2011年01月08日

◆あり得る仙谷留任

渡部亮次郎

<国会召集28日軸に…首相ら協議
菅首相(民主党代表)は6日午前、首相官邸で民主党の岡田幹事長らと会談し、通常国会の召集日程や小沢一郎元代表の衆院政治倫理審査会(政倫審)招致問題などを協議した。

召集日について結論は持ち越したが、28日を軸に調整している。

小沢氏の招致問題では、岡田氏が「小沢氏に(政倫審出席を)働きかけていく」と経過を説明した。内閣改造・党役員人事は議題に上らなかったという。>
読売新聞 1月6日(木)14時35分配信

この通りだろう。内閣改造は既定の方針だから、中身は菅首相の胸先三寸、最早秘中の秘。余人は口を出せない段階に至った。おそらく民主党大会の13日以降に具体化するだろうが、更迭の対象と予想されていた官房長官がこのところ欝状態と思いきや、なんと躁状態とも言いえるほど張り切っている。

民主党内部には野党批判の及ばない党代表代行への転出という予想があるが、私は予想外!官房長官留任がありうると思う。大変な賭け。外れたら怖いから新聞もテレビ、ラジオも書けない。

留任説の根拠は、菅内閣における仙谷氏の「位置」である。政策のすべてについて情報を収集し、内閣としての決断を下しているのは首相ではなく官房長官たる仙谷氏である。

この事は普天間問題はともかく、菅内閣にとって危機的外交決断のすべてを仕切ったのが首相ではなく仙谷氏だったことが如実に証明している。

菅氏はそれなりに政治家として経歴は伸ばしてはいるが、政府与党責任者として懸案を決断し、責任を負った経験は少ない。

そこへ行くと仙谷氏は弁護士としての経験から「懸案処理」には自信を持って立ち向かえる。だからこそ尖閣事件の処理に率先して先頭に立ったのである。

事ほど左様に、いまや仙谷「官房長官」抜きの菅政権歯考えられなくなっている。自民党政権では、官房長官が首相抜きに政権の生殺与奪の権を握ったと言う例はなかった。

しかし、初めて政権を握った民主党だからこそあり得る現象なのだ。
市民運動の経験は政局運営には全く役に立たない。そこへ行くと「法廷闘争」で「権力」と具体的に戦った仙谷氏の弁護士経験は、菅氏の政権維持に必要欠くべからざる「核」である。

仙谷官房長官を失えば菅は倒れる。いまや 菅首相はそれを強烈に意識せざるを得ないところへ追い込まれている。

これに対して党内からは対立する小沢グループや、民主党出身の西岡参院議長が仙谷氏の交替を求めている。野党も参院で問責決議をうけた仙谷氏らが辞任しなければ通常国会の審議を拒否するといっている。

ここに重点を置いて改造劇を展望すれば仙谷更迭がけつろんになるが、菅首相が「政権しがみつき」を優先する以上、仙谷残留は十分考えられる。野党の「審議拒否」も長続きはしない。2011・1・6

◆本稿は、1月8日(土)刊の「頂門の一針」2148号に
掲載されました。他の卓見もご高覧ください。
◆<2148号 目次>
・あり得る仙谷留任:渡部亮次郎
・菅首相:揺れる胸の内 焦点の仙谷処遇は:古澤 襄
・西岡参院議長が「菅・仙谷には国を任せられない」:古澤 襄
・中国、「分散投資」を展開:宮崎正弘
・梅ヶ枝の手水鉢:上西俊雄
・話 の 福 袋
・反     響
・身 辺 雑 記
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