石原慎太郎元東京都知事の死去に関する2日付本紙社会面の記事は、平
成23年の東京電力福島第1原発事故で、当時の菅(かん)直人内閣の要請で
放水作業のため現地に赴いた東京消防庁ハイパーレスキュー隊とのエピ
ソードを振り返っていた。
石原氏が任務を終えた隊員に対し、涙声で「本当にありがとうございま
した」と感謝の気持ちを表明する場面である。会員制交流サイト
(SNS)上でも、多くの人がこのシーンを感慨深く回想していた。
だが、実は石原氏は首相官邸からの隊派遣要請をいったん断っている。
菅氏に隊員を預けると、どんな危険で無謀な任務を強いられるのか分から
ないと判断していたのだった。
事務方の相談受け
このときは結局、菅政権では物事を動かせないとの事務方の相談を受け
た安倍晋三元首相が、石原氏の長男である自民党の石原伸晃幹事長(当
時)を介して説得し、石原氏も最終的に派遣要請を受け入れた。当時、事
情を知るある官僚にこう言われた。
「菅首相に調整経緯を知られると、へそを曲げて何をするか分からない
から、書かないでおいてほしい」
ただあの時代から11年がたっても、菅氏の不規則な言動は変わらない。
いや菅氏だけでなく、小泉純一郎、細川護熙、鳩山由紀夫、村山富市の各
氏も合わせた5人の首相経験者が原発事故をめぐり行っていることが現
在、岸田文雄内閣から強く否定される異例の事態となっている。
環境省は1日、山口壮環境相名で5人が連名で欧州連合(EU)欧州委
員会に出した原発肯定方針の撤回を求める書簡の内容への反論文「福島県
における放射線の健康影響について」を明らかにした。
それは5人の書簡の中に「(原発事故により)多くの子供たちが甲状腺
がんに苦しみ」との表現がある問題を取り上げ、次のように指摘している。
「福島県の子供に放射線による健康被害が生じているという誤った情報
を広め、いわれのない差別や偏見を助長することが懸念されます」
不適切行為と断罪
また、政府が風評の払拭に取り組んできたことを記し、福島県の甲状腺
検査見つかった甲状腺がんについて、県民健康調査検討委員会や原子放射
線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)などの専門家会議
で、放射線の影響とは考えにくいと評価されたことを紹介した。その上
で、書簡の表現は「適切でない」と断じた。
つまり、5人を名指しで差別や偏見を助長し、科学的知見に基づかない
風評を広げる不適切な行為をしていると断罪したのである。
この問題をめぐっては、菅(かん)内閣で首相補佐官と原発事故担当相を
務めた自民党の細野豪志氏も、かつての上司らを厳しく批判する。
「菅直人元総理は非難範囲の決定をした責任者だ。原発事故により甲状
腺がんが増えたと主張するなら自らの政治責任をどう取るのか。反原発を
言うのとは次元が違う重たい問題だ」(1月30日ツイッター)
福島県の子供の甲状腺がんに関しては、日本学術会議も「地域や外部被
ばく線量が違う場合でも、発見頻度に意味のある差は見られない」と報告
している。
元首相たちはいったい、何をやっているのか。自分たちの反原発イデオ
ロギーのためなら資料を無視し、10年以上かけて風評被害の払拭を図って
きた福島県の努力が水泡に帰しても構わないとでもいうのか。
いたずらに福島県を苦しませるだけで何も生まない軽率な行為を、恥ず
かしいと思わないのか。
(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
松本市 久保田 康文
産経新聞 採録
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆雀庵の「開戦前夜/17 男の契り:石原慎太郎と見城徹」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/428(2022/2/4/金】2月2日の産経新聞は久し振
