2008年11月19日

◆日本が炭坑を捨てた日

渡部 亮次郎

エネルギー革命
!)木から木炭へ=青銅や鉄の鋳造が可能となった。

!)木炭から石炭へ=蒸気機関の発達を促した。 産業革命を引き起こし、先進国の工業化を後押した。

!)石炭から石油へ=内燃機関の発達を促した。 各種産業の高度化を促した。

日本における「エネルギー革命」は、一般的には第2次世界大戦後の1960(昭和35)年代に、それまで燃料の主役であった石炭から石油や天然ガスへ転換された。

中東やアフリカの石油が発見されたのは、日本が敗戦した1950(昭和25)年代だった。相次いで大油田が発見された結果、エネルギーの主役が石炭から石油へと移行したのである。

それまで石炭は日本では唯一のエネルギー源であり、「黒ダイヤ」と尊ばれた。それなのに日本では原油の輸入自由化(1962年)をきっかけとして、石炭は長く続いたエネルギーの王座を石油に譲ることとなった。

大量に安く供給された石油は、さまざまな交通機関、暖房用、火力発電などの燃料として、また石油化学製品の原料として、その消費量は飛躍的に増えた(資源エネルギー庁)。

他にも日本国内産の石炭の生産を中止して低価格で品質の良い輸入石炭に移行した現象や、家庭での暖房器具が燃料主体から電気を主体とした器具に移行した現象も大げさにいえばエネルギー革命だった。

日本のエネルギー革命は他国と同様、蒸気機関よりも熱効率のよい内燃機関の発達を促し、産業の高度化にもつながった。

反面、北海道空知地域・福島県東部・山口県西部・九州北部(筑豊など)の産炭地ではそれまで産業の基盤であった炭坑が次々と閉山に至り、多くの炭坑労働者が失業し、関係自治体の著しい衰退へとつながっていった。

こうした深刻な問題に率先、自ら身を曝していたのが若き日の麻生太郎氏だった。待遇や転職を巡っての労働組合との折衝一つとっても福田康夫、安倍晋三氏らには無いものである。自らを「血筋は良いが育ちは悪い」というのは、そこに却って「自負」があることを示す。

筑豊の地を訪れた事があるが、無職、無収入を補うために、自分の体を自分で傷つけて国に補償を要求するなど、東京では想像もつかないようなことをする人がいた。麻生氏は、そういう人たちと向き合ってきた。度胸が違うというしかない

日本では、最盛期には石狩炭田、釧路炭田、筑豊炭田などの大規模な炭田を中心に800以上の炭鉱があったが、21世紀初頭までに、坑道掘りでは太平洋炭礦を引き継いだ釧路コールマイン以外すべて閉山した。

露天掘りでは、砂子組が砂子炭坑三笠露天掘坑(三笠市奔別鳥居沢町)で採掘し北海道電力へ納入している他、数社が露天掘りをおこなっている。

元々1930(昭和5)年12月に大阪市の朝鮮人人口は80,500余名であったが、失業率は18%に達し、大阪市の失業者の5人に1人は朝鮮人であった。

労働争議もこの頃になるとかなり戦闘的になっていた。1925(大正15)年結成された在日朝鮮人労働総同盟は27年には組合員数、公称3万余名を数えるにいたった。

しかし29年末、この総同盟は日本労働組合全国協議会(全協)に解消されたとき、2,600余名にまで減少した。全協が民族問題を無視したため、朝鮮人労働者の信頼を失ったからである。

労働争議の際、朝・日労働者の乱闘が数多くあったという。30年代の大争議としては大阪府の「岸和田紡績争議」や愛知県の「三信鉄道建設工事争議」、筑豊の「麻生炭坑争議」などがあった。

そうした伝統の末に生まれた麻生太郎をただの「お坊ちゃん」とは決め付けられないだろう。

あの時期、全協の朝鮮人活動家は根こそぎ検挙された。1933年1−11月に全協活動家が1698人逮捕されているが、そのうち朝鮮人活動家は926名を数える。

彼らに加えられた「取り調べ」の拷問は残忍で陰惨を極めた。日本の敗戦直後、監獄から釈放されたこれらの活動家は、ほとんど朝連(総連の前身)などの幹部として活躍したが、日本の治安当局から残忍な拷問を受けた憎しみの感情を抜きにしては、その後の彼らの行動は理解できない部分がある。

<麻生炭鉱=太郎の父麻生太賀吉の経営した麻生炭鉱(麻生商店、のちの麻生産業、現麻生グループ。炭坑従業員は1966年に全員解雇)は戦前、納屋制度などがあり労働環境が劣悪であった。

また筑豊地方において同社は三菱系に次いで朝鮮人炭鉱労働者が多かった。1932年の朝鮮人による労働争議は筑豊全体に広がる大規模なものであった。この争議により納屋制度の一部が改善された。>(『ウィキペディア』)及び(金 賛汀(キム・チャンジョン) 「在日コリアン百年史」 1997年11月刊 !)三五館)2008・10.29


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