政策に、舵を切り驀進する」田中角栄
内閣に対抗して、「パーリア(反共嫌われ者)国家」台湾とイスラエルに
接近して独自パイプを作る。(台湾とイスラエルと南アフリカは、パーリ
ア国家の秘密同盟「ネクサス」を形成)。イスラエルシンパの(中山正輝
の息子の)中山泰秀や鈴木宗男はその名残である。
https://www.nytimes.com/1981/06/28/world/3-nations-widening-nuclear-contacts.html
https://www.jstor.org/stable/2706559

 尤も青嵐会にしても、阿呆な福音派耶蘇の如く宗教的(またはイデオロ
ギー的)に、イスラエルを溺愛してない。要は「女子高生国家」の戦後日
本国民は、ちゃんと鏡を見て「他者に嫌われない事が、唯一の存在証明」
の気色悪い己の姿を知り、他国の悪意を知る訓練すべきと言う事だ。逆
に、(国家・国民のサバイバルが最優先の)イスラエル国の女子高生は卒
業すると、(基本的に)全員が徴兵で国防軍や国境警備隊の任務に就く。
何時撃たれ、何時死ぬかも知れぬ、彼女らは「(御花畑満開の)女子高生
国家日本国民」とは「覚悟」が全然違う。
 前置きが長いが(笑)、2005年頃から数年、小学館の隔週刊誌
『SAPIO』の連載「Intelligence Database」が契機で、「インテリジェン
スブーム」が起こ
る。執筆者の佐藤優の見立てでは、世界の情報大国は、一位英国、二位イ
スラエル、三位ロシア、である。順位に米国が見え無いのは、インテリ
ジェンスの量は質に変えられぬからである。同氏は日本の情報能力は現在
十番目位との高評価。一方、元韓国国防省海外情報部の高永?(コ・ヨン
チョル)は、世界三大情報大国は、米国、中国、ロシア、と見る。規模重
視だが、南北朝鮮の情報能力はイスラエルに匹敵と主張。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%B0%B8%E5%96%86
 国際ニュース解説の田中宇は、世界の三大情報大国を、英国、米国、イ
スラエル、と見る。田中は、執拗に「英米イスラエル」と感情的批判を繰
り返すが、要は「悪い奴ら」と印象付けたい(失笑)。田中は北朝鮮シン
パで、コネが有り、余程覚え良かったか、平壌も訪問。日本のミサイル防
衛と首相の靖国参拝に絶対反対。中道を装う極左である。
話かわり、軍事研究別冊の『ワールドインテリジェンス』誌は、2007年頃
に一年程発行後に休刊したのだが、元編集長の黒井文太郎は(佐藤優と対
照的に)日本の情報能力には厳しい。
 同氏は世界最強の情報大国は米国と見る。米国は中国情報は台湾から得
て、朝鮮情報は韓国から得ており、日本など「お呼びでない」という評価
である。
また、おらが個人的に遇った事が有る、当時西ガリラヤ大学講師のエフラ
イム・カハナは、『Historical Dictionary of Israeli Intelligence』
の著者である。同氏も米国が最強情報大国と見るが、話して分かったの
は、イスラエルのインテリジェンスで最重要人物は、対外諜報機関モサッ
ド長官で無く、参謀本部諜報局アマーンの分析部長という事である。モッ
サドは手足で、アマーン分析部門が頭脳の関係である。長くなり、改める。
https://rowman.com/ISBN/9780810865006/Historical-Dictionary-of-
Israeli-Intelligence(道楽Q)

2022年02月14日

◆凡百の政治家は足元にも及びますまい

HN九州男

既メルマガ 6045号 2月11日(金)に「特定失踪者問題調査会・家族
会、荒木和博」氏の投稿がございました。
石原氏の拉致問題に対する取り組み方に凡百の政治家は足元にも及びます
まい。その石原氏でさえも、結果的に成就できなかった理由は何故か。そ
して今でも障害となっているものは何か。言わずもがなです。悔しくてな
りません。

いささか古い情報ですが、氏が現役バリバリだったころ、「正論」インタ
ビューに応えた資料をご紹介し、皆様にお読みいただくことで氏へのご供
養をいたします。

拉致問題に関して   石原慎太郎

H15年9月10日田中均(小泉訪朝を企画した外務省審議官)宅に時限式発火
物が仕掛けられた。「爆弾は仕掛けられて当たり前のことだと思う。(石
原慎太郎)」・・・メディアでまさに大炎上

大炎上後の追加コメント
「爆弾を仕掛けてよいかどうかは悪いに決まっている。だけどそういう目
に遭う当然の経緯(いきさつ)があった。起こって当たり前のような今ま
での責任の不履行が外務省にはある。誰のための外務省か判らないことを
ずっとやってきた。これは撤回でも訂正でもない。」

その後の正論でのインタビュー「あれはねぇ・・・ゴルフで言えばインテ
ンショナルフック(※)なんです。」
(※眼前の障害物を避けるために敢えてクラブフェースをずらせて打つ打
法。ボールは振った方向に真っ直ぐ飛ばず、左右どちらかに大きく曲がる
が、その結果、障害物
をクリアできる。)「問題が現に存在しているにも拘らず、自民党総裁選
の争点にも、与野党の対立軸にもこうした因子は入ってこない。それは国
を挙げて取り組むかどうかってことではなしに、問題解決のための熱が低
い、としか私には思えない。自民党の中にだって『拉致問題は存在しな
い』って言い張ってた連中は大勢いるんだから。」

この時の外務省の反応「一連の石原発言は不当であり、厳重に抗議する。
発言は民主主義に対する挑戦であり、到底容認することはできない。対北
朝鮮外交について政府一体となって対応しており、特定の個人が独自、単
独で交渉を進めているという事実は全くない(川口順子外務大臣)」

これに対して再反論
「何も判ってない。大臣が下に丸投げしてるからだ。田中(均)審議官が
今年五月半ば(2003年)に渡米して、加藤良三駐米大使を飛び越える形で
アーミテージ当時国務副長官、ケリー国務次官補に会って、北朝鮮に対し
て圧力をかけないように要請した事実をどう説明するのか。川口大臣は知
らなくても国民はちゃんと知っていますよ。
私の発言が拡大されて、けしからん、けしからんと言う話になれば、ます
ます外務省の実態が検証されざるを得なくなる。何らやってないというよ
り、すべき事柄をしなかった不作為の罪とその後やった逸脱はまさに万死
に値する。

私は外務省が代表する国家の姿勢というものが未だに判らないね。北朝鮮
の日本人拉致はテロである、と何故国家がはっきり言わないのか。はっき
り言っているのは安倍晋三官房副長官と中山京子内閣官房参与くらいで、
小泉総理は『普通に考えればテロだ』と。普通に考えれば・・・だって
(苦笑)これが外務省に言わせればテロじゃないんだ。
川口大臣は私に厳重に抗議するそうだけれども、自分の所の部下は守って
も国民を守ることには態度を決め込むというのはどういう感覚なのか?拉
致被害者のために、日本国のために彼女が北朝鮮に対して『厳重に抗議し
た』ことはあったかね。現に存在した拉致被害者を放置してきたは、逆説
的にせよ不作為によって結果的にテロを黙認してきたことと同じではない
のか。外務省は決してテロとは戦ってこなかった、この事実をきちんと受
け止めているのか、いないのか。」

「メディアも同じです。拉致問題はずっと疑惑に過ぎないと放置し、それ
で済ましてきながらむしろ北朝鮮との国交化正常交渉の障害になるとずっ
と論じてきた新聞がどこと敢えて言わないが(インタビュアー曰く『朝日
新聞』)、昨年の小泉訪朝以後は様変わりし、今回の私のインテンショナ
ルフックに一番けしからんと飛びついてきた。しかし今まで北朝鮮のテロ
を黙認してきたことを、その責任を自ら顧みることはあったのか。」

「私は議会制民主主義の下ではテロリズムは悪だ、と思っていますよ。テ
ロは肯定できない。爆弾テロが良いか悪いかはこの法治国家では論を待た
ない。しかし、拉致被害者を救出することに何らアクションを起こさず、
放置したまま二十数年も万死に値する不作為の罪を犯してきた外務省の人
間が誰も処分されない、誰も国民に対して責任を負わないとしたら、一体
そんな国家を誰が信じられるのか。政治に係る人間の責任というものは何
処にあるのか。これこそが法治国家、民主主義の根幹を揺るがすもので
しょう。

「爆弾は仕掛けられて当たり前」発言の裏には国民が一つの考える材料と
して、石原氏が本当に仰りたい言葉があったのだ。        合掌
(九州男)

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◆なぜロシアと欧米は対立しているのか

  高島康司

目前に迫る「ウクライナ侵攻」回避のシナリオと金融市場への影響ロシア
はすぐにでもウクライナに侵攻するのではないかと、世界中のメ ディア
が書いている。しかし、ロシアがここまでウクライナ執着するのに は合
理性がありまた米国内では意見が二分しているため、最終的にはバ イデ
ン政権は妥協を強いられることになりそうだ。(『未来を見る! 『ヤス
の備忘録』連動メルマガ』)

ロシアは本当にウクライナに侵攻するのか?
ロシアのウクライナへの軍事侵攻と、欧米の介入の可能性について解説し
たい。

いま欧米や日本の主要メディアでは、ロシアのウクライナへの軍事侵攻の
可能性は極めて高く、下手をすると侵攻は時間の問題ではないかとする報
道が多くなっている。

ロシアはウクライナとの国境に10万人から12万7,000人の軍を展開し、盛
んに演習を実施している。ウクライナへの圧力だ。また、地中海ではアメ
リカ、イギリス、フランスの空母を動員した軍事演習が予定されている。
一方ロシアもこれに対抗し、同じ地域でロシア海軍の演習を計画している。

そうしたなか、24日、米国防総省はウクライナ周辺の東欧地域に最大
8,500人規模の米軍を派遣する準備に入ったと明らかにした。軍事侵攻が
あると「北大西洋条約機構(NATO)」は4万人の即応部隊を派遣するとし
ているので米軍はこれと一緒に行動することになる。

また25日、米バイデン政権は、ロシアのウクライナへの再侵攻があれば厳
しい経済制裁を発動するとした。それは半導体などのハイテク製品を想
定した輸出規制、ロシア産天然ガスを排除する資源規制などだ。

バイデン政権は、こうした経済制裁の発動でロシアは収入を得る機会を失
い、ロシア経済は脆弱になると見ている

ウクライナ問題の金融市場への影響
しかし、このような経済制裁の発動は、ロシア経済に影響するだけではな
い。ロシアはエネルギーや鉱物などの資源大国で、また食料の生産でも無
視できない世界シェアを持つ。ロシアが逆に欧米に対して経済制裁を発動
すると、ロシア産資源の供給が細り、世界的な生産活動に大きな影響が出
る。以下がロシアが握る資源の世界シェアだ

・天然ガス:17%
・原油:11%
・パラジウム:42%
・ニッケル:11%
・小麦:11%

これを見ると、もしロシアが欧米に対して報復の経済制裁を発動し、これ
らの資源を禁輸すると世界経済は大変な影響を受けることになる。

特にヨーロッパは、天然ガスの消費量の約30%がロシアに依存している。
ロシアのウクライナ侵攻が起こると、ヨーロッパの天然ガス価格は3倍に
なる可能性がある。事実、24日には前週末比で一時的に19%上昇した。日
本のロシア産ガスの輸入割合は10%程度だが、ロシアからの輸入が滞れば
中東産などの奪い合いになり、日本が買い負けるリスクがあるとも懸念さ
れている。

このような影響を警戒して、金融市場も大きく落ち込んだ。24日のヨー
ロッパ株は4%安と急落した。さらに翌25日には、日経平均株価が5カ月ぶ
りの安値を付け、米ニューヨークダウも一時800ドルを超えて下げた。ま
た、最近は株式相場との連動を強めている暗号通貨も大きく下落した。
ビットコインなどは半値にまで落ちた。
        
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◆バイデンが国費でコカインを無料配給

          Andy Chang

昨日8日の午後、Times Newsがバイデン大統領の命令でアメリカ厚生省が
国費でホームレスの麻薬常用
者に無料で配給していたと報道した。

このニュースは直ちにFoxnewsが取り上げ、翌日もFoxが幾つかの番組で討
論を行っているが、CNNや
3大テレビ、各新聞社などはまだ報道していない。

Times Newsによると、この麻薬の無料配給は去年3月に国会が通した1.9
兆ドルのコロナ救済補助金の内から3000万ドルを使って国家の厚生省
(HHS:Department of Health And Human Services)が「安全な麻薬吸引
道具と必需品」をホームレスの麻薬常用者たちに配給するという のだっ
た。コロナ救済補助と貧民への麻薬を無料配給とは何の関係もない。

HHSの報道官がWashington Free Beacon社に語った説明によると、クラッ
クコカインやメタアンフェタミンなどの麻薬を政府が配給したのはこれま
でなかったことである。政府 が国民の納めた税金を使って「クラックコ
カインを吸引するパイプと、必要なコカイン」セットをホー ムレスや低
収入の貧困階級の人たちを支援するための無料配給である。しかもこれは
政府の「人種差別 を無くし貧困国民を支援する」連邦政府のプログラム
の一つであると言う

また、政府は「安全なコカイン吸引パイプとコカイン」のセットの他にも
「Free Sex Kit」と称する「コンドームとC型肝炎防止薬」のセットも無
料で配給して居ると述べた。そ してこれらの措置は麻薬常用者で麻薬を
買う金がない低所得層の犯罪防止でもあると言う。

政府の国民の安全のためと称する説明によると、クラックコカインを吸入
すると唇に罅割れができるから、何人かがコカイン吸引パイプを共用する
とC型肝炎やエイズウイル ス、性病などが伝染する。だから彼らの生活の
安全保障のため「安全なパイプと麻薬」セットを配給するの だという。
また、セックスでも性病やエイズ、肝炎などが感染るため「Free Sex
Kit」をホームレスに配給すると言う

ニュースを聞いたLauren Boebert 国会議員は「私の人生で政府がこんな
愚劣な政策を実施するとは夢にも思わなかった。政府が麻薬を無料で配給
するのは前代未聞のことであ る。政府は麻薬を禁止すべき立場にある。
麻薬常用者に麻薬を提供するのでなく、彼らを施設に入れる、 麻薬中毒
から解放するなど方法は幾らでもある」と述べた。

Tom Cotton上院議員は「バイデンはいつも犯罪防止を強化すると言ってい
たのに、逆に人種公平のため麻薬セットやセックスセットを分け与えると
言いだした」と述べた。

清朝時代に多くのシナ人がアヘンを常用していたためアヘン戦争が起き、
やがて清朝は滅亡した。米国のバイデン大統領は国民の納めた税金を濫用
して麻薬を常用者にタダ で配給するという。麻薬の配給、分布は有料で
も無料でも重大犯罪である。それをバイデンが やろうとして居る。


   
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◆ロシア強襲艦が十一隻

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月10日(木曜日)弐
      通巻7214号
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ロシア強襲艦が十一隻、黒海のオデッサ沖へ
  ベラルーシには迷彩服の部隊集結,S400を配備
**************************

 ウクライナ西南、オデッサはすぐ南がルーマニア、挟まれた陸地内部が
モルドバ。現在のモルドバは旧ベッサラビア。露土戦争、ベッサラビア戦
闘を経て、旧ソ連に編入されたが、歴史的民族的にはルーマニアである。
 
 そのモルドバには「平和維持部隊」と称するロシア兵が1500名。オデッ
サ沖合に待機するロシア黒海艦隊の強襲艦は合計十一隻。それぞ れに戦
車十両。兵隊340名前後と見積もられ、合計でおよそ百十両の戦 車と3800
人のロシア兵が乗船している。

 キエフ(ウクライナの首都)に至近距離はベラルーシ。
数万規模のロシア軍が到着し、積雪90センチの節減でベラルーシ軍と2月
10日から「軍事訓練」に入る。
ベラルーシの空軍基地はフル稼働、兵員ならびに兵器が空輸された。戦
車、装甲車は陸続と鉄道輸送された。ベラルーシにはS400ミサイルが 配
備され、NATOのミサイル攻撃に構える。

 昨年九月のロシア、ベラルーシ合同軍事演習では、双方で二十万が参加
するという空前の規模で行われ、途中、プーチン大統領も視察にミンスク
へ飛んだ。
 ミンスクはKGB本部、共産党本部、そして独裁者ルカシェンコ大統領
の執務オフィス。周辺一帯に監視カメラ
 まさに一触即発の雰囲気である。
    
