2010年04月23日

◆豪州捕鯨反対の真相

渡部 亮次郎

私自身は鯨を食べる事無しに育ったが、聞くところによると、ある時点まで鯨は低収入層にとっては牛や豚肉に替わる貴重な動物蛋白源だった。だから今になってみると鯨をもう一度食べてみたいという人は多い。

貧しく育ちながらアメリカで教える大学教授に上り詰めた知人は、なんとか鯨カツを食べてみたい、と言う。トンカツより安かったから母親は泣く泣く買った鯨カツだったのに。

そんな折、北海道にスキーをしに来たオーストラリア(豪州)人たちが、何十台ものリフトに捕鯨反対の落書きをしていったのでスキー場側を困らせているという記事を目にした。営業妨害では無いか。


<「捕鯨反対」落書き? 旭川のカムイスキーリンクス ゴンドラの半数以上
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/77456.html

【旭川】北海道旭川市神居町西丘の民間スキー場「カムイスキーリンクス」のゴンドラリフト内で、捕鯨反対のメッセージと受け取れる落書きが多数見つかっている。

クジラの絵とローマ字で「TABENAIDE(食べないで)」と書かれ、“被害”は103台あるゴンドラ(4人乗り)のうち、62台に上る。落書きはオーストラリア政府や米国の反捕鯨団体による調査捕鯨への反対の動きが道内でも報道された1月から増加。

黒や緑色のマジックで書かれたらしく、漫画風に描かれたクジラが「食べないで」と訴えている。

道内では近年、オーストラリアなどからの外国人スキー客が急増。「これ以上の迷惑行為はやめてほしい」と困惑顔だ。> 北海道新聞(02/2208:00)

インターネットを逍遥していたら「桜木朱雀」と名乗る方がブログで、

<オーストラリアの反捕鯨運動は、一部の狂信的な民間団体による勝手
な行動ではなく、オーストラリア政府の肝煎りによって行なわれている
>という指摘があった。一読に値すると考えるので紹介する。
http://www.suzaku-s.net/2008/01/aussie-the-economic-animals.html

<その抗議運動の実態は、海域に船を出す妨害活動やデモ運動だけでなく、「テロ」としかいいようのない暴力的・破壊的なものだ。

オーストラリアの市民団体による常軌を逸した抗議や、環境テロ集団による狂気の「襲撃」の背景には、もちろんオーストラリア人が生まれながらに(ある意味“建国の理念”として)持っている差別意識、白豪主義が見え隠れする。

しかし、それを政府が後押ししているとなると、やはりもう一つの当たり前の事情…金の問題が丸見えになります。

オーストラリアでは、約2,800万頭(2006年現在)もの牛が飼育されています。また、生産する牛肉の65%以上を輸出する世界最大級の牛肉輸出国であり、その経験と技術が品質をしっかり支えています。

さらに、オーストラリアにとって最大の牛肉輸出市場は日本。したがって、日本のお客様のさまざまな好みに合わせた牛肉を生産することができ、食文化の多様化に対応している。

日本は、オーストラリアにとって最大のお客。特に米国産牛肉のBSE問題以来、「オージービーフは天然素材で育てていて安心でヘルシー」というプロモーションも奏功し、輸入量はうなぎのぼりのようです。ジェトロのデータによれば、日本一国で、オーストラリアの総輸出量の20%をまかなっているのです。

    2004年    2005年    2006年
    金額(豪弗) 金額      金額   構成比(%)
日本  22,219    28,462     32,456   19.8
中国  11,014    16,127     20,376   12.5
韓国   9,171    10,959     12,321    7.5
米国  9,546     9,264  10,071  6.2
(オーストラリア - 輸出統計(国別) - ジェトロ)

これで日本人が鯨という超効率のいい動物性蛋白質を消費することを思い出したら…。もし、日本が牛肉と完全に袂別し、国家として鯨食を選択したら…。

もちろん、今の日本と日本人が、こんな非現実的な選択に踏み切る、踏み切れるはずもないのですが、オーストラリア人は先の大戦で見た日本人の団結力を未だに恐れているのかもしれない。

それにしても、日本から今後も金を引き出すために、捕鯨船を襲撃し、大使館で日の丸を汚し、日本を恫喝して、肉を売りつけようとする。ヤクザな商売ですね。

しかも、「草だけを食べさせるのでクリーンで健康的」と謳われるオージービーフは日本の消費量が増えると牛肉の値段が上がり、オーストラリアの一般家庭にとってはまったくありがたくない話のようです。牛が排出するメタンガスによる温室効果も、無視できません。

オーストラリアというのはもともと真水の量が少なく、このために牧場では地下水を汲み上げては牛の飼育に使ってしまうために、地中の水分が減少して砂漠化が進行してしまうという。

オーストラリア産の牛肉を食べれば食べるほど地球環境が破壊され、オーストラリア人に憎まれる。鯨を食べれば、オーストラリア人に襲われる。

こうして考えると、私たちが何を食べるべきか、何を食べるべきでないか、どうやら見えてくるような気がします。2008年01月15日 (再掲)

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・話 の 福 袋
・反     響
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