りに30ページあり、おお、広告が増えたのか、ヂヂババは通販の恰好の
ターゲットだからなあ・・・なんて思いながら読み始めたらナ、ナント、
“ジャイアン”石原慎太郎大往生の記事が6ページも! すごいなあ、まる
で国家元首並みの扱い。産経は慎太郎が大好きなのだ。「国民よ、ニッポ
ンを取り戻せ! 慎太郎同志に続け!」と煽っているよう。
小生が小5、11歳の1962年、床屋へ行って「シンチャン刈りにして」と
注文したら亭主からハハハと笑われた。「慎太郎刈り」と言えば良かった
のかと思ったが、なんだかバカにされたようで以来、その店には行かなく
なった。叩き上げの苦労人から見ると慎太郎は良家のお坊ちゃま、偉っそ
うに何言ってやがる、という反発、侮蔑があったのかも知れない。
慎太郎は知性と野生味に溢れた人である。と言っても小生が読んだ作品
は「太陽の季節」「生還」「わが人生の時の時」くらいしかないが、「わ
が―」の中の弟・裕次郎を看取った「虹」と題するエッセイにはすこぶる
引き付けられた。知性と野生、大胆不敵な大人と繊細な少年が混じった稀
有の“ジャイアン”だなあ、凄いなあ、次元が違うと圧倒される。
作家とか政治家とかを超えた存在、血と汗と涙を流す教祖とか哲学者の
ような、破壊と再生、暴力と救い、威嚇と愛嬌、突き放しと安らぎが混
じったような・・・上手く言えないが不思議な、圧倒的な存在感、カリス
マ性と言うのか、これが多くの人を引き付けているのかもしれない。
確固とした主義、主張、思想、宗教を持った人、あるいはその手のもの
を持たない人、すなわち夏彦翁の言う「健康な人」は“ジャイアン”に近寄
らないだろう。近寄るのは「生きるとは何なのか、俺はこのままでいいの
か、もっと優れた生き方があるのではないか」というストレイシープ的な
人かもしれない。
角川書店を経て幻冬舎を創業した見城徹氏はブント(共産主義者同盟)
挫折派のようで、そのモヤモヤを編集・出版の“天職”で止揚、癒している
ような方だ。去年、何気なく本屋を覗いたら著書の「読書という荒野」が
こう呼びかけてきたのは面白かった。「おい、お前だよ、お前、この本読
めよ」。同書で以下の話が綴られている。
<石原慎太郎さんの小説は僕の中で燦然と輝いている。短編はほとんど
暗唱できるくらい読み込んでいる。「太陽の季節」「処刑の部屋」「完全
な遊戯」・・・若い頃の僕にとって生きる糧となった。共同体と折り合い
がつかない自分がどうしようもなくなった時、慎太郎さんの小説は救済を
与えてくれた。彼の作品ほど、社会が付与する価値観をぶち壊して出てき
た小説はない。
共同体の一員としてではなく、何ものにも冒されない剥き出しの個体と
して生きようとした人間の、肉体の生と死が根底に流れている・・・
学生時代から、出版社に入ったら何よりもまず慎太郎さんと仕事をした
いと願っていた僕は手紙を書いた。一度会ってくれるという。当時の慎太
郎さんは衆議院議員である。会うだけでも大変なことだった。
初めて会うことが叶った日、「この面会が勝負だ」と、24歳の僕は慎太郎
さんの年齢、43〜44歳に近い本数のバラの花束を持って行った。慎太郎さ
んは「男にバラをもらったのは初めてだな」と照れたような苦笑いをし
た。僕は、自分がいかに慎太郎さんの小説が好きかを話し始めた。この機
会を逃したら、もう二度と会えないかもしれない。ここが勝負だ。僕は最
終兵器を用意していた。「太陽の季節」と「処刑の部屋」を一言一句、暗
唱できるようにしていたのだ。
「僕は全文暗唱できます」、「え?」と慎太郎さん。「太陽の季節」を暗
唱し始めたら3、4分で「わかった、わかった、お前と仕事するよ」と言っ
てくれた。「君は酒は飲めるかね」、「飲みます」と答えると、その場で