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆◇◆☆◇◆☆◇◆◇☆◆◇◆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
  ♪♪
ロシア軍のウクライナ侵攻は秒読みか?
─俄然、注目のウクライナ、ベラルーシ、そしてロシア
 NATOはバルト三国、ポーランド、ルーマニアへ増派
 オデッサとルーマニアに挟まれたモルドバ(旧ベッサラビア)は ダー
クホウス

 旧ソ連圏30ケ国。全てを廻りました。写真百葉以上、巻頭はカラーグ
ラビア
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 現在品切れですが、キンドルで御覧になれます。五年前の本ですので、
古本ショップでは十数冊が出展中
       
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 読者の声ど
くしゃのこえREADERS
                           OPINIONS
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1) 次回の未来ネット「宮崎正弘の生インタビュー」は16日
午後四時からです。
ゲスト福山隆・元陸将。テーマは「インテリジェンスとは何か」です。
下記で画面予約が出来ます。
https://www.youtube.com/watch?v=ETe5duPyL7g
  (未来ネット)
at 10:10 | Comment(0) | 番外編

2022年02月13日

◆【変見自在】掘墓鞭屍

高山 正之 

 日本の歴史学には日本史と支那史に西洋史しかない。その中間は語られ
ない。

 支那の王朝史は分厚く語られるが、長城の向こう側は往々無視される。
それは違うと岡田英弘は言った。

 支那を含めたあの辺の歴史はむしろ長城の向こうが原点でそこに興った
民族が西に東に勢力を張って文化を生んだ

 彼らはたまに漢民族の地・中原に入り、例えば殷王朝を建て、青銅器文
化をもたらした。

 支那は文化的には辺境の地だった。

 殷の次に西戎がきて周を建てた。このとき支那人がちらり歴史に登場す
る。司馬遷の「史記」が伝える呉王夫差や越王勾践だ。

 呉の軍師、伍子胥の話も出てくる。彼は楚の平王に父を殺された。その
恨みを晴らすべく呉の軍勢を使って楚を攻め滅ぼす。

 しかし平王はすでに身罷っていた。彼は王の墓を暴き、屍を引き出して
「鞭打つこと300回」とある。

 「史記」にはそういう非常識と奸計と誣告と残忍さが山とある。支那人
の生き様がよく出ている。

 そんな連中の争いだから結果はまた外来の東夷の秦に持っていかれる。

 それでも無頼漢、劉邦が秦のあと、支那人として初の王朝を建てた。

 ずっと外来王朝の奴隷だった支那人は喜び、王朝の名「漢」を自分たち
の民族名とした。

 彼らはそこで異民族はさて置いて漢民族を飾り立てた正史を書いた。越
王勾践と美の西施を書き、劉邦を称える。

 司馬遷の「史記」と班固の「漢書」がそれだ。

 ただ永遠のはずの漢王朝はすぐ倒れ、またぞろ外来王朝が続く。

 再び漢民族王朝が立つのは1100年後の明まで待たねばならなかった。

 自分の国の主にもなれないどころか奴隷にされる。

 悔しさをどう紛らわすか。そこは姑息の民だ。

 ホントは何の文化もない、辺境の地だけど、ここを文化の中心地、世界
の中心地と思い込もう。

 その上で「夷狄は力こそあっても文化を持たない人間以下の存在」で、
「漢民族は優れた人間で本当の文明を持つとする中華思想を生み出した」
(岡田英弘『皇帝たちの中国』)。

 岡田はそれを「自尊心を傷つけられた漢民族の病的な心理から出た悔し
紛れの言い訳」(同)と言う。

 そして今、漢民族としては明に次ぐ三度目の共産党王朝を樹立している。

 習近平は「偉大な中華民族」という「言い訳」を繰り返すが、その中華
民族が昔の「嘘つき漢民族」と変わらないことを周恩来が身をもって示し
ている。

 彼は毛沢東を30年支えながら、膀胱がんの治療も許されず憤死した。

 遺言は一言「散骨しろ」だった。

 墓を作れば、現代の伍子胥が必ず出てくる。掘墓鞭屍の屈辱だけは御免
蒙りたい。ケ小平も同じ。遺骨は海に撒かれた。

 二人は今の支那人の虚言癖から誣告好きから残酷さまで、漢民族と名
乗ったころから何の進歩もないことを確信していた。

 外来民族の文化を「わが民族のもの」に改竄して恥じない習近平も「変
わらぬ漢民族」を証明する。驚くのはそんな支那人に迎合する日本人が多
いことだ。

 例えば偽りの歴史の創始者、司馬遷を崇めて「彼には遠く及ばない」と
いう意味の名を名乗る者もいた。

 ニトリの会長は「日本人の祖先は支那人」で「支那人の血を引くから知
恵が高い」(テーミス2月号)と言う。「日本は支那なしでは生きていけ
ない」とも。

 遺伝子はその説を嘘と証明している。支那人はいない方がむしろいい。

 ウイグルのジェノサイドで名指し批判を避けた岸田文雄は「苦しい時に
手を差し伸べてくれた」と東京タワーを赤く照らして春節の祝辞を送った。

 支那は偽りの歴史を振り回して日本にたかり、日系企業の焼き討ちも
やった。

 国民の89%は彼らの意図を知り、嫌っている。

 石原慎太郎も「支那で儲けようと思うな」と遺言したじゃないか。


〈新潮社編集部より〉
高山正之氏の本紙連載が、文庫になりました。

『変見自在 習近平は日本語で脅す』(定価605円)絶賛発売中。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文 採録



            
━━━━━━━━━


◆「不条理」を正す

M田 實

世の中の「不条理」を正すには決して諦めてはいけない。時のしからしむ
るものも厳然として在る。台湾の歴史を見てもそれが言える。勿論李登輝
元総統の必死の努力もあったでしょうが。最初から彼が「国民党(大陸勢
力)にゃ勝てない」と思っていたら、今の台湾もないということ。現象世
界を変えるには「時間」 という要素も必要である。

蒋介石勢力が一時、1948年6月には国民党軍用機を石垣飛行場に強行着陸
させた。それも米軍が阻止して事なきを得たという。彼らが居座って北上
していたら、今頃は沖縄も国民党が支配していたかもしれないという(恵
隆之介氏の話)。

中国共産党の危機も、今の今、現実の姿として事実である。しかしトラン
プ大統領登場や武漢ウイルス問題、ウイグル・ジェノサイド問題の露呈が
「切っ掛け」となって、当に「中華の夢」実現にも翳りが見えてきた。こ
れも大きな意味で「不条理による瓦解」の始まりであろう。然し、これと
ても「抵抗の手」を緩めたらまた元の木阿弥となる

習近平氏の野望実現も、所詮は米国を中心に欧米、日本などの「浅はかな
油断」と「浅はかで且つ巨大な経済金融技術支援」があったればこそのこ
と。支援側が目覚めて、その支援の元が断たれれば、所詮は上げ底繁栄の
モンスター中国、崖は一挙に崩れて行かざるを得ない。崩れる時は当に
「Sudden death」ということだろう。世界はいま、そのことに注視が集
まってきた。

日本国憲法改正にせよ、斯ういう観点から、根本を見据え「時の経過」を
熟慮してかかる必要があるだろう。

橋下徹氏が石原慎太郎氏に「日本国憲法を否定したら明治憲法が復活しま
すよ、それでもいいのですか?」と言われたそうだが(本人談/得意気
に)、そんな安直かつ幼稚な見解で憲法の不条理を正すことができる筈が
ない。そこに「手続きの知恵」が伴うことは自明の理である。

いま『吉田茂という病』・・日本が世界に帰ってくるか・・(続編あり/
自由社)をこういう観点からじっくり読んでいるが、これとても見事な対
談で、戦後に於ける「不条理な歩み」の解明に迫る迫力を感じている。

「不条理」を正すためには、絶対に諦めてはいけない。

尖閣・沖縄問題にせよ、恵氏や同志ら草の根の絶え間ない意志貫徹の行動
努力も伝わってきている。拉致問題も然り、教科書是正問題も然り、台湾
問題も喫緊の問題(イコール日本の問題)。

一番の問題は、未だ眠り続ける政治・行政の怠慢と危機意識なき不作為の
ことだが、冬季オリンピック終了後、ウクライナ問題も含めて、一挙に今
迄以上に喧噪な世界情勢が増幅、展開されるかもしれない。

繰り返すが、油断もできない。

同時に「不条理の瓦解」という目に見えない動きも直覚しながら・・・。
その直覚とは徹底して最後は必ず「条理が勝つ」という我々の「信」、そ
れも「絶対信」である(光が当たれば闇も消えるが如く)。

その「信」とは、現象世界に於いて「行動を伴うもの」でなければならない。

浜田(三多摩)



   
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◆タリバンが支配するアフガニスタンで

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月10日(木曜日)
      通巻7213号
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜タリバンが支配するアフガニスタンで戦略的沈黙を維持するア ルカィーダ
ETIM(東トルキスタンイスラム運動)は、数百が国境付近 に残存し
ている
**********************************

 国連報告はアフガニスタンでTTP(パキスタン・タリバン)が最大5,000
人、アルカィーダ、IS─Kのほか、ETIMの活動家が各派と連絡を
取っているとする報告書を提出した。

TTPはパキスタン南西部のバロチスタンでさかんにテロ活動を展開して
いる。パキスタン政府と中国を敵視している。
タリバンが支配するアフガニスタンは「テロ集団にとって安全な避難所で
ある」とも国連は指摘している。

とくに注目している集団はIS−K(イスラム国ホラソン派)で、タリバ
ンへもテロを行う。IS−Kは「スマートな攻撃を仕掛ける継続能力を持
ち、国境を越えて活動する可能性がある」と警告している。

TTPには3,000人から5,500人の戦闘員があり、リーダーはノール・ワリ・
メフスド。
アルカィーダとISは、主にアフガニスタン、バングラデシュ、インド、
ミャンマー、パキスタンからの戦闘員を数百程度養っている模様だ。

 中国が敵視しているのはETIMである。
 米国が昨秋11月に「テロリストリスト」から削除したのが、この「東
トルキスタン・イスラム運動(ETIM)」だ。別の集団「トルキスタン・イス
ラム党(TIP)」も中国に於けるテロを計画している。ただしETIMの主
力はシリアに潜伏しているとされ、およそ1,000人から3,000人の兵士がい
ると国連報告は言う。この両派は「頻繁にワハン回廊を訪れ、ジハードの
ために新疆への帰還を求めた」という。

この両派はアルカイダ、TTPと協力して「パキスタン、タジキスタンなど
における中国の利益に対する攻撃を計画する」と報告書は警告している。
戦闘員は従来の拠点バダフシャンからバグラン、タカール、その他の州に
移され、200〜700人の兵士がアフガニスタン国内に潜伏しているという。

アルカイダはアフガニスタンで鳴りを潜め、「戦略的沈黙」を維持している。
パキスタンや中国でなく、かれらは海外で911に匹敵するような派手な
テロを計画している。 


 ▼中国人へのテロ? アフガニスタンに中国人は居ない

 これらの動きに関してアフガニスタンのテロリスト動向に詳しいアント
ニオ・ギウゥトージ博士(キングス大学客員教授)は次のように分析して
いる(ジェイムズタウン財団発行『テロリズム・モニター』、通巻17
号)。アントニアには『戦場のタリバン』『IS─K』 など十数冊の専
門書を世に問うている。

 曰く。
「IS─Kはタリバンと米国共通の敵だが、お互いが共同しての作戦は考
えにくい。またタリバン政府は中・露をパートナーとは見ておらず、とく
に中国は経済的にいかに役に立つ貢献をするかを見計らっているだけ。ロ
シアへの懐疑心は根強い」。

 「アフガニスタンには現在、中国人は居ない。ISは資金難に陥ってい
るらしくイランへの潜入を試みている。また中東各地にいるテロリスト過
激派が、いまのアフガニスタンへ潜入するルートが限定されており、この
ため過激派各派は急速に連帯感を強くして兵站確保を維持している」。

「ETIMはIS─Kと緊密な連絡をとっていたこともあるが、少人数で
奥地に逼塞を余儀なくされているようだ。
 パキスタンはパンジシール渓谷にいる反タリバンの北部同盟など、カ
ブール政府にまつろわぬ部隊を背後から支援しているらしく、このためタ
リバンはパンジシール攻撃を控えている」

 武装ゲリラの派閥闘争も魑魅魍魎の暗躍ぶり。
      
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜書評 しょひょ
う BOOKREVIEW 書評  BOOKREVIEW 
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 國際派三兄弟が、経済の奥に潜む闇を照射した
  この世の中には「カラクリ」があり、世界経済の不思議が解ける

  ♪
足立誠也、足立誠之、足立誠郎『価値論なき「ロゴス経済学」の限界』
(三省堂・創英社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 基本的な設問がある。
 なぜ銀行業が衰退したのか? フィンテックに乗り遅れたから? い
や、デジタル通貨への対応に手間取ったから? これらの答えはみな間違い。
 なぜ中国は経済大国になれたか? 輸出ビジネスで世界の工場となった
から? 人件費が安く、全体主義だから集中できたからか。いずれも誤答
です。
 この世にはカラクリ、とりわけ通貨の信用性への誤信という詐欺めいた
仕掛けがあって、その謎がわかれば、新資本主義なるものの正体も解き明
かせる。
 著者は三兄弟。いずれも慶応大学に学び、ひとりは石油ビジネスで世界
を駆けめぐり、ひとりは銀行マンとしてNY、北京、ジャカルタなどで経
済実態を眺めてきた。もうひとりは商社マンとして世界を股にかけて飛び
回った。
 この三人の國際通が定年後、毎日曜に定期的に集まって、思う存分に討
議し、結論を出した。それが本書に凝結された、ブレーンストーミングの
結晶である。読んでみると表現は難しい箇所もあるが、世界経済の謎が展
望台に立ったように見透けるのだから不思議である。
 本書の要諦は以下の通りだろう。
 「旧来の経済学はその前提を『価値と貨幣通貨を同一視すること』で成
立してきた(中略)。ニクソンショックでドル兌換が廃止される頃から、
その弊害が『肥大化』し、限界に陥った」。 
 すなわち「『貨幣通貨が価値を生むという価値創造機能貨幣説』の「価
値」という概念を『天然価値』とすべきものを「人工価値」に「すり替え
る(同一視する)」ことから成り立っている」のである。(236p)
 フェイスブック(その後『メタ』と改称)はデジタル通貨「リベラ」の
発行準備を整えていたが、欧米諸国の中央銀行に反対されて、ついに頓
挫、1月31日に正式に撤退を発表した。GAFAMのなかで、メタだけ
が株価を下げた。
デジタル通貨に対して主要各国の中央銀行が主権侵害を危惧したのも、中
国が『世界の覇権を握るためにこの電子通貨体制をいちはやく構築しよう
とするだろうという警戒感・恐怖心』があったからだ。
 「たとえばアメリカ国家にとっては、中国との基軸通貨の覇権争いのみ
ならず、FB(フェイスブック)などのIT巨大企業や、ウォールスト
リートやロスチャイルド系の國際金融資本という民営銀行系とも覇権を争
わねばならないという四つ巴の戦になる」(中略)「国際経済環境に地殻
的変動をひきおこすことになる」
 なぜか。
 「アメリカの財政赤字も、融資という民間銀行の巨大な利権も消えてし
まう」からだ。
したがって「国家が(通貨覇権競争で)優勢になるとすれば、この流れに
並行して,MMT的経済構造を各国が採用するベクトルが強まる(中
略)。MMTの構造自体が第一義的には国家単位で完結される構造になっ
ていて平仄があうからです」(183−185p)
 中国が強大になれたのは、ドルに手品師の如く便乗して肥ったからである。
 「人民元を國際基軸通貨たるドルの『擬似ドル化(=同じにする。同一
視させる)』させ、あたかもドルが中国の国内通貨であるように装うこと
で、ドルの有する価値を最大限利用してきました。この『擬似ドル=人民
元』は潤沢に中国国内に行き渡り、天然価値を経由して人工価値を生み出
した。つまり、中国共産党の裁量で実施できる人民元の増刷は、ドルの増
刷を米国の許可無しで中国が実施しているようなもの」だからである。
 人の土俵に上がり込んで餌を盗み取り、自分だけが肥る。それを相手が
気がつかない。まさにシナ人の伝統、その「智嚢」ぶり!
 カッコウは他人の巣に子供を産み、育てさせるという『特技』がある。
カッコウの卵は仮親の卵より早くかえるので、カッコウのヒナは仮親の卵
を落とし、育ての親が運んでくる餌を独り占めして成長する(中略)。ヒ
ナが成長すると仮親より大きくなり、自分の姿とは違うのに仮親は献身的
に餌を与え続ける」(196−197p)。
 嗚呼、まさに日本の六兆円もの経済援助で中国はまるまる太り軍事大国
となって日本を脅かしている。(カッコウは南方系の鳥で、日本の郭公は
ホトトギス。まったく違う)。
 この手品を実現できたのは擬似ドルであり、アメリカがようやく気がつ
いたのはトランプ前政権の時だった。
 いやはや、カラクリが分かると、世界の奧底で蠢く国々や団体や個人の
野心が見えてきた。
            
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  読者の声  どくしゃのこえ   READERS‘ OPINIONS
    
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  ♪
(読者の声1)御新刊、室谷克実氏との共著『なぜ韓国人は国を捨てるの
か』(ビジネス社)を拝読しました。
御指摘にように朴正煕時代の韓国の指導者は日本語も流暢でしたし、日本
人の心の機微も分かっていたものでした。現在の世代の韓国人はひどい反
日教育で育っているため、いまや非論理的で、呆れるほどの醜態を晒して
おり、御書の立場のように冷ややかに観察するばかりです。
   (KK生、世田谷)

  ♪
(読者の声2)中国の超音速弾道ミサイル専門家が米国に亡命したとの報
道があります。詳しく知りたいのですが、米国情報筋のニュースなどはあ
りませんか。
   (SF生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)こうした高級軍人が機密をもって西側への亡命は
徹底的に秘密裏に処理されますので、たとえば令計画の弟の米国亡命、北
朝鮮の後継候補の亡命など、いまだに謎のままです。
 こんかいの場合は、英国MI6とCIAが共同した作戦のようです。

  ♪
(読者の声3)2月4日の北京五輪前に日本でも中国大使館へ抗議デモ、
銀座へのデモもあって、北京五輪ボイコットの声が響きました。NHK
が、この抗議行動を報道しましたし、親中派の日経新聞でも写真入りでした。
 世界各地で同様な催しがあったこと、下記の新聞で知りました。
https://boxun.com/archives/99490(TT生、大田区)

  ♪
(読者の声4)BBCによると、ネパール政府はこのほど、中国が国境を越
えて侵入しているとする報告書をまとめたという。
https://www.bbc.com/japanese/60299196
 1969年のダマンスキー島での中ソ衝突(珍宝島事件)も実際には何年にも
及ぶ小競り合いが続いていた。RUSSIA BEYOND というサイトによれば、ダ
マンスキー島での戦闘には、2500人以上の中国兵が加わり、これを約300
人の国境警備隊が迎え撃った。ソ連側の勝利は122mm自走多連装ロケット
「BM-21 グラート」により確保された。
「18両の戦闘車両が斉射し、重量100キロのロケット弾7(RS)が720発、
数分で目標に到達した! しかし硝煙が消えたとき、島には1発の砲弾も
飛来していないことを皆が確認した。720発の RSはすべて5〜7 km飛ん
で、中国領の奥深くまで達し、司令部、後方支援、病院など、そのときそ
こにあったもの全部をひっくるめて、村を破壊した。中国側は、我が軍か
らこれほどのお返しを予期していなかった。それが彼らの沈黙の理由だ!」
https://jp.rbth.com/history/84224-roshia-to-chuugoku-itsu-donna-riyuu-sensou-wo-shita

 中国側の資料ではこのとき鹵獲したT-62戦車が展示されているという。
上記ページには1929年の衝突で中華民国軍から奪った督戦隊の旗を掲げる
ロシア兵の写真もある。
 戦前の歴史をみるとバンコクの華僑は日本軍に表向き従いながら国民党
に献金していた。ロシア革命をタイに置き換えると、1932年にタイの立憲
革命のあとに華僑が王政廃止でクーデターを起こしたようなものかもしれ
ない。タクシン派が危険視され排除されたのは理由がある。
 北京のオリンピックではメシが不味い、判定がひどすぎるとネットが騒
然。コロナで隔離された人の食事を見れば、不味メシで有名な中国東方航
空よりひどい(笑)とのコメント。
今回はじめて導入された男女混合ジャンプでは不可解なスーツチェックで
2位から5位まで4カ国5人の選手が失格とされ、6位のロシアが銀メダル。
 接待ゴルフじゃあるまいし、主要国で唯一参加してくれたプーチン大統
領に対する見返りとはいえやり過ぎ。開会式では聖火台もしょぼくてトー
チを刺すだけだったとか。
いまの習近平の立場なら大きな聖火台では爆発物を仕掛けられかねないと
妙に納得。
 ウクライナ情勢では英空軍のC-17輸送機は今日もウクライナまで飛んで
いた(ドイツ上空経由)。英軍のRC-135偵察機はウクライナ・ベラルーシ・
リトアニアの国境に張り付くように飛び、米軍のRC-135はキエフ上空から
東ウクライナまで偵察飛行中。EUの腰がひけているから戦争はないと思い
たいが、ネット上での、ロシア兵の一人が腹を下し、草むらで用を足して
いるうちにドンパチが始まるという未来予測には笑ってしまった。(PB
生、千葉)

  ♪
(読者の声5)2月4日に放映された櫻チャンネルの[FRONT ジャ
パン]は葛城奈海さんが「石原慎太郎の憲法改正の遺志を継ごう」と宮崎
さんが「さようならGAFAM、こんにちはメタバース」で、ともに大変
有益な内容でした。
https://www.youtube.com/watch?v=h6Xs0p0hh2M
 地方にいると現実にいま何が起きており、次にどこへ向かおうとしてい
るのか、新聞では分からないことばかりですので、とくに42分から1時間
3分までの宮崎さんに未来産業の見通しに関して、パネルを十数枚駆使さ
れてヴィジュアルでもあり、理解しやすいと思いました。
ところで石原さんの箇所で、突然宮崎さんと石原さんの写真が出てきた
(16分目あたり)これは吃驚でした。石原元都知事の冥福を祈りたいと思
います(DH生、長岡京市)

2022年02月12日

◆今、米国の足らざる点を日本が補え

櫻井よしこ


日本ルネッサンス 第985回

1月19日、就任1年を記念してバイデン米大統領が記者会見を行った。1時
間51分、79歳の老大統領は立ったまま、語り続けた。

米中対立の構図が明らかないま、世界の命運は事実上バイデン氏の肩にか
かっている。とりわけ日本は憲法の制約もあり唯一の同盟国に大きく依存
している。バイデン氏の世界戦略こそ、日本の最大の関心事だ。

演説で大統領が語ったことは2点だった。武漢ウイルス(バイデン氏は
COVID-19としか呼ばないが)と、インフレである。

前者については、就任時にワクチン接種済みの国民は200万人だったが1年
後は2億1000万人に増えたと実績を誇った。3度目のワクチン接種の加速、
PCR検査、マスク、飲み薬の普及などについて実績を大いに誇った。後
者に関してはインフレ抑制策として三つの具体策を詳述した。他方、中
国、ロシア、北朝鮮などには言及がなかった。米国は元々内向きの大国だ
が、外交、安全保障について冒頭のスピーチでは一言も触れないのだ。但
し、記者達の質問でやむなく語りはした。

バイデン氏は冗長だ。四方八方に話が広がり、主旨不明瞭だ。会見では政
権批判の質問が続いた。

〈インフレは加速、議会は停滞、大統領推進の投票権保護法案の失敗は明
らかで、コロナウイルスの死者は日々1500人、米社会の分断は埋まらな
い。大統領は米国民に能力以上を約束したのではないか〉

このように大統領及び民主党政権全体の能力を疑う質問が続いたのに対
し、バイデン氏は果敢に答えた。

「私は、皆の期待以上によくやっている。ウイルスによる死者の数は、少
し前はその3倍だった。状況はよくなっているんだ」「過去の大統領の誰
よりも自分はよくやっている」と繰り返した。世界が落胆したアフガニス
タン撤退の拙劣さについても「弁解はしない」と、強い自信を見せた。

失礼な質問が飛び出す

米国民のコロナによる犠牲者が100万人に近づきつつある中、昨年11月、
習近平中国国家主席との3時間半にわたるオンラインの首脳会談で、な
ぜ、武漢ウイルスについて追及しなかったのか、子息が中国の銀行が関わ
る投資案件に関係しているためか、との問いへの答えが振るっている。

「その問題は提起した。私は彼(習近平)と長い時間を過ごした」

―ではなぜ、その件は会談後の発表に含まれていなかったのか。

「側近達は会談全体を通してずっと私の側にいたわけじゃないんだ」

バイデン氏は、米中首脳会談の一定の時間、側近が席を外して一人で習近
平氏と語り合っていたと言っていることになる。そんなこと、あるわけが
ない。

ロシアによるウクライナ侵攻の危険性については、バイデン氏の主張は、
控え目に言っても不明瞭だ。「小規模侵略なら、我々は何をすべきか、す
べきでないか争うことになる」「国境に展開した軍隊を動かせば、米国と
同盟国はロシア経済に多大な犠牲を払わせる」「ウクライナ侵攻はロシア
側に多大な犠牲を生む。彼らは時間をかけて勝利する(prevail)だろう
が、その結果は重く、生々しいはずだ」とも語っている。

凄まじい犠牲は伴うが、ロシアは勝利するだろうなどと、米国大統領が
言ってよいのか。ロイター通信が、プーチンに小規模侵略を許すつもりか
と質したのも当然だ。バイデン氏の回答は次のように迷走気味だ。

「大国はハッタリで脅すことはできない」「プーチンの目的はNATOの
弱体化だ」「万が一のときはロシアにドルとの交換停止措置を取るが、ロ
シア、米国、EUにとってその衝撃は大きい」「ロシア軍がウクライナに
侵攻すれば状況は一変する」「しかし、彼(プーチン)が何をするかによ
る。我々が何をどこまでするかはNATO全体がまとまりきれるかにもよ
る」と答えた。

文章が文章になっておらず、言い間違いも少なくない。何度も言い直すた
めに、最終的に何を言っているのか、明確でない。こうした状態は一体何
を示すのか。

「ニュースマックス」が「ポリティコ/モーニングコンサルト」の世論調
査を引用して尋ねた。「ジョー・バイデンは精神的に健全(mentally
fit)か」との問いに、49%が「否」と答え、民主党員の過半数も否定的
に答えたが、何故このような疑問が生じると思うか、と。

右の問いに大統領は「わからない」と答えたが、会見のあとの方で「私は
世論調査は信じない」と言い切った。こんな失礼な質問が飛び出すほど、
バイデン氏の評価は落ちているということだろう。

砂上の楼閣

日本はどのように対処するかである。バイデン氏の欠点は忘れて、米国と
力を合わせることが最も重要だとまず確認しなければならない。バイデン
氏本人の能力ではなく、米国の能力と意思に注目することだ。相対的に力
を落としても米国は依然として世界の超大国で、わが国の唯一の同盟国
だ。米国の足らざるところを日本が最大限の努力で最速で補い、中露に対
する抑止力を築くことがわが国の国益だ。

中国の脅威は深刻だが、彼らの力が長く続くはずのないことも認識してお
きたい。中国の勢いはまず内側から殺がれていくはずだ。人口減である。
中国の合計特殊出生率は1.3、わが国の1.34より低い。米国は1.7、欧州の
平均は1.5だ。ついでに言えば韓国は0.84である。

統計によると、2030年までに中国の生産年齢人口(15歳から60歳)は7000
万人も減る。他方、高齢者は1億人も増える。中国は人口が大きいため
に、一度は米国のGDPを抜いて世界一の経済大国になる。その時期は当
初33年と見られた。中国経済が好調でこれが28年に繰り上げられたのだ
が、今再び33年に見直された。米国は中国に一旦抜かれても、今世紀中に
再び中国を抜き返して世界最大の経済大国に戻る。

中国共産党は社会保障制度も医療保険制度も整えていないために、超高齢
化社会で国民の不満は募り、国家運営が安定する保証はない。2億台の監
視カメラで国民を雁字搦(がんじがら)めにしても、それが平和的、安定的
な統治を可能にするわけではない。

ウイグル人、チベット人、モンゴル人に対する弾圧と虐殺の統治はおよそ
全ての心ある人々、民族、国々に忌み嫌われている。中国には真の友人な
どいない。軍事力に特化した強さを有していても、人間を幸せにしないの
であるから全て砂上の楼閣のようなものだ。

中国がいずれ力を落としていくのは避けられない。そのときまでたとえば
あと10年、私たちはこの一番大変な時期を米国や欧州、インド、豪州、ア
ジア諸国と共に頑張ればよいのだ。日本が強くなることだ。

            
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◆雀庵の「開戦前夜/19アジア版NATOの創設を急げ」

“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/429(2022/2/10/木】父が食料品店を開業、次い
で株式投資も始めた関係で、小生も小5あたりから「日経」を読みだし
た。近所の寿司屋の親父(第2の父、文藝春秋を読んでいたインテリ)の
ところでは「週刊新潮」も読んだ。もっとも当初は日経は「私の履歴
書」、新潮は「黒い報告書」くらいしか興味はなかったが・・・横浜市立
大学商学部に進学したのは日経の影響が大きかった。

<森泰吉郎(もり たいきちろう、1904/明治37年3月1日 - 1993/平成5
年1月30日)は、日本の実業家、経営史学者。森ビルおよび森トラスト・
ホールディングスの創業者。学者として横浜市立大学で商学部長・教授な
どを務めた。

1946年に横浜市立経済専門学校(横浜市立大学の前身)教授となる。
1954/昭和29年からは同大の商学部長となった。

横浜市大では大学に通うのは週に2、3日程度で、残りの時間は土地の整
理やビル建設に取り組み、1955年(昭和30年)に森不動産を、翌1956年に
は泰成(現・森トラスト・ホールディングス)を設立して第1森ビルが竣
工した。

積極的に事業展開を進め、1970年頃には高度経済成長や都市集中のトレ
ンドをうまく捉えて、小規模な会社を大企業に成長させることに成功し
た>(WIKI)

森泰吉郎、森ビル・・・ニュービジネスが大好きな日経は称賛しまくっ
て、小生も随分、その影響を受け、横浜市大商学部に進んだわけだ。初め
の一歩の「簿記」で挫折してしまったが・・・

<「黒い報告書」は 1960(昭和35)年11月に連載が開始。男と女の愛
憎や欲をめぐって起きた現実の事件を読み物化した。「週刊新潮」の名物
連載である>(amazon)


「週刊新潮」とは縁があり、部下が新潮編集部員の親戚で、一度だけだが
取材を受けた。目黒のバーのチーママは新潮の表紙を描いていた谷内六郎
の随分年下の妹で、男と女の“大人の愛”を教導してくれた。のめり込んで
いたら「黒い報告書」のネタになっていたろう。

まあ「人生を知る、社会を知る」という点では日経、新潮ともに勉強に
なったが、簿記とか経済をそこそこ学んでいれば人生は随分変わっていた
かもしれない・・・多分、カネと女、蓄財畜妾美酒美食を追いかけるとい
う“つまらない”方に傾斜ていたかもしれない。つまるか、つまらないかは
人それぞれだろうが、小生は「欲少なく足るを知る、足るを知りて分に安
んずる」、知足安分の生き方を選んで良かったと思う(アンタは世間知ら
ずのお坊ちゃま!と罵倒されたが)。

ひたすら「もっともっと」とカネ儲けに夢中になると「兜町の風雲児」
と持てはやされた人のような、あまりいい死に方をしないのではない
か・・・彼は2020年2月20日、月4万8000円のアパートで焼死(自死?)、
それから2年になろうとしている。

小生は経済音痴なのに一時期「旅行産業アナリスト」なんていう肩書を
使っていた。決算報告書を見ても「経常損益」「経常外損益」「繰越損
益」くらいしか知らなかったが、それで事足りた。リクルートから依頼さ
れて学生相手に「旅行産業の今」とかのテーマで講演したこともあった。
随分アバウトなことをしたものだが、若いから勢いがあったのだろう。

今は中共バッシングのために「七十の手習い」で経済学を勉強し始めた
が、水野和夫著「閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済」は難しくて歯が立
たなかった。経済学の素養のあるインテリ向けなのだろう。一方、野村総
合研究所(NRI)のサイトにあった「木内登英の Global Economy &
Policy Insight」はそこそこ理解できた。野村證券の顧客の多くは普通の
人だから「分かりやすく」書いているわけだ。

