2009年01月15日

◆鎧ちらりの中国共産党

渡部亮次郎

「08憲章」の発表など「自由要求」傾向に対する中国共産党の反応が注目されるが、産経新聞が11日、北京からの報道として伝えたところによると、共産党は1月4、5日、全国宣伝部長会議を開催。思想部門を統括する李長春・党政治局常務委員が「統一された宣伝・思想・文化工作」を展開し、社会の安定を維持する方針を打ち出した。

国内の報道機関は08年8月の北京五輪期間中、社会の不安定化につながる報道を規制されていたが、今後、統制は一層強化されそうだ、という。

中国共産党政府にとって09年は政治的に「敏感な年」(当局者)と認識しているからで、党中央組織部長の李源潮政治局員は「党と国家にとり、試練の年になる」と表明した。

<中国、世論統制を強化 記念日続々「敏感な1年」に警戒感 
【北京=野口東秀】中国共産党は、報道や学術・文化界を含めた世論・思想の引き締めを強化する方針をこのほど打ち出した>。

中国の今年の主な記念日

3月10日 チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の海外亡命(同月17日)につながったチベット動乱から50年

4月25日 非合法の気功集団「法輪功」メンバーが権力の中枢、北京の中南海を包囲し、党中央に衝撃を与えた事件から10年

5月4日 反日愛国運動(五四運動)90年周年

同12日 約8万7000人の死者・行方不明者を出した中国・四川大地震から1年

6月4日 民主化運動を武力弾圧した天安門事件から20年

10月1日 建国60周年(国慶節)

<経済の悪化で失業者が増大し、民衆の暴動が各地で吹き荒れる中、政治的に敏感な記念日がめじろ押し。公安当局は、民主化の動きを警戒、徹底してその芽を摘む構えで、宣伝工作と治安対策を格段に強化する見通しだ。指導部は、社会の安定を最大の政治原則として建国60周年を乗り切る構えをみせている。

香港誌「開放」「争鳴」の最新号は、中国共産党が2008年12月、「世論宣伝の管理を強化する」内容の「24号文書」を党内に伝達したと報じた。

胡錦濤国家主席(党総書記)が「西洋化と(体制内の)分裂に反対する旗を高く掲げる」よう指示したという。文書の通達は「金融危機で経済が衰退する時期には、特に世論を厳しくコントロールし、(党に歯向かう)異分子に打撃を与え、『社会の安定』を維持する必要がある」(争鳴)からだ。

胡主席は12月中旬、「西側の政治制度をモデルにすることは絶対にない」と言明した。当局は、一党独裁体制を批判し、政治体制の改革を求めた「08憲章」の起草者で、著名な作家の劉暁波氏を拘束した。関係者によると、当局は、同憲章に署名した者のうち70人以上を尋問し、署名撤回を要求している。同憲章に関する取材や報道を禁止する通達も出された。

「社会の安定」重視は、尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権を主張する反日団体が1月10日に湖南省で開く予定だった会議が当局の意向で突然中止となったことにも表れている。

中国は、10月1日の国慶節(建国記念日)に大規模な軍事パレードを10年ぶりに実施し、大々的に国威発揚を図りたい考えだ。関係者によると、パレードには治安維持を担う武装警察部隊が初めて参加する方向で調整中だ。胡主席は1月4日、武装警察部隊幹部と会見し、「職責と使命は極めて重大だ」と激励した>。(産経ニュース 2009.1.11 01:00)

これでも毛沢東の時代よりは良いかもしれない。彼は百花斉放 百家争鳴といって文化人知識層を油断させておいてある日突然掌を返し「ブルジョア右派」として一網打尽にした。

それと比べれば今回は警報を鳴らすところは少しは良いかもしれない。だが、いずれにしろ08憲章に展望は無い。2009・02・11
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