2009年12月18日

◆それで、次期首相には誰を?

石岡 荘十

新政権発足から3月が経った。100日間は、いわばハニムーンで世間も優しく、暖かく見守るというのが慣わしだそうだが、早くもマスコミ、ミニコミを含めての罵詈雑言、ヤメロコールの大合唱である。なまこだのアメーバだのといわれている。評論家として品がない。

つい先だって、旧政権末期の酷評が奏功して出来た新政権なのに、著名から無名まで、同じ口で今度はこれだ。なぜ?

それは、自民党が野党慣れしていないのと同じように、長年続いた自民政権時代に刷り込まれた判断基準で新政権を評価しようとするからではないのか。

竹で出来た尺貫法の物差しではなく、メートル法で、コンピュータで測らねばならない時代なのだ。最高権力者が、切っても切っても基本部分では似たような考え方の金太郎飴だった時代は終わったのである。「前例」も意味がなくなったのだ。それが政権交代ということなのだ。

例えば---

<八ッ場ダム問題>。住民に説明もなく中止をした手法に、「今までに巨額な投資をしてきたのに、住民無視、ヒットラーだ」だとかみつく。
                

<沖縄の基地問題>。「地元地方選の結果を待ちたい」という政府に対してはは、「判断の責任を地元に押し付けるのは無責任。米との約束があるのだから早く決断せよ、優柔不断」だと追及する。だが、「今までだって十数年かかった。いまさらあわてなくとも」と無期延期となった。

<子ども手当て>。マニフェスト通りスパッときめようとすると、バラまきだ、予算はあるのか」といわれる。

<事業仕分け>。2兆数千万円を搾り出したのに、「パフォーマンスだ。3兆円といったではないか」とケチをつける。2兆数千億の税金のバラまきをあぶりだしただけでも、上出来だと思う。事業仕分けをチャラにして元に戻せとでもいうのだろうか。仕分け人の1人は、「来年4月から独法中心に再開するらしい」と言っている。

<密約問題>。密約があったことはほぼ間違いなさそうではないか。ということは、数十年、歴代の首相は国民にウソをついてきたということになる。

つまり彼らは「ウソつき」なのだが、誰一人説明責任を果たしていない。外交に機密があることは認める。だが、政権交代がなければ、日本が自ら歴史を明らかにすることはなかったのではないか。

事情があったことは認めるにしても、「存命中の元総理はガン首をそろえて国会でその事情を説明すべきだ」という論陣をなぜか、見かけない。歴史の法廷で証言するのは一国の最高指導者の責務であると、私は思う。政界に留まるなどというのはもってのほかである。

<鳩山家の子ども手当て>。「悪うござんした」と頭を下げ、相続税をきちんと払い、説明責任を果たすべきだが、すっぱ抜いた西山氏(元毎日新聞政治記者)に言わせれば、「数1十年米国に払った袖の下に較べると、ちいせーちいせー」ではないか。

<小沢幹事長ご一行さまの訪中>。単独過半数目指しての選挙運動策であろう。新人とのツーショット記念写真。恥や外聞にこだわって、格好を付けていたのでは戦いには勝てないことを彼は知っている、と見た。

<天皇の中国要人との会見>政治利用問題だと姦しい。だが「30日ルール」は尺貫法時代の官僚が決めたものだ。医学的なエビデンス(科学的な根拠)があるわけでもない。

「政治利用論議」は「ともかく会わせたくない」本音を隠すための口実だろう。ただ、幹事長も長官も歴史上の「君側の奸」がどのように天皇を利用してきたか、学べと言いたい。

天皇・皇后が11/11、日本記者クラブ40周年記念のパーティーにおいでになった。二十数年前、宮内庁の取材を担当していた頃、まだ皇太子ご夫妻だった天皇・皇后に何度かお目にかかっている。

20年以上前のお誕生日には、東宮御所で開かれた記者会見で、代表質問をしたこともある。二十数年ぶりにお会いした両陛下は、会員と1時間ほど談笑した。少しお太りになったようだがお健やかとお見受けした。

昭和天皇の側近中の側近であった入江相政侍従長(1905-1985)とは定期的に会食し、雑談した。天皇は何かにつけて入江侍従長の意見をお訊きになったそうだ。入江さんに政治利用についてご意見をお聞きしたいものだ。

「犬が西向きゃ尾は東」というが、政権はいま、尻尾に振り回されている犬だ。だが、来年の参院選で単独過半数を取れば、尻尾を切り離すだろう。そのとき政権政党はドーベルマンとなる。

この犬種は元々は長く垂れた耳と細い尻尾をもっているが、子犬のときに耳も尾も切断する。警備犬として吠えまくり気に入らないと噛み付く。今の比ではないだろう。

「可及的速やかな総辞職を」というのはいいが、それでどうする? 批判を繰り返していればいいというものではないだろう。ケチをつけるだけなら誰にでもできる。政治のプロなら「何某を次期首相にせよ」とご高説を明示していただきたい。本誌の愛読者として心から期待している。

このままでは、最近新聞を読み始めた知り合いの中学生に、こんな国に「愛国心を持て」などとはとても言えない。
20091216

主宰者より:誰がいいか。それを言う有資格者は国会議員以外に無い。

この記事へのコメント
最近の政治評論は、麻生がそっくりそのまま鳩山に変わった政治家たたきだけのような気がしていました。「ケチをつけるなら誰にでもできる」。そのとうりだと思います。評論家も政権交代が必要なのでは、、、?
Posted by 渡邊好造 at 2009年12月19日 11:42
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