ドライマティーニを作ってくれた。僕と慎太郎さんの関係が始まった。
慎太郎さんの逗子の自宅は圧倒的にカッコいい家だった。部屋からは海
を180度見渡せた。毎月その家に原稿をもらいに行くのが楽しみだった。
そんな夏のある夜、慎太郎さんが「散歩しよう」と逗子の海岸に誘ってく
れたことがある。
そこで彼は、自分が今、何に苦しみ、何に挑み、何に劣等感を感じ、何
に空しさを覚え、何に苛立っているのか、そんな内面を25歳の僕に打ち明
けた・・・
角川を辞め「幻冬舎」設立後、すぐに慎太郎さんから電話が入った。
「今近くにいる。これから寄るぞ」、10分後に慎太郎さんは現れた。四谷
の雑居ビルの中で5、6人しか社員がいない小さな会社だったが、社員を前
に慎太郎さんは「未熟な社長だが、見城をよろしく頼む」と言ってくれ
た。そして僕の方へ向き直り、「もし俺にまだ役に立てることがあるのな
ら、何でもやるぞ」と勇気づけてくれた。
僕はその場で、「裕次郎さんを書いてください」と頼んだ。私小説を一切
書いてこなかった慎太郎さんに、最も血のつながりの濃い弟を書いてもら
うことによって、読者の知らない、もう一つの石原慎太郎像が浮かび上が
るのではないかと思っていたからだ。周囲から見れば「編集者にとってだ
け美味しそうな」話でもある。しかし慎太郎さんは嫌な顔一つせず、「俺
もずっと裕次郎のことは気になっていた。いつか書こうと思ってメモ書き
してある。お前が言うんだったら書くよ」と言って社を後にした。
「弟」は裕次郎さんの十回忌の日に発売され、あっという間にミリオンセ
ラーとなった・・・>
週刊文春電子版2/2にはこうあった。<「死ぬまでにどうしても短編小説
全集を出したい」、それが老作家の願いだった。昨年12月9日。長年向き
合ってきた幻冬舎社長の見城徹は、立派な装丁が施された2冊の短編全集
を携え、闘病中の彼のもとを訪れた。その人は、2冊の全集を抱きしめる
と、涙を流したという。作家・石原慎太郎、2月1日逝去。享年89>
見城徹は立派に恩返しした。慎太郎の「わが人生の時の時」は大往生で幕
を下ろした人生はそんな風でありたいね
━━━━━━━━━━━━━
◆(読書特集)中国四千年の策略大全
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和四年(2022)2月6日(日曜日)
通巻7208号
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(読書特集)
長谷川静男『中国四千年の策略大全』(ビジネス社)
樋泉克夫のコラム【知道中国 2325回】
************************
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評
BOOKREVIEW
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
中国古代の智慧は現代日本人にどれほど役に立つか、立たないか
悪智慧は悪者だけが駆使するのでないというのが日中間の認識の差違だ
♪
長谷川静男『中国四千年の策略大全』(ビジネス社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
『孫子』は誰でも知っている。武田信玄も徳川家康も愛読した。
王陽明も比較的しられた名前で「知行合一」を唱えた軍略家である。こ
れらは日本人がみごとに誤解して日本に伝わった。孫子は吉田松陰が訳注
したほどで、批判的に吸収し、この吉田松陰訳注を乃木希典は私家本にし
て明治大帝にも献呈した。乃木は松下村塾後期生である。
陽明学は大塩平八郎が信じて実践し、幕末の志士らが回覧して読み、三
島由紀夫は「革命の哲学としての陽明学」を書いた。だが、『智嚢』をし
る日本人は一握りである。
『智嚢』とは何か?
説明の前に或る映像を思い出した方が早い。
2015年の大晦日、CCTV(中国中央電視台)は習近平のメッセー
ジを放映したが、スタジオからではなく、習の執務室からの映像で、背景
に書架があり、『詩経』などの古典と並んで、さりげなく『智嚢』が写っ
ていた。もちろん、演出であり、側近が舞台装置を作ったのだろうが、毛
沢東の愛読書だったことは確かなのである。
『智嚢』は騙すこと、欺くことを「悪」とは位置づけないで「智慧」と
して、中国人に生きのびるノウハウを教えている書物である。
日本人のように策略、悪略、詐術、騙しは「悪人」が行うという勧善懲
悪的二元論の立場を取らない。善人も又、いや善人であればこそ、策略に
も長けているのであり、このようなメンタリティを日本人が理解すること
はたいそう難儀である。
『智嚢』は明代に出版されたもので、以後、何回も版を重ねて現代に読
み継がれている策略集である。
たとえば宗の太祖、趙匡胤は敵国を滅ぼすために仏教を武器とした。仏
教普及に高僧を南唐に派遣し、仏教を諄々と説かせた。南唐王は、以後、
仏心がついて、国境警備の手を緩めたため、宋は簡単に唐の残党を滅ぼす
ことができた、という具合で、智嚢に書かれた逸話から多くを選んで紹介
しているのが本書だ。
天下の奇書ではあるが、中国人のメンタイリティを理解するには格好の
入門書でもある。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【知道中国 2325回】
──英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港207)
△
ネズミの話に戻るが、数日が過ぎるとネズミの鳴き声は絶えた。だが、
相変わらず列車は窓枠を震わせる。だが、慣れれば疾走する列車の轟音も
リッパな「睡眠導入装置」だ。
半月ほどが過ぎたある夜のこと。夢か現か。足先に不思議な違和感があ
る。足の辺りを覆う毛布の上をゴソ、ゴソ、モゴ、モゴと何かが動く。さ
てネズミはとうに退治したはずだが、ネズミでなかったら、はて、何だろ
う。相変わらずゴソ、ゴソ、モゴ、モゴと動きを止めない。
そこで、やおら毛布を蹴り上げた。するとどうだ。次の瞬間、ソイツは
私の身体を包む毛布の上を、足の方から腹部を経て胸を目掛けて駆け上
がって来たではないか。
そこまでは我慢するが、これからは断固として許せない。胸を過ぎるや
勢いよく顔に飛び乗ってきた。前足が眉を引っ掻き、後足の爪が唇を蹴
り、尻尾が鼻の穴を打つ。顔面上を2回ほど素早く走り回るや、頭の方か
らヒョイと床に飛び降り、漆黒の闇に消え去った。
ネズミに駆け回られた顔を撫でながら、ヒョッとして日本製高性能ネズ
ミ捕りに殺された仲間の仇討ちではなかったか、と考えてみた。だとする
なら、香港ではネズミまでもが反日の「激情」に怒りを滾らせているよう
だ。油断禁物である。次回の襲撃を覚悟し備えておくべきか。
だが、それは杞憂だった。この時を境にして幸いにもネズミは2度と現
れることはなくなり、ガサガサもチューチューもない静かな夜になった。
もっとも、列車の騒音が止むことはなかったが。
反日ネズミ」に襲撃された翌日、買い物に手伝えという曽妹に連れられ
て沙田駅前に広がる墟市(マーケット)に向かった。歩きながら曽妹に昨
夜の一件を話すと、彼女は腹を抱えて笑っていた。その笑い顔は「景園
(ウチ)のネズミは、日本仔(アンタ)より好犀利(リコウ)」とでも言
いたげに見えた。
墟市からの帰り道、引っ越しの挨拶代わりにと飲茶に誘った。
