川原 俊明
サラ金業者に対する過払金返還請求案件が、まだに、続いているようです。それ自体、悪徳サラ金業者に対する社会悪の追求という観点であれば、私も、諸手を挙げて賛意を表します。
でも、いまの若手弁護士、司法書士諸君。ほんとに、社会悪の追求に自分の命を賭けているのでしょうか。
サラ金に対する過払訴訟の実態は、パソコンで利息計算の見直しをするだけで、過払金額が出てくるだけの話です。こんなことを大々的にテレビコマーシャルしたり、街頭看板で宣伝する弁護士・司法書士。
彼らは、債務者の借金返済に対する苦労を理解しようとせず、単に、金儲けの手段としてしか考えていないのではないでしょうか。
これは、サラ金業者からの借金に、一生懸命、高利を返済し続けてきた人に対する冒涜です。弁護士・司法書士も、ほんとに困った人の救済の積もりなら、無茶な報酬を取るな、と言いたい。
私たちのように、何十年も弁護士業務に携わってきた者にとって、弁護士のなすべき目標は決まっていました。
世の中を変える。社会をよくする。このために私たちは弁護士の道を選択したのです。錯綜した一つの案件の中から、ゴミみたいに見える一つの事象をとらえて真実を見い出し、事件の解決につなげるのが弁護士の仕事なのです。
“なぜ?”を追求し、真実の解明につなげるのが弁護士の仕事です。弁護士は、なぜ?の判断をもって、紛争解決のため実現を追求します。
過払訴訟の場面で、一体、どこに本来の弁護士の仕事がある、と思っているのでしょうか。
過払訴訟の目先の高額報酬の確保。これが弁護士の本来の仕事だと思ってもらいたくない。
このことを若手弁護士・司法書士に伝えたいのです。