2009年12月26日

◆続報:「声楽家の山本健二さん」

渡部亮次郎氏

声楽家の山本健二さん(千葉県在住)は叙情歌をCDアルバムにしてきた。日本の心を歌ってきた。このほど23枚目のCDを出した

▼タイトルは「潮風のうた」。森繁久弥さんが88歳の米寿を迎えた2001年に作った詩から取った。作曲家の平野淳一さんにメロディーをつけてもらい、自分で歌ってアルバム中の1曲として収めた

▼〈潮騒を聞きながら わたしは/踏み込む砂の中に/桜貝の小さな片割れを見つけた〉と始まる。いのちを枝分かれさせてきた地球の歴史を桜貝に思う。いのちの一つとしての人間に思いを巡らす。物語風の長い詩だ

▼NHKアナウンサーから出発した森繁さんは、晩年は「語る」ことに特に情熱を傾けた。詩人らの作品を朗読したCDもある。自身で詩も作ることは「知床旅情」で知られる

▼曲にすると9分近い「潮騒のうた」には祈りが込められている。昭和の名優の「知られざる一面を物語るものとして、また、地球の今を生きる私たちへの警鐘として聴いていただければ」と山本さん。CDは西日本新聞会館(福岡市・天神)の1階受付でも手にできる

▼山本さんは昭和26年に福岡高校を卒業した。森繁さんが福岡に縁を持つことは小欄でも既に書いた。そんな人の祈りを福岡出身の声楽家が歌い継ぐ。いつか歌いたいと思って8年になるという。CDが出たのは11月10日。くしくもその日に森繁さんは祈りの発信地を天上に変えた。
=2009/12/16付 西日本新聞朝刊=

<主宰より:これを拝読された福中・福校同窓会の諸氏は、先輩・声楽家の山本健二さんの叙情歌CDアルバムを求めて、福校校歌は勿論、「日本の心の歌」を聴いてください。>
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