2009年05月23日
◆ふざけた「市水道使用料金の請求」
毛馬一三
大阪市水道局大宮営業所から22日、自宅ドアのポストに1枚の「請求書」が投函された。銀行口座振替予定日が21年6月1日と明記された「21年5月分の水道使用料金の請求書」だった。
請求書の内訳は、使用水量が22㎥で、上水道料金と下水道使用料とを合算した3,668円となっている。
夫婦2人世帯への請求金額としては過去最高額だったので、21年1月からの請求書を取り出し、使用水量と請求金額を照合してみた。
・1月―18㎥で、2,901円
・2月―13㎥で、2,072円
・3月―14㎥で、2,237円
・4月―20㎥で、3,234円
・5月―22㎥で、3,668円
となっている。
この「請求書」を見る限り、使用水量の増減に沿って請求金額が上下していることがわかる。5月は前月より2㎥増えただけで、料金ランクが2段階アップして434円も増額している。
「そうか、5月は使用水量が増えたため、請求金額も上がったのか」と、一旦納得しかけた。そんなところに同様の疑念を感じる隣近所の住人たちが尋ねて来て、議論がはじまった。
家族人数が多少異なるにせよ、5月使用水量は同様に増えて22㎥になっており、請求金額も前月より増額しているのが共通していた。「これはおかしいではないか」という意見が交錯した。
ところが問題の「請求書」の内容を仔細に調べて行くうちに、重大な事実にブチ当たった。
「請求金額の根拠となる使用水量の点検」は、上記(1月を除く)2月〜4月までは各月の満月内に正しく行われているのに対し、何と5月の点検日だけが、前月点検日から35日経過した5月21日に実施されていたのだ。
つまりこのことから5月請求分は、超えた5日分の使用水量を5月分に加算し、請求金額を算定していることになる。5日間使用水量を延長すれば、毎日の入浴、洗濯、台所食器洗い等での使用量が、3㎥〜5㎥は増えると推定される。
だとすれば、加算された5日分の使用水量を仮に3㎥〜5㎥と設定し、その分の請求金額を差し引けば、上限で933円(使用水量17㎥の場合)、普通にみても601円位(使用水量19㎥の場合)が過剰請求されたことになる。<大阪市水道局の「水道料金・下水道使用料早見表・参照>
しかも、「請求書」は投げ込まれただけで、「5日分の加算根拠」の説明責任は果たされていない。
確かに各戸当たり1,000円以内の金額だから気が付かない人も多いと思われるが、請求書に翌月分の5日分が加算されて請求されるという馬鹿げた措置自体、民間では在り得ないことぐらい、皆承知していることだ。
おざなりなお役所仕事なのか。それにしてもかくたる「請求」は、市民を無視した行為だと、集まった人たちから一斉に不満と怒りが噴出した。
そこで大阪市水道局に問い合わせてみた。回答は下記の通りだった。
・使用水量と請求金額が5月分に5日間加算されたのは、GWの職員休暇のため、点検日が5日間遅れた分を積み上げたもの
・5日加算分は、6月請求分から減額したり、返還することはしない
・6月分の点検から、通常の1ヶ月点検に戻す
・年末・正月休暇の際も、同様に5日遅れの点検をしており、1月分には5日間の加算をおこなった(筆者―1月点検も5日間遅れている)
とした上で、
「これは市条例に基づく措置なので、現行通り実施せざるをえない。ただ、そのような申し出があれば、市議会との相談を考慮したい」と答えた。
正にふざけた話である。第一、市職員の休暇都合による点検遅滞のツケを、市民に金銭負担させるのが道理に適わない事くらい、なぜ水道局が気付かないのか。なぜ市民のために改善案を市議会に提案しないのか。理事者(水道局)が勝手に改正出来ないから市議会との相談に委ねるとは、責任回避も甚だしい。
おそらく平松市長は、このような市職員の休暇事情によって、市民に対し5日分加算された「水道使用料金」が請求されている事実などは、ご存知あるまい。
大阪市によると09年4月現在大阪市内の所帯数は129万5,641。所帯構成は筆者たちとほぼ同じ2.1人だという。
仮にこの半分の65万所帯が、上記記述平均601円の過剰加算額で機械的に徴収されることになれば、総額3億9,000万円が理不尽にも市民から巻き上げられることになる。
市財政の緊縮を進めている平松市長だが、「5日分加算の水道料金を徴収した後は、知らん顔して1ヶ月徴収を励行」するという水道局のふざけたやり方だけは、いち早く取りやめるよう水道局長に指示すべきだろう。
この大阪市の例は、意外にも全国自治体でも慣例のところが多く見られる。かく悪しき慣例の「お役所仕事」は、首長がよほどリーダーシップを発揮しなければ、残念ながら無くなりそうにない。(了)
2009.05.23
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