2011年02月19日

◆造反16人に展望なし

渡部 亮次郎

菅首相に退陣を迫って突如、会派離脱の「脅し」をかけた造反16人。顔ぶれを見ると、嘗て自民党所属の県会議員にして、酒を呑みながら懇談した人物もいる。

暫く沙汰無しを続けているうちに、東京恋しさが募り、節を枉げて民主党比例区に逃げ込んだのである。だが、小沢派に捕らえられ、比例区の悲しさ、70を目前にしながら、何の役職にも就いていない。ほぼ「ヤケクソ」の造反加担である。

とは言いながら、会派離脱は党の承認が無ければ実現できない。岡田幹事長に突きつけた刃は同時に自らに突きつけた決断でもあったのである。菅には居座られたまま、おそらく「離党」に追い込まれるであろう。

そこで「親分」に頼るしかない。親分が模索しているらしい、大阪や名古屋の「地方勢力」との連携を捉えるなどして新党結成に向かうか。当分は「言ってみれば政治難民だ」(菅側近)と揶揄されるのは避けられない。

<新党結成への覚悟か、単なるパフォーマンスか−。民主党若手衆院議員16人による「会派離脱劇」は17日、突如表面化した。

執行部は離脱を認めていないが、離脱表明組は離党も辞さない構えだ。16人は小沢一郎元代表を一貫して支持してきたいわゆる「小沢チルドレン」。「小沢新党」結成に向けた序章との見方も浮上し、同調者が増える可能性も指摘される。

ただ、強制起訴された小沢氏に対する世論は厳しく、展望なき造反劇といえる。(18日 産経新聞 坂井広志)

「執行部が『離党せよ』と決めたらもちろん潔く出ていく。怖いものはない」

「離党勧告でも何でもしてくれ。やれるならやってみろ」

離脱表明の記者会見を終えた議員は口々に離党への覚悟を語った。16人には共通点がある。一昨年の衆院選では比例代表単独での立候補。しかも名簿順位は下位で党大勝利の恩恵を受けた。選挙を仕切ったのは党代表代行だった小沢氏だ。

次期衆院選で再び比例候補として立候補しても、支持率低迷の民主党の看板で当選するのは極めて難しい。選挙区で公認される可能性も低い。「言ってみれば政治難民だ」。菅直人首相を支持する若手議員はこう揶揄(やゆ)する。

離脱表明組は平成23年度予算関連法案への“造反”もにおわす。グループ会長の渡辺浩一郎氏は会見で「党の決定とは別になることもあり得る」と述べた。明確な倒閣宣言だ。

岡田克也幹事長は「離脱届は有効ではない。意味のないパフォーマンスといわれても仕方がない」と批判しつつも「あまり目くじら立てなくていい」と沈静化を図るが、渡辺氏らはもはや、民主党にとどまる選択肢を捨てている。残るのは新党結成以外ない。

「親方は『よくやった』と思ってくれると思う」

離脱表明組の一人は興奮気味にこう語る。彼らの脳裏にあるのは「親方」つまり小沢氏を中心とした新党の姿だ。その小沢氏は、党執行部から突きつけられた「党員資格停止」の処分が22日にも正式に決まる。

処分期間は「判決確定まで」。かなりの長期間、民主党員としての活動が制限されることは必至で、小沢氏自身が離党に踏み切る可能性は捨てきれない。

実際、最近の小沢氏は変則的な動きを見せている。8日には名古屋市長選で再選を決めたばかりの河村たかし市長と会談。17日には大阪府の橋下徹知事との会談も検討した。

離脱表明組の一人が「名古屋と小沢氏の連携もある」と明言するように、小沢氏が「地方勢力」との連携を視野に入れていることは間違いない。

「私も今回のことは知らなかった。自分のところから、こういう動きが出ていることを、あなたには伝えておこうと思って…」

小沢氏は17日朝、鳩山由紀夫前首相に自ら電話し、こう“釈明”した。ただ、その言葉を額面通りに受け取る議員はいない。

民主党ベテラン議員は、「小沢氏は選挙巧者だ。(離脱表明した)比例代表の新人たちを河村市長や橋下知事の『地域政党』と連携した動きにしたいのだろう」と解説する。

小沢氏側近は「これは第1弾だ。この動きは広がる」と自信をのぞかせる。

もっとも橋下氏は17日、小沢氏との連携の可能性について「今の段階で(連携を)考えること自体、まだ早い。そういうことに思いをめぐらせた時点で有権者はひく」と慎重な姿勢を見せた。野党各党も「政治とカネ」の問題を抱える小沢氏との連携には消極的だ。

小沢氏に批判的な民主党中堅議員からはこんな声まで飛び出した。

「小沢氏や鳩山氏抜きで選挙だ。そのほうがすっきりする」>
                          2011・2・18


民主、会派離脱願提出者を個別に説得へ(読売)

民主党は18日午前の国会対策委員会役員会で、衆院の同党会派からの離脱願を提出した渡辺浩一郎衆院議員ら16人の比例代表選出議員に対し、2011年度予算案や関連法案に反対しないよう、国対幹部が個別に説得する方針を確認した。

役員会後、斎藤勁国対委員長代理は、岡田幹事長が16人の行動を「パフォーマンス」と批判したことについて、「パフォーマンスというのは一方的な見方ではないか。執行部側に(党内の不満を)受け止める場がなかった」と記者団に述べ、岡田氏らの対応にも問題があったとの認識を示した。 (読売新聞 2月18日(金)11時55分配信)

「これで16人は増長する。下手だ」(渡部)

<今回の動きは、党執行部が進める小沢元党代表の処分手続きをけん制する狙いなどがあるとみられる。ただ、小沢グループの国会議員の多くは若手で、選挙基盤が盤石とは言い難い。

追い込まれた菅首相が解散総選挙に打って出る可能性も捨てきれず、この動きがどこまで広がるかは不透明な状況だ。小沢グループの若手衆院議員の1人は「衆院解散が決まるまでは身動きが取れない」と苦しい胸の内を明かした。>(2011年2月18日10時53分 読売新聞)


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