「いいよ、いいよ」などと遠慮していたが、強引に招待したのである。す
ると数日が過ぎた日曜日、豚の脳ミソのスープを作って食べさせてくれ
た。飲茶のお礼だそうだ。
台所で料理を始めた。
薄いピンクの脳ミソの表面には毛細血管が走っているが、「これを丁寧に
取らないとマズイ」と言いながら、マッチ棒に綿を巻いた自家製綿棒で丁
寧に取り除く。綿棒に毛細血管の先端を巻き付けてクルクルと回すと、面
白いように綺麗に取れる。「やってみるかい」。なんでも経験である。手
伝うことにした。
毛細血管が綺麗に取り除かれると、次は沙鍋(どなべ)に張った水の中
に浮かべ、色々な調味料を加えながら、トロ火でジックリと煮込んだ。初
めて口にする豚のノーミソのスープは淡い醤油味であり、ユックリと火の
通った豚の脳ミソはまるで白子のような食感であり、口の中でトローッと
溶けた。
料理好きの曽妹の得意料理の1つに正式な料理名は聞き忘れたが、豚の
頭蓋骨の内側の皮の甘露煮があった。シワシワで固い皮に粗塩をタップリ
振りかけ、力を入れてゴシゴシと揉む。塩分を水で流して鼻先に。「まだ
臭いな」と同じ作業を繰り返す。物見高いは何とやらで、この料理も手
伝ったが、豚の頭蓋骨の内側の皮がこんなにも固く臭いものと初めて知っ
たことになる。
揉んでは洗い、また塩を掛けて揉む。繰り返すこと数回。曽妹の鼻先に
持って行くと「ウン、まあいいか」。
これを沙鍋に入れ、醤油に砂糖、それに何種類かの香辛料を加え、トロ火
でジックリと煮込む。テカテカと黒光りするソレは、箸で挟んで切れるほ
どに柔らかく、口に入れた途端に溶けだすほどだった。
白飯が進む。空前絶後級の絶品だった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
♪
(読者の声1)「未来ネット」(旧「林原チャンネル」の「宮崎正弘の生
インタビュー」放映予定のお知らせです。
記
2月16日(水曜) 午後四時〜五時(後半の20分、視聴者の質問にお答
えします)。
ゲスト 福山隆(元陸将)
テーマ 「日本のインテリジェンスと陸軍中野学校」
これまでのゲストは高山正之、乾正人(産経論説委員長)、渡邉惣樹
(近現代史家)、近藤大介(チャイナウォッチャー)、許世偕(前台湾大
使)、加瀬英明、廣瀬陽子(慶応大学教授)、中村彰彦(直木賞作家)、
門田隆将、三浦小太郎、楊逸(芥川賞作家)、楊海英(静岡大教授)、室
谷克実(時事元ソウル特派員)、島田洋一(福井県立大学教授)、濱本良
一(元読売新聞北京総局長)、青山学院大の福井義高教授でした。
ご参考までに直近の番組は下記アーカイブでご覧頂けます
https://www.youtube.com/watch?v=OxZllPpdEUI
(未来ネット
♪
(読者の声2) 2月4日放映のFRONT JAPANのユーチューブは
下記です。
https://www.youtube.com/watch?v=h6Xs0p0hh2M
葛城奈海さんの「石原慎太郎元都知事の遺志を無にしない」
宮崎正弘さんの「さようならGAFAM、こんにちはメタバース」
二本立てです。珍しい写真も紹介されました。
(日本文化チャンネル桜)
♪
(読者の声3) 貴誌通巻7196号(読者の声1)と同7198号(読者の声3)
と7203号(読者の声3)通巻7206号(読者の声4)の続き。7206号の拙文
で、「「バブル世代」以降の世代には、ハロウィンやサッカー騒動に違和
感を感じる」という箇所は、正しくは「「バブル世代」以上の世代」で、
「京都のエスタブリッシュメントが、真言宗や天台守など密教(や山王神
