2010年04月01日

◆日弁連の役割は

川原俊明

平成22年3月、日弁連の新会長に宇都宮健児氏が、当選されました。日弁連選挙としては、極めて珍しい再選挙での当選。
 
司法試験合格者の低減を標榜し、若手弁護士票を一気に集めたと見られています。 若手弁護士の勤務・業務形態をとらえて、イソ弁(いそうろう・勤務弁護士)から、ノキ弁(法律事務所のノキを借りるたとえ)、宅弁(自宅開業弁護士)、即弁(登録して直ちに独立開業)など、さまざまな新語が生まれました。

新語が現れるほどに、新しくバッチをつける弁護士の就職難は、依然として厳しいものがあります。

 若手弁護士にまつわる、さまざまな新語。
最近乗ったタクシーの運転手が、これを話題にしてくれました。 それほどに、法曹人口の増大、これにともなう就職場面でのひずみが、社会の多くの人々に知れ渡っているのだと、痛感しました。
 
私も、日弁連(日本弁護士団体連合会)に関心の薄いノンポリ弁護士です。

「こんな日弁連に誰がした?」
最近、平凡社新書として刊行された表記の新書を熟読し、弁護士会が主張するような「法曹一元」が、幻想に過ぎないことを認識しました。

弁護士からの裁判官志望者が、極めて少ない現実を見ると、いくら弁護士を増やしても、すべての裁判官を弁護士経験者で構成する、とする法曹一元論者の「裁判所支配」論は、非現実的です。

幻想の「法曹一元」論実現のために、現実を見ないで突っ走った日弁連の弁護士人口増大構想。「法曹一元」が実現する前に、弁護士同士の過当競争と、弁護士の質の低下による自己崩壊が目に見えています。

従来の日弁連執行部が提唱した司法試験合格者数3000人構想は、弁護士業界の実態とかけ離れているし、多くの弁護士の意見を反映したものか、今では、疑問を感じます。

同時に、今の日弁連が、弁護士業界全体の将来を真剣に考えているのか。私には、このような根本的な疑問を払拭できません。

前記書籍は、私に弁護士業界の問題を提起をしたものとして評価しています。



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