2011年07月09日

◆アフリカを蚕食する中国

渡部 亮次郎

蚕食とは蚕(かいこ)が桑の葉を食うように片端から次第に他国または他人の領域を侵略すること(広辞苑)。

中国人労働者9人とエチオピア人65人がエチオピア東部で殺害されたのは2007年4月24日早朝。中国人が何しに東アフリカまで? その認識の甘いところが日本人。中国資本がここでも石油開発を行っており、これに反発する武装グループ200人が開発中の油田を襲ったものだった。

トウ小平が決めていった経済の改革・開放政策。特に開放とは外国資本に中国を開放すること。1989年6月4日の天安門広場虐殺事件で下火になった時期はあったが、既に中国経済は外国資本無しではやっていけなくなっている。

その外国資本も大量に食うのが石油、天然ガスからなる電気等のエネルギーである。これに不足をきたせば4つの現代化はストップする。共産党幹部の懐に転がり込むワイロもまたストップする。とあっては中国が石油、天然ガス等の資源獲得に狂奔するのは当然である。

尖閣列島はじめアジアにツバをつける事は終了。近隣諸国とくにモンゴルは継続中。旧ソ連も目途が付きつつある、となれば残るはアフリカ大陸の各国しかないでは無いか。

わが日本は大使館も置いてないところがあるアフリカだが中国は早くから資源獲得のために外交的な手立ては十分してきたのである。経済は資本主義だが政治は独裁の専制政治だから計画政治とでも言おうか、早くて着実だ。

中国政府が石油、天然ガスと市場を求めてアフリカに雪崩を打つように進出していることにアフリカ各国民が強く反発している。

アフリカでの中国の主な進出状況(2007年4月26日付産経新聞紙面から)
○ナイジェリア 石油、天然ガス。武器売却。技術提供などと引き換えに石油採掘権を獲得。
○ギニア アルミニューム
○ガーナ 金

○コンゴ共和国 銅、金、ダイヤ、石油。体育館、議事堂などを建設。石油利権を獲得。

○アンゴラ 石油利権を獲得。政府高官に住宅など寄贈。
○南アフリカ 金、コバルト、ダイヤ。中国製衣料品などの大量流入で、地元経済界などが反発。

○ボツワナ 銀、ダイヤ。
○ジンバブエ プラチナ、金、銅。戦闘機売却、大統領宮殿の建設協力など。経済援助の代わりにプラチナ利権を独占。

○ザンビア 金、ダイヤ。
○タンザニア 金、ダイヤ。
○エチオピア 金、石油、天然ガス。2004年5月から石油採掘開始。

○スーダン 石油、天然ガス。中国政府系企業が約40億ドルを投資し、石油開発輸入。
○リビア 石油、天然ガス。
○アルジェリア 石油、天然ガス。

2006年2月、英国のストロー外相(当時)がナイジェリアを訪れた際、「中国が今日アフリカで行っていることの大半は、英国が150年前に行ってきたことだ」と中国のやり方がいわば新植民地主義だと批判した。

そうしたら中国は「われわれは(英国と違って)奴隷の売買はしていない」と猛反撃した。

いずれ南アフリカでは3年間に中国人40人が殺害された。

アフガニスタンでは04年6月、出稼ぎに来ていた中国人11人が殺された。ナイジェリアでは今年に入って中国人技術者の誘拐が3回も起きている。

それでも中国は対アフリカ資源外交を活発化させなければならない。産経新聞北京の野口東秀記者によれば、昨年は胡錦濤国家主席が4月、温家宝首相が5月にアフリカ各国を歴訪したのに加えて、今年も胡錦濤主席が今年2月に再び歴訪した。

事情に詳しい私の友人が近隣友好国からのエネルギー輸入の話を持ち込もうとしたところ、日本のお役人様は聞く耳持たずだった。話は中国に流れたようだ。資源エネルギー庁は機能していない。


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