2012年12月04日

◆牡蠣の季節になった

渡部 亮次郎


既に故人となられたコロムビア大学のハーバート・パッシン教授は大の日本食ファンだったが、地元では「カキ」好きとして通っていた。だから昔はニューヨークで会うたびに「オイスターバー」に案内された。

ニューヨーク・マンハッタンの玄関口“グランド・セントラル・ステーション”の駅構内に1913年に創業。約100年の歴史と世界的な知名度を誇るアメリカ随一のランドマークレストランとして、連日活気に溢れている。

ものの本によると、日本国内では、世界2号店として、品川駅構内に品川店、第3号店として東京駅にほど近い明治生命館に丸の内店がオープンしたとあるが入ったことはない。

我が国の一般家庭ではカレンダーの月に「R」の無い5月から8月までは生ではたべない。貝毒を避けるためである。

貝毒は貝が捕食する海水中の有毒プランクトンを蓄積したものである。対策として、生育海水中の植物プランクトンの種類および貝に含まれる毒が定期的に検査されている。

有毒プランクトンの発生し易い時期は3月から5月。広島県立総合技術研究所の研究によれば、濾過海水中で一定期間飼育することで、毒の量を規制値以下に減毒できるとしている。

細菌は海水中に常時一定数存在するものであり、ごく少量であれば食中毒症状を引き起こすことはない。しかし、気候や水質、保存方法などによっては細菌が大量に増殖することもあり、生食する際には注意が必要である。

カキ(牡蛎、牡蠣、硴、英名:oyster)は、海の岩から「かきおとす」ことから「カキ」と言う名がついたといわれる。古くから、世界各地の沿岸地域で食用、薬品や化粧品、建材(貝殻)として利用されてきた。

食用にされるマガキやイワガキなどの大型種がよく知られるが、食用にされない中型から小型の種も多い。どの種類も岩や他の貝の殻など硬質の基盤に着生するのが普通である。

養殖する方法は、カキの幼生が浮遊し始める夏の初めにホタテの貝殻を海中に吊るすと幼生が貝殻に付着するので、後は餌が豊富な場所に放っておくだけというものである。野生のものは餌が少ない磯などに付着するため、総じて養殖物の方が身が大きくて味も良い。

英語でカキを指す“oyster”は日本語の「カキ」よりも広義に使われ、岩に着生する二枚貝のうち、形がやや不定形で表面が滑らかでないもの一般を指し、アコヤガイ類やウミギク科、あるいはかなり縁遠いキクザルガイ科などもoysterと呼ばれることがある。

わが郷里・秋田では県南の日本海岸で8月の半ば頃、水深10mぐらいの天然牡蠣を採取して生で食べるから「牡蠣喰い」を一般的でない。まして汽水湖 八郎潟で育った私はNYへ通うまでは牡蠣の生食いは知らなかった。


この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック