城北勝次
10日投開票が行われた統一地方選挙前半選で注目を集めたのは、大阪の「地方政党・大阪維新の会」の選挙結果だった。
橋下徹知事が代表を務める「大阪維新の会」は、大阪府議会と政令都市の大阪・堺両市議会の過半数議席を制して、「大阪都構想」の実現に着手することを願い、主張し続けてきた。
選挙直前まで、維新の会の議席は増えるものの、過半数に達するのは困難というのが大方の見方だった。
ところが開票が終わると、大阪維新の会が、大阪府議会で過半数を獲得し、大阪・堺市議会では過半数には達しなかったものの、第1党を占めた。
<「大阪都構想」が争点となった大阪府議選(定数109)、大阪市議選(同86)、堺市議選(同52)で、橋下徹知事が率いる地域政党「大阪維新の会」は、3議会とも第1党を確保した。
大阪維新の会は府議選で57議席を獲得し、目標の過半数に達した。大阪市議選で33議席、堺市議選でも13議席をそれぞれ確保した。
改選前、維新の会は府議会では29議席ですでに第1党、大阪市議会では13議席で第4党、堺市議会では7議席で第4党だった。 > 読売新聞
橋下知事は、まず「大阪市解体」し、リーダー1人に絞って無駄を省く行政改革と大阪経済の活性化を図るための「都構想」を実現するため「維新の会」を立ち上げた。そのためにどうしても3議会で議席の過半数を制することを狙い、今回の選挙戦の臨んだのだ。
だが、大阪府議会で議席の過半数を確保したものの、堺市議会と一番の標的だった大阪市議会でも過半数議席には及ばず、大阪市議会の議席数は33人に止まった。
ということは、3議会で過半数を制し、「大阪市をブチ壊す」ことで「都構想」を完遂させるという知事のかねてからの狙いは、一時的に躓いたことを意味する。
なぜなら、市議会の自公民に各会派議員44名がこぞって反対すれば、数の上で「都構想」は躓くことになり、大阪市議会が手の届かない目のうえのタンコブになって仕舞うことになる。
となれば、橋下知事が今秋の大阪市長選に立候補し、「市長の座」の座わった上で、大阪を一つに纏めて行くという「都構想」の実現方針の強行策に出なければならなくなる選択肢も浮かび上がってくることもあり得る。
とはいえ、自ら政治生命を賭けた「都構想」の実現とは云えども、そんな強攻策一本に絞って断行するとは思えない。
むしろ、来春の知事再選期までの1年の間に、今回府民の賛意を確実に取れなかった「都構想」の具体的実用性を府民によく説明して理解を求めていくことに力点を置くことに熱中する方策をとるのではないだろか。
しかし、大阪、堺両市議会の市長支持会派が、この「都構想」の話し合いの場に乗ってくることはまず考えられず、これに打開の道を開かせられるかどうかも至難の技だ。
実現させたい知事とこれを受け入れない2市長を話し合いの場に付かせるのも、ひとつの鍵になりそうだが、そうは簡単に行きそうもない。
これから橋下知事がどのような秘策を弄してくるか、これからが本当の「勝負」といえそうだ。 2011.03.11