2013年04月13日

◆対決から対話に180度転換した韓国

古澤 襄


一夜明けたら韓国のメデイアは、北朝鮮との対話路線一色となった。北朝鮮が中距離弾道ミサイル「ムスダン」を10日にも発射と韓国の国防省報道官が発表したのが外れ、それでも15日までには「ムスダン」発射と対決路線を呼びかけていた・・・それが対話路線に180度変わったのは何故か。

ジョン・ケリー米国務長官が訪韓するのに合わせた政策転換なのだろうか、離韓した後の15日にもし北朝鮮が「ムスダン」を発射したら、また180度方向転換して、対決路線に後戻りにするのだろうか。

北朝鮮の自作・自演の”一人芝居”に韓国のみならず世界が振り回されている。

ロシア出身の北朝鮮学者アンドレイ・ランコフ氏は「落ち着いて北朝鮮の虚勢に立ち向かえ」と題する記事(10日付けニューヨーク・タイムズ)の中で、「北朝鮮の指導者はグローバルな世論の操作に極めて熟達している」

「外国の記者がソウルに集まり、北朝鮮が言う通り戦争が起こるかのように報じたら、北朝鮮側の偽りの戦争に巻き込まれ、北朝鮮が望む国際的注目を集めるだけ」と主張した。

韓国の中央日報は、ケリー米国務長官の訪韓を前にして、

!)ケリー長官が予定していた韓米連合司令部訪問計画を取り消した

!)ケリー長官は朴大統領との会談の前、ハース在韓米軍副司令官(中将)から北朝鮮軍の動向について報告を受ける計画だったが中止・・・と指摘している。

<ジョン・ケリー米国務長官の最初の訪韓は、朴槿恵(パク・クネ)大統領が北朝鮮に対話を提案した翌日となった。ケリー長官は核のない韓半島のために北朝鮮と対話をするという考えを明確にした。朴大統領としてはケリー長官を通じてオバマ米政権の支持の意思を確認する形となった。したがって今後の南北関係で主導権を持って対話の雰囲気をつくる土台を用意したと評価される。

こうした雰囲気はオバマ大統領の発言からも感知されていた。オバマ大統領は11日(現地時間)、ホワイトハウスで潘基文(バン・ギムン)国連事務総長と会談し、「誰も韓半島の紛争を望んでいない」とし「北朝鮮が今まで見せてきた好戦的な接近を終えて温度を低める時」と述べた。

連日強まる北朝鮮の挑発に威力的な最先端武器を前面に出し、武力示威をしながら北朝鮮に圧力を加えてきた姿とは距離がある発言だ。韓米両国が北朝鮮との対話方向に雰囲気を導く局面だ。

ケリー長官が朴大統領の対北朝鮮構想である韓半島信頼プロセスを評価し、支持の意思を明らかにしたのも、こうした流れと無関係ではない。ケリー長官は「朴槿恵大統領はやや違うビジョンを持って大統領に当選した」とし「核兵器がない平和な韓半島というそのビジョンを尊重する」と述べた。また「南北関係は改善される。選択は金正恩にかかっている」と強調した。

外交部当局者は「青瓦台(チョンワデ、大統領府)表敬訪問で、ケリー長官が朴大統領に多くの質問をし、朴大統領も真摯に対話の趣旨などを説明し、理解を求めたと聞いている」と伝えた。このため会談時間は当初の予定の30分から1時間に増えたという。

これと関連し、朴大統領は訪韓中のラスムセンNATO(北大西洋条約機構)事務総長に会った席で、「北朝鮮が正しい変化の道に出てくれば、私たちも韓半島信頼プロセスを本格的に稼働し、韓半島と北東アジアの平和を構築していく」と繰り返し強調した。

ケリー長官が予定していた韓米連合司令部訪問計画を取り消したのも、北朝鮮を刺激せず、対話の場に引き出そうという意図があるという分析だ。ケリー長官は朴大統領との会談の前、ハース在韓米軍副司令官(中将)から北朝鮮軍の動向について報告を受ける計画だったが、直前の訪問国である英国を出発する直前に取り消しになったと伝えられた。

朝米対話の可能性を尋ねる質問に答えながら、ケリー長官は金正恩に向けて意味深長なメッセージも投じた。ケリー長官は「非核化という方向に向かえば対話を始められる」とし「対話には誠意がなければならず、対話のための対話はしない」と一線を画した。

ケリー長官は強力な韓米同盟による北朝鮮の挑発抑止力確保を繰り返し明らかにした。尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官との共同記者会見で、ケリー長官は「この60年間、韓米は最も強力なパートナーシップを構築した」とし「停戦協定後、安保同盟を通して60年間を一緒にした」と強調した。

続いて「北朝鮮は核保有国と認められず、北朝鮮の挑発的な発言は容認されない」とし「米国は必要なら同盟国の韓国を防御するという点を明確にする」と述べた。これに関し、尹炳世外交部長官は「韓米外相が10日間で2回も会ったというのは、それだけ同盟関係が強いという意味」と説明した。

ケリー長官は1泊2日の韓国訪問を終え、13日に中国へ向かう。ケリー長官は「(北朝鮮との対話提案に関し)朴大統領が話した内容を持って明日(13日)中国を訪問し、中国指導部と対話する」と述べた。朴大統領−米国−中国をつなぐメッセンジャー役割をすることを異例にも公開したのだ。

米国政府がケリー長官を通じて南北対話の雰囲気を支援していることも紹介した。この日、ケリー長官は「オバマ大統領はいくつかの訓練の保留を指示し、それが(北朝鮮との関係で)緊張緩和に大きく寄与した」と説明した。

米国がかなり以前に予定されていた大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験を保留したことを述べたのだ。米国務長官が公開席上で軍事訓練延期の意味を公開するのは異例だ。(中央日報)>

<「頂門の一針」から転載>
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