渡部 亮次郎
民主党代表選挙で又も負けた小沢氏は、かくてはならじと小沢「派」の結成に踏み切ることを表明した。じつは小沢氏支持のグループは3つも在り、鳩山G所属の海江田を担いで臨んだ今度の代表選挙でも1回目の投票で143票をまとめてトップとなった。
しかし決選投票では積み重ねに失敗、あえなく敗戦となった。つまりグループという結束力の弱い集まりでは「戦力」にはならないことを痛感させられたわけだ。
思えば嘗て角栄の下での田中派は、結束力の強さが戦闘力となった。嘗ての大平正芳幹事長対福田赳夫現職首相による「大福戦争」では、当初、大平は全く不利と見られていたが、カミソリ後藤田指揮による軍団の絨毯攻撃で、福田を総理の座から引きずり降ろすことに成功したものだ。
嘗て田中派にいてこれをつぶさに見た小沢氏は、「やはり派閥で無いと結束力に欠け、戦闘力にはならない」と今回、苦く振り返ったのだろう。
3つのグループを一つにまとめたうえに会長になって先頭に立つというのだから「軍団」の発足を思わせる。
小沢氏がこのように決意した事は、当面はともかく、来年の代表選挙をめざして刃を研ぎ始めたことを意味する。30日にめでたく首班に指名された野田氏、褌をきつく縛らないと、小沢氏によって嘗ての福田赳夫にされかねない。
<小沢氏が3グループを統合 会長就任へ 結束強化急ぐ
民主党の小沢一郎元代表は30日午前、衆院議員会館内で小沢グループの幹部約30人を集めた会合を開き、衆参で3つに分かれているグループを統合することを決めた。
近く発足する新グループは100人を超える規模の勢力となり、小沢氏が会長に就く見通しだ。
小沢氏は幹部会合で「私がグループをまとめて、今までにできなかったことをやる」と述べ、今後は自身が活動の前面に出ていく意向を示した。
代表選の敗北による求心力低下が背景にあり、小沢氏はグループの結束強化を急いでいる。
小沢グループは衆院当選1回生でつくる「北辰会」(約50人)、衆院の当選2〜4回生でつくる「一新会」(約40人)、参院小沢系(約20人)に分かれており、連携不足が指摘された。
会合には3グループに属さない原口一博前総務相、山岡賢次副代表、山田正彦元農水相も出席した。>
(産経ニュース 2011.8.30 13:01
◆本稿は、8月31日(水)刊「頂門の一針」2366号(渡部亮次郎主宰)に掲載
されました、下記「目次」に紹介する著名寄稿者の卓見を拝読ください。
◆ <目次>
・小鳩グループ依存の党役員人事:古澤 襄
・輿石氏の幹事長起用は信を失う:阿比留瑠比
・小沢「派」で再結束:渡部亮次郎
・金の暴騰は何かの予兆:宮崎正弘
・英国の暴動から何を学ぶ?:平井修一
・話 の 福 袋
・反 響
・身 辺 雑 記
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