道)と関係深い」の箇所は、「真言宗や天台宗など密教」の間違い。
(第二十六代)継体天皇の宮殿「樟葉の宮」跡(『交野天神社』)訪問
の記憶から、日没を惜む惟喬親王が『日置天神社』を建てる平安の皇族狩
場「禁野」の交野ヶ原への夢想と続き、意識は古代日本で戦略上重要な男
山(『石清水八幡宮』)上空を彷徨い、いにしえの八幡太郎義家を想いつ
つ、正月二日の「臨在宗鎌倉五山の旅」へと少し無理に話を繋げる。
江戸時代まで「初詣で」は無く、江戸は正月に、上方は節分に、それぞ
れ「恵方参り」を行った古来の習慣が、明治以降に商業主義の鉄道会社カ
ルテルにより破壊され、(デコレションケーキやチョコレートを嫌々食わ
され(笑)、伝統的味覚を失ったのと同様に)日本人本来の方角感覚を、
麻痺させる状況に、少しでも抗わんと欲す為に、節分の日にスーパーで
買った恵方巻を、「北北西」を向き黙って食べる(笑)。(尤も「日本古
来の伝統的方角感覚ウンチャラ」と、偉そうに言っても、おらの方向音痴
は一向に直らぬ、苦笑)。
方向音痴ついでに、(竹田恒泰氏もそうだが)おらはスマホを持ち歩か
ない。PCやタブレットのカメラには、最低必要以外は緑色丸形シールを貼
り遮る。遠隔操作で覗かれ監視されない為である。以前アマゾンサイト
で、PCの有る部屋に、置いてる物の広告が急に増えた。訝しく思うと、ど
うもPCカメラの向きの方角に、それが有る事に気が付く。偏執病ぽいが、
Facebook創設者マーク・ザッカーバーグも個人用PCのカメラにシールを貼
る(原始的方法だが最も有効)。Googleがスマホ使用者を欺き、位置情報
を取る報道もある。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022012500358&g=int
アップルのiPhone以外の、スマホのOS(オペレーションシステム)はア
ンドロイド、つまりGoogleの開発である。(興味のある方は、「犯罪捜査
にも使われるスマホの位置情報機能、記者の7年間の行動が丸裸に 自宅
や職場、趣味まで特定される」と入力して検索)。阿呆な陰謀論信者に
限って、現実の個人情報駄々洩れには無防備である(苦笑)。PCなどで、
「広告ブロッカー」や「トラッカー対策」ソフトを使うと、自分の見るサ
イトと全然関係無いのに、Google、Facebook、Twitter、などが執拗に追
跡する状況が分かる。特にGoogleはかなりしつこい。
Googleは検索履歴をIPと結び付け、位置情報を取る。IPを変えても、個
人特性判別「フィンガープリント」を作り世界中追跡。それは、デバイス
(端末)や使用ブラウザ、拡張機能、入力場所、検索内容の傾向、入力個
人情報からだが、特にスマホを使うと丸裸。GAFAなど商業ベースでそうな
ら、米英露や中朝など国家は、スパコンで相当個人情報を蓄積。先月テレ
ビ出演した、サイバーセキュリティ─専門家は、(地下では)旅券、運転
免許書、マイナンバーなど、個人情報が日々ダークウェブで売買されてお
り、何と自分の個人情報も発見したという(笑)。
(「ディープステート」を仮定すると、ディープステートや示唆する言
葉をネットで書けば、家族を含め全て個人情報を、スパコンで特定、サー
バーに蓄
積、徹底的監視される。一度書くと絶対消せない。もしそうでないなら、
所詮は暇人の娯楽「陰謀ごっこ」である。おらは「陰謀(現実の諜報工
作)」と「(初めに陰謀ありきの)陰謀論」を分ける。陰謀工作は、具体
的で、実行集団、期間、予算があり無駄が無い。諜報機関はその専門家で
