毛馬一三
大阪WTC移転の成否を巡る審議で大荒れだった大阪府議会の9月定例大議会。
この大騒ぎの影響をもろに受けて、注目の重要課題「万博跡地利用」構想の対応は陰に隠れた格好に見えていたが、何とこの騒ぎのさ中、同構想をめぐる初の委員会審議が行われていたことが分かった。
メディアも、WTC騒ぎに気を奪われ過ぎて、肝腎のこの審議の存在に全く気づかなかったのか、些かも記事にしていない。
この重要な「審議」は、10月21日の府議会府民文化常任委員会で行われていた。どうして同構想が注目されながら、これまで府議会で取り上げられなかったのか、これは追々―。
大阪に巨大な経済効果をもたらす新事業として浮上していた同「万博跡地利用」構想に、橋下知事が非公式ながら意欲と行動を示していることに、大阪財界などが克目していたのが大きな背景となっている。
というのもこの「万博跡地」に、民間による「米映画大手・パラマウントピクチャー」のテーマパークを誘致するとともに、Jリーグ・ガンバの新スタジアムも併設して「新万博公園」をつくる構想が実を結べば、逼迫する大阪活性化に多大な貢献をすることに繋がると、知事が考えたのは当然のことだ。
事実知事は、今夏8月18日に「万博跡地」を所管する吹田市長と会談、同構想を実現させて大阪全域の活性化の起爆剤にすることに合意。しかも、この構想が実現すれば年間千億円単位の経済効果があることを初めて明らかにするなどして、構想実現に向けて共同して実行する約束をしている。
ところが、衆院選挙による政権交代の影響やWTCへの移転騒ぎが過大になり過ぎたため、この構想実現に立ち向かう橋下知事の動きは事実上宙に浮いた形となり、9月定例府議会でも審議枠の外に置かれていた。
その忘れ去れていた重要課題を、府議会府民文化常任委員会で光澤忍議員(公明会派)が取り上げ、「万博跡地利用」に対する知事の意向を質したのがキッカケだった。
よく考えてみると、「パラマウントのテーマパーク誘致」を軸に「万博跡地に新大阪府公園」を設ける構想が、大阪府議会で取り上げられたのは、これが初めてだ。メディアが予知し得なかった理由もここにもあったのだろう。
光澤議員の質疑に対して、知事は「万博跡地」を「大阪府公園」として活用したい意向を強調し、概略次のように述べている。
「同構想の進展は、テーマパークを誘致する民間の資金調達がまだはっきり証明されておらず、逆に民間側からは府の万博機構などの対する積極的な支援を求める動きが出ており、今のところはこう着状態が続いている。
しかし大阪府としてはこれが大阪の活性化に繋がることなので、情勢さえ整えば、府として全面的の支援する」と力強い意向をしめしている。
以上が、橋下知事が、大阪府議会で初めて「万博跡地利用」に対する現状説明と推進に意欲を示した内容だ。そこで本誌が入手した「審議状況」を伝える音声付画像を掲載したい。
下記から入室して、府議会で初めて登場した「パラマウント・テーマパーク」「ガンバ、サッカー併設」の「大阪府公園構想」審議の様子をご覧頂きたい。
http://mituzawa.com/DVD/10.21-1shitsumon.swf
(了)2009.11.01