2010年01月30日

◆政治家のd服装学

前田 正晶

谷垣禎一氏の印象が薄いのは何故か。

彼は立派な学歴と経歴の持ち主であり頭脳明晰だろうが、何となく影が薄い気がしてならない。それかあらぬか、彼が総裁に就任して以降の自民党もパットしない。その辺りを服装学の見地から考えてみる。

先日の自民党大会の谷垣総裁の服装を見て「あれではいけない」と、その影が薄い原因が見えてきた。それは、何とあのような公式の場に総裁ともあろうお方が白っぽいスーツ(あるいはジャケットだけか)で登場されたとのことであった。

これは服装学の基本的原則に反している。あのような場合に求められる色は、「濃紺」(=navy blue)か「濃灰色」(=charcoal gray)しかないと言って良いだろう。「それ なのに谷垣総裁は」である。

それに付け加えれば、谷垣氏のヘヤー・スタイルも芳しいとは思えなかった。もう少しキチンとするべきではなかっただろうか。

人それぞれに好みはあるだろうと言うが、私はある程度以上の地位にある人はその人の「印象」(ないしはイメージ)を一定に保って、「この人の色彩感覚はこうである」というものを築き上げて置くべきだと説いてきた。

その点から見ると、谷垣氏は何時もバラバラで「これが谷垣氏」と思わせてくれるような服装をしていないとの印象しかない。麻生前総理・総裁は「良い仕立てで、高価な生地で、薄いグレーか紺系統の服を着ている」というイメージが出来上がっていた。思うに、同じ仕立屋しかお使いではないのだろう。

シャツは何時も白で、我が国では異常に尊ばれている英国系の印象を与えようと意図されていたのか、ボタンダウンであった記憶がない。安倍元総理にはあの世代らしく"Brooks Brothers"のネクタイがお好みだったと いう印象があった。

遺憾ながら、谷垣氏にはそういう印象を与えるような、お好みへの配慮が感じられない。総裁というイメージを確立して「党再生」の先頭に立とうという決意のほどが、私には見えてこないのである。

一方の鳩山総理は妙な(失礼!)コオーディネーターがついておられるせいか、何時の場面にも極めて場違いな感を与える輝く金色のネクタイが、良くも悪くも強烈な存在感をもたらしている。それが一国の総理としてどうかということは、残念ながらコオーディネーターは無頓着であらせられるようだ。

私が強調したいことは、服装次第ではその人物のイメージが強く打ち出せるし、「こういう色彩感覚の人」という印象を広めることが出来るという点である。苟も一国の総理や対立する野党の総裁には、そういう配慮があって然るべきであろう。

その辺りが良くお解りでは人々を世界の舞台に押し出さないよう、周囲が十分に配慮すべきではないか。敢えて言うが、財界人もこの点の配慮が乏しい偉いお方が多いのも、遺憾ながら事実である。

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