2010年06月10日

◆小沢は菅に斬られた

渡部亮次郎

民主党は鳩山総理も小沢幹事長も辞めたので支持率がVの字で上昇し、参院選は勝てるぞと、皆元気を出している。

だが党内最大勢力を誇る小沢が、どうも首の斬られ方が気に入らないと不満を募らせ、特に菅総理にハラをたてているようなので、実は菅の望む休火山ではなく活火山になっているようだ、大丈夫か菅総理。

情報によれば、鳩山はかなり前から弱気になり、4月30日関西を訪れた際、京都で民主党支持の財界人に辞任の意向を漏らした。これが直ちに小沢の耳にはいった。5月末に迫った普天間問題の「解決」に小沢が全く冷たい反応しか見せなかったのはこのためである。

小沢としてはカネの問題では鳩山と同罪だが、東京地検が不起訴を2度も決定しているので、鳩山が仮に辞めても自分は居残る決意だった。

カシラだけ挿(す)げ替えれば参院選は凌げる。辞任すれば東京地検の態度が変わったり、国税庁の手が伸びてくる恐れもなきにしもあらず、辞める気は全く無かった。

だから6月に入って2度行なわれた鳩山、小沢、輿石の三者会談でも辞任要求を輿石が匂わせても、小澤は沈黙を守り続けた。

小沢の智恵袋平野貞夫(元参院議員)は、8日のブログで「5月28日に小沢からかかってきた携帯電話で、自らの辞任と引き換えに総理に辞任を迫る雰囲気を感じた」と述べているが、小沢が自らの辞任を口にした証拠は残っていない。

平野が得た情報によれば、鳩山は1日夜、菅と極秘会談して「後を頼む」と伝えた。そこで菅はすかさず「小沢を斬ろう」と提案して一致。2日の両院議員総会でいきなり「10日ぐらい前から退陣を考え、小沢幹事長にも自分の指示で辞めてもらう」と発言して小沢の首をとった。

わがメルマガ「頂門の一針」の読者の一人は「あの鳩山演説終了後に小澤が何とももの凄い表情で鳩山と顔つき合わせて何か語り合っていたので、何となく異常は感じました」と言っている。「格下」と思っていた奴から、いきなり斬られたのだから無理もない。

平野は言う。「情報通によれば、この頃、小沢幹事長周辺に、6月1日の「鳩山―菅会談」の内容が伝わり、挙党一致体制が崩れたとのこと。ここら辺が事実に近いのではないか。

菅氏は2日の鳩山首相退陣を受けて、4日に行われる代表選挙に立候補を表明する。小沢氏は挨拶をしたいという菅氏に会おうとしない。私の推測は「鳩山―菅密談」を知ったからだと思う」。

斬られた小澤はそれだけでなく面子を潰された。怒りは頂点に達した。「政治の力は数」こそは親分田中角栄に教え込まれた信条。150人の派閥を率いるオレの力を見せ付ける時とばかり、菅への対抗馬擁立に取り掛かった。

しかし、流れは既に菅に向けてとうとうと流れていた。真紀子にまで袖にされる始末。

今回は流れを見誤ったと気付いてか「本番の勝負は9月」と呟いて闘志を露にするばかり。斬ったのは鳩山だが、唆したのは菅そのものだから、怒りは益々菅に向かって燃え盛る。(敬称略)2010・6・9

■本稿掲載の6月10日刊「頂門の一針」1944号のご紹介

<目次>
・小沢は菅に斬られた:渡部亮次郎
・やるべきは「普天間」最優先:花岡信昭
・「荒井戦略相」に事務所費問題が発覚:古澤 襄
・どこまで賃上げすれば:宮崎正弘
・我が身は還暦、我が世は瓦礫:平井修一
・話 の 福 袋
・反     響
・身 辺 雑 記

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