毛馬一三
<<本稿は、全国版メルマガ「頂門の一針」<11月22日(日)1732号>に掲載されました>>
70歳以上の高齢者が楽しむゴルフで、ホールインワンをしたという記憶はないではないが、私の高校同期生の70歳の友人が、つい最近その快挙を果たしたことを知って、その壮健ぶりに脱帽した。
その話が持ち上がったには、所用のため11月16日に実家の福岡市に帰省し、集まってもらった新宮松比古氏(自民県支部連合会長)ら母校・福岡高校同窓会関係者との会合が、一段落した折だった。
その快挙を成したのは、同席していた同期生の高杉重行氏(9回生)。同氏が、はにかみながら吶々と語ったその時の状況とはこうだった。
ゴルフ場は、福岡市内で名門クラシックゴルフ場で有名な手作りの「福岡カントーリークラブ・和白コース」で、9月10日福岡・福中福校同窓会親睦ゴルフ大会に参加した時のことだった。
ここには何度も足を運んでいるが、ゴルフ場全体が起伏やドッグレッグが入り組む難コースで、過去いい成績を残したことはない。
この日4人で回り、アウトの2番「157ヤード・ショートホール・パー3」のティーグランドに立った。このホールは、打ち上げで、うまくグリーンに乗せても前方から後方に向けて2段の高低があるため、ピン側には中々寄せられない。せいぜいグリーン回りからアプローチしてパーが取れれば、万々歳のホールだ。
7番ウッドを取り出し、距離とグリーン方向をイメージしながら振り抜いた。しかしハーフトップとなり低い弾道で飛び出し、うまい具合にグリーン上にオンするのが見えた。
グリーンに上がってボールを探したが、回りも含め何処にも見当たらない。奥が林のOB区域なので、きっとここに飛びこんだに違いないとガッカリして、駆け足で再び元のティーグランドに駆け戻り、4打目で打ち直した。
再びグリーンに上がり、カップまでの距離を確認しようとカップを覗き込んだところでアット驚いた。なんと1打目のボールがカップの中にあるではないか。同僚3人も、高杉氏が引き返してくるのをグリーン回りで待機していたので、その事実を知る由もなかった。
高杉氏は叫んだ。「おーい、ホールインワンやで!」。3人の仲間とキャディーが駆け寄ってきた。「凄い!やったなぁ!」「高杉君は70歳やろ、奇跡やな!」。仲間が口々に絶賛する。
本人は嬉しさより、「驚き」で頭が白くなり、言葉が出てこない。28歳からゴルフを始め、一時はハンディーが14までに上達し、78のベストスコアを出したしたこともある。だが今は99くらいで回ればいいほうだ。しかも、43年間のゴルフ暦の中でホールインワンとは全く縁もなかった。
暫くして喜びが込み上げてき出し、「古稀のお祝いにおまけがついた」と思うようになると、初めてにんまりし出した。
以上が、高杉氏からの「古稀快挙」の話だった。
筆者も、腰痛を患ってからここ7年程は中断しているが、ゴルフ暦は長い。そこそこの実績は残している積もりだが、ホールインワンの経験は無い。「運」に恵まれなかったこともあるが、ピンに寄せられない実力不足が主因だろう。
世界の高齢者によるホールインワンの記録は、2007年4月5日のアメリカの102歳の女性が、100ヤード・パー3で達成している。<参考・ウィキペディア(Wikipedia)>
しかし老齢に伴い体が動きにくくなった70歳の高杉氏がホールインワンを果たしたのは、単に幸運だっただけではなく、まさに今なお壮健の証であろう。慶事そのものといっていい。福岡の同期生たちが「お祝いの会」をするらしい。(了) 2009.11.19
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◆<22日号・目次>
・「川向う」を変えるか「スカイツリー」:渡部亮次郎
・中医協新委員の抱負:嘉山孝正
・ドン亀使って膏薬はがし:山堂コラム 293
・中華料理考:加瀬英明
・古稀でホールインワン:毛馬一三
・話 の 福 袋
・反 響
・身 辺 雑 記