ある。逆に陰謀論は、真偽混じり、無責任で、内容を無限に書き換え可能
な「文学」である。露助は陰謀論文学の天才である)。
とは言え、個人情報取られても面白くない。「脱Google」をする向きに
は、ブラウザに「Google chrome」を使わない事。替りは「Microsoft
Edge」で良いが、オープンソースの「Firefox」や「Brave browser」、
ダークウェブにもアクセス出来る「Tor browser」が有る。検索エンジン
は「Google検索」の替りは多数有るが、検索履歴を残さない為に
「DuckDuckGo」や「Startpage」や「(欧州IPが必要な)Qwant」がある。
電子メールで「Gmail」は便利だが、Googleアカウントがオンで「Google
検索」や「YouTube」を使うと、個人情報が紐付けられ永久に残る。
方向音痴ながら、本題へ戻る(笑)。
巡礼は、無人駅北鎌倉駅から。一番目の(鎌倉五山序列第二位)『円覚
寺』で「神仏の使い」台湾リスを見て、二番目の(同序列第四位)『浄智
寺』、三番目の敷居の高い(同序列第一位)『建長寺』へと続く。大勢行
列の『鶴岡八幡宮』を横目で見て、(バスで向う)四番目の(同序列第五
位)『浄妙寺』で、「期せず」熱いほうじ茶を頂く。浄妙寺からは、再び
京急バスで(交通規制の)鶴岡八幡宮近くのバス停で降り、第三鳥居の前
を通ると、食堂で冷たい蕎麦と天丼の昼食を食べる。鎌倉蕎麦は有名らし
いが、すぐ三時を過ぎる。
閉門の四時までに、最終地点に間に合うかと重い足で歩く。第五番目は
(鎌倉五山序列第三位で)臨済宗建長寺派『寿福寺』である。元々源頼朝
の父である源義朝の旧邸跡に建てられた。北条政子の墓が在り参ろうとし
たが、崖崩れで通路が塞がれ、迂回したが墓の場所が分からず。北条政子
は霊になっても気難しい(笑)。全ての「臨済宗の鎌倉五山」を回り達成
感に満ちたので、鶴岡八幡宮に戻る。五時閉門までに何とか間に合う。機
嫌良く第三鳥居に向かうと、「奴ら」が居る。糞耶蘇共である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BF%E7%A6%8F%E5%AF%BA
「奴ら」は、初詣で賑わう各地の有名寺社に集団出没。「悔い改めよ」
「地獄に落ちるぞ」「死後に裁きに遭う」「イエス以外に救いは無い」な
ど、不気味で異様な黄色いプラカードを何本も掲げメガホンで喚く。神道
や仏教という、日本古来の多神教に対し侮蔑した、明らかな「ヘイトス
ピーチ」である。だが、交通規制や警備する警官らは、全く取締らず見て
見ぬふり。どこの国の警察か。在特会が朝鮮学校前で同じ事を行うと、警
察は実力阻止するが、神仏信仰に対する糞耶蘇共のヘイトは「表現の自
由」か。明治神宮正門前の原宿駅近辺でも見た。
https://yukashikisekai.com/?p=79515
耶蘇教は、「ユダヤ人が創り、ユダヤ人が広め、しかもユダヤ人耶蘇を
神とする」世界最大の邪教である。糞耶蘇共は秀吉が磔刑にし、徳川がマ
リア像や絵を散々踏ませたが執拗に湧く(笑)。それにしても、何も寺社
前でこれ見よがしにヘイトせずとも、布教なら渋谷か新宿でやれと怒りが
起こる。大体耶蘇共は皆死んだ魚の様な目をして直ぐ分かる(笑)。だ
が、少し冷静に見ると、嬉々として振袖で着飾る女性らなど若者も、子連
れで幸福一杯の家族も、信心深いお年寄り達も、糞耶蘇共が「透明人間」
の如く全く視界に入らぬ(爆笑)。
流石多神教の懐の深さは、一神教の糞耶蘇共の偏狭で卑しい心性に動じ
