ミッキー-中川(大阪府IT相談員)
「WEB2.0」について先日、本欄に掲載した処、その中で記述した「SNS」という言葉自体が、インターネットにあまり馴染みのない方々には、理解しにくい世界だったようです。いろいろ問い合わせがありました。
実はインターネットの世界では、この「SNS」こそが、これからのコミュニティ社会の主役になっていくものだと思います。それを分かっていただく為に、この際、もう少し詳述してみましょう。
「フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、「SNS」(ソーシャル・ネットワーキング・サービス:Social Network Service)は、社会的ネットワークをインターネット上で構築するサービスの事です。
ところが、日本では「mixi」が有名で「紹介制」をとっていることから、「SNSは同様の紹介制」ではないかと誤解を受けているようです。
「SNS」は、「社会的ネットワークをインターネット上で構築するのが目的で、その構築には「紹介制」だけでなく、「希望者の登録制」など幾つかの仕組みがあり、そのサービス内容によりモデル分類される」と記載されています。
でもこれだけでも、まだますます分り難いですね。
SNSサイトでは、『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、2008.12.5現在、ジャンルを限定しないもの(34)、モバイル特化型(10)、オープン型(6)、趣味関係(30)、ビジネス系(14)、写真・動画・ゲーム系(14)、職業限定型(9)、その他(報道関係、スポーツ関係、女性専用型,音楽系等々)と、かなりの数が紹介されています。最近では、地域特化型(40)のサイトが増えてきています。
地域特化型というのは、行政、または地域NPOが、地域の活性化のために運用しようとしているものですが、活用されている例は今のところ少ないように感じます。
「SNS」の多くは、招待制、登録制ですが、「年齢制限型」も見られるようになってきています。
ここで注目して頂きたいのは、団塊の世代と地域デビューをテーマとした大阪市の「公募提案型委託事業」の中に、この「SNS」を組み入れ、コミュニティ構築のための「地域密着型生きがい情報配信システム」のホームページを、来年3月に公開しようとする試みがあることです。
1982 年「高齢者問題世界会議」で、高齢者の心身機能の低下や役割の喪失が強調されすぎることのアンチテーゼとして、高齢になっても多くの分野で活躍し成長を遂げる主体的なシニア世代を、プロダクティブ・エイジングと位置づけています。
21 世紀はまさに、「プロダクティブ・エイジング:高齢者によるボランタリーアクション」であり、2002 年の世界会議では「すべての世代のための社会構築」が主要テーマとなっています。
一方日本でも2005 年に内閣府は、「世代間の連携強化」「高齢者の社会参画の促進」を課題としています。
こうした背景から大阪市では、シニアの社会参加の実現を目的とし、また人と人とのつながりを促進・サポートして、コミュニケーションを円滑にする手段や場を提供したり、趣味や嗜好、居住地域、出身校あるいは「友人の友人」といったつながりを通じて、新たな人間関係を構築する場を提供することに、「簡易ブログ形式のSNS」を活用することにしているのです。
つまりこのバーチャル空間「SNS」(コンテンツ)を使って、地域社会への参加、貢献(地域デビュー)がしやすい、そして団塊の世代の自己実現を後押しする、地域密着型いきがい情報のコンテンツ(ホームページ)環境を提供するのだそうです。
では「簡易ブログ形式のSNS」とは何でしょうか。
ブログ (Blog) とは、World Wide Web(インターネット)上のWEB(サイト)に、「WebをLogする(覚え書きや論評などを加えログ(記録)している)」という意味で、Weblog(ウェブログ)が略されてBlog(ブログ)と呼ばれるようになったようです。
平たく言うと、個人の日記帳(備忘録)を、インターネット上に保存して、公開するホームページと言えます。
ブログの特徴は、ホームページ制作には知識と技術が必要ですが、ソフトを用意する必要もなく、掲示板に書き込むように、ネット上に記事や写真の掲載が容易にできます。と同時に、読者との双方向のコミュニケーションツールとしても活用されるようになってきて来ています。
「SNS」は、この「ブログの機能」に加え、下記の機能があります。
1.プロフィール機能(自己紹介)
2.ユーザ検索機能(登録者のジャンル別検索)
3.コミュニティ機能(趣味や嗜好、居住地域などカテゴリー分類による参加)
4.メッセージ送受信機能 (双方のメールアドレスを表示しない)
その他、目立った機能
5.足跡機能 (訪問者の履歴)
7.カレンダー機能 (イベント・スケジュール表)
8.アルバム機能(写真分類)
9.動画共有 (動画分類)
さらには、ゲーム、広告なども掲載する機能もあります。
中でも最大の特徴は、機能内制限を登録者(掲載者)自身の権限で決めることができることです。例えば掲載者が、ジャンルやコミュニティ、スケジュールなどの掲載範囲を決めることができるという意味だと理解してください。
ところで、国内最大手の「mixi」(ミクシー)は、招待状が必要でしたが、2008年12月10日から利用制限の緩和で招待制だけではなく、登録制に移行。18歳未満は参加出来なかった年齢制限も、15歳から17歳は招待制で利用できるようになる予定と言われています。(2008.11.27現在)
これは、利用者の増加に伴い、招待状の意味が薄れてきたことと、参加希望相手もわからないのに招待状を乱発する不届き者が出てきたことによるものと思われます。
招待者の質の低下によって、「mixi」のサイト自体が荒らされてきたので、登録制に移行、登録者自身の常識を信じ、特に保護を必要とする18歳未満に対しては、管理者権限を強め、招待制の再構築を行うものと思います。
これからの「SNS」は、ジャンル特化型の利用用途に応じたものになるでしょうし、その質も問われる時代になってきたと言えます。
その意味では、来年3月から始まる大阪市の団塊の世代と地域デビューをテーマとした地域特化型「SNS」に期待したいですね。
ご参考になりましたでしょうか。
2008年12月16日
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