2006年10月03日

◆訪中訪韓摩訶不思議

         渡部亮次郎

マスコミを見ていると、安倍総理が10月8,9日に中国、韓国首脳を訪れて会談する事は確実のようだ。しかし、何しに行き、何の成果があるのか、私にはさっぱり分からない。

今度、幹事長になった中川秀直氏が早くから工作していたと言う。という事は森元総理の指示と言うこと。という事は例によって「筋」のある話ではない。単なる辻褄あわせ以外の何物でもない。

言われてみれば、中国では胡錦濤総書記が、仲のよく無い前総書記江沢民の上海派粛清に乗り出している。言うなれば、中国の潮の流れを変えようとしているから、就任早々の安倍訪中は良き頃合と言う分析。

まず、胡政権が上海派粛清の着手をわが方に事前通告して来るはずがない。もしも安倍訪中を中川さんが画策していたとすれば、胡政権の変化が出てくる前からであったはずだ。

何年も首脳会談が行われていない日中関係。小泉では駄目だった、だけど安倍になったら可能になった、さすが中川秀直たいしたものよ、との向こう受けを狙ったとしたら間違いだ。

胡錦濤が政権基盤を固めつつあると言うが、だから反革命でも起こすと言うのか。中華思想をやめられると言うのか、アジアの盟主になることをやめるのか、反日教育を止めてなお国を束ねていけるというのか。日本の国連常任理事国入りを認めると言うのか。

そんな事は絶対にない。そんなことをしたら中華人民共和国は消滅してしまう。それなのに突如、無条件で首脳会談をしようというのは多分、アメリカに言われて「恰好づけ」をしようということに違いない。

恰好とは「アジアの安定的前進」である。アメリカはいま中東で多忙のためアジアに構っている暇が無い。だからしばらくはアジアの大国にじっとしていてもらいたい、それだけだ。

それだけなのに安倍総理が就任早々、中韓を訪れるのは愚かな「世論」なるものに応えなければ、民主党に乗じられて、来年の参院選挙に負けるかも知れないとの危惧を抱いているからである。


戦争でも喧嘩でも選挙でも、危惧を抱いた瞬間に体勢が崩れ、戦う前から負ける。国民が従いて来ないからだ。大砲の音がいかに大きく響こうと、大将は悠然としていなければ、部下は動揺するだけだ。

何も慌てて中韓両国を訪問することはないのだ。全く摩訶不思議だ。

胡総書記がいくら国内を粛清しようと、粛清で解決するものは一つもない。汚職、贈収賄こそは讃�平の始めた中国現代化の宿命だからである。資本主義化した経済の拡大を阻むものが共産政治である以上、経済は政治に贈賄しなければ目的を達成できない。

共産党の政治家、役人だからと言って格別、人格者と言うわけもない。贈賄があれば当然のように収賄するのである。それが人間の性(さが)だからである。

悲しくなるぐらい可笑しいのが、反日教育である。日本軍を負かしたのは中国共産党ではなかった。それは毛沢東が断言している。日本軍と国府軍(蒋介石)が戦ってくれたから共産主義革命が成就できたと言っている。

ところが1978年になって讃�平が経済だけを資本主義化したため
人民は共産党を疎ましく思うようになった。大紀元の報道を丸ごと信じないとしても、脱党者が続出すると言うのは帰結として当然であろう。

そこで共産党は、日本をやっつけたのは我々共産党であり、人民解放軍(八路軍)だった、と歴史を塗り替えて後継者を育成しようとしているわけである。とりあえずアジアの経済的盟主である日本を政治的に押さえこむ必要があっての反日教育なのである。

急に安倍さんが出かけていったからと言って日中友好が復元するわけがない。それなのに行け、行けとけしかける日本の世論とか財界なるものを私は理解することができない。少なくとも日中首脳会談は表面を糊塗できたとしても、本質的な問題解決は何一つ不可能であろう。

韓国行きにいたっては論評する気にもなれない。レームダックをどうしようと言うのか。国連事務総長ドノに事前ゴマでも擂ろうというのか。2006・10・02

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