ない。それにしても、連中は靖国神社前に良く居るエホバの証人(非耶蘇
国イスラ
エルでは集会禁止)かな、統一教会、あるいは在日韓国人のカルトだろう
か。まともな日本人に耶蘇は居ない筈だが(笑)。調べると、宮城県の米
国系福音派の「聖書配布協力会」と分かる。寒い中で、誰にも相手にされ
ず、無視どころか「透明人間」扱いで、いくら日本の神仏と非耶蘇国民を
呪ってもノルマのパンフを受け取って貰えない(失笑)。人の好いおら
は、哀れに思い日英訳の新約聖書を受け取ってあげる(笑)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%96%E6%9B%B8%E9%85%8D%E5%B8%83%E5%8D%94%E5%8A%9B%E4%BC%9A
三十年以上前に膨大な寄付を集めた「酒池肉林」のテレビ伝道師が問題
になったが、米国福音派はメディアを効果的に活用する。現在も衛星放送
やネットを
利用して国外でも、世俗化した欧州や南米や韓国などアジア諸国で信者を
急増する。東日本大震災後しばらくして、ある国でおらが遇ったニュー
ヨーカーは得意げに、「何で日本が大地震に遭ったか知ってるかい?理由
は(神罰という含みで)日本政府がイスラエル国に対し冷淡だからだよ」
と断言。おらが怒ると当惑したが、別の場所で、全く同じ話を豪州人から
聞かされる。おらは「どこか司令塔が有る」と感じた。
福音派有力説教師が衛星放送かネット番組で主張したのか。また、おら
はオランダ人やドイツ人など、世俗化欧州を批判する米国流福音派にも遇
う。彼ら
は毎年キリスト教徒が増える韓国を非常に評価する。逆にキリスト教の全
然増えない、日本に非常に批判的である(米国保守派と韓国宗教界のパイ
プは奥深く侮れない)。聖書根本主義の福音派は、旧約聖書のエゼキエル
書や新約聖書の黙示録の預言を絶対起こる事と確信し、ロシア大統領プー
チンを「神に叛くマゴグの地のゴグ」と見做す。ウクライナ危機でも「キ
リストの再臨近し!ロシアを撃て!」とイケイケである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%82%B0%E3%81%A8%E3%83%9E%E3%82%B4%E3%82%B0
また、本題に戻す(笑)。
鶴岡八幡宮で閉門直前まで行列に並ぶと、参拝出来そうで来た甲斐が有
る。上空を見上げると、鷹が優雅に上空を舞う。流石に頼朝創建の鶴岡八
幡宮。鷹を放し飼いかと夢想。目前にはベビーカーを引く外国人夫婦が居
る。夫は頭に被り物を巻く。故アラファト大統領と同色カフィアだ。パレ
スチナ人だ。イスラム教徒かクリスチャンアラブか謎だが、(彼らの忌み
嫌う偶像崇拝の)神社で何だろう。まさかテロとか。むむむ。ドキドキす
ると彼らの順番が来る。夫はベビーカーを持ち上げ階段を上がる。夫婦は
そのまま本殿で賽銭を入れ拝礼。何だ?
日本在住者に見えるが、まさか一神教を捨て背教し神道に改宗とは考え
難い。夫婦はおみくじに消えて行く。交換留学生か招聘学者で、日本滞在
中に(正月
に家に居ても退屈だし)日本文化を理解する為に日本人と同じ行動を取っ
たと想像。子供は小さいが、経験であり、アトラクションである。良い意
味で多文化主義だろう。おらも拝礼を終え御札を買い、巫女さんに「鶴岡
八幡宮では(神の使いの)鷹を放し飼いしてるの」と聞くと、「あれは鳶
ですね。三浦半島に多い害鳥です」と言われ、またへこむ(笑)。八幡宮
を第三鳥居から出て参道を歩き鎌倉駅へ向かう。(終)
(道楽Q)