2008年10月31日

◆麻生「したたか」

渡部亮次郎

今の総理官邸キャップは各社とも感度が鈍い。「解散」にはやるマスコミ各社の力みを逆手にとって「3年後に消費税引き上げ」を言明したのに、揃いもそろって各社の官邸キャップは質問一つしなかった。麻生に呑まれたのである。

<麻生首相は30日、首相官邸で記者会見して追加経済対策を発表し、「経済状況を見た上で、3年後に消費税引き上げをお願いしたい。大胆な行政改革を行い、政府の無駄をなくすことが前提だ」と述べ、消費税率引き上げを言明した。

衆院解散・総選挙の時期については「しかるべき時期に私が判断させていただく」と述べる一方、「国民の生活不安に応えるのが、優先順位としては一番だ」と述べた。>10月30日18時19分配信 読売新聞

こう速報した読売だけが気が付いたようである。情けない。麻生は「したたか」。小泉より余程、度胸が良い。麻生が逸材である事に気付かなかった私の不明を愧じる。

<引き上げ幅には言及しなかったものの、与謝野経済財政相は30日の記者会見で「一挙に5から10%のレベルにはなかなかいけない。10%になったら生活必需品は低い税率で据え置くべきだというのも有力な説だ」として、10%程度を目指し、複数の税率を設定する可能性に言及した。>Asahi Com 2008年 10月30日21時29分

マスコミの中でも特に朝日新聞は、麻生首相の意向を悉く無視して衆議院解散について無責任なデマを掲載するなどして、早期解散要求の民主党へのゴマすりに専念してきた。

流石に世界的な経済危機が始まってからは多少納まってきたが、30日の会見でも、各社は首相の口から解散日程を吐き出させようと浮き足立っていた。

これに対して麻生首相は、各社の躍起振りをかねてから見据え、経済対策について十分な説明をなし終える中で、消費税引き上げをさらりと言明し、もはや引き揚げを既成事実化することに成功したのである。

やんぬるかな、朝日新聞までが,与謝野大臣の言葉まで引用して、上げ幅10%とまで解説してみせる「サービス」。政府にとっては願ったり叶ったりの首相記者会見であった。

麻生・与謝野の呼吸は綿密に計算された合わせ方である。閣内を統率し、公明党を押さえ、自民党内を思い通りに引っ張ってゆく辣腕ぶりは大したものだ。父の多賀吉を超えたばかりか、政局運営の手腕は祖父の吉田茂をも超えているかも知れない。文中敬称略2008・10・30




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