2011年01月21日

◆民主党の「お荷物」小沢

渡部亮次郎

<小沢元代表 政倫審「拒否」

民主党の小沢一郎元代表は20日午前、自らの政治資金問題で衆院政治倫理審査会(政倫審)の土肥隆一会長が求めていた通常国会冒頭の政倫審出席について、事実上拒否する考えを伝えた。

岡田克也幹事長ら執行部はこれを受け、政倫審での小沢氏の招致議決に踏み切る方針。ただ野党側の反発に配慮し、議決は24日の国会召集日以降に先送りした。

執行部は議決の方針は維持しており、同党は政倫審委員から小沢氏系の議員を排除するなど、単独議決に備える一方、小沢氏が強制起訴されれば、離党勧告などの処分に踏み切る方針だ。>
(毎日新聞 1月20日(木)10時22分配信)

政権奪取の最大功労者が、まるで政権党の「お荷物」か湿った「不発弾」みたいになってしまった。ご本人は「チャーチルになる」と言っているそうだ。70過ぎて首相に返り咲いたのにあやかろうとしているのだろうが、端で見るところ、前途遼遠だ。

わたしは小沢の選挙区たる岩手県で政治記者を4年経験した。だが知っているのは先代の小沢さん。その頃の一郎氏は多分、学生だったろう。その後、岩手を後にしてから先代が急逝したので、自動的に一郎が二世代議士になった。

親父さんは藤山愛一郎派だったが、一郎は田中角栄の世話(カネ)になったので、後の田中派に所属。角栄は一郎に幼くして死んだ息子(正法=まさのり)の成長した姿を見る思いで可愛がった、という。

だが、これは田中の秘書だった早坂茂三が、でっちあげた「伝説」らしい。角栄の引退で行き場を失った早坂が、次に擦り寄るべき実力者一郎を大物に見せるための作文だった。生前の早坂の述懐である。

角栄は大金を集めたが、散財も激しかった。その結果、自民党の大方を手中にし、ライバル福田赳夫を完膚なきまでにやっつけて総理総裁になり「今太閤」とまで言われたものだ。

しかし角栄や金丸信に可愛がられたとはいうものの、カネの使い方は習わなかったのか。土建屋と公共事業を「操作」してカネを集めたようだが、使う相手は自分だけ。更に党のカネすら私したと噂するものさえいる。これを東京地検が暴けなかった。だから俺は潔白だと嘯き続けている。

父親はカネには執着したという噂はない。それなのになぜ息子は蓄財に夢中になるのか。「いや、親が執着できないほど実はカネに不自由したから、敵討ちをしているのだ」と言う人もいる。

この問題については検察審査会の主張が通って、1月中にも強制起訴されるから、真相が明らかになるだろうと言う人がいるが、プロの特捜部が寄ってたかって洗っても起訴できなかったものを、弁護士たちが有罪に出来るとは思えない。何年かけても無駄だろう。

菅はじめ民主党の幹部たちは小沢を追い出せば内閣や民主党の支持率が急上昇すると思い込んで「しゃかりき」だが、わたしは小沢切りを仮に断行できたとしても支持率回復は不可能だと思う。国民は今や、政権交代は失敗だったと反省しており、鳩や菅が無能力なことを見抜いているからである。

小澤は離党も脱党もしない。これをやっても従(つ)いてくるものが皆無であることを知っているからである。1人1区の小選挙区制度の下で、政党の公認を取れなければ落選する以上、離党は自殺行為だからである。

それにしても小澤は竹下派を出て政界の孤児となりかけながら、遂に政権交代を実現、民主党の大恩人と成るべきが、いまや「お荷物」か「湿った不発弾」になってしまった。

「チャーチル」になると言っても、自身、あまりにも薄汚れてしまって魅力が無い。強制起訴される公判に何年が費やされるか知らないが、裁判ストレスは、それでなくとも弱っている心臓には酷く響くことだろう。(文中敬称略)2011・1・20

◆本稿は、1月21日(金)刊「頂門の一針」2160号に
掲載されました。他の卓見をご拝読下さい。

◆<2160号 目次>
・民主党の「お荷物」小沢:渡部亮次郎
・鳥越俊太郎さんは間違っている:岩見隆夫
・私の感覚が間違っているのか:阿比留瑠比
・花岡信昭氏の地頭(ヂアタマ)論 に附して:上西俊雄
・「安易な『胃ろう』やめては」に賛同:馬場伯明
・話 の 福 袋
・反     響
・身 辺 雑 記
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