<木内 登英(きうち たかひで、1963年11月29日 - )は、日本のエコ
ノミスト。元日本銀行政策委員会審議委員。元野村證券金融経済研究所経
済調査部長>WIKI)。NRIには「証券会社エコノミスト、政策当局者の経
験を踏まえ、内外の経済・金融情勢分析、金融・財政政策評価、マーケッ
ト分析など、幅広いテーマで木内登英が解説します」とある。氏の論稿
「習近平体制下で顕著となった『国進民退』」2021/4/16から。( )内
は修一。

<中国当局は中国電子商取引大手のアリババ・グループに対して独占禁
止法違反で巨額の罰金を科すとともに、その傘下で金融プラットフォー
マー(GAFAなどネット上で大規模なサービス提供する企業)のアント・グ
ループに対して、当局の監視下に置く再編案を固めた。

プラットフォーマーに対する規制強化は、2020年末から急速に進み始め
たが、その底流には、習近平が長らく進めてきた、民営企業に対して国有
企業の影響力を高め経済活動に対する国家の統制を強化する「国進民退」
の動きがある。

国有企業の効率性の低さが長らく問題視されてきた中国では、1990年代
には、国有企業の民営化などの改革が政府によって進められてきた。しか
し、習近平体制となってからはその改革の勢いも落ち、逆に国有企業の強
化が図られている。「政府による経済の統制強化」の傾向が強まっている
のである。

習近平は(民間ではなく)「共産党の指導体制」こそが中国の「奇跡の
高成長」をもたらした原動力として、その維持、強化を志向している。さ
らに、米国との間で生じた激しい貿易摩擦によって、中国のハイテク製品
の製造に必要な半導体などの部品の海外からの供給が制約を受ける中、半
導体の内製化を一気に進めるなど、海外に依存するサプライチェーン(供
給連鎖、供給網)を見直して、できるだけ自国内で完結できるように、
「自力更生」を進める必要に迫られたのである。

こうした習近平自身の経済思想と外的要因の2つが重なり、政府・党の
影響力が直接的に及ぶ「国有企業を重視」する傾向が強まっていったので
ある。その反面、民営化などの国有企業改革は進みにくくなった。こうし
た傾向は「国進民退」と呼ばれている>

トウ小平の「改革開放」にブレーキをかけ、王政復古のように毛沢東式
の国有企業優先、共産党員だけが旨い汁を吸う、非効率で、孤立的な経済
へ戻そうというのが習近平の「中国の夢」なのだろう。中共版“アンシャ
ンレジーム=党員の、党員による、党員のための国家”再興だ。

確かに共産主義独裁体制は、トップの指示ですべてが素早く動くから効
率が良い。その半面、トップダウンの計画経済では「市場の今」に即応で
きないために無駄、無理、無謀が多くなり、人民のニーズについぞ応えら
れずにソ連は崩壊した。

共産主義経済は「勘定合って銭足らず」になりやすい。小麦1000トンを
モスクワに送れ、と中央が地方に命令する→ 不作や猫ババで800トンしか
集まらない→ 機関車が来る駅の倉庫は500トンしか収納できないから300ト
ンは野ざらしになる→ 機関車は待てど暮らせど来ない(修理するための部
品が届かないため)→ 雨が降って300トンは腐る→ どうにか送れたのは500
トンだが、書類上は1000トンにしてある。そうしておかなければ関係者す
べてが反逆罪で収容所送りになるからだ。

この話は殺人鬼スターリンに殺された殺人鬼トロツキーの論稿が元ネタ
だが、スターリンは2000万〜3000万人を、毛沢東は4000万人を餓死させ、
北の金3代は1000万人を餓死させているだろう。人民が餓死しても気候の
せいにするから独裁者は平気、反省なんてしないのが共産主義者の原点で
ある。カンカラ菅、鳩ポッポ、江の傭兵=河野洋平、村山・・・他国のこ
とを嗤えやしないが「国民は民度に合う為政者しか持てない」のは真理だ
ろう。

1945年からの戦後にユーゴスラビアのチトー大統領は共産圏ではいち早
くソ連式経済から脱退して(ソ連からすればユーゴを追放)「自主管理社
会主義」という「ボトムアップ」体制にし、多民族国家をまとめ、そこそ
こ上手くやって民生は安定していた。しかし、カリスマ的なチトー亡き後
はタガが外れて各民族は疑心暗鬼、昨日までの隣人を恐れ、やがて憎悪す
るようになり内乱勃発。1990年代以降はスロベニア、クロアチア、ボスニ
ア・ヘルツェゴヴィネ、セルビア、モンテネグロ、マケドニアに分裂して
しまった。

習近平・中共は「社会主義独裁&市場経済」みたいな“いいとこどり”を
狙っているようだが、上手く行くかどうかはすこぶる怪しい。「中国版
『新しい資本主義』か――共産党の巧みな投資で蔚来汽車が復活」
Bloomberg 2022/2/7から。

<新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まった2020
年前半、中国の電気自動車(EV)メーカー、蔚来汽車(NIO)は破綻の瀬
戸際にあり、米テスラのライバルになると期待を寄せていたベンチャー
キャピタルや外国人投資家からも見放されていた。この時、米ナスダック
上場のNIOに手を差し伸べたのは中国共産党だ。

安徽省の省都、合肥市はNIO中核事業の株式17%を50億元(約910億円)
で取得。同社は幹部を上海から合肥に移し、上海から500km近く内陸に
入った合肥で増産を始めた。中央政府と安徽省も出資に参加した。民間企
業への規制と関与を強める習近平政権の特徴的な動きにも見えるかもしれ
ない。だがそう単純な話ではない。

NIOは21年の早い時期に初めて黒字に転換し、同年末までに9万台余りを
売った。合肥市は出資を通じて経営権を握ろうとするのではなく、株式取
得から1年以内に持ち株の大半を売却。ロンドンやニューヨークの民間投
資家のように、NIOの株価急騰に合わせ保有株を手放し、最大で5.5倍のリ
ターンを確保した。

合肥市トップの虞愛華・党委員会書記は昨年6月のテレビ放送されたイ
ベントで、「NIOへの投資でわれわれは遠慮なく稼いだ」と述べた。同社
創業者の李斌氏は「政府のために稼ぐことに戸惑いはない。人民のために
稼いでいる」と語った。

中国の資本主義はここ数年で一段と変化しており、地方政府が民間企業
の少数株主となる事例が増えている。合肥市はいわばパイオニアだ。1950
年代から科学研究の中心地だった合肥市は、巧みな投資により人口約500
万人の活気ある大都市に変貌。経済成長という観点からすれば中国メディ
アが「合肥モデル」と呼ぶ手法が機能しているようで、2020年までの10年
間、合肥の域内総生産(GDP)は目覚ましい伸びを記録した。

米シカゴ大学と中国の清華大学、香港中文大学の研究者は、中国のあら
ゆる登記企業3700万社余りを分析。これらの企業が最終的に6200万人、お
よび中央政府から市や村に至る約4万の公的機関・組織によって所有され
ていることが判明した。つまり中国の「資本家」総数は6200万ということ
になる。

主要起業家と国とのつながりは深まっている。19年時点で最も裕福な個
人所有者7500人(所有企業への投資資本の規模から判断)の半数強が、公
的機関が投資している1社以上を所有していた。

シカゴ大ブース経営大学院教授でこの調査プロジェクトに携わったチャ
ンタイ・シエ氏によれば、「完全な国有企業でもなく本当の民間会社でも
ない」企業がトレンドだ。「この曖昧な灰色の領域が今、中国で支配的だ
と私が考える企業構造だ」と同氏は話している>

日本で言う半官半民企業のよう。NTT、JR、JT、日本郵便、ゆうちょ銀
行、NEXCO・・・独占的で親方日の丸、首切りなし、待遇も悪くな
い・・・公共的な企業だから国がバックになって支えているわけだが、中
共の「国進民退」は「共産党員利権拡大」そのものではないのか。

対内的には「6億の貧困層の民生の向上」や、対外的には「自由で公
平、公正な通商」という国際ルールに近づける場面なのに、習近平一派は
「公共」を装って「社会主義独裁&市場経済」という、プーチン・ロシア
のような「利権経済」で低成長からの国威回復を狙っているようだ。

李克強総理が2021年12月23日に主宰した「国務院常務会議」では、貿易
の安定的発展の推進に向けた政策などについて討議が行われた。真家陽
一・国際貿易投資研究所 特任研究員/名古屋外国語大学教授「RCEPを中心
とした2022年の中国の通商政策」2022/1/14 によると、李克強らは現状を
こう厳しく危惧している。

<2021年の中国の貿易は急速に増加し、経済成長の安定に重要な貢献を
果たした。しかし、現在、貿易は不確定、不安定、不均衡要因の増加に直
面している。市場開放をさらに拡大し、困難に対する対応措置を打ち出
し、貿易の安定的発展を促進しなければならない。

RCEP(包括的経済連携協定、アジア・太平洋の11か国が加盟)は2022年
1月1日、正式に発効する。企業がこの契機を捉え、国際市場への参入競争
力を向上させ、貿易と投資の水準を高め、国内産業の高度化を図ることを
支援しなければならない>

G7など先進国や近隣諸国と対立する場面ではない、と政治的に閑職に追
い詰められた李克強(共産主義青年団派)は同じくアンチ習近平の江沢民
派(上海閥)に「習近平降ろし」共闘をアピールしたのだろう。効き目が
あるかどうかは分からないが、習近平は警察部隊と中共軍兵士の多くを農
村戸籍=低学歴=忠実の人材にしているらしいから、ルーマニア軍が独裁
者チャウシェスクを処刑したような武力での「習近平降ろし」はまず不可
能だ。米国によるピンポイント攻撃はあり得るが、現実的ではない。

習近平は「国進民退」「共同富裕」で党と貧困層(主に農村戸籍)の支
持を固め、アジア征服・軍事制覇で版図を拡大し、「偉大なる中国の復
興」を狙っている――これは間違いない。毛沢東と並ぶ、あるいは毛沢東を
超えるのが「習近平の夢」なのだから。

5年に1度開かれる今秋の中共党大会で3期目就任を狙う習近平一派と、
それを阻止する反習近平派の派閥抗争は表には出ないが、激烈な工作合戦
が進んでいるだろう。しかし「良い予感は外れる、悪い予感は当たる」か
ら、そんな中共の内紛を当てにはできない。日台・アジア太平洋諸国に
とって最大の危険要因である習近平一派を排除する、さらに諸悪の根源で
ある中国共産党を消滅させるために何をすべきか、EUを含めた中共包囲網
「アジア版NATO」の創設は「平和を愛する諸国民」の義務である。

   
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◆中国初の半導体製造装置

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月9日(水曜日)
      通巻7212号
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米商務省、上海マイクロを「輸出監視リスト」に追加
  中国初の半導体製造装置メーカーを米国が警戒
**************************

 2月8日、米国商務省はエンティティリスト(輸出監視リスト)に
SMEE(上海マイクロエレクトロニクス)を加えた。追加リストは合計
33社となった。
 トランプ政権の中国制裁路線を引き継いだバイデン政権は、NY株式市
場からチャイナモバイルなど通信三社を含む十数の中国企業を排斥し、ま
たファーウェイなど軍に繋がりの深い中国企業との取引も禁止し、米国の
半導体製造メーカーのインテルなど中国に半導体を供給している企業に
は、輸出許可が必要とした。

 インテルは政府補助金を得て、新工場をアリゾナ州に造成するが、台湾
の「台湾積体電路製造股?有限公司(TSMC)も同州進出を決めてい
る。熊本県が誘致したTSMC工場は最先端のチップを精算するのではな
く汎用製品だ。
 
米国のエンティティリストには、ファーウェイ、ZTE、中国航天、
JHICC、SMICなどが含まれるほか、海外ではおよそ無名の中小企
業である杭州ゾンケマイクロエレクトロニクス社、湖南ゴケ、新HIC、
西安電気などが含まれる。

 問題はSMEE(上海マイクロエレクトロニクス)である。
 この企業は中国初の半導体製造装置メーカーで、半導体の自製、自給体
制を急ぐ中国にとっては極めて重要なベンチャー。米国はすぐに「監視リ
スト」に加えて警戒態勢を敷いたことになる。

 現在世界の半導体メーカーは日・米・オランダに集中しており、オラン
ドのASMLがトップ、米国アプライド、日本の東京エレクトロン、特別
仕様のソニー、キアノンなどがある。

業界筋はSMEEの技術ではまだ28ナノという、先端技術とは言えない
レベルであり、世界が競合しているのは7ナノの世界だから、気にするこ
とはないという。
      
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2327回】         
 ─英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港209)

   △
 彼女と広州に住む姪との手紙の遣り取りを「仲介」したことから、文革
期の中国とまでは拡大する積もりはないが、少なくとも広州地域における
庶民生活の一端を垣間見せて貰った思いだ。
曽妹を通して知った彼女と広州に住む親戚の「関係」は印象深い。

 或る日、日本に荷物を送ろうと梱包していると、「ドレドレ何をしてい
る」とばかりに近寄ってきた。それから梱包用に入手した厚手の紙を手に
取って、「これはなんだい?」。これで荷物を包み紐で縛って日本に送ろ
うと思うと説明すると、「お前は世間を知らない」とばかりにニヤニヤし
ながら、「お前も、しょせんは日本仔だ。知恵が足りないなァ。いいか
い、荷物というモノは紙ではなく布で包んで送るものに決まっている。そ
うすれば、荷物を受け取った相手は包んでいた布を使うことも出来るだろ
うに」

 「ハイハイ。だけど、ここまで梱包しちゃったから」と。
すると、「どうしようもないヤツだ。物事が解っていない」などとブツブ
ツ言いながら、向こうへ行ってしまった。

 そう言われれば彼女は時に洋服生地、時に何枚ものタオルを縫い合わせ
て作った大きな布で小包を梱包し、セッセと広州の親戚に送っていたっ
け。荷物の中身は多くは中国製の食用油であり、梱包した布もタオルも中
国製だったように思う。
沙田駅前の墟市で中国製の缶入り食用油や布やタオルを買って、広州の身
内に送っていた。つまり中国製品が香港に渡り、香港の人々に買われ、そ
れが中国にUターンして消費されていたことになる。

 曽妹は春節を1か月半ほど前にする時期になると、独り身の生活では使
い切れないほどの日用品を買い込んだ。毎年そうだった。そんな大量の
品々を、どうやって消費するのか。
 じつは毎年春節を挟んだ1か月ほど、彼女は家を空けることが常だっ
た。親戚と春節を祝うために広州に出掛けていたのである。

 その出で立ちがモノすごい。何枚も上着を重ね着し、ズボンの上にまた
ズボンである。モッコモッコに着ぶくれた姿で、様々な生活必需品を天秤
棒の前と後に振り分けて、勇躍と広九鉄道に乗り込む。
あの姿で、よく歩けるモノだと感心するばかり。春節を前にした広九鉄道
の車両が超着ぶくれした乗客ですし詰め状態になるのは、毎年のことだった。

 誰もが広九鉄道で羅湖まで行って、そこで深セン河に架かる橋を歩いて
渡り、深セン駅で広州行き列車に乗り込む。広州へ、広州へ。さらに広州
から親戚の待つ田舎へ、である。

 春節が過ぎてしばらくすると、彼らはUターンして香港に戻ってくる。
その姿は出掛けた時とは大違で、着の身着のままに近い。身につけていっ
た大量の衣服は脱いで、天秤棒で担いだ大量の日用雑貨と共にキレイさっ
ぱりと親戚に置いてくる。
あれほど大量の荷物を運んだ天秤棒にブラ下がっているものは、せいぜい
故郷特産の干した鶏、臘鴨、それに乾燥雪菜など。当時は、この程度でも
貧しい親戚からすれば精一杯のお礼だったはずだ。

 これでは出掛けた時の「勇姿」とは金銭的に釣り合いが取れないはずだ
が、なぜか彼らの顔はニコヤカ。曽妹にしても事情は同じ。疲れた様子を
みせはしても、2、3日が過ぎると、また以前のようなオ節介な曽妹に戻っ
ていた。

 当時の中国は四人組の絶頂期であり、孔子(儒教)や『水滸伝』への批
判運動が展開されていた。内外のメデイアにしても、表面的で公式的な中
国報道はあったにせよ、四人組政治の下での庶民の姿──この段階で、「上
に政策あれば下に対策あり」のメカニズムが動き始める──に関しては知る
ことはできなかった。だが幸いなことに、曽妹との日々から「下に対策あ
り」の「対策」の一端を窺うことが出来たわけだ。

 「上」が掲げる「自力更生」という「政策」に、「下」は香港の血縁か
らの手助けという「対策」で対抗した。

 国外の血縁によるカネやモノが文革時代の貧しく混乱した「下」の生活
を支えたなら、「下」による面従腹背式の「自力更生」では・・・アッパレ!
       
