2010年03月29日

◆相撲が面白くなくなった

渡邊好造

大相撲大阪場所は”白鵬”の優勝で終ったが、50数年前からの相撲ファンとして何か物足りない思いにかられた。”朝青龍”の型破りな"陽"の存在がなくなったからで、”白鵬”の礼儀正しい"陰"だけでは物足りないのが第一の理由である。

ニコッと笑った時の愛らしさ、憎たらしいほどの強さ、新しい技を次々繰り出す器用さ、行司の引退時にまで気配りをする優しさ、感情が顔や態度、言葉に出る単純さなど、”朝青龍”は実に魅力あふれる力士だった。

横綱としての品位に欠けるなどと集中砲火を浴びて引退せざるをえなくなったのは、女人禁制であるはずの横綱審議委員の一員に、あのギョロ眼のオバチャンがいたせいである。

土俵場でガッツポーズをした、ケンカして相手をケガさせたとかいうが、優勝した時のガッツポーズ位は許してやれば、、、。

ケンカについても本人は否定しているし、ケガをした相手も訴えていない、警察も調べていない(?)。要は”朝青龍”を徹底して嫌うあのオバチャンがいなけりゃ、裏でなんとかまるめこんで、ウヤムヤになっていた話ではないか。

噂によれば、あのギョロメ眼のオバチャンは相撲界はもちろん横綱審議委員の中でも融通のきかない鼻つまみの存在だったという。強ければなんでも許されるというわけではないが、ボクシングの”亀〇〇○”のようにルールを無視したわけではない。

暗黙の伝統様式美にそぐわなかっただけのことである。”朝青龍”に問題があるというならば、”栃東(元・関脇、現・玉の井親方)”が優勝時にやったガッツポーズ、手の平一杯に鷲掴みにした塩を土俵に撒き散らした”水戸泉(元・関脇、現・錦戸親方)”らにも「やるな」と言うべきだったし、”高見盛”の目に余るオーバーなパフォーマンス、”白鵬”が負けた時の舌出しなども、今のうちに注意すべきである。

結局は、”朝青龍”が短期間に出世し、あまりにも強すぎたから暴力事件が話題になるまで苦言を言えなかっただけのこと、、。おそらくこれまでにも何かと問題があったはずで、その後”横綱・白鵬”の台頭でこの際、、、と見切りをつけられたのである。ギョロ眼のオバチャンを初めとして、”朝青龍”の行為をこれまで見逃してきた周りの人が悪い。

かって、日本の伝統スポーツである柔道が国際化し、柔道着をカラーにするかどうかでひと悶着あったりしたが、カラー化どころか今ではガッツポーズは当たり前、審判に猛抗議したり、優勝して試合場で泣き伏す奴もいるではないか。相撲界に外人を入れるなら”朝青龍”のレベルにあわせて横綱の品位の定義を下方修正するべしだった。優勝したら土俵上で宙返りをしてもいいというわけではないが、、。

最近、日本人力士と外人力士との対戦ではつい外人力士を応援してしまう。外人力士のインタビューの際の流暢な日本語、しかも日本人好みの回答を聞くと「ここまで到達するのに苦労しただろうな〜」と想像し、グッと胸にくるものがある。

日本人にも海外で活躍したスポーツマンは多いが、インタビューに対して通訳なしに現地語で流暢に答えていたのは、サッカーの”中田英寿”以外に知らない。しかし、”中田”の場合は下積み生活から外地で叩き上げられたものではない。ほとんどなにも分らず相撲界に飛込んで技、ルール、作法、食事、習慣、言葉を一から覚えたのとは様子が違う。

優勝回数25回という史上3位の相撲界貢献者”朝青龍”に対して無理やり引退させる首切り同然のやり方ではなく、「体調が悪い」、「ケガをした」といったそれなりの理由をみつけて休場扱いにしてやれなかったのか。外人力士に"おんぶに抱っこ"のくせに丁寧に指導しない、なによりもいざという時かばってやらない日本人の方が品位に欠ける、、。 

品位をツベコベいうなら、相撲界に外人を一切いれなければいい。もう一度言う、”朝青龍”を追出したあのギョロ眼のオバチャンのせいで相撲が面白くなくなった。(完)<評論家>


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