2010年03月15日

◆「言論の自由」のはき違え

大谷 英彦

のっけから喧嘩を売るつもりだから名指をしする。明治学院大副学長・川上和久(政治心理学)とは何者なのか?

今朝3月13日の読売新聞でこう述べている。

「総務省は放送局を管轄する立場にあり、内容を問い合わせるメールは報道への圧力ととられかねない。」

その記事によると事の次第はこうだ。

今年2月、東京清瀬市の女子中学生が自殺した。原口総務相がいつもながらのツィッターで「自殺をセンセーショナルに扱わない」よう求めるWHOの手引きのことを「つぶやいた」。

これを読んだ総務省情報流通行政局(なんとモノモノしい役人語)地上放送課の課長補佐が在京民放5社に、遺書の映像を放映したのかとか遺族の承諾があったのかなどを問い合わせるメールを送った。

課長補佐は送信後、上司に報告したら「番組内容のへの踏み込み過ぎ」などと言われ、4日後に問い合わせメールを撤回した。

「ツィッター」に反応した課長補佐は「職責に忠実」だったのか?原口大臣への「ゴマすり」だったのか?それを咎めた上司の「事なかれ」官僚体質。

同様体質のNHKに20有余年暮らした私には「すらすらわかる」人間模様だ。

原口総務相は読売の取材に対し「知らない」と答えたと書いている。これは、もっと笑える話だ。参院予算委に遅刻するほど「はまっている」この人のツイッター、送ってしまえば「あとは知らない」夢遊病患者の「つぶやき」らしい。

脇道にそれた。本論に戻ろう。

読売新聞自体、「総務省が放送局に個別の報道内容の詳細を照会するのは異例」と書いているように、この記事の趣旨は「報道への介入」つまり「言論の自由」の主張なのだ、と私は読んだ。

でも私が信じる「言論の自由」は違う。言論を弾圧、圧殺させてはならない「自由」の保障なのだと私は理解している。

NHKの「女性国際戦犯法廷」の放送に安倍晋三氏や中川昭一氏が介入したという朝日新聞の「意図的誤報」を振り返って、安倍氏はチャンネル桜の番組で、選挙区の支持者からでさえ「言論の自由」を犯すと非難をあび苦労した、誤報、捏造と知りつつも報道批判になんとなく腰が引ける風潮が政界にはある、と語っていた。

前記の読売の談話で川上和久副学長は「原口氏は閣僚という立場がある。ツイッターへの書き込みであっても、部下の官僚がそれを考慮した行動をとる可能性を考えるべきだ」と「政治心理学」にでも基づくのか思慮深いご教訓までたれている。

戦後民主主義の狂信亡者は多い。歪曲、偏向、誤報、捏造でも「言論の自由」曲解している。そんな「自由」を守れという主義者は川上氏ひとりではない。が、その亡者全員に川上氏の談話の骨格を借用して申し上げるとこうなる。

あなた方には学者という立場がある。世の民草は「学者先生」のお言葉を盲信する可能性を考えるべきだ。

「言論の自由」という真理は、日本の放送、新聞のゆがみを野放しにする「自由」ではないと私は信じる。  (ジャーナリスト)





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