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読者の声  どくしゃのこえ   READERS‘ OPINIONS
  
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(読者の声1) 第23回公開シンポジウム開催のお知らせ
靖国神社崇敬奉賛会では例年開催している公開シンポジウムを本年は、
ネット配信でも実施致します。
       記
第23回公開シンポジウム「生きるということ ━日本を守る。未来を拓く━」
【講師】  衆議院議員 高市早苗氏
      麗澤大学大学院客員教授・モラロジー道徳教育財団教授 ?
橋史朗 氏
      司会進行 ジャーナリスト 葛城奈海氏
【日時】  令和4年2月19日(土)
      14時 第一部 基調講演 高市早苗
          第二部 質疑応答
詳しくは下記をクリックしてください。【配信チャンネル】崇敬奉賛会公
式チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCJWj--GyjMzw5xzT0l5YQWQ
(靖国神社崇敬奉賛会

  ♪
(読者の声2)ネットで第二次大戦関連の地図を検索していたら面白いも
のがあった。1943年12月のTIME誌による地図で[TURKEY at the
CROSSROADS]というもの。Google Earthのように地平線が丸くバルト海以
北は描かれない。
https://i.redd.it/x8n8ppqjzvf81.jpg
 ドイツは黒海に注ぐドナウ川沿いに勢力を伸ばし、地図でもチェコ、ハ
ンガリー、ユーゴ、ルーマニア、ブルガリア、トルコを勢力圏にしようと
したのが一目瞭然。もう一つポーランドからベッサラビア(ソ連時代はモ
ルダビア共和国、現在のモルドバ)を経て黒海に注ぐ川はドニエステル
川。河口のすぐ東はオデッサ、クリミア半島は目前である。ドニエステル
川のポーランドからベッサラビア周辺がガリツィアであり、イスラエルの
指導層のほとんどはガリツィアに行き着く。
 アメリカ国務省のブリンケンやヌーランドも元をたどれば東欧の出自で
あり、ウクライナは大統領も首相もユダヤ系だからロシアのガス代金の踏
み倒しなど当然、私欲の塊でウクライナが破綻しようがどうでもいいのか
もしれない。
アメリカのロシア非難は韓国の日本非難と同じく自分の悪だくみを相手に
投影しているようにも思える。
 TIME誌の地図に話を戻すと、地中海には英米連合軍、黒海にはソ連軍、
ブルガリアはすでに爆撃されている。欧州戦線では英米は戦略爆撃でドイ
ツを破壊したが、ベルリンまでの地上戦はソ連軍が主役。クリミア半島の
ヤルタで脇役だったチャーチルが東欧へのソビエト覇権を認めざるを得な
かったことがよくわかる。
ドイツのポーランド侵攻で始まったはずの戦争が、終わってみればロンド
ンのポーランド亡命政権など事実上なかったことにされた。ヤルタの密約
が戦後体制の基本となり、ロシアが第二次世界大戦の勝者を自認する根拠
なのだから、プーチンがクリミア半島を手放すことなどありえないだろう。
 現在とは地名や国境も異なっている。ギリシャのサロニカ(テッサロニ
キ)、トルコのスミルナ(イズミール)とも第一次世界大戦で戦略上の要
衝。ガリポリの戦いはチャーチルが失脚する原因としても有名。
 ギリシャは第二次世界大戦ではドイツの支配下となり、商業で栄えた
テッサロニキなどのユダヤ人は収容所へ送られた。収容所から生還した少
女の手記ではギリシャのユダヤ人とはフランス語が共通語。
収容所内のユダヤ人の序列はドイツ出身が上層、次いで東欧中心のドイツ
語話者、西欧などのフランス語話者がその下、ドイツ語もフランス語も話
せないのが最下層となる。戦争のたびに国境が変わるのだからユダヤ人が
語学に強いのも当然か。
 トルコの戦略上の重要性は100年前から変わらず、着々と軍事力を強化
する様はオスマン帝国の再来を目指しているようだ。
リビアやシリアに介入し、ドイツにトルコ人移民を送り、さらにアラブの
難民を送り込む。100年単位で見れば、欧州ではトルコ系やアラブ系政治
家が台頭しイスラム教徒の繁殖力で欧州を乗っ取るのかもしれない。
  (PB生、千葉)


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重 要 情 報
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身 辺 雑 記
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12日の東京湾岸は快晴。

渡部亮次郎わたなべりょうじろう86歳。

元NHK政治部記者。当時「文芸春秋」に「赤坂太郎」で
政治評論を書いた。1字10円だった。

仙台、盛岡局勤務の後、東京の政治部へ。河野一郎を
担当。河野先生は酒 を一滴も飲めなかった。毎夜、赤坂の料亭に立ち
寄っていたが、お膳を前にお茶を飲んでいたとは。呑み助の私には想像も
できない。
外務大臣秘書官。その後、社団法人の理事長を18年間。
現在は年金生活者。メルマガ「頂門の一針」主宰者。
 
秋田県生まれ1936年1月13日。どこといって故障個所は無いから100位まで
は生きるだろう。このメルマガの届かなくなった日が私の死亡日です。

兄は81で、姉は91で死んだ。遺伝の話をすれば、 父親は60台に死んだが
母親は98まで生きた。

渡部 亮次郎

◆大阪を行脚していた与謝蕪村

毛馬一三

江戸時代中期の大阪俳人で画家である与謝蕪村は、享保元年(1716年)、摂津国東成郡毛馬村(大阪市都島区毛馬町)に生まれている。生誕地が大阪毛馬村と余り周知されていない事実のことは本誌で既に触れている。

しかし、蕪村が俳人として大阪の中心部を活躍の舞台にしていたことには触れていない。むしろそれに気づかなかったのが本当のところだ。それはこれから追々。

蕪村は、17歳〜20歳頃、生誕地毛馬を飛び出て江戸に下っている。なぜ江戸に下ったのか。これすら未だはっきりしない。しかも蕪村は出奔以来、極度な郷愁は感じながらも、実際は生誕地「毛馬」に一歩も足を踏み入れていない。なぜだろう。

おそらく、京都丹後与謝から毛馬村の商屋の奉公人として来た母親が、庄屋と結ばれて蕪村を産んだものの、若くして死去したため、蕪村が庄屋の跡継ぎにも成れず、周囲からも過酷ないじめに遭わされたことなどから、意を決して毛馬村を飛び出したに違いない。

しかも蕪村が飛び出した先が、江戸の日本橋石町「時の鐘」辺に住む俳人早野巴人だ。だが、どうしてこんな超有名な俳人に師事し俳諧を学ぶことができたのか、田舎の毛馬村と江戸との結びつきや、師匠との今謂うコネがどうして出来たのか、ミステリーだらけだ。この時蕪村は、師の寓居に住まわせて貰い、宰鳥と号している。


<寛保2年(1742年)27歳の時、師が没したあと、下総国結城(茨城県結城市)の砂岡雁宕(いさおか がんとう)のもとに寄寓し、松尾芭蕉に憧れてその足跡を辿り東北地方を周遊した。その際の手記を寛保4年(1744年)に編集した『歳旦帳(宇都宮歳旦帳)』で、初めて「蕪村」と号したのである。

その後丹後、讃岐などを歴遊し、42歳の頃京都に居を構えた。 45歳頃に結婚し、一人娘くのを儲けた。島原(嶋原)角屋で句を教えるなど、以後、京都で生涯を過ごした。明和7年(1770年)には、夜半亭二世に推戴されている。

京都市下京区仏光寺通烏丸西入ルの居宅で、天明3年12月25日(1784年1月17日)未明68歳の生涯を閉じた。>出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

さて、蕪村は定住していた京都から船で淀川を下り、頻繁に大阪にやって来ていたことが、最近分かってきた。船から陸地に上がったのは、生誕地毛馬村とは全く正反対西側の淀屋橋や源八橋からで、ここから大阪市内にある数多くの門人らを訪ねて回っている。

蕪村は、俳人西山宗因のお墓(大阪市北区兎我野町 西福寺)を訪ね、大阪の蕪村の門下人の武村沙月、吉分大魯(よしわけ・たいろ)のほか、西山宗因の門下の上島 鬼貫(伊丹の人)の処を回っている。大阪市内の各地を回ったことになる   

特に、吉分大魯は、阿波の出身で、安永2年 (1773)から6年まで大阪「蘆陰舎」に滞在(安永7年、兵庫で没)しており、この「蘆陰舎」に蕪村は足繁く立ち寄っている。逆に大魯をつれて、淀川を船で上り、京都の蕪村門下を代表する高井几董に会わせるなど、京都―大阪往復行脚は活発だったようだ。(大阪市立大学文学部)

早い話、蕪村にとり大阪は活躍の場だった訳だ。これもあまり知られていない。

この句を、この茶屋町で蕪村が出句したかどうかはわからないが、北区茶屋町のこの周辺に蕪村が立ち寄っていたことは事実なので、これに因んでイベントを企画したという。  再掲

2022年02月11日

◆世界を脅かす手負いの「中国龍」と「ロシア熊」

加瀬 英明
 
 古い漢籍に「前門の虎、後門の狼」という言葉がある。

 2022年が明けて、バイデン大統領はアジア太平洋の中国龍、ヨー
ロッパのロシア熊と対峙(たいじ)しなければならない。

 中国の習近平主席が機会あるごとに台湾を「回収する」と叫んで、台湾
を威嚇している。

 そのかたわら、ロシアのプチン大統領が隣国のウクライナとの国境にロ
シア軍を集結して、米国がウクライナをNATO(北大西洋条約機構)に
加盟させないと保障しなければ侵攻すると、居丈高になって脅かしている。

 どうして、中国とロシアは国際的に嫌われ者になっても、荒々しく振舞
うのだろうか。もっとも、中国が今年台湾に襲いかかることはない。

 習主席は今秋の中国共産党大会で前例がない3期目のトップとして、終
身最高指導者となることを目論んでいるから、「5000年の偉大な中華
文明の復興」よりも、自分の権力固めに忙しい。

 習主席とプチン大統領は、ともに何としてもトップの座を譲りたくない
し、よく似た国内情況に直面している。

 暗かった毛沢東時代が終わってから、中国共産党政権が人民によって支
持されてきた最大の理由は、高度経済成長によって、かつてなかった豊か
さを享受してきたからだ。
ところが、習体制のもとで経済成長率が鈍化し続けた。

 前任者の胡錦涛時代から経済成長に翳りがみえ、「保八(パーオーパ)」
(8%成長を死守する)をスローガンとしていたのに、「保四(パーオー
シ)」も困難になった。

 習主席は経済不振から関心をそらすために「共同富裕」という新しいス
ローガンを打ち出し、読経のように台湾侵攻を唱えることによって、国内
を引き締めようとしている

 かたやプチン大統領のロシアは、2014年から経済が降り坂を転げ落 ち
続け、GDP(国内総所得)が30%も縮小して、家計を圧迫している。

 2014年にプチン大統領は、ウクライナの領土だったクリミア半島 を、
民兵に偽装したロシア軍によって捥(も)ぎ取った。当時の米国のオバ マ
政権は傍観し、ロシアに対
して経済制裁を加えるのにとどめた。

 もっとも、ウクライナは17世紀からロシア帝国の一部だったが、1917年
に独立したものの、ソ連邦の一国となっていた。人口4200万人あまりで、
80%がウクラ
イナ人、20%がロシア系住民である。

 ロシアと国境を接するウクライナ東部のドンバス地方において、ロシア
系住民が分離を求めて、ロシアの支援を受けながらウクライナ政府軍と激
しい内戦を戦ってきた。

 プチン大統領は昨年7月に、『ロシア民族とウクライナ民族の歴史的な
絆(きずな)』という論文を発表して、ウクライナの主権を否定している。
ウクライナを中国にとって
の台湾と同じように見立てて、「回収」しようと企んでいるのだ。

 集結しているロシア軍が、ウクライナへ侵攻するだろうか。もし侵攻し
た場合には、ウクライナ軍は25万人を数え、2014年と違って米国の
兵器援助によって装備を一
新しており、ドンバス地帯の戦闘によって鍛えられているから頑強に抵抗
しよう。

 米国筋によれば、17万5000人のロシア軍が侵攻する準備を整えていると
いうが、はたしてこの兵力で足りるだろうか。激しい戦闘によって、多く
のロシア兵が戦死して、毎日、数多くの棺が後送されることになれば、す
でに人気が低迷しているプチン政権が倒れる可能性が高い。

 習主席も台湾本島を攻撃して、失敗した場合には、“終身最高指導者”の
座から追われることとなろう。

 手負いの中国龍と、ロシア熊が吠えたけっている。油断してはなるまい。



            
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◆“種銭”を貯めても不幸になるだけ

午堂登紀雄

未熟な若者が「FIRE」を目指す危うさと愚かさ。
ドケチ生活で“種銭”を貯めても不幸になるだけ


最近、よく耳にする言葉「FIRE(早期リタイア)」。目指すのはよいです
が、ケチケチとお金を貯めて投資をし、その配当で節約生活をすることに
は危うさを感じます。それよりも稼ぐ力と賢く使う方法を身につけること
が重要ではないでしょうか。それが本当の「お金の才能」だと考えます。
(『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』午堂登紀雄)

プロフィール:午堂登紀雄(ごどう ときお)
米国公認会計士(CPA)。1971年生まれ、岡山県出身。中央大学経済学部
国際経済学科卒。株式会社エディビジョン代表取締役。一般社団法人 事
業創造支援機構代表理事

経済格差は「思考格差」
以前に出版した本『お金の才能』(かんき出版)の担当編集者から「いま
の時代に即したお金の本ができないか」という打診をいただき、執筆を開
始しました。この「お金の才能」が刊行されたのは2009年でおよそ13年が
過ぎましたが、その間、人々の経済格差は縮まるどころかむしろ拡大して
いるような印象があります。

それは統計からもはっきり出ているそうで、富裕層の仲間入りをした人は
増え、億万長者にはさらにお金が集まるという状況になっています。日本
でも貧困世帯が増加しているというニュースがありました。

これはいったいどうしたことなのでしょうか?

