2013年11月19日

◆不動産王らが逃げ出した

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」

<平成25(2013)年11月18日(月曜日):通巻第4067号>

欧米企業、香港不動産王ばかりか、今度は中国の不動産王らが逃げ出した
不動産タイクーンらは本能的に不動産バブルの崩壊を知覚している

中国最大の不動産デベロッパーは万科集団(英語名VANKE)。すでに欧米各地に豪華マンションを建てた。大手の「SOHOチャイナ」はニューヨークの豪華物件を購入した。

そこにはブラッド・ピットやレオナルド・デカプリオが入居しているという。

中国財閥第一位の大連の万達集団(王建林社長)は、不動産から娯楽産業へのシフトを図り、世界最大の映画館チェーンをねらって全米最大チェーンを買収し、本場ハリウッドに乗り込んで映画製作に乗り出すと表明した。

青島に巨大なスタジオを建設して中国最大の「映画村」とする。不動産が本業だった時代に比べると、王建林ははやばやとバブル崩壊を見越して次の時代を先取りしていることになる。

王は「財産の5分の1は海外事業展開に振り向ける」と豪語した。

すでに小誌でも報じたように欧米の金融機関の中国撤退は顕著、狂気の投機の結果、中国至る所に幽霊マンション、ゴーストタウンが林立している。内蒙古オスダスが悪名高いが、河北省唐山、遼寧省の栄口も巨大都市が完成し、入居ゼロに近く、「夜間は真っ暗闇になる」と新華社も伝え始めた。

不良債権の爆発は時間問題。「しかるに大都市で不動産価格が不思議に上昇し続けており、また2番目のマンション購入は70%の頭金、しかも20%の税金が課せられるというほど当局は冷却化政策をとっているにも拘わらず、一体誰が買っているのか?地方の幽霊マンションは地方政府、銀行、国有企業がひそかに購入してバランスを取っているが取引価格は不明」(英誌エコノミスト、11月16日号)

つまり庶民には手が届かず、中産階級がいかほどの購入をしたかはまったく分からない。中国経済の闇である。

大手コングロマリットの「複星国際集団(英語名FOSUN)」は、NYのワンマンハッタンプラザ(複合の摩天楼)を購入し、またSOHOチャイナはウォールストリートに近い地区にあったGMビルを購入した。

<「頂門の一針」から転載>
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック