2013年08月04日

◆ディオバン問題は氷山の一角

匿名希望


ディオバン問題がやっとマスコミを賑わす時代となったのですが、実はこれはホンの氷山の一角であり、その他の領域でも同様な傾向がすでに末期的なところまで来ていることをお知らせしたいと思います。その典型的な例としてメタボ検診を取り上げてみたいと思います。

メタボ検診とは、2008年4月、厚労省が通達した特定検診制度です。これは40-74歳までの健康保険者に対し特定検診の実施を義務化したのですが、この中身が大変で、開いた口が塞がらない内容なのです。診断基準を下に示します。

診断基準
1.腹囲:男性85cm、女性90cm以上が必須
2.血圧:130/85mmHg以上
3.脂質異常:中性脂肪150mg/dl以上またはHDLc40mg/dl未満
4.血糖:110mg/dl以上の3項目中2項目以上

これに該当する場合は病気として治療しなさい!と命令しているのですが、まあ、インチキこの上ない内容なのです。一読をお勧めします。

1.まず第一に腹囲。

何で女性のほうが基準が大きいのですか?これじゃ、男性は全てメタボと診断されます。国際基準ではもちろん男性90cm女性80cm以上です。何か怪しい・・・。

2.次に血圧。

130以上はすべて高血圧と診断し薬を飲ませなさいということらしいのです。ホントですか?私の若い頃(30年前)の高血圧の基準は160/90以上でしたよ。それが1990年代には150/90となり、2000年代になると140/85と下がり、2010年代、ついに130/85以上を高血圧とするという事らしいのです。この基準でいくと60歳以上のなんと6割が高血圧という病気持ちということになります。病院と製薬会社は大儲けです。これもナンカ怪しい・・・。

3.今度は脂質異常。

この疾患はかつては高脂血症と呼ばれていたことは皆さん御存知でしょう。診断基準も総コレステロール:220mg以上、悪玉コレステロール(LDL)140mg以上、善玉コレステロール(HDL)40mg以下、中性脂肪150mg以上とされていました。

ほとんどは総コレステロールの値で判断しており、220mg以上の人には「この値では血管の中にゴミが貯まり、脳梗塞、心筋梗塞になりますよ!怖いですよ!」と脅し、「でも、この薬を飲めば大丈夫ですよ」と、まるで宗教の勧誘の如くバンバン薬を出していたのです。

ところが!なんと!なんと!なのです。

「コレステロール値は少し高めの数値のほうが長生きし、むしろ低いほうが早死にする」という結果が相次いで発表されたのです。大阪府立成人病センターによる八尾市住民1万人の追跡調査では、男性は総コレステロール値が240〜279mg、女性では200〜279mgが一番長生きだったのです。

同様に日本循環器管理研究協議会の全国300ヶ所約1万人のデータでも、男性220mg以上、女性240mg以上で死亡率が最も低かったのです。」

そこで!

日本動脈硬化学会もあわてました。「どうすべ〜、困った・・・」。すったもんだともめた末、出した結論が「高脂血症という名前はやめて脂質異常にすればいいじゃないか。そいで、総コレステロールの項目もはずしてしまおう」ということで、現在は、名前は「脂質異常」、内容もHDLコレステロールと中性脂肪のみを基準にするということになったわけです。何だかな〜〜〜

5.最後に糖尿病

血糖110mg以上が糖尿病らしいですよ。ホントですか?日本糖尿病学会の診断基準でも空腹時血糖:126mg以上、75gブドウ糖負荷2時間後の血糖200以上、随時血糖200以上、そして、ヘモグロビンA1c6.1%以上なのです。いかにメタボ検診の数値がいい加減かわかります。

更に、この糖尿病学会の診断基準も、2012年4月、HbA1c6.1%以上が6.5%以上に変更となったのです。

何故なのでしょう。

実は、ACCORD試験というものが原因なのです(ホンダの車の話じゃないですよ)。2001年、米国国立衛生研究所(NIH)が糖尿病の患者1万人を集め、標準治療群(HbA1c:7.0~7.9%)と集中治療群(HbA1c : 7%未満)で経過を追ってみたところ、厳密に治療してHbA1cを7%以下にした群の人たちがバタバタと死んでいったのです。

