2011年02月01日

◆どこまで続く泥濘政治評論

石岡 荘十

新聞・雑誌、メールマガジンを含め、政治評論を読むたびに毎日、思い出す軍歌がある。

「♪どこまで続く泥濘ぞ 三日二夜の食もなく 雨降り渋く鉄かぶと---」。「討匪行」(作詞:八木沼丈夫作曲/藤原義江・霧島昇・唄)である。

この歌を覚え歌った当時、まだ小学3・4年生で、ところどころ歌詞があやふやだが今でもなんとか謳うことが出来る。

http://www.youtube.com/watch?v=E70NnlTpSk8

確かに、政治、政局は泥沼状態である。

国会はどうなる、なにより新年度予算の行方。社会保障、医療、子ども手当て、TPP、対中国問題、国防、外交、どれを取っても先行き定かな問題は一つもない。

にもかかわらず、元官房長官の「暴力装置」発言、首相の日本国債格付けで「疎い」発言。野党は待ってましたと揚げ足取りの「やめろやめろ」の大合唱。

評論では、辞めさせて次期首相に誰を据えるのかの見解も、諸問題の着地点も示さず、泥沼評論の挙句の果てには、まるで解散総選挙をやれば一発で万事解決するような口ぶりである。

葵の御紋じゃあるまいし、そうはいかない。政治のプロを自認する評論家に留まらず、最近はど素人のにわか評論家までが訳知り顔に、やれ新左翼だった育ちがどうの、市民運動上がりの限界だ、一刻も早く辞めて総選挙で信を問えと尻馬に乗ってご高説をぶち上げている。

総辞職をして誰にこの国を任せるのか、だれを推すのかという見識を示す評論家はほとんど見かけない。舌鋒鋭いあの美人の評論家も、年始の民放の番組で、「分からない」と答えている。

うっかり、固有名詞をあげれば、そうならなかったときに、政治評論専門家としての知見を疑われ、おまんまの食い上げになってしまうかもしれないから、軽々しい見通しは慎重に避けている、と私は思っている。

対中国・北朝鮮問題に関連して、国防力の強化・充実を持論とする評論家は、原資もないばらまき予算編成だと批判するが、国防力の強化、核武装の保持をするとして、憲法をどう変えるのか、その原資をどうひねり出すのかなど具体策は訊かれても、ウニャムニャ。

人のやることにケチをつけるが、だからどうすると説得力のある具体案はない。だから評論家なのだと開き直られれば、われわれ素人はどこまでも続く泥濘政治評論に惑わされ、鼻白むばかりである。

ちなみに、日清戦争の時の軍事費は当時のGNPの四分の一、日露戦争当時は二分の一だったそうだ。当時、こうでもしなければ、列強に太刀打ちできなかった。

第二次大戦では、戦後、私にも経験があるが、敗戦後の育ち盛りに、主食サツマイモにおかずはキュウリとナスビだった。だから、「イモ食ってぶー、マメくってぴー」だった。

だが、豊かな時代を思いっきり堪能してきた経験を持ついまの日本人がこんな試練に耐えられるとはとても思えない。

核を持つことも辞さない---その意気や勇まし。としたら、一体いくらかかるのか。この際、どなたか試算をしてご教授願いたい。

専門知識がないので、あれこれ評論をする識見は持ち合わせていない。ただ、一つだけ挙げれば、新聞の政治記事の中で、一番無意味なのは小沢関連の“作文”だと私は思う。

見出しを読めば、後は読むに値する中身はない。本文は過去の記事のスクラップの切り貼りでできた水増しで原稿であり、品のない誹謗中傷の“新語”の羅列に過ぎない。

この後首相になる可能性もない、知性も政治的な信念のかけらもない、言い訳ばかりの「一兵卒」の動向や発言をいちいち取り上げる意味がどこにあるのか。

各紙、各評論家が一斉に小沢関連記事や発言をぴたっと止める見識がほしいものである。もはや、ただの仕掛け屋にすぎない彼。起訴されたときぐらいは、ベタ記事で書くとして、彼の動向、発言は一切無視すべきだろう。

小沢担当の記者が、出勤簿代わりに、何か書かねばと思う気持ちは、経験上分からないわけではないが、こんな記事の掲載は無意味である。

先日の大学のOB会で、新聞や評論家がいかにも政治的な影響力があるような思い込みから大きく取り上げるのは、彼の増長に力を貸すだけでなく、まだ大物だという誤解を国民に与える、との意見の一致を見た。

併せて、果てしない泥濘のような首相・政権・政治批判。こんな記事を毎日読まされている中・高生に、愛国心を説くのはとても無理だろう、と。

善良な国民は果てしない泥濘評論に足を取られて身動きが取れなくなっている。何度首相を変え、総選挙をやっても何の意味もないだろう。 
                           20110130



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