2011年12月06日

◆「大阪都構想」実現は3年後?

早川 昭三


19日に大阪市長に就任する橋下徹・前大阪府知事が5日、市長選後初めて大阪市役所に入り、市長や市幹部から説明を聴くという「異例の行動」に出た。

普通なら就任する19日当日、平松前市長と「引き継ぎ式」を行った後に、市幹部から大阪市政課題を聴取するというのが通例だが、就任2週間前に市役所入りし、大阪市側の重要案件と重要課題を聴取するということ自体、過去にない。

「説明聴取」は市長室では行わず、橋下氏が率いる・大阪維新の会大阪市議団控え室に市長、副知事、局長級幹部を招いて聴取するという形を執った。

就任に向けた準備を本格化し、市役所改革に取り組むうえでの重要課題について市役所の担当部局から説明を受けるのが目的だ。9日まで4日間に亘って行う。

これを受けて、橋下氏は「まずは市役所の統治機構を変える」ために、27日に府市統合本部の初会合を開くと方針。市長と主要局長らによる市の「戦略本部会議」や「改革プロジェクトチーム(PT)」を設置し、改革の課題整理や府市統合本部との事業の仕分けを進める考えだという。

人件費や補助金支出の見直しなど市政改革の具体策については、「改革PT」で検討するとしている。4日間の聴取をもとに、初登庁後ただちに「戦略本部会議」を開いて、すぐさま「府市統合本部との事業の仕分け」に乗り出すものと見られる。

それにしても、大阪市の幹部には5日の「聴取日程」は伝えられていたが、一般職員にはほとんど知らされておらず、橋下新市長の予想外の素早い行動に驚かされ、緊張感を漲らせていた。

ところで、重要なことが後になってしまったが、橋下氏は、5日記者会見で「大阪都構想」実現を図る時期を、2015年春との考えを明らかにした。<5日刊 産経新聞>

このことは、橋下氏の選挙公約だった「都構想」の中で、その実現の時期をいつに考えているかが最大の注目点だった。

橋下氏は、「都構想」の柱となる「公募の市内24区長」に絡めてこのことを述べ、公募は来年4月に導入を目指すとした上で、任期は「都構想が実現」がするまでの3年間にすると言い切ったことだ。

「大阪都構想」については、法律改正の必要があり、与野党や地方自治体からも賛否がわかれていることなどから、そう短期間に実現しそうにはないのが常識だ。

このため橋下氏は、「都構想」に国会での進展がなければ「維新の会」を国会に進出させ実現を図ると息巻いているほどだ。

そういう折に、3年後に「都構想」を実現させると明言したことを考えると、橋下氏がそうすることに自信を得ることが裏面で実現したのかなど、何か政治的駆け引きを実らせたのかとも思いたくなる。

19日の大阪市長に就任し、「戦略本部会議」や「改革プロジェクトチーム(PT)」を総動員しながら、「都構想」を本当に3年後に実現させるのか。成り行きを見させて貰いたいものだ。(了)
                     2011.11.05

◆本稿は、12月6日(火)刊全国版メルマガ「頂門の一針」2454号に
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◆<「頂門の一針」2454号・目次>

・TPP反対論のまやかし:古森義久
・消費増税について54%が反対 毎日調査:古澤 襄
・「大阪都構想」実現は3年後?:早川昭三
・警護要人を半減せよ:平井修一
・平和ボケを治す道:伊勢雅臣
・話 の 福 袋
・反     響
・身 辺 雑 記

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