2013年06月03日

◆安全性の高い原発輸出は日本の責務だ

杉浦 正章
 


原子力委は安保無視の暴走を止めよ


農家の「所得倍増」といい、原発のトップセールスといい、首相・安倍晋三は池田勇人そっくりだ。池田はフランスの大統領ド・ゴールから「トランジスタのセールスマン」と評されたが、めげずに初心を貫徹して日本の経済を躍動期へと導いた。


国内の原発が稼働しないのに外国へのセールスをする安倍への批判が強まっているが、安倍は全く意に介する必要はない。


捨てておけば粗悪な中国や韓国やロシアの原発が世界中を席巻して、危機的な状況に陥る。国内の原発再稼働も国の安全保障などそっちのけの原子力規制委員会暴走状態に歯止めをかけ、早期に再稼働すべきだ。


安倍の休日返上のセールスにより、原発購入を前提とする原子力協定がトルコやアラブ首長国連邦、インドなどとどんどん締結されつつある。


この動きにいまや民放における“反安倍”への傾斜をあらわにしているTBSのコメンテーターらが口を極めて批判を展開。2日も元官房長官・武村正義が「核兵器や事故の経験のある日本がどんどん輸出すると言うことはいかがなものか」と主張。


昨年、衆院解散はなく同日選挙だと最後まで言い続けて予知能力の無さを露呈した元総務相・片山善博も「汚染処理で右往左往しているのに堂々と世界に売り込むのはよほど神経が図太くなければできない」と皮肉った。二人とも感情論で物を言っており、世界の原発の現状を知らない。 


原発輸出は、実は日本が従来から世界を席巻しているのだ。原子炉の中核中の中核である圧力容器は、事実上日本しか作る能力がなく、世界の原発市場の8割を制している。原子力容器は鋳物の鋳造などでは出来ない。鋼鉄の構造物である。


原子炉の5重の壁の1つとして炉心で発生した放射性物質および放射線が炉外に漏れないように確実に外部と遮断し遮蔽し、高温高圧に耐えて耐食性に優れ、冷却材と化学反応を起こさないことが必要とされている。これを日本製鋼所が一手に引きうけているのだ。従って輸出をするなと言う理論は成り立たない。


とりわけろくろく自前で製造することもできない韓国や中国、そしてチェルノブイリの核爆発を起こしたロシアのセールスが活発化していることに注目する必要がある。


中国の原発はフランスのアレバが作っているが、中国が独自に生半可な知見で作れる構造物ではない。新幹線の事故を想起すればよく分かる。ずさんな国民性で原発を輸出されてはたまらない。韓国も液晶同様に日本のノウハウを真似るつもりのようだが、「原発ばかりは教えない」(政府筋)とさすがの日本も甘くない。


こうした国々が原発をつくって事故を起こせば、ことは一国だけの問題ではない。周辺諸国にも影響する。放射能は偏西風に乗って世界を回る。なぜ福島で事故が発生したのに世界各国の日本への信頼が高いかだが、トルコのケースがすべてを物語っている。トルコは原発事故を経た日本だからこそ、その技術力を信用しているのだ。
 

安倍が1日に日テレのインタビューで「もともと高い技術を持った日本が、事故の経験により安全なものを提供してくれるという判断がある」と述べているのがそれを物語る。安倍は「要望のあるところには輸出していくべきだろう」と述べているがその通りだ。


発展途上諸国ですら日本の技術を信用しているのに、まったく信用しないマスコミ勢力が日本に存在する。いまやイデオロギー的に反原発を唱えている朝日、東京両紙やTBSだ。


総選挙で脱原発派は完敗したのに、時々“病気”が顔を出し、あわよくば参院選で巻き返そうと狙う。そして問題は「原子力村右代表」で委員長になったはずの規制委・田中俊一だ。規制委は田中路線が続く限りドミノ倒し的に原子炉を破棄して行く可能性がある。


「このままでは50原発の内残るのはわずかに10原発」という危惧すら専門家に生じている。規制委は敦賀原発では活断層の存在を認定した。朝日は鬼の首を取ったように「退場勧告は当たり前だ」と勝ち誇った社説を展開した。


しかし読売によると、専門家チームの東京学芸大准教授・藤本光一郎も、「学術論文には到底書けないもの」と述べているずさんさだ。日本原子力発電(原電)が再度調査して6月に報告を出すというのにそれを待たない拙速さだ。


田中は今後事故を起こしたときの責任が自分に回ってくることを恐れていると言われている。一部マスコミにも媚びを売っているとしか思えない、片寄った委員会運営だ。これは原子力規制委員会設置法の1条が「委員長及び委員が専門的知見に基づき中立公正な立場で独立して職権を行使する」と規定していることと明らかに違反する。


また3条は規制委員会は、「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資する」とあることにも反する。原子力政策はまさに安保政策そのものであり、その点を規制委は全く理解していない。


このまま原発が稼働しなければ、国民が電気料金の高騰にあえぎ、企業の国外脱出が加速し、円安とも相まって燃料費輸入で国富は5兆円も損失する。代替可能エネルギーなどはまず先陣を切ったドイツが太陽エネルギー買い入れ政策の失敗で電気料金が高騰、破たんに瀕している。しょせんはまだ砂上の楼閣に過ぎない。


反対派のマスコミも少なくとも発展途上国並みのレベルにまで知見を高める必要がある。亡国の反原発で気勢を上げるようなことは、自らを海外移転してやって欲しい。

         <今朝のニュース解説から抜粋>  (政治評論家)
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