2008年10月07日

◆再燃するか「タバコ増税論議」 (前編)

眞鍋 峰松(評論家)
   
タバコの原産地はアメリカで、これがヨーロッパに伝わったのは1492年コロンブスのアメリカ発見以後。 日本に伝わったのが慶長10年(1605年)だというから大体、百年内外でヨーロッパを通過し、東洋の涯の国に届いたわけである。 

これは海音寺潮五郎氏の「日本歴史を散歩する」という本の中で紹介されていた話だが、当時、ヨーロッパにおいても日本においても、タバコは薬になると信じられていたそうだ。

だが、慶長14年にタバコが禁止された。その理由は「タバコは食欲を減じ、牌胃をそこなう害があるのみならず、大へん火の用心が悪い。爾今、吸うことを禁じる」ということで、ここ最近の法律まで制定しての禁煙騒ぎと大同小異の制定理由と言えよう。
 
私も喫煙家である。一日20本位ということだから、喫煙者としては並みの存在というところである。しかも、禁煙試行・失敗が数度というのだから、別段、喫煙の確信犯ということでもない。 

少なくとも室内外を問わず、喫煙の際には、周囲の人々に迷惑の罹らぬように気を使いながらの喫煙者でもある。 

それでも、敢えて言いたい。 今も昔も、この禁煙令は、もともと無理な法令である、と。
  
最近の税制改正で気になるのが再燃するかタバコ増税。ウソかマコトか、かっての風説では一箱1000円という途方も無い金額が俎上に上っていた。

これには、やはり抵抗を感じざるを得ない。何故なら、そこにはもろもろの物品への税負担に一番大切なバランス感覚の欠片も感じることができず、喫煙の習慣性に着目し、何よりも取れる所か取ろうか、という安易な増税感覚がミエミエで、抜本的な的増税議論を深めることにもならないという気がするからである。
  
面白いことに、私のような感覚の持ち主は昔にも存在していたようだ。

同じ本の中に書かれていた話なのだが、関ケ原の合戦直後、薩摩に伊集院大膳という老武士がいた。 古傷にタバコが良いと聞き、吸い始めたのが習慣になり、無類のタバコ好きになった。
 
この老人が偶然に横目(藩の目付役)の目前で喫煙し、相手の取締りに当たる身分を知らずに言った言葉がある。 
<後編へ>

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