その理由のひとつは「思考格差」だというのが私の仮説です。それがコロ
ナでより顕著に見られたからです。

たとえば「GoToトラベル」キャンペーンが開始されたとき、「観光地の知
事は来るなと言うし、政府は旅行に行けという、いったいどうすればいい
んだ」などと、旅行すら他人に決めてもらわなければ決められないという
人がいました。

また、大阪府の知事が「5人以上の会食禁止」と打ち出したとき「4人が良
くて5人がダメという理由がわからない」という意見がありました。

4人か5人かではなく「大人数がダメ」ということと、抽象的に考える思考
能力が乏しいわけです。まあ、もっと厳密に考えれば、4人までなら4人
テーブルだけど、5人になると宴会場とかになって距離があいて大声にな
りやすいという読みがあるのかもしれませんが。

また、屋外でもほぼ全員がマスクをしています。公園でも子どもたちはマ
スクをして走っている!屋外で他人同士が接近していなければ飛沫リスク
はほとんどないのに、科学や医学を超越したこの行動は、思考停止と言え
るでしょう

私の周囲の富裕層の多くは、2020年の早い段階でコロナに対応したビジネ
スモデルや商材の開発に取り組み、勤務形態を最適化させていました。一
方で、庶民はただ自粛して引きこもるのみ。自分の頭で考えていない。

そして庶民は、営業している店やマスクをしていない人を叩く。ルールを
守ることに固執し、時と場合によってルールが不適切になることもあると
いうことに考えが及ばない

これでは格差は広がるというものです。

いつでもお金を生み出せて、賢く使えることが大切
また、世の中は貯金の額が多いことが理想のようで、若くして貯金が数千
万円あると「すごい人」のように思われています。

しかし本当に重要なことは、「節約して〇〇万円貯める」とか、「積立投
資で老後の資産を作る」などといったことではないというのが私の考えです。

私が考えるお金の才能とは、お金を貯めることよりも、まず「どんな状況
になってもお金を稼げること」「どんな時代環境でもお金を生み出す方法
を作れること」だと考えています。

何かあったときのためにお金を貯めておくよりも、何があってもお金を生
み出せる方が、真の安心につながるのではないでしょうか。


   
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◆ウクライナ問題に鋭敏な反応 

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月8日(火曜日)
      通巻7211号
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ウクライナ問題に鋭敏な反応をするブリンケン国務長官
 ウクライナ系ユダヤ人の家系、父親は駐ハンガリー大使
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 アンソニー・ブリンケン国務長官が米国のウクライナ政策を決めている
のではないか。
 父親のドナルド・ブリンケンはウクライナ系ユダヤ人の血を引き、クリ
ントン政権下では駐ハンガリー大使。伯父も同政権下でベルギー大使をつ
とめた。
母親はハンガリー系ユダヤ人で、アンソニーが九歳の時に離婚し、パリへ
移住した。ブリンケンがフランス語に流暢なのも、その環境の所為だろう。

 ブリンケンはクリントン大統領のスピーチライター。オバマ政権下では
バイデン副大統領(当時)の安全保障担当補佐官、2016年にトランプが
当選したあとは、暫く浪人(弁護士事務所)だった。バイデンが当選すると
真っ先に国務長官に指名され、上院で共和党の反対票は22票だった。
共和党と殆ど変わらないのが対中国政策で、人権を表看板にウイグルにお
ける「ジェノサイド」に関して制裁を続行するとしたため、共和党も妥協
したかたちになる。

 こうした経歴からハンガリー系ユダヤ人の大富豪ジョージ・ソロスとは
家族ぐるみの付き合いがあり、ソロスの「オープン・ソサイエティ」の役
員をしていたこともあるという。
 ソロスはカラー革命で旧東欧時代から舞台裏で暗躍した。
ウクライナ問題で火をつけたのも、ソロスだ。米国の左翼を結集し、ウク
ライナに「民主革命」と導入し、資金援助などを行った。

 オープン・ソサイエティ財団は世界の37ヶ国で活動を続けているが、
左翼的傾向が強く、当該国政府とは屡々対立を繰り返してきた。本部は
ニューヨーク。1993年設立以降、110億ドルの支援をしてきたという。

 東欧でのソロス評価は左右に分かれ、毀誉褒貶が激しく、蛇蝎の如く嫌
う保守系の人々が多い。そしてアルバニアで、「民主」派を名乗る左翼政
権とソロスが仲違いを始めた。

 アルバニアはじつに「個性豊かな」国である。
ホッジャ独裁のとき、世界で唯一、中国の味方だったが、冷戦終了ととも
に、もっとも先鋭的な反中国となり、911関連でグアンタナモ基地に収
用され、無関係とわかった中国人五人を引き受けたのもアルバニアだった。

 一方で、セルビアの一州だったコソボに静かにアルバニア人が浸透し、
気がつけばセルビアからコソボを独立させるという離れ業。欧米への根回
しという政治力にはなかなかのものがある。
 そのアルバニアが、ソロスと対立し始めたことは、次になにか不思議な
ことが起こるかも知れない。
      
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
読者の声  どくしゃのこえ   READERS‘ OPINIONS
  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)石原慎太郎・元東京都知事が亡くなりました。
 調査会では知事在任中様々な形でお世話になりました。事務所までおい
でいただき、「しおかぜ」のスタジオで北朝鮮向けメッセージの収録をし
て下さったこともありました。ちなみに幹事長の村尾は一昨日偶然にこの
ときのメッセージを聞いており、「今はこんなことを言ってくれる人はい
ないなあ」と思っていたそうです。
※このメッセージは来週以降「しおかぜ」で再度北朝鮮に向けて流します。
 東京都が作成、駅や各公共施設に掲出してくれている「東京へ、返せ」
という独自の失踪者ポスターも石原都知事の決断でできたものですし、都
庁ラウンジでの写真展も同様です。私たちは政府に対して何度も個別具体
的な要請をしていますが、ほとんど何も答えようとしません。それから考
えると石原都知事時代の東京都は着実にできることを実行してくれました。
 平成22年(2010)10月23日には都庁前広場をお借りして「北朝鮮による
拉致被害者救出のための集い」(10・23集会)を開催しましたが、このと
きは次の予定があるにもかかわらず壇上に残り都庁の担当者がパニックに
なったということもありました。
ちなみにこのときは特定失踪者の67家族と家族会4家族、合計71家族(若
干漏れがあるかも知れませんが)120人余の方々が壇上に上がり訴えまし
た。今はこれらご家族の中でも多数の方々が鬼籍に入り、来賓で登壇され
た方の中でも飯塚繁雄家族会代表、古賀俊明都議会拉致議連会長が亡くな
られています。
記者会見での対応や、拉致問題で具体的にやってくれたことを考えると、
ああいうリーダーがいてくれたら、と思わざるを得ません。
ちなみに石原都知事はたびたび映画「風とライオン」を引き合いに出し
て、米国なら軍艦を出しても助けに行くと言っていました。いっそのこと
「自衛隊がだめなら東京都で軍隊を作って取り返しに」と相談してみれば
良かったかもしれません。
 とにかく様々な形でお世話になりました。あらためて生前のご厚意に御
礼申し上げ、ご冥福をお祈りする次第です。
(特定失踪者問題調査会・家族会、荒木和博)



   ♪
(読者の声2)北京五輪は初日に選手団110余名が武漢肺炎を罹患して
いた。旧正月なのに帰省を差し止められ、各地で都市閉鎖と、さんざんな
ゲーム展開ですが、昨日は広西チワン自治区の百色市(人口350万人)が
ロックダウンとなったようです。
 わたしは十年ほど前に、南寧市へ行ったことがあり、大きな団地が「日
式」(日本スタイル)とあって、日本庭園までありました。広西チワン自治
区はベトナムと国境を接しています。裏に外交的駆け引きでもあるので
しょうか?
(FJ生、神奈川県)


(宮崎正弘のコメント)ベトナム国境を中国側からみたことがあります。
川を挟んで国境をテレビなど密貿易の拠点でした。南寧の南、中国が目の
前の憑祥という田舎町で、南寧空港で飛行機を降りてバスで入りました。
小舟が「密輸船」ですが、小口物件、警察も見て見ぬふりをしていて、
人々の衣服も貧しかった。十数年ほど前のこと。
こんどのロックダウンの百色市は、広西チワン自治区の西部で、川を挟ん
での盆地、周辺の村々を大合併した行政区域で、人口は380万人以上に
増えています。
この百色で37例(同日の北京は四例)。ただちに都市封鎖ですから、全体
主義ってのは、凄いところがありますね。
百色市は、ベトナムと国境を接しており、チワン族のほか、ヤオ族、苗族
など少数民族があつまる盆地で「小武漢」と呼ばれています。清王朝時代
に百色を直轄政庁として経緯もあり、遠い地方都市です。
対称的に武漢はロックダウンを解除しました。

2022年02月10日

◆なぜロシアと欧米は対立しているのか


目前に迫る「ウクライナ侵攻」回避のシナリオと金融市場への影響=高島康司


ロシアはすぐにでもウクライナに侵攻するのではないかと、世界中のメ
ディアが書いている。しかし、ロシアがここまでウクライナ執着するのに
は合理性があり、また米国内では意見が二分しているため、最終的にはバ
イデン政権は妥協を強いられることになりそうだ。(『未来を見る!
『ヤスの備忘録』連動メルマガ』高島康司)


ロシアは本当にウクライナに侵攻するのか?
ロシアのウクライナへの軍事侵攻と、欧米の介入の可能性について解説し
たい。

いま欧米や日本の主要メディアでは、ロシアのウクライナへの軍事侵攻の
可能性は極めて高く、下手をすると侵攻は時間の問題ではないかとする報
道が多くなっている。

ロシアはウクライナとの国境に10万人から12万7,000人の軍を展開し、盛
んに演習を実施している。ウクライナへの圧力だ。また、地中海ではアメ
リカ、イギリス、フランスの空母を動員した軍事演習が予定されている。
一方ロシアもこれに対抗し、同じ地域でロシア海軍の演習を計画している。

そうしたなか、24日、米国防総省はウクライナ周辺の東欧地域に最大
8,500人規模の米軍を派遣する準備に入ったと明らかにした。軍事侵攻が
あると「北大西洋条約機構(NATO)」は4万人の即応部隊を派遣するとし
ているので、米軍はこれと一緒に行動することになる。

また25日、米バイデン政権は、ロシアのウクライナへの再侵攻があれば厳
しい経済制裁を発動するとした。それは、半導体などのハイテク製品を想
定した輸出規制、ロシア産天然ガスを排除する資源規制などだ。

バイデン政権は、こうした経済制裁の発動でロシアは収入を得る機会を失
い、ロシア経済は脆弱になると見ている。

ウクライナ問題の金融市場への影響
しかし、このような経済制裁の発動は、ロシア経済に影響するだけではな
い。ロシアはエネルギーや鉱物などの資源大国で、また食料の生産でも無
視できない世界シェアを持つ。ロシアが逆に欧米に対して経済制裁を発動
すると、ロシア産資源の供給が細り、世界的な生産活動に大きな影響が出
る。以下がロシアが握る資源の世界シェアだ。

・天然ガス:17%
・原油:11%
・パラジウム:42%
・ニッケル:11%
・小麦:11%

これを見ると、もしロシアが欧米に対して報復の経済制裁を発動し、これ
らの資源を禁輸すると世界経済は大変な影響を受けることになる。

特にヨーロッパは、天然ガスの消費量の約30%がロシアに依存している。
ロシアのウクライナ侵攻が起こると、ヨーロッパの天然ガス価格は3倍に
なる可能性がある。事実、24日には前週末比で一時的に19%上昇した。日
本のロシア産ガスの輸入割合は10%程度だが、ロシアからの輸入が滞れば
中東産などの奪い合いになり、日本が買い負けるリスクがあるとも懸念さ
れている。

このような影響を警戒して、金融市場も大きく落ち込んだ。24日のヨー
ロッパ株は4%安と急落した。さらに翌25日には、日経平均株価が5カ月ぶ
りの安値を付け、米ニューヨークダウも一時800ドルを超えて下げた。ま
た、最近は株式相場との連動を強めている暗号通貨も大きく下落した。
ビットコインなどは半値にまで落ちた。

Next: そもそも、なぜロシアと欧米は対立しているのか?
       



            
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◆河井夫妻の買収事件は終わらない。

検察審査会が「81人差し戻し」の必然:石川ともひろ

河井克行、河井案里夫妻の大規模買収事件では、被買収側の地方議員や後
援会員計100人が不起訴になっていましたが、検察審査会は35人を「起訴
相当」、46人を「不起訴不当」とし、検察に再捜査を命じました。「不起
訴相当」となった19人と合わせどんな違いがあるのか、メルマガ『石川と
もひろの永田町早読み!』著者で小沢一郎氏の秘書を長く務めた元衆議院
議員の石川知裕さんが解説。自殺未遂に独白本『おもちゃ』上梓と、世間
を騒がせ続ける河井案里氏に、この“終わっていない事件”の真相を明らか
にすることを求めています。


「自称・おもちゃ」河井案里事件はまだ終わっていない
河井案里・前参議院議員が自殺未遂をした。親族に「さようなら」と連絡
した後、睡眠薬を20錠ほど飲み自殺を図ったという。幸い命に別状はな
かったが、辞職してもなお、お騒がせな方である。自殺を図るなら、広島
での巨額買収事件の真相を明らかにしてほしい。

先日、この買収事件に至るまでの河井案里の半生を描いた本が上梓され
た。タイトルは『おもちゃ』。河井案里自身がこの本の著者に宛てたメー
ルの中で、自己の存在を「おもちゃ」と表現し、それがそのまま本のタイ
トルとなった

2019年夏の参院選。ときの安倍総理が、かねてからの仇敵である溝手顕
正・参議院議員を落とすために放った刺客が案里だった。しかし、案里か
ら見れば、結果的に自分は永田町の権力者の「おもちゃ」でしかなかった
という意味だったのだろう。「政治家は使い捨て」と小泉純一郎氏は喝破
したが、案里の「おもちゃ」という受け止め方も面白い。

河井克行、河井案里夫妻による事件は、まだ終わっていない。

2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件。河井克行元法相
(58)=実刑確定=らから現金を受け取ったものの、公選法違反(被買
収)罪で不起訴処分になった地方議員や後援会員ら計100人について、東
京第6検察審査会は28日までに、広島県議や広島市議、後援会員ら35人を
起訴すべきだとする「起訴相当」の議決をした。既に辞職した市町議や後
援会員ら46人については再捜査を求める「不起訴不当」と議決し、検察が
捜査に乗り出す前に現金を自ら返却していた県議や後援会員ら19人につい
ては、不起訴を妥当と認める「不起訴相当」と議決した。議決は昨年12月
23日付。(中国新聞デジタル)

河井夫妻から現金をもらいながら不起訴とされた地方議員や首長、後援者
たちが検察審査会で起訴相当もしくは不起訴不当とされたのだ。

検察審査会は現金をもらった者を、以下の3段階に分けた。

1.現金を受け取った後も地位に居座っている者
→起訴相当
→検察審査会が再度「起訴相当」と判断したら強制起訴(問答無用で裁判)

2.現金を受け取った後、辞職した者
→不起訴不当
→検察が再捜査し刑事処分を決める(もう一回捜査を尽くさせる)

3.現金を受け取ったがすぐに返金した者
→不起訴相当(許す)

通常、10万円以上もらえば選挙違反で立件される。だが、今回はあまりに
も金をもらった人数が多いので、検察は不起訴とした。しかし、検察審査
会は厳しい判断を下した。この事件はまだまだ続くのである。

『おもちゃ』の著者・常井健一氏は、拙書『悪党小沢一郎に仕えて』の構
成を手がけてくれたノンフィクションライターである。今回の本は、案里
の半生と広島県政界、そして永田町へと波及する力作だと感じた。是非と
も読んでいただき、あの事件は何だったのかを振り返ってみてほしい。
     
        
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◆ 二月中旬、ロシア15万人兵士

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月7日(月曜日)弐
     通巻7210号 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 二月中旬、ロシア15万人兵士、ウクライナ侵攻へ準備完了になる
  原潜部隊も英国沿岸から米国沿岸へ、カムチヤツカの原潜は太平洋へ
****************************

 準備完了、開戦は時間の問題となったのか。
米軍高官は「もしロシア軍のウクライナ侵攻があれば、軍民あわせて5万
人、ロシア側も1万人が死に、キエフは二日で占領されるだろう」と不気
味な予測をなした。
これに加えてNYタイムズ(2月5日)は、500万人の難民が発生する、
と暗い予測を報じた。

 サリバン大統領補佐官は「いつでもウクライナ侵攻は起こりうる」と戦
闘の可能性が極めて高いことを示唆し、また別の軍事専門家は、「侵攻が
近くなるとロシアのサイバー攻撃が本格化し、ウクライナ国内でも騒擾な
ど攪乱行為が親露派の工作員によってなされるだろう。ゼレンスキー大統
領暗殺を含むクーデター計画もある」とする。

 ロシアはウクライナのNATO加盟がないと確約するなら撤兵の用意が
あるとしているが、ウクライナ国民の戦意は高い。ゼレンスキー大統領も
「西側の反応は大袈裟、かえってロシアを刺激する」と米軍高官らの脅威
的な発言に注意を喚起している。
 バイデン政権は武器弾薬、新型砲など、およそ2億ドルの武器援助を決
め、キエフへ緊急輸送した。キエフでは戦闘軍事訓練が日夜行われている。

 しかし西側はロシア空爆に踏み切るだろうか?
 ロシア全土には16270ケ所に防空壕、とくに特殊仕様の地下シェル
ターはモスクワに250ケ所。サンクトペテルブルグは駅のとなりにシェ
ルターを新設中だ。
 モスクワには強靱な地下要塞スターリン・バンカー、メトロ2などのほ
か、ラメンチ43など2500の防空壕がソ連時代に構築されている。こ
れらがいつでもシェルターに転用可能という。政府建物、官僚街を中心に
西側の空爆、ミサイル攻撃に備える。

なかには1500名を収用できるシェルターもある。
まさに「備えあれば憂いなし」。

 また陸上ではウクライナの四周を現在(2月7日)、10万人の兵力で囲
んだが、二月中旬には15万人となりフルスケールの侵攻作戦が可能とな
る。米国は制裁をかけるとプーチンを牽制している。
マクロン(仏)大統領は今週、モスクワとキエフを訪問し、戦争回避の仲
裁を続ける。

