2009年07月22日

◆北朝鮮の重労働キャンプ




石井修一

[ワシントンポスト2009年7月20日、ブレーン・ハーデン記者]
北朝鮮の強制収容所(重労働キャンプ)の報告は年々より鋭く分析し、より悲惨な実態が明らかになってきた。

韓国弁護士協会によって発表された「2008年北朝鮮の人権白書」によれば、収容所生存者と元警備員からの証言は、キャンプに収容されている推定20万人の政治犯の日常生活を詳述している。

大部分はトウモロコシと塩を食べ、歯茎は黒く、彼らの骨は弱り、年をとると腰が曲がってくる。通常50才前後で栄養失調とその関連の病気で死ぬまで、ほとんど毎日12〜15時間働かされる。服は1組だけで、石鹸、靴下、下着、生理用ナプキンはなく、彼らはボロをまとって生き、ボロの中で死ぬのだ。

キャンプは部外者によってこれまで訪問されたことがないので、これらの証言を独自に確かめることはできない。しかし、現在インターネットで誰でも利用できる高解像度衛星写真は、北朝鮮の山中に広大な強制収容所があることを示しており、生存者の話を裏付けている。

画像には、元囚人が奴隷のように働かされた鉱山、元警備員が非協力的な囚人を死ぬほど拷問すると言った保安室、元囚人が処刑を見ることを強制された広場を示している。警備塔と電気ショックを与えるフェンスがキャンプを囲んでいる。

「我々のすぐ身近にこの奴隷体制があるのです」と、韓国へ脱走したキャンプ警備員のアン・ミョンチュルが言う。「人権保護団体は、それを止めることができない。韓国もそれを止めることができない。アメリカは、北との交渉のテーブルでこの問題に取り組むべきです」・・・

しかし、米国の対北外交でこの問題は後回しにされている。

北朝鮮は公式にはキャンプが存在しないと言うが、外国人の入国を制限しているから確かめようもない。密入国したとして米国人リポーターのローラリンとユナ・リーは先月、重労働12年を宣告された。

北朝鮮の強制収容所問題には有名人セレブの支援が不足している。問題をアピールするためキャンプ生存者の訪米を実現したワシントンの活動家スーザン・スフォルテが言う。アメリカ人にこの問題を理解させ、解決へ向けて努力させるだけの注目に値する、国際的に認められた人物がいないのだ、と。

「チベット人にはダライラマとリチャード・ギアがいます。ビルマ人にはアウンサンスーチーがいます。ダルフールにはミア・ファローとジョージ・クルーニーがいます。北朝鮮問題には誰もいません」

5人の北朝鮮人によると、警備員が逃げようとした囚人を処刑する際には、囚人への見せしめとして16歳以上の囚人は処刑に立ち会わされる。彼らは死刑囚の5メートル近くに立っていることを強制される。

警備員はいつもこう講義する。「偉大なる首領、金正日様は重労働を通して罪を償うチャンスを下さったのだ」と。

死刑囚は頭部に袋をかぶされ、口には小石を詰め込まれる。3人の警備員は各々3回発砲する。見物人は血しぶきと体が崩れおちるのを見るのだ。

「囚人のほとんど処刑を目撃します。私は第15収容所で2つの処刑を目撃しました」と、ユング・アンイル(47)は言う。そこで3年を過ごし、2003年に釈放されると彼は中国へ逃げ、現在ソウルに住んでいる。

彼の投獄で最も苦しかったのは国家安全保障局での拷問だった。

「彼らは、私がスパイであることを認めろと拷問した。彼らは、野球バットで私の前歯を折り、2回、私の頭蓋骨を折りました。私はスパイでありませんでした、しかし、私は9ヵ月の拷問の後、スパイであることを認めざるを得ませんでした」

彼が逮捕されたとき体重は167ポンド(75キロ)。拷問が終わったとき 80ポンド(36キロ)になった。

キャンプで働いた元当局者によると、キャンプの数は14箇所からおよそ5箇所に集約されてきた。中国との国境近くにある第22収容所は、長さ31マイル(50キロ)幅25マイル(40キロ)とロサンゼルス市より広く、5万人もの囚人が収容されている。

大部分の北朝鮮人は、なんの司法手続なしに収容所に送られる。多くの収容者は、彼らに対する告訴内容さえ知ずにキャンプで死ぬ。連座制は北朝鮮の法律によって合法的で、不正行為者の家族の最高3世代が収容されることも少なくない。金日成がつくった規則によるのだ。「階級の敵、彼らが誰であろうとも、彼らの種は3世代を通して除かれなければならない」

囚人は外界とのどんな接触も許されない。自殺すれば連座した親族の懲役が延長されるのだ。警備員は罰されることなく囚人を叩き、強姦し、殺すことができる。女囚が許可なしで妊娠しているときは新生児は殺される。

大部分の政治キャンプは「完全な支配地区」であり、収容者は死までそこで働くのだ。


韓国は北の強制収容所への批判を避け続けるばかりか、「太陽政策」の下、北への大きな経済投資をし、食物と肥料の巨大なプレゼントをし続けてきた。・・・アメリカも問題解決へ消極的だ。

韓国弁護士協会が語る。「韓国人は北との兄弟愛を優先し、無関心の深い泥沼にはまり込んでいる。手詰まりを打破するためにこのレポートを発表したのだ」・・・(抄訳:平井修一)
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