2010年04月15日

◆NHKに財界人は畑違い

大谷 英彦

NHKの現会長、福地茂雄さんは「つくづく商売人だな」と思う。商売のコツが身にしみついた人という意味だ。

産経新聞が先日、3回にわたって福地会長とのインタビューを掲載した。その中で、福地会長は「就任以来、全NHK局をまわり現場職員と対話した。いつも対話の最前列には営業担当の職員が並んで熱心に話しを聞いてくれた」と「自慢げ」に語っていた。

私は思わず「ビールの売り込みじゃないぞ」と叫びたくなった。

この人にはNHKの危機がどこにあるかわかっていない。

NHKは「会長は部内から」というのが、時の情勢にかかわらず伝統の悲願である。

「商売人」だから、それを知っているのか、福地会長は「後任に会長はNHK部内から」ともらし、その気になっている阿呆たちをぬか喜びさせている。

NHKの直面する病根は「シリーズJAPAN」が露呈した「捏造」「偏向」番組を放送し、「捏造・偏向」を指摘されても、テンとして恥じず、牽強付会の答弁で自己を正当化する精神の腐敗にある。

営業担当職員の努力は日常的に欠かせないが、もっと目覚めなければいけないのは、報道、制作担当部門だ。

私は、何時ごろからNHKに接するようになったのか?ラジオ時代の「話の泉」テレビになって「ジェスチャー」とか記憶に残る。

昭和35年、縁あってNHKに採用され放送記者になった。定年前に退職したが、在職27年間の記憶と体験をふりかえってもNHKの放送に「毒」は混入されてなかった、と思う。

それが台湾からも日本国内からも1万人を優に超える訴訟が進行中の「シリーズJAPAN」はもとより、例えば「坂の上の雲」など、まだ少数だが、いくつかの番組に「毒」が混入されるようになった。

正岡子規が特派員でシナに行く。陸軍軍人のシナ人への差別、虐待を目撃。森鴎外の遭遇。原作にない「自虐」を態々加えるNHKの「毒」。

「原作にもないものを何故」という抗議に「原作にはないが大山巌の報告書にはドウノコウノ」と屁理屈を並べるNHKのこの精神。「毒」と「厚顔無恥」は現幹部の共通項だ。それに染まらない人物は幹部に登用されていない。

「テーミス」は今月号の「早耳情報」でNHK次期会長に伊藤忠商事・相談役の丹羽宇一郎の名をあげている。

NHKは平仄を合わせての前工作なのか「仕事学のすすめ」という4回シリーズで丹羽宇一郎氏を取上げ進行中だ。

私は、丹羽さんの人物、思想、識見に、何の異論もない。
「シリーズJAPAN」の3回目「通商国家の挫折」を寺島実郎氏ひとりが舞台回しをやった番組をみて、はなはだ違和感を感じ、例えば丹羽宇一郎氏が加わっていたら、一方的な自虐番組にはならなかったと思うと書いたくらいだから、丹羽会長説を支持する。

だが、今回はダメだ。
今のNHKの「捏造・偏向・無反省」を治療するには経済人、財界人は畑違いである。

要はNHKの精神のあり方の問題だから、言論界、ジャーナリズムの世界に人を求めるべきである。

渡部亮次郎氏の説を全面的に支持し、尻馬に乗る次第である。

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