 米軍は82空挺団から1700名がポーランドのウクライナ国境に近い
基地に到着、300名がドイツへ。そして在独NATOの米兵1000名
がルーマニアに移動した。ポーランド南部はウクライナと、北部はベラ
ルーシは国境を隣接し、ルーマニアはウクライナ西側のオデッサと至近距
離だ。


 ▼習近平が囁いた。「北京五輪が終わるまで攻撃はひかえてくれまいか」

 呼応してロシアの潜水艦部隊が動きはじめた。
 英国海峡周辺を遊弋していたロシア原潜が英国沿岸を離れた。米国沿岸
には多くのロシア原潜が出没しはじめ、16隻の原潜が確認されていると
いう。
それぞれ10発の多弾頭ミサイルを装備しているので、160ケ所をミサ
イル攻撃できるうえ、原潜基地をキューバとベネズエラとする動きがある。
 カムチヤツカ半島のビルユチンスキー基地などからもロシア原潜
955A、949Aなどが出港し、太平洋に向かった。

 北京五輪開会式にプーチンは特別機で駆けつけ、貴賓席でぼつねんと居
眠りをしたとか。だが、2月5日に中露首脳会談が開催され、「共同声
明」が発表された。
 注目点は第一に「中露両国の友好関係は無限だ」としたこと(無限は日
本語では夢幻だが)、第二に「西側の考え方は冷戦メンタリティであっ
て、時代錯誤。アーカス(AUKUS)は太平洋の平和を乱し持続可能な
安定に障害となる」などと、脅威の裏返しが文言となっていること。
 第三がもっとも重要で「新パイプラインを増設し、向こう三十年間、毎
年100億トンのガスを中国へ輸出する契約に署名した」としていることだ。

 英誌『エコノミストl』(1月29日電子版)が報じた。
「習近平が囁いた。『北京五輪が終わるまで攻撃はひかえてくれまいか』と」

 NATOがウクライナ参戦に踏み切れないのは、生命線のガスがロシア
から供給されていることであり、ドイツがもっとも弱腰である。なにしろ
シュレーダー元独首相はロシアからのガス海底パイプラインを運営する
「ガスプロム」の社外重役に指名されているうえ、ロシア最大の「ロフネ
フチ」会長を兼ねる。

 米軍は近隣諸国に軍を配置し、武器をウクライナに供給したが、実際の
戦闘が起きても参戦はしないだろう。プーチンは明らかに、そのことを読
んで、ぎりぎりのチキンレースを展開していると見て良いのではないか。
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読者の声  どくしゃのこえ   READERS‘ OPINIONS
  ☆ 
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(読者の声1)中共の取潰し延命政策とは
(1)ご破算政策
 今「中国牛鬼蛇神録」を読んでいるが、その中である囚人が著者に興味
深い歴史の故事を語る。それは明朝を作った朱元璋が権力を握ると元朝時
代の富豪を取り潰したことで、この囚人はこれにより、新しい政権は二、
三百年は権力が維持できたと分析している。それが現在の習近平の既存財
閥取り潰し政策なのではないか。そして毛沢東時代の貧困時代に戻そうと
しているという。個人独裁の延命のために国民経済をご破算にするという
思想だ。
 (2)毛沢東のご破算
毛沢東政権も既存経済を破壊した。毛沢東の死後政治事情が分かった今、
中共運動が宣伝通りの共産主義運動であったと思う人はいないだろう。そ
うではなく、明朝の朱元璋と同じ流賊(大盗賊団)の政権であった。明の
朱元璋は白蓮教を奉じた紅巾の賊出身である。毛沢東はMX主義を奉じた共
産匪賊出身である。もちろん共に思想は利用しただけだから、朱元璋は白
蓮教の教祖を殺している。毛沢東もソ連派の党の先輩を追放している。
(3)二元論で妥協がない
 中共の統治を見ると、政治の基本である妥協がない。敵か味方の二元論
対立である。だから絶えず闘争をする。闘争の種が尽きると政権が維持で
きないと考えているのだろう。したがって中共の統治は極めて野蛮残酷で
日本とはまったく価値観が違う。そして今も活火山状態だ。したがって日
本は国防を第一とし、結論としては核ミサイル搭載潜水艦隊の建設を急が
なければならない。
   (落合道夫)

  ♪
(読者の声2)「石原慎太郎:反中反美亦反現代日本的右翼狂想」という長
い分析記事が、華字紙にでています。これまでの中国批判の履歴から三島
由紀夫との交遊にまで言及しており、敵ながら、よく石原政治を分析した
中国人がいるものと感心するくらいです。
 以下は「多維新聞網」の文章です
at 10:21 | Comment(0) | 高島康司

2022年02月09日

◆故石原慎太郎氏がこだわったのは

「憲法改正」ではなく「自主憲法制定」:伊勢 雅臣

振り返れば、自ら嵐を呼ぶような、波乱に満ちた人生だった。昭和43年
の参院選全国区でのトップ当選、日中国交正常化・台湾断交に反発した自
民党若手による血判状を伴った48年の「青嵐(せいらん)会」結成、
50年の都知事選出馬と落選、突然の議員辞職、都知事選への再挑戦、尖
閣諸島(沖縄県石垣市)の東京都購入表明…。
周囲をあっと驚かせる言動ばかりが目立つが、背骨として貫かれていたの
は「自主憲法制定」だった。

石原氏が好んで使ったこの表現は、「憲法改正」よりも抜本的かつ能動的
なニュアンスがある。そこからは、現実的な感覚として骨身に刻み込まれ
た敗戦国の悲哀が透ける。

常々、口にしていたのは前文への不満だ。

「『平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して…』は、正しくは『公正
と信義を』で、『全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ…』
は、『欠乏を免かれ』だ。助詞の間違いは日本語の文体を乱し、みにくい
印象しか与えないんでね。国家の基本法を正しい日本語に直すことが自
主、自立です」

「自主憲法制定」追求した政治家人生 石原氏死去
https://www.sankei.com/article/20220201-QSHWH5IWNNMNVNE3WVUC5GZC2A/?514874

                  
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◆雀庵の開戦前夜/18盛者必滅、中国のGDPは張子の虎に                
“シーチン”修一 2.0

【Anne G. of Red Gables/429(2022/2/7/月】高校の先輩に「金持さ
ん」、大学時代には「地主さん」がいた。昔は村では同じ苗字の家ばかり
というのは珍しくなく、屋号で呼ぶのが普通だった。苗字(名字)は明治
8年の「平民苗字必称義務令」で普及したが、使い慣れた屋号をそのまま
名字にしたケースは多かったろう。

我が家のご先祖様(父の婿入り先、高座郡座間町入谷)は昭和の初めの頃
だろう、村で初めて電動式精米所を開設したからか通称は「精米」と呼ば
れていた。自宅の真ん中に農業用水路が流れていたから、それ以前から水
車による精米を始めていたようだ。戦中・戦後はこの水車小屋でヌー(ネ
ズミ目ヌートリア科、毛皮が売れた)を飼っていたと父が言っていた。電
動式精米が軌道に乗ると、三輪自動車「オート三輪」も村で初めて導入し
たらしい。

10年ほど前に法事の帰路、村を訪ねて近所の人に挨拶したら、高齢の夫人
から「ああ、精米の君蔵さんのお孫さんかね」と懐かしがられた。くたば
る前にもう一度、訪ねたいが、確定申告の準備もあるし、ツンドク本を
ざっくりでも読んでおかなければいけないし、3月には父母の法要も予定
しており、何よりも「中共殲滅、支那解放」という、喫緊の“天命”を優先
しなければと勝手に思っているから、気は急くばかり、嗚呼、如何せん。

カミサンや子供が「温泉にでも浸かってノンビリしたら」と言ってくれ、
それもいいかなあと思わないでもないが、かつての多動児は老いても多動
ヂヂイで、じっとしていられない性分だ。名所旧跡巡りでも、興味を催す
と1カ所に数時間いることもあるから付き添いの連中に嫌な顔をされる。
俺は孤独だ、孤老だ、大事にするように、と言いたいが、一方で「ほっと
いてくれ、Leave me alone!」なんて言うものだから、可愛くないヂヂ
イ。ま、身勝手、煙たがれるヂヂイではある。

「孤立を恐れずも連帯を求める、万国の孤老団結せよ」・・・開戦前夜の
今、国家はイデオロギーや好悪ではなく、目の前の「利益」で動くよう
だ。世界の嫌われ者、習近平による、習近平のための、習近平の中共五輪
に対して、米英豪加NZ、日印蘭、デンマーク、リトアニアが外交ボイコッ
トまたは政府当局者の出席を見送ったという。

一方、習近平をヨイショするために独裁者プーチンの他、国連のグテレス
事務総長、エジプトのシーシー大統領、サウジのサルマン皇太子らが出席
したが、世界の注目を集める時の人、“狡猾漢”プーチンは眠ったふり?を
していた。習近平の奥さん、彭麗媛も参列していたが、ヨリを戻したわけ
ではあるまい、ポスト習近平、女帝を狙っているのか?

孫子曰く、彼を知り己を知れば百戦殆からず。「上兵は謀を伐つ。其の次
は交を伐つ。其の次は兵を伐つ。其の下は城を攻む。城を攻むるの法は已
むを得ざるが為なり」(最上の戦い方は、敵の謀略、策謀を読んで無力化
すること。次策は、敵の同盟や友好関係を断ち切って孤立させることであ
る。それができなければ、いよいよ敵と戦火を交えることになるが、その
際に一番まずいのが敵の城を攻めることである。城攻めは、他に方策がな
い場合に仕方なく行う手段に過ぎない)(経営コンサルタント・長尾一洋氏)

戦争に勝つためには敵を観察して“急所”を知る、特に懐具合=経済を探ら
なければならない、と、このところ小生は思いついた。ところが、経済学
を専攻したものの、基本的な簿記でさえ「なんで俺が銭勘定せにゃならん
のか」とウンザリして1回授業に出ただけで挫折したから、「中共経済分
析」なんて考えただけで頭が痛くなる。しかし、天命ならば是非もなし、
まずは三菱UFJモルガン・スタンレー証券のサイトでざっくり経済のイロハ
を学ぶことにした。

<GDPとは「Gross Domestic Product」の略で、「国内総生産」のことを
指します。1年間など、一定期間内に国内で産出された「付加価値」の総
額で、国の経済活動状況を示します。付加価値とは、サービスや商品など
を販売したときの価値から、原材料や流通費用などを差し引いた価値のこ
とです。

極めてシンプルに例えるならば、付加価値とは「儲け」のことですので、
GDPによって国内でどれだけの儲けが産み出されたか、国の経済状況の良
し悪しを端的に知ることができます。

【経済成長の度合いがわかるGDP成長率】ある一定期間と次の一定期間の
GDPを比較して、変化を%で示すことで、経済成長の度合いを知ることが
できます。例えば、ある年のGDPが500兆円、次の年のGDPが550兆円だった
場合、GDP成長率は(550−500)÷500×100=10%となります。もし、前年
のGDP成長率も10%だった場合、同程度の成長が続いているといえるで
しょう。

このように、成長率の推移は、経済成長が続いているのか、それとも停滞
しているのかを判断する目安になります。

【名目GDPと実質GDPの違い】GDPは、国の経済状況を知ることのできる指
標ですが、より正確に状況を知るためには、物価の変動についても考える
必要があります。そこで、物価の変動を考慮するかによって、GDPは「名
目GDP」と「実質GDP」という2つの指標に分けられます。

・名目GDP:対象の期間の付加価値を単純に合計して求めます。たとえ、
インフレが起こって貨幣価値が下がっていたとしても、考慮には入れません。

・実質GDP:貨幣価値の変動を考慮に入れて計算します。そのため、より
正確な経済成長状況を把握するためには、実質GDPを用います>

ここまでは分かった。さらにBRAVE ANSWERというサイトを見ると――

<GDPを簡単にいうと「国が1年間にどれだけ儲けたか?」と考えてもらっ
て差し支えありません。具体的には「民需+政府支出+貿易収支」という式
で表すことができます。

★民需:消費と投資。「消費」は生活者が行った支出=日本国民約1億2700
万人が使ったお金の総額で、日本のGDP約500兆円における約55%は家計消
費が占めています。

「投資」は企業が行った支出=日本のGDPの約15%は企業投資。特に機械や
工場など有形固定資産へ投資をした「設備投資」が重要な指標です。設備
投資は企業の短期未来予測が表れます。日本のGDPの約15%は企業投資です。

★政府支出:政府が使うお金、主に国が発注する公共工事のこと。具体的
には「公共工事請負金額」という指標でみることができます。

★貿易収支:輸出額−輸入額。国の輸出額から輸入額を差し引いた総額で
す。日本では原材料を輸入して車や家電などの製品をつくり、製品を輸出
する「加工貿易」によって産業が成立してきました。

加工貿易によって日本の貿易収支は1980年度以降ずっと黒字でしたが、
リーマンショックがあった2008年度、日本の貿易収支は赤字になりまし
た。それ以降は黒字になったり赤字になったりしていますが、2011年度以
降は継続して赤字であり、2015年度も赤字トレンドが続いています>

なるほど、おおよそのことは分かった。しかし、泡沫企業の経営者であっ
た小生は、税理士に「今期は200万円の黒字にして下さい」と頼めば、税
理士はそのようにしてくれた。どうしてもそうならない時は「今期は赤字
にしかならないですよ」とダメダシされたが、2期連続で赤字になると銀
行から融資を受けられなくなるから、2001年の9.11同時多発テロで会社を
畳まざるを得なくなった。まったくの想定外で、売上の6割が米国航空会
社のPRで、運休、減便が続いたからどうしようなかった。閑話休題。

そもそも会社経営者は大なり小なり数字を“創る”。そんなことは政府も官
庁も投資家も知っている。大体「政府による数字改竄」もあった。改竄と
か粉飾はどこの国でも、いつの時代でもあることだろうが、「やり過ぎは
ダメ」ということだ。化粧はまあいいだろう、しかし整形手術のやり過ぎ
はまずい。顔面崩壊したり・・・

先進国のGDPは概ね信頼できる。常に監視されているからだ。ところが
トップから下っ端まで「数字で出世する」国である中共には「やり過ぎは
ダメ」とブレーキをかける監査能力や独立した司法、検察、警察、議会、
報道機関、言論の自由がない。各省長は党中央の意を伺い、左右の省を観
察しながら数字を創っているのだろう。みんな横並びで不自然だ。

李克強首相は2000年前後に「鉄道貨物輸送量、電力消費量、銀行融資残高
で経済動向を見ている」と言い、公式発表のGDPが当てにならないことを
示唆、「李克強指数」と呼ばれていた。さらに李克強は2020年には「中国
には月収1000元(1万5000円、1日500円)の人が6億人もいる」と明かし、
暗に習近平の夜郎自大ぶりを批判、物議をかもした(今は半分失脚したよ
う)。

実需を伴わないマンションや道路、線路などを創っても、それはGDP上で
はプラスの数字となり、各省長にとっては実績になる。数字だけを見れば
景気がいいことになっている。さらにリベートで懐も温かくなる。まった
くもってWinWinだ。

「農村戸籍の貧困層の生活向上のために省のカネをつぎ込んでも儲からな
い、ドブに捨てるようなものだ。大体、奴らに媚びる必要はないのだ
し・・・今はゴーストタウン、ゴースト道路でも、それを創れば儲かる
し、建設業も潤う、党中央も評価してくれ、出世のための実績になる。基
本的にビルやマンションは投資物件で、人は住んでいなくても売れるか
ら、無駄な投資とは言えないだろう。あ、これオフレコだよ、こんなこと
を記事にでもすると反革命罪で刑務所行きだから、あまり騒ぎ立てない方
がいいよ」

まあ、そんなことだろう。以上は「中共経済分析」の初級だが、産経2/5
の田村秀男先生の「強権中露はドル利上げに耐えられるか」は大学院コー
スを超えたトップレベルで、以下のことしか理解できなかった。即ち――

<米連邦準備制度理事会( FRB)はインフレ抑制を名目に利上げへと動く。
基軸通貨ドルは(暴れまわっている)中露に対する強力な武器であり、中
露は耐えられるか。

中国はドルを主体とする外貨準備資産に応じて人民元を発行する。ドル金
利よりも人民元の金利を高くして外貨の流入を誘い、国内からの資金流出
を避けなければならない。しかし住宅投資の落ち込みに伴う景気情勢の悪
化の中で、中国人民銀行は(景気浮揚のために)利下げせざるを得ない
(ドルに連動して利上げはできない)。

