2011年06月30日

◆引き抜き 野党怒れば菅延命の矛盾

渡部 亮次郎

この期(ご)に及んで菅首相が自民党の参院議員1人を牛蒡抜きした。自民党ばかりか、公明党も怒っている。しかし怒って参議院で両党が菅首相の提示した「三条件」を満たさなければ、菅は9月以降も居座れることになる。

亀井はこう言って菅をたきつけたに違いない。自民党に恨みをもっている嘗ての参議院のドン村上正邦氏と亀井がくめばこんな仕事は「朝飯前」のことだ。菅にはできない。

よく考えなくとも分かる事は、今回、引っこ抜かれて被害者のはずの自民党が結局は加害者になって国民の批判を浴びることになるという珍事である。

そうだろう、国会で民主党に非協力的に出れば出るほど菅の「三条件」の成就は遠くなり、菅の居座りを手助けする結果となる。村上、亀らはこういう図式を見せて菅を煽ったに違いない。谷垣総裁、石原幹事長はこれを考えれば怒ってばかりも居られないのだ。

菅が9月に入っても居座れるとなれば必ずや「原発脱出」を掲げた「解散」を仕掛けてくる可能性も否定できなくなってくる。弁護士総裁ドノ、頭を捻って考えなさい。

とにかく「引き抜き」の経緯を「時事通信」が詳しく報じた。

<浜田氏起用で亀井氏暗躍=大連立警戒、くすぶる「新党」

自民党の浜田和幸参院議員(鳥取選挙区)の総務政務官起用に当たっては、国民新党の亀井静香代表が暗躍した。亀井氏は、菅直人首相が早期に退陣すれば民主党と自民党の大連立構想が再燃し、国民新党が埋没することを警戒。

復興担当相起用に合わせて、首相に大幅改造を進言する一方、与党で参院過半数を確保しようと自民党の切り崩しを画策した。

「俺が何人か連れてくるから、しっかりしろ」。亀井氏は今月15日に首相と公邸で二人きりで会い、こう激励した。

亀井氏が参院自民党からの引き抜きに動きだしたのは、大連立構想が取り沙汰され始めた約3週間前。民主党の岡田克也幹事長ら執行部と首相の亀裂拡大に不満を強めた亀井氏は、ひそかに首相に近い北沢俊美防衛相や石井一民主党副代表らと連絡を取り、対象議員のリストアップを始めた。

自民党時代に一緒に新派閥を立ち上げた村上正邦元参院議員会長にも協力を要請した。村上氏はすでに引退したものの、参院自民党になお一定の影響力がある。亀井氏は「ポストとカネが要る」と動きを本格化させ、首相も「やれるものならお願いしたい」と容認した。

しかし、首相が大幅改造を見送ったことで、提示できるポストが不足し、誘いに乗ったのは浜田氏1人にとどまった。「大規模に改造していたら、自民党からもっと来て、ねじれを解消できたのに」。亀井氏は27日夜、周囲にぼやいた。

一方、亀井氏は副総理就任を断りつつ首相補佐官に就き、記者団に「男の美学だ」と語った。入閣すれば、国民新党の自見庄三郎金融担当相が辞任しなければならないことに配慮したとみられる。

ただ、亀井氏らが口説いた中には、比例代表選出の議員もいる。公職選挙法は比例議員の政党間移動を禁じているため、民主党議員の間では「新党結成」のうわさが飛び交った。「最終的に自民、民主両党から引き抜き、参院でキャスチングボートを握ることだ」。亀井氏の狙いについて、政府関係者はこう語った。>(JiJicom
2011/06/27-23:19

<自民、徹底対決を確認=首相出席で午後両院総会―民主

自民党は28日午前、国会内で役員会を開き、菅直人首相が復興担当相新設に伴う人事で同党の浜田和幸参院議員を総務政務官に「一本釣り」したことを受け、菅政権と徹底対決していく方針を確認した。

谷垣禎一総裁は「(首相は)切羽詰まって暴走を始めた。自民党の協力は一切要らないということだ」と強調した。

同党の石原伸晃幹事長は役員会後の記者会見で「国会運営をどうするつもりなのか。今回の行為によって信頼関係はずたずたになった」と首相を批判。2011年度第2次補正予算案の審議には協力する考えを示したが、首相が退陣条件に挙げた再生可能エネルギー促進法案などを念頭に、国会対応に関しては「慎重審議になる」と語った。

一方、民主党の安住淳国対委員長は同日午前、自民党の逢沢一郎国対委員長と国会内で会談し、再生可能エネルギー法案と原子力損害賠償支援機構法案の早期審議入りを求めたが、逢沢氏は難色を示した。>
時事通信 6月28日(火)11時13分配信


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