本来は2009年まで行う研究だったのですが、人道的に許されないと判断され、2008年2月、研究は中止されました。要するに血糖を下げすぎたら死ぬということらしいのです。

これにビックリした日本の糖尿病の専門医達、「どないすべ〜〜」と相談した結果、「基準は6.5%以上に変更しよう。理由がつけにくいから〜〜、そうだ、技術的な計測法を少し変更し国際標準値(NGSP)と言う事にして、値が変わったんじゃと言う事にすべえ」としました。何だかな〜〜。

7%以下までの厳密な治療で、バタバタ死んで行ったのに、「6.5%以上はやっぱり糖尿病だから、薬飲みなさい」だって!。

何故、こういう結果になっているのでしょう。

皆さんには信じられないかもしれませんが、医療界の動脈硬化が原因なのです。厚労省は日本政府ですから、産業活性化のためには製薬業界の売り上げ上昇に協力しますし、見返りに天下りもします。

製薬業界は大量の研究費を大学の若手研究者にばら撒きます。その結果、コレステロールが体に悪いことを意味するデータが出た研究者には更に大量の研究費が舞い込みます。大量に研究費を持ってくる医者が教授になっていきます。更に、その教授が、地域の医師会で製薬会社まる抱えの講演会を開きます。

医師会の諸先生方は基準が下がれば下がるほど患者が増えるのですから、「そうか〜〜」と感心し、翌日には「あんたはこの薬も飲んだほうがいいよ。偉い先生も言っていたし」と投薬し、患者は大量の薬を持ち帰ります。全員がウィンウィンの関係です。患者さんだけが大変なのです。

ここに登場する人達は皆いい人達です。全員が少しだけの「ナンカ変だな」との気持ちを持ちながら、「世のため人のため」なのだと、納得して突き進み、メタボ検診の非常識な基準にもなんら疑いを持ちません。そんな中、「おかしいじゃないんですか?」と言う者がいたら、即座に全員から非難されます。「お前は病院をつぶす気か!」と。

でも、もうそろそろ薬漬けの医療は止める時期なのです。私の独断と偏見では、血圧は150以上、高脂血症は総コレステロール300以上、糖尿病はHbA1c7%以上を基準にしています。

では、メタボはどうしたらいいのでしょう。目先の数値を変えても仕方ないのです。小沢一郎の人相が悪いからと言って、顔だけキムタクに整形しても腹黒さは変わらない。むしろ騙される人間が増え、余計に状況が悪化することになります。

結局は自分の食生活と運動で解決するしかありません。自分で自分のコントロールのできる人は長生きします。コントロールできずに、メタボの数値がそのままの人はそれなりの寿命となるでしょう。運動もせず、食事もコントロールせず、薬だけ飲んで数値を正常値に偽装した人は、もっと早死にすると思います。

70〜80歳台の患者に厳重な血糖管理が必要な訳がないのです。高血糖が10〜20年続けば各種の合併症が起こりますが、寿命のほうが早いのです。むしろ低血糖のほうがよほど怖いと言えます。

コレステロールも同様です。インスリン治療は、開業医にとっては経営的に非常に効率的だし、製薬業界も潤い、専門医も研究費が潤沢となるからなのです。

ディオバンだけではありませんよ。高脂血症薬も糖尿病薬も全く同じ構造なのです。良識ある医者は皆気づいています。しかし、それを口に出したとたん村八分が待っているのです。ではどうするか!。地域の講演会等で隠れるように患者に直接啓蒙するか、こうしてネットで匿名で出すしかないのです。

結論は、薬を減らして、しっかり運動するしかないのです。皆様、くれぐれもお気をつけを・・・。       (医師)


<「頂門の一針」から転載>
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