となると(中国からの)資本逃避が激しくなり、(旨味の減った)人民元
の暴落を防ぐために虎の子の外貨準備(主にドル)を取り崩して人民元を
買い支える羽目になる。FRBは2015〜18年にかけて政策金利を大幅に引き
上げたが、(その際に)中国からの資本逃避(当局が把握できない資本流
出)は激増した(外貨準備(外準)の減少)。

習政権は資本逃避による外準減を穴埋めするために、証券投資を中心とす
る対外債務(国債発行や借入金)を増やしているが、ドル金利上昇は海外
投資家の中国市場からの引き上げを促しかねない(投資マネーは利益率=
リターンが高くてリスクが低い方へ流れる)。

習近平は今秋の党大会で党トップの座を無期限化させようと狙っている
が、ドル依存ゆえに避けられない金融危機のリスクはその野望に立ちはだ
かるだろう>

ドルよりもリターンを高くすることで投資マネーが中国企業や人民元建て
の債券に向かったが、中共経済は最早 WinWinでも昇竜でもなく、下手を
するとハードランディングしかねないようだ。既に2018年下半期からトラ
ンプ政権の圧力もあって「「中国経済を牽引してきた消費、投資、輸出の
『三頭馬車』が、三頭とも動きが鈍くなってきている。これまでは輸出だ
けは好調だったが、中米貿易摩擦のあおりを受けて、急速に悪化してい
る」という説もあった(近藤大介氏「習近平の金融ブレーンが告発!中国
発の金融恐慌は必ず起こる 当局に削除された『幻の論文』」(現代ビジ
ネス2018/7/3)

それから4年、コロナ禍もあって中共経済はかなり怪しくなっているはず
だ。古森義久先生「中国の嘘を知ることの重要性」(Japan In-depth
2022/2/2)から。

<日本にとっての中国の動向の重要性がますます巨大となった。とくに2
月4日からの北京冬季オリンピックの開幕では中国への日本国民の関心は
飛躍的に高まる。その中国の動きは日本の国家全体を大きく揺さぶる。だ
から日本にとっては中国の動きを正確に知ることが欠かせない。

だが中国共産党政権が公式に発表することには事実の欠落が多い。秘密が
多い。そして嘘も少なくない。その点のまさに虚実、真偽を見分けること
は日本にとって死活問題ともいえよう。

私はこれまでの長い中国関連の取材や米中関係の報道を基礎にこの中国政
府の公式発表の虚実を一冊の本にまとめた。『中国、13の嘘』(飛鳥新社
刊)というタイトルの書である。表題はどぎついが中国の虚と実、嘘と真
実の区分を体系的に、かつ具体例に基づき報告した実証的な本である。

この報告の主要部分はアメリカの大手研究機関「ヘリテージ財団」が2021
年にまとめた長大な調査報告「中国の透明性」に依拠した。「透明性」と
は秘密かオープンか、虚偽が真実か、の尺度だといえる・・・

中国がいったいなぜ他の諸国とは異なる方法や規模で内外に虚偽を発信
し、事実を隠そうとするのか。その理由は第一に中国共産党政権は自己の
支配の継続こそが最高至上の目的であり、独裁支配の保持にかなうために
はあらゆる分野の事実やデータを隠し、ゆがめることが最優先されるシス
テムができていることである。

つまり中国共産党の自己保存の強烈な欲求こそが自身の統治の真実を隠し
てしまう、というのだ。そしてアメリカがその中国と競いあうためには、
中国側のその真実隠し、つまり虚偽や虚構の実態を知っておくことが不可
欠だというわけである。

こうした中国に関する現実はわが日本にも当てはまる。日本としても中国
のなにが真実でなにが虚偽かを常に知らねばならない。私が今回の拙著
『中国、13の嘘』で訴えたかったのも、まさにその点だった>

中国のGDPは張子の虎、そうであっても威勢がいい間はバレないが、秘す
れば現れるのは世の倣い、やがて1930年前後の世界大恐慌みたいになりは
しまいか。1991年前後のソ連崩壊の時、ソ連圏以外が無傷で済んだのは、
自由主義圏は基本的にソ連と経済的な繋がりが薄かったからだろう。当時
の日本はバブル崩壊が始まりバタバタし始めたが、堅気の産業はさしたる
ダメージは受けなかったと記憶している。


ところが14億の中共経済、“世界の工場”が機能不全になると、自動車から
電気製品、パソコン、スマホ、衣料、食糧、自転車、パンダ、ウイルスま
で Made in China だらけの世界はどうなるのだろう。あれっ? あまり
困らないような・・・そこそこインフラを整えれば、どこの国でも作れそ
うな・・・

一方で、世界市場の20%近い購買力がフリーズしたら在中企業は撤収する
ことになるが、アジアならインド、タイ、ベトナム、インドネシア、フィ
リピン、マレーシアなど移転先には困らない。

つまり危険かつ厄介者の中共が消えても、1年も経てば生産、消費はそこ
そこ軌道に乗るのではないか。14億の2割の3億人ほどが難民と化して押し
寄せかねない不安はあるものの、戦狼・中共が消滅すればロシアも大人し
くなるだろうから、自由陣営はずいぶん安心できる。インド、台湾、香
港、モンゴル、ウイグル、チベットは大喜びするだろう。

中国は言語圏別に10〜20程の国に分け、10〜20年ほど国連暫定統治にすれ
ばいい国になると思うが、甘いか? 自由に伸び伸び金儲けさせ、たっぷ
り納税させ、福祉国家に領導すれば、世界制覇なんていう持続不可能な妄
想は抱かないのではないか。武器よさらば、米国製の日本国憲法を譲れば
10年で羊になることは実証済みである。



     
        
━━━━━━━━━━━━━


◆パキスタン首相の北京訪問は

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)2月7日(月曜日)
     通巻7209号 
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パキスタン首相の北京訪問は四日間何を話し合ったのか?
  中国からの借入金の40%が政府の帳簿に記載されていない謎
***************************

 習近平の目玉「一帯一路」最大のプロジェクトはCPEC(中国とパキ
スタンとの経済回廊)建設で、総計620億ドルが注ぎ込まれることに
なっていた。インドの報道などに基づくと、およそ280億ドルが既に百
を超えるプロジェクトに投下されたという。
 それらのなかには鉄道、ガス、原油パイプライン、高速道路、発電所な
どが含まれている。

 ところがアメリカのエイドデータ(AidsDATA)の調べでは、中
国の貸付金は「輸出信用枠」からのローンであり、実態は中国製機械設
備、備品などの輸出分への貸し付けなのだ。
一方的に中国製品を買わせ、相手国にドルの債務を負わせるという「中国
方式」でなされており(これが「借金の罠」)、パキスタンの工事現場も
中国人労働者、とくに囚人ばかりで、現地雇用はほんの僅か、むしろ中国
プロジェクトの現場警備のための出費が多い。

 バロチスタンの独立を叫ぶBLA(バロチスタン独立軍)は、今年に
入ってからも数回の自爆テロや、パキスタン軍、警察との銃撃戦を繰り返
し、双方に百人以上の死傷者がでている。とくに2月3日にはカーン首相
訪中を「祈念」して、クエッタの警備本部二箇所を襲撃し、兵士7名を死
亡させた。ゲリラ側にも13名が殺害された。

 中国人を標的としてのテロが頻発し、パキスタン政府は中国人犠牲者に
対し、1100万ドルの慰労補償金を支払ったとも報じられている。

 イムラン・カーン首相は2月3日に北京入りし、北京五輪開会式にも臨
んだが、個別に李克強首相(5日)、習近平主席らと会談(6日)した。

 議題はCPECを、今後どう立て直すか、にあった。
カーン首相には外相、財務相、商業相、内相らが同行するという力の入れ
よう。そしてパキスタンの狙いは、CPEC第二段階の計画刷新だ。
 もともとカーン首相は野党時代、CPECに反対していた。理由は中国
の借り入れの40%が、民間の債務か、政府債務かの区別がつかず、パキ
スタン政府の帳簿に記載されていない不透明さにあり、透明性を高めよと
唱えていたのだ。

今回の訪中では経済特区建設の具体化、着手したプロジェクトの工事完成
の詰めなどに置かれ、バロチスタン州西南部のグアダール港開発プロジェ
クトの中断については表向き、話し合いはなかったとされた。
しかしグアダールを諦め、カラチに移行するというのは根本的にゲーム
チェンジであり、もっと具体的に最終決着を煮詰める必要がある。

グアダール開発を中断し、カラチへ重点を移行するとした最大の理由は、
サウジアラビアが200億ドルを注ぎ込んで精油所を建設すると発表した
からだった。
ところがサウジとの具体的な詰めはまだ一歩もなされてはおらず、カーン
政権には焦りがあるという。

サウジはもとよりパキスタン最大の保護者であり、イスラマバードに聳え
立つ世界最大のモスクはまるまるサウジの寄付による。パキスタンの銀行
もサウジ系が多く、あちこちに投資しているが、その規模は中国より大きい。
さらに言えばパキスタンの核開発は、サウジの資金でまかなわれた。

    
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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【知道中国 2326回】      
──英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港208)

   △
しばらくして台湾に出掛けることになった。夏休みを利用した日本からの
短期語学研修生の世話を頼まれたからだ。そこで「明日から2週間ほど台
湾に行ってくるから」と伝えると、
「そうかなら久しぶりに父ちゃんや母ちゃんに会えるな」

そこで「いや、日本ではない、台湾だ。台湾だよ、タ・イ・ワ・ン」
「だから、父ちゃん母ちゃんに会えるだろうに」
「タ・イ・ワ・ンだよ、台湾」と繰り返したが、その先は口を閉じた。お
そらく彼女にとって台湾は日本なのだろう。日本に違いない。
「ところで台湾へは飛行機で行くんだろう」
「うん、そうだが」
「飛行機はいい。昔、上海から香港まで飛行機に乗ったことがあるが、あ
れはイイ。なんと言っても食事が出るからナ! いいかい、弁当なんか持
ち込むなよ。恥ずかしいから」
「ハイハイ、承知しました」
「ところで東京って大きな街かい」
「まあ、九龍よりはデカイね」
「でもなァ、上海はもっとデッカいよ。ともかく道路が広い。渡ろうと
アッチを見ようにも、遠すぎて見えないんだから」

 ここまで来たら、もう相声(まんざい)の世界である。
 曽妹との生活も慣れて来るに自然に以心伝心となる。休みの日など、庭
の草を取れ、ここに釘を打て、あっちへ行って水を持ってこいなどと命令
される。こうなると相手が何を言っているのかは解らないが、なにを求め
ているかが解るようになるから不思議だ。「お前の広東語はチンプンカン
プンだが、こっちの言うことは解るようだから不思議だ」。これが彼女の
口癖だった。もう1つの口癖が「這個世界好難講!(ああ、この世はワケ
が分からない)」だった。
 こんな生活が1年ほど過ぎた頃から、彼女は自分に届いた手紙を私に見
せ、なにが書かれているのか説明しろ、と言い出した。
彼女は字が読めなかったのだ。これも、どこの馬の骨とも解らない日本人
留学生への信頼の証と感謝しつつ、その要求に従うことにした。

ある日、彼女が差し出したのは広州に住む彼女の姪からの手紙だった。
 「家事がタイヘンな上に職場までが遠い。歩いて出勤していたら、とて
も始業時間に間に合わない。自転車通勤をしたいのだが、先立つカネがあ
りません。そこでお願いです。オカネを送ってくれませんか」と、自転車
購入代金のお願いである。
 こちらの説明を聞き終わるとブーブー言っていたが、可愛い姪のために
送金したのだろう。しばらくすると礼状が届いた。

 その礼状には「先日は、本当にありがとうございました。早速買った
自転車で職場に通っています。家事と仕事を両立できるようになったの
も、オバサンのお陰です」と。ここまでの説明を聞いて曽妹も満足気だっ
た。だが、次がイケナイ。

「ところでオバサン、ものは相談ですが、じつは義母がだいぶ歳を取っ
て、いつお迎えが来てもおかしくなさそうです。でも貧乏生活で、まだ棺
が用意できていません。そこでオバサン、モノは相談ですが、私を助ける
積もりで、義母の棺の代金を用立ててはいただけませんか」
 ここまでくると曽妹は怒りを含んだ口調で、「自分の棺さえまだ買って
もいないというのに、そんな相談はダメだ」と。
それから早口で、「這個世界好難講!」と呟いた。
     
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読者の声  どくしゃのこえ   READERS‘ OPINIONS
 
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(読者の声1)「第6回 皇統を守る国民連合の会 講演会」 のご案内
「皇統(父系男系)を守る国民連合の会」 が主催し、「新しい歴史教科
書をつくる会東京支部」が協賛する 「第6回 講演会」を、下記の要領で
開催をいたします。
<正統な皇統を死守しなければ、日本は 「日本」 でなくなる!>

日 時  3月3日(木・ひな祭り)18時15分 開場〜21時00分
会 場  「赤羽会館」 4階 大ホール(北区赤羽南1丁目13−1)
講演会   葛城奈海氏 (皇統を守る会会長、ジャーナリスト・俳優等)
リレートーク(5人の佳人 葛城奈海・赤尾由美・佐波優子・saya・竹内
久美子) 
           ─── 休 憩 (20分) ───
     新しい歴史教科書をつくる会からのメッセージ 岡野俊昭氏
(つくる会副会長)
防疫要領等 聴講者は、お一人お一人マスクの着用をお願いいたします。
      受付で、検温・消毒液使用のご協力をお願いいたします。
会 費   研修会1500円(大学生・大学院生は500円、高校生以
下は無料)    
主催   「皇統(父系男系)を守る国民連合の会」
<申込先> 小川 揚司  TEL090−4397−0908
ogawa1123@kdr.biglobe.ne.jp
又は 池田元彦 TEL070−1516−1199
FAX 03−5941−6735
MAIL mikejfk@yahoo.co.jp
 ♪
(読者の声2) 中東ではアラブもイスラエルも中国への接近が目立つが、
騙される方が悪い世界において利害で動くのは当たり前。
イスラエル首相は昨年UAEを訪問したが、UAEではイスラエルの観光客も受
け入れている。しかしその評判は中国人と変わらず、ホテルではあらゆる
ものを盗み、ミニバーの酒を水と入れ替え、砂漠では自動車を横転させる。
https://www.ynetnews.com/travel/article/ByJTfsKAP
 ユダヤ人に限らず中国人や韓国人は「ずる賢い=頭がよい」と考える。
賄賂、転売は当たり前、ヤラセの高評価点だらけでAmazonの商品評価など
ほとんど価値がなくなってしまった。
Amazonは出品者も得体のしれない中国企業ばかり増えて明らかな不良品が
続き、通販はほとんどヨドバシに変えてしまった。
ネット企業は広告で収益を得るわけだが、GoogleはAdblockなどを排除し
ようとあの手この手。
今はAdGuardの永久版(デバイス3台まで5980円)を使用しネット広告は
まったく見ることがなくなった。
Yahooのホームページならニュースと天気以外は不要なので、不要広告を
登録し、現在のブロック広告は100以上。動画サイトも検索・視聴履歴に
よる押し売り広告もブロックするので精神衛生上非常に良い。ブラウザは
好きなものを使えばよいが、明朝体で読みたいのでフォント設定が楽な
Firefoxを使用することが多い。
Firefoxはバージョンが上がり間延びしたタブやメニューはなんとか元の
表示に戻したが、ブックマークやタブをサイドバーに表示できるのが便
利。標準機能のリーダービューで余計な背景や狭すぎる本文エリアに悩ま
されることもない。
アドオンの Circle 読書アシスタントは中国製ではあるが、段落で一字下
げや複数ページ分析がとても便利。余計な通信は遮断しているが、近頃は
位置情報を求めるサイトも多く個人情報はいつも狙われているのだろう。
  (PB生、千葉)

  ♪
(読者の声3)先日の討論番組「いわんかな」(未来ネット)はじつに面白
かったです。ゲストの楊逸女史の文革体験談は貴重でした。馬渕元ウクラ
イナ大使や宮崎さんのコメントも冴えていました。
自民党議員の一部でこの番組が評判になっている、なぜなら親中派ばかり
とされた自民党議員のなかに、かなりの数が、じつは中国に不審を強めて
おり、このような中国を正確に冷静に批判する意見を聞いているというの
です。或る参議院議員の話です。
 (HH生、大田区)

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