2009年11月18日

◆世論通りは政治じゃない

渡部亮次郎

<普天間問題「鳩山発言ぶれはなぜ?」、日米合意も「無視せず」→「前提としない」→「重い」

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、鳩山由紀夫首相の発言の「ブレ」が続いている。日米首脳会談で合意した閣僚級作業グループの開催を前にした16日朝に「日米合意のもとにすべてを決めるなら議論する必要はない」と言ったかと思うと、同日夕には「日米合意は重い」。なぜブレは続くのか。

背景に「世論重視」の首相の政治スタイルがある。「沖縄の皆さんの思い」というフレーズを好み、沖縄県読谷村(よみたんそん)のひき逃げ事件では「基地があるからこういう事故が起こる」。県民を代弁したいとの姿勢が強く、発言の力点を左右する。マニフェスト(政権公約)の目玉「高速道路無料化」も、世論調査で不人気と分かると、方針転換に言及するなど世論重視は徹底している。

首相にも日米関係への配慮はみえるが、日によってまちまちだ。「日米合意を無視して結論を出すつもりはない」(11月2日)の後で「合意のもとにすべてを決めるなら議論する必要はない」(同16日)と言う。あれもこれも語る手法が問題を複雑にしている。>
産経新聞 2009.11.17

政治は世論を重視しなければならないが、世論そのものは多面的であり、日々、変化するものであるから、鳩山首相が、発言を世論に合わせようとすれば、それこそ「ブレ」が日常化せざるを得ない。

<世論は多くの人々が共有する意見であり、社会の統合化の促進、支配者の統治の正当化のために世論は重要であると考えられている。

特に現代の議会制民主主義に基づいた社会においては選挙を通じて世論が政治的支配の正当性を左右することになる。すなわち世論は政治的リーダーに対する国民の意思表示としての機能があると言える。

しかし世論がどのような内容となっているのか、またそもそも世論といえるような共通意見が世間一般に存在するのか、を知るのは相当程度に困難なことであり、単なるマスメディアの意見、ないし願望が「世論」として紹介されることも多い。またアナウンス効果による世論操作と言われることもある。

世論と対外政策形成過程の関係についてはカナダの国際政治学者ホルスティがいる。ホルスティは先進国における世論の形成者である国民を、国際問題に強い関心や知識・意見を持つ関心層、

関心はあるが知識がないために政党やマスコミの意見を受け入れることで自らの意見を持つ中間層、

知識がないため意見が持てない無関心層に分類し、政策形成の過程において関心層の影響力が大きいとした。

一般的な国際関係理論ではこのように無知な大衆を軽視し、少数エリート集団が対外政策過程に影響しているように考える傾向が強い。現実主義的な世界観が国家を統一的な政治共同体として認識していることが関係しているため、内部的な意見対立を研究対象としない場合もある。>「ウィキペディア」

<民主党関係者が指摘するのは「首相には日米合意の基本である抑止と地元負担のバランスという感覚が少ない」点だ。日米合意の閣議決定にも明記された概念で、米軍の抑止力への理解が根底にないと日米安保は発展しないという考えだ。これが欠けると発言がブレるという解説だ。

実は民主党内にも、抑止と地元負担のバランスを取る「民主党らしい解決シナリオ」(党関係者)があった。衆院選期間中に党幹部が語った沖縄県外への移設論議を撤回し、キャンプ・シュワブ沿岸部に移設する現行計画にできるだけ近い内容で着地する考えだ。

岡田克也外相、北沢俊美防衛相ら関係閣僚は、来年半ばまで時間をかけ「県外移設路線」を軌道修正する案をまとめたが、首相は10月16日、沖縄県名護市長選(来年1月)と県知事選(同11月)を挙げて「その間の来年半ばに決着」と発言し、結論を先取りしてしまった。
これに米側が態度を硬化させると、岡田、北沢両氏は「年内」「早期に結論」を言わざるを得なくなり、「調整した結果の軌道修正にしたかった」(政府関係者)と悔やむ。

岡田氏らと首相のズレも、当初のシナリオに戻ろうとする岡田氏との齟齬(そご)のようだ。岡田、北沢両氏は16日、首相官邸で平野博文官房長官と協議したが、首相のブレを調整する妙案は見つかっていないようだ。>産経新聞 2009.11.17

民主党が総選挙に勝てば、鳩山が首相になる事は自明の理だったが、
大方の人は、鳩山に、これほど思想、哲学、信念が無く、決断力が皆無である事を知らなかったのだろう。

落第したことも無く、挫折を知らずに大人になり、落選も知らずにいきなり首相になってしまった男は、むしろ不幸である。しかも不幸の対策を知らないのだから、救い様がない。大学を出ただけの暗愚である。

昔から言うよ。「バカにつける薬は無い」最高権力者をバカ呼ばわりする失礼は承知しているが、バカな首相を頭に戴く国民の不幸を首相自身が理解して退陣しないうちは叫ぶしかない。(文中敬称略)
2009・11・17
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