2012年04月09日

◆「東京遷都」は法令上ない

渡部 亮次郎


都を京都から東京に移す(遷都)ことを決めた勅語、法令は何処を捜しても無い。ただ明治天皇が、いわば勝手に主(徳川家)のいなくなった江戸城にやってきて、いつか、そのまま居付いてしまった。それについてきた側近や薩長もなんとなく江戸にいついた。既成事実の継続の結果「遷都」が行なわれたものと、誤解している国民が大部分な事は事実だ。

以下「ウィキペディア」による。

「東京奠都」と「東京遷都」の語の使い方を巡っては議論がある。一義的には「奠都」は都を定める事を表すのに対して「遷都」は都を移す事をいうが、実質的にはほぼ同じ意味である。

もともと奠都の語は、明治28年(1895年)に京都市が延暦13(794)年の平安遷都を「平安奠都千百年記念祭」と称して祝っているように遷都と同じ意味で広く用いられる言葉である。

明治31(1898)年に東京奠都30周年を記念して出版された『奠都三十年』(『太陽』第4巻第9号臨時増刊)のなかでは、東京も京都も帝都であるとしつつ東京遷都という表現も同時に見られ、京都は依然帝都で、政治上の必要から江戸にも帝都を定めたのだから遷都と言うことは妥当ではないとする声(井上頼国)も紹介された。

その後、大正期に入った大正6(1917)年、東京奠都の本格的な研究を岡部精一が初めて著し、そのなかで「東京の奠鼎(奠都)は遷都にあらず」とし、遷都の発表はなく、今日に至るまで都を東京に遷されたのではなく、東京は京都とともに並立して帝都の首都であることは明らかであるとした。

続いて大正8(1919)年、東京市役所の発行した『東京奠都』も、東京奠都は京都留守居官の廃止で完了したが、「その名義に於ては、いつまでも東西両京の並立で、遷都といふ事は、つひに公然発表せられたことはなく」、「京都も一の帝都であるが、事実に於て遷都の事はいつのまにか行はれてゐた」とした。

これらの考え方によると、東京奠都に関しては都を移す「遷都」を語を避け、京都と2つ帝都としたのだから都を定める「奠都」と称すべきであるとされる。

現代では一般に「遷都」の語は首都移転の意味にも使われ、「首都が東京に移った」などとも表現される。『京都の歴史』第7巻は、2度目の東幸(明治2年3月)の際の太政官を東京に移す発表を事実上の遷都宣言とし、事実上の首都の座を東京にわたしたとしている。

佐々木克(平13、2001)は、「遷都」より「奠都」が実態を適切に表現するものであったかもしれないとし、京都は都であることを否定されなかったとしながらも、京都が政府機関の置かれる帝都(首都)として復活しなかったため、「奠都」よりも「遷都」が実態を正確に表現しているとしている(同書では首都移転を「遷都」として「東京遷都」が主張さ
れている)。

以上のように東京奠都を首都の問題と絡めて論じられることもあるが、現在に至るまで法令上「首都」の定義・規定がなされておらず(第142回国会衆議院特別委員会)、日本における従来の「みやこ」(都・京)と「首都」の関係は定かでない。


首都建設法

1950年(昭和25年)には、東京都を日本の首都として新しく計画することが明確に定められた「首都建設法」が制定された。同法は、当時数多く制定された特別都市建設法の一つである。

首都建設法(昭和25年法律第219号)

第十二条 東京都の区域により行う都市計画事業については、東京都が国の首都であることにかんがみて必要と認めるときは、建設省、運輸省その他その事業の内容である事項を主管する行政官庁がこれを執行することができる。(後略)

首都圏整備法(現行法)

首都が東京都であることを明記した首都建設法は廃止されたが、その理由は東京都が首都でなくなったからではなく、あくまで同法の目的(首都の建設)が達成されたため、整備の対象を「首都」から「首都とその周辺地域」に広げるための発展的なものであり、後継法である首都圏整備法とは連続性、一体性を有するものである。

そのため、別途に廃止法を制定するのではなく、首都圏整備法の附則により廃止する形を採った。

首都圏とは「首都+圏(その周辺地域)」であるところ、首都圏整備法は「首都」部分を前身法で既に首都と定めた「東京都」と明確に定めることで、その変更に国会の議決を義務付け、「その周辺地域」部分は下位法令(政令)に委任することで、国会の議決なく柔軟に変更できる余地を残す形で、前身法の首都の定義を継承している。
首都圏整備法(昭和31年法律第83号)

(定義)

第二条 この法律で「首都圏」とは、東京都の区域及び政令で定めるその周辺の地域を一体とした広域をいう。
附則

(首都建設法の廃止)
4 首都建設法(昭和二十五年法律第二百十九号)は、廃止する。

               引用・執筆:2012・4・7

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