2012年10月27日

◆右派連合は願い下げ!

浅野 勝人


無責任を独善で糊塗する石原慎太郎氏の手法にもう騙されてはいけません。国を憂うるがごとく装った都政投げ出しの「計算し尽くした突然劇」は、これまでと同じ手口です。

石原氏の「公的わがまま」を今回も許すとしたら有権者のミスジャッジとしか言いようがありません。                          
政治家は公人です。特に選挙で選ばれた行政官には地域住民に対する重い責任が伴います。                   
任期を2年半残して知事を放り出すこと自体、責任ある公人として失格です。記者会見で、その責めを問われて「心外だ」とは語るに落ちています。
                       
正確に言うと「東京を投げ出した」のではなくて「逃げ出した」のだと私は受け取っています。長期に渡った石原都政で、何か成果がひとつでもあったら教えていただきたい。

石原知事肝いりでスタートさせた新東京銀行は、アッという間に1,400億円の債務を抱えて倒産しました。無責任極まりないのは、「悪いのは経営者」と述べて、都民に対する知事からの謝罪はひと言もありませんでした。  

自らの責任について自覚のない点は、外交問題について如実です。「尖閣国有化」を誘発させて、40年間積み上げてきた日中友好関係を破壊し、計り知れない物心両面の損失を両国に与えた元凶としての反省どころか「経済の損失は構わない。紛争が起きるのはやむを得ない」という認識を示してはばかりません。

公式の場で、中国を「シナ」と呼んで、ことさら中国の人々にことばに尽くせない不快感を与える言動は、帝国主義時代の幻影にとらわれているとしか考えられません。                       
とりわけ、記者会見で憲法破棄に関連して「吉田 茂」を愚か者呼ばりして批判した歴史認識は危険です。吉田元首相が天皇の戦争責任を回避し、軽武装、経済重視の国家目標を達成するために受け入れた日本国憲法を否定する石原氏の意図は、集団的自衛権から核武装への道程(みちのり)の実現にあります。           
自民党安倍総裁もしばしば強調していますが、集団的自衛権とは、要請されれば、米軍とペアーを組んで地球の裏側まで戦さに行く義務です。石原氏の持論は、それでも足りずに徴兵制、核武装にあります。到底、賢者の選ぶ道ではありません。
            
有権者のみなさんは、どのようにお考えになりますか。

私は、秘かに大阪の橋下市長に期待していました。日本改造をやってのける逸材と思ったからです。今ではすっかり覚めてしまいました。

もし、石原氏と組むに至っては、ガックリです。日本改革どころか、日本と日中関係をいっそう混乱させて、日本を困難に陥れるだけだからです。民主、自民両党ともほぼ右派色に染められ、外交防衛政策で冷静な公明党まで「右」に引っ張られがちな昨今です。

もう、これ以上、右派連合は願い下げです。日本に必要ありません。むしろ、迷惑です。
(前・参院議員)
<安保研政策ネット掲載(2012/10・26)>
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