2011年03月25日

◆鼻濁音を発音できない歌手

渡部 亮次郎

東京に出てきたころは、秋田訛が如何に強烈なものかの自覚がなかったから何のことか分からなかった。「訛ってなんだい」。だが、2,3日すると分かった。東京の言葉とは別物だ。急に恥ずかしくなった。

しかも学校卒業後になったのはNHKの記者。テレビに出演して喋らなければならなかったので訛を直すのには苦労した。しかし、そのうちに気づいたことがあった。関西の人はがぎぐげごの鼻濁音が出せないということである。

大阪出身の谷村新司、京都の都はるみが特に耳障りだ。だが、だからと言って彼らの人気に響いているわけじゃない。耳障りになっているのは私だけのようだ。

日本人の英語発音について、アメリカ語に堪能な知人前田正晶氏は耳障りな発音が横行シテイルとしばしば怒っておられるが、アメリカ語に標準語があるわけじゃない、国中が勝手に訛って話しているだけ。

前田さんに英語を教えた人、雇われたアメリカ資本の会社の人たちだって、みんなして訛っていただけじゃないのか。


<鼻濁音(びだくおん)とは、日本語において、濁音の子音(有声破裂音)を発音するとき鼻に音を抜くものを言う。音声上はま行の /m/ やな行の /n/ と同じ鼻音の一種軟口蓋鼻音である。

戦争中、大阪から秋田へ疎開してきた女子児童が、国語の本を読んだら「が」、「ぎ」、「ぐ」、「げ」、「ご」の発音が全く秋田発音と異なるので「おかしな言葉だ」と思った。東京からの疎開児童は大阪のような発音はしなかったからだ。

その違いが「鼻濁音」の有無であることを知ったのは大人になってからである。戦後生まれの関西出身の歌手に鼻濁音の出せない人が多い。渡哲也(淡路島)も出せない。いや、鼻濁音の何たるかに関心すら無いのかもしれない。

鼻濁音は近畿地方より東の方言において、が行(か行の濁音)、すなわち、が、ぎ、ぐ、げ、ごに現れ、これをガ行鼻音またはガ行鼻濁音という。東京も使用地域に含まれるため、ガ行鼻音は日本語の標準的な発音と見なされ、NHKなどの報道機関でもガ行鼻音が徹底されてきた。

しかし、一般的な日本の国語教育では、鼻濁音などの音韻指導は学習内容に含まれていない。また、日本語の母語話者であっても、鼻濁音を用いるか用いないか、また鼻濁音を規範的と捉えているかそうでないかには地域差・個人差がある。

大別すれば、鼻濁音は近畿地方・中部地方から東の地域(群馬弁、埼玉弁、新潟弁などは除く)にみられることで、四国・中国地方・九州の方言ではほとんど使わない。

また、鼻濁音の使用地域でも、東京のように鼻濁音に対して規範的な意識を持つ地域もあれば、近畿地方のように鼻濁音がそれほど重視されない地域もある。

昨今では元々鼻濁音を使う地域でも、中年層以下では多くが鼻濁音を使わなく(あるいは使えなく)なってきている。若手のアナウンサーやタレント、歌手でもこの傾向が見られる。これは全国的な傾向である。
(「ウィキペディア」)
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